2022年 スワンS&アルテミスSの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2022.10.29
2022年 スワンS&アルテミスSの予想

アルテミスSは昨年、『2歳馬ジャッジ』で高評価した7番人気馬サークルオブライフ◎でしっかり当てた相性のいいレース。今年も『2歳馬ジャッジ』で高評価したあの馬に◎です😊

本日2番 阪神11R スワンS 芝1400m
 ◎ (17)スカイグルーヴ
 〇 (1)ホウオウアマゾン
 ▲ (6)マテンロウオリオン
 注 (12)サブライムアンセム
 △ (2)ヴァトレニ
 △ (3)ララクリスティーヌ
 △ (5)キングオブコージ
 △ (8)トゥラヴェスーラ

 ■阪神芝1400mは好位~差し馬有利の舞台

 昨年同様に阪神芝1400mが舞台となるスワンS。京都芝1400mは前半で坂を上がって、後半で下るコース形態のため、2020年に11番人気でカツジが逃げ切り勝ちを決めたように、過去10年で逃げ馬の成績が1着3回、2着2回、3着1回という、「逃げ馬逃げ切りコース」です。

 一方、阪神芝1400mはスタートして平坦~下り坂となるためテンが速くなる傾向があり、阪神Cの過去10年を見ても、逃げ馬の逃げ切りが2度しか決まっていません。(逃げ馬の2着、3着はゼロ) 京都芝1400m時ほど逃げは決まらず、好位からでも十分残れるものの、差し馬有利の舞台と考えるほうが自然でしょう。

 今回はベステンダンクは芝1600m戦なら逃げられても芝1400m戦だと逃げられないので、ヴァトレニの逃げが濃厚の組み合わせ。ヴァトレニの逃げとなるとそこまでペースが速くなりそうもありませんが、2列目狙いのダイアトニックやホウオウアマゾンが出走しているだけに、さすがに平均ペースくらいまで上がると見ています。今回はその想定で予想を組み立てたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (17)スカイグルーヴ

 2019年秋の東京芝2000mの新馬戦を逃げて5馬身差で圧勝し、高指数を記録した馬。ラスト2Fは11秒2-11秒1。自らレースを作って最後まで減速せず、5馬身差の圧勝という驚きの走りでクラシックでの活躍は当確レベルの素質馬でした。

 ところが次走の京成杯はタフな馬場で激戦。大外12番枠から逃げ馬の外を追走し、4角先頭から2着に粘った内容はとても強かったものの、ダメージが強く残り、その後スランプ状態となりました。(勝ち馬クリスタルブラックも、その後2戦連続2桁着順に大敗)

 本馬は本来の素質から考えれば信じられないような成績が長らく続きましたが、昨秋の白秋Sでは1番枠を生かして2列目の内を追走し、なかなか良い指数で勝利。ここで復活の兆しを見せると、その次走の京都牝馬Sでも好位の内で流れに乗って2着と好走し、その反動が懸念された次走の京王杯スプリングCでも2着に善戦しました。

 京王杯スプリングCでは内と外の馬が速く、序盤でジリっと位置が下がったものの、中団中目から3~4角で外に出して2着に善戦しているように、差す競馬でも問題ありません。今回も内にテンの速い馬がいる中での17番枠となると差す競馬になりそうですが、それでも大きな問題はないでしょう。

 前走の関屋記念は前半4F48秒4-後半4F44秒9の超絶スローペースで行った行ったが決まる流れだったために、好位の中目から前との差を詰め切れずの4着でしたが、ある程度レースが流れれば巻き返せると見て、中心視しました。

 〇 (1)ホウオウアマゾン

 前々走のマイラーズCでは7番枠から好発を切って、押して押しての先行争いになりましたが、内からベステンダンクがかなり抵抗したため、最終的には同馬の外2番手を追走。やや時計が掛かる馬場で、前半4F46秒1-後半4F47秒2と速い流れになり、ソウルラッシュの追い込みが決まったことを考えると、よく粘っていました。

