2022年 菊花賞の予想

 ■意外と緩みない流れになる可能性も…

 日本ダービー時に2番枠で包まれ、精神的な脆さを見せたというセイウンハーデスが逃げ宣言。今回は初めてのブリンカー着用、それも深めのブリンカー着用で挑んできているだけに、本気でハナを狙うでしょう。

 一方、ビーアストニッシドも前走の神戸新聞杯時に中団馬群の中に入れたら行きたがって暴走したことから、ハナを狙ってくる可能性が高いはず。さらに前に行って持久力を生かしてこそのポッドボレットやフェーングロッテンも前に行くし、前には馬を置きたいものの先行したいアスクビクターモアも積極的に行くでしょう。さらにマクリ馬のディナースタも出走しているだけに、案外と緩みない流れになる可能性が高いと見ました。

 そうは言っても現在の阪神芝は高速馬場なので、ズブズブの追い込み馬では通用しません。キレる脚が使える差し馬と前に行ってしぶとさを生かせる馬を主体に予想を組み立てたいです。

本日3番 阪神11R 菊花賞 芝3000m
 ◎ (11)ドゥラドーレス
 〇 (18)セレシオン
 ▲ (14)アスクビクターモア
 注 (1)ガイアフォース
 △ (3)プラダリア
 △ (12)ヴェローナシチー
 △ (13)ディナースタ
 △ (15)ポッドボレット
 △ (16)フェーングロッテン

 ■有力馬の紹介

 ◎ (5)ピースワンパラディ

 東京マイルのキャピタルS勝ちを始め、前走の関屋記念まではマイル戦で7戦7連対と連対率100%だった馬。前走は屈腱炎による1年7ヵ月の休養明けだったために5着に敗れたが、好位の外を追走して勝ち馬と0.4秒差と見せ場を作れていました。叩かれての上昇に期待します。

 〇 (12)ラウダシオン

 超絶高速馬場で行われた昨年の京王杯SCの覇者。昨年は10番枠でひとつ内枠で同馬主のビオグラフィーが思い切て逃げたことで、上手く2番手の内目を取って、最後に同馬を捕らえて優勝。それ以降は物足りないレースが続いていますが、前々走のアルクォーツスプリント何度も窮屈になる不利があっての9着ですし、前走の京王杯SCもビオグラフィーの外2番手でレースの流れに乗って勝ち馬と0.4秒差(5着)と悪い内容ではありません。

 休養明けの前走のサマーチャンピオンは、序盤先頭から行き切って大敗しましたが、ダートの厳しい流れを経験したことで体も絞れて調整しやすくなったはず。変われるとすればここでしょう。

 ▲ (15)ピースオブエイト

 昨年7月の新馬戦では6番枠から出遅れたものの、二の脚で挽回して好位に付け、ラスト2F11秒6-11秒2とゴールに向けて強烈に加速しながら勝利した素質馬。このレースの上位3頭はみな強く、その時点の関西圏の新馬戦ではNO.1と評価しました。

 本馬は昨夏の新馬戦を勝利したあと休養に入り、復帰したのは今年3月のアルメリア賞。新馬戦で見せた素質の高さをどの程度見せてくれるか期待していましたが、いきなり重賞通用レベルの好指数を記録し勝利しました。

 さらに驚かされたのは毎日杯。休養明けでいきなり重賞通用レベルの指数で走れば、並の馬なら疲れが残り2走ボケという結果になりやすいもの。ところが本馬はあっさり毎日杯も優勝しました。ただでさえ毎日杯当日はタフな馬場状態で、前に行っては厳しい馬場でした。

 前走の日本ダービーは、デシエルトが掛かって行ってしまって淡々と逃げたことで、前に厳しい流れ。本馬は2000mすら未経験の身で、5番枠から好発を切ってハナ争いに加わる形から、控えての先行策。控えたことで折り合いも欠いてしまい、18着に大敗してしまいました。

 そこから立て直された前走の小倉記念は、距離が長いという意識もあったのか、好位の中目で折り合い重視。ややハミを噛み気味でしたが、我慢は効いていました。最後はジリジリ伸びての5着だったことから、今回で距離が短くなるのはいいし、前走ではまずまずの折り合いで進化を見せられていたことから、ここは変わる可能性があります。

 △ (3)プラダリア

 デビュー3戦目に重馬場の阪神芝2400m戦で中団の外から追走して、2着に7馬身差をつけて勝利し、その次走の青葉賞では初重賞制覇を達成と、長距離適性の高さを見せていた馬。

 青葉賞はレースがややハイペースで流れたなか、3番枠からまずまずのスタートから促されて、一旦2列目の最内を確保。そこから1~2角で下げて好位の最内。道中も前2頭が飛ばしていくなか、離れた5番手の最内を追走し、3~4角で前との差を詰め、4角出口で外に出されて直線へ。そこからすっと伸びて4番手、ラスト2Fで一気に2番手まで上がり、ラスト1Fで早め先頭に立ったロードレゼルを競り落として半馬身差で勝利しました。

 前走の日本ダービーでも5着に善戦。トライアルの青葉賞好走後でやや出遅れ、そこから押して好位の中目まで挽回と、そこまでスムーズなレースではなかったわりに、よく頑張りました。前走の神戸新聞杯では最後の直線で甘さを見せて8着完敗でしたが、これは内有利な馬場&展開で14番枠と枠も悪かったですし、休養明けのぶんもあるでしょう。ひと叩きされての上昇を警戒します。

 △ (12)ヴェローナシチー

 昨夏の小倉、ピースオブエイトが勝利したハイレベル新馬戦の3着馬。そこから着実に力をつけ、京成杯3着、若葉S2着、京都新聞杯2着と好成績を残しています。前々走の京都新聞杯は緩みない流れをやや出遅れ、後方2番手辺りを追走。3~4角では1F11秒台の速い流れの中で、外々から位置を押し上げ、4角では先頭からしぶとく踏ん張りました。ラスト1Fでは食らいつく(7)アスクワイルドモアに半馬身差で交わされましたが、(4)ボルドグフーシュには1馬身1/4差をつけて先着しました。

 前々走の白百合Sでは前々走で能力を出し切ってしまったために、多少疲れが残ってしまったようで、1番人気に応えられませんでした。しかし、勝ちに行く競馬で2着ならば悪くないし、勝利した(16)フェーングロッテンの後の活躍ぶりを見れば、評価を落とす材料にはならないはず。

 前走の神戸新聞杯は最後ジリジリ伸びての5着でしたが、5番枠からやや出遅れ、窮屈になって位置が下がり、後方2列目から4角で外を回るロスもありましたし、休養明けのぶんもあったでしょう。本馬もひと叩きされての上昇が見込めます。

 △ (13)ディナースタ

 3走前のプリンシパルSでは捲りが不発して12着に大敗したものの、その後の休養中に地力をつけ、芝2600mの1勝クラスの積丹特別と2勝クラスの札幌日刊スポーツ杯を連勝した馬。前走の札幌日刊スポーツ杯は稍重で時計を要した中、ペイルライダー飛ばしてかなりのハイペース。本馬は13番枠から五分のスタートを切って序盤は後方に下げて脚を温存。ペースが緩んだ1~2角の外から動いて向正面で仕掛けて3角で先頭に立つと、最後までしぶとく粘って勝利しました。

 本馬はゲートや位置取りの悪さを、距離を伸ばして捲ることでカバーしてきた馬。それだけに距離が長くなるのも好材料でしょう。ただ捲り馬はペースが緩んだところでしか捲れないし、捲るにはそれを察知する技術が必要。鞍上の横山和騎手は本馬で2連勝しているように、そういった技術は持ち合わせていると見ていますが、今回はレースが案外と淡々と流れて、捲り切れない可能性もあるだけに、重い印は打ちませんでした。

 
 △ (15)ポッドボレット

 今年2月のゆきやなぎ賞では逃げてレヴァンジルにクビ差敗れたものの、その次走のすみれSではレヴァンジルに行かせてその外2番手から同馬をマークで乗って、今度はレヴァンジルにクビ差で勝利した馬。

 その後の京都新聞杯、ジューンSは折り合う競馬を試みたものの、行きたがって気の悪さを見せ、それぞれ12着、10着大敗。けっこう折り合いを欠いていたので、この辺りは実力負けではないでしょう。

 しかし、休養明けの前走・関ケ原Sでは外差し有利の馬場&展開を2番手からしぶとく粘って勝ち馬と0.4秒差(6着)に善戦。今回はひと叩きされて、前進が見込める状況下。すみれSを使う馬というのは、早期からステイヤーと見込まれた馬が多く、2017年の菊花賞で10番人気で2着と好走したクリンチャーもすみれSの優勝馬でした。今回は逃げの坂井騎手に乗り替わり、思い切って行かせた場合に一発がありそうなので、買い目に加えました。

