2022年 キーンランドC・新潟2歳Sの予想

キーンランドCのサヴォワールエメの取消分は、◎-○のワイド5%に変更願いますm(__)m。

本日2番 札幌11R キーンランドC 芝1200m
 ◎ (16)トウシンマカオ
 〇 (12)マイネルジェロディ
 ▲ (8)ヴェントヴォーチェ
 △ (6)シゲルピンクルビー
 △ (9)ジュビリーヘッド
 △ (3)サヴォワールエメ
 △ (13)メイショウミモザ

 ■外差し有利が濃厚

 札幌はコーナーの半径が大きいため、コーナーの内をロスなく立ち回れる馬が有利。しかし、札幌芝1200mは最初のコーナーまで約412mと距離があるため、そこまで外枠の不利はありません。その上、洋芝の札幌は開催が進むにつれ、芝が傷んで時計がかかり、外枠が有利になってきます。

 実際に昨日土曜に2レース行われた札幌芝1200m戦は、外差しが決まっていました。短距離は枠なりになりがちなので外枠有利でしょう。その上、逃げ馬のマウンテンムスメ、オパールシャルム、レイハリアなどの逃げ馬を始め、1番枠から2列目を主張してくるヴァトレニなど逃げ、先行馬が集った一戦。激流が予想されます。

 短距離戦は枠なりの競馬になることが多いことからも、内枠よりも外枠有利、先行馬よりも差し馬有利の想定で予想を組み立てたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (16)トウシンマカオ

 新馬戦を勝利し、次走京王杯2歳Sでいきなり2着した素質馬。その後は東京芝1400m戦で前半3F36秒2-後半3F33秒3の超絶スローペースとなったクロッカスSを好位の外から掛かりながらも勝利し、その次走のファルコンSでは1番人気に支持されたほど。そのファルコンSは他馬よりも斤量が重く、いつもほどダッシュが付きませんでしたが、好位の内目は確保。しかし、最後の直線で詰まり、ラスト1F地点まで進路がなく、5着に敗れました。

 前走のNHKマイルCは逃げると目されていたジャングロが出遅れたことで、本馬が内のキングエルメス、外のオタルエバーと競り合いながらもハナを主張。半兄がベステンダンクということもあり、持久力を生かしたかったのか、5F通過57秒4の緩みないペースで逃げて8着に終わりました。しかし、自ら差し、追込馬が上位入線する流れを作りながらも、勝ち馬と0.8秒差と大崩れしなかったことは評価できます。

 今回は大外16番枠。外差し有利な状況からもこの枠は有利でしょう。前走で緩みないペースで逃げているので、芝1200mの流れにもすんなり乗れる公算大。また前走で厳しいペースを経験したことで持久力が強化され、今回はそう簡単にはバテないはず。

 実際、NHKマイルCで本馬と競り合い15着に大敗したオタルエバーは、次走の2勝クラス・函館日刊スポーツ杯で緩みない流れの2番手を追走し完勝しています。想定以上に人気になってしまいましたが、3歳馬で斤量の優位性もあるだけに、函館スプリントSのナムラクレア、CBC賞のテイエムスパーダ同様に、古馬撃破を狙います。

 〇 (12)マイネルジェロディ

 昨年12月の3勝クラス・南総Sでは、オープン級の指数を記録して勝利した馬。オープン昇級後はカーバンクルS、北九州短距離S、そして前々走の青函Sで3着とあと一歩の成績となっていますが、北九州記念では好発を切っていったん好位の中目を取ったものの、外から来られて位置が下がり、3~4角で進路を失って3角4番手から4角7番手まで位置が下がる不利を克服しての3着と見せ場がありました。

 また前走のUHB賞では1番人気に支持されたこともあって、5番枠から好位の最内と勝ちに行く競馬。タフな馬場で前半3F33秒8-後半3F35秒4のかなりのハイペースをいつもよりも早めに動いたことで、苦しくなってしましました、また、最後の直線で外のサヴォワールエメに内に押し込まれ、馬場の良い中目に出せなかったのも敗因のひとつです。

 今回は多頭数で12番枠と外寄りの枠。自然な形で出せば差す競馬になるでしょう。それならば能力全開、一気の差し切りも期待できます。

 ▲ (8)ヴェントヴォーチェ

 かなりの高速馬場で行われた3走前の春雷Sでは、好位の外を追走して、前半3F33秒7。さらにラスト2F11秒3-11秒1と加速する流れを勝利し、後半3Fを33秒1でまとめています。後半でこの鋭さを引き出せたとなると、前走のアイビスサマーダッシュでは通用すると見ていたのですが、最近の福永騎手らしいというか…肝心なラスト2Fで進路を確保できずにアウトとなりました。

 また、前走の函館スプリントCは前半3F32秒8とかなり速い流れになったために、前に行けずに中団外から。3~4角で外々を回るロスも影響して7着に敗れました。しかし、スプリンターとしては前に行ける脚がなく、末脚型であることは、逃げ、先行馬が集ったここでは好転する公算が高いでしょう。

 △ (6)シゲルピンクルビー

 前々走の鞍馬Sで昨年のフィリーズレビュー以来の勝利を挙げました。前々走は13番枠からまずまずのスタートを切り、促されて2列目の外を追走。ラスト1Fで逃げたアスタールビーに並びかけると、そこからしぶとく抜け出し1馬身1/4差の完勝。前半3F33秒6-後半3F33秒5と、超高速馬場だったことを考慮すればややスローペースではありましたが、力をつけていることを感じさせる好内容の走りでした。

 前走の函館スプリントSは好位の中目から伸びるかと思わせるシーンもありましたが、レースが前半3F32秒8-後半3F34秒4の消耗戦になったこともあり、失速して10着。休養明けの鞍馬Sでがんばり過ぎたことで、多少疲れが残っていたと推測されます。

 今回は立て直されての一戦で巻き返しが期待されますが、今回の条件設定で6番枠は不利。しかし、本馬は後半型の競馬をした3走前の京都牝馬Sで4着に善戦していることから、本質は先行馬ではない面を持ち合わせており、鞍上がそこを理解して位置を下げ、上手く外に出していければチャンスがあるでしょう。

 △ (9)ジュビリーヘッド

 昨年暮れの3勝クラス・ファイナルSで2着すると、そこから全て3着以内と崩れることなく、安定した走りを見せている馬。前々走の函館スプリントS2着、前走の青函Sでも2着だったように充実しています。今回も近走同様に走れば、ここでは有力と言える存在です。

 ただ今回は6月に強行軍で2戦使われた後の一戦。疲れを取りながらここに向かってきたという感じで調教内容も軽め。ここがピークと言った感じがしません。それでも能力の高さと自在性の高さから軽視はできません。

 △ (3)サヴォワールエメ

 ゲートを決めて先行できるようになり、昨秋に3勝クラスのテレQ杯とリステッドのオパールSを連勝した馬。オパールSは2番枠を利して逃げ馬の直後から最短距離の競馬。最後の直線で外に出されると、ひと追いごとに前に迫り、3着の逃げ馬をゴール前でしっかり捕らえて完勝と優等生の競馬ぶりでした。

 その後は厳しい展開を強いられたりしたこともあり、2桁着順の連続でしたが、今夏に戦列復帰すると復調の兆し。前走のUHB賞ではタフな馬場で前半3F33秒8-後半3F35秒4のかなりのハイペースになったものの、2列目でレースを進めて3着に粘りました。

 UHB賞でラスト1Fで前が急失速したところを外から差したロードマックスは、今回も展開上は恵まれると見ていますが、激走してしまうと疲れが出るので、3番枠でも人気のないこちらを買い目に加えたいです。

 △ (13)メイショウミモザ

 初めてのブリンカー着用となった5走前の3勝クラス・巌流島Sでは、3馬身差の圧勝でオープン級の指数を記録して勝利した馬。3走前の阪神牝馬Sでは9番人気での優勝でしたが、3列目の好位から3~4角で最短距離を通ったのもあるにせよ、5走前の指数からは順当勝ちだったと言えます。

 前走のクイーンSは、スタミナが不足する休養明けで芝1800mと距離延長。本馬はもともと芝の中距離や、正攻法の競馬では伸びきれず、芝の短距離で上昇気流に乗った馬。スタミナ面にはやや不安があります。3走前は馬場が良く、スタミナが問われない流れだったことでマイルをこなせた要素も大きく、本質的には短距離のほうがいいはず。外差し馬場を外から差した5走前のようなレースが出来れば、ここも上位争いに加われるでしょう。

結論 馬連16-12,8,6,9,13 (10:10:10:10:5:5) 複勝16 (50) ワイド12-16 (5)

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本日1番 新潟11R 新潟2歳S 芝1600m
 ◎ (8)シーウィザード
 〇 (3)グラニット
 ▲ (10)アイスグリーン
 △ (1)チカポコ
 △ (2)ロードディフィート
 △ (4)スタンレー
 △ (6)タマモブラックタイ

 ■もしかして史上最弱…!?

 今年の新潟2歳Sは、ダリア賞の上位馬不在、新馬戦で超A級の強烈な勝ち方をした馬も不在。終わってみればそれなりのレベルになる場合もありますが、現状では例年よりもレベルが低いと言わざるを得ないのも確か。

 またグラニットやシーウィザードが前走で逃げていますが、何が何でも逃げたい馬も逃げたい馬が不在のメンバー構成だけに、明確なスローペースが濃厚。そういった展開も踏まえて、予想を組み立てます。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (8)シーウィザード (新馬戦の評価AA)

 前走の函館芝1800mの新馬戦では、大外8番枠から内の馬の出方を窺いながら、1角で外目を回って逃げる形となりました。マイペースの逃げながら、最後の直線ではフラフラして苦しい競馬でしたが、ラスト2Fは11秒3-11秒4とほぼ減速せずにゴールイン。この日の函館はかなりタフな馬場状態だっただけに、ラスト2Fの数字はかなり高く評価できます。

 北海道の芝1800mの新馬戦でラスト2F11秒3-11秒4と減速せずの競馬ができた馬は大物になる可能性が高いもの。直線でのフラつき具合から余裕がそこまであったようには思えませんが、新馬戦の内容が他馬とは違い過ぎるだけに、ここはあくまでヒモ探しの一戦と見ました。

 ○ (3)グラニット (未勝利戦の評価A)

 東京芝1600m新馬戦では大外16番枠から3番手と勝ちにいき、ラスト1Fでいったん抜け出す強い内容の3着だった馬。前走は1番枠からトップスタートを切ってハナに立つ競馬。結局最後まで脚色は衰えず、3馬身差の逃げ切り勝ち。新馬戦の厳しい経験が生きたよう。

 デビュー2戦目で逃げ切った馬はデビュー3戦目に折り合う競馬でさらにグンと伸びる馬と、やはり逃げる競馬の方が良くて、あまり上昇しない馬に分かれる。さて、グラニットはどちらか。本馬が折り合えない馬だった場合には崩れる可能性が高くなり、その場合は相手に何でもありな状況になります。

