2024年 京阪杯の予想

■B→Cコース替わりで外差し有利

 今週からB→Cコースに替わった。昨日の京都芝1200mの2勝クラスで前後半3F34秒3-33秒9のスローペースでも内の先行馬が総壊滅しているように、中目よりも外から差せる馬が有利になっている。

 京都芝1200mはスタートから3角に向かって坂を上るコースで、前半のペースが上がりにくいコースだが、ここは逃げ、先行馬がそれなりに揃った。

 テンの速い(15)チェイスザドリーム、ゲートが決まればハナを主張していく(13)テイエムスパーダ。さらには(10)グランテスト、(16)マメコ、内には(1)ウインカーネリアン、(3)ビッグシーザーなど、先行馬も多い。

 ここは前半3F33秒台半ばから後半まで上がる可能性が高いと見て、中目よりも外から差せる馬を中心に予想を組み立てた。

京都12R 京阪杯 芝1200m
 ◎ (12)エイシンスポッター
 ○ (2)ヴェントヴォーチェ
 ▲ (6)アグリ
 注 (11)カンチェンジュンガ
 △ (4)プルパレイ
 △ (10)グランテスト
 △ (13)テイエムスパーダ
 △ (16)マメコ
結論 馬連12-2,6,11,4,10,13,16 (15:10:10:5:4:3:3) 複勝12 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (12)エイシンスポッター

 2走前のキーンランドCの2着馬。2走前は4番枠から五分のスタートを切ったが、やや位置を下げて後方からの追走。そこから軽く促して最内に切り込み、中団まで上がって3角へ。

 3~4角では最内からナムラクレアをマークしながら3列目まで押し上げて直線へ。序盤でひとつ外に誘導してサトノレーヴの後ろを取って、ラスト1Fでしぶとく伸び、大外一気のオオバンブルマイとの2着争いをハナ差で制した。

 ここは内枠でJ.モレイラ騎手に乗り替わったこともあり、角田大河騎手が騎乗していた頃よりも積極的な競馬。ラスト1Fでやや甘くなったが、2着を死守した辺りに地力強化を感じさせた。

 前走のスプリンターズSは2走前に自己最高指数タイを記録した後の一戦。前後半3F32秒1-34秒9の緩みない流れを出遅れて、追走に忙しい競馬になったこともあって9着に敗れた。

 本馬は京都芝1400mの安土城SでキーンランドC2着時と同等の指数で勝利しているように、芝1400mがベスト。しかし、一昨年に京都芝1200mの鞍馬Sを勝利し、昨年の京阪杯でも3着に善戦しているように、前半3Fが速くならない京都芝1200mは向いている。

 昨年の京阪杯は6番枠から出遅れて後方3番手から。3~4角でも後方内目を追走していたため、最後の直線で馬場の良い外に出し切れず、中団馬群を切り捌いて上がってきたが、届かずの3着だった。

 それでも昨年はメンバー最速の上がり3F32秒2で追い込んでおり、そこから地力を付けた今年は、昨年よりも上の着順が狙える。外差し有利の12番枠というのも昨年より好条件で本命馬とした。

○ (2)ヴェントヴォーチェ

 3走前の2023年のオーシャンSで重賞2勝目を挙げた馬。同レースでは9番枠から五分のスタートを切り、軽く促して中団の外目で脚を温存した。3~4角で前がペースをコントロールしている状況下で外から押し上げ、4角出口では楽な手応えで2列目の外まで上がって直線へ。直線序盤ですっと伸びて先頭に立ち、3/4差ほど前に。ラスト1Fではしっかりと抜け出して2馬身差で完勝した。

 前々走の2023年高松宮記念では、休養明けに好走した疲れで進みが悪く、3角手前から内にモタれ気味の苦しそうな競馬。結果、8着に敗れた。その後、繋靱帯を痛めて休養し、前走のスプリンターズSは1年6ヵ月ぶりの一戦。

 前走は多くの馬が引退に追い込まれた不治の病からの復帰戦。全盛期の能力を失っていることが多いが、前走では16着だったが着差は1.4秒差と案外とやれた。この中間の追い切りでも良化気配を見せており、2番枠だが一変を期待したい。

▲ (6)アグリ

 昨年1月の京都芝1200m戦、シルクロードSの2着馬。ここでは13番枠から五分のスタートを切り、軽く促して中団外目を追走。3~4角で中目に誘導して仕掛けを待ち、4角ではオタルエバーの後ろから直線へ。序盤で捌いて外へ誘導し、3列目付近まで上がる。ラスト1Fで早めに抜け出したルガルに対して一頭だけしぶとく差を詰めて2番手に上がったが、3馬身差で完敗した。

 しかし、ルガルは今年のスプリンターズSの覇者。ここではそのスプリンターズSを上回る指数を記録しており、アグリもウインマーベルと3/4差だった5走前のシルクロードSと変わらない指数で走っている。

 元所属していた安田隆行厩舎の引退で使い詰めにされた後の長期休養明けのCBC賞では見せ場のない17着に敗れたが、そこから立て直されたスワンSでは10着(着差は0.5秒)に巻き返している。それもしつこく先行争いに絡んで逃げ馬の外2番手を追走してのこの着差だから復調していると言える。

 ここは1200m戦。昨年のシルクロードS時のように、差す競馬で巻き返しを期待したい。

2024年 ジャパンCの予想

■内枠有利の舞台

 過去10年で馬番1番が【3-3-1-3】、2番が【3-1-1-5】。馬番1~6番までで9勝している。中盤でもペースが落ちにくく走破タイムが速くなるので、外枠の馬は海外馬で最後にジャパンCを勝ったアルカセットのように、1角で内に入れないと勝ち負けするのは難しい。

 ただ、今回は逃げ馬不在で一昨年のように5F通過61秒前後のスローペースが予想されるだけに、ゲートが甘く、後方からの追走になる(3)ドウデュースや(4)ジャスティンパレスは良くない枠に入ったと見ている。

東京12R ジャパンC 芝2400m
 ◎ (9)チェルヴィニア
 ○ (1)ゴリアット
 ▲ (7)シンエンペラー
 注 (4)ジャスティンパレス
 △ (5)シュトルーヴェ
 △ (6)ダノンベルーガ
 △ (10)ドゥレッツァ
 △ (4)スターズオンアース
結論 馬連9-1,7,4,5,6,10,4 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝9 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (9)チェルヴィニア

 長期休養明けの桜花賞では13着に敗れたが、オークスと秋華賞を連勝。秋華賞では5番枠から五分のスタートを切り、コントロールしながら中団中目を追走。道中ではセキトバイースト、そこから離れてクリスマスパレードと前2頭が後続を離していく展開。向正面でクイーンズウォークが上がってきたが、そこでも中団中目を維持した。

 3~4角では3番手以下の鞍上の手が動いて前を追いかけたが、本馬はほぼ馬なりでその流れに乗って仕掛けを待つ。4角でようやく鞍上のC.ルメール騎手の手が動いたが、進路を作り切れずにワンテンポ待って直線へ。直線序盤で中目のスペースを拾って2列目まで上がり、ラスト1Fで先頭列をさばいて突き抜け、1馬身3/4差で完勝した。