 △ (16)フェーングロッテン

 昨年11月の未勝利戦を好指数勝ちした馬。その時点でなかなかの能力を感じさせていましたが、好指数勝ちした疲れが残ってしまったようで、その後はスランプ状態になりました。しかし、立て直されて上昇気流に乗ると白百合S、ラジオNIKKEI賞を連勝し、古馬と初対決となった前走の新潟記念でも堂々の3着。

 前走は8番枠からまずまずのスタートでしたが、そこから促されて流れに乗り、先行策から最終的に2列目の外。道中のペースが落ち着いて、3~4角でもペースが上がらない中で、やや外を回しながらじわっと仕掛けられましたが、ここではややキレ負け。しかし、ラスト2Fで抵抗して差された馬を差し返し、最後までしぶとく粘った辺りに、本馬のスタミナの豊富さを感じさせました。

 前走は最後の直線で馬場の良い外に出したカラテやさらに馬場の良い大外からユーキャンスマイルに交わされての3着でしたが、外差し馬場を先行馬再先着という好内容。前走の新潟記念での頑張りがダメージとならず、さらなる上昇を見せるようならば、チャンスはあります。

結論 馬連11-18,14,1,3,12,13,15,16 (10:10:10:4:4:4:4:4) 複勝11 (50)

2022年 富士Sの予想

 ■富士Sの傾向

 富士Sは昨年よりGⅡに格上げされた、マイルCSの前哨戦。短距離指向の強い馬は翌週のスワンS(今年は阪神芝1400m)へ回る一方、このレースはマイル路線の既成勢力に加えて、中距離路線馬が参戦してくることが多いのが特徴。

 高速馬場で快速馬マルターズアポジーがレースを引っ張って、1分31秒7の好時計で決着した2018年のような速いタイムの決着になると、マイル路線組が活躍。しかし、一転して不良馬場で行われて、1分34秒8で決着した2018年は、前走で芝2000mの札幌記念を使われていたエアスピネルが優勝しているように、タイムが掛かると中距離馬が優位になります。

 これはタイムが速いと中距離路線馬は二の脚で置かれ気味となりますが、タイムが掛かると中距離路線馬も置かれずに追走できるのが理由です。今年は逃げ馬候補が多く、前走中山芝1600mの大外枠で前に行けずに崩れたノルカソルカと前走ポートアイランドSを逃げ切り勝ちしたアルサトワが競り合うようにして逃げる可能性大。ピースオブエイトも逃げがベストの馬ですが、今回15番枠と外枠ですし、折り合う競馬も悪くないので、逃げ争いには加わっていかない可能性が高いと見ています。

 超高速馬場の東京で前が競り合うとなれば、1分32秒台前後の決着タイムになる可能性が高いので、今年はマイル路線馬が優位と見ました。

本日1番 東京11R 富士S 芝1600m
 ◎ (5)ピースワンパラディ
 〇 (12)ラウダシオン
 ▲ (15)ピースオブエイト
 △ (13)ソウルラッシュ
 △ (14)ダノンスコーピオン
 △ (8)アオイクレアトール
 △ (11)リレーションシップ
 △ (16)スマートリアン

 ■有力馬の紹介

 ◎ (5)ピースワンパラディ

 東京マイルのキャピタルS勝ちを始め、前走の関屋記念まではマイル戦で7戦7連対と連対率100%だった馬。前走は屈腱炎による1年7ヵ月の休養明けだったために5着に敗れたが、好位の外を追走して勝ち馬と0.4秒差と見せ場を作れていました。叩かれての上昇に期待します。

 〇 (12)ラウダシオン

 超絶高速馬場で行われた昨年の京王杯SCの覇者。昨年は10番枠でひとつ内枠で同馬主のビオグラフィーが思い切て逃げたことで、上手く2番手の内目を取って、最後に同馬を捕らえて優勝。それ以降は物足りないレースが続いていますが、前々走のアルクォーツスプリント何度も窮屈になる不利があっての9着ですし、前走の京王杯SCもビオグラフィーの外2番手でレースの流れに乗って勝ち馬と0.4秒差(5着)と悪い内容ではありません。

 休養明けの前走のサマーチャンピオンは、序盤先頭から行き切って大敗しましたが、ダートの厳しい流れを経験したことで体も絞れて調整しやすくなったはず。変われるとすればここでしょう。

 ▲ (15)ピースオブエイト

 昨年7月の新馬戦では6番枠から出遅れたものの、二の脚で挽回して好位に付け、ラスト2F11秒6-11秒2とゴールに向けて強烈に加速しながら勝利した素質馬。このレースの上位3頭はみな強く、その時点の関西圏の新馬戦ではNO.1と評価しました。

 本馬は昨夏の新馬戦を勝利したあと休養に入り、復帰したのは今年3月のアルメリア賞。新馬戦で見せた素質の高さをどの程度見せてくれるか期待していましたが、いきなり重賞通用レベルの好指数を記録し勝利しました。

 さらに驚かされたのは毎日杯。休養明けでいきなり重賞通用レベルの指数で走れば、並の馬なら疲れが残り2走ボケという結果になりやすいもの。ところが本馬はあっさり毎日杯も優勝しました。ただでさえ毎日杯当日はタフな馬場状態で、前に行っては厳しい馬場でした。

 前走の日本ダービーは、デシエルトが掛かって行ってしまって淡々と逃げたことで、前に厳しい流れ。本馬は2000mすら未経験の身で、5番枠から好発を切ってハナ争いに加わる形から、控えての先行策。控えたことで折り合いも欠いてしまい、18着に大敗してしまいました。

 そこから立て直された前走の小倉記念は、距離が長いという意識もあったのか、好位の中目で折り合い重視。ややハミを噛み気味でしたが、我慢は効いていました。最後はジリジリ伸びての5着だったことから、今回で距離が短くなるのはいいし、前走ではまずまずの折り合いで進化を見せられていたことから、ここは変わる可能性があります。

結論 馬連5-12,15,13,14,8,11,16 (11:11:11:11:2:2:2) 複勝5 (50)

2022年 エーデルワイス賞の予想

門別勢6連覇なるか❓ 中央のトモジャミは強いですが…、今年のエーデルワイス賞も荒れそう✨

門別12R エーデルワイス賞 ダ1200m
 ◎ (12)ライトニングブルー
 〇 (6)スティールグレイス
 ▲ (9)アサクサロック
 △ (3)キューティロメラ
 △ (11)エコロアイ
 △ (15)メイドイットマム
 △ (5)マルカラピッド
 △ (14)トモジャミ

 ■エーデルワイス賞は差し馬有利の傾向

 エーデルワイス賞は逃げて勝ち上がって来た馬が多く出走し、ペースがかなり速くなる傾向があるためにタフなダートの門別を未経験の逃げ馬は苦戦しているのがポイント。2013年のフクノドリームや2014年のウィッシュハピネスのように、中央のレースで逃げて1.0秒差以上も圧勝しているような圧倒的スピードがあればここでも優勝していますが、今回はエコロアイの逃げが濃厚の組み合わせ。本馬はスピードがあるけれども、スタミナがそれほどないというタイプなので、今年もペースが上がって差し馬が台頭するストーリーにかけてみたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (12)ライトニングブルー

 前半3F34秒1-後半3F38秒9のかなりのハイペースで前に厳しい流れとなった、栄冠賞で接戦の2着と好走した馬。栄冠賞は本馬が14番枠からロケットスタートを切り、序盤で内からハナを主張するポリゴンウェイヴと競り合ったために、ペースが速くなったもの。逃げて3着に敗れたポリゴンウェイヴは、先月のゴールドジュニアで断然の1番人気に支持され、ここでも厳しい流れの2番手を追走し、2着に粘りました。

 ライトニングブルーは前走のリリーCでは、栄冠賞で6着に降した(6)スティールグレイスに敗れていますが、当時は1番枠からやや出遅れ、無理にポジションを取りに行く苦しい競馬をしたもの。また外差し馬場を内を通したことも応えた面があるので、ここでの巻き返しを期待します。

 〇 (6)スティールグレイス

 フローラルCとリリーCを制して2冠を達成した馬。自在性ある脚質で距離も幅広くこなせ、安定感があります。ただ前走のリリーCは外差し馬場に恵まれたのは確か。今回はその分を割引ました。

 ▲ (9)アサクサロック

 デビュー2戦目の未勝利戦では逃げて6馬身差の圧勝を収めた馬。前走のフルールCでは10番枠から五分のスタートを切って、中団から位置を押し上げて差す競馬で勝利。砂を被る競馬で結果を出したことは収穫でした。本馬はその後休養させて、成長を促されており、ここで大きな前進があっても不思議ありません。

