2021年 日本テレビ盃

クリソベリルは途切れた歴史を繋げるか?

日本テレビ盃は2003年~2019年までの16年間も1~4番人気馬が3着以内を独占し、全て馬複3桁配当で決着。1番人気馬が一昨年まで12年連続で3着以内という恐ろしい…、クソ堅いレースだったが、昨年は1番人気馬と2番人気馬ともに馬群に沈み、このレースとしては珍しく荒れた。これは同年の帝王賞の上位馬など、古馬の実績馬の不出走がもたらした影響が大きい。

日本テレビ盃はJBCクラシックのステップレースで、実績馬はJBCクラシック→チャンピオンズカップ→東京大賞典へと続く始動戦になる。つまり、実績馬にとってこのレースの位置付けは叩き台。このため夏場に順調にレースを使われている馬が穴人気に支持されがちだが、なんだかんだGⅠ馬が活躍してしまうのがこのレースである。

実際に前年のJBCクラシックで3着以内だった馬の過去10年の成績は…

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2021年9月26日(日)の予想

本日1番 中山9R 木更津特別 芝1600m
 ◎ (2)グレイトオーサー ←2着
 〇 (6)ワザモノ
 ▲ (1)ゴールデンシロップ ←1着
 △ (12)ゲバラ
 △ (13)リーガルバトル
 △ (3)ヘイワノツカイ ←3着
 △ (11)サトノワールド

見解
 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にゲバラ、リーガルバトル(ともに-12.0pt)、ゴールデンシロップ(11.7pt)、コスモヨハネ(-11.0pt)、ヘイワノツカイ(9.7pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 しかし、今回の◎には、デビューから2連勝した素質馬(2)グレイトオーサーを推します。同馬はデビュー3戦目のラジオNIKKEI賞で大敗したあとはスランプ状態になっていましたが、前々走のSTV賞では、休養明けながらメンバー最速の上がり3Fタイムで追い込み、復調気配を見せ得ました。前走は休養明け好走の反動で8着に敗れましたが、ここで復活の復活が十分に期待できます。

結論 馬連2-6,1,12,13,3,11 (10:10:10:10:5:5) 複勝2 (50)

本日2番、本日3番は別ページのオールカマーと神戸新聞杯

本日4番 中山7R 3歳上1勝クラス 芝1600m
 ◎ (14)アランデル ←2着
 〇 (13)バルドルブレイン ←1着
 ▲ (5)オーロアドーネ
 △ (11)モメントグスタール
 △ (3)ホウオウサンデー
 △ (9)レッドラルジュ
 △ (10)ショウナンラスボス
 △ (15)スリートップキズナ

見解
 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にジャングルキング(-9.7pt)、スリートップキズナ(-9.3pt)、マーベラスアゲン(-7.7pt)、ショウナンラスボス(-7.3pt)、ザスリーサーティ(-7.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 しかし、今回の◎には、新馬戦を勝利し、次走オープンの芙蓉Sでは馬体重12Kg増で追われてからモタつく面を見せながら、2着と好走した実績馬(14)アランデルを推します。同馬は前々走のきさらぎ賞も5着に善戦。前走の青葉賞はスタミナが不足する休養明けで4Fの距離延長。距離が長く、積極策が裏目に出て大敗したもの。1勝クラスのマイル戦なら、巻き返して当然の馬です。

 ○は、デビュー2戦目の1勝クラスでは、最内枠を利して先団の内々を立ち回り、3着と好走した(13)バルドルブレイン。同馬もその後がひと息でしたが、立て直されての今回は巻き返しを期待しました。◎アランデル同様、キャリアの浅い3歳馬なので、休養中の成長力も見込めます。

 ▲は、デビュー2戦目の弥生賞で、4番手の内から向正面で位置を下げて3角先頭に立ち、外から並びかけてきた勝ち馬サトノフラッグに抵抗しながら、しぶとく粘って5着に好走した(5)オーロアドーネ。同馬は休養明けで挑んだその次走の1勝クラスでも、勝ち馬と0.2秒差(4着)。その後は順調さを欠きましたが、今回は立て直されて2戦目。前走は長期休養明けだったこともあり、終始折り合いを欠いて10着大敗を喫しましたが、ひと叩きされたことで折り合いがつくようになってくるでしょう。折り合い面を考慮しても、1Fの距離短縮は好ましいです。

