2025年 1/11・すばるSの予想

■平均ペースの範囲内で収まる可能性が高い

 昨年6月の京都ダ1400m、天保山S(OP)でも逃げて3着の実績が(6)メイショウテンスイだが、当時は外から好スタートを切ってハナに立った(15)サトノルフィアンに行かせてもらったもの。今回は当時よりも同型馬が手強く、斤量60kgでは逃げられないだろう。

 ここは外枠から(16)アドバンスファラオ、発走地点が芝を利して(13)ピースオブエイト、サトノルフィアンらが内に切り込みながら前を主張していく可能性が高いが、この3頭は何が何でもハナへというタイプではない。

 アドバンスファラオは揉まれたくないから逃げることもあるタイプで、大外枠なら無理してまでハナを主張しないだろう。案外とペースが上がらず、平均ペースの範囲内で収まるのではないかと見ている。ある程度、前目で立ち回れる馬を中心に予想したい。

中京11R すばるS ダ1400m
 ◎ (12)ウェイワードアクト
 ○ (10)フリームファクシ
 ▲ (5)イーグルノワール
 △ (6)メイショウテンスイ
 △ (13)ピースオブエイト
 △ (14)ショウナンライシン
 △ (16)アドバンスファラオ
結論 馬複12-10,5,6,13,14,16 (20:10:5:5:5:5) 複勝12 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (12)ウェイワードアクト

 これまで7戦4勝2着1回3着2回。初めてのダ1400m戦となった前走のギャラクシーS(OP)でも2着に健闘した。前走は12番枠から五分のスタート。前々走で1600m戦を中団やや後方からレースを進めていた影響で二の脚はひと息だったが、押して先団馬群の後尾を追走した。

 3角手前で外目に誘導し、3~4角で2列目の外4番手まで押し上げて直線へ。直線序盤でじわじわ伸び、ラスト1Fでロードアワードとの競り合いを制して先頭に立ったところを外からアルファマムに一気に差されてクビ差で敗れた。

 しかし、前走は冬場のタフなダートで前後半3F34秒9-37秒0と超ハイペース。逃げ、先行馬には苦しい流れだったことを考えれば、好内容の2着で、(9)ベルダーイメルを完封している。今回は前走よりも楽なペースでレースを進められると見て、本命に推す。

○ (10)フリームファクシ

 初めてのダート戦となった2走前の中京ダ400m戦、コールドムーンS(OP)を圧勝した馬。2走前は大外16番枠から五分のスタートを切り、中団よりやや前方の外を追走。道中ではじわっと進出して、3~4角で大外を回って直線へ。直線序盤で先頭に並びかけると、ラスト1Fで突き抜けて4馬身差で完勝した。

 2走前はギャラクシーS時ほどタフなダートではなかったにせよ、前後半3F34秒5-36秒6の超ハイペースで中団よりやや前方の外をスムーズに追走と、やや展開に恵まれた面がある。それでもラスト1Fで4馬身突き抜けた内容は強く、ダート適性の高さを裏付けるものだった。

 前走のペルセウスS(京都ダ1800m)では休養明け好走の反動で7着に敗れたが、これは休養明けで好走した反動によるものが大きい。また中団の外で進めながらも最後の直線で伸びてこれなかった辺りから、距離が長かったことも推測される。2走前から中1週、中1週の押せ押せローテーションであるが、2走前の内容からここも侮れない。

▲ (5)イーグルノワール

 デビューから3連勝で昨年12月の兵庫ジュニアGP(園田ダ1400m)を優勝した馬。ここでは7番枠で外の2頭が速かったが、スムーズに外目に誘導し、2列目の外を追走。3角手前で前2頭に並びかけ、外から動いてきたサトノフェニックスと併走で先頭に進出して直線へ。序盤でサトノフェニックスに前に出られたが、最後に差し返してハナ差で勝利した。

 ここでは後のレパードSの2着馬サトノフェニックスとはハナ差だったが、3着馬に5馬身差をつけており、例年の兵庫ジュニアGPと比較しても水準の指数を記録している。

 3歳春はスランプで当時の指数で走ることはできなかったが、2走前のオーバルスプリントで4着と復調の兆し。ここでは6番枠から五分のスタートを切り、逃げ馬の外2番手を追走。3角でサンライズホークが捲ってペースが上がり、最後の直線で早々と失速しての4着だったが、かなりのハイペースで前へ行った馬には厳しい展開だったことを考えれば、よく粘っていた。

