2022年 菊花賞の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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予想

2022.10.23
2022年 菊花賞の予想

 ■意外と緩みない流れになる可能性も…

 日本ダービー時に2番枠で包まれ、精神的な脆さを見せたというセイウンハーデスが逃げ宣言。今回は初めてのブリンカー着用、それも深めのブリンカー着用で挑んできているだけに、本気でハナを狙うでしょう。

 一方、ビーアストニッシドも前走の神戸新聞杯時に中団馬群の中に入れたら行きたがって暴走したことから、ハナを狙ってくる可能性が高いはず。さらに前に行って持久力を生かしてこそのポッドボレットやフェーングロッテンも前に行くし、前には馬を置きたいものの先行したいアスクビクターモアも積極的に行くでしょう。さらにマクリ馬のディナースタも出走しているだけに、案外と緩みない流れになる可能性が高いと見ました。

 そうは言っても現在の阪神芝は高速馬場なので、ズブズブの追い込み馬では通用しません。キレる脚が使える差し馬と前に行ってしぶとさを生かせる馬を主体に予想を組み立てたいです。

本日3番 阪神11R 菊花賞 芝3000m
 ◎ (11)ドゥラドーレス
 〇 (18)セレシオン
 ▲ (14)アスクビクターモア
 注 (1)ガイアフォース
 △ (3)プラダリア
 △ (12)ヴェローナシチー
 △ (13)ディナースタ
 △ (15)ポッドボレット
 △ (16)フェーングロッテン

 ■有力馬の紹介

 ◎ (5)ピースワンパラディ

 東京マイルのキャピタルS勝ちを始め、前走の関屋記念まではマイル戦で7戦7連対と連対率100%だった馬。前走は屈腱炎による1年7ヵ月の休養明けだったために5着に敗れたが、好位の外を追走して勝ち馬と0.4秒差と見せ場を作れていました。叩かれての上昇に期待します。

 〇 (12)ラウダシオン

 超絶高速馬場で行われた昨年の京王杯SCの覇者。昨年は10番枠でひとつ内枠で同馬主のビオグラフィーが思い切て逃げたことで、上手く2番手の内目を取って、最後に同馬を捕らえて優勝。それ以降は物足りないレースが続いていますが、前々走のアルクォーツスプリント何度も窮屈になる不利があっての9着ですし、前走の京王杯SCもビオグラフィーの外2番手でレースの流れに乗って勝ち馬と0.4秒差(5着)と悪い内容ではありません。

 休養明けの前走のサマーチャンピオンは、序盤先頭から行き切って大敗しましたが、ダートの厳しい流れを経験したことで体も絞れて調整しやすくなったはず。変われるとすればここでしょう。

 ▲ (15)ピースオブエイト

 昨年7月の新馬戦では6番枠から出遅れたものの、二の脚で挽回して好位に付け、ラスト2F11秒6-11秒2とゴールに向けて強烈に加速しながら勝利した素質馬。このレースの上位3頭はみな強く、その時点の関西圏の新馬戦ではNO.1と評価しました。

 本馬は昨夏の新馬戦を勝利したあと休養に入り、復帰したのは今年3月のアルメリア賞。新馬戦で見せた素質の高さをどの程度見せてくれるか期待していましたが、いきなり重賞通用レベルの好指数を記録し勝利しました。

 さらに驚かされたのは毎日杯。休養明けでいきなり重賞通用レベルの指数で走れば、並の馬なら疲れが残り2走ボケという結果になりやすいもの。ところが本馬はあっさり毎日杯も優勝しました。ただでさえ毎日杯当日はタフな馬場状態で、前に行っては厳しい馬場でした。

 前走の日本ダービーは、デシエルトが掛かって行ってしまって淡々と逃げたことで、前に厳しい流れ。本馬は2000mすら未経験の身で、5番枠から好発を切ってハナ争いに加わる形から、控えての先行策。控えたことで折り合いも欠いてしまい、18着に大敗してしまいました。

 そこから立て直された前走の小倉記念は、距離が長いという意識もあったのか、好位の中目で折り合い重視。ややハミを噛み気味でしたが、我慢は効いていました。最後はジリジリ伸びての5着だったことから、今回で距離が短くなるのはいいし、前走ではまずまずの折り合いで進化を見せられていたことから、ここは変わる可能性があります。

 △ (3)プラダリア

 デビュー3戦目に重馬場の阪神芝2400m戦で中団の外から追走して、2着に7馬身差をつけて勝利し、その次走の青葉賞では初重賞制覇を達成と、長距離適性の高さを見せていた馬。

 青葉賞はレースがややハイペースで流れたなか、3番枠からまずまずのスタートから促されて、一旦2列目の最内を確保。そこから1~2角で下げて好位の最内。道中も前2頭が飛ばしていくなか、離れた5番手の最内を追走し、3~4角で前との差を詰め、4角出口で外に出されて直線へ。そこからすっと伸びて4番手、ラスト2Fで一気に2番手まで上がり、ラスト1Fで早め先頭に立ったロードレゼルを競り落として半馬身差で勝利しました。