 前走の安田記念は、休養明けで自己最高指数を記録した後の一戦で逃げ戦法。外からレシステンシアがトップスタートを切ったにもかかわらず逃げなかったことで、本馬が手綱をしごいて無理目に逃げたために12着に失速。良くも悪くも逃げの坂井騎手の怖さを思い知らされた一戦でした。今回も1番枠ながら楽に前に行けないと見ていますが、無理には出さずに好位の内を立ち回れれば巻き返せるでしょう。

 ▲ (6)マテンロウオリオン

 デビュー2戦目の万両賞では、メンバー中で断トツの上がり3F33秒4で勝利した現3歳馬。万両賞当日は外差し馬場。出遅れて最後方で脚を温存し、直線で外に出しての勝利だったため、この時点ではまだフロック感がありました。しかし、シンザン記念ではまずまずのスタートで手応えも良く、コントロールし切れなかったため、掛かり気味に2列目の内に入れていく形。そこから終始ブレーキ気味に前の馬とのスペースを保ち、最後の直線で最内に切って押し切る、堂々の内容で勝利。高い能力の持ち主であることを強烈にアピールしました。

 休養明けの3走前・ニュージーランドTは2着。1番枠から五分のスタートを切って、前半は好位の内目を追走しましたが、道中で徐々に控えて中団で脚を温存する形。3角で外に出し、4角では外々を回るロスはあったものの、逃げたジャングロがペースを引き上げてくれたことで、本馬に展開が味方しました。出来れば差して優勝したいところではありましたが、ゴール手前でジャングロに半馬身まで迫ったところからなかなか差が詰まらず、アタマ差の惜敗。

 前々走のNHKマイルCは、1番枠から出遅れたこともあり、後方内々から末脚を伸ばすことを選択。後方2番手で脚を温存し、3~4角で中目を通して、4角出口で外へ誘導。前の馬がラスト1Fで失速したところで、先に動いて先頭に立ったダノンスコーピオンを差し切れずに、ここでも2着に敗れました。3走前よりも展開が向いたNHKマイルCでも終いの甘さを見せてしまったのは頂けません。

 芝1600m戦でラスト2F11秒5-12秒3の流れで、甘さを見せた本馬は1600mでもやや距離が長く、まして大幅距離延長の日本ダービーでの大敗は当然のこと。しかし、今回は芝1400m。3走前と前々走で見せた終いの甘さから、この距離がベストを見て、3番手評価としました。

結論 馬連17-1,6,12,2,3,5,8 (14:14:10:3:3:3:3) 複勝17 (50)

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本日1番 東京11R アルテミスS 芝1600m
 ◎ (10)ラヴェル
 〇 (3)リバティアイランド
 ▲ (6)アリスヴェリテ
 △ (1)ニシノコウフク
 △ (4)ディナトセレーネ
 △ (7)ミシシッピテソーロ
 △ (8)マスキュリン
 △ (9)マラキナイア

 ■阪神ジュベナイルFに繋がることが多い一戦

 阪神ジュベナイルFの前哨戦として創設されて今年で10年目。過去の連対馬からアユサン(2012年)、レッツゴードンキ(2014年)、メジャーエンブレム(2015年)、リスグラシュー(2016年)、ラッキーライラック(2017年)、ソダシ(2021年)、2022年(サークルオブライフ)と、後のGIホースを多く輩出しており、本番に繋がるという意味でも、注目度の高いレースとなっています。

 このレースは本番を意識して、末脚を生かすレースをする馬が多いことがポイント。2018年のライデンシャフトのような、何が何でもハナへ行ってこその馬が出走していない限り、まず、平均ペースよりも遅い流れになります。このため将来のある馬が活躍する一方、2017年の13番人気馬サヤカチャンのような、前からの一発も決まっています。2019年も5番人気馬ビッククインバイオが逃げて3着でした。

