2022年 兵庫ジュニアGPの予想

トレドが断然の1番人気ですが、ここは攻めます(-_☆)キラーン

園田7R 兵庫ジュニアGP ダ1400m
 ◎ (2)スペシャルエックス
 〇 (11)トレド
 ▲ (3)オマツリオトコ
 △ (7)マルカラビッド
 △ (9)エコロアイ

 ■有力馬の紹介

 ◎ (2)スペシャルエックス

 6月に門別でデビューし、3連勝した馬。前走の鎌倉記念は、若武者賞を6馬身差で圧勝したヒーローコールに敗れましたが、終始同馬に突っつかれ、前半3F36秒4-後半4F40秒0(ラスト1F13秒9)の消耗戦を逃げて2着と好走。普通なら失速パターンですが、距離延長も克服しました。

 このレースは小回りの園田1400m戦で、前が有利になりやすいレース。2016年のローズジュレップ(1着)、2021年のプライルード(3着)など、前走の地方馬限定重賞で逃げて好走した馬が活躍していることから、本馬の一発があっても不思議ないでしょう。

 ○ (11)トレド

 新馬戦では逃げて6馬身差で圧勝した馬。ラスト2Fは12秒4-12秒4と減速せず、走破タイム、指数ともに優秀で非の打ちどころのない内容でした。そして前走にプラタナス賞では、大外8番枠から五分のスタートを切り、二の脚で逃げ馬の外2番手まで上がって折り合う理想的な競馬。最後の直線では早めに先頭に立ち、そこから後続馬を突き放して7馬身差の圧勝でした。

 前走で記録した指数は古馬2勝クラスの水準を超え、3勝クラスでも相手次第では好勝負になるレベル。前走同様の走りが出来ればここも勝てますが、そのレベルまで走ってしまうと疲れも気になるところで対抗評価としました。

 ▲ (3)オマツリオトコ

 新馬戦と前走のヤマボウシ賞を勝利し、ダートでは2戦2勝の馬。ダ1000mの新馬戦は出遅れ&二の脚も付かず、位置取りが悪くなりましたが、外を回りながら位置を少しずつ上げ、4角で外から一気に前を飲み込み、最後は流す余裕を見せながらの5馬身差の圧勝でした。

 休養明けの前走ヤマボウシ賞では、初めて五分のスタートを決めたものの、前3頭から離れた中団の最内を追走。ラスト1Fで外に出されると、そこからグングン伸びて勝利しました。本馬は能力面ではここでも見劣りませんが、エンジンの掛かりが遅く、本質的に1400mでは距離が短いのも確か。

 またかなり時計の掛かる芝だったとはいえ、前々走の函館2歳Sでメンバー最速の上がりで追い込み、3着に善戦しているように、個人的には芝向きのを感じているので、3番手評価としました。

 △ (7)マルカラビッド、(9)エコロアイ

 一昨年のエーデルワイス賞の2着馬ヒストリックノヴァがこのレースで6着に敗れているように、このレースはエーデルワイス賞の上位馬が苦戦の舞台。苦戦することが多いのはシンプルにレベルの問題もありますが、レースが消耗戦になることが多いのも理由です。一昨年のエーデルワイス賞の覇者スピーディキックが唯一馬券圏外に敗れたのも次走のJBC2歳優駿でした。

 ただし、今年は前半3F35秒4-後半3F38秒3と例年と比べると、前半ペースが遅く(一昨年は前半3F33秒9)、そこまで消耗戦になっていないことから、ダメージが少ないと見て買い目に加えました。2頭ともダートのキャリアが2戦と浅いだけに、成長力で相手強化のここでも突破する可能性があります。

結論 馬複2-11,3,7,9 (22:14:2:2) 複勝2 (50)

2022年 浦和記念の予想

本日の予想は穴馬が本命でまずまず。明日も兵庫ジュニアグランプリがありますので、よろしくお願いしますm(__)m

浦和10R 浦和記念 ダ2000m
 ◎ (7)スワーヴアラミス
 〇 (2)ラーゴム
 ▲ (4)ケイアイパープル
 △ (1)タービランス
 △ (6)クリノドラゴン
 △ (9)タイセイドレフォン
 △ (10)ランリョウオー

 ■有力馬の紹介

 ◎ (7)スワーヴアラミス

 今年2月にGⅡの東海Sを優勝した馬。当時は逃げ宣言していたイッツクールのハナを(5)アオイライトが叩いたために、途中からイッツクールが上がって競り合う形。このため前半4F48秒4-後半4F50秒7のかなりのハイペースとなり、前が崩れたもの。つまり、5番枠からやや出遅れ、中団中目を追走し、3角で外からブルベアイリーデに蓋をされ、ここでも動けずにワンテンポ待って外に出して動いた本馬は展開に恵まれました。

 本馬は2020年のマーチS、昨年のエルムS、そして今年の東海Sとこれまでに重賞で3勝を挙げているように、ここでは上位クラスの実力馬であるのは明らか。その後はやや下降線でしたが、南関東移籍初戦の前走、富士見オープンでは快勝。再上昇ムードです。その上で今回もアオイライトが逃げる展開となれば、馬場が軽くともそれなりには恵まれると見て中心視しました。

 〇 (2)ラーゴム

 ダート2戦目の3走前、吾妻小富士Sでは8番枠からゲートも二の脚もそれほど速くはなかったものの、じわじわ上がって1角で2番手に進出。そこから逃げ馬に並びかけてプレッシャーをかけていく競馬で見事に勝利を収めました。本馬は古馬混合になってからもリステッドのアンドロメダS勝ちの実績がありますが、現時点ではダートのほうがより良い馬です。

 前々走のプロキオンSは12着敗退。当日は超絶高速馬場で大外16番枠。速い時計が求められた中で、終始好位の直後からコーナーの外を回る競馬で距離損の多い競馬になってしまったことと、3~4角で外から被され、直線序盤まで進路を確保することが出来なかったのが敗因でしょう。

 休養明けの前走・白山大賞典は9番枠から五分のスタートを切ったものの、かなり押して好位の中目を追走。ハクサンアマゾネスにメイショウカズサが競りかけ、2周目の向正面で(4)ケイアイパープルが捲って先頭と流れが速くなった中で、ケイアイパープルの仕掛けを追い駆けての2着は好内容でした。トップスピードを持続できる馬なので、距離もこれくらいあったほうがいいでしょう。

 ▲ (4)ケイアイパープル

 揉まれ弱い馬でありながらテンのスピードが速くないという弱点はありますが、豊富なスタミナの持ち主で早め先頭から押し切れるのが強みの馬。今年2月の佐賀記念で初重賞制覇を果たすと、その次走の名古屋大賞典でも接戦の2着。そして3走前の平安Sでも3番枠から押して押して出鞭も入れて2列目の外を追走し、3~4角で前2頭に並びかけ、ラスト1Fで先頭に立ったところで、外からテーオーケインズに突き抜けられましたが2着を死守しました。

 3走前はかなり強い内容でしたが、逃げ馬揃いの4走前アンタレスSで厳しい流れを経験したことが好走に繋がった面があります。前々走のマーキュリーCは前々走で自己最高指数を記録した後の疲れ残りの一戦で、前半のペースが速く、出鞭を入れて押して行っても進みが悪く好位の外に控える形。結果、外から被され苦しい競馬となりました。

 前走の白山大賞典のように、前半で逃げられなくても上手く砂の被らない位置でレースが出来る馬であることから、長距離で外枠が理想でしょう。しかし、今回は4番枠に入ってしまいました。2000m戦なので、ずっと包まれる可能性は低く、どこかで外には出せますが、内枠は有利な材料とは言えないでしょう。また目標は次走の名古屋GPで、ここは叩き台の一戦でもあるだけに、3番手評価までとしました。

 △ (1)タービランス

 昨年の浦和記念の2着馬。昨年の浦和記念は脚抜きが良く、メイショウカズサが逃げ切る展開を、好位の内から4角2番手まで上がって勝ち馬と0.4秒差。今シーズンも武蔵野オープンで2着と滑り出し上々で、今回は休養明け3戦目。昨年よりも相手が手強いですが、内々を上手く立ち回れればチャンスがあるでしょう。

 △ (6)クリノドラゴン

 近2走のシリウスS、JBCクラシックともにゲート出たなりで後方の外から最後の直線、しぶとく脚を伸ばして4着。ただ近2走とも最後に前が苦しくなったところを差を詰めたもの。軽い馬場で前からでも粘れることを想定すると、過大評価は禁物でしょう。ただ前走時よりも相手が楽なことを考えると、ここも上位には来れそうなので、警戒しました。

 △ (9)タイセイドレフォン

 古馬初対戦となった3走前の弥富特別でJRAオープン通用レベルの指数で勝利した馬。前々走のレパードSでも好位の中目を追走し、最後の直線早め先頭に立ったところで、外から上がってきたカフジオクタゴンとのマッチレース。ゴール前でカフジオクタゴンにクビ差競り落とされ、外からはハピが一気に上がってきたものの、4着馬には5馬身差をつけてクビ差の2着と善戦しました。前々走はかなりのハイペースで差し有利な展開だったことを考慮すると、勝ちに等しい内容でした。

 休養明けの前走のみやこSでは、前に行きたい馬が多かったため、やや控えて中団中目の追走。3角ではヒストリーメイカーに蓋をされ、4角ではサンライズホープに蓋をされ、最後の直線で外目の狭い間を割って5着。前走はスムーズさを欠く競馬だっただけに、ここで前進があっても不思議ないでしょう。

 △ (10)ランリョウオー

 今年のSⅠ・大井記念と東京記念を連覇した馬。ともに好位を追走しての勝利で強い内容でした。前走の埼玉栄冠賞は休養明け好走の疲れとかなり折り合いを欠く競馬で8着に敗れました。今回は小久保氏曰く、「状態が一変している」とのこと。状態に自信がなければ交流重賞を使わない小久保厩舎だけに、ここで一発があっても不思議ないでしょう。

結論 馬連7-2,4,1,6,9,10 (14:14:6:6:6:4) 複勝7 (50)

2022年 マイルCSの予想

マイルCSの出走馬は能力差が小さく、混戦の様相。馬場状態など、ちょっとしたことで着順が入れ替わりそうです。

本日1番 阪神11R マイルSC 芝1600m
 ◎ (17)ファルコニア
 〇 (4)シュネルマイスター
 ▲ (6)ソダシ
 △ (3)ダノンザキッド
 △ (5)サリオス
 △ (12)ホウオウアマゾン
 △ (13)エアロロノア

 ■外差し有利が濃厚

 秋の阪神開催、Aコース使用6週目で行われた先週のエリザベス女王杯は、雨の影響もあり、馬番11番より外枠の馬が掲示板を独占しました。2着同着のウインマリリンこそ好位の外目でレースを進めましたが、他の上位馬は全て差し、追い込みでした。

 本日も阪神は雨予報で、現時点で稍重。昨日のメイン、アンドロメダSで好位の内を立ち回り、直線最内から抜け出したマテンロウレオが優勝したように、使い込まれた夏の新潟開催終盤の芝のように、外しか伸びない状況ではありません。

 しかし、先週も土曜日は芝の9R、10R、12Rで逃げ切りが決まり、日曜日は良馬場の午前中でも外差しが決まり、雨が降ってさらに外差しに拍車が掛かったように、本日も雨が降れば降るほどより外枠の差し馬が有利になると予想されます。今回もその想定で予想を組み立てたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (17)ファルコニア