 △ (3)キューティロメラ

 前走のウィナーズチャレンジは、サザンレイクにプレッシャーをかけられ、本馬はオーバーペースで逃げ。前半3F35秒0-後半3F39秒6のかなりのハイペースで逃げて2着は負けて強しでした。今回はエコロアイが行ってくれるでしょうから、展開が楽になるはず。砂を被る競馬でも問題なければチャンスがあるでしょう。

 △ (11)エコロアイ

 新馬戦では12番枠からダッシュ良く逃げて完勝した馬。ただ、新馬戦ではペースが速かったにせよ、ラスト2F12秒5-13秒8とラスト1Fで大きく減速しており、昇級してからの課題を残す内容でした。前走で芝のレースを使ってテンの速力強化を図っていますから、今回も逃げるでしょう。新馬戦から大きな前進があればここも通用しますが、タフなダートを逃げ切るのは容易ではないので狙い下げました。

 △ (15)メイドイットマム

 デビュー2戦目、後のクローバー賞の覇者ジョリダムが3着に敗れたのウィナーズチャレンジでクビ差2着と好走した馬。当時の勝ち馬スペシャルエックスはその次走でイノセントカップを勝利し、先週の鎌倉記念でも厳しいペースで逃げて2着。このことから本馬はここでも実力上位の存在と言えるでしょう。

 前走のサファイア特別は6番枠からやや出遅れ、外から被されて位置を下げ、後手後手に回る競馬。脚を余すような競馬で本来の力を出し切れていないだけに、ここでの変わり身を警戒しました。

 △ (5)マルカラピッド

 デビュー2戦目、初ダートの前走で変わり身を見せて勝利した馬。前走は台風の影響で強風の中、ミヤジミニーとの競り合いを制しての勝利。3着馬を8馬身3/4離しており、指数もまずまず優秀でした。前走からダートに慣れての上積みがあれば通用するでしょう。

 △ (4)トモジャミ

 デビュー3戦目の前走でよくやく未勝利戦を勝利した馬。前走は14番枠から内の馬の出方を窺いながら3番手を追走。最後の直線では2番手のリリージェーンとともに抜け出して、マッチレースへ。ラスト1Fでリリージェーンを競り落とすと、そこから3馬身差を広げての勝利でした。前走内容は強かったのですが、今回での上積みとなると疑問があるので狙い下げました。今回を本番として捕らえるなら、前哨戦らしいレースが出来ていなかったということです。

結論 馬複12-6,9,3,11,15,5,14 (12:12:6:6:6:4:4) 複勝12 (50)

2022年 埼玉栄冠賞の予想

本日は埼玉栄冠賞ですが、明日はエーデルワイス賞があります。個人的には中央馬が不当に人気になるエーデルワイス賞の方が、面白いかなぁと思っています😊

浦和11R 埼玉栄冠賞 2000m
 ◎ (1)エルデュクラージュ
 〇 (11)ランリョウオー
 ▲ (3)ライトウォーリア
 △ (2)マンガン
 △ (6)トランセンデンス
 △ (7)フレールフィーユ
 △ (9)パストーソ
 △ (10)ジョエル

 ■有力馬のコメント

 ◎ (1)エルデュクラージュ

 一昨年の東京ダ2100mのブリリアントS、スレイプニルSでマスターフェンサーを2着に下して2連勝し、昨年はダイオライト記念で2着と好走した馬。特にダイオライト記念は逃げたアナザートゥルースに並びかけて行く競馬で、最後の直線序盤で先頭に立っての2着と強い内容でした。

 本馬はその後不振になりましたが、4走前の川崎記念は、やや出遅れを挽回し、3番手の最内から2週目の向正面で外に出されると、3~4角で前に並びかけ、4角先頭の競馬で2着と復活。川崎記念後はいったん調整を緩めて持ち前の先行力が落ちてしまいましたが、近走は少しずつ回復を感じさせるレースぶりとなっています。再び立て直されたこの辺りで本来の力を出せそうな感。それならば十分にやれる馬です。

 〇 (11)ランリョウオー

 全日本2歳優駿2着、羽田盃3着の実績馬。本馬は羽田盃後に骨折し、7ヵ月半の長期休養を余儀なくされました。しかし、今年に入ってからは安定感が増しながら上昇し、前々走の大井記念で1着。前々走は内枠から行く馬を行かせて好位外の4番手を追走。向正面で3番手に上がって、4角外から勢いを付けて直線序盤で先頭に立つと、そこから差を広げ、ラスト1Fで猛追するノンコノユメを3/4馬身差退けての勝利でした。

 前走の東京記念は、12番枠からじわっと出して好位外の3番手を追走。2周目の向正面でペースが上がってもそれに付き合わずに3~4角で脚をため、直線でも他馬の追い出しを待っての仕掛け。スタミナが不足する休養明けで距離延長ではありましたが、前が楽な展開でありながら、最後に甘さを見せてしまったことから、距離2400mよりも2000mの方がいいと言えるでしょう。今回は順当に前進してくると見ていますが、配当面を考慮の上で対抗評価にしました。

 ▲ (3)ライトウォーリア

 7走前のJRAオープン・太秦Sでは、12番枠から五分のスタートでしたが、2番手の外まで出して、正攻法の競馬でメイショウハリオ、サンライズソアとの接戦を勝利した馬。本馬はその後が不振となりましたが、もともと揉まれ弱い馬で、揉まれない競馬ができれば、しぶとい走りを見せられる馬。

 移籍初戦の前走はマイル戦に出走。距離が短い上に内枠という条件でしたが、出遅れて後ろからの競馬となって終了しました。しかし、前走で短い距離を使ったことで、2000mのここは追走が楽になるはず。今回は前に行く馬が意外と手薄で、スタートさえ決められれば逃げ馬パストーソの外に出して行くことも可能なメンバー構成。ここは一発あると見ました。

 △ (2)マンガン

 昨年の金盃では3番枠からまずまずのスタートを切って中団内々を上手く立ち回り、2週目の3~4角で外に出されると、一気に伸びて2着トーセンブルに9馬身も差をつけて完勝した馬。それ以来の7ヶ月の休養となった昨秋の東京記念では、明確な調教不足で1番人気を裏切り7着敗退。

 それ以降は調子を落としていましたが、3走前の東京記念TRでは好位の外でレースの流れに乗り、最後の直線で早め先頭に立ったウラノメトリアを目標に動いて、最後に同馬捕らえて勝利。前々走の東京記念でも出遅れて後方から、3~4角の外から位置を押し上げ、直線ではしぶとく伸びて5着と悪い内容ではありませんでした。

 強豪相手の前走の日本テレビ盃も中団やや後方から、向正面のペースアップでも離されずに追走し、最後の直線で外に出されると、前との差をじわじわ詰めて、ノットゥルノを交わして6着。結果は3着サルサディオーネと0.7秒差、5着ギガキングと0.6秒差でした。このように近走レース内容が良化しており、距離も1800mよりも2000mの方がいいので、警戒しました。

 △ (6)トランセンデンス

 昨年の羽田杯の勝ち馬で、秋の戸塚記念ではセイカメテオポリスの内差しが決まる流れを、逃げ馬の後ろの3番手から最後の直線しぶとく粘って2着と好走した馬。昨年のクラシック路線が低調で本馬はその後の成長も見せられていませんが、それでも6走前の勝島王冠では小差の5着に好走しました。

 6走前は1番枠からトップスタートを切って、外の行く馬を行かせて、4角までは好位の最内を追走。最後の直線で外に出しての5着でした。3走前のブリリアントS時にスタート直後に内から寄られて後方からの競馬になって以来、追走に苦労しているところがありますが、距離2000mならマイル戦の近2走よりも追走が楽でしょう。

 △ (7)フレールフィーユ

 前々走の東京ダービーでは前有利な流れを、好位の外を追走して4着と好走した馬。休養明けの前走・ダービーグランプリは、2番枠から出遅れて中団やや後方からになりましたが、そこから中団まで挽回していく競馬。直線で外に出されましたが、伸びあぐねての9着でした。今回でスタートを決めて、前有利の流れに乗れれば、巻き返しがあっても不思議ありません。

 △ (9)パストーソ

 6走前のA2・エイプリル賞を逃げ切り、その次走のスポーツ報知賞でも接戦の2着に善戦した馬。本馬は前々走のサマーナイト賞でも接戦の2着に好走しているように調子落ちはないはず。前走の東京記念は2番手外を追走したものの、最後の直線では手応えがなく、一気に失速。前々走で接戦を演じたブラヴールにも0.8秒離されてしまいました。これは距離によるものが大きいでしょう。今回は前走から2Fの距離短縮。マイペースで逃げられれば、上位粘り込みがあっても不思議ありません。

