2022年10月16日(日)の予想

本日の阪神6R、7R、9Rと新潟7Rの予想です。見解は後ほど追加しますm(__)m あとは9レース以降からの予想提供になります。

本日4番 阪神6R 3歳上1勝クラス ダ1400m
 ◎ (13)レイワホマレ
 〇 (1)モナルヒ
 ▲ (3)メイショウトール
 △ (6)ディスケガウデーレ
 △ (7)シャランガーナ

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にレイワホマレ(-12.3pt)、モナルヒ(-8.0pt)、サクセスローレル(-7.3pt)、メイショウトール(-7.0pt)、サトノテンペスト(-2.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 ◎ (13)レイワホマレ

 3走前は現3勝クラスのイグザルトに完敗だったものの、4着馬に4馬身差を付けて2着と好走した馬。当時、ハナ差の3着だったシェイグリーンは次走で1勝クラスを勝ち上がっているように、UAEダービーで6着と善戦した実績も含め、ここまでの実績はここでは断然の存在です。

 休養明け&古馬と初対戦となった前走でも前半3F34秒8-後半3F37秒6のかなりのハイペースを15番枠から位置を取りに行って、3~4角で好位の外を回るロスを作りながらもクビ差の2着に善戦。悪い内容ではありませんでした。相手弱化となるここは、決めたいところです。

 ○ (1)モナルヒ

 デビュー2戦目の寒梅賞では、出遅れて単独最後方から3~4角の最内から追い上げ、ラスト1Fで外に出されると、一気に伸びて2着と浮上した馬。寒梅賞は前半3F33秒6-後半3F37秒8の超絶ハイペースとなり、ラスト1Fで前が大バテしたところを差したものですが、極端な末脚型の馬だけに、展開に恵まれれば常にチャンスがあります。

 今回は揉まれ弱く逃げてこその(2)タガノミアが出走しており、ハイペース必至。本馬が3着に浮上した前走くらいのハイペースにはなると見ており、ここは対抗評価としました。

 ▲ (3)メイショウトール

 長期間休養させたことで、変わり身を見せた3歳馬。前走は相変わらずの出遅れでしたが、そこから内ラチ沿いを立ち回り、最後の直線で外に出しながら馬群の間を割って伸びて来ました。前走は極端ではないにせよ、ハイペースになったことが好走要因ですが、今回もハイペース必至のメンバー構成だけに、本馬の末脚が生かされるでしょう。

 出遅れ癖があるという意味でもダ1200mよりダ1400mのほうが、追走で忙しくならずに済むので良さそうです。

 △ (6)ディスケガウデーレ

 3走前のJRA交流・妙見山特別で逃げて3馬身差の完勝を収めた馬。その後は芝を使われて2桁着順に敗れていますが、芝を使ったことはテンの速力強化に繋がるはず。そこから立て直されて、実績のあるダートに替わるここは警戒しました。

 △ (7)シャランガーナ

 前走の能登見附島賞(中央の未勝利戦の扱い)では、序盤の競り合いを制して、3角先頭から押し切って2馬身半差で勝利した馬。前走時はかなり手応えがあったので、3歳馬の成長力を警戒しました。

結論 馬連13-1,3,6,7 (25:15:5:5) 複勝13 (50)
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本日3番 新潟7R 3歳上1勝クラス 芝1000m
 ◎ (9)ポメランチェ
 〇 (13)ホーキーポーキー
 ▲ (16)メリヴェイユ
 注 (17)ユナイテッドハーツ
 △ (3)ラナキラ
 △ (4)エシェロン
 △ (5)リーゼントフラム
 △ (12)フタミジョウワ
 △ (15)セピアノーツ

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にラナキラ、リーゼントフラム(ともに-7.3pt)、バイシクルキック(-6.0pt)、ボレロ(-5.7pt)、ミーハディビーナ(-5.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 ◎ (9)ポメランチェ

 昨年の札幌開幕2週目の新馬戦(芝1200m)を1分7秒9の2歳レコードタイム&好指数で圧勝した快速馬。本馬はその後は疲れが残り、成長力を欠いている成績ですが、前々走の小倉1勝クラスは休ませた効果でスピードが復活して2着と好走しました。

 前走は休養明け好走の反動に加えて、馬場の悪化した内を逃げたために15着大敗を喫しましたが、今回は巻き返しが期待される一戦。行き切ってしまう気性の持ち主だけに、過信は禁物ですが、新潟直線1000mで斤量49Kgは圧倒的に有利なだけに、中心視しました。

結論 馬連9-13,16,17,3,4,5,12,15 (10:10:10:4:4:4:4:4) 複勝9 (50)
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本日2番 阪神7R 3歳上1勝クラス 芝2400m
 ◎ (9)リアド
 〇 (7)テーオーソラネル
 ▲ (5)ダノンソフィア
 △ (1)サツキハピネス
 △ (2)アールチャレンジ
 △ (6)コントゥラット
 △ (10)フランコイメル

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にリアド(-9.7pt)、テーオーソラネル(-9.3pt)、サツキハピネス、コントゥラット(ともに-7.3pt)、セルケト(-7.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 ◎ (9)リアド

 セレクトセールで4億7000万円の超高額取引きされたことで注目を集めた馬。断然の1番人気に支持された新馬戦では、7番枠から前のグループからやや離れた4番手を追走。直線で追い出されるとしっかり伸びて3馬身差で快勝しました。同馬は新馬戦としては優秀な指数を記録したものの、ラスト2Fは10秒7-11秒9と失速。そこがとても不安でした。

 しかし、友道厩舎らしく大事に成長を促すために休養させたことが功を奏して、その次走の若駒Sでは逃げ馬リューベックが楽に逃げ切る展開に乗じて2着に善戦。その次走の毎日杯でも好位の中目からの中団に控えていく競馬で5着に善戦しました。指数的にも1勝クラスならば、楽に突破する実力はあります。復帰後の2戦はこのクラスで連続2着でしたが、3戦目の今回はチャンス到来でしょう。

結論 馬連9-7,5,1,2,6,10 (20:10:5:5:5:5) 複勝9 (50)

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阪神9R もみじS 芝1400m
 ◎ (5)ウンブライル
 〇 (7)タガノタント
 ▲ (4)アスクドリームモア

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にウンブライル、タガノタント(ともに-5.0pt)、ロードスパイラル(-1.7pt)、アスクドリームモア(0.3pt)、スカイラピス(9.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 ◎ (5)ウンブライル

 新馬戦では15番枠から出遅れたものの、加速が付くと一気に逃げ馬の外2番手まで上がり、そこからしっかり折り合うセンスの良さを見せたました。4角では早々に先頭に立ち、そこから後続を引き離しに行く強気な競馬。結果最後までしっかり伸びて3馬身半差で勝利しました。

 走破タイムは同日1レースの2歳未勝利戦よりも速く、前半3Fはこのレースの方がペースは緩んでいたことから、かなり高い評価ができる一戦だったと言えます。ラスト2Fは11秒2-11秒7と減速している点はマイナスですが、出遅れから4角先頭のスタミナのロスが大きい競馬だったことを考えれば、仕方ないと言えます。

 直線では一頭で先頭に立って目標がない苦しい競馬ながら、最後までほぼ真っ直ぐ走れていた点も高く評価できます。本馬はステルヴィオの全妹にあたる良血馬。兄のレベルに近づけるか。(7)タガノタントが引っ張ってくれる展開も好ましく、今回の本命馬としました。

 ○ (7)タガノタント

 新馬戦は6番枠からトップスタートを切ったトールキンが逃げる展開。1番枠からスタート直後で置かれたタガノタントは押して加速を付け、2番手でレースを進めました。3角手前で外に出し、3角過ぎからトールキンに並びかけて行く形。直線では本馬とトールキンで一気に後続を突き放してのマッチレース。最後まで2頭の叩き合いは続きましたが、追うものの強みで本馬がわずかに先着しました。

 ラスト2Fは11秒4-11秒5とほぼ減速せず。走破タイムも悪くなく、上位2頭はなかなか優秀な指数を記録しました。ラスト1Fの減速度合いの少なさから考えて、まだ奥があると見ていましたが、前走のフェニックス賞では、2着に敗れました。格上挑戦のミカッテヨンデイイが意外と強かったのもありますが、当日は良馬場でも雨が残っており、レースが緩みなく流れたのもあります。今回は楽にハナを狙えるメンバー構成。本馬のさらなる前進に期待します。