 超高速馬場で前後半5F57秒1-60秒0の激流。上がりが掛かって差し、追い込み馬に向く展開ではあったが、ラスト1Fで加速したことから、距離が延びてこそ良さを感じさせる。

 桜花賞では出遅れて追走に忙しさを見せ、そこから大幅距離延長となったオークスで一変したことからも、今回くらいの距離がベストなのだろう。トップクラスが相手となるとやや実績不足だが、3歳馬の成長力と軽斤量54kgに期待して本命馬とした。

○ (1)ゴリアット

 今夏のKG6世&QESで1番人気の(8)オーギュストロダンを破って優勝し、大波乱を起こした馬。KG6世&QESでは6番枠から五分のスタートを切ったが、コントロールしながら位置を下げて中団の外を追走。道中は前に壁を作って2角を過ぎる。

 次の直線の上り坂では馬なりで上がって3角で中目を通って壁を置いたまま直線へ。ラスト2Fで外に誘導して追い出されると、しぶとく伸びて先頭に1馬身半差、ラスト1Fでさらに差を広げて2馬身1/4差で完勝した。

 ここは前後半5F60秒30-62秒80のかなりのハイペース。アスコットの芝2390mはスタートから約800mで約22mも坂を下るため、どうしてもハイペースになる。序盤でハイペースに巻き込まれないように位置を下げていったにせよ、ラスト2Fで先頭に立って、後の凱旋門賞馬ブルーストッキングや後のBCターフの覇者レベルスロマンスの追撃を振り切ったことは評価できる。

 その後、脚元の膿瘍(うみがたまった状態)でオイロパ賞を回避したが、休養明けで不良馬場の前走コンセイユドパリ賞でも勝利。ここではKG6世&QESとは全く流れが違う、極端なスローペースを2列目の内を追走し、3角の下りで外に誘導。直線序盤ですっと先頭に立って半馬身差で押し切っており、幅広い展開に対応できたことも収穫だ。

 本馬は折り合いに課題があって出世が遅れたが、その能力は確か。また前走はかなりのスローペースで能力を出し切っておらず、叩かれての前進が期待できる。

 確かに日本の馬場に対応できる保証はない。しかし、実質、欧州最強馬であり、今回は1番枠に恵まれた。ここ2戦はC.スミヨン騎手に乗り替わって上手く前に馬を置く形でレースを進めて結果を出しており、ここで外の何かを行かせて上手く好位の内を追走できればチャンスがありそうだ。

▲ (7)シンエンペラー

 今夏の愛チャンピオンSの3着馬。ここでは3番枠から五分のスタートだったが、二の脚が速く好位の外を追走。道中も外目を追走していたが、外からエコノミクスとオーギュストロダンに蓋をされ、包まれてしまう。

 3~4角でも包まれて、直線序盤でも進路がない状態。ラスト1Fで進路を確保するといい脚で前に迫ったが、クビ+3/4差の3着だった。ここは前後半5F60秒83-62秒05のかなりのハイペースで、ラスト1Fでは前がやや甘さを見せているが、さすがにラスト1Fで仕掛けたのでは遅かった。

 この愛チャンピオンSは好内容だったと見ている。本馬も折り合いに課題があって、ホープフルSや日本ダービーで2着、3着と善戦するものの勝ち切れなかった面はあるが、そこが解消された感のある内容だった。

 前走の凱旋門賞は休養明け好走後の一戦で、馬場がタフになった影響もあり12着に大敗。凱旋門賞後の日本のレースで好走するのは厳しいという意見もあるが、それは凱旋門賞で好走した馬の話だ。敗退した馬は、タップダンスシチーなど数々の馬が一変している。かつてジャパンCで好走した外国馬も、凱旋門賞敗退からの巻き返しがとても多い。シンエンペラーは現状ではやや能力が足りないが、3歳馬の成長力を見せることができれば通用していい。

注 (4)ジャスティンパレス

 昨年の天皇賞(春)で悲願のGⅠ制覇を達成。このレースはタイトルホルダーが逃げて主導権を握り、前半~中盤が速かったが2周目の3角手前で同馬が故障して下がったことで13秒台前半と大きくペースが緩んだ。

 本馬は1番枠から五分のスタートを切り、積極的に促していったが、ひとつ外のディープモンスターの方が速く、そこで控えて中団やや前目を追走。1~2角でディープボンドの後ろを選択し、そこから同馬をマーク。

 3角手前で一気にペースダウンすると、そこでディープボンドを追い駆け、楽な手応えで進出。4角では同馬の外に誘導して2列目。直線序盤ですっと加速して先頭に立って1馬身差、ラスト1Fでディープボンドとの差を広げて2馬身差で完勝した。

 ここでは3角手前から上手く押し上げたことが功を奏しての優勝で、自己最高指数を記録した。その後は中距離路線に矛先を向け、宝塚記念3着、天皇賞(秋)は2着、そして暮れの有馬記念では小差の4着に善戦。

 今年はドバイ遠征後の宝塚記念こそ10着と崩れたが、前走の天皇賞(秋)では巻き返して4着。ただし、ここでは11番枠から出遅れて後方からの追走となり、最後の直線序盤では後方中目で進路がない状態。ラスト2Fでやや外に誘導しても進路を確保できず、そこから内目に進路を切り替え、ラスト1Fでしぶとく伸び始めたがさすがに厳しく、ホウオウビスケッツにクビ差に迫ったところがゴールだった。

 本馬はゲートにも二の脚にも甘さがあるので、逃げ馬不在で内枠だとまた最後の直線で進路取りに苦労する可能性が高い。同じことが(3)ドウデュースにも言えるが、前走で不完全燃焼だっただけに、同馬よりも余力を残せているだろう。警戒したい。

△ (5)シュトルーヴェ

 今年に入って3勝クラスのJCベストレース記念とG2の日経賞、目黒記念を3連勝した馬。目黒記念では後の京都大賞典の覇者シュヴァリエローズを撃破しているが、特にGⅡの上位常連馬が集った日経賞勝ちが強かった。

 日経賞では6番枠から出遅れ後方2番手を追走。スタンド前でも最内で我慢。向上面でアドマイヤハレーが動いてペースアップすたが、ここでワンテンポ待って、中団中目に上がって3角へ。

 3~4角でも中団中目を通し、直線序盤で中団馬群の中目から伸びる。伸び始めは地味だったが、ラスト1Fで前が苦しくなったところを、しぶとく伸びて半馬身差で勝利した。

 このレースでは前半が遅く、スタンド前ではマテンロウレオが後続に10馬身ほど離していたが、向上面ではあまり差がなくなっているように、中山芝2500mとしては仕掛けが速かった。結果、前後半5F60秒0-60秒7でまとめており、逃げ馬にも、追い込み馬にもチャンスがある展開だった。