 ▲ (10)アイスグリーン

 阪神芝1600mの新馬戦では中団からレースを進めて5着と、特に目立つ内容ではありませんでしたが、1Fの距離延長となった前走は大外9番枠から、スタート後に内の馬に寄られるのをすっと交わして、好位の外からの競馬。4角手前では行きっぷりよく先頭に並びかけ、直線ではそのまま押し切って勝利しました。前走は新馬戦からはレース内容が随分と良化したこと、また今回のメンバーだと3番手くらいの追走が予想されることから、3番手評価としました。

 △ (1)チカホコ
 
 福島芝1200mの新馬戦では、15番枠から五分にゲートを出て、好位直後の内を追走。最後の直線では追い比べになりましたが、最後の最後にクビ差前にでて勝利。レースの着差が小さく、そこまで強い内容には思えませんでしたが、走破タイム1分10秒4はこの日の福島の馬場を考えると悪くありません。上位入線馬たちがそれなりに優秀だった新馬戦と言え、ラスト2Fは11秒5-11秒8とまずまず。2Fの距離延長さえこなせれば、通用するでしょう。

 △ (2)ロードディフィート

 前走の東京芝1400mの未勝利戦は、この世代最初の2歳未勝利戦。東京開幕週のクラックオブドーンが勝利した新馬戦のほぼ再戦メンバーとなりました。このレースで1番人気に支持されたのが、同新馬戦でスタート後に内の馬に寄られて後手を踏み、そこから好位3番手まで位置を挽回し2着だった本馬です。前走は2番手から危なげない競馬で、人気に応えて勝利。今回はそれ以来の休養明けの一戦になりますが、この時期に休ませると成長を見せることが多いので、警戒が必要でしょう。

 △ (4)スタンレー

 笠松の新馬戦、2歳1組特別を連勝。ともに早め先頭の競馬で、新馬戦は800mで7馬身差、1400mは前走はもどれくらい差が付いているかわからないレベルの大差勝ち。今回は初芝で初芝で重賞を勝つのは芝馬だったとしても難しいことですが、今年のメンバーが重賞とは言い難く、本馬自身が芝もこなせる体の使い方だけに、ここも一考しました。

 △ (6)タマモブラックタイ

 前走の小倉芝1200mの新馬戦では、2番枠から五分のスタートを来て、いったん好位を追走したものの、内の馬がハナを主張して行くので、それについて行くように出し2番手外。3~4角で逃げ馬を競り落として先頭に立つと、そのまま押し切っての勝利でした。前走のラスト2F11秒2-12秒2と大きく減速。減速したことでネイキッドにクビ差まで迫られており、新馬戦の内容は高い評価はできません。ただ早め先頭の競馬でいい脚を長く使っていることから、距離延長が吉と出る可能性が高く、買い目に加えました。

結論 馬連8-3,10,1,2,4,6 (20:10:5:5:5:5) 複勝8 (50)

2022年 サマーチャンピオン&スパーキングサマーC+9Rの予想

佐賀は今週砂を足したことで差し馬場になっております。また川崎9レースの予想もおまけで加えましたm(__)m

佐賀10R サマーチャンピオン ダ1400m
 ◎ (12)シャマル
 〇 (3)コンバスチョン
 ▲ (4)レディバグ
 注 (2)サクセスエナジー
 △ (11)コウエイアンカ

 有力馬の紹介

 ◎ (12)シャマル

 デビューから前々走まで一貫してダ1200mを使われ、前々走の東京スプリントで初重賞制覇を達成した馬。前々走は馬場が軽く、例年の東京スプリントと比べると、前が有利な流れではあったものの、それでも速い流れ。5番枠からまずまずのスタートから押して好位の外でレースを進め、リュウノユキナ、ギシギシとの接戦を制して優勝したことは評価できます。また本馬が前々走で記録した指数は、今回出走馬の近5走でもっとも高いものでした。

 さらに本馬は初めての1400m戦となった前走のさきたま杯でも勝ち馬と接戦の3着に好走。今回距離に問題はなく、逃げ馬不在の今回で、大外12番枠から内の馬の出方を窺いながら動いて行けるのも好ましく、3ヵ月の休養明けながら中心視しました。

 〇 (3)コンバスチョン

 昨年の全日本2歳優駿ではまずまずのスタートを切って、2番手をを行くドライスタウトの直後から同馬を目標に乗り、3~4角で先頭に並びかけていく同馬の2列目から食らいついて2着に粘った馬。ドライスタウトには2馬身半差を付けられましたが、3着馬には5馬身差で、例年の水準なら優勝レベルの指数を記録しました。

 前々走のUAEダービーは前半4F48秒08-後半4F54秒01の日本ではお目に掛かれない激流を、速い二の脚で先行馬群の中目に入れ、最終的には好位の直後と強気すぎる競馬。結果11着に大敗しました。休養明けの前走ユニコーンSも前々走ほどではないにせよ、先行馬に厳しい流れを好位馬群の後ろの内々を追走し、9着に失速。

 近2走はペースがきつくて、末脚が不発しているだけに、逃げ馬不在の今回で逃げるなど、ハンデ53kgを利して前に行き過ぎた場合の不安はあるものの、ペースが速くならないのは好ましいでしょう。

 ▲ (4)レディバグ

 前走の栗東Sは大外16番枠から出して行ったものの、速いペースだったので自然と位置が下がり、後方馬群の内目を追走。4角で外に出されるといい脚で伸び、早めに抜け出したヴァニラアイスを捕らえて勝利。逃げたアイオライト(次走の栗東Sを逃げ切り)が14着に敗れたように、本馬は展開に恵まれた面があり、前走のスパーキングレディCでは軽視しました。

 しかし、前々走では好位馬群の直後の中目を追走し、3~4角で2番手のショウナンナデシコの直後まで追い上げ、同馬を目標に動いて2着。ここででも逃げるサルサディオーネをショウナンナデシコが突いていったことで速い流れになっているだけに、展開に恵まれた面はありますが、崩れなかったのは地力強化を示すものでしょう。今回はペースが上がらなかった場合の怖さはありますが、軽視はできない馬です。

 △ (2)サクセスエナジー

 1400mの交流重賞を5勝、昨年は1200mの東京盃を優勝した馬。東京盃では前半3F34秒1-後半3F36秒2のハイペースを10番枠から五分のスタートを切って、押して押して好位へ上がり、終始外々から動いて最後の直線で早めに抜け出して完勝。本馬はキックバックが苦手で揉まれると脆い面がありますが、上手く前に出して行くか、ロスがあっても外々に出して行ければ強い馬で、当時記録した指数は◎シャマルの前々走と同等のものでした。

 ただ、前々走の東京スプリントは1番枠で揉まれて終わってしまったように、特に近走はテンが速くないので、トップハンデ59kgとなると逃げられずに揉まれてしまう可能性があります。また、揉まれない競馬を意識して、前走のさきたま杯のように、オーバーペースに巻き込まれて失速してしまう危険性もあるので狙い下げました。

 △ (11)コウエイアンカ

 園田で目下4連勝中の馬。本馬は追い込み馬で、近4走ともメンバー最速の上がりを記録。本馬は近走斤量がメンバー中で最重量の58kgから今回52kg。ハンデ戦のこのレースではハンデの軽い地方の追い込み馬がしばしば穴を開けており、ここは警戒しました。斤量が軽いからと言って勝ちに行くとしまいが甘くなりそうですが、展開待ちの競馬なら2着、3着くらいはありそうです。

結論 馬複12-3,4,2,11 (20:16:10:4) 複勝12 (50)


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川崎11R  スパーキングサマーC ダ1600m
 ◎ (9)スマイルウィ
 〇 (1)メモリーコウ
 ▲ (10)リンゾウチャネル
 △ (5)ライトウォーリア
 △ (6)アランバローズ
 △ (8)ジョーパイロライト

 ■展開

 アランバローズ、ファルコンビーク、スマイルウィと逃げ馬や2列目が手強いメンバー構成。先行馬が多く、ハイペースが予想されますが、それでも前が残れる可能性が高いと見ました。

 有力馬紹介

 ◎ (9)スマイルウィ

 3~4走前のA2クラスでは逃げ切り勝ちだったものの、前々走の京成盃グランドマイラーズでは、トップスタートを切った同型馬のケラススヴィアの外2番手を追走し、4角出口で楽な手応えで上がって先頭。外からカジノフォンテンがじわじわ迫って来たものの、それを振り切っての勝利でした。カジノフォンテンは昨年のかしわ記念の覇者。当時よりもやや勢いを欠いているとはいえ、同馬に完勝したのは実力の証明。

 前走のマイルGPは、スタミナが不足する休養明けの一戦。3角先頭から押し切りを図るところを、外から一緒に上がったゴールドホイヤーにゴール手前で差されたものの、強さの一端は十分に見せられました。今回は休養明け2戦目。前々走が平均ペースだっただけに、ペースが上がった場合の怖さはありますが、さらなる前進を見込んで中心視しました。

 〇 (1)メモリーコウ

 昨年の東海S、マーチSともに3着と好走した実績馬。東海Sはインティが1角を回るあたりで先頭に立って無理にハイペースに持ち込んだことで、中団中目で立ち回った本馬は展開に恵まれたとはいえ、アナザートゥルースにハナ差まで迫った内容、指数ともにち立派なもの。

 その後のJRAオープン三宮S後、蹄を傷めてパフォーマンスを落とし、地方へ移籍したものの、今年のTCK女王盃で5着。当時は2番枠を利して中団から終始最内を回ったものではありますが、復調を見せられたのは確か。

 本馬は東海S3着時のように、高速ダートの1800mで末脚を生かすのがベストの馬。3走前のエンプレス杯は距離が長く、前々走は超タフな馬場を3列目の外と先行したことが敗因のひとつではあったはずなので、休養明けをひと叩きされての今回は変わってもいいはず。標準的な馬場ならマイル戦も悪い条件ではなく、ここでの変わり身を一考します。

 ▲ (10)リンゾウチャネル

 昨年のダイオライト記念5着などの長距離にも実績があるものの、勝ち馬から離されたものであり、ベストは昨年の報知グランプリCでゴールドホイヤー1馬身半差の2着の実績がある1800mくらいの馬。ただ本馬は折り合い難で揉まれ弱い面もあるために、距離よりも揉まれずにいかにマイペースで行けるかが好走の鍵でもあります。

 昨年の報知グランプリCは逃げ馬の外2番手と揉まれない競馬での好走でしたし、前々走の隅田川オープンでも逃げたマグナレガーロの外の2番手でレースの流れに乗っての3着でした。休養明けの前走マイルGPは出遅れて引っ掛かりながら前を追い駆ける苦しい競馬になったために8着大敗を喫しましたが、五分のスタートを切って揉まれない競馬ができれば巻き返せるでしょう。

 △ (5)ライトウォーリア

 休養明けの6走前にJRAオープンの太秦Sを2番手からの正攻法の競馬でメイショウハリオ、サンライズソアとの接戦を勝利した馬。その後が不振ですが、再び立て直されての今回は変わり身を警戒しました。

 △ (6)アランバローズ

 デビューから6連勝目の全日本2歳優駿では、JRA勢を相手に逃げて独走と、とても強かった馬。本馬はその後も逃げた羽田盃、東京ダービー、オーバルスプリントでは3着以内に好走していますが、同型馬多数で出遅れた5走前の京浜盃と、近2走では大崩れしています。ともにキックバックを嫌がって、後退する場面があっただけに、やはり逃げてこそのよう。そういった観点からも距離延長で、楽に逃げられるマイルはいいし、スタミナもあるのでマイル以上でもいいでしょう。今回はスタミナが不足する休養明けですが、変わり身を警戒します。