 スプリングS4着、京都新聞杯3着と3歳時から活躍していた馬。古馬になってからも着実に力をつけ、昨年はエプソムC3着、カシオペアS1着。今年に入ってからの5戦は全て3着以内という安定感で、前走の京成杯AHでは初重賞制覇を達成しました。

 本馬が自己最高指数を記録したのは、今年の5戦でもっとも強い内容だった3走前の阪神芝1600mのマイラーズC。3番枠からまずまずのスタートを切って、好位の中目を追走。道中もベステンダンクが単騎逃げでペースを引き上げていく中、離れた3番手を追走。最後の直線では2番手ホウオウアマゾンの外からジリジリと伸び、ラスト1Fで同馬にクビ差まで迫りました。外からソウルラッシュに差し切られて3着でしたが、稍重でレースがややハイペースだったことを考えれば、最後までよく食らいついていました。

 一方、前走の京成杯AHは初重賞制覇でしたが、3走前ほど走れていません。前走時は同日の芝1600mの1勝クラスよりも0.5秒も決着タイムが遅かったように、かなりのスローペース。外枠からやや出遅れたミッキーブリランテが最初の2角で先頭に立ってしまえるほどで、本馬も11番枠から五分のスタートながら、楽々2番手を追走しました。ミッキーブリランテに捲られ、向正面では3番手にはなりましたが、ゴール手前で同馬を競り落として優勝しました。

 しかし、この1着は前有利の展開に恵まれた面が大きく、詰めの甘い面がある本馬が積極的な競馬をしたせいか、指数は3走前と比べるとダウン。前走のレースぶりからまだ余力は残っている可能性が高いでしょう。

 そこで前々走の中京記念のように外枠から差す競馬なら、今回は通用するという計算。前々走はかなりの高速馬場の中、15番枠だったため中団外目から向正面で早めに上がって行く競馬。3~4角で好位の外々とかなりのロスを作ったことで3着に敗れましたが、逃げて優勝したべレヌスとは0.1秒差でした。このことから今回想定される外差し馬場なら勝っていた公算が高く、大外17番枠を引いた今回は、これまで以上の走りを見せる可能性も十分あるでしょう。

 〇 (4)シュネルマイスター

 デビュー4戦目でNHKマイルCでは今年の安田記念の覇者ソングラインを撃破して優勝した素質馬。その次走の安田記念では3着、秋のマイルCSでは2着、今年の安田記念でも2着と好走し、昨秋の毎日王冠でも同年の安田記念の覇者ダノンキングリーに逆転優勝を飾っていることからも芝1600m~芝1800mがベストの馬と言えます。

 前々走安田記念は、9番枠から五分のスタートを切って中団後方馬群を追走。道中も中団の中目でコントロールしながら前にソングラインを見ながらの競馬になりましたが、ソングラインは3~4角の外から動いて行ったのに対して、本馬はそれにはついて行かずに、中団中目で我慢したまま直線。序盤は進路がなかったものの、ラスト2F目で追い出されると、馬群の内を割ってジリジリと伸び始め、ゴール前では一気に突っ込んで来ましたが、ソングラインにクビ差及ばずの2着でした。

 確かに前々走は直線の進路取りがスムーズなら優勝していた可能性もあった内容ですが、前に行けない馬の弱点が出たレースでもありました。だからこそ前走では不適距離の芝1200m戦、スプリンターズSを使ったのでしょう。前走は五分のスタートを決めたものの、テンに置かれて促されながらの追走で9着に敗れましたが、前走で短い距離を使ったことでテンの速力が強化されるでしょう。休養明けをひと叩きされての前進に期待します。

 ▲ (6)ソダシ

 芝マイルでは4戦4勝、今年のヴィクトリアマイルでは3度目のGⅠ制覇を達成した馬。同レースは5番枠から楽に先行し、前のレシステンシアをマークしながらの競馬。最後の直線で3列目から内を突き、しっかりとレシステンシアを差し切っての優勝でした。

 前走の府中牝馬Sではライティアが逃げ、前半は好位の最内を追走。向正面ではスタートで躓きハナに行けなかったローザノワールが強引に先頭に立ち、ペースを引き上げました。本馬は外から内に切ってきたアブレイズを行かせ、中団に近い位置まで下げる形。これにより包まれて最後の直線では進路取りにやや苦労しました。一度は中目に出したものの進路を確保できず、結局、内に切り替えアンドヴァラナウトとローザノワールの狭い間を割って伸びての2着でした。

 前走はペース的な観点から、向正面で位置を下げたのは正解でした。ただ最後の直線でスムーズさを欠いたことから、完璧な立ち回りだったとは言えません。また3~4角の最内で脚をタメ、最後の直線でしぶとく伸びたイズジョーノキセキが想像以上に強かったことから、悲観する2着惜敗でもありません。今回へ向けての余力もそれなりにあるでしょう。芝マイルは得意舞台ではありますが、これまでのマイル4勝は超高速馬場や高速馬場でのもの。時計の掛かる馬場となると不安もありますが、これまでの実績から大きく評価は下げられません。

△ (4)ダノンザキッド

 新馬戦、東京スポーツ杯2歳S、ホープフルSを連勝し、2歳中距離王の座に君臨した馬。皐月賞は休養明けでハイレベルの弥生賞で3着と好走した反動や向正面から3角途中までしつこく外からアサマノイタズラにぶつけられる不利もあり、15着大敗を喫しましたが、昨秋に復帰してマイル路線を使われると、マイルCSでは3着と好走しました。

 昨秋のマイルCSでは、前半4F47秒6-後半4F45秒0とマイルGⅠとしては相当ペースが遅く、後半勝負となった中、13番枠から五分のスタートを切って、中団中目で折り合わせ、3~4角から徐々に加速して3着。ここでは強豪グランアレグリア、○シュネルマイスターの決め手に屈したものの、それらと0.2秒差以内のレースが出来たことは褒められます。

 前走の毎日王冠は、ゲートを壊して外枠11番からの発走。まずまずのスタートを切って、好位の外目を追走していたものの、3角手前で前がペースダウンしたところでじわっと位置を押し上げ、3~4角では2列目の外付近。4角で軽く促されて、直線序盤で追い出されると、2番手のレイパパレに並びかけ、ラスト2Fでは同馬と並走。ラスト1Fで捻じ伏せたところから、外から2頭の強襲を受けて3着でした。

 前走は結果的に早めに仕掛けたことで、最後に甘さを見せたもの。中団外でレースを進めていれば、もっと際どい決着になっていたと見ています。本馬はマイル戦だとコーナーで置かれ気味になることから、芝1800mくらい距離があってもいいと見ていますが、時計が掛かれば、置かれずに行けるので、そこを警戒しました。

 △ (5)サリオス
 
 前走の毎日王冠は3番枠からまずまずのスタートを切ると、すっと位置を下げて好位の内目からコントロールして、中団に近い内目を追走。最後の直線序盤では包まれて前が壁。直線半ばで中目に出して狭い間を割って2列目まで上がり、ラスト1Fで先頭列のダノンザキッドとジャスティンカフェの間を割りしぶとく伸び、半馬身差で優勝しました。直線でスムーズさを欠く競馬ながらも、見事な差し切りでした。

 本馬はここでは能力値1位。休養明けとなった3歳時の毎日王冠でも3馬身差で圧勝した実績があり、能力最高値もここでは1位タイとなります。しかし、その次走のマイルCSでは5着に凡退。今年の毎日王冠では3歳時ほど高い指数では走っておらず、余力を残している可能性もあります。ただ今回も休養明け好走後となるため、思わぬ凡退をする可能性も否定できないこと、また毎日王冠でパフォーマンスを上げてくるように、本質的にマイルは距離が短いので狙い下げました。

△ (12)ホウオウアマゾン

 3走前のマイラーズCでは7番枠から好発を切って、押して押しての先行争いになりましたが、内から(14)ベステンダンクがかなり抵抗したため、最終的には同馬の外2番手を追走。やや時計が掛かる馬場で、前半4F46秒1-後半4F47秒2と速い流れになり、ソウルラッシュの追い込みが決まったことを考えると、よく粘っていました。

 前々走の安田記念は、休養明けで自己最高指数を記録した後の一戦で逃げ戦法。外からレシステンシアがトップスタートを切ったにもかかわらず逃げなかったことで、本馬が手綱をしごいて無理目に逃げたために12着に失速。

 またまさかの1番人気に支持された休養明けの前走・スワンSでは、1番枠から出遅れ、そこから押して2列目の最内まで挽回したために、10着に失速しました。前走は出遅れて後方からの競馬になった11番人気のルプリュフォールが外から一気に2着接戦の3着まで迫ったように、緩みないペースだっただけに、前半で脚を使っては余計に苦しかったはず。しかし、ここへ向けては良い叩き台になったと言えます。一転して人気薄のここは一考の価値があるでしょう。

△ (13)エアロロノア

 昨春のマイラーズCでは重賞初挑戦ながら差のない5着と重賞通用級の力を見せた馬。その後は昨冬のリゲルSと今春の六甲Sを勝利し、阪神芝1600mに高い適性を示しました。前々走の安田記念は10番枠から出遅れ、前の馬とのスペースが作れず後方2番手まで下がってしまい、3~4角の外目を追走する競馬。最後の直線でさらに外に出されると、メンバー最速タイの上りで勝ち馬から0.2秒差まで追い上げる脚を見せました。

 前走の富士Sは外差し馬場。10番枠より外の馬が1~4着を独占した中で1番枠から出遅れて、そこから中団の内を追走する形。4角出口で中目に誘導されましたが、上位馬が通った外までは出し切れず、5着に敗れました。しかし、それで勝ち馬(10)セリフォスと0.5秒差なら悪くありません。

 本馬はリゲルS、六甲Sを勝利した直後のレースでは疲れが出て凡退していますが、それを考えれば、前哨戦の富士Sで全能力を出し切っていないことは今回に向けて好感が持てます。前々走でGⅠ通用の感触を掴み、今回は得意の阪神芝1600m。さらに13番枠だけに、馬場の良い外を通れそう。

 ただスタートは決めたいもの。近走同様に出遅れるようだと、外枠でもそこまで有利にならない可能性もあります。なぜなら先週はまだ騎手たちが外有利の馬場と確信していなかったため、極端な外枠有利の結果でしたが、今回は内枠の騎手たちも外に進路を求める公算大。そうなると出遅れた場合、さらに外を回らされるので不利でしょう。

 使い込まれた夏の新潟開催終盤の芝のように、外しか伸びない状況なら3~4角の大外からでも通用しますが、現在の阪神芝はそこまで極端な状態ではありません。もし本馬が出遅れるようなら、外枠の利を生かせるのは◎ファルコニアの方になるでしょう。

結論 馬連17-4,6,3,5,12,13 (20:14:4:4:4:4) 複勝17 (50)

2022年 東京スポーツ杯2歳Sの予想

東京スポーツ杯2歳Sは勝ちっぷりが派手で強かった1戦1勝馬が人気。ただし、それらの新馬戦の内容がそこまで余裕があったものではなく、信頼性がそこまで高くありません。ここは穴を狙います(-_☆)。

本日1番 東京11R 東京スポーツ杯2歳S 芝1800m
 ◎ (2)シルトホルン
 〇 (7)ドゥラエレーデ
 ▲ (6)ダノンザタイガー
 △ (5)フェイト
 △ (8)ハーツコンチェルト
 △ (1)ロッククリーク
 △ (11)タイセイクラージュ