 ▲ (4)アスクドリームモア

 今回3頭出走している、新馬戦の勝ち馬の1頭。新馬戦は12番枠から好発を切って好位の外で流れに乗れていたものの、ラスト2F11秒8-12秒2と減速しており、指数も平凡。目一杯の走りだっただけに、函館2歳Sでは反動が出ると見て無印にしましたが、案の定の5着でした。ただ前走は大外13番枠からオーバーペースを追い駆け過ぎたために、最後に苦しくなったというのもあります。

 今回は前走で厳しい流れを経験したことや大事に成長を促すために休養させた点も好ましく、前で流れに乗っての巻き返しに期待しました。これまでよりもしぶとい競馬を見せてくれるでしょう。

結論 馬連5-7,4 (30:20) 複勝5 (50)

2022年の秋華賞の予想

本日は阪神6℞、7R、9R、新潟7Rの予想もWeb上で公開します。別途、ご覧くださいm(__)m。

本日7番 阪神11R 秋華賞 芝2000m
 ◎ (1)ウインエクレール
 〇 (7)スタニングローズ
 ▲ (9)スターズオンアース
 注 (8)ナミュール
 △ (2)ライラック
 △ (13)エリカヴィータ
 △ (15)サウンドビバーチェ

 ■明確な逃げ馬不在も、前に行きたい馬が揃った一戦

 秋華賞は今年も昨年と同じく、阪神芝2000mで行われます。同コースは京都芝2000mと比べると1角までの距離が若干長い約350m。スタート直後が上り坂のため、比較的ペースは落ち着きやすいコース形態になります。しかし、上級条件になると京都の秋華賞同様に、2角過ぎまでハナ争いが行われる場合もあるので、決めつけは禁物。

 今回の逃げ馬候補はタガノフィナーレ、ブライトオンベイス、サウンドビバーチェの3頭。ただブライトオンベイスは距離不安があることから、今回は逃げない可能性も考えられます。またテンの速いウォーターナビレラは、前走クイーンSは2番手から失速していることもあり、前に行かず、思い切った待機策を取る可能性もあるでしょう。しかし、アートハウスやエグランタインなど、強豪先行馬が揃っているだけに、ペースが速くなる可能性が高いと見ています。

 そうなればオークスで差して上位のスターズオンアースやナミュールなどが展開に恵まれる可能性が高いもの。しかし、前記2頭はオークス以来となる休養明けの一戦。取りこぼしがあっても不思議ないだけに、個人的には別路線の差し馬を狙ってみたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (1)ウインエクレール

 本馬は新馬戦を勝利。デビュー2戦目のクイーンCでは、スタートでアオって中団馬群の中で少し掛かり気味になりながらも、強敵に混じって6着と素質の高さを感じさせました。

 3戦目のスイートピーSは雨の稍重でかなりのハイペースとなった中、2列目の内を追走。ここでも少し折り合いに苦労していましたが、逃げ馬を壁にして我慢させていました。結果、最後の直線ではしっかりと伸び、3着馬に5馬身差を付け、なかなかの好指数で勝利。良いスピードと豊富なスタミナを同時に感じさせる好内容でした。

 前走のSTV賞(3勝クラス)では古馬初対戦となりましたが、ここでも2列目の外を追走。1番人気に支持されたこともあり、少し掛かることを意識して馬の後ろで我慢させつつも、3番手と積極的な位置取り。前を行く2頭を3~4角から動いて早めに負かしにいったため、抜け出してから苦しくなりました。完全に差し馬たちの餌食となりそうな展開でしたが、それでも2着を死守したのは負けて強しの内容でした。

 まだキャリア4戦、一戦ごとの上昇度が著しい馬。ここまでのレースぶりからもスタミナを感じさせます。また、半兄は芝中距離で国際的に活躍をしたウインブライトとなれば、芝2000mは問題なさそうです。内枠からレースの流れに乗れば、一発が期待できそう。また前走のレースぶりから、今回はそこまで積極的な競馬はしないはずで、春の実績馬たちをまとめて負かすならば、この馬と見ました。

 〇 (7)スタニングローズ

 芝1400mの新馬戦でデビューし、そこでは2着。その後は芝1600mの新潟2歳S、サウジアラビアRC、デイリー杯2歳Sを使われ、そこで3~5着と善戦しているが、実はどれも噛み合っていませんでした。

 新潟2歳Sは序盤で窮屈になり、位置が下がり後方からの競馬。サウジアラビアRCも上がりが極端に速い展開を、3角からラスト1F手前まで3列目の内で包まれ、仕掛けが遅れてしまう形。そしてデイリー杯2歳Sは、逃げ馬不在を利してハナを主張したものの、外からプルパレイに出られ2列目の内に控えました。そして、ここでも極端な上がり勝負となったため、キレ負けする形となっています。

 一方、タフな馬場で1Fの距離延長でもあった3走前のフラワーCでは、1番枠からやや出遅れたものの、二の脚で無理なく2列目の内を追走。最後までしぶとい粘りを見せました。芝1600mではテンに置かれ気味だったため再三にわたり不利を受けていましたが、芝1800mでは楽に追走。こういった一連の成績から、本馬は距離が伸びてこその馬と見て、オークスでは穴馬として猛プッシュした。結果、10番人気で2着とその期待に応えてくれました。

 オークスは前半5F60秒6-後半5F58秒5のスローペース。本馬は2番枠から好発を決めて、3列目の内を追走。4角出口で馬場の良い外に出して直線と、展開や馬場が噛み合っての好走ではありました。しかし、噛み合ったのは距離を延ばしたことで好発が切れたこと、追走に忙しくならず、コントロールが利いたことが大きいでしょう。

 結果的にデビュー当初は不適距離を使われ能力を出し切れていないので、馬が傷んでおらず、成長力はかなりありそうなタイプです。前走の紫苑Sでも勝ちにいく競馬でしっかりと結果を残しました。しかし、今年の紫苑Sは決着指数が例年と比べかなり低く、レース内容も前残りの流れに上手く乗ったもの。前走の1着自体に価値はありませんが、逆に言うと前哨戦としては疲れが残りにくいレースだったので、今回に向けては悪くありません。順調の強みを生かして(9)スターズオンアースを逆転できるか。

 ▲ (9)スターズオンアース

 デビュー3戦目の赤松賞では1番人気に支持されながら(8)ナミュールに敗れ、次走フェアリーSも1番人気で(2)ライラックに敗れました。当時は最後の直線で終始鞍上が左に重心をかけて追っており(馬が内にモタれたため)、最後に反動で外に刺さったところでゴールしています。

 続くクイーンCでも好位の中目を追走と勝ちに行く強い内容ではありましたが、ペースが上がらない中、3~4角で包まれ進路がないまま直線へ。ラスト2Fで馬群の狭い間を割り、ラスト1Fで抜け出したが、外から一気に(16)プレサージュリフトに捕らえられ、クビ差の2着惜敗でした。

 しかし、桜花賞ではやや出遅れたことが吉と出たようで、中団馬群の中目で脚をためて差す競馬で見事に結果を出しました。そしてオークス当日も外差し馬場で行われた中で、18番枠からポジションを下げ、中団の外目で脚をためました。3~4角の外から、最後の直線でさらに馬場の良い外に徐々に出しながらの優勝でした。

 本馬はもともと先行して甘さを見せていた馬。桜花賞、オークスでは差し競馬で結果を出しているように、脚をためてこそ全能力を発揮出来るタイプのようです。また桜花賞の上位馬が距離の壁に当たった中で、本馬は長くいい脚が使えていたことから、マイルよりもこの距離の方がいいはず。

 今回は牝馬三冠を目指す一戦。本来ならば圧倒的な1番人気に支持されるべき主役の立場です。しかし今回は、剥離骨折による休養明けということもあり、そこまで過剰には支持されない可能性が高いです。このことは鞍上の心理にとってはプラスに働くでしょう。上位人気に支持されると勝たなければいけない意識が高まり、勝ちに行く競馬をすることもあり好ましくありません。伏兵的な乗り方が牝馬三冠のかかるこの一番で出来るかどうかが、カギになりそうです。