 本馬は内田博幸騎手のダメ騎乗(出遅れをかなり押して挽回するが、1角を結局ブレーキしながら入り、さらに4角で外へ誘導する際に蓋をされ、直線序盤で馬のバランスが崩れて後方に下がるロス)だった5走前の日本海特別を除けば、ほとんどのレースでメンバー最速の上がり3Fを記録している。目黒記念のようなかなりのスローペースでも、後方から差し切れるトップスピードがある点が魅力だ。前走の宝塚記念では状態が悪く11着に大敗したが、立て直しに成功していればここも通用していい。

△ (6)ダノンベルーガ

 2走前のドバイターフでは3着。10番枠から出遅れ、押して挽回して行く形に。道中は中団中目でコントロールして我慢させ、3~4角では包まれる格好になったが、直線序盤で狭い内のスペースを突くとラスト2Fは馬群をさばきながら中目に誘導。その間に外のファクトゥールシュヴァルとナミュールに抜け出された。ラスト1Fでその2頭に食らいついたが、3/4馬身差で敗れた。

 前半5Fを58秒ほど(日本の計測法なら、あと1秒ほど速い)で通過するかなり速い流れ。3~4角のペースダウンで内の馬は包まれる形となり、そこで外から挽回した2頭がワンツーという結果。

 本馬は一線級相手の中距離戦では最後に甘さを見せて勝ち切れない面もあったが、ここではラスト2F11秒2-11秒3ほどの流れを残り100mでも前2頭にしぶとく食らいついており、甘さを見せていない。昨年のドバイターフでも2着と好走しているが、今年は当時よりも前で進めており、しぶとさという意味では今年の内容の方が上だった。

 そこから長期休養明けの前走、天皇賞(秋)では、戦前の段階から堀宣行調教師が「仕上がりが遅れている」とコメントしていた。実際に10番枠から五分のスタートを切ったが、外にヨレて接触し、2角でもつまずくなど、リズムの悪い競馬で14着に敗れた。

 この中間も美浦ウッドで必死に追われてもピッチは上がってこなかったが、陣営は「フルカップのヴァイザー(ブリンカーの一種)を着用したが、逆効果だった」と述べており、今回はブリンカーを外すようだ。近2走のように前半でポジションを取りにいく競馬でなければ巻き返しがあって不思議ない。

△ (10)ドゥレッツァ

 未勝利勝ちから破竹の5連勝で菊花賞を制した上がり馬。菊花賞は大外17番枠からやや出遅れたが、そこから先行して1周目の3角手前でじわっとハナを取り切った。スタンド前でペースを落として外をチラッと見て、1~2角でさらに1F13秒台までぺースを落とし、2角で外から並びかけてくるパクスオトマニカを行かせた。向正面で外からリビアングラスも上がって2列目に最内で3角へ。

 3~4角でペースアップして行く中で最短距離を通って4角で前2頭の間を縫ってスッと外に出し、先頭のリビアングラスと3/4差で直線へ。直線では同馬もしぶとかったが、ラスト1F手前でかわし、外から迫るタスティエーラも突き放して3馬身半差で完勝した。

 菊花賞はC.ルメール騎手の天才的な騎乗が光った。また、あれだけの出入りの激しい競馬をノーブレーキでやれてしまう技術にも感服した。ただステイヤー色の強い、スタミナが豊富な馬でなければああいう競馬はできないだろう。

 近走は不振ではあるが、ここは立て直されての一戦。逃げ馬不在のここで逃げ、先行して展開に恵まれれば一発がありそうだ。

△ (4)スターズオンアース

 昨年のジャパンCの3着馬。17番枠からまずまずのスタートを切って、しっかり先行。3番イクイノックスの直後をリバティアイランドと併走した。3~4角でペースが落ちない状況でリバティアイランドのひとつ外からイクイノックスを追いかけ、直線序盤で追われると伸びが地味。リバティアイランドにすぐに前に出られたが、徐々に差を詰めて同馬に1馬身差に迫った。

 超高速馬場で前後半57秒6-60秒7のかなりのハイペース。外枠だったので終始リバティアイランドの外を追走する形になったが、枠が逆でキレあるリバティアイランドよりも先に動いていれば、逆転の可能性もあったと感じさせる内容だった。

 続く有馬記念ではドウデュースから半馬身差の2着。同レースでは大外16番枠からトップスタートを決め、2番手を追走して結果を出した。大外16番枠は絶望的であることで有名な有馬記念で、抜群のスタートを切ってイン前の競馬。例年は中盤の1~2角でペースが落ちるが、昨年は緩まなかった。それでもスターズオンアースはしっかりペース落として息を入れ、平均ペースに対応できた。

 上手く乗られてはいたが、ジャパンCで好走した後の有馬記念でも好走できるのは地力があればこそ。ただ有馬記念では気合が乗ってこない本馬に対して、鞍上が過剰なほど返し馬を行なっていたことから、無理をさせてしまったのでないか。もし、そうならこの後、不振になると見ていて、復帰戦の前走ドバイシーマクラシックでは見せ場のない8着に敗れた。今回は長期休養明けの一戦だが、まだ復調していない可能性もある。

 また内枠有利のジャパンCで大外14番枠を引いてしまった。今回は逃げ馬不在の一戦だけに、有馬記念のように積極的に出していけば逃げる形になってしまうはず。逃げることを嫌う川田将雅騎手なら、それはやらないだろう。そうなると外々を回るロスを作りかねないが、状態さえ戻っていればそれでも上位争いに加われるだろう。

迷って消しの馬 (12)ソールオリエンス

 クラシック三冠で活躍しながらも、古馬になってからの成長力を欠いていたが、2走前の宝塚記念では皐月賞馬の意地を見せて2着と健闘した。

 宝塚記念は9番枠から五分のスタートを切り、促しながら無理なく中団外目からの追走。向正面ではペースが上がらなかったが、後方2番手まで下げ、3~4角の下り坂でペースが上がっていくなか、中目を通って外に誘導しながら直線へ。直線序盤で大外のブローザホーンの内から3列目まで上がり、ラスト1Fでは先に抜け出したブローザホーンが内にササって進路がやや狭くなる場面もあったが、立て直してベラジオオペラ、プラダリアとの2着争いをクビ差で制した。

 重馬場で外差し有利の馬場。本馬はコーナリングが苦手なところがあり、向正面で位置を下げ切って3~4角のロスを小さくし、直線で馬場の良い外へと上手く乗られていた。皐月賞、宝塚記念と重馬場で連対しているが、宝塚記念では上がり3F34秒5でも対応していることから道悪巧者ではないだろう。また、菊花賞や有馬記念の敗戦から長距離よりも中距離でこそと見る。

 休養明けの前走、天皇賞(秋)ではレース上がり3F33秒5と極端に上がりが速く、前に有利な競馬となって能力を出し切れなかったが、ひと叩きされての前進が期待できる。

 ただ、レベルが高いとは言えない4歳世代。今秋の天皇賞(秋)で同世代のライバルタスティエーラが2着に好走したが、今回は当時よりも相手が強い。チャンスがあるとすれば、休養明けの実績馬が復活しなかった時だろう。

推定1番人気馬 (3)ドウデュース

 昨年の有馬記念の覇者。有馬記念では5番枠から出遅れて後方からの追走。スタンド前でもペースが遅かったが、前のヒートオンビートを壁にして後方の外で折り合う。向正面で動いた前のヒートオンビートをコントロールしながら追いかけ、3角で同馬の外に誘導した。