 ■有力馬のコメント

 ◎ (2)シルトホルン

 新馬戦は4着、次走未勝利戦は7着とここまで特に目立つ成績ではなかったものの、デビュー3戦目の前走では9番枠から五分のスタートながら、先頭に立つ勢いの行きっぷりの良さを見せ、2番手で折り合う競馬。最後の直線ではラスト2Fで前を交わして先頭に立つと、そこからはジワジワと後続を引き離し、結果は6馬身差の圧勝でした。

 当然のことながら未勝利クラスとしては優秀な指数を記録。前々走の札幌未勝利戦から2ヵ月の間隔を開けたことで、まさに一変。好位から突き抜けたレース内容も高評価できます。先週日曜日の黄菊賞でキャリア4戦目のビューティワンが5番人気で2着と好走したように、2歳戦ではレース経験が豊富なことは強み。ここはレースを順調に使われ、好位で流れに乗ることができ、前走指数が優秀だった本馬に期待します。

 〇 (7)ドゥラエレーデ

 新馬戦ではその後の活躍馬が目立つカルロヴェローチェの5着、次走未勝利戦は逃げてドゥーラ(次走、札幌2歳S優勝)の2着に粘り、好指数を記録した馬。今回はデビュー3戦目の前走は初めてのダートに出走。

前走は7番枠から五分のスタートと前走時よりスタートは速くなかったものの、二の脚速く、逃げ馬の外2番手に出して行く形。余裕たっぷりの追走で3~4角で自然と先頭に立ち、抑えたまま直線を向く。直線では外からシゲルカミカゼが迫って来ましたが、最後まで抜かせずにゴールイン。3着以下には大差をつけました。

ラスト2F12秒5-12秒6とほぼ減速しなかったことも高評価でき、指数は古馬1勝クラス勝ちレベルのもの。この指数を初ダートで2歳のこの時期に記録したことは価値があります。今回は芝のレースになりますが、芝でも実績があるので、対抗評価としました。前走から3ヵ月休養させ、成長を促されている点も好感が持てます。

 ▲ (6)ダノンザタイガー

 6月東京の新馬戦では圧倒的な1番人気に支持されながら、出遅れたこともあり2着止まりだった馬。前走は前々走時以上に支持を集め、その期待に応えて勝利しました。前走は良くなかったスタートも改善され、16番枠から中団外を追走、直線ではしっかり伸びて勝利しました。指数も8月の未勝利戦としては悪くありません。

 ただ前走は出遅れることなく、おおよそ能力を出し切ったレース内容。昇級後即通用かというと微妙なところもありました。しかし、本馬も前走から3ヵ月休養させ、成長を促されているだけに、評判馬が重賞のここで前進する可能性もあると見て、3番手評価としました。

 △ (1)ロッククリーク

 新馬戦では4番枠から五分のスタートを切って、好位の内を追走。逃げていた馬が1角で外に逸走しかけてペースを落としたところで最内から位置を上げ、2列目の最内を追走。4角出口でひとつ外に出されましたが、それまで最短距離競馬で、ゴール手前で逃げ馬スマイルスルーを捕らえて勝利しました。

 ラスト2Fは12秒2-12秒5とやや減速。指数もそこまで高いものではありませんでしたが、前走は新馬戦としてはレースが淡々と流れていたのも確か。そこで優等生の正攻法の競馬ぶりで勝利して生きたとなると、侮るのも危険でしょう。

 △ (11)タイセイクラージュ

 新馬戦では関西から東京遠征して勝利。5番枠から好発を決めて、好位の外を追走したものの、前に壁が作れず、少し掛かり気味なりながらも、何とか3番手で折り合って追走。最後の直線ではあっさり先頭に立ち、そこから後続を突き放しにかかったところで、外からレヴォルタードが懸命に追ってきましたが、最後まで差を詰めさせず、2馬身半差の快勝。3着馬に大差をつける派手な勝ちっぷりでした。

 当然のことながら新馬戦としては優秀な指数を記録。しかし、ラスト2Fは11秒4-11秒6とやや減速。そこまでの余裕がなかった勝利だけに、前走の萩Sでは疲れを残し、断然の1番人気に支持されていたものの、前有利の流れを出遅れて4着敗退。今回でスタートを決められれば巻き返せると見て、警戒しました。

結論 馬連2-7,6,5,8,1,11 (10:10:10:10:5:5) 複勝2 (50)

2022年 ハイセイコー記念の予想

ハイレイコー記念は、ゴールドジュニアの再選ムードとなりました(^^♪

大井11R ハイセイコー記念 ダ1600m
 ◎ (4)ピノホホッア
 〇 (6)ポリゴンウェイウ゛
 ▲ (2)リベイクフルシティ
 注 (1)サムタイムアゴー
 △ (8)ナチュラルターン
 △ (9)マンダリンヒーロー
 △ (10)マイブー

 ■有力馬の紹介

 ◎(4)ピノホホッア

 浦和800mの新馬戦でラスト2Fを12秒6-12秒0と加速して、楽々と逃げ切った素質馬。本馬は次走のゴールドジュニアでも1番枠から好発を切って、ハナを切るかの勢いで出して外の逃げ馬に抵抗し、最終的には好位の最内に収めて3着。他の馬と比較した場合にはキャリア2戦目というのは浅く、不利な状況でしたが3着は立派です。

 前走のシャイニングフューチャー賞では好位から差す競馬で距離にも対応しており、今回に向けて距離1500mを経験できた点は大きく、ここは十分に逆転の計算ができます。

 ○ (6)ポリゴンウェイヴ

 デビュー3戦目の栄冠賞では前半3F34秒1-後半3F38秒9の超ハイペースで逃げ、接戦の3着と好走した馬。本馬は前走のゴールドジュニアでも、前半3F34秒2-後半3F38秒6の超ハイペースを逃げ馬の外2番手でレースを進めて2着でした。

 前走は逃げなくても好走できたのはこの先を考えた場合の収穫ですが、距離1700mのブリーダーズゴールドジュニアは相手を考慮しても勝ち馬ベルピット(その後のJBC2歳優駿で2着)と5馬身差と離され過ぎたのも確か。距離1600mはこなせない条件ではありませんが、1200mがベストの馬なので対抗評価としました。

 ▲ (2)リベイクフルシティ

 前走のゴールドジュニアも含めて1200m~1600mを4戦4勝。ただ前走は4番枠からやや出遅れ、中団の中目を追走。最後の直線で大外からしぶとく差し切ってはいますが、前がやり合ってラスト1Fで13秒3まで失速したところを差し切ったもの。本馬は逃げ、差し自在で展開に嵌めやすい馬ではありますが、前へ行った◎ピノホホッア、○ポリゴンウェイヴの方が強いレースをしていることと、今回は前走時よりも逃げ、先行型が手薄なので3番手評価としました。

 △ (1)サムタイムアゴー

 浦和でデビューし、浦和で3連勝した馬。小久保厩舎は例年、平和賞を目標にする厩舎で、2017年のシェーンリート(3番人気・3着)、2018年のトーセンガーネット(1番人気・2着)、2019年のチョウライリン(10番人気・3着)、2020年ジョーロノ(2番人気・3着)、2021年のライアン(6番人気・1着)と近5年とも馬券に絡んでいたものの、本馬は5着。しかし、まさかの逃げで、結果、苦しくなって5着に敗れました。本来の折り合う競馬で、巻き返しを警戒します。

 △ (8)ナチュラルターン

 前々走から2.5Fの距離延長となった前走で一変、逃げて3馬身差で勝利した馬。今回はさらに相手強化となりますが、今回と同じ舞台の大井1600mで結果を出したことは、前走でゴールドジュニアに出走していた上位馬に対して、強みとなるでしょう。

 △ (9)マンダリンヒーロー

 1200m→1400m→1600mと距離を延ばし、大井で3戦3勝。前走は2番枠から好位の最内を立ち回り、4角で勢いをつけて出口で直線。序盤で外の馬と接触する不利や内の馬が外に出す動きで進路が狭くなる場面がありながらの上がり最速で、なかなかの強さを感じさせました。しかし、今回は休養明け好走後の一戦。反動が出る危険性もあります。

 △ (10)マイブー

 船橋1000mの新馬戦では外から逃げ馬に競りかけ、4角先頭の競馬で6馬身差の圧勝を収めた馬。新馬戦を消耗戦にしてしまったことでその後の伸び代がひと息で、特別戦で2着に善戦するものの勝ち切れず。しかし、今回はそこから立て直されての一戦。当初、予定していた平和賞をスキップしてのここ出走になりますが、立て直された効果があれば、一変あっても不思議ありません。

結論 馬連4-6,2,1,8,9,10 (20:10:8:2:2:2) 複勝4 (50)

2022年 エリザベス女王杯&福島記念の予想

福島記念の有力馬コメントはもうしばらくお待ちくださいm(__)m。

本日2番 福島11R 福島記念 芝2000m
 ◎ (12)オニャンコポン
 〇 (16)ヴァンケドミンゴ
 ▲ (7)サトノセシル
 △ (2)ユニコーンライオン
 △ (6)フォワードアゲン
 △ (1)アラタ
 △ (8)ベレヌス

 ■福島芝2000mはペースが上がりやすいコース

 この時期は芝の中距離のハンデGⅢが少ないこともあり、福島記念は例年のように出走登録馬が多く、厳選されたメンバーが集います。福島芝コースは東京や京都(今年は阪神)と比べると時計が掛かることもあり、サマー2000シリーズ組を始め、洋芝の北海道や福島で活躍した馬たちが出走し、意外とレベルの高い一戦になります。近年の優勝馬を見てもミトラ、ヤマカツエース、ウインブライト、スティッフェリオ、パンサラッサなど、後のGⅡの優勝している馬やGⅠでも連対している馬が多数です。

 また福島記念は夏の七夕賞と同じ福島芝2000mが舞台。このコースは最初の1角までの距離が約505mと長く、さらにテンから2度の坂を下るために、福島芝1800mよりも前半が速くなる傾向があります。最初の下り坂で競り合うと必要以上にペースが上がることになるので、その結果ハイペースとなり、差し、追い込み馬が台頭することもあります。

 マルターズアポジーが逃げ切った2016年のように、他馬とのスピードの違いを見せるかのように、楽々とハナを奪い切ってしまえばスローペースになる場合もありますが、それは稀。大半はテンはそこまで速くないものの逃げ、先行して、決め手不足を補いたい馬が多いので、福島記念はかなりの確率で平均ペースよりも速い流れになります。この時期は外差し馬場の傾向があるのでなおさらです。

 今年の福島芝もタフですが、今回はユニコーンライオン、ベレヌス、そして昨年のエリザベス女王杯で競り合ったシャムロックヒルにロザムールと逃げ馬か4頭も出走しています。先行馬もコスモカレンドゥラやアラタと手強いので、ここはさすがにハイペースになるでしょう。前に行く馬が持久力型の馬が多いので、多少ペースが速くても前からでも押し切れますが、差し馬有利と見て予想を組み立てたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (12)オニャンコポン

 新馬戦、百日草特別を連勝し、デビュー4戦目に京成杯を優勝した素質馬。3走前の皐月賞ではアスクビクターモアと同タイムの6着に好走しました。3走前はペースが上がらず、ラスト2Fが極端に速くなる展開でしたが、本馬は11番枠からスタートで挟まれ、中団中目を追走。ペースが緩んだ向正面では手綱を抑えて、中団の外。3~4角の外から前との差を詰め、4角で押し上げてロスを作りながらも勝ち馬ジオグリフとの着差は0.4秒差でした。