 キャリアの浅い馬2歳馬は、まだ脚質が定まっていない場合もあり、急な脚質チェンジもありますが、それでも騎手自ら無理に行かせてバテさせるようなレースは基本的にはさせません。将来性を紡ぐことになりかねないからです。だからなおさら、前残りが発生したり、2015年の13番人気馬デンコウアンジュのように、大外枠から思い切った末脚を生かす競馬で激変したりするのでしょう。それらも踏まえて予想を組み立てたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (10)ラヴェル

 前走の新馬戦は10番枠からかなり出遅れ、後方からの競馬となり、道中は外を回り、3角過ぎからスパート開始。4角大外から前に取りつくと、直線でも外から長く良い脚を使って勝利しました。ラスト2Fは11秒7-11秒3。そこまでスピード感があったわけではありませんが、最後まで加速しながら勝利したことはとても高い評価ができます。

 本馬の半姉はナミュール。同馬は昨年の新馬戦でラスト2F10秒8-10秒7という驚異的な数字を記録し、その後チューリップ賞を勝利しました。ラヴェルは姉ほどド派手な勝ち方だったわけではありませんが、スタートでロスがありながら長く良い脚を使って勝利した内容は姉にそう劣りません。

 前走はスタートでロスがあり、全能力を発揮したものではないはず。ここでも十分に通用する素質馬だけに、ここは中心視しました。リバティアイランドが圧倒1番人気のここは買いです。

 ○ (3)リバティアイランド

 前走の新馬戦では2番枠から出遅れたものの、二の脚で最内を取り、道中は中団やや後ろを追走。4角で中目に出し、直線で外に出されるとスパート開始。ラスト1Fで先頭に並びかけ、そこから突き放し、2着に3馬身差をつけて勝利しました。

 ラスト2Fは10秒2-10秒9。上がり3Fタイムは31秒4。最後の1Fで減速し、ラスト2Fからラスト1Fまでのラップが速いのは新潟芝の並レベルの新馬戦でよくある数字の並びです。この手の新馬戦で上がり3Fタイムが速いと、過剰評価されるのは10年以上前からよくあること。通常なら過剰評価になります。

 しかし、本馬はスタートで出遅れそこからポジションをリカバリーする不利がありました。また上がり3Fタイムの31秒4は、同週の新潟芝では最速タイム。翌日の新潟1000mアイビスサマーダッシュの出走馬で上がり3Fタイム最速だったロードベイリーフの32秒0よりも0.6秒も速かったです。

 つまり、この上がり3Fの数字は価値があるということ。ラスト1Fで大幅に減速しているマイナス点はあれど、それを相殺して余りある数字と言えるでしょう。本馬が新潟2歳S出走なら本命を打つ予定でしたが、今回は新馬戦で高素質を感じさせたラヴェルが出走しているので、対抗評価までとしました。

 ▲ (6)アリスヴェリテ

 新馬戦では6番枠から出遅れたものの、気合をつけて好位馬群の後方中目でレースを進めた馬。終始促されながらの追走で、4角は大外を回らされましたが、直線の追い比べで最後までしっかり伸びて勝利しました。ラスト2Fは11秒8-11秒6と悪くありません。4角で外を回ったロスを考えれば、なかなか良い内容の勝利でした。

 前走の野路菊Sでは、4番枠から五分のスタートを切って、ここでも促されていたものの、今度は逃げの手。前半5F61秒4-後半5F58秒8という超スローペースでありながら、最後にファントムシーフに差され、2馬身差をつけられたことで、今回は人気がありません。しかし、ファントムシーフは『2歳馬ジャッジ』にも掲載したように、クラシックの主役候補で、3着馬に6馬身差ならば上々。逃げにこだわったタイプでもないので、今回の芝1600mでも問題はないでしょう。

結論 馬連10-3,6,1,4,7,8,9 (20:10:4:4:4:4:4) 複勝10 (50)

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