 3~4角で4頭分外から楽に押し上げて2列目の外から直線へ。直線序盤で△(4)スターズオンアースの外からしぶとく伸びて2馬身差まで追い詰めた。ラスト1Fで先に逃げたタイトルホルダーを競り落とし、食らいつくスターズオンアースに半馬身差をつけて勝利した。

 この有馬記念は前半5F60秒4と速くはないが、タイトルホルダーが中盤で緩めなかったことで後半が速くならなかった。差し馬にも十分チャンスがある展開だったが、3~4角でロスを作りながらも最後までしぶとかったことは評価できる。

 今春のドバイターフは4番枠から出遅れて中団まで挽回し、3~4角で窮屈になってブレーキを掛けながら進出。ラスト1Fまでは進路がなく、脚を余す形で5着。2走前の宝塚記念は4番枠からスタートを決めたことで外から被せられて後方列の中目を追走。3角までに位置を下げ切れず、直線まで馬場の悪化した内を通って6着と連敗した。

 前走の天皇賞(秋)では、直近の2戦で不利が重なり、能力を出し切っていないことや相手が楽な点から、ベストな距離ではないが本命候補とした。7番枠からやや出遅れて挟まれかけ、後方2番手まで下げ、3角では外に誘導し直線勝負の形。ラスト1Fで前が甘くなったところを一気に差し切って1馬身1/4差で勝利している。

 前走ではある程度の能力を出し切っているが、超高速馬場で前後半5F59秒9-57秒4とかなりのスローペースで前有利の展開になったことで、有馬記念時ほどの指数では走っていない。目標はあくまでも有馬記念だろうが、ここもある程度は走れそうだ。ただし今回は3番枠。ドバイターフのようになりかねない枠の並びなので消すことにした。

2024年 兵庫ジュニアGPの予想

■もっともレベルが高かった1勝クラスは?

 JRA勢5頭のうち、2勝を挙げているのは(12)コスモストームのみ。このレースは中央の2勝馬が活躍する舞台だが、前々走のヤマボウシ賞では(7)ハッピーマンに先着を許している。

 今回出走の中央馬が経由している1勝クラスのヤマボウシ賞、プラタナス賞、なでしこ賞のレベルの序列付けをしっかり把握することがこのレースのポイントとなりそうだ。

園田11R 兵庫ジュニアGP ダ1400m
 ◎ (7)ハッピーマン
 ○ (6)コパノヴィンセント
 ▲ (12)コスモストーム
 注 (11)ベラジオドリーム
 △ (2)ヤマニンシュラ
 △ (4)ラピドフィオーレ
結論 馬複7-6,12,11,2,4 (20:10:10:6:4) 複勝7 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (7)ハッピーマン

 京都ダ1200mの新馬戦では、8番枠から出遅れたが、そこから促して好位列の中目の後ろまで挽回。加速がつきすぎたところから抑えたので道中ではやや折り合いを欠いたが、レースの流れに乗ってからはスムーズだった。

 3角で内に入れて砂を被りながら好位の中目まで上がり、4角出口で外に誘導。直線序盤で追い出されると手応え良く一気に先頭に並びかける。ラスト1Fで突き抜けて2着に3馬身半差、3着に7馬身差をつけて圧勝した。

 上がり3Fタイムの36秒8は、同日3Rの3歳未勝利戦を8馬身差で勝利し、1クラス上の指数を記録したゼンカイパイロと同等の数字。2歳新馬戦としてはかなり優秀なタイムだ。

 ラスト2Fは12秒5-12秒4。ダート新馬戦で最後まで加速したことは高く評価できる。スタート後のロスを考慮すれば、今回の指数以上に強いと評価できる。

 前走のヤマボウシ賞は4着。ここでは大外10番枠で五分のスタートを切ったが、前に壁が作れずに行きたがっていたが、がっちり抑えて序盤は中団の外。道中で好位の外まで上がって3角へ。3~4角で3頭分外を回るロスを作りながらも直線序盤で3番手まで上がったが、ラスト1Fでクレーキングに差されて4着に敗れた。

 前走ではアメリカンビキニと0.6秒差と完敗ではあったが、同馬は小倉ダ1000mの新馬戦で逃げて同日の同距離2勝クラスを上回る走破タイム(指数自体は同日2勝クラスと同等)で勝利したほどの馬。そのアメリカンビキニを大外枠から負かしに行っての4着ならば評価できるし、実際に(12)コスモストームを撃破している。

 今回は前に壁が作れる7番枠。スムーズに立ち回っての上位争いを期待する。

〇 (6)コパノヴィンセント

 中山ダ1200mの新馬戦では12番枠から好スタートを切り、そこから先行争い加わっていく形。先行4頭の併走状態だったので、3角手前で一列下げて2列目の最内で直線へ。序盤で前のウインレアリゼが下がって包まれ、進路がない状態だったが、ラスト1Fで進路をこじ開けて抜け出し、1馬身半差で勝利した。

 本馬が新馬戦で記録した指数は、最後の直線での不利もあり、平凡なものだったが、ここで能力を出し切れなかったことで、前走のプラタナス賞で上昇。

 前走は5番枠。外のウインハルモニアの方が好スタートだったが、押して2番手で追走。道中はスローペースで逃げるメルキオルをぴったりマークで進めた。直線序盤では同馬との差は1馬身程度で射程圏内だったが残り300m辺りからどんどん差を広げられ、5馬身差で敗れた。

 ここではラスト2Fの上がり勝負となった中で、メルキオルに差を広げられ、サトノタワーにもハナ差まで詰め寄られる形。ラストで甘さを見せた辺りに、1600mよりも1400mでこそを感じさせた。1400mのここは前走以上に走れる可能性が高い。

▲ (12)コスモストーム

 前走で1勝クラスのなでしこ賞を勝利した馬。前走は10番枠からトップスタートを切ったが、芝部分でやや置かれて道中は2列目の外付近を追走。3角手前で砂を被らないように先頭列3頭の外に誘導。4角でも3頭分外を回って直線へ。直線序盤で先頭列に並びかけ、ラスト1Fで先頭に立つとそのまま抜け出して2馬身差で完勝した。

 前走は前後半3F34秒5-39秒0のハイペース。最後の直線では前3頭がバテたところを差す形になってはいるが、後続にも差を詰めさせていない。

 ちなみに兵庫ジュニアGPは前走で1勝クラスを勝利した馬が活躍している。2戦2勝馬で一度でも逃げて着差1.0秒差以内だった馬は、2014年のキャプテンシップ(1番人気・6着)、2016年のネコワールド(3番人気・6着)、2022年のトレド(1番人気・競走中止)とことごとく敗れているが、それらを除く前走1勝クラス勝ち馬の過去10年の成績は、【7・4・2・0】と複勝率100%となっている。

 ただし、今年に関してはなでしこ賞<プラタナス賞<ヤマボウシ賞の序列でレベルが高く、なでしこ賞の3着馬は次走のオキザリス賞で7着に敗れている。本馬はヤマボウシ賞時は内枠で揉まれ弱さを見せた面もあり、今回の大外12番枠も歓迎であるが、1番人気に支持されるほど盤石でもない。