 次走の日本ダービーではデシエルトが大逃げしたことにより、差し馬有利の流れになりましたが、8着凡退。しかし、これは休養明けで皐月賞を好走した反動によるものでしょう。

 一方、前走のセントライト記念は上がらないペースを意識したのか、好位の中目と積極的な競馬をしたために7着に失速。前走はスタミナが不足する休養明けで、それまで待機策の競馬が続いていた本馬にとってより一層苦しかったと推測されます。しかし、今回はひと叩きされたことで息持ちが大幅に良化するはず。差し競馬で復活を期待します。

 ○ (16)ヴァンケドミンゴ

 福島芝1800m~芝2000mで4勝を挙げ、一昨年の七夕賞3着、福島記念2着と、福島での実績が豊富な馬。一昨年の福島記念は外差し馬場ではありましたが、本馬は終始中団の外々とあまりにロスが大きい競馬でした。それでもうまく最内を立ち回ったバイオスパークに、最後まで際どく食らいついたことは高い評価ができます。

 本馬は一昨年と昨年とカシオペアSで後方からメンバー最速の上がり3Fタイムで3着、2着と好走しているように、京都や阪神でも走りますが、好走時は時計の遅い決着(忙しい競馬ではない)という共通項があります。だから福島芝は合っているのでしょう。

 昨年のカシオペアSで2着好走後はスランプ状態でレースも順調に使えていませんが、本馬は前走のカシオペアSが叩き台でここが目標とのこと。前走のカシオペアSは前半3F48秒1-後半4F45秒7のかなりのスローペースで、逃げ馬が逃げ切る展開。本馬は終始中団の外から追い上げる競馬になり、本来の能力を出し切れていないので、ここで変わっても不思議ないでしょう。

結論 馬連12-16,7,2,6,1,8 (10:10:8:8:7:7) 複勝12 (50)

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本日1番 阪神11R エリザベス女王杯 芝2200m
 ◎ (4)デアリングタクト
 〇 (2)ローザノワール
 ▲ (8)アンドヴァラナウト
 △ (1)クリノプレミアム
 △ (5)マジカルラグーン
 △ (189ジェラルディーナ

 ■ 阪神芝2200mは前半のペースが上がりやすい

 今年のエリザベス女王杯も一昨年、昨年同様、宝塚記念と同じ阪神芝2200mで行われます。同コースはスタート後が下り坂のため加速がつきやすく、最初の1角までの距離も約525mと長いため、平坦スタートで最初の1角までの距離が約397mの京都芝2200mよりも、前半のペースが上がりやすいのがポイントです。

 ただし、向正面では隊列が決まり、ペースが落ち着いてゆったりとした流れになることもあります。実際、昨年の宝塚記念では逃げ、先行型が手薄だったこともあり、7番人気のユニコーンライオンが逃げて2着に粘っています。

 今年の阪神芝は昨年と異なり、秋の阪神開催6週目でも芝が軽く、内と前が有利な傾向が続いています。しかし、本日はこれから雨が降るとのこと。雨の降り方によっては昨年のように外差しが決まることも視野に入れなければなりません。

 ただ昨年はシャムロックヒルとロザムールが競り合い、向正面でもペースが落ちなかったことで、外差し決着に拍車をかけた面もあります。今年は昨年と比べると、逃げ、先行型が手薄。昨年ほど極端な外差し決着にはならないと見て、予想を組み立てます。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (4)デアリングタクト

 一昨年に牝馬三冠を史上初の無敗で達成し、伝説のジャパンCではアーモンドアイ、コントレイルに続いて3着と好走した馬。ジャパンCはキセキの大逃げで前半5F57秒9-後半5F61秒8の超絶ハイペース。本馬は中団馬群の中目を追走し、アーモンドアイを意識して動いたことで展開に恵まれ、自己最高指数を記録しました。本馬がジャパンCで記録した指数は、今回のメンバー中でNO.1です。

 ジャパンCでは最後の直線で内にモタれていたことから、能力を相当に出し切っており、その後は疲れが出て休養。復帰してからも本来の走りを見せられていませんでした。さらに昨年の宝塚記念出走前に繋靭帯炎を発症、1年1ヵ月にも及ぶ長期休養を余儀なくされました。

 復帰緒戦のヴィクトリアマイルでは6着に敗れましたが、ひと叩きされた前々走の宝塚記念では3着と復活。ただし、このレースはパンサラッサがタイトルホルダーのハナを叩いて前半5F57秒6-後半5F60秒0のかなりのハイペースで逃げました。その展開を中団の外から1番人気のエフフォーリアをマークし乗ったことで、展開に恵まれたのは確かです。

 。休養明けの前走オールカマーでは6着に敗れましたが、同レースは内を立ち回った1~3番枠の馬が上位を独占し、逃げたバビットが4着に好走しているように、かなりのスローペースで内と前が圧倒的に有利な馬場&展開でした。そのことを考慮すれば、後方外々からの競馬で敗れたのは仕方ありません。前走で馬場&展開に恵まれなかったことで、ここへ向けての余力が残せただけに、ここは中心視しました。

 ○ (2)ローザノワール

 今春のヴィクトリアマイルでは18番人気ながら2着と接戦の4着と、かなり見せ場があった馬。同レースは10番枠からやや出遅れ、そこからかなり押してスピードに乗せながら主導権を取り、粘って4着。スピードの違いでハナに立ったレシステンシアが、ハイペースで逃げ失速した高松宮記念の二の舞を恐れたのか、本馬がハナに立つのを待ってくれました。主導権を握らせてもらったことは確かで、前有利な展開でもありましたが、極端に前が有利な展開だったわけではありません。

 しかし、ヴィクトリアマイルが人気薄での好走だったせいか、次走のクイーンSでは2番枠から好発を決め、何が何でもハナという姿勢の本馬に対し、他馬は競って行かず。このためかなり楽に超スローペースに持ち込み、ハナ+クビ差の3着に粘りました。

 前走の府中牝馬Sではスタートで躓きハナに行けませんでしたが、そこから挽回し向正面で気合いを入れて先頭に立つ競馬。結果的に前半で無理に脚を使わせたことで、最後の直線では余力がなくシンガリ負けを喫しました。

 しかし、2009年のエリザベス女王杯では前走京都大賞典で9着、14着に敗れていたクィーンスプマンテとテイエムプリキュアのあっと驚く行った、行ったが決まりました。このように、前走大敗から巻き返すのが逃げ馬である。この年は先行型が手薄だったことも後押しとなった。そして今年も意外と先行型が手薄。

 本馬はマイペースで逃げてこその馬なので、楽にハナを主張できるという意味では距離延長も悪い条件ではないでしょう。鞍上、もしくは同馬が軽視されているかはともかく、前々走で楽に逃がしてもらえたことから、ここは一考します。

 ▲ (8)アンドヴァラナウト

 3走前の阪神牝馬Sの2着馬。3走前は桜花賞前日で、内有利のトラックバイアスが生じていた状況下。久々のマイル戦ながら2番枠からトップスタートを切って、外の馬に行かせて好位の内目でスムーズに流れに乗り、結果を出した辺りに本馬のマイル適性の高さが窺えました。

 前々走のヴィクトリアマイルでは15番枠と外枠だったこともあり、前が有利な展開で中団のやや後ろからの競馬になってしまいましたが、それでも最後の直線で全く伸びなかったのは、休養明け好走の反動によるものでしょう。

 しかし、立て直された前走の府中牝馬Sでは3着巻き返し。1番枠からまずまずのスタートを切って、外から内に切って来たソダシの直後を取る形。そこからソダシが位置を下げたことにより、中団に近い位置からの競馬となりました。3~4角でも中団の内からソダシをマークで直線。ソダシの内から一気に2列目に立ち、早め先頭の競馬。ソダシもそれに応戦し、ともに叩き合いに持ち込んだものの、ラスト1Fでソダシに競り落とされ、さらに(7)イズジョーノキセキの奇襲を受けの3着でした。

 前走は最後の直線で進路確保のために早めに動いてソダシの目標になるを得なかったのですが、ソダシの直後から抜け出していれば、また違う結果になったのではないか(?)、と思わせた内容でした。前走がスムーズな競馬ではなく、余力を残せた感があることと芝2000mのローズSを優勝した実績から、距離延長も問題ないと見て、3番手評価としました。末脚勝負を好む、ムーア騎手への手替わりも好ましいでしょう。

 △ (1)クリノプレミアム

 昨夏の福島芝1800m・松島特別(2勝クラス)ではオープンと同等の好指数を記録して圧勝。その時点で高速馬場ではない中距離ではかなり強いことはわかっていましたが、今年3月の中山牝馬Sは15番人気で優勝。前走の福島牝馬Sでも(2)ローザノワールが逃げられないほどのハイペースを先行して2着を死守し、牝馬限定重賞では十分に通用する力の持ち主であることをアピールしました。

 本馬は昨夏に松島特別と長岡Sを連勝していますが、芝1600mの長岡Sで指数をダウンさせていることから、距離が短くなるのはあまり良い材料ではないと見ていましたが、ヴィクトリアマイルでは何と16着大敗。行きたがるのを我慢させたことでやや折り合いを欠いてはいたものの、好位の中目と悪くないレース運びながら、最後の直線で外に出されるとジリジリ後退。1分32秒2の高速決着でスピード負けしたようなレース内容でした。

 やはりマイルでは距離が短いし、ヴィクトリアマイルや前走の府中牝馬Sのような上がりの速い決着ではキレ負けしてしまうというのが、本馬の特徴です。それを考えると道悪がどうかはともかく、雨が降って時計の掛かる馬場になるのは歓迎でしょう。そこまで時計が掛からなかったとしても、タイムロスなく行ける内枠はいいはずです。休養明けで距離が短い前々走の京成杯オータムHでも3着に善戦している辺りから調子は悪くないはずなので、ここは要注意でしょう。

 △ (5)マジカルラグーン

 今年の愛オークス馬。前々走の愛オークスでは7頭立ての8番枠からまずまずのスタートを切って、コントロールしながら2番手を追走。前半は逃げ馬のぴったり直後から、道中でひとつ外に出されて、4角では逃げ馬の直後。最後の直線でひとつ外に出されると、楽な手応えですっと先頭に立ち、外から食らいつくToyとの一騎打ちをクビ差で制しました。

 前走のヨークシャーオークスでは5着に敗れましたが、このレースは“超ウルトラスペシャル”スローペースで、上がりがえげつなく速い流れ。本馬は1番枠から好発を切って、ここでもコントロールしながらの競馬。何も行かず、本馬も行こうせず、何度も何度もブレーキをかけ、3角では外のLa Petite Cocoと並走する形で先頭列。3~4角でのLa Petite Cocoが先頭に立って最後の直線を迎えると、アルピニスタ(次走、凱旋門賞)が外から一気に伸びて優勝。

 早め先頭にたったLa Petite Cocoは3着まで粘りましたが、マジカルラグーンは後続馬の決め手に屈するような形で、ジリジリ下がって5着完敗。前走の敗因は愛オークスを大目標にした後の一戦だったのもありますが、前半で相当にブレーキをかけた結果、後半でキレ負けしたことが一番の理由。もっと攻めの姿勢で乗られていれば、もう少し上の着順が狙えていたでしょう。