 △ (8)ジョーパイロライト

 前走のTR・スパーキングサマーチャレンジでは、平均ペースで逃げて4馬身差の圧勝を収めた馬。過去10年のTRの勝ち馬は全頭、本番のここで馬群に沈んでいるだけに、過大評価は禁物ですが、近走充実で前に行って崩れずに走れていることは評価できます。

結論 馬複9-1,10,5,6,8 (5:5:5:5:5) 複勝9 (50)

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川崎9R 蒼穹賞 ダ900m
 ◎ (6)ヒガシブレーヴ
 〇 (3)ブレイブゼウス
 ▲ (4)フライトゥザムーン
 △ (5)シャウト
 △ (2)サトノトリガー
 △ (7)ベニノマドンナ

 有力馬の紹介

 ◎ (6)ヒガシブレーヴ

 4走前のC1クラスで2着、前走は2番人気に支持されていたように、能力はここで互角のものがある馬。前走は1番枠からダッシュが付かず、そこから手綱をしごいて勝ちに行き、4角では外を回る競馬。終始追い通しの忙しい競馬でした。

 本馬はもともとダッシュ力がないタイプなので、無理なく出してスピードに乗せられる外枠はいいはず。スムーズな追走で巻き返しを期待します。

 ○ (3)ブレイブゼウス

 前々走からブリンカーを着用し、近2走の3歳特別戦で連続2着。今回は(5)シャウトが行くか、本馬が行くかの組み合わせで、テンが速くなる可能性がありますが、それでも押し切れるだけのスピードがあるので対抗評価としました。

 ▲ (4)フライトゥザムーン

 3走前の1月のC1クラスでは1番枠から押して押してハナを主張し、逃げ切り勝ちした馬。6ヵ月の休養明けとなった前々走は13着に敗れましたが、前走は10番枠から好スタート&好ダッシュで2列目の外と、良かった頃の先行力が戻ってきたので、ここで復活があっても不思議ありません。

 注 (5)シャウト

 C2クラス、C1クラスと連勝した馬。今回は同型馬が出走していますが、ここではスピード上位は明らか。ただ900m戦で同クラスを2連勝するのは簡単なことではないので、狙い下げています。

 △ (2)サトノトリガー

 前々走1500mから前走900mと一気の距離短縮となった前走はテンに置かれて追走に苦労していましたが、この距離2戦目ならもっと追走が楽になるはず。今回も後方からの競馬になる公算が高いですが、前が崩れればチャンスがありそう。

 △ (7)ベニノマドンナ

 このクラスで1着1回、2着1回、3着2回の実績馬。本馬は好走時の全てが好位の外を追走した時であるように、揉まれないレースができればしぶとい馬。大外7番枠の今回は警戒が必要でしょう。

結論 馬連6-3,4,5,2,7 (20:10:10:6:4) 複勝6 (50)

2022年 札幌記念・北九州記念

おはようございます😊 本日は両重賞ともに◎が人気薄です。当てたい…

本日2番 札幌11R 札幌記念 芝2000m
 ◎ (9)ウインマリリン
 〇 (3)パンサラッサ
 ▲ (6)グローリーウ゛ェイズ
 △ (16)アンティシペイト
 △ (4)ジャックドール
 △ (10)ソダシ
 △ (11)ユニコーンライオン

 ■タフな馬場での開催に

 札幌芝は本日土曜日からCコース使用だったが、内有利、外有利以前に雨の影響が大きく、タフな馬場になっていました。日曜日は馬場が良馬場まで回復するにせよ、標準よりも時計のかかる馬場で行われることになるでしょう。

 今回は3番枠を引き当てたパンサラッサがハナを主張し、そのひとつ外枠のジャックドールがその2番手からという形で、スムーズに隊列が形成され、意外とペースが落ち着く可能性が高いと見ています。それでもアメリカンスタイルのパンサラッサが逃げるとなると、超ハイペースでしょう。

 時計のかかる馬場になったことで、しぶとさが持ち味のパンサラッサの優位性が増したが、穴の一発を狙うのであれば、パンサラッサがラストFで失速して、差し馬が浮上するパターンでしょう。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (9)ウインマリリン

 昨年の日経賞ではフローラS以来の重賞制覇を達成。日経賞では4番枠から二の脚の速さでハナに立ち、外のジャコマルに行かせてその直後の2列目3番手のラチ沿いを追走し、4角最内から一気のスパート。同レースでは逃げた13番人気のジャコマルが5着に粘っているように、かなり前が楽な流れ。ウインマリリンはロスのない立ち回りと展開に恵まれての優勝でした。

 昨秋の始動戦となったオールカマーでは、1番枠から二の脚の速さでハナに立ち、まるで日経賞の再現を見ているかのようなレースぶり。外のロザムールに行かせてその直後の2列目3番手のラチ沿いを追走。3~4角で2列目外2番手のレイパパレが勝負に出ていく中、仕掛けを待って直線へ。直線序盤でレイパパレが抜け出すその内を突こうとしたものの窮屈になり、1頭分外に出し、そこから一気に突き抜けての完勝でした。

 今春の始動戦となった大阪杯こそ16着に大敗しましたが、前走の宝塚記念はパンサラッサが逃げて激流となった中、パンサラッサのひとつ外枠から、掛かって同馬を追い駆けるようにして上がり、好位の内目と自ら激流に乗っていく形。大逃げを打ったパンサラッサから離された5番手を追走してはいましたが、3角手前からディープボンドをマークして好位の中目から動いて、4角で2列目の内と全体的に早めに動く苦しい競馬でした。しかし、それでも7着と大きく崩れなかったことは複勝を感じさせるものでした。

 本馬は昨秋に話題となった右肘にあるこぶのような腫れも前々走時から引いていることからも、ここの来ての体調の上昇が窺え、パンサラッサの激流に付き合わず、脚をタメて動いていければチャンスが膨らみそうです。

 〇 (3)パンサラッサ

 不良馬場で行われた京都芝2000mの2歳未勝利戦を高指数で圧勝し、スタミナの豊富さを感じさせていた馬。当時はスピード不足の面があり、自分の得意な形に持ち込むことができず、結果、瞬発力不足でやや足りないレースが続いていました。しかし、5走前の福島記念では、完全なオーバーペースで逃げて4馬身差の圧勝と化けました。

 次走の有馬記念は福島記念の走りが強すぎて状態面にお釣りがなく、13着と大敗しましたが、その次走の中山記念では福島記念と同様にオーバーペースの逃げ。他の先行勢を全て失速させる、強い内容の逃げ切り勝ちを収めました。

 前走の宝塚記念は、11番枠から立ち遅れて好発を決められなかった中、内からトップスタートを切ったタイトルホルダーとのハナ争いとなり、押して押して2F目で10秒4というかなりの速度でハナを主張しきって、前半3F33秒9、前半5F57秒6までペースを引き上げたために、最後が苦しくなって8着に失速。

 前走は距離が長いという意見もありますが、序盤で脚を使いながらも、ラスト1Fでは早め先頭に立ったタイトルホルダーの2番手で踏ん張っていたことから、敗因が距離とは決めつけられません。しかし、実績のある芝2000m戦は悪くありません。本馬のアメリカン的な逃げを同型馬が嫌って控えてくれれば、自分のリズムの走りで上位争いが期待できるでしょう。

 ▲ (6)グローリーヴェイズ

 2019年の天皇賞(春)では、4角で動いて外のフィエールマンとともに抜け出して、3着馬パフォーマプロミスに6馬身差を付けてクビ差2着に好走した馬。本馬が当時の天皇賞(春)で記録した指数は、ここではNO.1のもの。その好指数マークは本物で、その後に京都大賞典を優勝、香港ヴァーズを2度勝利するなど、芝の長距離で大活躍しています。

 ただ、芝2000mの香港Qエリザベス2世Cでは、前半5F63秒69-後半5F57秒54(日本式だと計測開始位置の違いで前半があと1秒ほど速い)の超絶スローペースを7番枠から出遅れ、後方外を追走し、3~4角でもロスの大きい競馬で2着。直線序盤で5番手まで上がり、ラスト1Fではそこからしぶとく早め先頭に立ったラヴズオンリーユーとの差を詰めながらも、3/4差まででした。本馬は後半のトップスピードが速いタイプではないので、芝2000mもダメではないが、もっと距離を延ばして前の位置を取ったほうがいいタイプであるのは確か。

 今回は芝2410mの前走・ドバイシーマクラシックで6番枠から出遅れて、そこから好位の内目を狙ったものの、やや窮屈で中団の内に下がってという、後方からレースをした直後の一戦となります。そこから今回の芝2000mの舞台に向かうとなると、レースの流れに乗れるか微妙でしたが、タフな馬場でパンサラッサのオーバーペースに乗っていかなくてもいいメリットがあります。ペースがそこまで上がらなかった場合には届かない可能性もありますが、今回はリフレッシュされて、デキがかなり良い状態にあることが推測されるだけに、3番手評価としました。

 △ (16)アンティシペイト

 3歳春の東京芝2400mの1勝クラスを逃げて圧勝、続く札幌芝2600mの阿寒湖特別も勝利したように、若い時点からスタミナが豊富なところを見せていた馬。前々走の福島民報杯は、9番枠から五分のスタートを切って、中団やや後方を追走していたものの、前がペースを落とした向正面で前との差を徐々に詰めて、3角で先に動いたウインマイティーの外から一気に仕掛けて4角先頭の強気な競馬で圧勝しました。

 前々走時はデキが良かったこともありますが、豊富なスタミナを感じさせる競馬で強く、その能力を出し切れば重賞は楽に勝てる能力は持っています。前走の七夕賞は福島民報杯で力を出し切った直後の一戦、決して楽観視できる状況ではなかったと見ていますが、3着に浮上。力をつけていることを見せつける走りでした。

 今回はCコース替わりの札幌2000m戦で大外16番枠に入ってしまった点が課題でしたが、馬場がタフになり、枠順の大きな有利不利がない状況下。前々走の福島民報杯は5F通過が57秒7の超絶ハイペースを捲って勝利しているだけに、パンサラッサが作るペースは悪くなさそうですが、福島と同様な競馬ができるかどうか。パンサラッサが失速する競馬になればチャンスは上がりそうです。

 △ 4ジャックドール

 昨年4月の阪神芝2000mの未勝利戦を破格の指数で勝利した馬。その次走のプリンシパルSではさすがに疲れが残ってしまったようで結果を出せませんでしたが、その後に休養し、9月に戦列復帰するとその素質が覚醒。1勝クラス、2勝クラス、3勝クラスの3戦全てで、1クラス以上、上の水準にあたる指数を記録して楽勝しました。

 そして前々走の金鯱賞では3番枠から好発を切ってハナを主張し、5F通過59秒3のなかなか速いペースで引っ張り、3~4角で再加速してラスト3F目に後半最速の11秒0を刻んでの逃げ切り勝ち。このため超高速馬場と言えるほど高速馬場ではありませんでしたが、レコードタイムで優勝しました。

