2019年 武蔵野S・デイリー杯2歳S

●武蔵野ステークス

武蔵野Sは先週のみやこS同様に、チャンピオンズCの前哨戦。しかし、中距離路線のトップクラスはG1・JBCクラシック、上がり馬はみやこSへ向かうことが多いのに対して、こちらは短距離路線馬が多く出走してきます。しかし、前走でマイル以上の距離を使われていた馬がここで活躍することが多く、それらが勝ち負けした場合には本番に繋がることもあります。(2013年のペルシャザールや2015年のノンコノユメなど)

また、武蔵野Sが行われる東京ダ1600mの舞台は、2コーナー奥の芝からスタートし、最初の3コーナーまで約640mとストレートが長いのが特徴。これによりテンの遅い馬でも3コーナーまでにハナを主張することが可能。つまり、逃げたい馬、積極的なレースをしたい馬が複数出走していれば、隊列形成が激しくなり、ハイペースになることがあります。

ノンコノユメがこのレースを制した2015年も短距離路線の逃げ馬セカンドテーブルに、ニシケンモノノフ、タガノトネールなどが競り掛けて前半4F46秒1のオーバーペースが発生したほど。逆に今年のフェブラリーSのように、逃げ馬がインティのみならば、前半4F48秒0のスローペースで流れて、逃げ、先行馬が楽に残れる場合もあります。

さて、今年はスローペースかハイペースか!? 良馬場ならば前半4F47秒台後半までペースを落とせれば、逃げ、先行馬優勢ですが…前半4F46秒台前半までペースを上げてしまうと、差し、追い込み馬が台頭するようなレースになるでしょう。

●デイリー杯2歳ステークス

2歳G2としては数が少ない伝統のデイリー杯2歳S。2014年より施行時期が10月から11月に繰り下げられ、朝日杯FSの前哨戦になったことやサウジアラビアRC創設や京都2歳Sの重賞格上げなど、2歳重賞が増えたことにより、かつてほど強豪が集わなくなりました。しかし、ホープフルSがG1昇格後は、中距離路線のトップクラスが同レースへ向かうこともあり、案外と本番には繋がっています。そういう意味では、要注目のレースでしょう。

また、デイリー杯2歳Sが行われる京都芝外1600mの舞台は、最初の3コーナーまでの距離が約716mと長いのが特徴。しかし、特に2歳馬のレースは、は3コーナーの坂を意識して前半のペースが上がらないのが特徴。2歳馬はまだ体力がついていないからです。このためか過去10年で逃げ馬が2勝、2着2回、3着1回と活躍しています。昨年もアドマイヤマーズとメイショウショウブの行った、行ったでした。差し馬はメンバー最速クラスで上がってこれる馬でないと厳しいでしょう。

2019年 メルボルンCの予想

日本人にとっては、規格外の24頭立てで行われるメルボルンC。このレースが行われるフレミントン競馬場は平坦コースで、直線1000mのレコードは、直線・芝1000mで55秒42m、芝1200mで1分07秒16で、芝1600mが1分33秒49という日本に近い高速馬場です。

コースは左周り・1周2312m。メルボルンCが行われる芝3200mのスタート地点は、直線1000mが行われる約手前にあるために、最初の1コーナーまで約900mもあります。このため1コーナーまでに隊列が形成されることが多く、超多頭数ながら、枠順による大きな有利不利はありません。

最後の直線も450mもあるので、先日のコックスプレートのリスグラシューのように、コーナーの外から位置を押し上げて行く必要もありません。(ムーニーバレー競馬場の最後の直線は137m) 脚質による大きな有利不利もないでしょう。

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2019年 JBCクラシックの予想

下半期の古馬ダート中距離路線の最初のG1「JBCクラシック」。このレースは過去10年で地方馬の3着以内は、2010年のフリーオーソのみという地方馬受難。中距離路線は中央と地方の実力差が大きく、中央のトップクラスと同等の実績がない限り、容易に狙えません。