注 (11)ベラジオドリーム

 前走のネクストスター門別で2着と好走した馬。前走は8番枠からまずまずのスタートを切って、内の出方を窺いながらじわっと先行策。道中は好位の外を追走した。3角で外から前2頭に並びかけ、3頭併走で直線へ。序盤で先頭に立ったが、ラスト1Fで前に出られて1馬身差で敗れた。

 前走は前後半3F35秒4-38秒1のかなりのハイペース。差し馬有利の展開となった中で、先行策から押し切ったことは高評価できる。本馬は2走前のサッポロクラシックCでも2番枠から押し出されるように逃げ、最後の直線で甘さを見せて2着に敗れたが、今回はここ2戦よりも先行馬が多数。前半である程度脚を溜めての一発に期待したい。

△ (2)ヤマニンシュラ

 中京ダ1400mの未勝利戦を逃げ切り勝ちした馬。ここでは3番枠からかなり押してハナを主張。道中も緩みないペースで逃げて1馬身差で直線へ。ラスト2Fでリードを広げたが、ラスト1Fっで甘くなり、モレポブラーノに半馬身差まで詰め寄られた。

 前走は前後半3F35秒3-37秒6。悪い内容ではないが、先行馬多数の今回は、前走以上にペースが速くなると見て評価を下げた

△ (4)ラピドフィオーレ

 前走のネクストスター園田で逃げて2着。前走は4番枠からかなり押して先頭へ。加速がつきすぎたところから抑えたので、掛かり気味に逃げた。3角からキングスピカにプレッシャーをかけられ、直線序盤でこれを振り切ったものの、最後にオケマルに差されて半馬身差だった。

 ここでは体が前のめりになるほど折り合いが悪く、4角でもやや外に膨らむスムーズさを欠く内容。まだ幼さタップリの内容で2着は褒められる。まだレースぶりに良化の余地があり、一考したい。

2024年 ハイセイコー記念の予想

■やや中~外有利の馬場

 ここは前走で2番手で進めた馬が多く、逃げたいのは(6)シナノクーパー、(9)ヴァンディヴェールの2頭のみ。先行馬は(8)ニホンダイラ、(10)レーヌバンケット、(14)グリークトレジャー、(15)アクナーテン辺りになる。

 (11)スマイルマンボは二の脚が速いが、前走では行きたがるのをコントロールしており、前走からもう一列下げて乗る可能性が高い。ハイペースでもスマイルマンボを意識した騎乗で、極端なハイペースにはならないと見ている。

 また内よりも中から外が伸びており、一発は外目から差せる馬と見て予想を組み立てた。

大井11R ハイセイコー記念 ダ1600m
 ◎ (11)スマイルマンボ
 ○ (7)シビックドリーム
 ▲ (1)パルヴェニュー
 注 (2)ユウユウスキー
 △ (15)アクナーテン
 △ (16)ユメカイドウ
結論 馬連11-7,1,2,15,16 (18:18:10:2:2) 複勝(50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (11)スマイルマンボ

 門別ダ1100mの新馬戦の勝ちタイムが1分08秒8と破格。初めての大井1600m戦となった前走でも、ゴールドジュニアの覇者ランベリーを相手に7馬身差で圧勝した。

 前走は4番枠から好スタートを決め、外のラブミーメアリーが行くのを待って2番手を確保。道中はコントロールしながら2番手を追走し、3角手前でラブミーメアリーに並びかける。3~4角では持ったままで同馬と半馬身差。直線序盤で早々と先頭に立つと、ラスト1Fで一気に突き抜けて7馬身差で完勝した。

 前走はラスト2F13秒3-12秒9と加速して完勝。2着ランベリーは、ゴールドジュニアを大目標にした後の一戦で距離も長ったが、それを考慮しても素質の高さが窺える強い内容だった。

 また本馬は2走前のスピネル特別では、中団馬群の中から差す競馬で2着に善戦しており、揉まれる競馬にも対応できるはず。1番人気でも逆らいにくい。

2024年 アルゼンチン共和国杯&みやこSの予想

■極端な脚質の馬に厳しいレース

 過去10年で平均ペースになったのは2回のみ。残る8回は平均よりも遅いペースで、ハイペースになったことは1回もない。このため追込馬は厳しい戦いを強いられる。また距離が長くなるほど、スローペースであっても逃げ切るのは難しく、逃げ馬は1回も馬券に絡んでいない。

 一方、先行~中団が8勝。2着、3着も先行~中団がそれぞれ6回馬券に絡んでいる。つまり、ある程度の位置を取れる馬を中心視するのがベストだ。

東京11R アルゼンチン共和国杯 芝2500m
 ◎ (4)クロミナンス
 ○ (11)アドマイヤハレー
 ▲ (1)ミクソロジー
 △ (9)タイセイフェリーク
 △ (13)サヴォーナ
 △ (14)セレシオン
 △ (16)ショウナンバシット
結論 馬連4-11,1,9,13,14,16 (9:9:8:8:8:8) 複勝4 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (4)クロミナンス

 2走前に中山芝2500mの日経賞で2着。この時は10番枠からやや出遅れ、じわっと中団外目を追走。スタンド前では中団の外目で流れに乗り、向正面では逃げたマテンロウレオが後続を離していったが、戸崎圭太騎手らしくそこでは動かず、仕掛けを待つ形をとった。

 外からアドマイヤハレーにマクられると、そこでは軽く促してはいたが、3~4角の外々からロスの大きい競馬となり、位置を押し上げられないまま直線へ。直線序盤ではじわじわ伸びるもまだ3列目付近。ラスト1Fで前が甘くなったところを差し込んで、勝ち馬のシュトルーヴェに半馬身差まで迫った。

 3~4角でペースが上がってからの後追いとなり、距離ロスもあったが、ラスト1Fでアドマイヤハレーを追い駆けた馬たちが失速していることを考えると好判断だった。

 C.ルメール騎手に乗り替わった前走の目黒記念は3着。ここでは4番枠からまずまずのスタートを切り、そこからある程度押して積極策。しかし、ケイアイサンデラが後続を引き離して逃げたため、道中は離れた好位の外目で進め、実質は差し競馬となった。

 3~4角でケイアイサンデラがペースを落とすと、そこで取り付いて直線序盤で外に誘導。ラスト2F目で3列目から2列目に上がり、ラスト1Fでは内のシュヴァリエローズと競り合いに。外から一気にシュトルーヴェにかわされ、シュヴァリエローズにも競り負けてクビ+アタマ差の3着だった。

 ただし、シュヴァリエローズはその次走で京都大賞典を優勝しているように、芝2400~2500mではしぶとく強い馬。この相手に競ったことは評価したい。

 本馬は目立つほどの先行力はないが、ゲートも二の脚も悪くない。またキレ味もさほどないが、それでもメンバー上位の末脚で上がって来ることができている。弱点がなく、高水準の総合力で勝負するタイプ。このため近6走とも着差0.2秒以内という安定した走りができているのだろう。ここも崩れることは考えにくく、本命馬とした。