 ただ本馬は欧州馬としてはゲートが上手く、二の脚も速いというのが長所。日本馬が相手のここでも2列目くらいまで持って行けそうな感はあります。阪神が先週までの超高速馬場ならば消しでしたが、雨が降って時計が掛かるとなると欧州馬の本馬は警戒が必要でしょう。

 △ (18)ジェラルディーナ

 3歳夏以降、急激に力をつけて昨年10月の3勝クラス西宮Sではオープン級の指数を記録して快勝。当時完封した相手は今秋の府中牝馬Sを優勝したイズジョーノキセキだっただけに、この時点でその後の活躍は順当なものでした。しかし、鞍上が福永騎手だったため出世が遅れた面もあります。超絶スローペースでも後方で構え、3~4角のペースが上がったところで外から進出してロスを作るレースぶりが目立ち、善戦はするものの、勝ち切れませんでした。

 しかし、横山武史騎手に乗り替わった前走のオールカマーは自己最高指数を記録して優勝。ただ前走はCコース替わりの中山芝2200m戦で、馬場が内から乾いていったこともあり、内が圧倒的に有利な馬場状態。実際に道中最内を通った1~3番枠の馬と、13番枠から逃げたバビットが4着以内を独占しました。

 つまり、2番枠からのレースはかなり恵まれた面があり、(3)ウインキートスの直後、好位の内を狙った横山武史騎手のファインプレーだったとも言えます。状態面は前走並みをキープできていると見ています。今回は大外18番枠。この枠だと差し脚を生かす競馬になるでしょうか。先週までの阪神芝は内と前が有利な傾向で、それだと乗り難しい面がありましたが、雨の影響で先週までの傾向が薄らげばチャンスがあるでしょう。

結論 馬連4-2,8,1,5,18 (10:10:10:10:10) 複勝4 (50)

2022年 武蔵野S・デイリー杯2歳S

本日は両重賞とも穴狙い予想です♪
武蔵野Sの有力馬コメントは後ほど追加しますm(__)m。

本日3番 東京11R 武蔵野S ダ1600m
 ◎ (3)アシャカトブ
 〇 (11)ギルデッドミラー
 ▲ (7)レモンポップ
 注 (4)アドマイヤルプス
 △ (14)ハヤブサナンデクン
 △ (8)バスラットレオン
 △ (10)デュードヴァン
 △ (13)ブラッティーキッド

 ■前走で1600m以上の距離を使われていた馬が活躍

 武蔵野Sは先週のみやこS同様に、チャンピオンズCの前哨戦。さっくり言うと、中距離路線のトップクラスはJpnI・JBCクラシックへ、中距離路線の上がり馬はGⅢ・みやこSへ、そして短距離~マイル路線の上がり馬GⅢ・武蔵野Sに多く出走してきます。

 しかし、チャンピオンディスタンスが主流の日本は、短距離<マイル<中距離の順で全体のレースレベルが高く、このためこのレースでは、前走でマイル以上の距離を使われている馬が活躍しています。

 また、武蔵野Sが行われる東京ダ1600mの舞台は、2角奥の芝からスタートし、最初の3角まで約640とmストレートが長いのが特徴。これによりテンの遅い馬でも3角までにハナを主張することが可能。つまり、逃げたい馬、積極的なレースをしたい馬が複数出走していれば、隊列形成が激しくなり、超絶ハイペースになることもあるということです。

 実際に2014年には前半4F46秒0-後半4F49秒2の超絶ハイペースで流れて、4角最後方のワイルドバッハの追い込みが決まったこともありました。一昨年も追い込み馬ののサンライズノヴァと差し馬のソリットダンサーのワン、ツーで決着したように、前半4F46秒1-後半4F48秒9と2014年と遜色のない超絶ハイペースです。

 逆に過去10年でスローペースになったことが一度もなく、今年は昨年のこのレースで同型馬が多く、逃げられなかったバスラットレオンが今年は単騎で逃げられるとは見ていますが、本馬は肉を切らせて骨を断ってこその逃げ馬。今年もハイペースになる可能性が高いでしょう。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (3)アシャカトブ

 福島ダ1800mの前走・ラジオ日本賞では、3列目の内で流れに乗り、一列前の2番手ウィリアムバローズ(断然の1番人気)を徹底マークで最後に差し切って勝利した馬。前走指数も良く、好位からのレース内容も悪くありません。本馬は一昨年のアハルテケSで2番枠から好位の内を追走し、4角で包まれてやや難しい形になりながらも勝利した実績があるように、東京ダ1600m適性はあります。指数上位ながら完全に人気の盲点になっているので、ここは狙ってみます。

 注 (4)アドマイヤルプス

 東京ダ1600mの前々走・アハルテケSを勝利した馬。前々走は3走前のオアシスSで稍重で前半4F46秒5-後半48秒9のかなりのハイペースを2列目の内を追走と厳しい競馬をしたこと、最後の直線で進路確保に苦労して前が壁、ラスト2F目で3列目まで下がって、そこから盛り返してのクビ差と本来の能力を出し切れなかったことで、エネルギーが溜まり、2番手からの競馬で3馬身半差ぶち抜きました。

 その後は疲れが出たようで休養し、緒戦のグリーンチャンネルCは9着に敗れましたが、先行するスピードは見せられていただけに、ひと叩きされての前進を警戒します。

 △ (14)ハヤブサナンデクン

 前々走の三宮Sでは6馬身差の圧勝を収めた馬。前々走は前2頭が競り合って、前半4F48秒1-後半4F49秒9のかなりのハイペース。本馬は外から内に切ってくる馬を行かせながらも、4番手を追走し、向正面では外からじわっと位置を上げて3番手。3~4角でも前2頭を見ながらの3番手と緩みない流れを勝ちに行く競馬をしたわりには、直線で楽に早め先頭に立って、6馬身もぶち抜く強い競馬。

 前々走の内容が評価されて、前走のシリウスSでは1番人気に支持されたものの、7着に敗退しました。前走も外2頭を行かせて好位馬群の後ろを追走。3~4角のペースダウンで前との差を詰めたために4角で包まれて直線ではしばらく前が壁。そこで外から一気にジュンライトボルトに交わされた影響もあっての敗戦でした。

 しかし、前走は進路を確保してからも伸びて来れなかったあたりに物足りなさも感じました。ただ休養明けの分もあったでしょうから、今回はある程度巻き返してくると見て、警戒しました。

結論 馬連3-11,7,4,14,8,10,13 (15:15:10:4:2:2:2) 複勝3 (50)

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本日1番 阪神11R デイリー杯2歳S 芝1600m
 ◎ (1)ショーモン
 〇 (10)オールパルフェ
 ▲ (8)クルゼイロドスル
 注 (2)ダノンタッチダウン
 △ (4)トーセントラム
 △ (7)ショウナンアレクサ

 ■有力馬の紹介

 ◎ (1)ショーモン

 新馬戦では内枠有利な札幌芝1500mで1番枠を引き当てながらも、ゲートの扉を壊して外枠発走。13番枠から2角で外を回って、終始逃げ馬の外2番手からプレッシャーをかけて行いく競馬で、ハナ差の2着と好走した馬。3着馬を5馬身差をつけ、メンバー最速の上がり3Fを駆使した辺りにも、かなりの潜在能力を感じさせました。

 前走は10番枠からスタート直後の行きっぷりは新馬戦ほど良くありませんでしたが、好位の外から最終的に2番手まで上がっていく競馬。4角では先頭に並びかけ、直線では2着馬を一気に引き離して、4馬身差の勝利でした。

 9月の未勝利クラスとしてはなかなかの好指数で勝利。スピードとスタミナが高いレベルで揃っていることを感じさせました。総合力が高い馬なので、ペースが上がった方が良いタイプですが、前目内目で立ち回ってもうひと脚使う競馬も悪くないはず。

 〇 (10)オールパルフェ

 6月東京のノッキングポイントが優勝した新馬戦で逃げて2着。当時は3着以下を離しており、並の新馬戦だったら勝利していた指数を記録した馬です。

 前走も8番枠からじわっと先頭に立って、そこから1Fほぼ12秒の均等なペースを刻み、3~4角の中間であるラスト3F地点から徐々に加速し、直線に入ったところで一気に加速。そのまま逃げ切りました。

 指数は◎ショーモンの前走と同等で、10月の未勝利クラスとしてはなかなか優秀。ラスト2Fは11秒4-11秒8と減速したものの、正攻法の競馬で好走したことは評価できます。今回ショーモンとの本命馬のチョイスに悩みましたが、今回は大外10番枠でも主導権を握るのはそう難しくないにせよ、ショーモンに抵抗されて前走よりもペースが上がることも視野に入るだけに、その場合の不安を感じ、ワンランク評価を下げました。

 ▲ (8)クルゼイロドスル

 リバティアイランドが豪快に伸びて勝利した新馬戦で、2番手外から最後の直線で先頭に立ち、勝ちにいく競馬で2着と強い内容だった馬。

 デビュー2戦目の前走は大外15番枠から出遅れ、必然的に待機策の競馬。潜在能力が低い馬なら敗退のパターンでもありますが、本馬は3~4角で外を回りながら直線で伸びました。ひとつ前の位置からアサクサヴィーナスが動いたところで本馬も動き、2頭の一騎打ちになりましたが、それを1馬身1/4差で制しました。

 指数は1クラス上でも通用可レベルの優秀なものを記録。ただし、今回は休養明け好走後の一戦になるので、スムーズに上昇しない可能性も視野に入れて3番手評価としました。

 注 (2)ダノンタッチダウン

 新馬戦では五分のスタートを切ったものの13番枠だったため、すぐある2角のところで自然と位置が下がり、中団の外で折り合う競馬。3角も外を回り、4角大外から目立つ脚で好位まで位置を押し上げ、最後の直線では長く良い脚を使って差し切り勝ちを決めました。

 ラスト2Fは11秒1-11秒4とマズマズですが、上がり3Fタイム33秒6はこの日の中京では古馬を含めて最速タイの数字。半兄ダノンザキッドの新馬戦と比較すると指数面でだいぶ劣りますが、光るものがあることは確か。徐々に力をつけて強くなる馬だと見てはいますが、新馬戦が今回で1番人気に支持されるほどの内容ではなかったので狙い下げました。

 △ (4)トーセントラム

 デビューからしばらく芝1800m~芝2000mを使われていましたが、マイル戦の前々走で未勝利クラスを卒業した馬。前々走は前半4F50秒9-後半46秒9の超絶スローペース。7番人気の逃げ馬が3着に粘る流れを後方からメンバー最速の上がり3Fタイムを記録して勝利している点は褒められるにせよ、ラスト2F10秒5-11秒5と減速した点は減点材料。ただ、最後の直線で馬群を捌くのに苦労していた点を考えると、上々の内容でした。

 前走の萩Sでは、指数は上昇させたものの6着に凡退。しかし、このレースも超高速馬場で前半4F48秒1-後半4F45秒9のかなりのスローペース。前が残る流れでした。本馬は3~4角で最短距離を立ち回ったにせよ、出遅れて最後方からの競馬ではさすがに厳しいものがありました。しかし、ここでもメンバー最速の上がり3Fタイムを記録。ペースが上がっての一発が怖い馬です。

 △ (7)ショウナンアレクサ

 新潟芝1600mエナジーチャイムが勝利した新馬戦では2着惜敗ながら、通常の新馬戦ならば、勝利当確レベルの指数を記録していた馬。デビュー2戦目の未勝利戦は、相手弱化の一戦でしたが、新馬戦を好指数で走った馬が次走で順当に上昇することはそう簡単でもなく、楽観視はできない一戦でした。