同年のフェブラリーSの覇者の活躍が目立つレースながら、今年はインティが状態に自信が持てずに格下のみやこSに出走。また、無敗の日本テレビ盃の覇者、クリソベリルも浦和コースを嫌って回避。これにより地方馬の3着以内があるかもしれませんね。

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2019年 JBCスプリントの予想

古馬のダート、唯一のスプリント路線のG1レース「JBCスプリント」。今年も昨年同様に前走でスプリンターズSに出走していた馬も参戦しますが、例年は前哨戦の東京盃組やマイルCS南部杯組が集います。年によっては、JBCクラシックの出走が叶わずに、白山大賞典の優勝馬がここに出走してくる年もあるほど。本来は、前走で同距離、もしくは1F前後の距離を使われているほうが有利なはずですが、同年の白山大賞典やマイルCS南部杯の優勝馬の活躍が目立っています。スプリント路線よりも中距離路線のほうがレベルが高いからでしょう。

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2019年 JBCレディスクラシックの予想

2011年に創設されて今年で9年目となる「JBCレディスクラシック」は、今年は浦和が舞台。「この日、今まで見たことのない浦和になる」というキャッチフレーズどおり、見たことないほどの人で賑わうことでしょう。浦和になったことで、まさかのJBCスプリントと同距離1400mで行われることになります。もともと距離の長短を視野に入れたデータ作りはしていますが、本来であればスプリントに出走するはずのスプリント路線馬は警戒したほうがいいでしょう。

浦和1400mが舞台になったことで、前哨戦のレディスプレリュードを制したアンデスクイーンがクラシックに回り、3着馬のラビットランは昨日のみやこSに出走していましたね。これはさすがに浦和で行われることの弊害でしょう。何だか気の毒です(´;ω;`)ウッ…

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2019年 みやこS・アルゼンチン共和国杯

●みやこステークス

昨年はJBCが京都競馬場で開催されたため、ひっそりと行われなかったみやこS。このレースはチャンピオンズCの前哨戦で、休養明けの実績馬vs夏以降使われてきた上がり馬という対戦図式になることがほとんど。また、JBCと開催時期が重なっており、一線級の参戦が少ないことから、上がり馬、特に4歳馬の活躍が目立ちます。

また、このレースが行われる京都ダ1800mの舞台は、最初の1コーナーまでの距離が286mと短く、外枠の馬は最初のコーナーで外に張られることになるので、基本的には内枠有利です。2015年の7番人気で優勝した2番枠のロワジャルダンを始め、最内を立ち回った馬が上位争いをしています。

当然、物理的に最内を通せる逃げ馬も警戒が必要ではありますが、今年に関しては、リアンヴェリテ、インティ、更にはスマハマと逃げ馬や積極的なレースをしたい馬が集いました。さすがにここまで逃げると強力な馬が集うと、ペースが上がるでしょう。前半4F48秒前後までペースが上がっても不思議ないメンバー構成だけに、後半型の馬を中心に馬券を組み立てたいです。

また、本来は浦和のJBCクラシックでも良かったはずのフェブラリーSの覇者インティが、斤量59kgを背負ってまでここに出走してくる意味を考えると、より予想にまとまりが出るでしょう。予想のベテランの方なら、簡単に推測がついちゃいますね(^_-)-☆

●アルゼンチン共和国杯

アルゼンチン共和国杯が行われる東京芝2500mは、目黒記念と同じコース。目黒記念とアルゼンチン共和国杯しか行われないコースです。このコースは芝2400mのスタート地点を100m後方に延ばしたところがスタート。スタンド前直線の坂下からスタートし、すぐに上りとなるため2400mよりもテンは落ち着く傾向があります。

ただし、最初の1コーナーまでの距離は長いため、今年の目黒記念のように逃げ馬が多数出走していると、平均ペースよりも速くなります。逆に昨年のアルゼンチン共和国杯のよう逃げたい馬がウインテンダネス1頭だと平均ペースよりも遅くなり、上がり勝負となります。

