2022年 京都大賞典の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2022.10.10
2022年 京都大賞典の予想

 ■今年も差し有利の展開が濃厚

 今週から始まった阪神開催は、昨年同様に年末のホープフルSまでの3開催連続、計25日の超ロングラン開催になります。このためコースの芝は昨年より広範囲のほぼ全面を張り替えられています。さらに野芝に洋芝オーバーシードを施し、クッション性確保のためエアレーション作業およびシャタリング作業を実施。馬場が乾ければかなり時計が出ると見ていますが、本日は重馬場スタートで回復しても稍重くらいでしょう。

 京都大賞典が行われる阪神芝2400mは、本来、発走してすぐ上り坂でテンが遅くなる上に1~2角が鋭角のため、内枠先行馬が有利なコース。向正面は緩やかな上りで、3角下りからペースアップするので、外から押し上げが利きにくいというのも内枠有利に拍車をかけている理由です。

 ただし、これは下級条件でのこと。重賞レースともなると3角手前からペースアップして逃げ、先行馬が潰れることがああります。マカヒキが勝った昨年のこのレースはまさにそれ。

 今年は馬場が悪いので、3角手前からペースアップするのは考えにくいですが、ディアスティマ、アフリカン、ユニコーンライオン、キングオブドラゴンとできれば逃げ、先行をしたいスタミナ型の馬が揃っていることを考えると、昨年同様に差し馬有利の展開になると見ています。ここはその想定で予想を組み立てます。

本日1番 阪神11R 阪神大賞典 芝2400m
 ◎ (10)ヴェラアズール
 ○ (5)レッドガラン
 ▲ (13)ディバインフォース
 △ (3)アリストテレス
 △ (14)ディアマンミノル
 △ (7)キングオブドラゴン
 △ (9)ユニコーンライオン

 ■有力馬の紹介

 ◎ (10)ヴェラアズール

 デビューからずっとダートを使われてきた馬。ダートでは2勝クラスで目一杯に走って3着あたりまでという成績となっていた馬です。ところが今年3月の2勝クラス、淡路特別で初めて芝を使われると1番枠から五分のスタートを切って、中団の最内で脚をため、最後の直線では内の狭いところから、抜け出して勝利。3着馬に7馬身半差をつけて、なかなか良い指数を記録しました、

 そこからは芝路線に転向し、安定した成績。そして前走の3勝クラス、ジューンSではオープン級の指数を記録して勝利しました。芝路線に転向してからは全てのレースで上がり3F最速タイムの脚を使えているように、芝適性の高さ、芝に慣れながらの上昇度は著しいものがあります。

 今回は休養明けになりますが、芝での上昇度を考えればここでも十分に通用するでしょう。この秋以降の芝重賞戦線で大きな期待ができる馬だけに、今回の本命馬としました。

 ○ (5)レッドガラン

 デビューから少しずつ力をつけ、一昨年3月の大阪城Sを勝利し、堂々のオープン入りを果たした馬。その後重賞ではやや物足りない成績が続いていましたが、今年1月の中山金杯では8番人気の低評価を覆して優勝しました。

 中山金杯は前半5Fは62秒0とペースは遅かったものの、向正面でジェットモーションが捲って一気にペースが上がった一戦。この捲りに付き合わず、好位の中目から仕掛けを遅らせて行けたのも好走要因ですが、3~4角で好位の内目から中目を通して出口でしっかり進路作り、そこから伸び脚良く、突き抜けて2馬身半差の快勝でした。

 しかし、その次走の京都記念ではレースの上がり3Fが34秒5と速い末脚を求められたために、最後が甘くなって6着に敗れました。その次々走の大阪城Sでも、レースの上がり3Fが34秒8で最後に甘くなって4着。一方、レースの上がり3Fが35秒9だった中山金杯では圧勝しています。また、レースの上がり3Fが35秒1だった前々走の新潟大賞典では接戦を制して優勝しています。つまり、本馬はレースの上がりが掛かれば掛かるほど良いタイプであるということ。

 確かに前走の札幌記念は、前が厳しいペースで上がりが掛かる中、差して9着だったことは物足りないものがありましたが、前々走の新潟大賞典の好走から立て直されての一戦だったことも影響しているのでしょう。再び立て直されて、上がりの掛かる条件のここは積極的に狙ってみたいです。

 ▲ (13)ディバインフォース

 昨年暮れのステイヤーズSの優勝馬。ステイヤーズSは、ラスト5Fまでペースが上がらない超絶スローペースで、逃げた(6)アイアンバローズが2着に粘り、3角2番手のシルヴァーソニックが3着という前有利の競馬でした。

 この流れを1番枠から出遅れて最後方付近からの競馬となったものの、じわっと位置を挽回して中団やや後方を追走。そこからは我慢して2周目のスタンド前を通過。向正面でじわっとペースが上がる中で外から前との差を少しずつ詰めながら3角に入り、3~4角で徐々に勢いがつくと、4角で押し上げて好位列まで上がって直線。楽な手応えで2列目まで上がり、ラスト1Fで粘り込みを図るアイアンバローズを捕らえ切っての優勝でした。

 今春の2走はスタートが悪く、能力を出し切れないまま終わったものの、前走の札幌日経オープンは休養明けの一戦でしたが、春2走よりはスタートが良くなり、レースの流れには乗れていたように、立て直しの効果が感じられました。

 また前走時は出走メンバーの中では一番重い斤量58Kgを背負わされていた中で、最速タイの上がり3Fタイムを記録したあたりにも、復調気配を感じることができました。

 今回の出走メンバーは逃げ、先行したいスタミナ型の馬が多いメンバー構成だけに、展開が向く可能性を感じさせます。本馬の長く脚を使う差しが不気味で3番手評価としました。

 △ (3)アリストテレス

 一昨年の菊花賞でコントレイルを脅かし、始動戦となったその次走のAJCCで初重賞制覇を達成した馬。しかし、AJCC時は極悪馬場。さらにレースのラスト1Fが13秒3まで失速する消耗度の高いレースとなり、そこで休養明けながら中団中目から3~4角で早めに動いて激走したことで疲れが残り、その後は下降線となりました。

 しかし、立て直された昨年の京都大賞典では2着に善戦。昨年のこのレースは向正面で一気にペースが上がり、レースの最速がラスト6、7F目という、かなり前が苦しい流れでしたが、それでも好位の中目から食らいついて2着を死守した内容は立派なもの。負けて強しの競馬でした。

 このように本馬はタフな馬場やタフなレースで実績がある馬。パンサラッサが逃げてかなりのハイペースとなった有馬記念でも6着と、相手関係を考えれば悪くない内容でした。前走の目黒記念は中間楽をさせた影響で、馬体重14Kg増が示すように太目残り。さらにレースが超絶スローペースとなった中、ゲート出たなりの後方待機策。3~4角でペースが上がったところで置かれだしての17着大敗でした。今回は立て直されての一戦。本馬は昨年の京都大賞典で2着の実績があることからも侮れないでしょう。

結論 馬連10-5,13,3,14,7,9 (10:10:10:10:5;5) 複勝10 (50)

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