○ (11)アドマイヤハレー

 前々走の日経賞では、クロミナンスと小差の6着。8番枠から出遅れ、かなり掛かるのをなだめながら後方外を追走する形。向正面で一気に2番手に上がって3角へ。3~4角では逃げるマテンロウレオにプレッシャーをかけていったが、ラスト1Fで苦しくなって6着に敗れた。

 前々走は向正面でマクって逃げ馬にプレッシャーをかけていったことで一気にペースが上がり、前に行った馬には厳しい展開となった。そのなかで展開に恵まれたシュトルーヴェと0.4秒差、クロミナンスと0.3秒差なら悪くない。

 本馬は4走前の迎春Sでも大外8番枠から出遅れ、最後方からかなり掛かるのをなだめながらの追走となった。向正面で一気に2番手に上がり、3~4角で逃げたセイウンプラチナにプレッシャーをかける。しぶとく抵抗する同馬を直線序盤で競り落とし先頭に立ち、ラスト1Fで抜け出すと、外から迫る差し馬たちを振り切って1馬身半差で完勝した。

 このように、本馬は前の位置を取った際は好走している。また、田辺裕信騎手が騎乗した昨年3月の2勝クラス戦では、不良馬場のなかで出遅れを挽回して2番手を追走、そのまま2着に粘った実績もある。

 どうしても出遅れるところがあるが、先行勢が手薄の今回、折り合いの概念を捨ててそのまま行かせた時に一変する可能性がある。後方で待機させて酷く折り合いを欠くくらいなら、前半から行かせてみると面白いはずだ。

▲ (1)ミクソロジー

 4連勝で昨年2月のダイヤモンドSを優勝した馬。ダイヤモンドSは4番枠から好スタートを切ったが、そこから促されながらもじわっと下がり、好位直後の最内を追走。スタンド前でも無理なく進めて前にスペースを作り、スムーズに向正面を迎えた。

 向正面ではスタッドリーがマクったため一気にペースアップしたが、ここでワンテンポ待って中団最内で3角へ。3~4角では外を追走していたシルブロンが仕掛けて動き、本馬もその後ろから上手く外に誘導して直線を向いた。

 直線序盤では追われて2列目に上がり、残り300mではシルブロンをかわして先頭列。ラスト1Fでしぶとく粘るヒュミドールをクビ差で捉え切ってレコード勝ちした。

 このレースは向正面でかなり折り合いを欠いたスタッドリーが2番手まで進出したことで、逃げていたウインキートスと競り合う形となり、一気にペースアップしたことがレコード決着を演出した。つまり、マクられても脚をタメ続けていたミクソロジーは展開に恵まれての優勝だった。

 しかし、ここで能力を引き出されたことで疲れが残り、その後は休養。その間に蹄球をぶつけるアクシデントがあって蹄が化膿。以降は1年7ヵ月にも及ぶ長期休養を余儀なくされた。

 復帰初戦の前走オールカマーは11着。芝3400m→芝2200mと距離が短くなったことで追走に苦労して大きく敗れたが、逃げ馬と2番手がそのまま2着、3着に粘る前有利の展開で0.8秒差ならそこまで悪くない内容と言える。

 ベストはあくまでも長距離だが、芝2200m~2400mで1勝クラスと2勝クラスを連勝しているようにこなせない距離ではない。休養明けの前走で能力を出し切れなかったことで、叩いた前進も期待できる。前走で後方からレースをしているだけに、今回である程度、前の位置が取れるかの課題があるが、前走で芝2200mを使ったことで序盤からレースの流れに乗れればチャンスがある。

△ (9)タイセイフェリーク

 前走の昇仙峡S(東京芝2400m)の2着馬。前走は7番枠から五分のスタートを切り、コントロールしながら内に切れ込み、中団の内目を追走。向上面でも中団の内で我慢させて3角へ。3~4角で徐々に進出して4角で外に誘導。直線序盤もまだ中団だったが、ラスト2Fでじわじわ伸びて好位に上がり、ラスト1Fで一気に伸びて先頭へ。先頭に立ったところでややモタれ、そこを外からワイドエンペラーに差されてクビ差だった。

 前走は逃げ馬が3角から仕掛けてペースアップする展開。逃げ馬の早仕掛けに付き合った馬には厳しい展開だったが、この展開で3~4角からじわっと脚を使いながらも、最後にもうひと脚使って勝ち負けに持ち込んだことは評価できる。

 今回は3勝クラスの身でG2に挑む形となるが、前走指数はなかなか高く、重賞上位レベルのもの。それでありながらハンデは52Kgを恵まれた。ハンデの優位性を活かしての一発があっても不思議ない。

△ (13)サヴォーナ

 今年1月の日経新春杯では、後の天皇賞(春)2着馬で、宝塚記念を制するブローザホーンと小差の2着と好走した馬だ。

 日経新春杯は13番枠からやや出遅れたが、そこから促して先行策。1角で内に入れ、道中は好位の最内を追走した。

 3~4角では逃げるディアスティマの後ろから楽な手応えで最内を通すも4角では進路を作れず、やや窮屈になって仕掛けを待たされたが、直線序盤で進路ができると内からじわじわ先頭のサトノグランツに並びかける。ラスト1Fでサトノグランツをかわして先頭に立ったが、外からブローザホーンに差されて1馬身差の2着だった。

 この日経新春杯はタフな馬場でかなりのハイペース。前へ行った馬には厳しい流れで、上位入線馬の中では前半もっとも前の位置で進めたサヴォーナが一番強い内容だった。それを裏付けるように、このレースで自己最高指数を記録している。

 その後、芝3000m以上のレースでは指数を落としていることや、昨秋の神戸新聞杯(阪神芝2400m)で2列目の最内をスムーズに立ち回り2着に善戦したことから、本馬のベスト距離は芝2400m前後と見ている。

 前走オールカマーは逃げた10番人気アウスヴァール、2番手の12番人気リカンカブールが2着、3着に粘る前有利の展開で出遅れ。そこからしつこく促して好位の外、向正面で押し上げていったためにラスト1Fで甘くなり、レーベンスティールに差されて4着だった。

 本馬は末脚に優位性がないため、前走は無理に先行させた面もあるが、それでも崩れなかった点は評価できる。今回は休養明け2戦目となるが、前走をある程度の好指数で走っているので、ここでの大幅な前進は期待しにくいが、多少の前進はあると見ている。

△ (14)セレシオン

 前走の新潟記念はハナ差2着。ここでは7番枠から出遅れ、かなり押して出鞭まで入れたが、最後方からの追走となった。

 道中も最後方で内目を通し、3~4角で2列目の内まで上がって直線へ。序盤でかなり押されてもなかなか伸びなかったが、ラスト2F目で徐々に伸び始め、馬群をさばいていく。ラスト1Fではグンと伸び、早めに抜け出したシンリョクカにハナ差まで迫った。

 前走はエンジンがかかってからラスト2F目でスムーズにさばいて上がってきたが、アリスヴェリテが緩みないペースで逃げ、3~4角でもペースを落とさなかったことで、差し追込馬有利の展開となり恵まれた。今回は一転して追込馬が届きにくいレースだけに、そこは不安だ。