 注 (8)ナミュール

 5F通過65秒6の超スローペースとなった新馬戦では、流れに乗って2番手からラスト2F10秒8-10秒7と、驚きのタイムで勝利。『2歳馬ジャッジ』でもとても高い評価をした馬です。その期待に応えて赤松賞では後の二冠馬スターズオンアースを撃破し、チューリップ賞では1番人気に応えて堂々の勝利を飾りました。

 個人的に期待したオークスでは内から伸びて3着。よく頑張ったと思うと同時に、瞬発力に秀でた馬だけに、一気の距離延長がマイナスに働き、そのぶん伸びきれずの3着だったと感じました。また、外差し有利の馬場状態の中で、最後の直線で馬場の内を通ったことも良くありませんでした。

 今回はオークス以来となる休養明けの一戦。ピークの状態ではないでしょう。ただ瞬発力とスピードに秀でたタイプだけに、距離が少しでも短くなるのはプラスに働きそう。脚をためて後半にかける競馬が出来れば、直線一気を決められるだけの潜在能力はあります。

 △ (2)ライラック

 デビュー3戦目のフェアリーSでは、強烈な末脚で▲スターズオンアースを撃破した馬。桜花賞がそれ以来の一戦だったこともあり、春のクラシックでは二桁着順に終わりましたが、前走の紫苑Sでは3着と好走し、成長をアピールしました。

 前走では8番枠から五分のスタートを切って、そこからは無理をさせずに下げて中団外目を追走。3~4角で徐々に外に出しながら、4角でさらに外に進路を取ると、そこからの反応は地味で前との差は詰まらなかったものの、ラスト1Fでバテた馬たちを交わして一気に浮上。スタニングローズに0.1秒差、2着(15)サウンドビバーチェにクビ差まで迫りました。

 本馬は注ナミュールのように瞬発力に秀でたタイプではなく、しぶとく伸びるタイプの差し馬。高速馬場のトップスピード比べだと分が悪いのですが、阪神芝は「超」の付くレベルの高速馬場ではなく、ハイペースになればそれなりに上がりタイムが掛かりそうなので、一考しました。前走からの前進と展開の後押しがあれば、ここも上位争いに加われそうです。

 △ (13)エリカヴィータ

 新馬戦ではラスト2Fが11秒5-11秒4の流れを差し切り、高い素質を感じさせた馬。その次走のフェアリーSでは新馬戦の内容が評価されて2番人気に支持されました。しかし、9番枠からやや出遅れ、そこから鞍上が押してリカバーしようとしたものの、結局後方馬群の後ろまで。3~4角の外から動き、4角で外から上がっていったタイミングでひとつ内のスプリットザシーが躓き、その不利をかなり受けて10着に凡退。鞍上も最後は追っていませんでした。

 それゆえに「エネルギーが溜まっている」ということで、その次走のフローラSでは狙ったのですが、結果は見事に巻き返して1着。フローラSは2番枠からまずまずのスタートを切り、外のマイシンフォニーが競り掛けてくる中で、2列目の内を死守。前2頭が競り合って後続をどんどん引き離して行く中で、3列目の内と前を見ながら丁度いい位置でレースを運び、最短距離を立ち回れてはいますが、本馬も長くいい脚を使っており、マイルよりも中距離でさらに良さが出た印象を受けました。

 前走のオークスは、休養明けのフローラSで好走した後の一戦だったこともあり、最後の直線では伸びて来られませんでした。もちろん、馬場の悪い内を通したことも9着敗退の理由でしょう。今回はそれ以来の一戦となりますが、もともとの素質や距離適性の高さから通用の余地があるので、警戒しました。ぶっつけGⅠは楽な条件ではありませんが、現時点で9番人気なら一考の価値があります。

 △ (15)サウンドビバーチェ

 今春はチューリップ賞4着で桜花賞出走権を取れず、オークスではラブパイローにドロップキックを食らって、顔面外傷の悲劇に見舞われた馬。こういった馬の運気の反転は恐ろしいもので、前走の紫苑Sではまさかの逃げで最後までしぶとく粘り、○スタニングローズを最後まで苦しめました。確かに春も前に行ってのしぶとさは見せていたのですが、個人的には謎めいた成長でした。

 春は行きたがって折り合いに苦労していた面がありましたが、前走では背水の陣を敷くかのように、思い切って行かせたことが吉と出た面もありました。前走時が馬体重14Kg増だったように、馬が成長し、体力がついてきたところに、逃げたことが吉と出た面もあるでしょう。

 陣営はまだ脚をタメることに拘っているようですが、それは布石を打っている可能性もあるので、ここは警戒します。本馬は逃げがベストというよりは、折り合いを欠かない位置でスムーズなレースができれば、さらなる前進がありそうです。

結論 馬連1-7,9,8,2,13,15 (5:15:10:6:2:2) 複勝1 (50)

2022年 府中牝馬Sの予想

 ■府中牝馬Sの傾向

 府中牝馬Sは、エリザベス女王杯の前哨戦。かつてはあまり本番に繋がらないレースでしたが、2011年にG2に昇格してから、出走メンバーがレベルアップ。以降のエリザベス女王杯では、府中牝馬S組が5勝、2着5回と活躍しています。

 しかし、府中牝馬Sで連対し、本番でも連対した馬は、2016年のクイーンズリング、2017年のクロコスミア、2018年のリスグラシューの3頭のみ。つまり、このレースで4着以下だった馬が7頭も本番で通用しているのです。これは府中牝馬Sがいかに叩き台かを示しています。

 それだけに本番が大目標の馬を、前哨戦のここで本命にするのは好ましくありません。しかし、前哨戦だからと言って、けっして能力で見劣る馬が連対しているわけでもなく、2011年の以降の全ての連対馬は、GⅡ以上勝ちの実績があるか、同年7月以降のレースを順調に使わているかの条件を満たしていました。今回はそれも踏まえて予想を組み立てたいです。

本日1番 東京11R 府中牝馬S 芝1800m
 ◎ (9)アブレイズ
 〇 (2)ソダシ
 ▲ (1)アンドヴァラナウト
 △ (3)ローザノワール
 △ (4)ホウオウピースフル
 △ (8)ライティア
 △ (11)リアアメリア
 △ (14)シャドウディーヴァ

 ■有力馬の紹介

 ◎ (9)アブレイズ

 6走前にリステッド競走のメイSを勝利した馬。6走前は6番枠から好発を切って一旦先行争いに加わったものの、そこから位置を下げて好位に控える形。道中も好位の中目で少し掛かり気味でしたが上手くコントロールして、向正面でフランツが捲って来ても我慢の競馬。4角で動いて出口で外に出し、ラスト1Fで粘り込みを図るフランツの外からしっかりクビ差捕らえて勝利しました。

 本馬は6走前のように前半のペースが速くないと、レースの流れに乗れる馬。4走前の中山牝馬Sもやや出遅れたものの14番枠だったためにすぐに挽回し、好位の中目から最終的に中団外に下げ、3~4角で外から、直線で馬場の良い外を通して2着と好走しています。4走前はラスト5F目から一気にペースアップしたレースで、前半はスローペースでした。

 前走のヴィクトリアマイルは、中目の枠からやや出遅れ、窮屈になって下がって後方からの位置になってしまいましたが、前が残る展開だったことを考えるとこれは致命的でした。本馬はそこまでゲートが悪い馬でもなく、少し出遅れた程度でしたが、枠の並びが悪かったと言える一戦でした。

 今回はテンがそこまで速くないロザノワールがハナを主張するかというメンバー構成で、ソダシもヴィクトリアマイル時のように、同馬を目標に乗りたいので、前半からそこまでペースが上がらないはず。五分のスタートさえ切れれば、好位でレースの流れに乗れると見て、本馬の巻き返しに期待しました。

 ○ (2)ソダシ

 前走のヴィクトリアマイルで、3度目のGⅠ制覇を達成した馬。前走は前半4F46秒3-後半3F45秒9の平均ペースを5番枠から楽に先行して前のレシステンシアをマークしながらの競馬。最後の直線で3列目から内を突いてしっかりとレシステンシアを差し切っての優勝でした。桜花賞優勝時も超絶高速馬場の平均ペースを先行策から押し切って優勝していることから、本馬は前走のような条件を得意としていると言えます。