 △ (10)ジョエル

 3歳時はクラウンCを勝って、戸塚記念3着、ダービーグランプリでも2着と好走した馬。古馬になってからもオープンで2着2回、3着2回の実績があり、距離2000m前後ならここでも通用しない馬ではありません。前々走のブリリアントC11番枠から滑って出遅れており、すぐに内をに入れて中団やや後方から最短距離の競馬をしたものの9着大敗。調子落ちを感じさせる内容でした。前走の中原オープンも順当な敗戦でしょう。今回はそこから立て直されての一戦。ここで変われる可能性もあるので、警戒しました。

結論 馬複1-11,3,2,6,7,9,10 (20:10:4:4:4:4:4)複勝1 (50)


2022年10月16日(日)の予想

本日の阪神6R、7R、9Rと新潟7Rの予想です。見解は後ほど追加しますm(__)m あとは9レース以降からの予想提供になります。

本日4番 阪神6R 3歳上1勝クラス ダ1400m
 ◎ (13)レイワホマレ
 〇 (1)モナルヒ
 ▲ (3)メイショウトール
 △ (6)ディスケガウデーレ
 △ (7)シャランガーナ

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にレイワホマレ(-12.3pt)、モナルヒ(-8.0pt)、サクセスローレル(-7.3pt)、メイショウトール(-7.0pt)、サトノテンペスト(-2.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 ◎ (13)レイワホマレ

 3走前は現3勝クラスのイグザルトに完敗だったものの、4着馬に4馬身差を付けて2着と好走した馬。当時、ハナ差の3着だったシェイグリーンは次走で1勝クラスを勝ち上がっているように、UAEダービーで6着と善戦した実績も含め、ここまでの実績はここでは断然の存在です。

 休養明け&古馬と初対戦となった前走でも前半3F34秒8-後半3F37秒6のかなりのハイペースを15番枠から位置を取りに行って、3~4角で好位の外を回るロスを作りながらもクビ差の2着に善戦。悪い内容ではありませんでした。相手弱化となるここは、決めたいところです。

 ○ (1)モナルヒ

 デビュー2戦目の寒梅賞では、出遅れて単独最後方から3~4角の最内から追い上げ、ラスト1Fで外に出されると、一気に伸びて2着と浮上した馬。寒梅賞は前半3F33秒6-後半3F37秒8の超絶ハイペースとなり、ラスト1Fで前が大バテしたところを差したものですが、極端な末脚型の馬だけに、展開に恵まれれば常にチャンスがあります。

 今回は揉まれ弱く逃げてこその(2)タガノミアが出走しており、ハイペース必至。本馬が3着に浮上した前走くらいのハイペースにはなると見ており、ここは対抗評価としました。

 ▲ (3)メイショウトール

 長期間休養させたことで、変わり身を見せた3歳馬。前走は相変わらずの出遅れでしたが、そこから内ラチ沿いを立ち回り、最後の直線で外に出しながら馬群の間を割って伸びて来ました。前走は極端ではないにせよ、ハイペースになったことが好走要因ですが、今回もハイペース必至のメンバー構成だけに、本馬の末脚が生かされるでしょう。

 出遅れ癖があるという意味でもダ1200mよりダ1400mのほうが、追走で忙しくならずに済むので良さそうです。

 △ (6)ディスケガウデーレ

 3走前のJRA交流・妙見山特別で逃げて3馬身差の完勝を収めた馬。その後は芝を使われて2桁着順に敗れていますが、芝を使ったことはテンの速力強化に繋がるはず。そこから立て直されて、実績のあるダートに替わるここは警戒しました。

 △ (7)シャランガーナ

 前走の能登見附島賞(中央の未勝利戦の扱い)では、序盤の競り合いを制して、3角先頭から押し切って2馬身半差で勝利した馬。前走時はかなり手応えがあったので、3歳馬の成長力を警戒しました。

結論 馬連13-1,3,6,7 (25:15:5:5) 複勝13 (50)
___________________________________

本日3番 新潟7R 3歳上1勝クラス 芝1000m
 ◎ (9)ポメランチェ
 〇 (13)ホーキーポーキー
 ▲ (16)メリヴェイユ
 注 (17)ユナイテッドハーツ
 △ (3)ラナキラ
 △ (4)エシェロン
 △ (5)リーゼントフラム
 △ (12)フタミジョウワ
 △ (15)セピアノーツ

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にラナキラ、リーゼントフラム(ともに-7.3pt)、バイシクルキック(-6.0pt)、ボレロ(-5.7pt)、ミーハディビーナ(-5.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 ◎ (9)ポメランチェ

 昨年の札幌開幕2週目の新馬戦(芝1200m)を1分7秒9の2歳レコードタイム&好指数で圧勝した快速馬。本馬はその後は疲れが残り、成長力を欠いている成績ですが、前々走の小倉1勝クラスは休ませた効果でスピードが復活して2着と好走しました。

 前走は休養明け好走の反動に加えて、馬場の悪化した内を逃げたために15着大敗を喫しましたが、今回は巻き返しが期待される一戦。行き切ってしまう気性の持ち主だけに、過信は禁物ですが、新潟直線1000mで斤量49Kgは圧倒的に有利なだけに、中心視しました。

結論 馬連9-13,16,17,3,4,5,12,15 (10:10:10:4:4:4:4:4) 複勝9 (50)
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本日2番 阪神7R 3歳上1勝クラス 芝2400m
 ◎ (9)リアド
 〇 (7)テーオーソラネル
 ▲ (5)ダノンソフィア
 △ (1)サツキハピネス
 △ (2)アールチャレンジ
 △ (6)コントゥラット
 △ (10)フランコイメル

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にリアド(-9.7pt)、テーオーソラネル(-9.3pt)、サツキハピネス、コントゥラット(ともに-7.3pt)、セルケト(-7.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 ◎ (9)リアド

 セレクトセールで4億7000万円の超高額取引きされたことで注目を集めた馬。断然の1番人気に支持された新馬戦では、7番枠から前のグループからやや離れた4番手を追走。直線で追い出されるとしっかり伸びて3馬身差で快勝しました。同馬は新馬戦としては優秀な指数を記録したものの、ラスト2Fは10秒7-11秒9と失速。そこがとても不安でした。

 しかし、友道厩舎らしく大事に成長を促すために休養させたことが功を奏して、その次走の若駒Sでは逃げ馬リューベックが楽に逃げ切る展開に乗じて2着に善戦。その次走の毎日杯でも好位の中目からの中団に控えていく競馬で5着に善戦しました。指数的にも1勝クラスならば、楽に突破する実力はあります。復帰後の2戦はこのクラスで連続2着でしたが、3戦目の今回はチャンス到来でしょう。

結論 馬連9-7,5,1,2,6,10 (20:10:5:5:5:5) 複勝9 (50)

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阪神9R もみじS 芝1400m
 ◎ (5)ウンブライル
 〇 (7)タガノタント
 ▲ (4)アスクドリームモア

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にウンブライル、タガノタント(ともに-5.0pt)、ロードスパイラル(-1.7pt)、アスクドリームモア(0.3pt)、スカイラピス(9.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っています。

 ◎ (5)ウンブライル

 新馬戦では15番枠から出遅れたものの、加速が付くと一気に逃げ馬の外2番手まで上がり、そこからしっかり折り合うセンスの良さを見せたました。4角では早々に先頭に立ち、そこから後続を引き離しに行く強気な競馬。結果最後までしっかり伸びて3馬身半差で勝利しました。

 走破タイムは同日1レースの2歳未勝利戦よりも速く、前半3Fはこのレースの方がペースは緩んでいたことから、かなり高い評価ができる一戦だったと言えます。ラスト2Fは11秒2-11秒7と減速している点はマイナスですが、出遅れから4角先頭のスタミナのロスが大きい競馬だったことを考えれば、仕方ないと言えます。

 直線では一頭で先頭に立って目標がない苦しい競馬ながら、最後までほぼ真っ直ぐ走れていた点も高く評価できます。本馬はステルヴィオの全妹にあたる良血馬。兄のレベルに近づけるか。(7)タガノタントが引っ張ってくれる展開も好ましく、今回の本命馬としました。

 ○ (7)タガノタント

 新馬戦は6番枠からトップスタートを切ったトールキンが逃げる展開。1番枠からスタート直後で置かれたタガノタントは押して加速を付け、2番手でレースを進めました。3角手前で外に出し、3角過ぎからトールキンに並びかけて行く形。直線では本馬とトールキンで一気に後続を突き放してのマッチレース。最後まで2頭の叩き合いは続きましたが、追うものの強みで本馬がわずかに先着しました。