 ただ前走は3回新潟8日目の時計が掛かる馬場で、レースの前半3Fは35秒4と速かった。前半が遅くなる今回の舞台であれば、追走にそこまで苦労することはないだろう。

 はっきりと出遅れる面があり、内枠だと序盤で被されて位置を挽回できない可能性もあったが、外枠なら序盤で動いて挽回できる。絶望的な位置にはならないはずだ。エンジンがかかってから急追するタイプなので距離延長も好ましく、警戒はしておきたい。

△ (16)ショウナンバシット

 札幌芝2600mで2連勝した上がり馬。時計の掛かる洋芝で行われた前走タイランドCは、4番枠から好スタートを決めて押していったが、外の2頭が速く、控えて2列目の最内を追走した。

 スタンド前でも逃げ馬の後を離されずについて行き、向正面でも2列目の最内で我慢。しかし、3角手前で外からディナースタがマクってくると、そこからペースが上がる。

 3~4角の最内から仕掛け、4角では内の進路をさばいて直線序盤で先頭に。ラスト1Fで外から伸びたゴールデンスナップとの叩き合いとなったが、アタマ差で振り切って勝利した。

 前走はペースが上がった3~4角で最内をロスなく立ち回れたにせよ、3着のハヤヤッコには5馬身差をつけており、本馬が記録した指数はここではNo.1。この夏に一皮むけたようだ。

 ただ超高速馬場でかなりのスローペースとなった4走前のメトロポリタンSでは、2番手を上手く追走しながらも逃げたバトルボーンに完敗しての4着。さかのぼれば、同レース以上の超高速馬場となり、かなり速い上がりが求められた神戸新聞杯でも、末脚を生かす形で苦戦している。

 前走はタフな馬場で上がりの掛かる展開になったことが好走の要因であり、東京の高速馬場は課題。昨日のような時計が掛かる馬場ならこの馬の強みが活かされたが、良馬場まで回復するとさすがに割引が必要だ。また、前走の疲れも多少あるとは見ている、それでも芝2400m以上ではしっかり先行できるようになっているので、大崩れははなそうだ。
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■1角までの距離が短く、内枠有利の舞台

 このレースが行われる京都ダ1800mの舞台は、初角(1角)までの距離が286mと短く、外枠の馬は最初で外に張られ、その後に内に入れるのが難しくなる。

 このため京都開催時のみやこSの過去10年では、馬番1~4番が5勝、2着3回、3着2回と内枠が圧倒的に活躍している。特に馬場が軽くて速い時計の決着になると、その傾向が顕著。

 不良馬場で1分47秒8の決着となった2015年は、馬番1~4番が1~3着を独占。7番人気で優勝した2番枠のロワジャルダンを始め、馬券に絡んだ馬は全て4番人気以下だった。今年は重馬場。さて、結果はいかに?

京都11R みやこS ダ1800m
 ◎ (1)プロミストウォリア
 ○ (3)ドゥラエレーデ
 ▲ (15)サンライズジパング
 △ (4)ミッキーヌチバナ
 △ (9)ハピ
 △ (5)デリカダ
 △ (6)ダンテバローズ
 △ (13)アウトレンジ
結論 馬連1-3,15,4,9,5,6,13 (15:15:5:5:4:3:3) 複勝1 (50)]

■有力馬と評価ポイント

◎ (1)プロミストウォリア

 骨折による長期休養明けから2022年10月に復帰し、怒涛の5連勝で東海S、アンタレスSを優勝した馬。4走前の東海Sは時計の掛かる馬場で前後半4F50秒2-48秒6のかなりのスローペースで逃げ切り勝ち。3走前のアンタレスSは一転して、超高速馬場で前後半4F47秒5-後半4F50秒1の緩みない超ハイペースで逃げ切りを決めた。

 3走前は12番枠から五分のスタートだったが、そこから押してハナを主張し、主導権を握った。しかし、終始メイショウカズサにマークされていたためにペースを緩められずに激流に。3~4角で手が動いてメイショウカズサとの差を1馬身半差に広げて直線へ。序盤でそのまま突き放して2馬身半差。ラスト1Fでも踏ん張り、ヴァンヤールに半馬身差まで詰められたが押し切った。

 3走前はとてもしぶとい内容で、自己最高指数を記録。前々走の帝王賞では3走前よりも楽な展開でありながら、逃げ切れずの5着だったが、これは疲れによるものが大きい。

 本馬は前々走後、再び長期休養となったが、始動戦の前走エルムSでは大外14番枠だったこともあり、無理して前に行かせず、好位の外を追走。結果、終始外々を回るロスを作って7着に敗れた。

 今回は前々走から立て直されての一戦。逃げ馬の本馬にとっては歓迎の1番枠を引き当てた。今回は同型馬(12)ミトノオーが出走しているが、同馬は外枠。1角まで286mのこの舞台なら、本馬がハナを切る可能性が高い。

 またミトノオーに終始マークされる形になったとしても、調子さえ取り戻していれば超高速馬場を味方に上位争いに加われると見ている。肝心の調子はどうかというと、この中間、栗東坂路で本数を出して負荷をかけていることから、休養明けではあるが、調子は悪くなさそうだ。

○ (3)ドゥラエレーデ

 昨年のチャンピオンズCの3着馬。ここでは5番枠から五分のスタートだったが、しっかり促されて先行策。外のレモンポップが内に切れ込むと、その外に誘導して2番手を確保。道中は同馬をマークし、3~4角で軽く仕掛けて同馬と半馬身差で直線へ。序盤でレモンポップに差を広げられたが、内から迫るテーオーケインズを退け、最後は外からウィルソンテソーロに差されて1馬身1/4差+クビ差となった。

 チャンピオンズCは内有利の馬場で、前後半4F48秒8-49秒7のややハイペース。やや前有利の展開を上手くレモンポップの外2番手を追走しており、完璧に近い騎乗だった。

 その次走の東京大賞典もスタートで躓いたが、すぐに立て直して逃げるウィルソンテソーロの外2番手を追走して小差の3着。前々走のエルムSでもハナを主張した(12)ミトノオーの外からプレッシャーをかけに行ってクビ差の2着と、ダート1800m~2000mで2番手の外でレースを進めた時は、まず、崩れていない。前に行って持久力を活かしてこそなのだろう。

 今回は(12)ミトノオーや(13)アウトレンジがいるので、2番手を取るのは難しいが、4,5番手の内には行けるだろう。好位の内をロスなく立ち回れれば、上位争いに加われると見る。

▲ (15)サンライズジパング

 ホープフルSで3着後は長らく芝路線を使われていたが、一線級が相手では苦しく、前々走の不来方賞から再びダート路線へ。前々走では7番枠から五分のスタートだったが、そこから押して先行策。じわっとスピードに乗せて好位の外を追走した。道中も2列目の外で進めて3角へ。

 3~4角でも楽な手応えで2列目の外からじわっと押し上げ、4角では鞭も入れたが、逃げるカシマエスパーダにやや置かれて1馬身差。それでも直線序盤でしぶとく伸び続けで同馬に並びかけ、ラスト1Fで抜け出して3馬身差の完勝だった。ここで鳳雛Sを重賞レベルの指数を記録したカシマエスパーダを撃破した内容は評価できる。