 前走の大阪杯では、自身の最高指数をさらに上回ってサイレンススズカのような稀有な存在になれる可能性もあったが、大半は壁に当たるもの。しかし、4番枠から好発を決められず、外から同型馬が競ってくる中でペースを引き上げてハナを主張し、前半5F58秒8とややオーバーペースの逃げだったわりに、勝ち馬ポタジェと0.5秒差(5着)としぶとく粘れていました。

 本馬は近5走は逃げているが、もともとは2番手でも問題のない馬。1角までの距離が短い札幌芝2000mで同型馬パンサラッサより、ひとつ外の4番枠の今回は、外枠の同型馬に競り掛けられることなくパンサラッサの2番手ですぐに隊列が決まり、意外とペースが上がらない可能性もありますが、今回はスタミナが不足する休養明け。同厩舎のユニコーンライオンのアシストによって、息を入れたいところで突かれたりしてスムーズな競馬ができない可能性もあるので狙い下げました。

 △ (10)ソダシ

 デビューから5連勝目で桜花賞を制し、強豪古馬相手の昨夏の札幌記念も快勝した馬。札幌記念は大外13番枠から好発を切って平均ペースで逃げるトーラスジェミニの外2番手を追走し、3角では外から捲ってくるブラストワンピースに抵抗する形で、トーラスジェミニを交わして先頭。4角から仕掛けてそのまま押し切る強い内容でした。ただし、昨年の札幌記念は、3着がペルシアンナイトだったように、そこまでレベルが高くなかったことも確か。

 また今春は前走のヴィクトリアマイルを目標にした後の一戦。前走は18番人気の逃げ馬ローザノワールが3着接戦の4着と好走しているように、マイルGⅠとしては流れが遅く前有利の流れ。本馬は5番枠からまずまずのスタートから促してハナも視野に入れ、外のレシステンシア、さらにローザノワールを行かせて2列目の最内を確保と完璧な立ち回り。3~4角でレシステンシアを前に入れて3列目から、直線でレシステンシアの内に切って、そこからしぶとく伸びての優勝でした。

 前走はソダシ自身がハナを切っていたら、後続のマークが厳しくなりペースも上がっていたところを、それほど強くないと思われている馬たちを前に行かせたことで、上手くペースを落として折り合ったもの。噛み合った感が強いですが、こういう自在性に富んだ競馬ができるのも実力のひとつ。ただ、距離が長くなると融通性がなくなることから、本質的にはマイルがベストの馬でしょう。今回は休養明けでタフな馬場の芝2000m戦、さらに相手が強化されることを考えると、重い印は打てません。

 △ (11)ユニコーンライオン

 2019年の春のクラシックはスプリングSで大敗して断念したものの夏の函館で連勝し、菊花賞の伏兵候補になった馬。その後は不振でしたが、ダートを使われたことで筋肉のバランスに変化が起こり、復調のきっかけを掴んで、昨年は鳴尾記念1着、宝塚記念2着と一気に上昇しました。

 鳴尾記念は前半5F62秒9-5F57秒8の超絶スローペースで逃げ切り。展開がかなり噛み合っての優勝でした。しかし、次走の宝塚記念では、1番枠からまずまずのスタートを切り、押して押してハナを主張し、前半5F60秒4のスローペースから3~4角で再加速して2着に粘りました。

 前走は約1年の長期休養明けでダート戦。先行馬総崩れのペースを先行しての大敗は仕方ありません。本馬は3歳夏の函館芝中距離で連勝したように、もともと洋芝は得意。前走のダートは今回に向けての叩き台、まさに今回に向けて能力を出すために考え抜かれた臨戦過程と言えます。

 今回は11番枠とやや外目の枠に入ってしまったことがどう出るか。最初の1角までの距離が短い札幌ですんなりとレースの流れに乗れるかという点に、この枠だとやや不安がありますが、パンサラッサが作り出すペースを利用できれば、宝塚記念2着の実績からも勝ち負けに持ち込めても不思議ありません。

結論 馬連9-3,6,16,4,10,11 (15:10:10:5:5:5) 複勝9 (50)

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本日1番 小倉11R 北九州記念 芝1200m
 ◎ (2)アネゴハダ
 〇 (13)ファストフォース
 ▲ (14)ディヴィナシオン
 △ (15)フレッチア
 △ (17)ジャンダルム
 △ (7)シンシティ
 △ (18)キャプテンドレイク
 △ (10)カレンロマチェンコ

 ■小倉芝は外差し傾向も、ペース次第では内もがんばれる

 北九州記念はこれまでAコースで行われ、外差し傾向の強いレースでしたが、今年はBコース替わりで行われます。今週からBコースに替わったことにより、昨日土曜日は三分処が伸びていました。ただ外よりは内の方が伸びている状況でした。

 ただ現在の小倉芝はそこまで高速馬場ではないのに、騎手が超絶高速馬場時のように行かせすぎており、レースがハイペースになって差し馬を浮上させている面も強く、ペースが落ち着いた場合には、内の馬が穴を開けそうな状況ではあります。実際に土曜10Rの宮崎特別では、最短距離を通って逃げたヤマニンサルバムが3着に粘っていました。

 確かに小倉芝1200mは、コース最高部の2角のポケットからからスタートして3角までの距離が約479m。スタートしてすぐに下りとなるため、テンが速くなりハイペースが発生しやすいコースではありますが、内もそれほど悪くない想定で予想を組み立てたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (2)アネゴハダ

 前々走で2勝クラスの由比ヶ浜特別を勝利し、格上挑戦した前々走のCBC賞では3着。前々走は2回小倉開幕週のコンクリート馬場で、前半3F31秒8-後半3F34秒0の超絶ハイペース。2番枠からまずまずのスタートを切って、先行争いに加わって行ったものの、最終的にテイエムスパーダの後ろを追走し、3~4角でも同馬の後ろから動いて、4角で少し離されたものの、直線序盤では単独の2番手。ラスト1Fで甘くなって内からタイセイビジョンに交わされましたが上々の内容でした。

 本馬は序盤で競られずに自由に動ける外枠、馬場の傾向的にも外枠だった狙いたいと思っていたのですが、今回も前走同様に2番枠。外の同型馬テイエムスパーダの出方も気になるところでありますが、前記したように意外と内からでもがんばれる馬場なので本命馬としました。テイエムスパーダは今回、今村騎手が騎乗しないことが状態面を物語っており、軽斤量の麻薬を打って激走した後の次走は凡走率が高いもの。ここは前走で厳しい流れを先行してバテたことで、持久力強化が見込め、3歳牝馬で斤量も49Kgと軽い本馬の一発に期待しました。

 ○ (13)ファストフォース

 レコード連発のコンクリート馬場で行われた昨夏のCBC賞で初重賞制覇を達成した馬、当時はピクシーナイトがトップスタートを切り、逃げる勢いでしたが、3番枠からやや出遅れたものの押して押してハナを主張し先手を奪った本馬。そこからペースを緩めず最短距離を通り、直線序盤でリードを広げての優勝。今年のCBC賞でテイエムスパーダが優勝するまでは、本馬がCBC賞で記録した1分06秒9がJRA芝1200mのレコードタイムでした。

 本馬はテンがそれほど速くないものの、前に行ってこその馬。CBC賞では初のブリンカー着用で、それまで以上に行きっぷりが良かったもの。そこからコーナーをロスなく立ち回り、3~4角で外枠の差し馬が外を回らされたのが勝因の一つ。それが自己最高指数の記録に繋がりました。

 今年のCBC賞は一転して17番枠と外枠。好発を切って押して押してハナを主張するものの内のテイエムスパーダに抵抗されて好位の外。そのまま3~4角でも手応えも悪く徐々に下がって中団。直線でもさらに下がって12着に惨敗しました。本馬はそこまでスピードがあるタイプではありませんが、前半3が31秒8の速い流れを無理に行かせようとしたために大敗してしまったのです。今回は外差し傾向の状況下で13番と外枠。内の馬の出方を窺いながら、揉まれないレースができれば巻き返せるでしょう。

 推定1番人気馬 (16)ナムラクレア

 前走の函館スプリントSは斤量50Kgと麻薬を打っての激走。そのうえ今回は3Kg増となると狙いにくい。

結論 馬連2-13,14,15,17,7,18,10 (10:10:10:10:4:4:2) 複勝2 (50)


2022年 黒潮盃の予想

昨日のクラスターCはほぼ読みどおりでした。今日も当てたいところです😊 また、得意の大井なのでメイン以外の後半のレースも目を通したのですが、パッとするレースがありませんでした。本日は黒潮盃のみの予想公開とさせて頂きますm(__)m。


大井11R 黒潮盃 ダ1800m
 ◎ (5)マイブレイブ
 〇 (8)クライオジェニック
 ▲ (2)ライアン
 注 (1)ナッジ
 △ (11)コスモファルネーゼ
 △ (4)サンドファルコン
 △ (7)ラブリーホライズン


 逃げ馬不在も、前走1200~1400m組のスティールルージュ、サンドファルコン、エスポワールガイがスピードの違いで前へ行く組み合わせ。ただどの馬も距離に不安があるので、そこまでペースが上がらず、平均ペースの範囲内で収まる可能性が高いと見ました。脚質による大きな有利不利のない決着になるでしょう。

 有力馬の紹介

 ◎ (5)マイブレイブ

 もともと門別ではナッジと差のない競馬。南関東では平和賞でライアンの2着。昨年暮れの大井1800mの白鳥特別では、中団外からの後半型の競馬で後の羽田盃の4着馬イルヴェント、羽田盃の勝ち馬ミヤギザオウを倒して勝利しているように、適性、実績ともに申し分のない馬です。

 3走前の京浜盃は好位外の3番手で1角に進入したものの、内のノブレスノアがかなり膨らみ、その影響で外に振られる不利が大きく、9着敗退。前々走の東京湾Cは…御神本騎手らしく、逃げ馬の外2番手と勝ちに行く競馬ながら5着と内容は悪くありません。

 前走の納涼特別はスタミナが不足する休養明け。1番枠から出遅れ、そこからじわじわ上がっていく競馬で手応えが怪しくなり、6着に敗れましたが、前走はここへ向けての叩き台の意味合いが強かったはず。前走時から追い切りが強化されていることからも、ここが目標と言えるでしょう。

 今回人気の実績馬、素質馬は差し馬、もしくは近走差し競馬をしている馬。これらよりも前で立ち回れるマイブレイブは展開上の優位性があるし、能力を出し切ればここでも十分に通用する馬だけに、中心視しました。

 ○ (8)クライオジェニック

 前々走の東京ダービーの2着馬。本馬は5走前の雲取賞と3走前の羽田盃では、オーバーペースで逃げるシャルフジンの2番手を追走したために5着と15着に失速しました。しかし、前々走では13番枠から後方待機策で2着と好走。前々走まで揉まれ弱いとされ、勝ちに行ってはしまいの甘さを見せていましたが、キックバックも問題なく、差す競馬にも対応できました。

 実際に前走のジャパンダートダービーでは、中団馬群の中目を追走し、地方馬最先着の5着に善戦しています。今回はjpnⅠを使った後の楽をさせた一戦になりますが、自在性があって幅広い展開に対応できる点は大きな魅力です。