 ラスト2Fは11秒4-11秒5とほぼ減速せず。走破タイムも悪くなく、上位2頭はなかなか優秀な指数を記録しました。ラスト1Fの減速度合いの少なさから考えて、まだ奥があると見ていましたが、前走のフェニックス賞では、2着に敗れました。格上挑戦のミカッテヨンデイイが意外と強かったのもありますが、当日は良馬場でも雨が残っており、レースが緩みなく流れたのもあります。今回は楽にハナを狙えるメンバー構成。本馬のさらなる前進に期待します。

 ▲ (4)アスクドリームモア

 今回3頭出走している、新馬戦の勝ち馬の1頭。新馬戦は12番枠から好発を切って好位の外で流れに乗れていたものの、ラスト2F11秒8-12秒2と減速しており、指数も平凡。目一杯の走りだっただけに、函館2歳Sでは反動が出ると見て無印にしましたが、案の定の5着でした。ただ前走は大外13番枠からオーバーペースを追い駆け過ぎたために、最後に苦しくなったというのもあります。

 今回は前走で厳しい流れを経験したことや大事に成長を促すために休養させた点も好ましく、前で流れに乗っての巻き返しに期待しました。これまでよりもしぶとい競馬を見せてくれるでしょう。

結論 馬連5-7,4 (30:20) 複勝5 (50)

2022年の秋華賞の予想

本日は阪神6℞、7R、9R、新潟7Rの予想もWeb上で公開します。別途、ご覧くださいm(__)m。

本日7番 阪神11R 秋華賞 芝2000m
 ◎ (1)ウインエクレール
 〇 (7)スタニングローズ
 ▲ (9)スターズオンアース
 注 (8)ナミュール
 △ (2)ライラック
 △ (13)エリカヴィータ
 △ (15)サウンドビバーチェ

 ■明確な逃げ馬不在も、前に行きたい馬が揃った一戦

 秋華賞は今年も昨年と同じく、阪神芝2000mで行われます。同コースは京都芝2000mと比べると1角までの距離が若干長い約350m。スタート直後が上り坂のため、比較的ペースは落ち着きやすいコース形態になります。しかし、上級条件になると京都の秋華賞同様に、2角過ぎまでハナ争いが行われる場合もあるので、決めつけは禁物。

 今回の逃げ馬候補はタガノフィナーレ、ブライトオンベイス、サウンドビバーチェの3頭。ただブライトオンベイスは距離不安があることから、今回は逃げない可能性も考えられます。またテンの速いウォーターナビレラは、前走クイーンSは2番手から失速していることもあり、前に行かず、思い切った待機策を取る可能性もあるでしょう。しかし、アートハウスやエグランタインなど、強豪先行馬が揃っているだけに、ペースが速くなる可能性が高いと見ています。

 そうなればオークスで差して上位のスターズオンアースやナミュールなどが展開に恵まれる可能性が高いもの。しかし、前記2頭はオークス以来となる休養明けの一戦。取りこぼしがあっても不思議ないだけに、個人的には別路線の差し馬を狙ってみたいです。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (1)ウインエクレール

 本馬は新馬戦を勝利。デビュー2戦目のクイーンCでは、スタートでアオって中団馬群の中で少し掛かり気味になりながらも、強敵に混じって6着と素質の高さを感じさせました。

 3戦目のスイートピーSは雨の稍重でかなりのハイペースとなった中、2列目の内を追走。ここでも少し折り合いに苦労していましたが、逃げ馬を壁にして我慢させていました。結果、最後の直線ではしっかりと伸び、3着馬に5馬身差を付け、なかなかの好指数で勝利。良いスピードと豊富なスタミナを同時に感じさせる好内容でした。

 前走のSTV賞(3勝クラス)では古馬初対戦となりましたが、ここでも2列目の外を追走。1番人気に支持されたこともあり、少し掛かることを意識して馬の後ろで我慢させつつも、3番手と積極的な位置取り。前を行く2頭を3~4角から動いて早めに負かしにいったため、抜け出してから苦しくなりました。完全に差し馬たちの餌食となりそうな展開でしたが、それでも2着を死守したのは負けて強しの内容でした。

 まだキャリア4戦、一戦ごとの上昇度が著しい馬。ここまでのレースぶりからもスタミナを感じさせます。また、半兄は芝中距離で国際的に活躍をしたウインブライトとなれば、芝2000mは問題なさそうです。内枠からレースの流れに乗れば、一発が期待できそう。また前走のレースぶりから、今回はそこまで積極的な競馬はしないはずで、春の実績馬たちをまとめて負かすならば、この馬と見ました。

 〇 (7)スタニングローズ

 芝1400mの新馬戦でデビューし、そこでは2着。その後は芝1600mの新潟2歳S、サウジアラビアRC、デイリー杯2歳Sを使われ、そこで3~5着と善戦しているが、実はどれも噛み合っていませんでした。

 新潟2歳Sは序盤で窮屈になり、位置が下がり後方からの競馬。サウジアラビアRCも上がりが極端に速い展開を、3角からラスト1F手前まで3列目の内で包まれ、仕掛けが遅れてしまう形。そしてデイリー杯2歳Sは、逃げ馬不在を利してハナを主張したものの、外からプルパレイに出られ2列目の内に控えました。そして、ここでも極端な上がり勝負となったため、キレ負けする形となっています。

 一方、タフな馬場で1Fの距離延長でもあった3走前のフラワーCでは、1番枠からやや出遅れたものの、二の脚で無理なく2列目の内を追走。最後までしぶとい粘りを見せました。芝1600mではテンに置かれ気味だったため再三にわたり不利を受けていましたが、芝1800mでは楽に追走。こういった一連の成績から、本馬は距離が伸びてこその馬と見て、オークスでは穴馬として猛プッシュした。結果、10番人気で2着とその期待に応えてくれました。

 オークスは前半5F60秒6-後半5F58秒5のスローペース。本馬は2番枠から好発を決めて、3列目の内を追走。4角出口で馬場の良い外に出して直線と、展開や馬場が噛み合っての好走ではありました。しかし、噛み合ったのは距離を延ばしたことで好発が切れたこと、追走に忙しくならず、コントロールが利いたことが大きいでしょう。

 結果的にデビュー当初は不適距離を使われ能力を出し切れていないので、馬が傷んでおらず、成長力はかなりありそうなタイプです。前走の紫苑Sでも勝ちにいく競馬でしっかりと結果を残しました。しかし、今年の紫苑Sは決着指数が例年と比べかなり低く、レース内容も前残りの流れに上手く乗ったもの。前走の1着自体に価値はありませんが、逆に言うと前哨戦としては疲れが残りにくいレースだったので、今回に向けては悪くありません。順調の強みを生かして(9)スターズオンアースを逆転できるか。

 ▲ (9)スターズオンアース

 デビュー3戦目の赤松賞では1番人気に支持されながら(8)ナミュールに敗れ、次走フェアリーSも1番人気で(2)ライラックに敗れました。当時は最後の直線で終始鞍上が左に重心をかけて追っており(馬が内にモタれたため)、最後に反動で外に刺さったところでゴールしています。

 続くクイーンCでも好位の中目を追走と勝ちに行く強い内容ではありましたが、ペースが上がらない中、3~4角で包まれ進路がないまま直線へ。ラスト2Fで馬群の狭い間を割り、ラスト1Fで抜け出したが、外から一気に(16)プレサージュリフトに捕らえられ、クビ差の2着惜敗でした。

 しかし、桜花賞ではやや出遅れたことが吉と出たようで、中団馬群の中目で脚をためて差す競馬で見事に結果を出しました。そしてオークス当日も外差し馬場で行われた中で、18番枠からポジションを下げ、中団の外目で脚をためました。3~4角の外から、最後の直線でさらに馬場の良い外に徐々に出しながらの優勝でした。

 本馬はもともと先行して甘さを見せていた馬。桜花賞、オークスでは差し競馬で結果を出しているように、脚をためてこそ全能力を発揮出来るタイプのようです。また桜花賞の上位馬が距離の壁に当たった中で、本馬は長くいい脚が使えていたことから、マイルよりもこの距離の方がいいはず。

 今回は牝馬三冠を目指す一戦。本来ならば圧倒的な1番人気に支持されるべき主役の立場です。しかし今回は、剥離骨折による休養明けということもあり、そこまで過剰には支持されない可能性が高いです。このことは鞍上の心理にとってはプラスに働くでしょう。上位人気に支持されると勝たなければいけない意識が高まり、勝ちに行く競馬をすることもあり好ましくありません。伏兵的な乗り方が牝馬三冠のかかるこの一番で出来るかどうかが、カギになりそうです。