 今回は芝1800m戦。この距離では札幌記念を優勝しているように守備範囲ですが、今回は始動戦だけに、全幅の信頼を置くのは危険と見て、対抗評価までとしました。

 ▲ (1)アンドヴァラナウト

 前々走の阪神牝馬Sの2着馬。前々走時は桜花賞前日で、内有利のトラックバイアスが生じていた状況下で、2番枠から好位の内目を上手く立ち回れてはいましたが、久々のマイル戦でありながら、トップスタートを切って外の馬に行かせて2番手、3番手とスムーズに流れに乗って、いい位置を取れたあたりに、マイル適性の高さを感じさせました。

 前走のヴィクトリアマイルでは、前が残る展開の中で、中団のやや後ろからの位置になってしまいましたが、それでも最後の直線で全く伸びなかったのは、休養明け好走の反動によるものでしょう。今回はそこから立て直されての一戦。ベストはマイル戦としても、芝2000mでもローズS勝ちの実績があるだけに、巻き返しが濃厚でしょう。

結論 馬連9-2,1,3,4,8,11,14 (20:10:7:7:2:2:2) 複勝9 (50)

2022年 鎌倉記念の予想

川崎はダートが軽く、前有利の状況下ですが、距離延長の逃げ馬が簡単に逃げ切れるほど甘くもなかったりするのがこのレースです。

川崎11R 鎌倉記念 ダ1500m
 ◎ (8)ウインドフレイバー
 ○ (4)デステージョ
 ▲ (3)サムタイムアゴー
 △ (2)スペシャルエックス
 △ (7)ヒーローコール
 △ (1)コンプラドール

 ■有力馬のコメント

 ◎ (8)ウインドフレイバー

 新馬戦は1番枠からまずまずのスタートだったものの、二の脚で逃げ馬の外の位置を取って4先頭で先頭に立つと、後続を突き放して勝利した馬。ラスト2Fは12秒5-12秒2と加速しており、素質の高さを証明しました。

 次走の新選特別は1分30秒5の好タイムで圧勝。新選特別がラスト3Fが11秒5-13秒1-13秒4という消耗度の高いレースになってしまったために、前走の若武者賞はその疲れが出て1番人気を裏切りました。ここは本馬の素質から考えて、巻き返しが期待できる一戦です。

 ○ (4)デステージョ

 前走のイノセントCでは3着だった馬。5番枠から五分のスタートを切ったものの、テンに置かれて前3頭に離され、馬場の悪い内から挽回しての3着でした。1200mで時計の速い決着だと追走に苦労しているところがあるので、今回の距離延長はプラスでしょう。

 ▲ (3)サムタイムアゴー

 前々走の若竹賞を好タイムで勝利し、3連勝を達成した馬。前々走は5番枠からやや出遅れたものの、1角で2列目の外まで挽回し、そこから2番手へ。最後の直線では大逃げした逃げ馬を捕らえて快勝と長くいい脚が使えていました。本馬はその後に休養させ、前走はひと叩きで連闘策。この中間、強めに追い切られているので、ここは変わるでしょう。

 △ (2)スペシャルエックス

 前走のイノセントCで初重賞制覇を達成し、目下3連勝中の馬。前走は前半3F35秒7-後半3F38秒9の逃げ切りで強かったですが、今回はそこから1.5Fの距離延長。控えて行ければチャンスはあるものの、楽な条件ではないので狙い下げました。

 △ (7)ヒーローコール

 前走で鎌倉記念のTRである若武者を勝利した馬。前走で◎ウインドフレイバーを2着に降して勝利した点は褒められますが、若武者賞の勝ち馬は鎌倉記念の過去10年で2015年のアンサンブルライフ(2着)と2019年のインペリシャブル(1着)の2頭しか連対していないだけに、狙い下げました。それも前記2頭は若武者賞が2.2秒差以上の圧勝でした。確かに本馬も1.2秒差で圧勝していますが、過大評価は禁物でしょう。

 △ (1)コンプラドール

 デビューから上昇一途で前走のシャイニングトレジャー賞を勝利した馬。本馬は前走で出遅れが解消され、1番枠から外の馬に置かせて中団の内を追走。3~4角の外から一気に前との差を詰めて4角2番手から、最後の直線で逃げ馬を捕らえての勝利でした。エンジンの掛かりが遅いものの、掛かればいい脚が長く使える馬。もっと距離が欲しいところではありますが、人気薄だけに一考の価値がありそうです。

結論 馬複8-4,3,2,7,1 (14:10:10:10;6) 複勝8 (50)

2022年 京都大賞典の予想

 ■今年も差し有利の展開が濃厚

 今週から始まった阪神開催は、昨年同様に年末のホープフルSまでの3開催連続、計25日の超ロングラン開催になります。このためコースの芝は昨年より広範囲のほぼ全面を張り替えられています。さらに野芝に洋芝オーバーシードを施し、クッション性確保のためエアレーション作業およびシャタリング作業を実施。馬場が乾ければかなり時計が出ると見ていますが、本日は重馬場スタートで回復しても稍重くらいでしょう。

 京都大賞典が行われる阪神芝2400mは、本来、発走してすぐ上り坂でテンが遅くなる上に1~2角が鋭角のため、内枠先行馬が有利なコース。向正面は緩やかな上りで、3角下りからペースアップするので、外から押し上げが利きにくいというのも内枠有利に拍車をかけている理由です。

 ただし、これは下級条件でのこと。重賞レースともなると3角手前からペースアップして逃げ、先行馬が潰れることがああります。マカヒキが勝った昨年のこのレースはまさにそれ。

 今年は馬場が悪いので、3角手前からペースアップするのは考えにくいですが、ディアスティマ、アフリカン、ユニコーンライオン、キングオブドラゴンとできれば逃げ、先行をしたいスタミナ型の馬が揃っていることを考えると、昨年同様に差し馬有利の展開になると見ています。ここはその想定で予想を組み立てます。

本日1番 阪神11R 阪神大賞典 芝2400m
 ◎ (10)ヴェラアズール
 ○ (5)レッドガラン
 ▲ (13)ディバインフォース
 △ (3)アリストテレス
 △ (14)ディアマンミノル
 △ (7)キングオブドラゴン
 △ (9)ユニコーンライオン

 ■有力馬の紹介

 ◎ (10)ヴェラアズール

 デビューからずっとダートを使われてきた馬。ダートでは2勝クラスで目一杯に走って3着あたりまでという成績となっていた馬です。ところが今年3月の2勝クラス、淡路特別で初めて芝を使われると1番枠から五分のスタートを切って、中団の最内で脚をため、最後の直線では内の狭いところから、抜け出して勝利。3着馬に7馬身半差をつけて、なかなか良い指数を記録しました、

 そこからは芝路線に転向し、安定した成績。そして前走の3勝クラス、ジューンSではオープン級の指数を記録して勝利しました。芝路線に転向してからは全てのレースで上がり3F最速タイムの脚を使えているように、芝適性の高さ、芝に慣れながらの上昇度は著しいものがあります。

 今回は休養明けになりますが、芝での上昇度を考えればここでも十分に通用するでしょう。この秋以降の芝重賞戦線で大きな期待ができる馬だけに、今回の本命馬としました。

 ○ (5)レッドガラン

 デビューから少しずつ力をつけ、一昨年3月の大阪城Sを勝利し、堂々のオープン入りを果たした馬。その後重賞ではやや物足りない成績が続いていましたが、今年1月の中山金杯では8番人気の低評価を覆して優勝しました。

 中山金杯は前半5Fは62秒0とペースは遅かったものの、向正面でジェットモーションが捲って一気にペースが上がった一戦。この捲りに付き合わず、好位の中目から仕掛けを遅らせて行けたのも好走要因ですが、3~4角で好位の内目から中目を通して出口でしっかり進路作り、そこから伸び脚良く、突き抜けて2馬身半差の快勝でした。