 ▲ (2)ライアン

 6走前の平和賞では◎マイブレイブ、○クライオジェニックを倒して勝利し、前々走の羽田盃では2着と好走した馬。しかし、前記2レースとも速い流れとなり、前が失速したところを外から差したもの。前走の東京ダービーは15着大敗を喫しましたが、1角で右手綱が切れる滅多にないアクシデントによるもの。前走で全く本来の能力を出し切っていないという点では、その他の東京ダービー出走馬よりも優位性はあります。

 しかし、本馬はテンが遅く、エンジンの掛かりも遅い馬。今回はクラシックの近2走よりも相手弱化とはいえ、ペースが上がってくれないと脚を余してしまう危険性もありそうです。

 注 (2)ナッジ

 2歳時はHⅠ・サンライズCを勝ち、JBC2歳優駿でも1番人気に指示された馬。このJBCクラシックは最後方待機のアイスジャイアントが優勝したように、中団の内で脚をタメたことが功を奏した形の2着。そのペースを作った1頭がシャルフジンで5着に粘っていたことから、3歳になって勢力図が逆転する可能性が高いと見ていたのですが、それにしても近2走のクラシックが不甲斐ない結果でした。

 ただ、4走前の雲取賞よりも近3走は走れていないのは確か。本馬は中団外から逃げ馬シャルフジンに0.2秒差(2着)まで迫った4走前のように、ハイペースでレースを引っ張る逃げ馬が出走していてくれた方がレースが楽な面はありますが、立て直されての今回は変われる可能性もあるだけに、注意が必要でしょう。

 △ (11)コスモファルネーゼ

 4走前の白百合特別から一気にパフォーマンスを上昇させた馬。大井1800mでスローペースとなった3走前のオープン・若竹賞と前々走の古馬相手のB3クラスでは、後方からメンバー最速の上がり3Fタイムを駆使して1着、3着に善戦。前走のジャパンダートダービーでも○クライオジェニックと0.3秒差の7着に好走しました。

 本馬は脚をタメればキレる脚が使え、近走の勢いも魅力ですが、今回はjpnⅠを使って楽をさせた後の一戦。スムーズに上昇するか微妙なところもありますが、警戒は必要でしょう。

 △ (4)サンドファルコン

 スプリント路線馬で、前に行ける強みがある馬。本馬は前々走の大井1400mがハイペースの先行押し切り勝ちで、あと1Fなら対応できそう。1800mまで距離延長となると、ペース次第のところがありますが、逃げ、先行馬が手薄なメンバー構成を考えると侮れないでしょう。

 △ (7)ラブリーホライズン

 これまで2戦2勝の馬。前走の雷鳥特別は3番枠から出遅れたものの、中団やや後ろの馬群の中を追走。3~4角で位置を押し上げて4角出で外に出されると、ラスト1Fで前が失速したところを、じわじわ差しての勝利でした。

 今回は骨折による9ヵ月の休養明けで、一気に相手が強化される一戦。それなのに3番人気と明確に過剰人気ではありますが、キャリアの浅い3歳馬だけに休養中に成長している可能性は十分あります。またノーザンF育成馬で、休養明けからしっかり仕上げて来る可能性もあるだけに、買い目に加えました。

結論 馬複5-8,2,1,11,4,7 (20:10:10:6:2:2) 複勝5 (50)

2022年 クラスターC予想

クラスターcは前売り1番人気だったリメイクが故障し、出走取消となってしまいました。斤量51kgのリメイクに乗るために減量した川田騎手も切ないですが、馬券を買う側も切なく、JRA所属馬の何を勝っても配当が安いという状況になってしまいました。ご了承くださいm(__)m。

盛岡9R クラスターC ダ1200m
 ◎ (14)リュウノユキナ
 ○ (1)ダンシングプリンス
 ▲ (13)オーロラテソーロ
 △ (11)ジャスティン

 ダンシングプリンス、ジャスティン、オーロラテソーロと逃げ馬が揃ったメンバー構成。オーロラテソーロは揉まれなければOKのタイプなので、外枠の今回は逃げない可能性が高いものの、ダンシングプリンスが最内枠に入った以上、前走の北海道スプリントC同様に積極的に出して、ペースが速くなる可能性は十分。そこで今回はチョイ差しの馬の浮上に期待したいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (14)リュウノユキナ

 昨年のクラスターC圧勝や東京スプリント勝ちを始め、1200mのダートグレードで5戦2勝、2着4回、3着1回とこれまで3着以内を外したことがない馬。前走の北海道スプリントCは前半3F34秒3-後半3F36秒3とペースが速くなった中、8番枠から上位入線の2頭よりも外から早めに上がっていく競馬になったために、しまいが伸びず、1200mのダートグレードでは初めて連対を外しました。

 しかし、昨年のクラスターCのように、前に行きたい馬に行かせて差す競馬なら巻き返せるはず。少なくともダンシングプリンス、ジャスティン、オーロラテソーロよりも後ろを追走できる点がプラスでここは中心視しました。また、今回は盛岡を知り尽くした村上忍騎手に乗り替わり、斤量が前走よりも2kg軽い55kgで出走できることも、本馬にとっては好ましいでしょう。

 ○ (1)ダンシングプリンス

 昨年暮れのカペラSでは、4番枠から押して前の位置を取り、外から内に切ってくるモズスーパーフレアを想定し、その外に出して2番手を取る完璧な立ち回りでの優勝。また、前走の北海道スプリントCは最内枠でテンの速いアザワクに被されて、外枠が主導権を握る流れだと厄介だと見ていたのですが、本馬に門別の落合騎手が騎乗していたこともあり、トップスタートを切ったアザワクがこれまでにない控える競馬をしてくれたために、揉まれることなく逃げ切ることができました。

 本馬はダートで12戦10勝、さらにダートグレードを含めて目下4連勝の実績が示すように強いのですが、これまで一度も揉まれたことがないだけに、今回は最内枠で揉まれた場合の怖さがあること、また外から被されないように、積極的に出して失速の可能性も考えられるので、対抗評価としました。勝つ時はアッサリかもしれませんが、軸馬向きではありません。

 ▲ (13)オーロラテソーロ

 4走前のりんくうSでは大外16番枠から2番手外でレースの流れに乗って、2馬身半差の完勝。前々走の天王山特別は逃げてデュアリストと接戦の2着。前走の松風月Sは3番枠から押して押して前の位置を取り、逃げ馬の外に出して2番手を取る形。ややタフな馬場で前半3F34秒1-後半3F36秒1とペースは厳しかったものの、本馬の好走パターンである揉まれない競馬ができたことで結果を出しました。

 今回は揉まれない競馬ができる外枠。また、このレースは一昨年の2着馬ヒロシゲゴールドのように、前の位置を取って行ける前走オープン、及びリステッド競走勝ちの新興勢力が人気以上の走りを見せる舞台でもあるので、3番手評価としました。

 △ (11)ジャスティン

 2020年の東京スプリント、東京盃、カペラSの覇者。特に一昨年の東京盃は、ラプタスやクルセイズスピリツらと競り合って、前半3F33秒8-後半3F37秒0の超絶ハイペースを押し切って優勝と強い内容でした。カペラS後は不振となりましたが、前走のリステッド競走・大和特別では復活の勝利。

 前走は大外16番枠から出して内から逃げたシンシティの2番手外で折り合おうとしたものの、首を上げるほど折り合い欠いて、3角では先頭に立ってしまう形。本馬は行きたがる気性の持ち主だけに、ここもダンシングプリンスに競って行く可能性が高く、狙い下げました。斤量も58kgと重く、前走同様に出足が付かない可能性が高い上に、スタミナが不足する休養明けで厳しい流れに持ち込むと、失速の恐れがあります。

結論 馬複14-1,13,11 (36:8:6) 複勝14 (50)


2022年 小倉記念・関屋記念の予想

小倉記念の予想を追加しましたm(__)m。自信度は後ほど掲載いたします。

本日4番 小倉11R 小倉記念 芝2000m
 ◎ (7)ピースオブエイト
 〇 (5)ダブルシャープ
 ▲ (6)タガノディアマンテ
 注 (4)ジェラルディーナ
 △ (1)アーデントリー
 △ (9)シフルマン
 △ (10)カデナ
 △ (14)カテドラル

■差し、追い込み馬が有利の舞台も、スローペースも視野に…

 昨年同様に異例の4回小倉の開幕週で行われる小倉記念。昨年は3回小倉から3週間ぶりの開催でしたが、今年は2週間ぶりの開催。昨年は小倉記念の週の木曜から土曜まで記録的な雨が降り、小倉記念当日は重馬場からスタートしたものの、一気に馬場が回復して10Rの博多S(芝2000m)ではべレヌスのどスローの逃げ切りが決まりました。そして小倉記念はそれを受けてペースアップし、モズナガレボシの追い込みが決まるというストーリーでした。

 今年は一転して雨が降らず、3回小倉最終日からさらに高速化し、超高速馬場で行われます。3回小倉最終日は中京記念のベレヌスを始め、5鞍も逃げ切りが決まったように、内が悪くないまま2週間開けているので、内からでも十分伸びて来れます。

 小倉記念が行われる小倉芝2000m戦は、最初のコーナーまでの距離が約472mと長いので、スローペースにもハイペースにもなることがある舞台。ただ最後の直線は約293mと短いため、後続馬が向正面から動いてくることで、上級条件ほど緩みないペースが生まれ、差し、追い込みが決まりやすい傾向。

 しかし、今回は逃げたい馬は多数いても、ハイペースに持ち込みたい馬は不在。また、超高速馬場の小倉なら、ある程度飛ばして行っても容易にバテないだけに、今回はスローペースも視野に入れて予想を組み立てたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (7)ピースオブエイト
 
 昨年7月の新馬戦では6番枠から出遅れたものの、二の脚で挽回して好位に付け、ラスト2F11秒6-11秒2とゴールに向けて強烈に加速しながら勝利した素質馬。このレースの上位3頭はみな強く、その時点の関西圏の新馬戦ではNO.1と評価しました。

 本馬は昨夏の新馬戦を勝利したあと休養に入り、復帰したのは今年3月のアルメリア賞。新馬戦で見せた素質の高さをどの程度見せてくれるか期待していましたが、いきなり重賞通用レベルの好指数を記録し勝利しました。

 さらに驚かされたのは毎日杯。休養明けでいきなり重賞通用レベルの指数で走れば、並の馬なら疲れが残り2走ボケという結果になりやすいもの。ところが本馬はあっさり毎日杯も優勝しました。ただでさえ毎日杯当日はタフな馬場状態で、前に行っては厳しい馬場でした。

 4番枠からハナを奪った時点で、「これは厳しいレースになった」と見ていましたが、最後の直線では二枚腰の粘りを見せて優勝。実質厳しいペースを粘り切ったことは、着差以上に高く評価できます。また新馬戦から瞬発力比べのレースしか経験していない状況で、いきなりタフな競馬に対応したことも驚きでした。

 前走の日本ダービーは、デシエルトが掛かって行ってしまって淡々と逃げたことで、前に厳しい流れ。本馬は2000mすら未経験の身で、5番枠から好発を切ってハナ争いに加わる形から、控えての先行策。控えたことで折り合いも欠いてしまい、18着に大敗してしまいました。