今年はパリンジェネシスが逃げを示唆するコメントを出し、同馬の逃げが濃厚。オジュウチョウサンがよっぽど積極的に出して行けば、平均ペースよりも速くなる可能性がありますが、無理に行かせて押し切れるほどの能力もないので、無理をさせないでしょう。

よって、パリンジェネシスの逃げでスローペースの上がり勝負が濃厚。どちらかというと昨年のこのレースに似た展開、昨年より少し速いくらいのペースで落ちつくと見ています。そうなると逃げ、先行馬でも十分に残れる可能性もありますが、そこまで強力な馬がいないのも事実。それだけに末脚の速い馬を積極的に狙いたいです。

2019年 ファンタジーS・京王杯2歳S

●ファンタジーステークス

ファンタジーSは、阪神ジュベナイルFの前哨戦。2012年に同前哨戦のアルテミスSが創設されて以来、出走馬が分散し、小頭数で行われることがほとんど。しかし、今年はアルテミスSに強豪リアアメリアが出走し、同馬を避けるかのように小頭数。そのぶんこちらのほうが15頭立てになりました。本番に繋がることが多いのは、アルテミスSのほうですが、昨年、このレースの覇者ダノンファンタジーが本番を制したように、全く繋がらないこともありません。

また、ファンタジーSが行われる京都外回りの芝1400mは、スタートして約200m地点から3コーナーの急坂を上って行くコース。このため短距離戦ながら前半ペースがそこまで上がらず、後傾ラップが発生しやすくなっています。つまり、上がり勝負。この週からBコース使用となっても、Aコース使用時が雨に祟られることが多いせいか、大きく影響を受けることがなく(年によっては高速化)、逃げ、先行馬が有利の傾向となっています。

実際に2014年~2016年は、レースの前半3Fが35秒台前半。一昨年に至っては、出遅れ馬が多発し、前走芝1600mの新潟2歳Sで逃げたコーディエライトのレースメイクする形で前半3F36秒3の超スローペースが発生しました。このような経緯から2015年~2017年は逃げ馬が連対しています。また、2014年は前走・小倉2歳Sでオーバーペースに巻き込まれて大敗した14頭立て、14番人気のクールホタルビが先行策から押し切り、アドバルーンを打ち上げました。

ただし、今年の京都芝コースは、台風の影響などで例年よりも時計が掛かる状況下。先週までなら直線の外を通らないと苦しい状況下でした。その上で今年は芝1200m路線の逃げ馬ケープコッドの逃げが濃厚。他にも新潟2歳Sで逃げたエレナアヴァンティに外枠のマジックキャッスル、ペコリーノロマーノ、クリアサウンと先行馬が揃い、前半3F34秒台までペースが上がる可能性もあります。Bコース使用で、どう変わるのかをチェックしてから、予想を組み立てるのが理想でしょう。

●京王杯2歳ステークス

京王杯2歳Sは、朝日杯フーチュリティSの前哨戦。2歳戦で唯一の短距離G2ともあって、短距離志向の強い馬がここを目標にすることもあります。しかし、けっして本番に全く繋がらないこともなく、2010年にはこのレースの1着馬グランプリボスと2着馬リアルインパクトが本番でワン、ツーを決めたこともありました。

ただし、本番に繋がるのは、デイリー杯2歳S勝ちなど、もともとマイル戦で実績がある馬ばかり。マイル戦での実績がないと、一昨年の優勝馬モンドキャンや3着馬タワーオブロンドンのように、2着、3着と善戦止まりで終わることが大半です。

また、ファンタジーSの傾向は、上がり勝負になりやすいと説明しましたが、京王杯2歳Sが行われる東京芝1400mも同じ。スタートして緩やかに坂を上りながら、約350m地点で3コーナーを迎えるために、ペースが上がりにくいからです。特に逃げ馬不在の場合には、前半3Fが36秒台よりも遅い超絶スローペースが発生する場合もあります。超高速馬場でそこまでペースが遅いとなると、上がり3F33秒台前半よりも速い末脚が使えないと、勝ち負けするのは物理的に不可能です。