結論
 馬連2-6,1,12,13,3,11 (10:10:10:10:5:5) 複勝2 (50)

おまけ1  中山2R 2歳未勝利 芝1200m
 ◎ (3)オカンモシャチョウ
 〇 (11)エコロデビル ←3着
 ▲ (8)キチロクハニー
 △ (1)モズジャックポット ←1着
 △ (5)ルーチェディルーナ ←2着
 △ (6)マイネルヘリテージ
 △ (10)ジュパンスアトワ

見解
 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にイールテソーロ(4.0pt)、ルーチェディルーナ(5.0pt)、エコロデビル(-5.3pt)、モズジャックポット、フォルトゥナ(ともに6.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 そこで◎には、前走は出遅れながらもそこからハナを奪ってオーバーペースで逃げ、結果、差し決着となり、14着に失速した(3)オカンモシャチョウを推します。前走は大敗ながらかなりの潜在スピードがあることを見せました。今回は前走よりも楽に逃げられそうなメンバー構成。前進を期待します。

結論 馬連3-11,8,1,5,6,10 (10:10:10:10:5:5) 複勝3 (50)


おまけ2 中京3R 2歳未勝利 芝1200m
 ◎ (9)スコールユニバンス
 〇 (6)スカイトレイル
 ▲ (1)ミスボニータ ←2着
 △ (7)アルコローザ
 △ (8)レガーミ
 △ (10)サブライムアンセム
 △ (11)サウンドビバーチェ ←1着


見解
 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にイールテソーロ(4.0pt)、ルーチェディルーナ(5.0pt)、エコロデビル(-5.3pt)、モズジャックポット、フォルトゥナ(ともに6.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 そこで◎には、前走は出遅れながらもそこからハナを奪ってオーバーペースで逃げ、結果、差し決着となり、14着に失速した(3)オカンモシャチョウを推します。前走は大敗ながらかなりの潜在スピードがあることを見せました。今回は前走よりも楽に逃げられそうなメンバー構成。前進を期待します。

結論 9,6,1,7,8,10,11 (15:15:5:5:5:5) 複勝9 (50)


2021年 オールカマー・神戸新聞杯の予想

本日2番 中山11番 オールカマー 芝2200m
 ◎ (11)グローリーヴェイズ ←3着
 〇 (1)ウインマリリン ←1着
 ▲ (10)キングオブコージ
 注 (12)レイパパレ
 △ (2)ウインキートス ←2着
 △ (5)ソッサスブレイ
 △ (14)アールスター

見解
 ■中山芝22020mは極端なスローペース、ハイペースになりやすい

 前回のセントライト記念の見解でもと伝えしましたが、オールカマーが行われる中山芝2200mは、極端なスローペース、極端なハイペースが発生しやすい舞台。これは前半で高低差5.3mの最高地点を目指して坂を上り、中盤で坂を下るコースだからです。中盤は向正面の下り坂にあたり、この下り坂を逃げ馬がゆっくりと下ったならば極端なスローペース、逆にペースアップした場合やマクリ馬が出現した場合には極端なハイペースになることが多いです。

 オールカマーが行われた過去10年で、もっともペースアップしたのはネコパンチが逃げた2012年ですが、この年はネコパンチが序盤からぶっ飛ばしたため、下り坂で珍しくペースが緩みました。しかし、前半、中盤が速かったので、3角13番手のヴェルデグリーンの追い込みが決まりました。この乗り方は逃げ馬が大敗するしかない最悪な乗り方ですが(急坂でもぶっ飛ばすと消耗するわりに後続とのリードが広げられないため)、逃げ馬が多数出走していたこともあり、やっちゃいましたね。見事な大差、殿負けでした。

 逆にもっとも下り坂でペースが上がらなかったのは、ルージュバックが先行策で勝利した2017年でしたが、この年は当時2桁着順の連続だった10番人気のマイネルミラノが、逃げて4着に粘っています。この年は逃げ馬がのマイネルミラノのみで、馬券圏内突入を狙うしかなかったのを覚えています。