 今回は前走から立て直されての一戦。新馬戦では出遅れた本馬ですが、近走はスタートが上手くなっているし、距離2000mがベストかはともかく、前走から距離が短くなるのもいいでしょう。これまでのキャリアが4戦と浅いだけにさらなる成長も見込め、前走の大敗によりハンデも53kgと恵まれたとなれば、ここは期待したくなります。

 〇 (5)ダブルシャープ

 4走前にオープンの関門橋Sを勝利した馬。4走前は(9)シフルマンが外枠からじわっと先手を取って、前半5F62秒2-後半5F57秒8の超絶スローペース。本馬は4番枠から好発を切ったものの、二の脚が遅く、後方に下がってしまいました。そこから各馬が避ける内を1~2角で押し上げて2列目を取り、前にスペースを作って3列目の好位を追走。4角出口でも最内から押し切りを図るシフルマンの直後から抜け出し、そこから後続をどんどん引き離し、ラスト1Fでシフルマンを捕らえてゴールイン。このレースでは2着シフルマンとクビ差ながら、3着以下には5馬身差以上つけての完勝でした。

 本馬は4走前同様にシフルマンが前半5F62秒1-後半5F58秒4の超スローペースに持ち込んだ前々走の都大路Sでも2着に好走しているように、出遅れや二の脚の遅さが目立つ一方、道中でペースが緩んだタイミングで動いて位置を挽回できる点が長所。今回もレースが緩みなく流れない限りはチャンスがあるでしょう。また休養明けの前走でマイル戦の中京記念を使ったことで、二の脚の遅さが幾らかでも改善される可能性があり、距離ベストのここは対抗評価としました。

 ▲ (6)タガノディアマンテ

 ステイヤーズSを逃げ切り勝ちしていることからステイヤーのイメージが強いですが、前々走の京都記念で2着と好走しているように、芝2000mの重賞でも通用する実力がある馬。前々走は稍重でも結果的に高速馬場でしたが、1番枠から好発を切って、2番枠の(2)マリアエレーナに行かせて3列目を確保。アフリカンゴールドが前半5F61秒7-後半5F57秒5の超スローペースでレースメイクするとことを、最短距離を立ち回っての2着でした。

 前走の天皇賞(春)は、タイトルボルダーが強気のレースメイクで消耗戦に持ち込んだなか、15番枠から五分のスタートを切って、3番手の外からレースを進めたために17着に失速しました。スタミナが不足する休養明けで一気の距離延長で消耗戦、さらに向正面で折り合いもついていなかったとなれば、大敗しても仕方なかったと言えるでしょう。今回はそこから立て直されての一戦。おそらく長距離よりも中距離向きだと推測されるため、ここは3番手評価としました。

 注 (4)ジェラルディーナ

 昨夏から3連勝で一気にオープン入りを達成した馬。5走前の3勝クラス・西宮Sは出遅れて促しても前に行けそうもなく、後方馬群の外目から、前にショウリュウハルを置きながらの競馬。3角から前との差を詰めながら、中団の外で最後の直線へ。序盤で追われてジリジリと徐々に伸び始めて、ラスト1Fで内から一緒に上がってきたイズジョーノキセキ(次走エリザベス女王杯5着)との差を広げて1馬身3/4差で完勝。本馬はこの時点で重賞通用級の指数を記録しました。

 4走前のチャレンジCは、1番枠で外の各馬を前に入れて中団内々で脚を温存する形。しかし、前半5F62秒9-58秒1の極端なスローペースラスト4Fからペースアップした中で、3~4角で包まれて仕掛けが遅れてしまって、前々走からやや指数を下げる形で4着。

 3走前の京都記念も前半5F61秒7-後半5F57秒5と極端なスローペースでしたが、ここでは9番枠から五分のスタートを切って、ここではある程度、前の位置を取れそうな手応えでしたが、コントロールして中団の外。掛かり気味でも行かせずに折り合い重視の競馬でサンレイポケットよりも後ろの競馬。

 このため3~4角で外を回ったサンレイポケットよりも2頭分ほど外を回る最悪な競馬で、最後の直線序盤では一旦サンレイポケットより前に出たものの、坂の下りで勢いをつけたサンレイポケットにアタマ差出られて4着。もう少し前の位置を取るか、ペースが上がっていればもっと上位には来られていたというレース内容でした。

 前々走の阪神牝馬Sは休養明けの3走前で好走した反動、そして距離が短かったこともあり、出遅れて単独最後方から追走に苦労する形で6着凡退。これはさすがに度外視できるでしょう。同馬は芝2000m前後を得意としている馬だけに、本来は前走の鳴尾記念2着時くらい走れて当然の馬。今回の福永騎手は鞍上で、あまりに折り合い重視の競馬をされると厄介ですが、本場の実力を考えると要注意でしょう。

結論 馬連7-5,6,4,1,9,10,14 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝7 (50)

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本日2番 新潟11R 関屋記念 芝1600m
 ◎ (7)スカイグルーヴ
 〇 (12)ウインカーネリアン
 ▲ (4)ザダル
 注 (8)ダノンザキッド
 △ (5)リアアメリア
 △ (9)エンデュミオン
 △ (11)ディヴィーナ

 ■スローペースにもハイペースにもなる舞台

 関屋記念が行われる新潟芝1600mは、Uターンコースで最初の3角までの距離が約550mと長いため、2015年1着のレッドアリオンのようなテンが遅い逃げ馬でも、強い意志を見せれば逃げられるのが特徴。そういった馬が逃げればスローペースにもなるし、テンの速い馬が序盤から競り合えばハイペースにもなります。ただ関屋記念はかなりの高速馬場で行われるため、1分31秒台後半~1分32秒台の決着でも、ペースが速くないことが多いもの。

 しかし、馬場の傷みが激しく、夏の新潟としては珍しいほど時計の掛かる馬場で行われた2020年の関屋記念では、逃げ馬トロワゼトワルが例年の高速馬場のように、緩みないペースで逃げたこともあり、サトノアーサーが大外一気の追い込みを決めたこともありました。

 今年は前走の函館記念をオーバーペースで逃げて11着に失速したレッドライデンが2列目を狙うとのこと。また、先行馬のダノンザキッドも滅多なことでは逃げない宣言をしている川田騎手が鞍上だけに、ウインカーネリアン辺りがマイペースで逃げてペースが落ち着く可能性が高いもの。しかし、ひと雨降って時計が掛かると、2020年のように実質ハイペースとなり、前が崩れてしまう可能性もありそうだ。本日は朝の時点で重馬場発表だけに、追い込み馬も警戒しておきたい。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (7)スカイグルーヴ
 
 2019年秋の東京芝2000mの新馬戦を逃げて5馬身差で圧勝し、高指数を記録した馬。ラスト2Fは11秒2-11秒1。自らレースを作って最後まで減速せず、5馬身差の圧勝という驚きの走りでクラシックでの活躍は当確レベルだった素質馬でした。

 ところが次走の京成杯は馬場がタフな激戦。大外12番枠から逃げ馬の外を追走し、4角先頭から2着に粘った内容はとても強いものがありました。しかし、このレースの1着馬クリスタルブラックが次走皐月賞で16着と大敗で脚部不安を発症。キャリアの浅い3歳馬にとっては負荷が大き過ぎる一戦で、本馬にも大きなダメージが残ってしまいました。

 その後の本馬は完全にスランプ状態。本来の素質から考えれば信じられないような成績が続きました。しかし、休養明けとなった3走前の白秋Sでは1番枠を生かして2列目の内を追走し、なかなか良い指数で勝利。復活の兆しを見せました。そして前々走の京都牝馬Sではなかなかの好指数決着を2番枠から五分のスタートを切り、好位の内でレースの流れに乗って2着と好走。

 前走の京王杯スプリングCは多少反動も懸念されましたが、4番枠から悪くないスタートを決めました。内と外の馬が速く、序盤でジリっと位置が下がったものの、中団中目から3~4角で外に出して2着に善戦。どうやらやっと疲れが抜け、新馬戦で見せた素質の高さをレースで発揮できる状態になってきたようです。まともに走ればG1級の素質馬。若い時期の走りから、近走使われていた芝1400mよりもマイル以上の方が好ましく、ここは今秋のG1に繋がるような強い勝ち方を期待します。

 〇 (12)ウインカーネリアン

 ントレイルが勝利した2020年皐月賞で、正攻法の強い競馬で4着と好走した実績馬。その後もジワジワと地力を付け、4走前の3勝クラス・幕張Sは重賞で勝ち負けになるレベルの指数で圧勝しました。その後は蹄葉炎で長期休養となり、復帰初戦の六甲Sこそ逃げて6着に敗れたものの、その後の2戦は先行策から完勝。

 前々走の谷川岳Sでは、7番枠から好発を決め2番手外を追走。ラスト1Fで逃げ馬ベレヌス(後の中京記念優勝馬)を競り落として完勝しました。前走の米子Sでは14番枠からまずまずのスタートを切り楽に3番手を確保。道中も前2頭から2馬身ほど後ろで折り合いながら追走。3~4角で外に出されると、ラスト1F手前で逃げるエントシャイデンを一気に捕らえ、そのリードを保ったまま勝利しました。

 本馬は新潟芝1600mの前々走で結果を出しているように、新潟マイル適性があり、自在性もあります。ただし、皐月賞の内容などから本質的にはキレよりも、前に行って粘り強さを生かすタイプ。馬場が悪化しても対応可能と見ています。今回問題点があるとすれば、前走が前々走以上に走っており、自己最高指数タイを記録していることでしょう。ここに向けて余力が残っているかどうかで、最後の粘りが変わってくるはず。

 ▲ (4)サダル

 今年1月の京都金杯で昨年のエプソムC以来2度目の重賞勝利を達成。京都金杯では7番枠から出遅れ、後方からの競馬となりましたが、中団中目の後ろまで位置を挽回し、最後の直線では馬群の狭い間を割って、ラスト1Fで突き抜け優勝しました。

 しかし、前々走のダービー卿CTは10着。本馬は7番枠から五分のスタートを切ったものの、促されても進んで行かず、中団馬群に突っ込んで行くような競馬になりました。レースはタイムトゥヘヴンの直線外一気が決まったように、追込馬に有利な流れでしたが、4角で前の馬とのスペースを詰め過ぎて少しブレーキをかけたことにより、最後の直線で勢いに乗り切れなかったことや、馬場の良い外に出せなかったことが敗因でしょう。

 重馬場の前走エプソムCも12番枠から出遅れたものの、中団やや後方までじわっと挽回。ガロアクリークを目標にしてレースを進め、4角出口で馬場の良い外に出して6着を死守。本馬は昨年のエプソムCでも馬場の良い外から差し切って優勝していますが、当時よりも指数を下げたのは、出遅れて少し位置を挽回したことが影響していると見ています。

 前走時の着差は0.2秒差とそれなりに走っていますが、全能力を出し切ったものではなく、余力は残っていそうです。本馬はテンに置かれる面があり、当てにならないところはありますが、重馬場なら他馬よりアドバンテージがあります。脚をタメていければチャンスはあるでしょう。