 しかし、その次走の京都記念ではレースの上がり3Fが34秒5と速い末脚を求められたために、最後が甘くなって6着に敗れました。その次々走の大阪城Sでも、レースの上がり3Fが34秒8で最後に甘くなって4着。一方、レースの上がり3Fが35秒9だった中山金杯では圧勝しています。また、レースの上がり3Fが35秒1だった前々走の新潟大賞典では接戦を制して優勝しています。つまり、本馬はレースの上がりが掛かれば掛かるほど良いタイプであるということ。

 確かに前走の札幌記念は、前が厳しいペースで上がりが掛かる中、差して9着だったことは物足りないものがありましたが、前々走の新潟大賞典の好走から立て直されての一戦だったことも影響しているのでしょう。再び立て直されて、上がりの掛かる条件のここは積極的に狙ってみたいです。

 ▲ (13)ディバインフォース

 昨年暮れのステイヤーズSの優勝馬。ステイヤーズSは、ラスト5Fまでペースが上がらない超絶スローペースで、逃げた(6)アイアンバローズが2着に粘り、3角2番手のシルヴァーソニックが3着という前有利の競馬でした。

 この流れを1番枠から出遅れて最後方付近からの競馬となったものの、じわっと位置を挽回して中団やや後方を追走。そこからは我慢して2周目のスタンド前を通過。向正面でじわっとペースが上がる中で外から前との差を少しずつ詰めながら3角に入り、3~4角で徐々に勢いがつくと、4角で押し上げて好位列まで上がって直線。楽な手応えで2列目まで上がり、ラスト1Fで粘り込みを図るアイアンバローズを捕らえ切っての優勝でした。

 今春の2走はスタートが悪く、能力を出し切れないまま終わったものの、前走の札幌日経オープンは休養明けの一戦でしたが、春2走よりはスタートが良くなり、レースの流れには乗れていたように、立て直しの効果が感じられました。

 また前走時は出走メンバーの中では一番重い斤量58Kgを背負わされていた中で、最速タイの上がり3Fタイムを記録したあたりにも、復調気配を感じることができました。

 今回の出走メンバーは逃げ、先行したいスタミナ型の馬が多いメンバー構成だけに、展開が向く可能性を感じさせます。本馬の長く脚を使う差しが不気味で3番手評価としました。

 △ (3)アリストテレス

 一昨年の菊花賞でコントレイルを脅かし、始動戦となったその次走のAJCCで初重賞制覇を達成した馬。しかし、AJCC時は極悪馬場。さらにレースのラスト1Fが13秒3まで失速する消耗度の高いレースとなり、そこで休養明けながら中団中目から3~4角で早めに動いて激走したことで疲れが残り、その後は下降線となりました。

 しかし、立て直された昨年の京都大賞典では2着に善戦。昨年のこのレースは向正面で一気にペースが上がり、レースの最速がラスト6、7F目という、かなり前が苦しい流れでしたが、それでも好位の中目から食らいついて2着を死守した内容は立派なもの。負けて強しの競馬でした。

 このように本馬はタフな馬場やタフなレースで実績がある馬。パンサラッサが逃げてかなりのハイペースとなった有馬記念でも6着と、相手関係を考えれば悪くない内容でした。前走の目黒記念は中間楽をさせた影響で、馬体重14Kg増が示すように太目残り。さらにレースが超絶スローペースとなった中、ゲート出たなりの後方待機策。3~4角でペースが上がったところで置かれだしての17着大敗でした。今回は立て直されての一戦。本馬は昨年の京都大賞典で2着の実績があることからも侮れないでしょう。

結論 馬連10-5,13,3,14,7,9 (10:10:10:10:5;5) 複勝10 (50)

2022年 マイルCS南部杯の予想

本日の盛岡はかなりの雨量(特に午前中)。不良馬場は免れず、超高速ダートが予想されます。今回は明確な逃げ馬は不在ではあるものの、スプリント路線のヘリオスやシャマルが逃げて平均ペースよりも速い流れが想定され、不良馬場だった昨年よりはタイムが出るでしょう。

盛岡12R マイルCS南部杯 ダ1600m
 ◎ (4)カフェファラオ
 〇 (8)ヘリオス
 ▲ (15)シャマル
 △ (9)アルクトス
 △ (3)タイムフライヤー
 △ (7)サンライズノヴァ


 ■有力馬の紹介

 ◎ (4)カフェファラオ

 東京ダートマイルでは4戦4勝、フェブラリーSを2連覇しているように、ワンターンコースのマイルがベストの馬。本馬は今年のフェブラリーSも2列目の外から最後の直線序盤でソダシを楽に捕らえて、ラスト2Fでもう先頭という競馬で2馬身半差の快勝でした。

 また、昨年のチャンピオンズCは、大外16番枠から位置を取りに行ったものの、好位勢が一団で1角で外を走らされ、終始中団やや後方の外々とロスの大きい競馬ではありました。しかし、致命的だったのは、最後の直線で外からメイショウハリオが並びかけて来た際に本馬よりにモタれて、この時に怖がる素振りを見せ、走るのをやめてしまったこと。初めてのブリンカー着用が裏目に出たのが大敗の理由ですので、この大敗は度外視できるでしょう。

 今回は4ヵ月の休養明けで、陣営が「急仕上げ」とコメントしているように、実際に急仕上げです。しかし、軽いダートなら急仕上げの馬も対応しやすいですし、本馬の得意条件でもあるのでここは中心視しました。

 〇 (8)ヘリオス

 昨秋に復帰して東京ダ1400mのグリーンチャンネルCと、霜月Sを逃げて連勝し、休養明けの今年1月の根岸Sでも2着に善戦した馬。3走前の黒船賞、前々走のかきつばた記念では(6)イグナイターが先着していますが、3走前は休養明け好走の反動で本来の能力を出し切れなかったもの。人気薄の3着馬ダノングッドがインから上位2頭に迫ったように、内有利の馬場を2番手から最後の直線で外を通す不利もありました。

 前々走のかきつばた記念は内に砂が足されて外有利の馬場を、12番枠を利して好位の外でレースを進めて2着。前走時は12番枠を利して好位の外を追走してはいましたが、イグナイターの方が最後の直線でしっかりと外に出しており、上手く乗っていました。もともとの能力はイグナイターよりもやや上と見ていることと、今回は行く気になれば、楽にハナが狙える組み合わせだけに、対抗評価としました。

 ▲ (15)シャマル

 デビューから3走前まで一貫してダ1200mを使われ、4走前の東京スプリントで初重賞制覇を達成した馬。しかし、近3走ではダ1400mを使われ、さきたま杯こそ3着でしたが、その後のサマーチャンピオン、オーバルスプリントを連勝。3着に敗れたさきたま杯も距離延長でありながら、逃げ馬サルサディオーネに果敢に競りかけて行く強い内容で、上位2頭とタイム差なしの3着でした。

 休養明けの前々走サマーチャンピオンも、大外12番枠からスタートで躓いたものの、それを挽回して3番手でレースを進め、4角先頭から押し切る好内容。また、前走のオーバルスプリントでも大外11番枠から、3番手の外を追走し、3角からじわじわ前にプレッシャーをかけ、最後の直線序盤で逃げ馬を競り落としての完勝でした。まさにダ1400mでは隙のない馬と言えるでしょう。

 問題はさらに1Fの距離延長となることですが、不良馬場で行われた昨年のこのレースで、初距離だったヒロシゲゴールドが2番手から早め先頭の競馬で2着に粘ったように、ダートが軽ければスプリント路線馬でもこなせます。不気味さを感じさせる馬だけに、3番手評価としました。

 注 (9)アルクトス

 一昨年、昨年とマイルCS南部杯を連覇。一昨年は1分32秒7の日本レコード決着、砂を入れ替えた昨年は不良馬場ながら時計を要したうえで好時計決着(ハイペース)を大外16番枠から無理なく2列目の外を追走し、一昨年を上回る自己最高指数で優勝しました。

 ただ、昨年のマイルCS南部杯後に球節が悪化して、引退を考えたというほど。馬の状態に関して、忖度なしの意見を言う田辺騎手が「今回は厳しい戦いになる」と弱気な点が気になり、狙い下げました。

 △ (3)タイムフライヤー

 2020年のエルムSの勝ち馬でダ1700m前後がベストの馬。4走前のフェブラリーSでも、前と内が有利の流れを中団中目から、最後の直線でいい伸びを見せて5着に善戦しました。また、4走前は高速ダートだったように、本馬は高速馬場巧者。2019年の武蔵野Sで2着と好走したことがありましたが、この時も高速ダートでした。