 本馬は前走の武蔵野Sでは14着に大敗。しかし、前走は内からハナを主張した(6)メイショウテンスイに外からドルチェモアが競りかけて前後半4F45秒8-50秒2の激流になったもの。本馬は前2頭から離れた3列目の外付近を追走していたが、それでも十分厳しいペースだったし、距離も長かった。

 今回は実績のあるダ1400m戦。タフな馬場の園田や浦和のダ1400mで実績があるように、良馬場で時計が掛かる馬場もいいはず。今回は近2走よりも遅い、先行馬に有利なペースが予想されるだけに、巻き返しを期待したい。

△ (6)メイショウテンスイ

 昨年7月に福島ダ1700mのジュライS(L)を勝利した馬。ここでは12番枠から好スタートを決め、じわっと内に切れ込みながらハナを主張。1角手前でハナを取り切るとペースを落として、十分に息の入った逃げ。3~4角でペースを引き上げ、2馬身差のリードで直線へ。直線序盤でもその差を維持し、ラスト1Fでさらに差を広げて2馬身3/4差で完勝した。

 前記のジュライSは同型馬の不在を利してマイペースで逃げ切ったもの。本馬は前に行って、持久力を活かしたいタイプで、昨年6月の京都ダ1400mの天保山特別でも逃げて3着の実績がある。

 このように前に行ければ幅広い距離に対応できるが、今回は外枠にテンの速い馬が出走しているので逃げられず、外から被されてしまうリスクもある。しかし、ある程度、前に行ければ、近走で厳しいペースを強いられた経験が活かされるはず。前からしぶとく粘っての一発を警戒したい。

△ (13)ピースオブエイト

 2走前に重馬場の新潟芝1600m戦、谷川岳S(L)を勝利した馬。ここでは6番枠から好スタートを決めると、二の脚の速さの違いですぐに先頭へ。外から上がったアナゴサンに行かせようとしていたが、最終的には同馬が2番手に控えたので、掛かるのを宥めながら平均ペースで進めていく。

 3角では1馬身差、4角でもその差を維持して先頭で直線へ。直線序盤で仕掛けて後続との差を広げにかかったが、アナゴサンがしぶとく食らいついてくる。ラスト1Fで同馬が甘くなり、外から中団のインをロスなく進めたヴィジュネルが上がってきたが、余裕を持って2馬身半差で完勝した。

 本馬はその後に屈腱炎を発症し、前走のカシオペアSは1年6ヵ月ぶりの一戦。内から掛かり気味にアウスヴァ―ルのハナを叩いて苦しくなったが、スタミナが不足する長期休養明けでは仕方ない。

 今回は再び立て直されての一戦。発走地点が芝のここではハナを主張する可能性もあるが、折り合いさえつけば2、3番手でもやれるはず。今回は初ダートになるが、揉まれない外枠に入ったことは好ましく警戒したい。

△ (14)ショウナンライシン

 2走前の東京ダ1600m戦、グリーンチャンネルCの勝ち馬。ここでは4番枠から出遅れて後方2列目の最内を追走。道中も後方最内で脚を温存し、3~4角でも最短距離を通して4角出口で2頭分外に誘導。しかし、直線序盤で進路がなく、仕掛けを待たされたが、再び進路を内に切り替えて2列目に並びかける。ラスト1Fで抜け出したタマモロックを捉え切って、半馬身差で勝利した。

 2走前は前後半4F45秒6-後半4F48秒6の超ハイペース。展開に恵まれての勝利だった。しかし、本馬は3走前の福島ダ1700m戦、ジュライSでは好位の中目で進めて2着に善戦しているように、マイル前後の距離なら好位でもレースができる馬だ。

 今回はダ1400m戦になるが、前走の武蔵野Sでは前半の速いレースをしているので、ここではそこまで後方からのレースにはならないと見ている。中団くらいでレースが進められれば、ペース次第でチャンスがありそうだ。

△ (16)アドバンスファラオ

 3走前の中京ダ1400m戦、桶狭間Sではオープンでも上位争いが可能な指数で勝利した馬。ここでは13番枠から五分のスタートだったが、かなり押してハナを主張。ハナを取り切ってからはペースを落として3/4差で3角へ。そこからやや差を広げて4角では1馬身差。直線序盤で仕掛けて後続との差を広げにかかったが、テイエムリステッドが食らいついてくる。ラスト1Fで同馬にクビ差まで詰め寄られたが、3着馬に6馬身差をつけており、実質完勝だった。