 未勝利戦も14番枠と外枠でしたが、新馬戦では中団に控えて逃げるエナジーチャイムを捕らえ切れなかった経験からなのか、スタート直後から気合を入れて3列目の外の位置を取りました。最後の直線序盤で2番手のメアリーが先頭に立つと、それを外から競り掛けて競り落とし、早めに先頭に立つ強気な競馬。

 弱い馬ならばこれをやると失速してしまうところで、外からマイネルメモリーに迫られましたが、最後まで抜かせず勝利しました。簡単そうに見えてなかなか難しいミッションをあっさりクリアしたあたりに魅力を感じ、オープン級でもタイミングひとつで通用するでしょう。休養明けの前走・柴菊賞をひと叩きされての前進を警戒します。

結論 馬連1-10,8,2,4,7 (20:10:10:5:5) 複勝1 (50)

2022年 ロジータ記念&道営スプリントの予想

昨日のローレル賞は当たったし、流れ星も見たので流れが変わりそうないい予感♪

川崎11R ロジータ記念 ダ2100m
 ◎ (3)スティールルージュ
 〇 (14)スピーディキック
 ▲ (1)レディオスター
 △ (11)ティーズハクア
 △ (13)コスモポポラリタ
 △ (2)ソレイユスマイル
 △ (6)プラチナプライド
 △ (8)トキノゴールド

 ■有力馬の紹介

 ◎ (3)スティールルージュ

 ユングフラウ賞勝ち、若潮スプリント圧勝と能力自体の高さは十分な馬。近2走は距離を延長しながら6着、5着。特に距離2000mの前走のサルビアCでは、13番枠から二の脚の速さで好位の外まで上がり、1週目のスタンド前で(1)レディオスターの直後の中目に入れ、3角手前で外に出されると、3~4角の外から前との差を詰めて4角3番手。最後は差されたものの折り合う競馬も問題なく、早めに動いて勝ちに行く競馬も出来ていました。

 前走の内容ならば距離には十分に対応できるはず。距離に慣れ、最後に本馬のスピードが出せれば、当然ここで勝ち負けが狙えるだけに、ここは中心視しました。

 〇 (14)スピーディキック

 昨年暮れの大一番、東京2歳優駿牝馬を勝利し、桜花賞、東京プリンセス賞を連覇した馬。前々走の関東オークスはグランブリッジに3馬身半差離されての3着でしたが、相手が悪かったとしか言いようがありません。グランブリッジはその後、ブリーダーズゴールドCを制して、先週のJBCレディスクラシックでも2着と好走しました。

 本馬はそれ以来の一戦となった休養明けの前走・戸塚記念では、牡馬相手に3馬身差の圧勝。6番枠から二の脚の速さで好位の最内を取って、そこからやや位置を下げて3列目の最内を追走。3角手前で外に進路を切り替え、3~4角で前との差を詰めて、4角2番手まで上がって直線。ラスト1Fで先頭に立つと、そこからじわじわ後続との差を広げての完勝でした。

 しかし、休養明けでのレースが強いほど、その反動が懸念されるもの。前走はさらなる成長がアピールできる強い内容だっただけに、ここた対抗評価までとしました。

 ▲ (1)レディオスター

 今春の東京プリンセス賞は、大井1800mの良馬場で前半4F49秒6-後半5F51秒3とかなりのハイペースでしたが、この流れを2番手から3着に粘った馬。東京プリンセス賞が消耗度の高いレースになったためにその次走の東京ダービーでは疲れが残り、8番枠からやや出遅れて好位を取れず、10着大敗を喫しました。

 しかし、立て直された前走のサルビアCでは、前2頭が競り合って後続を引き離して行く展開を離れた3番手でレースを進め、3角手前で逃げるレディオガガに並びかけて直線。(10)レディオガガもしぶとかったですが、本馬がクビ差前に出たところでゴールイン。前走は重馬場でしたが 川崎2000mで前半5F65秒3-後半3F68秒3のかなりのハイペースだったことを考えれば、スタミナが不足する休養明けながら良く粘っていたと言えるでしょう。

 今回もレディオガガにキープクライミングと逃げ馬が2頭出走しており、前走のような展開になる公算大。内過ぎる枠に入ったので包まれてしまう危険性もありますが、前走の疲れがなかれば、ここも上位争いに加われる可能性が高いです。

 △ (11)ティーズハクア

 桜花賞の2着馬。桜花賞は前半4F48秒5-後半3F53秒3の超絶ハイペース。その流れを好位馬群の後方の内から3角手前で早めに動いて、直線序盤で先頭に立つと、一瞬あわやの場面。外から○スピーディキックに並ばれ、交わされてからもしぶとい粘りを見せていました。

 本馬はもともとは逃げ、先行タイプでしたが、勝ちに行くと甘さを見せる面があり、近2走は出遅れもあって追込型に脚質転換。前々走の戸塚記念では、中団やや後方を追走して、2周目の向正面から進出。最後の直線で伸びて4着に善戦しました。また、前走のレディスプレリュードでは大差の8着でしたが、4角でフワトロにぶつけられ、外に弾かれて立て直すロスがなければ、もっと着差が詰められていたはず。

 ここも後方からの競馬になる可能性が高いだけに、展開に恵まれての一発を警戒しました。

 
 △ (13)コスモポポラリタ

 今春の東京プリンセス賞では、かなりのハイペースに乗じて◎スピーディキックにクビ差2着まで迫った馬。本馬はエンジンの掛かりが遅いものの、いい脚を使えるタイプだけに、ペースが上がっての一発が怖い馬。休養明け3戦目のここは警戒が必要でしょう。

 △ (2)ソレイユスマイル

 船橋の1000m戦でデビューした馬ですが、距離2000m以上のレースで良さが出た馬。川崎2000mのカサブランカオープンを勝利し、森泰斗騎手の方から打診して乗った関東オークスでも6着に善戦しました。休養明けの前走サルビアCでは見せ場のない7着大敗でしたが、ひと叩きされたことで変わる可能性もあります。人気薄ならば一考の価値があるでしょう。

 △ (6)プラチナプライド

 デビュー3戦目、休養明けのローレル賞でハナ差2着と好走した馬。本馬は逃げて2連勝した馬ですが、ローレル賞は逃げ馬が多数の出走していたこともあって、これまでから一転して3列目最内でレースを進めて2着。ローレル賞はテンの速いジョーストーリーが逃げて後半4F12秒3-13秒1-14秒4-14秒8の消耗戦となっているだけに、逃げ争いに加わっていかなかったことが功を奏した面がありますが、それでも◎スティールルージュとハナ差は立派な内容。

 休養明けの前走・彼岸花特別は離された4着でしたが、勝ち馬シャドウモノリスが圧倒的強さだったもの。好位の外から勝ちに行く競馬で2着馬と0.1秒差ならば悪くなく、ここは警戒しました。1600m以下ばかり使われていた馬なので、今回の距離2100mには課題がありますが、素質の高さで通用しても不思議ないでしょう。

 △ (8)トキノゴールド

 桜花賞4着、東京プリンセス賞5着、そして関東オークスでも4着と善戦した馬。関東オークスは○スピーディキックに8馬身離されたとはいえ、牝馬クラシックで全て5着以内にまとめてきた辺りはさすがです。

 前走のサルビアCでは、クラシック3戦のような後半型の競馬ではなく、4番枠から積極的に出して、▲レディオスターの直後と先行したために、最後の直線ではズブズブでした。しかし、スタミナが不足する休養明けだったことも影響しているはず。差す競馬ならある程度は巻き返せると見て、押さえました。

結論 馬複3-14,1,11,13,2,6,8 (18:14:6:6:2:2:2) 複勝3 (50)

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門別11R 道営スプリント ダ1200m
 ◎ (3)スティールペガサス
 〇 (10)イダペガサス
 ▲ (5)スマートヴァロン
 注 (8)アザワク
 △ (4)リョーノテソーロ

 ■有力馬の紹介

 ◎ (6)スティールペガサス

 昨年の道営スプリントでは、好位馬群の外から最後の直線ではアザワクを目標に動いて、同馬と接戦の2着と好走した馬。今年は力をつけて北海道スプリントCで5着と地方馬では再先着を果たすと、その後は3連勝。自在性があり、ここも能力を出せるはず。

 〇 (10)イダペガサス

 6走前のエトワール賞の勝ち馬。6走前は(8)アザワク不出走で稍重、前半3F35秒2-後半3F37秒4と門別のオ―プンとしては遅い流れでしたが、3番手を追走して直線で早め先頭に立った◎スティールペガサスを降して勝利しました。

 本馬は遡れば2020年のGⅢ・カペラSで大外13番枠から中団でレースを進めて勝ち馬ジャスティンと0.8秒差の競馬をしているように、本来は差してこその馬。同レースは逃げたヒロシゲゴールドにダイシングプリンセスがプレッシャーをかけに行ったことで、前半3F33秒2-36秒6のかなりのハイペースとなったもの。

 当時の勢いはないにせよ、(8)アザワクが逃げる展開だと前に行けずに差す形になるので好都合のはず。今回は7ヵ月の休養明けになりますが、この中間は順調に追い切られていることから、大きな問題はないはず。

 ▲ (5)スマートヴァロン

 昨年の道営スプリントの3着馬。昨年のこのレースでは出遅れて後方馬群の内を追走。3~4角で馬群の中目から位置を上げて、直線でじわじわ伸びて3着。ただ昨年の道営スプリントは高速ダートでそこまでペースが上がらず、前からでも楽に押し切れる展開でした。今年は昨年よりも時計を要しているので、もう少し前が苦しくなる可能性も十分。そうなれば、本馬にも連対圏内突入のチャンスがあるでしょう。

 注 (8)アザワク

 昨年の道営スプリントを逃げ切り勝ちした馬。4走前の北海道スプリントでは10着大敗を喫しましたが、トップスタートを切って、ダンシングプリンスに騎乗していた落合騎手にハナを譲ったもの。ハナに行ければ、多少、ペースが厳しくても走ることが多く、逃げ馬として大崩れが少ない馬です。

 それでも2連続好走が難しいのが、消耗度の高いレースをしている逃げ馬。前走のびらとりオープンが前半2F23秒7-後半3F37秒3のハイペースで、昨年の道営スプリントの前に出走していたさまにオープンと比較すると、消耗度の高いレースになっているだけに、連覇はどうか? 意外と前が楽な展開になって、連対があるか(?)と言ったところです。

 △ (4)リョーノテソーロ

 3走前のA1・ホクレンパールライスでは、3着馬(6)ジャスパーシャインに4馬身差をつけて3着。3走前は前半3F36秒1-後半3F37秒6とペースが上がらず、前から押し切りやすい展開でしたが、このレースではジャスパーシャインG完敗と言える差でした。

 前走のA1・がんばれ!馬産地日高特別では、ジャスパーシャインが2着と本馬に先着しましたが、本馬は4番枠で五分のスタートを切ったものの、外から内に切って来られて位置を下げ、3角から直線序盤まで内で包まれて進路がない状態。レースの上がりが36秒9と速くなった中、仕掛けが遅れてしまったことは致命的でした。今回は相手が強化されますが、ジャスパーシャインとの逆転の可能性はありそうです。

結論 馬複3-14,1,11,13,2,6,8 (18:14:6:6:2:2:2) 複勝3 (50)