 3走前のかしわ記念は、かつてよりも砂厚が2㎝深くなった時計の掛かる船橋。さらにスタミナが不足する休養明けで、馬体重14Kg増が示すように太目残りの状態。内枠から好発を切って、序盤は先行したために9着大敗を喫しました。時計の速いマイル戦は本馬にとってベストに近い条件なので、ここも警戒が必要でしょう。

 △ (7)サンライズノヴァ

 2019年のマイルCS南部杯の優勝馬で、昨年の武蔵野Sを制した馬。昨年の武蔵野Sはタフなダートでメイショウワザシがハナを主張したところ、大外からオメガレインボーが競り掛けて行ったことで前半4F46秒1-後半48秒1の超ハイペースになりました。当時のサンライズノヴァは行きっぷりがひと息で、早めに位置を下げて外に誘導し、3角後方から3番手ぐらいでレースを進めた騎手の好判断が功を奏して優勝でした。

 本馬は2019年にこのレースを優勝した頃よりも行きっぷりが悪くなっており、それがその後の成績悪化に繋がっている面があります。昨年のJBCスプリント時のようにタフなダートならチャンスはありそうですが、高速ダートというのは本馬にとって減点材料です。ただし、立て直されたことで状態が良くなっている面はあるので、ここは一応、押さえます。

結論 馬連4-8,15,9,3,7 (18:16:10:4:2) 複勝4 (50)






 

2022年 毎日王冠の予想

 ■東京芝1800mの毎日王冠は前へ行く馬が有利

 天皇賞(秋)の前哨戦の毎日王冠は、東京芝1800m戦で行われるもっとも格が高いレース。開幕週らしい超高速馬場で行われるこのレースは、1998年サイレンススズカ、2002年マグナーテン、2015年エイシンヒカリ、2018年のアエロリットとなどの数々の馬が逃げ切りVを決めてきました。2019年のアエロリットの逃げ粘り2着も記憶に新しいところですが、2014年に11番人気のサンレイレーザー(田辺)が逃げて2着に粘り、大波乱の立役者となったことも……。

 これまでに数々の馬が逃げ切り、また逃げ馬が穴メーカーとなっているように、東京開幕週で行われる毎日王冠は、平均からやや遅いくらいのペースで逃げれば、逃げ馬を始め前に行ける馬が有利となります。他馬からマークを受ける「逃げ」は本来、不利な戦法ですが、他レースでもっと厳しいレースを経験している逃げ馬にとって、毎日王冠を逃げ切るのは、そこまで難しくないということ。今秋の東京も超高速馬場ですから、前有利の前提で予想を組み立てたいです。

本日1番 東京11R 毎日王冠 芝1800m
 ◎ (1)レッドベルオーブ
 〇 (5)レイパパレ
 ▲ (9)ジャスティンカフェ
 △ (2)ノースブリッジ
 △ (4)ダノンザキッド

 ■有力馬の紹介

 ◎ (1)レッドベルオーブ

 デビュー3戦目にデイリー杯2歳Sを優勝した素質馬ですが、皐月賞後に骨折し、長期休養を余儀なくされました。復帰緒戦となった今年3月の六甲Sでは7着と本来の走りからは遠く、その後のマイラーズCや安土城Sでも6着に敗れました。

 しかし、そこから立て直された前走、小倉日経賞では大逃げを打って3馬身差の完勝。距離を1800mに延ばしてハナへ行くことで持ち味が出たよう。本馬はスタートがそれほど速くありませんが、同型馬がノースブリッジなら、ここもハナに行けるはず。ここも上位争いが期待できるでしょう。

 ○ (5)レイパパレ

 デビューから無敗の6連勝で昨年の大阪杯を優勝した馬。大阪杯当日は6レースの後から土砂降りになり、メインレースでは芝の馬場状態が良から重まで悪化。不良馬場と言ってもいいほどタフな状態のなかで、コントレイルやグランアレグリアらを相手にハイペースの逃げを打ち、今回のメンバーではNO.1の指数で優勝しました。

 その時点ではどこまで強くなるのかと大きな期待を集めましたが、結果的に休養明けの大阪杯であまりにも強い走りをしたため、大きな疲労が残ったのかもしれません。昨年は大阪杯以降、勝ち星からも見放され、精彩を欠きました。

 しかし、昨年暮れの香港遠征から約3ヵ月休養し、疲労がとれたようで、今年に入ってからの金鯱賞、大阪杯の2戦はようやくこの馬らしい走りが見せられました。前走のヴィクトリアマイルでは12着に敗退しましたが、これは明確に距離不足でしょう。

 前走は13番枠から出遅れて後方から、押して位置を挽回し、何とか先行させる競馬でした。本馬は下級条件時代から出遅れ癖があるので、特に高速決着のマイル戦は向いていません。今回の芝1800m戦ですら距離が短いと感じていますが、前走よりは条件が良く、ペースが緩めばよりチャンスが出てきます。

 ▲ (9)ジャスティンカフェ

 3走前の小豆島特別より横山典騎手に乗り替わり、超後半型の競馬をすることで良さが出た馬。前々走の湘南Sは14番枠から五分のスタートを切ったものの、二の脚が遅く、後方2番手からの競馬。そこから折り合い重視で乗られ、4角で外を回って直線序盤で大外に出されると、ラスト2Fで一気に突き抜けました。当時の指数は重賞通用レベルの指数でした。

 前走のエプソムCでは重馬場でも11番枠から最後方まで下げて乗られましたが、先団からあまりに離されており、4角で外に差す余裕がなく、馬場の悪い内を付いたために前々走から1pt指数ダウンの4着に敗れました。今回は福永騎手に乗り替わりますが、同騎手も積極的に位置を取らない騎手ですし、近2走同様に外枠なのもいいでしょう。追い込み馬だけに、逃げ馬が楽に逃げ切る展開は合いませんが、ここではトップスピードNO.1だけに、上がり勝負にも対応できるでしょう。

 △ (2)ノースブリッジ

 前々走のアメジストSではマイペースで逃げ切り、前走のエプソムCは3番手からしぶとく粘って、初重賞制覇を達成した馬。前々走は重馬場からの馬場回復で稍重。4番枠からまずまずのスタートでしたが、同型馬が不在だったこともあり、楽にハナを取って主導権を握っての逃げ切りでした。

 前走は重馬場。6番枠から五分のスタートを切って、そこから押して前2頭の先行争いに加わって行きましたが、外のトーラスジェミニが引かすに行くので控えて3番手外から、4角で3列目の中目から前のコルテジアに並びかけ、直線序盤は2列目。そこから早め先頭に立って、押し切っての優勝でした。

 本馬はこのように逃げても、先行策でもOKの馬。岩田康騎手は無駄な競り合いは好まない騎手ですから、内の◎レッドベルオーブがハナを主張すれば行かせて2列目の競馬をする可能性が高いでしょう。前が有利の展開になれば、上位争いに加われるでしょう。

 △ (4)ダノンザキッド

 新馬戦、東京スポーツ杯2歳S、ホープフルSを連勝し、2歳中距離王の座に君臨した馬。皐月賞は休養明けでハイレベルの弥生賞で3着と好走した反動や向正面から3角途中までしつこく外からアサマノイタズラにぶつけられる不利もあり、15着大破を喫しましたが、昨秋に復帰して以降は安田隆厩舎の所属馬らしく、マイル路線を使われるようになりました。

 本馬は4走前のマイルCSで3着。同レースは前半4F47秒6-後半4F45秒0とマイルGⅠとしては相当ペースが遅く、後半勝負となったなか、13番枠から五分のスタートを切って、中団中目で折り合わせ、3~4角から徐々に加速して3着。ここでは強豪グランアレグリア、シュネルマイスターの決め手に屈したものの、それらと0.2秒差以内のレースが出来たことは褒められます。

 また前々走の安田記念は、レースが緩みなく流れて外差し馬が上位を独占する競馬になりましたが、本馬は4番枠から促して好位の内目を上手く立ち回り、最終的には2番手外と位置を取りに行っての6着。結果的にペースが厳しかったし、それで上位3頭と0.2秒差なら上々でしょう。