 前走のジャパンダートクラシックは、休養明けの不来方賞でジャパンダートクラシックの出走権を絞り取りにいった疲れで、直前まで出走未定だったが、何とか出走にこぎつけて3着に善戦。2列目の内でフォーエバーヤングにプレッシャーを掛けて行く消耗度の高い競馬で、最後の直線序盤で早々と手応えが怪しくなったが、それでも離されたとはいえ3着を死守したのは地力があればこそ。

 今回は休養明け3戦目で近走からの上積みが期待できる。しかし、今回は大外15番枠と、先行馬の本馬にとって最悪の枠に入ってしまった。ただでさえ1800mは忙しい距離で終始外々を回るロスを強いられた場合は苦しいが、どこかで上手く内目に入れられればチャンスがある。

2024年 京王杯2歳S&ファンタジーSの予想

■今年は雨の影響でペースが上がる?

 京王杯2歳Sが行われる東京芝1400mの舞台は、スタートして約60mから緩やかに坂を上り、350m地点ほどで3角を迎えるため、前半ペースが上がりにくいのがポイント。

 またこのレースは朝日杯FSの前哨戦であり、前走芝1200mで逃げて好走した馬たちが、ここで脚をタメて将来的にもっと長い距離もこなす工夫をしてくることがとても多い。

 昨年こそジャスパーノワールが大逃げを打って前後半3F34秒1-34秒9とややペースが上がったものの、一昨年までの過去10年は前半3Fが後半3Fよりも速くなったことがなかった。

 基本的にペースが上がりにくいレースだが、今年も馬場悪化の影響で前後半3F34秒5前後-35秒0前後まで上がる可能性が高い。そうなれば展開上は差し馬が有利。しかし、先行馬でも十分に押し切れるペースだ。それならばあの人気薄馬に期待したい。

東京11R 京王杯2歳S 芝1400m
 ◎ (5)エンドレスサマー
 〇 (6)ヒシアマン
 ▲ (7)パンジャタワー
 △ (3)エイシンワンド
 △ (11)マイネルチケット
結論 馬連5-6,7,3,11 (20:10:10:10) 複勝5 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (5)エンドレスサマー

 函館芝1200mの新馬戦では逃げて5馬身差で圧勝。ここで1クラス上でも通用する指数を記録すると、前々走の函館2歳Sでも3着と好走した。

 前々走では1番枠から五分のスタート、そこから押していったが、外のニシノラヴァンダが速く、その後ろを狙っていく。3角では2列目の内。3~4角でもニシノラヴァンダの後ろから最内を通し切って直線へ。序盤で2列目の内から捌いていくが、やや置かれてしまう。ラスト1Fで外からサトノカルナバルに差されたが、じわじわ伸びて前のニシノラヴァンダにアタマ差まで迫った。

 前走の小倉2歳Sは6着敗退。ここでは13番枠で前に行かず、控えると折り合いを欠いてしまった。また中京芝1200mで前後半3F34秒5-34秒5のスローペースとなり、前有利の展開に泣く形となった。

 しかし、ここは内枠を利して(13)シンフォーエバーの後ろの2番手、もしくは2列目の内を追走できる可能性が高く、巻き返しに期待したい。前の影響で速い上がりが求められないのも好ましい。
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■かなりタフな馬場で差し馬有利に

 ファンタジーSが行われる京都外回りの芝1400mの舞台は、スタートして約200m地点から3角にかけて急坂を上って行くコース。この週はA→Bコース替わりの影響もあり、前半のペースが上がりにくいのが特徴だ。

 またこのレースは阪神JFの前哨戦であり、前走芝1200m~芝1400m戦で逃げて好走した馬たちが、ここで脚をタメて将来的にもっと長い距離もこなす工夫をしてくることがとても多い。このため過去10年で逃げ馬が1勝、2着3回、先行馬が5勝、2着2回、3着3回と前に行ける馬たちが展開の後押しもあって活躍している。

 本日はA→Bコース替わりの影響で前半はなかなか前が止まらなかったが、ダートの京都8Rは取りやめになるほど雨が降って差し馬場に。芝がかなりタフになっているうえに、ここは芝1200m組が中心のメンバー構成になるので、コントロールしてもある程度、ペースが上がるはず。差し馬有利の展開になると見て予想した。

京都11R ファンタジーS 芝1400m
 ◎ (6)ハイファイスピード
 ○ (15)カワキタマナレア
 ▲ (3)ゴージャス
 △ (1)スリールミニョン
 △ (12)ダンツエラン
 △ (5)ウォーターガーベラ
 △ (9)ヴーレヴ―
 △ (10)キャッスルレイク
 △ (11)ウォーターエアリー
結論 馬連6-15,3,1,12,5,9,10,11 (10:8:8:8:4:4:4:4) 複勝6 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (6)ハイファイスピード

 中京芝1200mの新馬戦では出遅れて中団外まで挽回し、最後の直線半ばで小倉2歳S上位のエイシンワンド、クラスペディアが抜けたあと、3着に浮上。続く前走の中京芝1200mの未勝利戦では、3馬身差で圧勝した。

 前走でも3番枠からスタートの反応が悪く出遅れ、序盤で置かれたが、そこから挽回して後方3番手を追走。3角でも後方3番手の最内だったが、3~4角で押し上げながら好位列の後ろを通し、4角で外に誘導。直線序盤で2列目の外から残り300mで仕掛けると一気に先頭。ラスト1Fでさらに差を広げて3馬身差の圧勝だった。

 前走は時計が掛かる馬場で前後半3F34秒2-35秒3のハイペース。今回はそれ以上にペースが上がる可能性が高い。前走から1Fの距離延長でタフな馬場なら、近2走のように前半で無理のない追走ができるだろう。地力強化と展開に恵まれての一発に期待する。

○(15)カワキタマナレア

 札幌芝1200mの新馬戦、シンガポールTC賞(昨年までのすずらん賞)を連勝した馬。前走は4番枠から出遅れて後方からの追走。しかし、鞍上は新馬戦時のように慌てた様子はなく、中団馬群の後方中目でジックリ脚を溜めさせた。3~4角では馬群の一番外から進出、4角では大外。随分と距離ロスが大きく、直線序盤でもまだ中団だったが、ラスト1Fでしっかり脚を伸ばして1馬身3/4差で完勝した。

 本馬は新馬戦で上がり3Fタイム33秒8と素晴らしい瞬発力を披露。2着馬に3馬身半差、3着馬に7馬身半差をつけて好指数で圧勝した。この好内容の走りから、次は重賞に出てくると思っていたが、オープンに出走。ここなら明確に能力上位で、勝つのは当然として、どのように勝つか注目していたが、力の違いを見せる完勝だった。

 これで2戦2勝。2戦連続の上がり最速を記録しているが、荒っぽいレースぶりから今後は結果にムラが出そうだ。瞬発力は間違いなく重賞級だが、人気もあるここは対抗評価までとした。