 さて、今回の展開は? 逃げる可能性が高いのは逃げ馬のロザムールですが、鞍上の三浦騎手は逃げることがあまり好きではないので、逃げない可能性もあります。逃げるとしてもスローペースの逃げでしょう。ロザムールがあまりに消極的だと、外のステイフーリッシュが逃げる可能性もありますが、鞍上の横山和騎手はペースを考えながら逃げるタイプ。また、レイパパレイは鞍上がペースよりもポジションにこだわる川田騎手なので、ペースがどうであっても、2列目を狙ってくる可能性が高いです。つまり、スローペースが濃厚ということ。その前提で予想を組み立てたいです。

 ■予想

 ◎には、2019年の天皇賞(春)では、3着馬パフォーマープロミスを6馬身も引き離し、フィエールマンとの大接戦の2着と好走し、同年の香港ヴァーズも制した実績馬(11)グローリーヴェイズを推します。同馬が天皇賞(春)で記録した指数は、今年の大阪杯出走ならクビ差2着レベルのもの。また、昨秋は京都大賞典を優勝し、その次走のジャパンCでも、キセキの暴走逃げで前に行った馬がとても苦しい展開になった中、4番手から向正面で2番手まで押し上げて、5着に粘った内容は「とても強い」と言えるものでした。

 今年2走はこの馬の潜在能力からすると、能力全開とは言えません。今回は立て直されての一戦。まして前有利の展開に恵まれるとなると、最有力でしょう。鞍上がM.デムーロ騎手だけに出遅れる可能性もありますが、スローペースなら向正面で好位まで押し上げられる強さがあるので、致命的でもないと見ています。

 ○は、オークスの2着馬が昨秋より地力をつけ、前々走の日経賞ではフローラS以来の重賞制覇を果たした(1)ウインマリリン。前々走は内枠から二の脚の速さで先手を奪ったものの外のジャコマルに行かせてその直後の3番手のラチ沿いでレースを進め、4角最内から一気のスパート。同レースでは逃げた13番人気のジャコマルが5着に粘っているように、かなり前が楽な流れ。ウインマリリンは展開に恵まれての優勝でした。

 一方、前走の天皇賞(春)は、前々走で先着したワールドプレミアが優勝し、カレンブーケドールが3着という結果になりました。これは前走が阪神への舞台替わりで、逃げ馬ディアスティマがまさかの坂井騎手に乗り替わりによるもの。坂井騎手にとて初めて経験する阪神3200mだったために、ペース配分を誤り、長距離戦としては珍しい前傾ラップの決着になりました。

 つまり、ワールドプレミアは展開に恵まれたということ。また、真のステイヤー適性が問われる流れとなったこともあり、ウインマリリンは中団といういい位置でレースを進めながらも、上位馬に離された5着に敗れました。しかし、今回は中山芝2200mが舞台。今回も前々走同様に最内枠。好位の内でレースを進められると見ているので、巻き返しに期待しました。

 ▲は、デビューからマイル以下のレースを主体に使われていましたが、昨年1月に芝2000mの1勝クラスを勝利して以降、距離を延ばして本格化した(10)キングオブコジーン。前々走の湾岸Sでは、3勝クラスながらオープン級の指数で快勝し、勢いに乗って目黒記念も優勝しました。前々走の目黒記念は、前に行った4頭は14着以下に大敗する緩みない流れ。やや出負けして、最内の後方4番手でレースを進めた同馬は展開に恵まれてのⅤでした。また同馬はが平均ペースで流れた前走の京都大賞典でも、休養明けながら◎グローリーヴェイズと0.3秒差(3着)に善戦しています。

 同馬はもともとポジションが取れる馬。近2走は横山典騎手らしく、位置を下げて展開にハメに行っているだけです。今回はスタミナが不足する長期休養明けだけに、積極的にポジションを取りに行くと最後失速の可能性もありますが、中山芝2200mを取りつくした横山典騎手なら、そのリスクも考慮してスローペースなら向正面で動いていく可能性が高いでしょう。基本的に横山典騎手は、骨折休養明けは無理させたくない派ですが、状態が良ければしっかり走らせるので、3番手評価としました。