 △ (8)ダノンザキッド

 新馬戦、東京スポーツ杯2歳S、ホープフルSを連勝し、2歳中距離王の座に君臨した馬。皐月賞は休養明けでハイレベルの弥生賞で3着と好走した反動や向正面から3角途中までしつこく外からアサマノイタズラにぶつけられる不利もあり、15着大破を喫しましたが、昨秋以降は安田隆厩舎の所属馬らしく、マイル路線を使われるようになりました。

 本馬は前々走のマイルCSで3着。同レースは前半4F47秒6-後半4F45秒0とマイルGⅠとしては相当遅い後半勝負となったなか、13番枠から五分のスタートを切って、中団中目で折り合わせ、3~4角から徐々に加速して3着。ここでは強豪グランアレグリア、シュネルマイスターの決め手に屈したものの、それらと0.2秒差以内のレースが出来たことは褒められます。

 また前走の安田記念は、レースが緩みなく流れて外差し馬が上位を独占する競馬になりましたが、本馬は4番枠から促して好位の内目を上手く立ち回り、最終的には2番手外と位置を取りに行っての6着。結果的にペースが厳しかったし、それで上位3頭と0.2秒差なら上々でしょう。今回はそれ以来の休養明けの一戦でここが目標ではないことは明確。本質的にマイルは忙しいですが、相手関係を考えると警戒が必要でしょう。

 △ (5)リアアメリア

 本馬は1番枠から促して最終的には2番手外の位置を取った2020年のローズSを優勝しているように、テンが速くないものの、前に行ってしぶとさを生かすことで指数を上昇させてくる馬。8ヵ月の休養明けとなった前走のマーメイドSでも、大外16番枠からまずまずのスタートを切って、楽な手応えで2番手外まで上がっての小差の4着でした。

 今回は積極的に逃げたい馬がいないメンバー構成だけに、ここも2列目を狙う競馬ができると見て、警戒しました。長期休養明け好走後の臨戦過程は不安な材料ですが、エンジンの掛かりの遅いレースぶりから、時計の掛かる馬場も合いそうです。

 △ (9)エンデュミオン

 デビューから芝の中距離以上を使われ続け、好位から伸びずバテずのレースが多かった馬。ところが今年3月の飛鳥Sでは5番枠から出遅れ、後方中目からの競馬を直線で外に出されると、良い脚で2着まで伸びてきました。本馬はこれが転機となり、そこからは末脚勝負で近3走連続で上がり3Fタイム最速を記録しています。

 距離もマイルを使われるようになったことで、秘めていた瞬発力を存分に発揮できるようになってきました。本馬は中距離を使われてきた馬で、芝マイルのキャリアは浅い分、大きく上昇が見込めます。今の勢いならば、上位に食い込む余地は十分ありそうです。

 △ (11)ディヴィーナ

 ヴィルシーナの仔ということでデビュー時から期待された馬。4走前に行きたがるのをコントロールし、好位からの競馬で2勝クラスを勝利。その後、前々走で3勝クラスを勝利し芝のマイル戦でようやく軌道に乗った気配があります。

 前走ヴィクトリアマイルは18番人気のローザノワールが逃げて3着と接戦の4着に粘ったように、前有利の流れ。本馬は6番枠から好発を切り一旦は好位を取ったものの、折り合いを欠いてそれをコントロールしているところで外から来られ、中団まで位置を下げる不利。結果11着も指数上大きく崩れなかったことに、本格化一歩手前の気配を感じました。今回はチャンスがありそうです。

結論 馬複7-12,4,8,5,9,11 (15:10:10:5:5:5) 複勝7 (50)


2022年ブリーダーズGCの予想

こんにちは! ブリーダーズGCは人気馬に危険リスクがある一戦。そこで穴狙いしてみました😊

門別12R ブリーダーズゴールドC ダ2000m
 ◎ (6)プリティーチャンス
 〇 (2)テリオスベル
 ▲ (3)ハギノリュクス
 注 (7)キムケンドリーム
 △ (8)ネーロルチェンテ
 △ (10)グランブリッジ
 △ (12)ニーズヘッグ

 見解

 ブリーダーズゴールドCは、2014年のサンビスタ、2015年-2016年のアムールブリエ、2021年のマルシュロレーヌなど、例年エンプレス杯の3着以内馬が活躍しているように、距離2100mで実績のある馬が活躍しているレース。そこを考えると、東京ダ2100mのオープン・スレイプニルS勝ちの実績がある(2)テリオスベルは距離適性において、大きなアドバンテージがあるでしょう。しかも、同馬には牡馬相手の前走マーキュリーCでも2着の実績があります。

 しかし、前走はメイショウフンジン、ノーヴァレンダ、メイショウカズサなどの逃げ馬に、キックバックが苦手で外から早めに動きたいケイアイパープルが加わり、ペースがかなり速くなった中で2番枠から思い切って位置を下げ、外から上がって行く渾身の騎乗が功を奏したもの。ハナ争いに加わらなかったことで恵まれ、自己最高指数を記録した後の一戦となるだけに、疲れが出てもおかしくないと見て、対抗○評価としました。

 そこで◎には、昨秋のみやこS、前々走のアンタレスSともに4着の(6)プリティーチャンスを推します。休養明けの前走マリーンCは出遅れもあって能力を出し切れていませんが、叩かれての上昇に期待しました。本馬はエンプレス杯で5着に敗れたように、距離の不安はありますが、昨日の門別は外差し馬場。時計の速い決着で前も崩れていただけに、これまでのように末脚を生かす競馬ならチャンスがあると見ました。

 ▲は、5走前の3勝クラス・トルマリンSで◎プリティーチャンスの昨秋のみやこSや前々走のアンタレスSと同等レベルの指数で勝利した(3)ハギノリュクス。5走前はソングオブザハートと長期休養明けの○テリオスペルが競り合って、前半4F48秒8-後半4F51秒3の激流となったなか、離れた3番手を追走。4角先頭から押し切りを図るテリオスペルをラスト1F過ぎで制し、後続の追撃を振り切った内容はとても優秀でした。本馬はその後のレースがひと息ですが、芝の前走で思い切って行かせたことで変わる可能性もあるので、3番手評価としました。

 以下特注馬として、ハナ差、クビ差の大接戦となった3走前の3勝クラス・東北Sでは、好位追走から最後に馬群の狭い間を割って伸び、ラボエーム(次走、九州スポーツ杯2着)をアタマ差下して勝利した(7)キムケンドリーム。前走のスパーキングレディィーCは サルサディオーネやショウナンナデシコが前に行って、オーバーペースとなった中、前半3番手と勝ちに行く競馬をしたために10着大敗を喫しました。無理に先行争いに加わらず、マイペースの競馬ができれば巻き返せるでしょう。

  あとは△に前走のノースクイーンCで完勝と、昨夏のブリーダーズゴールド5着時からさらに地力をつけた(8)ネーロルチェンテ。他では、前走の関東オークスは前有利の馬場&展開に恵まれたものの、さらなる成長があれば古馬相手でも通用の余地がある (10)グランブリッジ。最後に前走のノースクイーンCでは、前有利な馬場を意識して早めに動いたために9着に失速しましたが、前々走のえりもオープンのように、後半型の競馬なら巻き返しが怖い(12)ニーズヘッグ。

結論 馬複6-2,3,7,8,10,12 (18:12:8:4:4:4) 複勝6 (50)


 


2022年 レパードS・エルムSの予想

おかようございます😊 本日は重賞2本立て。自信度の1番、2番が本日の重賞となっておりますm(__)m。

本日1番 新潟11R レパードステークス ダ1700m
 ◎ (10)ホウオウルーレット
 〇 (11)ギャラクシーナイト
 ▲ (15)カフジオクタゴン
 △ (1)ヘラルドバローズ
 △ (8)トウセツ
 △ (9)ハピ

■レパードSが行われる新潟ダート1800mとは?

 新潟は全競馬場の中でもっとも直線が長く、大回りなイメージがあります。しかし、レパードSが行なわれる新潟ダート1800mは、実は小回りなコース。直線が長いからこそコーナーが短く、3~4コーナーは350mもありません。つまり相当な小回りで急カーブということになり、後方の馬がトップスピードで最後のコーナーを曲がれば、遠心力で大外に振られることになる。

 このため勝ち負けに持ち込むならば、3角の入り口までにある程度、前目のポジションを取るのが理想的。基本的には前が有利です。実際に過去10年で逃げ馬の優勝が2回、2着4回、3着1回。また4角2番手馬も1着5回、2着1回、3着1回と好成績です。ただし前に行きたい馬が揃うと一転してかなりのハイペースとなり、2019年のハヤヤッコのように追込馬が優勝することもあります。

 今回逃げたい馬はシダー、ラブパイロー。どちらも外枠でテンが速くない逃げ馬です。これだと他馬にハナへ行かれてしまう可能性も高いでしょう。山崎的にはその筆頭候補はギャラクシーナイトです。それらに続く先行馬も手強いですが、昨年、一昨年のように平均~やや速い程度の流れになる公算が高いと見ています。

■有力馬の紹介

 ◎ (10)ホウオウルーレット

 新馬戦を逃げて、古馬2勝クラスレベルを超える指数で独走した馬。次走の黒竹賞も圧勝しました。ただ新馬戦を高指数で圧勝した馬は、その後どこかで疲れが出てきやすく、すんなりと上昇しないことが多いもの。やはりと言うべきか、強豪が揃った伏竜Sでは、1番枠から好発を切ったものの二の脚が遅く、それでも無理に行かせたために、1番人気を裏切り5着に敗れました。

 次走の青竜Sでは、同じく強豪が揃っていましたが、2着と巻き返しました。ここではスタート地点が芝だったこともあり、二の脚がとても遅く中団に下がってしまい、脚を温存することになりました。最後の直線で外に出されると、ラスト2Fからしぶとく伸びて2着。世代トップ級の能力を秘めていることを見せつけました。

 前走のいわき特別は今回に向けての叩き台のような一戦。中団馬群の内目から3角で外に出し、外々からロスを作りながらしぶとくくらいつき、最後の直線では突き抜けて5馬身差の圧勝でした。前走で想定以上に走りすぎた点は気になりますが、ラスト2Fは12秒4-12秒4と最後までスピードを維持し、余裕を感じさせる走りでした。ここに来て新馬戦時の疲れが抜けて、本格化してきたと見るべきでしょう。結果を出したいところです。

 〇 (11)ギャラクシーナイト

 デビューから3戦は芝で使われた馬ですが、初ダートの未勝利戦では逃げて3着馬に9馬身差を付け、好指数勝ちしました。次走の1勝クラスでも逃げ馬の外2番手から、4角で先頭に並びかけ、直線早め先頭から押し切るという堂々の勝利。これでダートは2戦2勝と底を見せていません。前走のプリンシパルSは14着と大敗しましたが、適性のない芝なので度外視できます。

 また、芝で使ったことでテンのスピードが強化され、レースの流れに乗りやすくなるはず。ダートでの指数面、対戦比較は今回のメンバーに入ると劣りますが、今回のレースに向けての上昇度はかなりのものが期待できます。このレースのウイニングポジション(1~2番手)でレースを進めて、大勢逆転を狙えるか。