2022年 ローレル賞の予想

ローレル賞は昨年の優勝馬スティールルージュのように、例年、門別のオープン馬が出走し、それらが勝ち負けすることが多いレース。しかし、今年は不出走となりました。個人的にエーデルワイス賞で門別組が敗退したことから、今年の門別の短距離路線馬のレベルに疑問を感じており、人気を被ってドボンのストーリーもあると見ていたのですが…(゜_゜>)。

明日はロジータ記念他、スティールルージュが出走する道営スプリントも予想掲載いたしますm(__)m

川崎11R ローレル賞 芝1600m
 ◎ (6)マカゼ
 〇 (2)サーフズアップ
 ▲ (1)ポーチュラカ
 △ (3)ショコラクイーン
 △ (4)スイープステークス
 △ (12)チハヤ
 △ (7)エイシンレア
 △ (13)トーケンエミスター

 ■有力馬の紹介

 

 ◎ (6)マカゼ

 川崎900mの新馬戦をラスト2F13秒2-12秒7で逃げて楽勝した素質馬。前走の小町特別は時計の掛かる馬場で逃げたタイムオブハートに競りかけ、同馬をぶっ潰して3角先頭の競馬。スタミナが不足する休養明けで、前半3F37秒1-後半3F41秒4の超絶ハイペースを演出しては、最後に差されても仕方ありません。しかし、前走で厳しいペースを経験したことは、今回のスタミナ強化に繋がるでしょう。

 〇 (2)サーフズアップ

 デビュー2戦目の前々走では、5番枠からまずまずのスタートでしたが、そこから押して時間をかけて先頭に立つ強気の競馬。それでありながら、2着馬に7馬身差をつけたのは、地力があればこそでしょう。

 前走サーフズアップは1番枠。ここでもスタートはまずまずだったものの、二の脚が速く、いったん逃げ馬の直後へ。そこから控ええると、行きたがって折り合いを欠く場面。好位の最内でどうにかコントロールして追走し、4角では一瞬包まれたものの、最後の直線で上手く外に出されると、しぶとく粘っての2着でした。

 前走時、逃げた1着馬との差が詰められず、3着馬(7)エイシンレアにクビ差まで迫られたのは、休養明けの分でしょう。ひと叩きされたことで前進すると見て対抗評価としました。

 ▲ (1)ポーチュラカ

 船橋1000mの新馬戦ではじわじわ先頭に立ち、最後の直線ではさらに後続を引き離して、4馬身差で圧勝した馬。なかなかの好タイムでの勝利でしたが、2F目からどんどん減速していく消耗戦となっており、ラスト2Fは12秒8-13秒1。

 新馬戦が消耗戦となったので、前走のゴールドジュニアは疲れが出るとみていたのですが、先頭列4頭の一番外を追走し、3角3番手に上がって、最後の直線ではしぶとく粘っていたものの、内から外から差されて4着。思った以上には走れていました。

 今回はさらに2Fの距離延長。前走では終いの甘さを見せているだけに、そこには不安がありますが、折り合う競馬ができたことは収穫。今回1番枠で距離ロスなく走れれば、通用する可能性も十分にあります。

 △ (3)ショコラクイーン

 新馬戦で逃げて6馬身差で圧勝し、前々走のホタル特別では好位の外から向正面で先頭列に並びかけ、最後の直線で早め先頭に立ったところで、◎マカゼに差されて、惜しいクビ差の2着。前走の小町特別は馬体重14Kg増が示すように、休養明けで太め残りの状態。オーバーペースで逃げるマカゼを追い駆けたために、スタミナが尽きて7着に失速しました。しかし、前走で厳しい競馬をしたことや追い切り強化で体も絞れてくるはず。一変を警戒します。

 △ (4)スイープステークス

 前々走のはやぶさ賞では、その後にゴールドジュニアを制したリベイクフルシティと0.2秒差の2着に好走した馬。はやぶさ賞はペースが上がらず、前と内が残る流れだったことを考えれば、差して前記の着差は上々でした。休養明けで1Fの距離延長となった前走では5着に敗れましたが、ここでもペースが上がらず、3角4番手以内がそのまま上位を独占したことを考えれば、差して0.5秒差は悪くありません。

 今回は重賞となり、さすがに近走よりはペースが上がるはず。差し馬向きの展開ならば、チャンスがありそうです。

 △ (12)チハヤ

 前走の新鋭特別では1番枠からゲート出たなりで後方2番手からの競馬。向正面で進出を開始し、3~4角の最内から位置を上げ、4角出口で逃げ馬の外に出されると、そこからしぶとく粘り通しての勝利。前走は鞍上が上手く乗ったのも確かですが、本馬自身も長くいい脚が使えており、前走からさらに距離が長くなるのもいいでしょう。スタートが速い馬ではないので、自由に動いて行ける外枠もプラス。人気もないので警戒して損はなさそうです。

結論 馬複6-2,1,3,1,4,12,7,13 (14:10:6:6:6:4:4:4) 複勝6 (50)

2022年 アルゼンチン共和国杯&みやこS

昨日に続き本日も重賞2本立て。昨日のマイナスと取り戻せるといいなぁ~♪

本日1番 11R アルゼンチン共和国杯 芝2500m
 ◎ (8)カントル
 〇 (5)テーオーロイヤル
 ▲ (16)ヒートオンビート
 △ (1)キングオブドラゴン
 △ (14)アフリカンゴールド
 △ (6)キラーアビリティ
 △ (11)ラストドラフト
 △ (13)レインカルナティオ

 ■3角8番手以内がウイニングポジション

 東京芝2500mで施行されるレースは、1年間で目黒記念とアルゼンチン共和国杯の2レースのみ。しかし、2019年、2020年の目黒記念を2着したアイスバブルは、2019年のアルゼンチン共和国杯で11着、2020年は12着に敗れているように、この2レースは展開が逆になることも少なくありません。

 日本ダービーの熱が冷めやらぬ中で行われる目黒記念は、馬場の内側が悪化していることもあり、最後の直線で馬場の良い外を争奪するかのように、レースが緩みなく流れる傾向がありません。一方、アルゼンチン共和国杯は、先週からのBコース替わりで馬場の内側が良いことが多く、ペースが上がらないことが多いです。実際に同年の目黒記念とアルゼンチン共和国杯を連覇した馬や、連続連対した馬は過去10年はゼロ。

 しかし、ここ2年の目黒記念は前に行ける馬が手薄で隊列が縦長になったこともあり、アルゼンチン共和国杯のような流れになりました。今年の目黒記念では、昨年のアルゼンチン共和国杯2着のマイネルウィルトスが目黒記念で同様の捲りを見せ、2着に善戦したのは、それはそういった背景があったからでしょう。アルゼンチン共和国杯は、基本的に3角で中団より前の位置(過去10年の勝ち馬は8番手以内)にいないと厳しく、それを踏まえて予想を組み立てます。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (8)カントル

 ダービー馬ワグネリアンの全弟ということで早くから期待が高かった馬。しかし、期待されたほどはすんなり上昇せず、3勝クラスを勝ち上がれない成績でした。しかし、球節炎による1年1ヵ月の長期休養明けとなった前走の3勝クラス・佐渡Sでは難なく勝利を決めました。

 前走はやや出遅れ、そこから前に行こうとして折り合いを欠くシーンがありました。最終的には折り合いがついて中団の外目で我慢。4角では前のダノンレガーロを壁にして仕掛けをワンテンポ待ち、直線でさらに外に出されると、そこからしぶとく伸びて勝利しました。ややスムーズさを欠く競馬ながら、休養明けで結果を出したことは、休養期間中に大きく成長した可能性を感じさせました。

 今回は前走から再びレース間隔を開け、疲れをとりながらの臨戦。3走前の緑風Sは、逃げ馬から2馬身ほど後ろの外2番手から、3角でワンテンポ仕掛けを待ち、4角でじわっと進出して直線へ。ゴール手前で一旦先頭に立ったところを、外からアイアンバローズに差されてのハナ差2着でしたが、ここでは芝2400m適性の高さも見せていました。

 アイアンバローズはその後のステイヤーズSや阪神大賞典で2着と好走した馬。カントルとクビ差の3着だったシルヴァーソニックもその後のステイヤーズS、阪神大賞典ともに3着と好走しています。カントルも大きく成長しているならば、ここでも十分通用してもいいでしょう。

 〇 (5)テーオーロイヤル

 休養明けで大幅距離延長となった今年2月のダイヤモンドSで重賞初制覇を達成した馬。同レースは単騎で逃げるグレンガリーから離れた4番手を追走。3~4角で外から2列目に並びかけ、ラスト1Fで突き抜けての優勝。とても強い内容でした。

 本馬はその次走の天皇賞(春)でも、タイトルホルダーの単騎逃げから離れた3列目の内を進み、3角で中目から外に誘導して2番手まで上がり、4角ではタイトルホルダーに迫って3着。ラスト1Fではディープボンドに1馬身交わされましたが、ここでも上々の内容でした。

 休養明けの前走オールカマーは距離が短かったこともありますが、Cコース替わりの中山芝2200m戦で、馬場が内から乾いていったこともあり、圧倒的に内有利でした。実際に最内を通った1~3番枠の馬と、13番枠から逃げたバビットが4着以内を独占。テーオーロイヤルは10番枠で、終始好位の外からの競馬となったことが敗因でしょう。

 本馬は長距離がベストの馬ではあるが、4走前の阪神2400mの3勝クラス・尼崎Sでオープン級の指数を記録し勝利しているように、芝2500mくらいでも悪くありません。3走前のように序盤から急がせることなく、長距離戦のようにゲートを出たなりで動いていけばチャンスは十分あります。

 ▲ (16)ヒートオンビート

 重賞で2着3回、3着2回、近6走の重賞で5着以内と安定感を見せている馬。重賞2着3回中の1回が昨年の目黒記念です。同レースは前半5F64秒0-後半58秒0のウルトラスローペース。前2頭から離れた3~4列目の最内を追走していましたが、3角で前との差が絶望的となり、そこで動こうとしたものの、ダンスディライトに蓋をされており動けず。

 4角で前がペースを落としたところで、最内から差を詰めて直線へ。序盤で外目に出されたが、進路確保が難しく、結局あまり伸びない中目を走り、ラスト2Fで2番手まで上ががりました。最後まで前のウインキートスとの差は詰められませんでしたが、上々の内容でした。

 本馬は4走前の日経賞でも前半3F63秒6-後半3F59秒0の超絶スローペースを2列目の外で進め、タイトルホルダーとクビ+クビ差の3着と好走。このレースでは自己最高指数タイを記録していることから、今回の距離はベスト条件と言えるでしょう。

 前走の新潟記念は、休養明けの七夕賞で日経賞と同等の指数を記録した反動が出て5着に敗れました。前走は二の脚が速く、2列目の外を追走していましたが、最後の直線で後続馬がさらに馬場の良い外に出したことで、そちらの方が態勢優位になったのも敗因でしょう。2着のユーキャンスマイルとは通ったコースの差と言えるだけに、今回は巻き返せるはず。ただし、今回は16番枠。ある程度前の位置を取りに行こうとした場合、外々を回らされることになるのが不安材料です。

 △ (1)キングオブドラゴン

 3走前の鳴尾記念で4番枠から押してハナを主張し、ショウナンバルディとのハナ争いを制して主導権を握って5着に好走しているように、逃げるとしぶとい馬。1勝クラス、2勝クラス、3勝クラスでも4角先頭の競馬で各クラスを突破しました。