 以下特注馬として、デビューから6戦6勝で大阪杯を優勝した(11)レイパパレ。前々走大阪杯当日は、5レースの3歳上1勝クラスの1600m戦が1分33秒5で決着したように、前半は高速馬場でしたが、6レースには大雨が降り出し、馬場が良から重まで一気に悪化。大阪杯は土塊が飛ぶほどで、不良馬場でもいいほどのかなりタフな馬場にでした。

 そのような状況の中で、レイパパレは骨を切らせて肉を断つ、ハイペースの逃げを打ち、逃げ切りました。最後の直線で馬場の良い外に出したのもあるにせよ、潰しに動いたサリオス、グランアレグリア、コントレイル等を打ち負かしての2着モッズベッロとの馬身差の圧勝は文句のつけようがありません。しかし、前走の宝塚記念では、格下の逃げ馬ユニコーンライオンが楽に逃げ切つ展開を、2番手から競馬で3着。これはタフな馬場の大阪杯で激走したダメージでしょう。今回は立て直されての一戦。ここでの巻き返しは見込めますが、同馬は高速馬場での指数が高くなく、3走前のチャレンジCも平凡なものなので、ここは狙い下げました。

 あとは△に前々走の目黒記念は、トップウイナーの2番手から後続を引き離し、2番手からラスト300m付近で先頭に立って、さらに後続を引き離して勝利した(2)ウインキートス。前々走は超絶スローペースでかなり展開に恵まれましたが、上がり3F最速も同馬なので文句なし。前走の札幌記念は、強豪相手に果敢に先行、2列目外でレースを進めて、3~4角で外から捲ってきたブラストワンピースの直後から動いてスパート。結果的に早仕掛けだったために9着に敗れました。しかし、前走はスタミナが不足する休養明けだったことも影響しているはず。ひと叩きされての今回は粘り強化が見込め、スローペースならばチャンスはあると見て、警戒しました。

 他では前々走の関越Sでは、かなりのスローペースを後方の内からいい脚で伸びて勝ち馬と0.1秒差(3着)の(5)ソッサスブレイ。前走の関屋記念ではペースが上がらない中で、出遅れて後方からのレースになったわりに、13着という着順ほど負けていないので、去勢手術効果があったと見て、ここでの一発を期待します。

 最後に昨今夏の小倉記念で重賞初制覇を達成した(14)アールスター。昨夏の小倉は1週目は超絶高速馬場で、同馬はハイペースの中団からロスなく立ち回っての優勝。鞍上が上手く乗っての優勝でした。同馬はその後がひと息ですが、今回は再に立て直されての一戦。今回で意に反してハイペースになるようであれば、変わり身があっても不思議ありません。

結論 馬連11-1,10,12,2,5,14 (15:10:10:5:5:5) 複勝11 (50)

本日3番 中京11R 神戸新聞杯 芝2400m
 ◎ (5)ステラヴェローチェ ←1着
 〇 (10)シャフリヤール
 ▲ (8)イクスプロージョン
 △ (1)セファーラジエル
 △ (3)キングストンボーイ

見解
 ■中京芝2200mは中京芝2000mと違ってレースが流れる傾向にあるが…

 中京芝2000mが舞台だった先週のローズSは、馬場が悪化しなかったこともあり、前半がゆったりとした入りで、スローでレースが流れました。中京芝2000mはスタート地点が急坂で最初の1角までの距離が約314mと短い。一方、神戸新聞杯の舞台となる中京芝2200mはスタート地点が平坦で最初の1角までの距離は約512mと長いため、逃げ馬が多数出走していると競り合いが長くなり、ペースが速くなることもしばしばあります。

 しかし、今回は逃げ馬不在で先行馬が手薄。あまりペースが上がる要素がありません。今週からBコース使用で、昨日土曜日は断然内が有利だったことからも、ダービー上位馬の牙城を覆すとすれば、前からの一発という気がしています。

 ■今年の日本ダービーはどういうレースだったか?