 注 (8)ナミュール

 5F通過65秒6の超スローペースとなった新馬戦では、流れに乗って2番手からラスト2F10秒8-10秒7と、驚きのタイムで勝利。『2歳馬ジャッジ』でもとても高い評価をした馬です。その期待に応えて赤松賞では後の二冠馬スターズオンアースを撃破し、チューリップ賞では1番人気に応えて堂々の勝利を飾りました。

 個人的に期待したオークスでは内から伸びて3着。よく頑張ったと思うと同時に、瞬発力に秀でた馬だけに、一気の距離延長がマイナスに働き、そのぶん伸びきれずの3着だったと感じました。また、外差し有利の馬場状態の中で、最後の直線で馬場の内を通ったことも良くありませんでした。

 今回はオークス以来となる休養明けの一戦。ピークの状態ではないでしょう。ただ瞬発力とスピードに秀でたタイプだけに、距離が少しでも短くなるのはプラスに働きそう。脚をためて後半にかける競馬が出来れば、直線一気を決められるだけの潜在能力はあります。

 △ (2)ライラック

 デビュー3戦目のフェアリーSでは、強烈な末脚で▲スターズオンアースを撃破した馬。桜花賞がそれ以来の一戦だったこともあり、春のクラシックでは二桁着順に終わりましたが、前走の紫苑Sでは3着と好走し、成長をアピールしました。

 前走では8番枠から五分のスタートを切って、そこからは無理をさせずに下げて中団外目を追走。3~4角で徐々に外に出しながら、4角でさらに外に進路を取ると、そこからの反応は地味で前との差は詰まらなかったものの、ラスト1Fでバテた馬たちを交わして一気に浮上。スタニングローズに0.1秒差、2着(15)サウンドビバーチェにクビ差まで迫りました。

 本馬は注ナミュールのように瞬発力に秀でたタイプではなく、しぶとく伸びるタイプの差し馬。高速馬場のトップスピード比べだと分が悪いのですが、阪神芝は「超」の付くレベルの高速馬場ではなく、ハイペースになればそれなりに上がりタイムが掛かりそうなので、一考しました。前走からの前進と展開の後押しがあれば、ここも上位争いに加われそうです。

 △ (13)エリカヴィータ

 新馬戦ではラスト2Fが11秒5-11秒4の流れを差し切り、高い素質を感じさせた馬。その次走のフェアリーSでは新馬戦の内容が評価されて2番人気に支持されました。しかし、9番枠からやや出遅れ、そこから鞍上が押してリカバーしようとしたものの、結局後方馬群の後ろまで。3~4角の外から動き、4角で外から上がっていったタイミングでひとつ内のスプリットザシーが躓き、その不利をかなり受けて10着に凡退。鞍上も最後は追っていませんでした。

 それゆえに「エネルギーが溜まっている」ということで、その次走のフローラSでは狙ったのですが、結果は見事に巻き返して1着。フローラSは2番枠からまずまずのスタートを切り、外のマイシンフォニーが競り掛けてくる中で、2列目の内を死守。前2頭が競り合って後続をどんどん引き離して行く中で、3列目の内と前を見ながら丁度いい位置でレースを運び、最短距離を立ち回れてはいますが、本馬も長くいい脚を使っており、マイルよりも中距離でさらに良さが出た印象を受けました。

 前走のオークスは、休養明けのフローラSで好走した後の一戦だったこともあり、最後の直線では伸びて来られませんでした。もちろん、馬場の悪い内を通したことも9着敗退の理由でしょう。今回はそれ以来の一戦となりますが、もともとの素質や距離適性の高さから通用の余地があるので、警戒しました。ぶっつけGⅠは楽な条件ではありませんが、現時点で9番人気なら一考の価値があります。

 △ (15)サウンドビバーチェ

 今春はチューリップ賞4着で桜花賞出走権を取れず、オークスではラブパイローにドロップキックを食らって、顔面外傷の悲劇に見舞われた馬。こういった馬の運気の反転は恐ろしいもので、前走の紫苑Sではまさかの逃げで最後までしぶとく粘り、○スタニングローズを最後まで苦しめました。確かに春も前に行ってのしぶとさは見せていたのですが、個人的には謎めいた成長でした。

 春は行きたがって折り合いに苦労していた面がありましたが、前走では背水の陣を敷くかのように、思い切って行かせたことが吉と出た面もありました。前走時が馬体重14Kg増だったように、馬が成長し、体力がついてきたところに、逃げたことが吉と出た面もあるでしょう。

 陣営はまだ脚をタメることに拘っているようですが、それは布石を打っている可能性もあるので、ここは警戒します。本馬は逃げがベストというよりは、折り合いを欠かない位置でスムーズなレースができれば、さらなる前進がありそうです。

結論 馬連1-7,9,8,2,13,15 (5:15:10:6:2:2) 複勝1 (50)

2022年 府中牝馬Sの予想

 ■府中牝馬Sの傾向

 府中牝馬Sは、エリザベス女王杯の前哨戦。かつてはあまり本番に繋がらないレースでしたが、2011年にG2に昇格してから、出走メンバーがレベルアップ。以降のエリザベス女王杯では、府中牝馬S組が5勝、2着5回と活躍しています。

 しかし、府中牝馬Sで連対し、本番でも連対した馬は、2016年のクイーンズリング、2017年のクロコスミア、2018年のリスグラシューの3頭のみ。つまり、このレースで4着以下だった馬が7頭も本番で通用しているのです。これは府中牝馬Sがいかに叩き台かを示しています。

 それだけに本番が大目標の馬を、前哨戦のここで本命にするのは好ましくありません。しかし、前哨戦だからと言って、けっして能力で見劣る馬が連対しているわけでもなく、2011年の以降の全ての連対馬は、GⅡ以上勝ちの実績があるか、同年7月以降のレースを順調に使わているかの条件を満たしていました。今回はそれも踏まえて予想を組み立てたいです。

本日1番 東京11R 府中牝馬S 芝1800m
 ◎ (9)アブレイズ
 〇 (2)ソダシ
 ▲ (1)アンドヴァラナウト
 △ (3)ローザノワール
 △ (4)ホウオウピースフル
 △ (8)ライティア
 △ (11)リアアメリア
 △ (14)シャドウディーヴァ

 ■有力馬の紹介

 ◎ (9)アブレイズ

 6走前にリステッド競走のメイSを勝利した馬。6走前は6番枠から好発を切って一旦先行争いに加わったものの、そこから位置を下げて好位に控える形。道中も好位の中目で少し掛かり気味でしたが上手くコントロールして、向正面でフランツが捲って来ても我慢の競馬。4角で動いて出口で外に出し、ラスト1Fで粘り込みを図るフランツの外からしっかりクビ差捕らえて勝利しました。

 本馬は6走前のように前半のペースが速くないと、レースの流れに乗れる馬。4走前の中山牝馬Sもやや出遅れたものの14番枠だったためにすぐに挽回し、好位の中目から最終的に中団外に下げ、3~4角で外から、直線で馬場の良い外を通して2着と好走しています。4走前はラスト5F目から一気にペースアップしたレースで、前半はスローペースでした。

 前走のヴィクトリアマイルは、中目の枠からやや出遅れ、窮屈になって下がって後方からの位置になってしまいましたが、前が残る展開だったことを考えるとこれは致命的でした。本馬はそこまでゲートが悪い馬でもなく、少し出遅れた程度でしたが、枠の並びが悪かったと言える一戦でした。

 今回はテンがそこまで速くないロザノワールがハナを主張するかというメンバー構成で、ソダシもヴィクトリアマイル時のように、同馬を目標に乗りたいので、前半からそこまでペースが上がらないはず。五分のスタートさえ切れれば、好位でレースの流れに乗れると見て、本馬の巻き返しに期待しました。

 ○ (2)ソダシ

 前走のヴィクトリアマイルで、3度目のGⅠ制覇を達成した馬。前走は前半4F46秒3-後半3F45秒9の平均ペースを5番枠から楽に先行して前のレシステンシアをマークしながらの競馬。最後の直線で3列目から内を突いてしっかりとレシステンシアを差し切っての優勝でした。桜花賞優勝時も超絶高速馬場の平均ペースを先行策から押し切って優勝していることから、本馬は前走のような条件を得意としていると言えます。

 今回は芝1800m戦。この距離では札幌記念を優勝しているように守備範囲ですが、今回は始動戦だけに、全幅の信頼を置くのは危険と見て、対抗評価までとしました。

 ▲ (1)アンドヴァラナウト

 前々走の阪神牝馬Sの2着馬。前々走時は桜花賞前日で、内有利のトラックバイアスが生じていた状況下で、2番枠から好位の内目を上手く立ち回れてはいましたが、久々のマイル戦でありながら、トップスタートを切って外の馬に行かせて2番手、3番手とスムーズに流れに乗って、いい位置を取れたあたりに、マイル適性の高さを感じさせました。