 今回の鞍上は矢作厩舎で逃げの坂井騎手。馬場の内側が良い状況下で、1番枠を引き当て、同型馬の(14)アフリカンゴールドは14番枠となると、ここは逃げる公算が高いでしょう。超高速馬場で前半5F60秒1-後半57秒6だっだ3走前のように、超スローペースで行ければチャンスがあるでしょう。

 △ (14)アフリカンゴールド

 デビュー当初は芝2000mを使われていましたが、芝2400m級のレースで台頭した馬。1000万下の兵庫特別では好指数を記録して勝利し、菊花賞では伏兵視されました。また2019年のアルゼンチン共和国杯では、中団からの競馬で3着の実績もあります。

 その後に長い低迷期がありましたが、昨年終盤から復調。中日新聞杯ではショウナンバルディとの行った、行ったの2着。その次走となった今年の京都記念(阪神芝2200m)では、12番人気ながら潜在的なスタミナを生かして見事に逃げ切りました。

 前走の京都大賞典は休養明けで自分の形に持ち込めず12着と大敗。しかし、今回は同型馬不在で先行勢も手薄なメンバー構成。初ブリンカーがプラスになるかはやってみないと分かりませんが、自分のリズムで潜在的なスタミナを生かせば、再びアッと言わせる可能性はあります。

 △ (6)キラーアビリティ

 デビュー2戦目の小倉未勝利戦は圧巻だった馬。後方から4角で外に出されると、グングン伸びて7馬身差の楽勝。ラスト2Fは11秒8-10秒8と最後に異様な加速を見せてゴール。『2歳馬ジャッジ』では最上級の評価をしました。次走の萩Sでは勝ちにいく競馬をして、結果、4角からキラーアビリティをマークに徹したダノンスコーピオンに差されてしまいましたが、負けて強しの2着。

 ホープフルSは折り合いを欠いて暴走さえしなければ、勝利当確と見て本命馬にしましたが、好位でしっかり折り合って快勝。レース内容も良かったですが、期待していたほど着差を付けて勝つことができなかったのは少々不満でした。同馬がホープフルSで記録した指数は、イクイノックスの東京スポーツ杯2歳Sと並ぶ2歳芝中長距離路線でトップタイのものではありますが、同馬はここが最大目標だったはず。対イクイノックスに完敗をつきつけられました。

 また、暮れのタフな馬場の中山で行われるホープフルSは、2歳戦としては消耗度の高いレースになることが多く、上位馬、特に勝ち馬はその後が不振になりがち。本馬も例に漏れず、ホープフルS以来のぶっつけ本番となった前々走の皐月賞では良い状態に持ってこれませんでした。

 次走の日本ダービーでは皐月賞が終始馬場の悪い内を通して大敗したことや差し、追い込み馬有利の展開となったこともあり、6着に善戦していますが、ここでもやはり物足りない内容でした。今回はそこから立て直されての一戦。もともとの素質を考えれば休養中の成長で突破しても不思議ないので警戒しました。

 △ (11)ラストドラフト

 3歳に京成杯を勝利し、暮れの中日新聞杯で2着した素質馬。古馬になってからも2度のAJCC3着や、アルゼンチン共和国杯2着の実績があります。昨秋以降はスランプ状態で伸びきれないレースが続いていましたが、前走のオクトーバーSでは久々に2着と好走しました。

 ただ前走はショウナンマグマが緩みないペースで逃げたことで、好スタートを切って控え、中団後ろの中目で脚をタメたのが上手くハマったレースぶりでした。若い頃のように外から動いて行く、勝ちを意識した差し競馬ではありませんでした。

 前走は2着と好走しましたが、指数はそこまで高くないもの。その点は大きな疲労を残しにくいという意味では好感を持てますが、、全幅の信頼をおくのは微妙。私的には押さえ程度の評価です。

 △ (13)レインカルナティオ

 今年初戦となった2勝クラス・富里特別を勝利すると、昇級後の3勝クラスでも差のない競馬を続け、前々走の五稜郭Sでは3着馬を引き離しての2着。そして前走は3勝クラスのムーンライトHを勝利し、オープン馬となりました。

 本馬は芝の1600mから1800mを主戦場としていただけに、前走で芝2200mを初距離ながら勝利したことは価値があります。前走は出遅れて後方2番手からレースを進め、向上面の外からじわじわ位置を上げていく競馬。超絶高速馬場ではありましたが、エンスージアズムが大逃げを打ったことで、やや展開に恵まれたのも確か。しかし、レースを順調に使えている強み、距離が伸びて上昇を見せた点は侮れません。

結論 馬複8-5,16,1,14,6,11,13 (5:10:7:7:5:3:3) 複勝8 (50)

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本日2番 京都11R みやこS ダ1800m
 ◎ (16)ヒストリーメイカー
 〇 (12)ハギノアレグリアス
 ▲ (3)オメガパフューム
 △ (5)ウィリアムバローズ
 △ (8)ハピ
 △ (9)タイセイドレフォン
 △ (10)ブリッツファング

 ■逃げたい馬と揉まれたくない馬が揃った一戦。

 チャンピオンズCの前哨戦、みやこSは3度目の阪神ダ1800mで施行されます。阪神ダ1800mは1角までの距離が約303m、京都ダ1800mも最初の1角まで286mとともに短く、最初のコーナーリングでリードを奪えるテンの速い内枠の馬が有利という意味では、京都ダ1800mも阪神ダ1800mも大差がありません。

 ただし、2019年のこのレースのように逃げ馬や揉まれたくない馬が揃った場合、特にそれらが外枠だった場合には、外枠からハナを奪おうとして、前半からペースが上がることも少なくありません。この年は逃げ馬が揃っていた上に、インティが8枠16番。本馬が無理に主導権を取りに行ったために、内枠の同型馬が抵抗し、差し、追い込み馬が上位を独占する結果となりました。

 今年は外枠に逃げ馬こそいないものの、何が何でも逃げたいメイショウフンジンが6番枠。しかし、それより内枠に揉まれたくないアイオライト、ウィリアムバローズが入っており、楽にはハナへ行けないでしょう。

 またメイショウフンジンのひとつ外のメイショウドヒョウも揉まれたくない馬なので、状況によっては先行争いに加わって行く可能性もあります。また同じく揉まれたくないサンライズホープは外枠なので好位の外で折り合うでしょうか。

 さらにブリッツファング、タイセイドレフォン、クリンチャー、ヴァンヤールなどの好位を取りたい馬が出走しているので、ここはさすがにハイペースになるのではないでしょうか。阪神ダートは京都よりもタフだし、現在のダートはパサパサ。かなりのハイペースになる可能性も十分あると見ました。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (16)ヒストリーメイカー

 ダ1700m~ダ1800mの重賞で2着3回の実績。そのうち一度が一昨年のみやこSでこの年も、揉まれたくない1番枠のワイルドファラオのハナを叩いてベストタッチダウンが逃げ、8番枠から揉まれたくないエアアルマス早め先頭に立ち、それに(15)クリンチャーが並びかけてペースが上がったことで、極端ではなかったにせよ、ハイペースになりました。

 このレースで7番枠からやや出遅れ、そこから無理なく中団の外目でコントロールされ、道中も中団中目で脚をため、3~4角でクリンチャーの後ろから追い出し開始。クリンチャーとの差は詰められませんでしたが、3着馬には4馬身差をつけて2着と好走しました。

 前走のエルムSでも好位外から3角から追い出されて行ったものの、3頭分外からの競馬となったので前との差は詰められず、4角ではさらに外を走らされ、位置が下がって直線へ。外からジリジリ差を縮めていたものの6着に敗れました。しかし、それで勝ち馬と0.6秒差なら悪くありません。今回は前に行きたい馬が多数の大外16番枠ですから差す競馬をするでしょう。展開の後押しがあれば十分チャンスがありそうです。

 〇 (12)ハギノアレグリアス

 前走で阪神ダ1800mの太秦Sを完勝と、屈腱炎による長期休養明けから復活を遂げた馬。前走は6番枠からまずまずにスタートだったために、好位馬群の後方中目で包まれたまま向正面を迎えることになりましたが、そこからは淡々とした流れ。3~4角で好位の外目に出されると、ディアセオリーの外から押し上げて3列目で直線。そこからしぶとく伸びて勝利しました。

 前走のタイムは平凡ですが、記録した指数は「-30」と重賞確勝レベルのもの。休養明けの前走でそこまで走ってしまうと不安もありますが、本馬は屈腱炎発症前の3勝クラス・白川卿Sで既に重賞確勝レベルの指数「-29」を記録していることから、そこまで大きな反動は出ないと見ました。今回で福永騎手に鞍上強化されているのも、状態が悪くないからでしょう。

 ▲ (3)オメガパフューム

 昨秋のJBCクラシックと東京大賞典を連覇した馬。3走前の東京大賞典では、出遅れて中団外目から3角手前で位置を押し上げ、3角で2列目を追走。いつものように楽な手応えで上がってきたものの、4角でミューチャリーにかなり外に張られるロス。そこから立て直してラスト1Fで内からしぶとく粘るクリンチャーとの一騎打ちを半馬身差で制しました。同馬は引退を予定していたこのレースで、まさかの自己最高指数を記録しました。

 また、休養明けの前々走アンタレスSでも、斤量59kgを背負ってここでも出遅れたものの、難なく勝利。この辺りに引退を撤回したのも当然の勢いを感じます。前走の帝王賞は外を回るロスもありましたが、その反動で勝ち馬と0.3秒差(3着)に敗退。今回は立て直されての一戦になります。

 ただ今回は始動戦の意味合いが強く、ここが目標ではないもの確か。それでも出遅れてもどこからでも位置を上げて行けるのが魅力の能力値1位馬なので、重い印を打つ必要があるでしょう。

 △ (5)ウィリアムバローズ

 ダートでは6戦5勝2着2回、それも勝つ時のほとんどが圧勝で、特に7番から好発を切って、絡まれずにハナに立ち、6馬身差の圧勝を収めた3走前・韓国馬事会杯が圧巻でした。前走ラジオ日本賞では、、逃げるロードエクレールからやや離れた2番手でレースを進め、ラスト1Fで先頭に立ったところを差されて2着でしたが、スタミナが不足する休養明けの内容としては上々。ひと叩きされての今回は持久力の面で良化が見込めます。

 △ (8)ハピ

  デビューから3戦目の鳳雛Sでは、スタート後に躓く不利がありながらも後のレパードSの2着馬タイセイドレフォンを2着に降し、勝利した素質馬。本馬はその後のジャパンダートダービーでは高速ダートで前が残る中、最後方からの競馬となり、4着に敗れましたが、その後のレパードSで3着、シリウスSで2着に好走しました。

 特に前走のシリウスSは8番枠からやや出遅れたものの、そこから出して中団の内目を追走。3~4角で前のジュンライトボルトが外に行ってくれたので、内のスペースが広がったものの、前がペースを落としたことで、ここで少し包まれて3列目で挑戦。前が壁で捌いている間に、外のジュンライトボルトに抜け出されてしまいましたが、進路をしっかり確保してからは、一気に同馬との差を詰めて3/4まで迫ったあたりはさすがで、強い内容でした

 本馬は追い込み馬だけに、今回は展開に恵まれる公算が高いですが、前走が強い内容で、自己最高指数を記録した点がネック。前走のダメージが出ることなく、3歳馬の上昇力を見せることができれば、ここでも通用するでしょう。

結論 馬複16-12,3,5,8,9,10 (15:15:5:5:5:5) 複勝16 (50)