 前走の関屋記念は4走前以上の超絶スローペースで前残りの競馬でしたが、ここでは8番枠からまずまずのスタートを切って、無理せず好位の直後の外で我慢しながら4角へ。ここではメンバー最速の上がりを駆使して勝ち馬と0.1秒差の3着に好走しています。本馬はマイルも意外と悪くないですが、コーナーでやや置かれ気味で忙しい競馬になっているので、もっと距離があったほうがいいでしょう。

結論 馬連1-5,9,2,4 (20:10:10:10) 複勝1 (50)

2022年 サウジアラビアRCの予想

秋の東京開催開幕。この開催は評判馬が続々デビューしてくるので楽しみです(^▽^)/

本日1番 東京11R サウジアラビアRC 芝1600m
 ◎ (5)ノッキングポイント
 〇 (2)ブーケファロス
 ▲ (7)ドルチェモア
 △ (1)グラニット
 △ (3)ミシェラドラータ
 △ (8)シルヴァーデューク

■スローペースからの上がり勝負が濃厚。穴は前に行ける馬。

 伝統あったオープン特別「いちょうS」をGⅢに格上げし、更に名称を変えて生まれたのがこのサウジアラビアRC。今年で第8回(9回目)を迎えます。このレースはいちょうSの頃から出世レースとして呼び名が高かったものの、GⅢになってからも優勝馬クラリティスカイ、ダノンプレミアム、グランアレグリア、サリオスがその後のG1を制しています。また、一昨年に不良馬場でこのレースを制したのが、その後の皐月賞、日本ダービーで3着と好走し、不良馬場の神戸新聞杯を制したステラヴェローチェでした。

 またこのレースは2歳重賞レースの充実により、少頭数になることがほとんど。フルゲート18頭立てになったには、過去6年で一度のみ。2歳マイル戦はスプリント路線馬と、1600m、1800m路線馬が激突する形となり、当然、スプリント路線馬や、将来のスプリンターが逃げ、先行する形になりますが、それらは距離延長を意識して、ゆっくりと逃げ、先行することが大半。このためほほぼスローペースで決着しており、ハイペースになったのはダノンプレミアムが1分33秒0のレコードタイムを記録した、2017年くらい。この年はフルゲートでした。

 今年は金曜の段階では稍重。クッション値が8.7の発表でかなり緩めですが、水曜から連日雨が降ってのもの。本日は晴れ予報で無事に天気が回復すれば、高速馬場が予想されます。今回で逃げるのはレッドソリッドがその外のドルチェモアですが、まだ伸び代がある2歳馬の戦いですし、どちらともハイペースを好まない騎手ですから、スローペースになる可能性が高いでしょう。スローペースからの上がり勝負で、穴は前に行ける馬と見て、予想を組み立てました。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (5)ノッキングポイント

 評判馬が集う3回東京開幕日の新馬戦を勝利した馬。新馬戦では10番枠からトップスタートを決め、そこからすっと下げて内の馬を行かせ、好位の直後で折り合う競馬センスの良さを見せました。最後の直線では徐々に加速して前を捕らえ、ラスト1F地点で先頭に立つと、そこからさらに加速。2着に3馬身差をつける完勝でした。

 ラスト2Fは11秒2-11秒1を記録。この時期の2歳馬でラスト1Fを加速しながらの11秒1は驚きの数字。上がり3Fタイムはもちろん最速。記録した指数も優秀なもの。まさに完璧な内容でした。

 昨年6月の新馬戦はジオグリフとセリフォスが勝利した新馬戦が優秀でしたが、本馬はそれらを上回る内容。一昨年のシャフリヤールが勝利した新馬戦に匹敵か、やや上回るくらいのレベルです。

 また、直線でもほぼまっすぐ走れていたことは体幹の強さを感じさせました。今回の新馬戦の走破タイムが速すぎなかった点もからも疲労があまり残らないと推測され、良い材料。おそらく今後も順調に伸びるでしょう。まともなら重賞勝ちはほぼ当確なので、ここは中心視しました。

 〇 (2)ブーケファロス

 前走のダリア賞では2着接戦の3着に好走した馬。前走は2番枠からやや出遅れ。そこから促されてはいるものの、ペースが速かったために進みが悪く、中団の内目を追走。道中も中団やや後ろで3角へ。3~4角で一気にペースダウンしてここれ包まれて後方に下がりました。4角でも進路がなく、出口~直線序盤で窮屈な中目の間を割って外に出されてたものの、さらに外からミシシッピテソーロが末脚を伸ばし、同馬とは0.1秒差でした。

 前走が外枠なら本馬が勝っていた可能性もありますが、前走時は前3頭が競り合って速い流れを生み出したことで、前が崩れたもの。展開の恩恵もあったし、ダリア賞の決着指数自体も例年と比較をすると並レベルでした。

 しかし、新馬戦ではラスト2Fが12秒1秒-12秒3の流れだったものの、本馬の最後の伸び脚を見ると、自身は最後まで減速せずにゴールしたものと推測され、素質の高さを示する2着でした。また、本馬はテンに置かれる面がありながら、最後はバテない脚で伸びて来るように、これまでよりも距離が長くなるのはいいでしょう。

 ▲ (7)ドルチェモア

 新馬戦では7番枠から好スタート、好ダッシュを決めて逃げ切った馬。前走はマイペースで折り合いながら逃げ、4角手前からゴーサインが出されると、そこから少しずつ後続を引き離し、結果は2着に3馬身差をつけてゴールイン。新馬戦としてはなかなかの好指数勝ちとなりました。

 ラスト2Fは11秒5-11秒7。減速度合いは少なく悪くありません。ただ当日の札幌は時計がかかり、一戦ごとのダメージが大きくなりやすいレースが続いていたのも確か。ここはすんなり上昇するかは、本馬の潜在能力次第といったところです。

 △ (1)グラニット

 前走の新潟2歳Sで小差の6着馬。前走は3番枠からトップスタートを切って一旦ハナを主張したものの、外からバグラダスがハナを主張してくるので、それらを行かせて2列目の内を追走。スムーズにレースの流れに乗れていましたが、最後の直線で馬場の悪い内を通してしまったのも確か。しかし、今回は秋の東京開幕週の芝で1番枠。前走のようなレース運びができれば、この枠はプラスでしょう。

 △ (3)ミシェラドラータ

 デビュー3戦目までは芝1200m戦を使われて、そこでは追走に苦労していましたが、初めての芝1500m戦となった前々走のクローバー賞では指数を上昇させた馬。前々走は9番枠から五分のスタートを切って、中団馬群の中で折り合う競馬。4角から器用に馬群を捌いて外に出されると、そこから伸びて来てはいたものの、ラスト100mで甘くなって小差の5着とまずまずの内容でした。

 ただ前走のすずらん賞では、夏の札幌開催最終日で馬場の内側が悪化した状況下で1番枠を引き、テンに置かれてしまったものの、そこから好位まで上がり、3~4角では2列目の競馬。結果はここでも5着でしたが、緩みない流れを馬場の悪い内を先行したわりにしぶとい競馬ができていました。前走で厳しい流れを経験したことが今回の粘り強化に繋がると見て、買い目に加えました。芝1600mがベストかはともかく、芝1200mよりは好条件でしょう。

 △ (8)シルヴァーデューク

 小倉2週目のラヴェルが勝利した新馬戦で3着だった馬。前走の未勝利戦は、前走で5着以下に敗れた馬ばかりで、順当に勝利しました。本馬は新馬戦時、中団中目でレースを進め、最後の直線序盤では前が壁になり、外に立て直すロスがありましたが、前走は3番枠からトップスタートを切り、ハナを主張する馬を行かせてその外を追走。最後の直線ではスムーズに加速し、2着に2馬身半差をつけて勝利しました。

 前走は着実に成長を感じさせる内容でしたが、相手が弱かったの10着と大敗していた馬でした。これでラヴェルの評価は相対的に上がったものの、現状では今回のメンバーだとやや足りなく、その上、案外と人気しているので、狙い下げました。

結論 馬連5-2,7,1,3,8 (20:15:5:5:5) 複勝5 (50)