 前走のヴィクトリアマイルでは、前が残る展開の中で、中団のやや後ろからの位置になってしまいましたが、それでも最後の直線で全く伸びなかったのは、休養明け好走の反動によるものでしょう。今回はそこから立て直されての一戦。ベストはマイル戦としても、芝2000mでもローズS勝ちの実績があるだけに、巻き返しが濃厚でしょう。

結論 馬連9-2,1,3,4,8,11,14 (20:10:7:7:2:2:2) 複勝9 (50)

2022年 鎌倉記念の予想

川崎はダートが軽く、前有利の状況下ですが、距離延長の逃げ馬が簡単に逃げ切れるほど甘くもなかったりするのがこのレースです。

川崎11R 鎌倉記念 ダ1500m
 ◎ (8)ウインドフレイバー
 ○ (4)デステージョ
 ▲ (3)サムタイムアゴー
 △ (2)スペシャルエックス
 △ (7)ヒーローコール
 △ (1)コンプラドール

 ■有力馬のコメント

 ◎ (8)ウインドフレイバー

 新馬戦は1番枠からまずまずのスタートだったものの、二の脚で逃げ馬の外の位置を取って4先頭で先頭に立つと、後続を突き放して勝利した馬。ラスト2Fは12秒5-12秒2と加速しており、素質の高さを証明しました。

 次走の新選特別は1分30秒5の好タイムで圧勝。新選特別がラスト3Fが11秒5-13秒1-13秒4という消耗度の高いレースになってしまったために、前走の若武者賞はその疲れが出て1番人気を裏切りました。ここは本馬の素質から考えて、巻き返しが期待できる一戦です。

 ○ (4)デステージョ

 前走のイノセントCでは3着だった馬。5番枠から五分のスタートを切ったものの、テンに置かれて前3頭に離され、馬場の悪い内から挽回しての3着でした。1200mで時計の速い決着だと追走に苦労しているところがあるので、今回の距離延長はプラスでしょう。

 ▲ (3)サムタイムアゴー

 前々走の若竹賞を好タイムで勝利し、3連勝を達成した馬。前々走は5番枠からやや出遅れたものの、1角で2列目の外まで挽回し、そこから2番手へ。最後の直線では大逃げした逃げ馬を捕らえて快勝と長くいい脚が使えていました。本馬はその後に休養させ、前走はひと叩きで連闘策。この中間、強めに追い切られているので、ここは変わるでしょう。

 △ (2)スペシャルエックス

 前走のイノセントCで初重賞制覇を達成し、目下3連勝中の馬。前走は前半3F35秒7-後半3F38秒9の逃げ切りで強かったですが、今回はそこから1.5Fの距離延長。控えて行ければチャンスはあるものの、楽な条件ではないので狙い下げました。

 △ (7)ヒーローコール

 前走で鎌倉記念のTRである若武者を勝利した馬。前走で◎ウインドフレイバーを2着に降して勝利した点は褒められますが、若武者賞の勝ち馬は鎌倉記念の過去10年で2015年のアンサンブルライフ(2着)と2019年のインペリシャブル(1着)の2頭しか連対していないだけに、狙い下げました。それも前記2頭は若武者賞が2.2秒差以上の圧勝でした。確かに本馬も1.2秒差で圧勝していますが、過大評価は禁物でしょう。

 △ (1)コンプラドール

 デビューから上昇一途で前走のシャイニングトレジャー賞を勝利した馬。本馬は前走で出遅れが解消され、1番枠から外の馬に置かせて中団の内を追走。3~4角の外から一気に前との差を詰めて4角2番手から、最後の直線で逃げ馬を捕らえての勝利でした。エンジンの掛かりが遅いものの、掛かればいい脚が長く使える馬。もっと距離が欲しいところではありますが、人気薄だけに一考の価値がありそうです。

結論 馬複8-4,3,2,7,1 (14:10:10:10;6) 複勝8 (50)

2022年 京都大賞典の予想

 ■今年も差し有利の展開が濃厚

 今週から始まった阪神開催は、昨年同様に年末のホープフルSまでの3開催連続、計25日の超ロングラン開催になります。このためコースの芝は昨年より広範囲のほぼ全面を張り替えられています。さらに野芝に洋芝オーバーシードを施し、クッション性確保のためエアレーション作業およびシャタリング作業を実施。馬場が乾ければかなり時計が出ると見ていますが、本日は重馬場スタートで回復しても稍重くらいでしょう。

 京都大賞典が行われる阪神芝2400mは、本来、発走してすぐ上り坂でテンが遅くなる上に1~2角が鋭角のため、内枠先行馬が有利なコース。向正面は緩やかな上りで、3角下りからペースアップするので、外から押し上げが利きにくいというのも内枠有利に拍車をかけている理由です。

 ただし、これは下級条件でのこと。重賞レースともなると3角手前からペースアップして逃げ、先行馬が潰れることがああります。マカヒキが勝った昨年のこのレースはまさにそれ。

 今年は馬場が悪いので、3角手前からペースアップするのは考えにくいですが、ディアスティマ、アフリカン、ユニコーンライオン、キングオブドラゴンとできれば逃げ、先行をしたいスタミナ型の馬が揃っていることを考えると、昨年同様に差し馬有利の展開になると見ています。ここはその想定で予想を組み立てます。

本日1番 阪神11R 阪神大賞典 芝2400m
 ◎ (10)ヴェラアズール
 ○ (5)レッドガラン
 ▲ (13)ディバインフォース
 △ (3)アリストテレス
 △ (14)ディアマンミノル
 △ (7)キングオブドラゴン
 △ (9)ユニコーンライオン

 ■有力馬の紹介

 ◎ (10)ヴェラアズール

 デビューからずっとダートを使われてきた馬。ダートでは2勝クラスで目一杯に走って3着あたりまでという成績となっていた馬です。ところが今年3月の2勝クラス、淡路特別で初めて芝を使われると1番枠から五分のスタートを切って、中団の最内で脚をため、最後の直線では内の狭いところから、抜け出して勝利。3着馬に7馬身半差をつけて、なかなか良い指数を記録しました、

 そこからは芝路線に転向し、安定した成績。そして前走の3勝クラス、ジューンSではオープン級の指数を記録して勝利しました。芝路線に転向してからは全てのレースで上がり3F最速タイムの脚を使えているように、芝適性の高さ、芝に慣れながらの上昇度は著しいものがあります。

 今回は休養明けになりますが、芝での上昇度を考えればここでも十分に通用するでしょう。この秋以降の芝重賞戦線で大きな期待ができる馬だけに、今回の本命馬としました。

 ○ (5)レッドガラン

 デビューから少しずつ力をつけ、一昨年3月の大阪城Sを勝利し、堂々のオープン入りを果たした馬。その後重賞ではやや物足りない成績が続いていましたが、今年1月の中山金杯では8番人気の低評価を覆して優勝しました。

 中山金杯は前半5Fは62秒0とペースは遅かったものの、向正面でジェットモーションが捲って一気にペースが上がった一戦。この捲りに付き合わず、好位の中目から仕掛けを遅らせて行けたのも好走要因ですが、3~4角で好位の内目から中目を通して出口でしっかり進路作り、そこから伸び脚良く、突き抜けて2馬身半差の快勝でした。

 しかし、その次走の京都記念ではレースの上がり3Fが34秒5と速い末脚を求められたために、最後が甘くなって6着に敗れました。その次々走の大阪城Sでも、レースの上がり3Fが34秒8で最後に甘くなって4着。一方、レースの上がり3Fが35秒9だった中山金杯では圧勝しています。また、レースの上がり3Fが35秒1だった前々走の新潟大賞典では接戦を制して優勝しています。つまり、本馬はレースの上がりが掛かれば掛かるほど良いタイプであるということ。

 確かに前走の札幌記念は、前が厳しいペースで上がりが掛かる中、差して9着だったことは物足りないものがありましたが、前々走の新潟大賞典の好走から立て直されての一戦だったことも影響しているのでしょう。再び立て直されて、上がりの掛かる条件のここは積極的に狙ってみたいです。

 ▲ (13)ディバインフォース

 昨年暮れのステイヤーズSの優勝馬。ステイヤーズSは、ラスト5Fまでペースが上がらない超絶スローペースで、逃げた(6)アイアンバローズが2着に粘り、3角2番手のシルヴァーソニックが3着という前有利の競馬でした。