 また3走前は前後半3F34秒2-35秒8と、そこまで速いペースではないが、前半でハナを主張するのにかなり脚を使っており、ラスト1Fで甘くなったのも仕方ない。

 本馬は2走前のながつきS(OP)でも好位の外で進めて2着接戦の3着に善戦しているように、ハナへ行けなくても揉まれなければ問題がないタイプ。前走のペルセウスSは出遅れ後に躓いて最後方からの追走となり大敗したが、立て直されて大外枠の今回は、前半から無理をさせない競馬で好走を期待する。

2025年 中山金杯の予想

■今年はBコース使用。悪化した馬場の内側がカバーしきれていない

 中山芝コースは前年12月の開催はAコース、年明けからCコースに替わるため、中山金杯当日は内と前が有利になる傾向があった。しかし、今年はBコース使用。悪化した内をカバーし切れず、中目が伸びている現状で、本日6レースの中山芝1600mの未勝利戦でも最後の直線で内の先行馬が失速し、外からの差しが決まった。

 中山芝2000mはスタート後に急坂があり、それを上り終えるとすぐに1角なので前半のペースが上がりにくいが、今回は(18)ホウオウビスケッツ、(10)セイウンプラチナなどの逃げ馬が出走している。

 大外枠で斤量59.5kgのホウオウビスケッツが1角までにハナを取り切れなかったならば、セイウンプラチナが逃げてペースを引き上げる形になるだろうし、(16)ボーンディスウェイ、(9)ギャラクシーナイト、(5)ショウナンアデイブなどの強力先行馬も多数出走。ここはそれなりにペースが上がると見て予想したい。

中山11R 中山金杯 芝2000m
 ◎ (15)クリスマスパレード
 ○ (16)ボーンディスウェイ
 ▲ (9)ギャラクシーナイト
 △ (6)カラテ
 △ (12)ディオスバリエンテ
 △ (13)アドマイヤビルゴ
 △ (17)シンリョクカ
 △ (18)ホウオウビスケッツ
結論 馬連15-16,9,6,12,13,17,18 (15:10:5:5:5:5:5) 複勝15 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (15)クリスマスパレード

 秋華賞トライアル・紫苑Sの勝ち馬。その2走前は6番枠からまずまずのスタートを決め、二の脚の速さで先行して逃げたイゾラフェリーチェの外2番手を確保。1~2角でややペースが落ち、コントロールしながら3角へ。

 3~4角では軽く仕掛けて4角出口で先頭に立つと、直線序盤ですっと伸びて3/4差ほど前に出る。ラスト1Fで外からミアネーロにクビ差まで詰め寄られたが、1分56秒6のレコードタイムで勝利した。

 2走前のレコードタイムは秋の中山開幕日、異常なほどの高速馬場によるものでハイペースではないが、極端に前が有利だったわけでもない。ラスト1Fで末脚が強烈なミアネーロにクビ差まで詰め寄られたが、自身もラスト1Fで加速して勝利している。

 前走の秋華賞では5着。ここでは13番枠から五分のスタートを切り、二の脚良く楽に先行したが、外からセキトバイーストが競ってきたので同馬を行かせて2番手に控える形。道中はコントロールしながら同馬から6馬身ほど後ろで進めた。

 3角ではセキトバイーストから8馬身ほど離れた2番手で最短距離を通して、同馬と6馬身差まで差を詰めて直線へ。序盤で追われるとセキトバイーストに並びかけ、ラスト1Fですぐに先頭に立ったが、そのあと甘くなって2着争いから一列遅れて4着大接戦の末に5着となった。

 前走は勝ちに行ったぶん、ラストで甘くなったが、もう少し脚をタメていれば4着はあった内容だった。ここへ来て明確に地力をつけていると言える。レガレイラが有馬記念を優勝したことなどから現5歳馬の評価が急上昇しており、正直に言えば、積極的に狙いたくない。ひとつ上の世代のレベルが高くないので、現5歳馬が活躍している面があるからだ。

 ただ本馬は秋華賞後に休ませて成長を促しており、ここが目標なのは明確。前走が目標で、そこで展開に恵まれて好走後に楽をさせた人気の(14)リカンカブールや(18)ホウオウビスケッツを狙うよりは健全と見て、クリスマスパレードを本命視した。