 セントライト記念は上がり馬と、日本ダービーで中位だった馬が集う舞台でした、神戸新聞杯は日本ダービーの上中位馬が集う舞台。今年も出走馬10頭中、前走で日本ダービーに出走していた馬が4頭出走。ダービー馬シャフリヤールやダービー3着馬ステラヴェローチェが上位人気に支持されているだけに、日本ダービーはどういうレースだったのかをしっかり振り返ってみます。
 
今年の日本ダービーは超高速馬場で行われ、逃げ宣言をしていたバスラットレオンが宣言どおりに大外17番から押してハナに立ちました。2番手は14番タイトルホルダー、3列目の内に1番のエフフォーリア、その外に2番ヴィクティファルスと隊列がすぐに決ましました。前半のペースは平均的ですが、向正面で一気にペースが緩み、馬群が凝縮。そこで外からポジションを押し上げる馬が多く、タイトルホルダーは6番手、エフフォーリアは9番手まで位置を下げました。

 そして3~4角で一気にペースが上がりました。理由としては、サトノレイナス&ルメール騎手が、レイデオロの時のように外から一気に上がっていき、先頭のバスラットレオンに並びかけたものの、同馬が抵抗したため。レイデオロが3~4角2番手から優勝した2017年と比較をすると、前半も中盤もペースが速かったことから、結果3角から動いた馬は早仕掛けで失速という結果になりました。

 早仕掛けで5着に粘ったサトノレイナスがかなり強かったですが、バスラットレオンや3~4角で動いたアドマイヤハダル、ディープモンスター、ワンダフルタウンは全て10着以下に敗れています。一方、向正面から3~4角で動かなかった馬たちが上位を独占していることから、日本ダービーの総合評価としては、向正面で脚をタメて、3~4角で動かなかった馬が上位にきたという評価になります。ただワンダブルタウンは強気のレースをして素直に凡退ししており、、ダービー上位馬との大勢逆転を狙えるかというと、それも疑問です。

 ■予想

 ◎には、皐月賞と日本ダービーと春の二冠で3着、2歳時の朝日杯フューチュリティS2着も含めて、GIで全て馬券に絡みながらも勝利を得られずにいる(5)ステラヴェローチェを推します。同馬は勝利を得られなくても、不良のサウジアラビアRC1着、超高速馬場の日本ダービー3着と馬場は不問。距離も1600m~2400mまでこなし、ここまで全く異なる条件で善戦している馬というのも珍しい。

 弱点を探すならば唯一、馬券圏外に敗れた共同通信杯にヒントがあるでしょう。その共同通信杯では、超スローペースを意識して先頭から離れない位置でレースを進めたため、末脚が不発し、5着に敗れました。小頭数&逃げ馬不在の今回も、二の脚の遅い同馬が勝ちを意識して早めに動いた場合の危うさはありますが、同馬のスタンスを貫く差し競馬なら、ここも馬券圏内に加われると見ています。

 ○は、キャリア4戦目でダービーを優勝した素質馬(10)シャフリヤール。ただ日本ダービーは前記したように中盤で脚をタメたことが、最後の伸びに繋がったもの。最後の直線序盤で進路を確保するのに少し苦労する場面はありましたが、そこまで後続に差をつけられなかったことからも、春の時点では3歳世代の中で圧倒的に強かったとは言えません。

 同馬はアルアインの全弟で菊花賞は距離が長いことが予想されますが、今回はあくまで始動戦。凡退する可能性もあると見ています、ここで大きく成長を見せて世代NO.1をアピールする結果となるのか、あくまで叩き台のような結果になって、混戦菊花賞ムードになるのか。課題評価も禁物ですが、過少評価もできない馬です。

 ▲は、今回と同じ中京芝2200mの前々走、春日井特別(1勝クラス)では、2番手でレースを進めて完勝した(8)イクスプロージョン。前々走は向正面でペースが湯積みましたが、3~4角で先頭に並びかけ、直線でじわじわ後続を離し、1クラス上でも通用する好指数を記録。前々走の出走馬の大半が3歳馬で、素質の高い馬も多く出走していました、当時2着のレヴェッツァはその後、新潟の1勝クラスの瓢湖特別で3着馬に4馬身差をつけ、1クラス上の指数で快勝しています。

 休養明けの前走、阿賀野川特別は1角で行きたがり、前に馬を置いて控える競馬をしたことで、5着と能力を出し切れませんでしたが、結果的にはここに向けての余力を残せました。順調にレースを使われている強みと自ら動いて持久力を活かす競馬で激走を狙います。