 ▲ (15)カフジオクタゴン

 新馬戦では、後に3戦3勝で伏竜Sを制したデリカダの2着。その後もウェルカムニュース、セイルオンセイラー、再度デリカダと強敵にぶつかって勝ちきれなかったものの、能力が高いことは明らかです。

 前々走の八王子特別では、スタミナが不足する休養明けながら1.5Fの距離延長。スタートで派手に躓いたことで能力を出し切れなかったもの。前走の鷹取特別はタフなダートで、前2頭が競り合ってペースを引き上げていく流れ。離れた好位からレースを進め、向正面で動いて3番手から最後までバテず、好指数勝ちしました。

 本馬の潜在能力は、これまでに戦った強豪のその後の活躍ぶりから、前走が天井のようには思えません。前走内容からここはレースの流れに乗りやすく、タフな競馬をした経験も最後のスタミナに繋がりそう。一発が十分に期待できる実力馬です。

 △ (1)ヘラルドバローズ

 2歳オープンのカトレアSで接戦の3着、リステッド競走のヒヤシンスSで接戦の2着と好走した馬。ヒヤシンスSは前と内が有利の流れを、14番枠からトップスタートを決め、行きたがって好位の中目まで上がって行ったもの。3~4角の外から上がっていくロスの大きい競馬になったタイセイドレフォンと比較をすると楽なレースではありますが、本馬は序盤でロスがあったことも確か。

 休養明けで1Fの距離延長となった前走の1勝クラスでは、9番枠からじわっと出して、2番手で抑えたままの追走で折り合いに専念する競馬。ラスト300mで逃げ馬を楽に抜き去り、最後は流す余裕があったもののラスト2F11秒8-13秒5と大きく失速しており、そこは評価できません。しかし、スタミナが不足する休養明けで距離延長だったことを考えれば悪くなく、ひと叩きされての前進が期待できます。

 △ (8)トウセツ

 新馬戦では後の若葉Sの勝ち馬デシエルトの2着、デビュー3戦目の1勝クラスでは後の青竜Sの勝ち馬ハセドンの3着と、早い時期から強敵相手に善戦していた馬。前々走の1勝クラスでは2番枠から外の馬に行かせて中団の最内を追走。向正面半ばで前との差を詰め、3角手前で好位の中目に出しました。4角ではやや外に張られましたが、直線ではじわじわ伸びて、3着馬に9馬身以上の差を付けて好指数勝ちしました。

 前走のインディアTも、高速馬場の平均ペースで前有利の流れではありましたが、2列目の内2番手から、逃げたアラジンバローズの2着と悪くない内容。スタートが上手くなったことも伴って、着実に力をつけていると言える。ここでも十分に通用する能力はあります。

 △ (9)ハピ

 デビューから3戦3勝で鳳雛Sを制した馬。鳳雛Sは大外10番枠からスタートで躓いたものの無理なく位置を上げて、後方2番手を追走しました。3~4角では中目に誘導し、4角出口で3列目の外。直線序盤でグンと伸びて、内で抵抗するタイセイドレフォンをものともせず、一気に先頭に立っての勝利でした。

 前走のジャパンダートダービーでは4着。3番枠から五分のスタートを切ったものの、内枠だったのもあり、位置を下げ切るのに苦労して気がつけば最後方。そこから外目に誘導し、3角では後方馬群に取りつき、3~4角でも動いて中団外で直線に向きました。メンバー最速の末脚で前との差を詰めたものの、ブリッツファングに半馬身差の4着が精一杯でした。

 これでデビューから4戦とも最速の上がり3Fタイムを記録。非凡なトップスピードを秘めています。今回問題があるとするなら、距離の長いジャパンダートダービーで後方待機策をとった直後の一戦になることでしょう。この手の臨戦過程はレースの流れに乗りづらくなりやすいもの。秘めた能力は確かですが、エンジンの掛かりが遅い面もあり、脚を余す可能性があります。

 1番人気馬 (2)タイセイドレフォン

 ヒヤシンスSでは11着と崩れたものの、当日は前と内が圧倒的に有利な馬場状態のなか、本馬は7番枠からやや出遅れ、中団中目を追走したものの、道中かなり折り合いを欠いてコントロールに苦労し、4角で外を回るロスが応えたもの。同じくヒヤシンスSで、4角で外を回って6着のクラウンプライドは次走のUAEダービーを優勝、9着のブリッツファングはその後1勝クラス、兵庫CSを連勝しました。本馬も鳳雛S2着、弥富特別1着と巻き返しています。

 近2走は距離を1800mに延長したことで、先行できるようになったことが好走要因でしょう。特に前走の弥富特別は強豪揃いでしたが、伏竜S4着のオディロンに8馬身差をつけて圧勝、古馬オープン級の指数を記録しています。将来ダートの重賞での活躍は必至と言える存在でしょう。

 しかし、問題は前走で走りすぎてしまったことです。今回は目いっぱい走ったところから疲れを取りながらの調整。能力が高いのは確かですが、過信できないところがあるので、今回は無印としました。

結論 馬複10-11,15,1,8,9 (各10) 複勝10 (50)

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本日2番 札幌11R エルムステークス ダ1700m
 ◎ (3)オメガレインボー
 〇 (12)スワーヴアラミス
 ▲ (4)ブラッティーキッド
 △ (1)ロードエクレール
 △ (5)アメリカンシード
 △ (10)ブラックアーメット
 △ (13)バティスティーニ
 △ (14)ダンツキャッスル

■現代のエルムSは上がり馬でも楽に通用する

 エルムSは2012年まで9月上旬に行われていました。その頃はGⅢながら実質GⅡレベルの豪華メンバーでした。10月10日(スポーツの日)前後に行われるjpnⅠ・マイルCS南部杯の前哨戦として、アドマイヤドンやローマンレジェンドなどの新興勢力(4歳馬)や、エルポワールシチーのようなGⅠ馬が出走してくることもあったほどです。

 しかし、エルムSの施行時期が2012年より8月中旬に繰り上がってからは、マイルCS南部杯までレース間隔が開きすぎるため、秋のGⅠを見据えるトップクラスの参戦はほぼ皆無。マーチS、アンタレスS、平安S、プロキオンSの上位馬が主力となるようになりました。近年オープンのマリーンSの上位馬やリステッド競走の大沼Sの上位馬の活躍が目立つのもそのせいでしょう。

 また エルムSが行われる札幌ダ1700mはコーナーが緩く、コーナーからでも動いて行けるため、展開の幅が広く、脚質による有利不利はありません。しかし、コーナー距離が長く、外を回るとコーナーロスが大きいため、内目を立ち回れる馬が有利なコースです。今回もそこを帆前て予想を組み立てたいもの。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (3)オメガレインボー

 昨年のエルムSで2着、武蔵野Sで3着、カペラSで3着とダ1200mから1700mまでの幅広い距離での実績がありますが、本馬の自己最高指数は昨年のエルムSで、ダ1700mがベストという馬。

 昨年のエルムSは函館ダ1700mで行われましたが、13番枠から五分のスタートを切って、加速もついたものの、コントロールして無理のない中団を選択。道中で中団中目から内目に入れて、3~4角で外に誘導し、4角でかなり外を回して勢いをつけて押し上げ、2列目付近で直線。序盤でしぶとく伸びてスワーヴアラミスとともに先頭に立ったものの、最後にスワーヴアラミスに半馬身出られたものの、3着馬には1馬身1/4差をつけての2着確保でした。

 前々走から1.5Fの距離延長となった、前走のマリーンSでは リアンヴェリテに次ぐハンデ56.5Kgを背負っていたこともあり、12番枠からスタート後に躓いて、3角1~3番手馬が上位を独占する前残りの流れを中団外々からいつもよりも早めに動いて4着と、悪くない内容。順調かつ、能力の高さから本馬を中心視しました。

 〇 (12)スワーヴアラミス

 3走前にGⅡの東海Sを優勝した馬。当時はイッツクールがハナ宣言。しかし、内枠のアオイライトの方がテンが速く、同馬が逃げたものの、途中からイッツクールが上がって競り合う形。このため前半4F48秒4-後半4F50秒7のかなりのハイペースとなり、前が崩れたもの。つまり、5番枠からやや出負けして、そこから鞭も入って必死に追走して中団中目でレースを進め、3角で外からブルベアイリーデに蓋をされ、ここでも動けずにワンテンポ待って外に出して動いたスワーヴアラミスは、展開に恵まれた結果です。

 スワーヴアラミスは2020年のマーチS、昨年のエルムS、そして3走前の東海Sとこれまでに重賞で3勝を挙げているように、ロングスパートできる強みがあり、ここで実力上位なのは明らか。ただ近走はテンに置かれる面があり、どうしても序盤から押して押して行っても中団くらいの位置しか取れないだけに、ここで連対するには展開のひと押しが必要です。

 今回は砂を被るのが苦手で逃げてこそのロードエクレール、アメリカンシードが出走しているので、ここも展開に恵まれる可能性が十分あると見て、対抗評価としました。逆に展開に恵まれる可能性が高いと見ながらも本命◎にしなかったのは、前走で帝王賞を使っており、ここを完全ピークに持ってくるのが難しいと見たからです。

 ▲ (4)ブラッティーキッド

 中央競馬で目下3連勝、地方所属時代も含めると、目下8連勝中の馬。前走の大雪H勝利時に記録した指数は、◎オメガレインボーの前走マリーンS・4着と同等。ただ、前走は札幌ダ1700mで7番枠から五分のスタートを切ったものの、内の馬が速く、中団の終始外々から位置を押し上げ、4角で大外に張られたことを考えれば、もっと走れても不思議ないはず。今回は前走以上の走りもあると見ました。

 △ (1)ロードエクレール

 3走前の卯月Sでは、前半4F48秒7-後半4F50秒6のかなりのハイペースでしたが、16番枠から1角までに楽にリードを取って逃げ、2着を死守。その後の大沼S、マリーンSでも3着小差の3着と好走しているように、逃げて安定した成績を収められる馬は、字面以上に強いものがあります。今回は最内1番枠。この枠なら快速ぶりを生かして同型馬アメリカンシードに対してリードを奪えるはずで、ここは買い目に加えました。

 △ (5)アメリカンシード

 4走前の平安Sでは、大外16番枠からハナを主張し、逃げて2着に粘った馬。同馬は揉まれずに行けることが条件の馬で、そういう意味ではテンの速いロードエクレールよりも外の枠はプラス。前走の師走Sはオーバーペースで逃げたために13着に失速しましたが、立て直されての今回は巻き返しを警戒します。△ロードエクレールと競り合うことなく共存して行ければ、チャンスがあるでしょう。

 推定1番人気馬 (2)アオイライト

 前走のリステッド競走・大沼Sでは、それまでの2桁着順大敗が嘘のような鮮やかな先行抜け出しで勝利。自己最高指数タイを記録しました。しかし、前走は高速ダートの平均ペースを2列目の内でレースを進めたもの。今回は標準的なダートでさらに逃げてこそのロードエクレール、アメリカンシードが競り合うようにしてペースを引き上げていくことが予想されるだけに、ここは苦しいと見ました。

結論 馬連3-12,4,1,5,10,13,14 (12:12:10:10:2:2:2) 複勝3 (50)