○ (16)ボーンディスウェイ

 前走のリステッド競走、オクトーバーSの覇者。前走は6番枠からまずまずのスタートを決め、そこから押して加速をつけてハナ争いに加わって行った。最終的には内外の2頭を行かせて、3番手で様子を窺っていたが、道中でもペースが落ちなかったので3番手を維持。

 3~4角でペースが落ちると、外からじわっと仕掛けながら4角で2番手に上がって逃げ馬と1馬身1/4差ほどの差で直線へ。直線序盤で先頭に立ち、ラスト2Fで追われるとしぶとく伸びて、(9)ギャラクシーナイトを寄せつけない。ラスト1Fでもそのまま差を詰めさせず、1馬身3/4差で完勝した。

 前走時は超高速馬場で逃げ、先行馬がわりと手薄ということで本命◎としたが、前後半5F58秒3-59秒1と想定よりもワンランクペースが速かった中でがんばり抜いた。2走前の七夕賞では前半3F33秒6と短距離のように前半が速い展開の中で、かなり押して先行し、3番手で進めた同馬にとっては、前走程度のハイペースではへっちゃらだったのだろう。最後の直線ではずっと左手前のまま走っていた。

 前走時は本格化を感じさせる内容。もともと2歳時には葉牡丹賞を逃げ切り、3歳春の弥生賞では2列目の最内を上手く立ち回って3着に善戦。そして昨年の中山金杯でも2列目の外から直線序盤で先頭に立って4着と、中山芝2000mに実績が豊富な馬でもあり、ここは期待したい。

2025年 京都金杯

■中京開催時の京都金杯は内有利

 21~23年同様に中京芝1600mで実施される。前記の過去3年の京都金杯は、前年12月の6日間開催を前半4日間Aコース→後半2日間Bコース使用後のAコース替わり初日で行われていたが、今年も同じ。21~23年は内枠有利だったが、今年も同じコースローテーションだけに、そういう傾向になる可能性が高い。

 また中京芝1600mは中盤で坂を下るため、中盤で坂を上る京都開催時よりも緩みなくレースが流れ、約1秒も速い時計で決着するため、コーナーで外を回ると苦しい。さらに3角、4角がスパイラルカーブになっていることも、内枠の馬が活躍している理由だ。

 今年も前に行ってこその(14)メイショウチタン、(9)オーキッドロマンス、(10)セルヴァーグなどが出走しているので、ここも緩みない流れが濃厚。内で脚をタメられる馬を中心に予想したい。

京都11R 京都金杯 芝1600m
 ◎ (1)ロジリオン
 ○ (2)セオ
 ▲ (9)シャドウフューリー
 △ (7)サクラトゥジュール
 △ (8)オーキッドロマンス
 △ (11)コレペティトール
 △ (12)フィールシンパシー
 △ (15)ドゥアイズ
 △ (16)ウォーターリヒト
結論 馬連1-2,9,7,8,11,12,15,16 (10:10:5:5:5:5:5:5) 複勝1 (50)

■有力馬と評価コメント

◎ (1)ロジリオン

 2走前の富士Sでは休養明けで3着。ここでは14番枠から出遅れたが、思い切って位置を押し上げ、好位の外で流れに乗って3角へ。3~4角でペースダウンしたが、ここではコントロールして3列目の外を維持。直線序盤でじわっと仕掛けて2列目の外まで上がり、ラスト2Fで先頭に立ちかける場面で外からジュンブロッサム、内からソウルラッシュに上がって来られる。ラスト1Fで前記2頭に突き抜けられたが、本馬もしっかりと3着を確保した。

 2走前は前半で位置を挽回したことがラストでの伸び切れなかった理由。それでも次走でマイルCSを制す2着ソウルラッシュと1馬身1/4差だから、ここでは地力上位だ。

 前走のキャピタルSは4着敗退。これは休養明け好走の反動によるものだろう。前走は楽をさせた一戦で、2走前で馬体重14Kg増からさらに体重が増えていた。またここでも2番枠からやや出遅れ、富士Sよりも前半が速い展開ながら位置を押し上げていったことも影響している。

 今回は1番枠。この枠は外の逃げ、先行勢が競りながら内に切れ込んでくる中で、すっと3列目の最内くらいが取れる最高の枠。最短距離を通して脚を温存できる優位性があるだけに、ここは本命に推す。