 あとは△に前走でリステッド競走、白百合Sを勝利した(1)セファーラジエル。前走は中京芝2000m戦らしく、前半、中盤の遅いスローペースになりました。しかし、このレースも3~4角から一気にペースアップしており、そこから動いた馬は厳しい展開。その流れを出遅れて後方から向正面で位置を上げ、3~4コーナの大外をぶん回して、ラスト1Fでは2着馬に4馬身差をつけています。コースロスがありながらも、メンバー最速の上がりを記録している点にインパクトがあり、そのレースぶりからは距離が伸びてこそを感じさせました。

 他では前走の青葉賞では接戦の2着に好走した(3)キングストンボーイ。前々走では五分のスタートは決めたものの、少しフラフラして外の馬に接触し、結局後方からのレースになりました。しかし、向正面でペースが緩んだところで、中団中目まで位置を上げ、3~4角では前にワンダフルタウンを置いて、これを目標に追走。4角で内に上手く誘導しながら3列目で直線へ。直線序盤で2列目に上がり、ラスト2Fで内から反応良く動いて、中から捌いてきたワンダフルタウンとのマッチレース。わずかハナ差での2着でした、

 同馬は一戦ごとにゲートが良化しているとはいえ、春の時点ではスタート後にフラフラして位置取りが悪くなってしまうのが弱点でした。しかし、こういったタイプは成長してゲートが改善されるだけで、いい位置でレースを進められるようになり、化ける可能性を秘めています。3走前のベゴニア賞では最後まで加速し、前々走の共同通信杯でもラスト2Fで内の狭いスペースを拾いながら、メンバー最速の上がり3Fタイムを記録した馬。瞬発力もあるだけに警戒したほうがいいでしょう。

結論 馬連5-10,8,1,3 (20:10:10:10) 複勝5 (50)

2021年9月25日(土)の予想

本日1番 中山9R カンナS 芝1200m
 ◎ (6)シゲルファンノユメ ←2着
 〇 (1)コラリン ←1着
 ▲ (8)フミバレンタイン
 △ (4)ジャスパークローネ ←3着
 △ (7)エシェロン
 △ (9)アラクレ
見解
 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にインプロバイザー(-5.0pt)、コラリン、シゲルファンノユメ、フリートオブフット(ともに-2.3pt)、フミバレンタイン、アラクレ(ともに-2.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 そこで◎には、前々走の新馬戦では4角で外を回されながらもよく追い込んで2着でしたが、前走でも道中しっかり折り合い、直線で鋭い末脚を発揮して勝利した(6)シゲルファンノユメを推します。前走時、最後の直線で他馬を交わす時に見せた加速力には数字以上のものを感じさせました。前走の未勝利戦の評価はA。これでデビューから2戦連続メンバー最速の上がり3Fタイムを記録。

 2歳のオープン戦だけに、そこまでのペースアップは望めませんが、それでもスピードを生かして勝ち上がって来た馬が多いここは近2走以上の速い流れが予想されます。それならば同馬の末脚が武器になるでしょう。

 ○は、6月の札幌開幕日、後の函館Sで2着馬カイカノキセキが勝利した新馬戦は粒揃いでしたが、そこで4着と善戦した(1)コラリン。前走は出遅れましたが、そこから先行勢の直後までポジションを上げ、4角で仕掛けて先頭に並びかけ、そこから突き放して2着に2馬身半差をつけての快勝。レース内容は新馬戦から着実に良化。道中で上がって行く時に無駄にアクセルを踏んだことを考えると、かなり強い内容でした。前走の未勝利戦の評価はA。今後も期待できる馬だけに、相手本線としました。

 ▲は、前走の福島芝1200mの新馬戦では、好スタートを決めて逃げ切り勝ちした(9)フミバレンタイン。前走は初めてのレースで時計の掛かる馬場だったこともあり、ラスト1Fで大きく失速しましたが、一度レースを経験したことで、体力がついて粘りが増すはず。また、中山の高速馬場ならラスト1Fで極端に甘くなったりしないと見て、3番手評価としました。