2022年 レディスプレリュードの予想

大井競馬は初日から最終日にかけて、どんどん外が伸びる傾向があるのでその流れに乗じた内回しをすれば、他場よりイージーですが、この雨だとそうも言ってられません。

大井11R レディスプレリュード ダ1800m
 ◎ (2)ショウナンナデシコ
 〇 (7)ダノンレジーナ
 ▲ (10)レディバグ
 △ (5)テリオスベル

 ■有力馬の紹介

 ◎ (2)ショウナンナデシコ

 このレースは昨年のレーヌブランシュを始め、今回と同舞台のTCK女王盃の連対馬が活躍するレース。同年のTCK女王盃の過去10年の成績は、【5・3・0・0】と連対率100%もあり、2016年にタマノブリュネットが優勝するなど、TCK女王盃の3着馬も活躍しているほど。その上、ショウナンナデシコはその後のダートグレードで4連勝の実績。牡馬相手のJpn1・かしわ記念も、内が圧倒的に有利な馬場を1番枠を利しての逃げとはいえ、3着のテイエムサウスダンに4馬身半差を付けて優勝しています。今回は始動戦だけに、不安がないわけではありませんが、本馬の実績を考えると逆らい難いでしょう。

 〇 (7)ダノンレジーナ

 今年のTCK女王盃では6着。TCK女王盃では8番枠から五分のスタートを切って、そこから促されて2番手を追走したもののペースが遅く、直線序盤で先頭の競馬。結果的に仕掛けが速く、ラスト1Fで中央馬に交わされて6着に敗れたものの、悪くない内容でした。本馬はその後、グランダム・ジャパン古馬シーズンの対象レース、佐賀ヴィーナスカップ、兵庫サマークイーン賞、秋桜賞を3連勝。今回は近走よりも強い相手ですが、今年のTCK女王盃時よりも仕掛けを遅らせる意識で競馬をすれば、チャンスはありそうです。

 ▲ (10)レディバグ

 前々走のスパーキングレディーCの2着馬。前々走は8番枠から軽く躓いてやや出遅れたものの二の脚の速さで楽に前へ。外から◎ショウナンナデシコが内に切り込んで来たので、それらを行かせて好位馬群から少し離れた6番手を追走。このレースはショウナンナデシコがサルサディオーネを突いて行ったことでペースが速くなりましたが、それを「待ってました」という待機策で、直線一気の競馬で、早め先頭に立ったショウナンナデシコにクビ差に迫る2着でした。

 前走のサマーチャンピオンは距離1600mの前々走で後方からレースをした後の1400m戦で速い流れ。追走に苦労して4角かなり外から追い上げるロスはあったものの、勝ち馬から離されての5着はやや物足りなさはありました。ただ、今回もショウナンナデシコが前を突いてペースが速くなりそうな組み合わせ。前々走同様に展開に恵まれる可能性が高いだけに、3番手評価としました。

 △ (5)テリオスベル

 前々走のマーキュリーCの2着馬。前々走では内に速い馬が揃った中で2番枠。2~3走前のように前には行けなかったために思い切って位置を下げ、中団やや後方から1角で外に出し、2角から徐々に位置を上げて3角先頭の競馬。本馬は砂を被るのが苦手なので、それゆえに逃げの競馬で4勝を挙げた馬ですが、前々走は上手く外に出したことで2着と好走することが出来ました。

 前走のブリーダーズゴールドCも2番枠でしたが、このレースは逃げ馬が大逃げを打ったことで、馬群が縦長になり、離れた好位の内を追走した本馬は砂を被ぶらず、3着と上々の走りが出来ています。(3)プリティチャンスに先着を許してしまったのは、かなりのハイペースを早め先頭に立ったグランブリッジの外から同馬に抵抗するようにして上がって行ったのが敗因でしょう。プリティチャンスよりも強いレースをしているので、ここは本馬の方を買い目に加えます。

結論 馬複2-7,10,5 (18:16:16) 複勝2 (50)

2022年 東京盃の予想

2020年、2021年の東京盃をハイペースにした、逃げてこそのクルセイズスピリツが今年も出走。同馬はかつてほどのスピードがなくなっているだけに、先行馬のギシギシ、オーロラテソーロ、テイエムサウスダンに捲って来られる可能性も十分あり、今年もある程度、速い流れになると見て予想を組み立てたいです。

大井11R 東京盃 ダ1200m
 ◎ (1)スマートダンディー
 〇 (7)テイエムサウスダン
 ▲ (6)ケイアイターコイズ
 △ (2)オーロラテソーロ
 △ (3)ギシギシ
 △ (8)レッドルゼル

 ■有力馬の紹介

 ◎ (1)スマートダンディー

 8歳馬ながらブリンカー着用でレースに集中できるようになり、今年3月の千葉Sと4月のコーラルSを連勝した馬。前走の北海道スプリントカップも前半3F34秒3-後半3F36秒3のハイペースを中団外からリュウノユキナを差し切り、ダンシングプリンスに際どく迫っての2着と好走しました。本馬はGⅠで好走実績のある(7)テイエムサウスダン、(8)レッドルゼルとは異なり、ここが目標。また(2)オーロラテソーロはコーラルSで2着に降した相手であることからも、ここは中心視しました。

 ○ (7)テイエムサウスダン

 昨年の黒船賞を2番手から4角先頭に立って好指数で圧勝して以降、完全にひと皮剥けて、前々走のフェブラリーSでも2着と好走した馬。前々走は距離延長の懸念もあっての5番人気でしたが、結果は15番枠から思い切った逃げで馬場の良い内を走って2着。一転してタフな馬場となった前走のかしわ記念でも、逃げたショウナンナデシコを突きに行く競馬で3着に善戦しました。本馬は厳しい展開や馬場になっても容易に崩れないのが魅力。今回がこの先を見据えた始動戦でも過小評価はできません。

 ▲ (6)ケイアイターコイズ

 前々走のバレンタインSで2着、前走の名鉄杯で1着の上がり馬(6)ケイアイターコイズ。前々走は1番枠から逃げたメイショウウズマサの外2番手から、最後まで離されずについて行ってクビ差2着と好内容の競馬で指数もまずまず。今回は6ヵ月の休養明けになりますが、軽いダートの1200m戦なら息は持つと見て3番手評価としました。

 △ (2)オーロラテソーロ

 ここへ来て地力が強化され、前走のクラスターCで初重賞制覇を達成した馬。前走は大外13番枠から軽斤量を生かして楽々と2番手を取り、4角出口でジャスティンを競り落とし、リュウノユキナの追撃を1馬身振り切って勝利した馬。ただ前走は逃げ馬ダンシングプリンスが出遅れたことで、ペースが上がらず、前有利の流れに恵まれたもの。今回は前走時よりも流れが速くなる可能性が高い上に、斤量2Kg増。また前走の疲れも懸念されるので狙い下げました。

 △ (3)ギシギシ

 4走前の東京スプリントでは10番枠からトップスタートを切って、ひとつ内から好発を切ったカプリフレイバーと内の中央馬を被せて2番手を追走する形。当日は軽いダートで例年の東京スプリントよりも遅い前がやや有利の流れを利して接戦の3着に粘り込んだもの。それでもシャマルやリュウノユキナとの接戦の3着は威張れるもので、その後、3連勝で前々走のSⅠ・習志野きらっとスプリント勝ち。前走のアフター5スター賞は3番枠から出遅れ、そこから押して位置を挽回したために、最後苦しくなって7着に敗れました。しかし、もともとの実力を考えると、ここで巻き返しがあっても不思議ありません。

 △ (8)レッドルゼル

 昨年のJBCスプリントの覇者。昨年のJBCスプリントでは前半3F37秒0-後半3F36秒0のややスローペースとなった中、大外12番枠から好位の外目を追走したものの、3~4角で内に進路を切り替え、4角で位置を押し上げて差し切ったもの。当日はダートの内が深く、各馬が4角で外目に出して行く中、コーナーロスと引き換えにダートの深い内を選択したものですが、3馬身差を付けたことは実りの一年を感じさせるものでした。今年も昨年同様に、この東京盃から始動。昨年もこのレースで3着に敗れているように、ここが目標でないのは確か。ここは嫌ってこそ配当妙味でしょう。

結論 馬複1-7,6,2,3,8 (18:8:8:8:8) 複勝1 (50)