○ (2)セオ

 3走前の都Sでは、本日の中山金杯に出走予定のアルナシーム(後に中京記念勝ち)を撃破して勝利した馬。ここでは6番枠からまずまずのスタートを決めてハナを主張したが、内からアウスヴァールが絡んでくると、同馬を行かせて2番手の外で折り合った。

 道中はかなりのスローペースだったが、コントロールしながら2番手の外を維持。3~4角では楽な手応えで加速し、4角では持ったままアウスヴァールにプレッシャーをかけてコーナー出口で先頭に。直線序盤で追われるとすっと伸びて2馬身半差、ラスト1Fで迫るアルナシームを振り切って1馬身1/4差で完勝した。

 本馬は3歳時、中山芝1800mの1勝クラスではレーベンスティールを相手に逃げ切り、2勝クラスでは京都芝1600mを逃げ切るなど、芝1600m~芝1600mで逃げてこその面があったが、古馬になってからは折り合う競馬でも結果を出せるようになったのは大きな収穫。近2走では2桁着順に大敗しているが、今回は前走カシオペアS大敗から再び立て直されての一戦。変わり身を期待したい。

▲ (9)シャドウフューリー

 前走のリゲルSの覇者。前走では12番枠からまずまずのスタートを決め、内枠から先行する馬がいなかったので、じわっと促して3番手まで進出。道中は3番手で我慢させ、3~4角で再び前との差をじわっと詰め、外から2番手のセッションに並びかけて行く。直線序盤では同馬との差は3/4差だが、その差はなかなか詰まらない。しかし、ラスト1Fでしぶとく伸びて粘るセッションを競り落として3/4差で勝利した。

 本馬は東京芝1600mの1勝クラス時に初めて逃げて崩れて以来、好位の直後から最後にひと脚使う競馬で安定した成績を残していたが、前走は勝ちにいく競馬でも崩れず、セッション(昨年の京都金杯2着)に競り勝った。前走指数は特筆するものではないが、地力強化を感じさせる内容。ここは前半から速くなりそうなので、得意の好位直後からもうひと脚使う競馬で、さらなる前進を期待する。

△ (7)サクラトゥジュール

 折り合いに課題があり、3勝クラス以降は大敗することも多かったが、休養明けとなった5走前のメイSでOPをようやく勝利。5走前は2番枠からまずまずのスタートを切り、外の各馬を行かせて3列目の最内を追走。道中では行きたがるのを我慢させ、ポジションを維持。

 3~4角では2列目の最内のヴィジュネルが動かないので仕掛けを待たされたが、直線序盤で最内から同馬をかわして2番手に上がった。ラスト2Fでするする伸びて先頭の(11)マテンロウスカイとは1馬身差。ラスト1Fで同馬を捉えてクビ差で勝利した。

 ここでは7番人気だったが、マテンロウスカイ(後の中山記念覇者)をクビ差で下し、3着馬エピファニー(後の小倉大賞典覇者)、4着馬ドーヴネ(後の中山記念の2着馬)に3馬身差をつけ、重賞でも通用する指数を記録した。

 そして2走前の東京新聞杯で初重賞制覇を達成。ここでは1番枠からやや出遅れ、軽く促されて中団最内から追走。道中では空いていたインコースをコントロールしながら好位の直後まで上がって3角へ。3~4角の中間地点で仕掛けたが、進路がないまま直線を迎えることに。

 直線序盤は外を狙っていたが、最終的には最内に誘導し、ラスト2Fでは3列目から2番手に上がった。ラスト1Fで先頭のウインカーネリアンと1馬身3/4差ほどあったが、そこからしっかり差し切って1馬身差で完勝した。

 5走前と2走前の共通項としては、ともに緩みない流れで前に馬を置いて最短距離をロスなく立ち回っていること。一方、かなりのスローペースだと折り合いを欠いてしまうことが多く、前走の関屋記念は前半が遅く、ここで4番枠から二の脚よく前に行ってしまったために酷く折り合いを欠いて13着に敗れた。

 緩みない流れが予想されるここは折り合いは付くだろうが、今回は7番枠。外の逃げ、先行勢が競りながら内に切れ込んでくることを考えると、外目の枠の競馬になってしまいそうだ。そこが不安なのと、去勢明けを考慮して評価を下げた。ただ、追い切りでは去勢休養明けとしては動けていた。