 前走の日本ダービーでも5着に善戦。トライアルの青葉賞好走後でやや出遅れ、そこから押して好位の中目まで挽回と、そこまでスムーズなレースではなかったわりに、よく頑張りました。前走の神戸新聞杯では最後の直線で甘さを見せて8着完敗でしたが、これは内有利な馬場&展開で14番枠と枠も悪かったですし、休養明けのぶんもあるでしょう。ひと叩きされての上昇を警戒します。

 △ (12)ヴェローナシチー

 昨夏の小倉、ピースオブエイトが勝利したハイレベル新馬戦の3着馬。そこから着実に力をつけ、京成杯3着、若葉S2着、京都新聞杯2着と好成績を残しています。前々走の京都新聞杯は緩みない流れをやや出遅れ、後方2番手辺りを追走。3~4角では1F11秒台の速い流れの中で、外々から位置を押し上げ、4角では先頭からしぶとく踏ん張りました。ラスト1Fでは食らいつく(7)アスクワイルドモアに半馬身差で交わされましたが、(4)ボルドグフーシュには1馬身1/4差をつけて先着しました。

 前々走の白百合Sでは前々走で能力を出し切ってしまったために、多少疲れが残ってしまったようで、1番人気に応えられませんでした。しかし、勝ちに行く競馬で2着ならば悪くないし、勝利した(16)フェーングロッテンの後の活躍ぶりを見れば、評価を落とす材料にはならないはず。

 前走の神戸新聞杯は最後ジリジリ伸びての5着でしたが、5番枠からやや出遅れ、窮屈になって位置が下がり、後方2列目から4角で外を回るロスもありましたし、休養明けのぶんもあったでしょう。本馬もひと叩きされての上昇が見込めます。

 △ (13)ディナースタ

 3走前のプリンシパルSでは捲りが不発して12着に大敗したものの、その後の休養中に地力をつけ、芝2600mの1勝クラスの積丹特別と2勝クラスの札幌日刊スポーツ杯を連勝した馬。前走の札幌日刊スポーツ杯は稍重で時計を要した中、ペイルライダー飛ばしてかなりのハイペース。本馬は13番枠から五分のスタートを切って序盤は後方に下げて脚を温存。ペースが緩んだ1~2角の外から動いて向正面で仕掛けて3角で先頭に立つと、最後までしぶとく粘って勝利しました。

 本馬はゲートや位置取りの悪さを、距離を伸ばして捲ることでカバーしてきた馬。それだけに距離が長くなるのも好材料でしょう。ただ捲り馬はペースが緩んだところでしか捲れないし、捲るにはそれを察知する技術が必要。鞍上の横山和騎手は本馬で2連勝しているように、そういった技術は持ち合わせていると見ていますが、今回はレースが案外と淡々と流れて、捲り切れない可能性もあるだけに、重い印は打ちませんでした。

 
 △ (15)ポッドボレット

 今年2月のゆきやなぎ賞では逃げてレヴァンジルにクビ差敗れたものの、その次走のすみれSではレヴァンジルに行かせてその外2番手から同馬をマークで乗って、今度はレヴァンジルにクビ差で勝利した馬。

 その後の京都新聞杯、ジューンSは折り合う競馬を試みたものの、行きたがって気の悪さを見せ、それぞれ12着、10着大敗。けっこう折り合いを欠いていたので、この辺りは実力負けではないでしょう。

 しかし、休養明けの前走・関ケ原Sでは外差し有利の馬場&展開を2番手からしぶとく粘って勝ち馬と0.4秒差(6着)に善戦。今回はひと叩きされて、前進が見込める状況下。すみれSを使う馬というのは、早期からステイヤーと見込まれた馬が多く、2017年の菊花賞で10番人気で2着と好走したクリンチャーもすみれSの優勝馬でした。今回は逃げの坂井騎手に乗り替わり、思い切って行かせた場合に一発がありそうなので、買い目に加えました。

 △ (16)フェーングロッテン

 昨年11月の未勝利戦を好指数勝ちした馬。その時点でなかなかの能力を感じさせていましたが、好指数勝ちした疲れが残ってしまったようで、その後はスランプ状態になりました。しかし、立て直されて上昇気流に乗ると白百合S、ラジオNIKKEI賞を連勝し、古馬と初対決となった前走の新潟記念でも堂々の3着。

 前走は8番枠からまずまずのスタートでしたが、そこから促されて流れに乗り、先行策から最終的に2列目の外。道中のペースが落ち着いて、3~4角でもペースが上がらない中で、やや外を回しながらじわっと仕掛けられましたが、ここではややキレ負け。しかし、ラスト2Fで抵抗して差された馬を差し返し、最後までしぶとく粘った辺りに、本馬のスタミナの豊富さを感じさせました。

 前走は最後の直線で馬場の良い外に出したカラテやさらに馬場の良い大外からユーキャンスマイルに交わされての3着でしたが、外差し馬場を先行馬再先着という好内容。前走の新潟記念での頑張りがダメージとならず、さらなる上昇を見せるようならば、チャンスはあります。

結論 馬連11-18,14,1,3,12,13,15,16 (10:10:10:4:4:4:4:4) 複勝11 (50)

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