 この流れを1番枠から出遅れて最後方付近からの競馬となったものの、じわっと位置を挽回して中団やや後方を追走。そこからは我慢して2周目のスタンド前を通過。向正面でじわっとペースが上がる中で外から前との差を少しずつ詰めながら3角に入り、3~4角で徐々に勢いがつくと、4角で押し上げて好位列まで上がって直線。楽な手応えで2列目まで上がり、ラスト1Fで粘り込みを図るアイアンバローズを捕らえ切っての優勝でした。

 今春の2走はスタートが悪く、能力を出し切れないまま終わったものの、前走の札幌日経オープンは休養明けの一戦でしたが、春2走よりはスタートが良くなり、レースの流れには乗れていたように、立て直しの効果が感じられました。

 また前走時は出走メンバーの中では一番重い斤量58Kgを背負わされていた中で、最速タイの上がり3Fタイムを記録したあたりにも、復調気配を感じることができました。

 今回の出走メンバーは逃げ、先行したいスタミナ型の馬が多いメンバー構成だけに、展開が向く可能性を感じさせます。本馬の長く脚を使う差しが不気味で3番手評価としました。

 △ (3)アリストテレス

 一昨年の菊花賞でコントレイルを脅かし、始動戦となったその次走のAJCCで初重賞制覇を達成した馬。しかし、AJCC時は極悪馬場。さらにレースのラスト1Fが13秒3まで失速する消耗度の高いレースとなり、そこで休養明けながら中団中目から3~4角で早めに動いて激走したことで疲れが残り、その後は下降線となりました。

 しかし、立て直された昨年の京都大賞典では2着に善戦。昨年のこのレースは向正面で一気にペースが上がり、レースの最速がラスト6、7F目という、かなり前が苦しい流れでしたが、それでも好位の中目から食らいついて2着を死守した内容は立派なもの。負けて強しの競馬でした。

 このように本馬はタフな馬場やタフなレースで実績がある馬。パンサラッサが逃げてかなりのハイペースとなった有馬記念でも6着と、相手関係を考えれば悪くない内容でした。前走の目黒記念は中間楽をさせた影響で、馬体重14Kg増が示すように太目残り。さらにレースが超絶スローペースとなった中、ゲート出たなりの後方待機策。3~4角でペースが上がったところで置かれだしての17着大敗でした。今回は立て直されての一戦。本馬は昨年の京都大賞典で2着の実績があることからも侮れないでしょう。

結論 馬連10-5,13,3,14,7,9 (10:10:10:10:5;5) 複勝10 (50)

2022年 マイルCS南部杯の予想

本日の盛岡はかなりの雨量(特に午前中)。不良馬場は免れず、超高速ダートが予想されます。今回は明確な逃げ馬は不在ではあるものの、スプリント路線のヘリオスやシャマルが逃げて平均ペースよりも速い流れが想定され、不良馬場だった昨年よりはタイムが出るでしょう。

盛岡12R マイルCS南部杯 ダ1600m
 ◎ (4)カフェファラオ
 〇 (8)ヘリオス
 ▲ (15)シャマル
 △ (9)アルクトス
 △ (3)タイムフライヤー
 △ (7)サンライズノヴァ


 ■有力馬の紹介

 ◎ (4)カフェファラオ

 東京ダートマイルでは4戦4勝、フェブラリーSを2連覇しているように、ワンターンコースのマイルがベストの馬。本馬は今年のフェブラリーSも2列目の外から最後の直線序盤でソダシを楽に捕らえて、ラスト2Fでもう先頭という競馬で2馬身半差の快勝でした。

 また、昨年のチャンピオンズCは、大外16番枠から位置を取りに行ったものの、好位勢が一団で1角で外を走らされ、終始中団やや後方の外々とロスの大きい競馬ではありました。しかし、致命的だったのは、最後の直線で外からメイショウハリオが並びかけて来た際に本馬よりにモタれて、この時に怖がる素振りを見せ、走るのをやめてしまったこと。初めてのブリンカー着用が裏目に出たのが大敗の理由ですので、この大敗は度外視できるでしょう。

 今回は4ヵ月の休養明けで、陣営が「急仕上げ」とコメントしているように、実際に急仕上げです。しかし、軽いダートなら急仕上げの馬も対応しやすいですし、本馬の得意条件でもあるのでここは中心視しました。

 〇 (8)ヘリオス

 昨秋に復帰して東京ダ1400mのグリーンチャンネルCと、霜月Sを逃げて連勝し、休養明けの今年1月の根岸Sでも2着に善戦した馬。3走前の黒船賞、前々走のかきつばた記念では(6)イグナイターが先着していますが、3走前は休養明け好走の反動で本来の能力を出し切れなかったもの。人気薄の3着馬ダノングッドがインから上位2頭に迫ったように、内有利の馬場を2番手から最後の直線で外を通す不利もありました。

 前々走のかきつばた記念は内に砂が足されて外有利の馬場を、12番枠を利して好位の外でレースを進めて2着。前走時は12番枠を利して好位の外を追走してはいましたが、イグナイターの方が最後の直線でしっかりと外に出しており、上手く乗っていました。もともとの能力はイグナイターよりもやや上と見ていることと、今回は行く気になれば、楽にハナが狙える組み合わせだけに、対抗評価としました。

 ▲ (15)シャマル

 デビューから3走前まで一貫してダ1200mを使われ、4走前の東京スプリントで初重賞制覇を達成した馬。しかし、近3走ではダ1400mを使われ、さきたま杯こそ3着でしたが、その後のサマーチャンピオン、オーバルスプリントを連勝。3着に敗れたさきたま杯も距離延長でありながら、逃げ馬サルサディオーネに果敢に競りかけて行く強い内容で、上位2頭とタイム差なしの3着でした。

 休養明けの前々走サマーチャンピオンも、大外12番枠からスタートで躓いたものの、それを挽回して3番手でレースを進め、4角先頭から押し切る好内容。また、前走のオーバルスプリントでも大外11番枠から、3番手の外を追走し、3角からじわじわ前にプレッシャーをかけ、最後の直線序盤で逃げ馬を競り落としての完勝でした。まさにダ1400mでは隙のない馬と言えるでしょう。

 問題はさらに1Fの距離延長となることですが、不良馬場で行われた昨年のこのレースで、初距離だったヒロシゲゴールドが2番手から早め先頭の競馬で2着に粘ったように、ダートが軽ければスプリント路線馬でもこなせます。不気味さを感じさせる馬だけに、3番手評価としました。

 注 (9)アルクトス

 一昨年、昨年とマイルCS南部杯を連覇。一昨年は1分32秒7の日本レコード決着、砂を入れ替えた昨年は不良馬場ながら時計を要したうえで好時計決着(ハイペース)を大外16番枠から無理なく2列目の外を追走し、一昨年を上回る自己最高指数で優勝しました。

 ただ、昨年のマイルCS南部杯後に球節が悪化して、引退を考えたというほど。馬の状態に関して、忖度なしの意見を言う田辺騎手が「今回は厳しい戦いになる」と弱気な点が気になり、狙い下げました。

 △ (3)タイムフライヤー

 2020年のエルムSの勝ち馬でダ1700m前後がベストの馬。4走前のフェブラリーSでも、前と内が有利の流れを中団中目から、最後の直線でいい伸びを見せて5着に善戦しました。また、4走前は高速ダートだったように、本馬は高速馬場巧者。2019年の武蔵野Sで2着と好走したことがありましたが、この時も高速ダートでした。

 3走前のかしわ記念は、かつてよりも砂厚が2㎝深くなった時計の掛かる船橋。さらにスタミナが不足する休養明けで、馬体重14Kg増が示すように太目残りの状態。内枠から好発を切って、序盤は先行したために9着大敗を喫しました。時計の速いマイル戦は本馬にとってベストに近い条件なので、ここも警戒が必要でしょう。

 △ (7)サンライズノヴァ

 2019年のマイルCS南部杯の優勝馬で、昨年の武蔵野Sを制した馬。昨年の武蔵野Sはタフなダートでメイショウワザシがハナを主張したところ、大外からオメガレインボーが競り掛けて行ったことで前半4F46秒1-後半48秒1の超ハイペースになりました。当時のサンライズノヴァは行きっぷりがひと息で、早めに位置を下げて外に誘導し、3角後方から3番手ぐらいでレースを進めた騎手の好判断が功を奏して優勝でした。

 本馬は2019年にこのレースを優勝した頃よりも行きっぷりが悪くなっており、それがその後の成績悪化に繋がっている面があります。昨年のJBCスプリント時のようにタフなダートならチャンスはありそうですが、高速ダートというのは本馬にとって減点材料です。ただし、立て直されたことで状態が良くなっている面はあるので、ここは一応、押さえます。

結論 馬連4-8,15,9,3,7 (18:16:10:4:2) 複勝4 (50)