 あとは△に出遅れ馬が多発の前走の新潟芝1200mの新馬戦では、好スタートを決めて逃げ切った(4)ジャスパークローネ。前走は序盤では行きたがりましたが、道中ではスピードをコントロールできていただけに、折り合う競馬もえきるはず。前に行く馬を見ながら、好位でレースを進められれば、前走からの前進がありそうです。

 他では、デビューから上昇一途で、前走では新潟直線1000mの外目の悪を利して、2番手から押し切って勝利した(7)エシェロン。同馬は芝1200mの前走でも、速い流れの2番手を追走して強敵◎シゲルファンノユメと0.5秒差(2着)に粘れていることから、この距離でも問題ないはず。前走からさらなる前進があれば通用の余地があります。

 最後に前走は超高速馬場ではあったにせよ、前半3F34秒0-後半3F35秒1のかなり速い流れを、2番手から押し切って勝利した(9)アラクレ。前走は最後が甘くなりましたが、今回は前走ほどペースが速くならないと見て、前からの押し切りを警戒しました。

結論 馬連6-1,8,4,7,9 (30:5:5:5:5) 複勝6 (50)

本日2番 中山9R カンナS 芝1200m
 ◎ (8)マテンロウスカイ ←3着
 〇 (6)ロン ←1着
 ▲ (2)グーデンドラーク
 △ (1)フィフティシェビー

見解
 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にマテンロウスカイ(-4.0pt)、フィフティシェビー(-3.3pt)、グーデンドラーク(-3.0pt)、ロン(-2.0pt)、ロードリライアブル(-1.7pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 そこで◎には、前走の小倉2000mの新馬戦は、ゲートは出たなり中団で折り合い、4角では徐々に外に出しながら、出口で進路を見つけてさらに外に出すと、そこから凄い伸びを見せた(8)マテンロウスカイを推します。前走はラスト1Fで一気に伸びて、2着に5馬身の差をつけての圧勝。ゴール板を過ぎても、まだ伸びていただけに、まだまだ余力があったはず。ラスト2Fは12秒2-11秒2。あの急加速感はこの数字に現れていました。強烈なインパクト。新馬戦の評価はAA。重賞で活躍する馬になるはず。今後がとても楽しみな馬だけに、今回の本命としました。

 ○は、前走の函館芝2000mの新馬戦はわずか5頭立てでしたが、マイペースで逃げて2着に3馬身半差をつけて快勝した(6)ロン。ラスト2Fは11秒1-11秒6。ラスト1Fで減速していはいますが、時計が掛かり始めた函館の馬場で逃げたことを考えれば、マズマズの数字と言えます。よって、新馬戦の評価はA。最後までほぼまっすぐに走れており、まだ余裕を感じさせるフットワークをしていたことから、意外と面白い存在になっていくかもしれません。

 ▲は、前走の小倉芝2000mの新馬戦はスタート直後に内の馬を怖がり、少し外にヨレたが、そこから楽に好位につけて、最後の直線半ばでは先頭に立ち、そこからジワジワと後続を引き離して勝利した(2)グーデンドラーク。ラスト2Fは11秒7-11秒9とマズマズでしたが、上がり3Fのタイムは35秒4と同日の芝中距離のレースと比較してもなかなかの好タイムでした。新馬戦の評価はB。全兄に京都2歳Sを勝利したベルラップ、全姉に現在オープンのカセドラルベルがいます。兄姉以上の活躍が期待できそうです。

 あとは△にデビューから上昇一途で、前走のコスモス賞では後の札幌2歳Sの覇者トーセンヴァンノと0.3秒差(3着)の(1)フィフティシェビー。1戦1勝馬が上位の牙城を覆す時は、キャリアが豊富な馬であることが多く、芝1800m戦では二の脚で置かれ気味になることから、距離延長は吉と出る可能性が高いでしょう。

結論 馬連8-6,2,1 (25:20:5) 複勝8 (50)

本日3番 中山4R 3歳以上1勝クラス 芝1200m
 ◎ (5)アメージングサン
 〇 (3)ファイアダンサー
 ▲ (2)ジャガード ←3着
 △ (14)ゼログラヴィティ ←1着
 △ (6)マウンテンムスメ ←2着
 △ (7)ブエナベントゥ-ラ
 △ (13)セイウンダイモス
 △ (15)アヴァノス

見解
 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にファイアダンサー(-10.7pt)、ゼログラヴィティ(-10.3pt)、ジャガード(-8.0pt)、アヴァノス(-7.7pt)、マウンテンムスメ(-6.3pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 しかし、今回の◎には、デビュー2戦目の札幌芝1200mの未勝利戦を逃げて2歳レコードタイムで勝利し、1クラス上の指数をマークした実力馬(5)アメージングサンを推します。その後は気性の問題もあり能力を出せませんでしたが、前々走ではメンバー最速の上がり3Fタイムを記録し、復調気配を感じさせました。前走は馬場の悪い新潟で前へ行き、終始馬場の悪い内を通って苦しくなりましたが、テンのスピードに速さが戻ってきたことは評価できます。今回は休養明けですが、中間は丹念に乗り込まれ、タイムも出ています。ここで復活が期待できるでしょう。

 ○は、3走前より芝路線に転向して、上昇一途の(3)ファイアダンサー。前走は勝ち馬は別格(次走の2勝クラスを快勝)でしたが、出遅れを挽回して先団の直後でレースを運んで、2着接戦をクビ差制しており、このクラスでも通用する指数を記録。ここも上位争いが濃厚でしょう。

 ▲は、チークピーシーズを着用した前々走で一変、出負けしたもののゲートなりで中団まで挽回し、3角で馬群がバラけたところでスムーズに外に出し、直線でしっかり伸びて2着と好走した(2)ジャガード。前走は激走の疲れが出たようで、直線の伸びを欠きましたが、チークピーシーズ着用が良いほうへ出たのは確か。ここは巻き返しが期待できるでしょう。

 以下特注馬として、芝1600mのデビュー戦こそ大敗したものの、その後は芝1200m戦を使われ、上昇一途の(14)ゼログラヴィティ。同馬は前に行ってスピードを生かす競馬で上昇。前走の小樽特別でも逃げてアタマ差2着に好走しました。しかし、中山芝1200mは前半で坂を下るコースで逃げ馬に厳しいコース。同型も出走しているので、狙い下げました。

結論 5-3,2,14,6,7,13,15 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝5 (50)

2021年 オーバルスプリントの予想

逃げ馬揃いの一戦でハイペースは免れないか?

2011年にグレードレースとして生まれ変わり、今年で10年目のテレ玉杯オーバルスプリント。このレースはかつて12月に南関東限定重賞「S2」として行われていましたが、格上げに伴って9月に移行。最近は秋の大一番へ向けての始動戦として、すっかり定着した。

実はこのオーバルスプリントには、「1番人気は勝てない」というジンクスがあって、これまで1番人気が優勝したことがない。昨年1番人気に支持されたノブワイルドもオーバーペースの競馬で3着に敗れている。

他の1番人気馬も2014年のエーシンビートロンや2016年のソルテが2着、2015年にタガノトネール、ヤマニンアンプリメが3着に来ているものの、その他は全て4着以下に敗れている。ただ、これらの大半は、同年の6月以降不出走の休養明けの馬。このレースはここから始動して、大一番のJBCスプリントを目指す馬が多く、そのことも影響しているのだろう。少なくとも休養明けの1番人気馬は疑ってかかったほうが良さそうだ。

逆に「買い」なのは……

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2021年 白山大賞典の予想

例年以上に強豪が集った一戦

本州日本海側および北陸地方唯一の競馬場、金沢で行われる白山大賞典。このレースは、ブリーダーズゴールドカップが牡馬混合のGⅡで行われていた頃は、同レースの3着以内馬が活躍していた。2008年-2013年までの5年間を見ても【2・2・4・0】という成績。2009年のアドマイヤスバル、2011年のシビルウォーなどの優勝馬を始め、2008年にヤマトマリオン、2013年にハタノヴァンクールが2着に好走するなどとにかく活躍が目立ち、その次走のJBC本番で穴を開けたこともあった。

しかし、ブリーダーズゴールドカップが牝馬限定GⅢになってからは、以前ほど実績馬が集わなくなり、交流重賞に新規参戦の新興勢力が活躍している。近3走でJRAの距離1700m以上のダートグレードで連対していた馬の過去10年の成績は……

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