しかし、今年は函館2歳Sを逃げ切り勝ちしたビアンフェが出走。同じく芝1200m路線馬のアポロニケ、セイラブミーなどが出走しているだけに、前半3F35秒台くらいまでは上りそうです。それぐらいまでペースが上がれば、逃げ、先行馬が有利となるはず。前が有利と見て、予想を組み立てたいです。

2019年 北海道2歳優駿

2歳最初のG3・エーデルワイス賞は、デビュー時期が早く、キャリアが豊富な地方(門別)勢が断然有利であることを説明しました。そして、今年も門別勢が上位を独占しました。しかし、第2戦目の北海道2歳優駿となると、中央勢がやや優勢となってきます。JRAでは秋になるとダートの500万下が行われるようになり、中央勢もある程度のキャリアを積むことが出来るからです。

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2019年 天皇賞(秋)

1987年のニッポーテイオー以来、31年間も逃げ切りが決まっていない天皇賞(秋)。歴史上は1991年にプレクラスニーが一応の逃げ切り勝ちを収めていますが、これは1着入線したメジロマックイーンの降着によるもの。

あのサイレンススズカも5F57秒4の驚異的なタイムで通過したものの、大欅の向こう側に消え、逃げ馬エイシンヒカリも一度目の出走では、2番手を選択。また、大方から逃げると思われていた一昨年のキタサンブラックは意図的な出遅れ(?)から、道中で位置を上げてのVでした。

エイシンヒカリやキタサンブラックの鞍上、武豊騎手が逃げない選択をしたのは、特に天皇賞・秋が行われる東京芝2000mは、良馬場でも逃げ切るのは厳しいことを知っているからでしょう。

なぜ、厳しいのかというと、東京芝2000mは専用ポケット地点からのスタート。このため各馬の出脚が良く、すぐに2コーナーを迎えるため、外枠の馬は内に切り込んで来ます。このため逃げたい馬は序盤からスピードに乗せる必要があるからです。

序盤からスピードに乗せて行かせた上に、更に3コーナーまでの距離が長いとなると、逃げ馬は容易に息が入れられません。レースの前半3Fが速くても4F目で息を入れれば再加速も可能ですが、4F目で息を入れきらないと、どうしても最後が苦しくなってしまいます。

これが逃げ馬が逃げ切れない理由ですが、不良馬場だった一昨年を除く過去5年は、レースが極端にスロー化。昨年の天皇賞(秋)でも逃げたキセキが3着に粘りました。これを考えると逃げ馬が逃げ切る日も近いのかもしれません。かつての天皇賞(秋)であれば、逃げ馬受難で、先行馬は苦戦でしたが、今後は逃げ、先行馬の一発に注意する必要があるでしょう。

また、断然の1番人気馬アーモンドアイは2番枠。これまで一度も馬群を割るレースをしていないこの馬にとって、決していい枠順ではないはず。しかも、目標は次走のJC。外を回しての差し損ねも考慮の上で予想を組み立てたいです。

2019年 アルテミスS・スワンS

公開するのを忘れておりました(‘◇’)ゞ

●アステミスステークス

阪神ジュベナイルFの前哨戦として創設されて今年で8年目。過去の連対馬からアユサン、レッツゴードンキ、メジャーエンブレム、リスグラシュー、ラッキーライラックと、後のGIホースを多く輩出しており、本番に繋がるという意味でも、注目度の高いレースとなっています。

このレースは本番を意識して、末脚を生かすレースをする馬が多いことがポイント。昨年のライデンシャフトのような、何が何でもハナへ行ってこその馬が出走していない限り、まず、平均ペースよりも遅い流れになります。このため将来のある馬が活躍する一方、一昨年の13番人気馬サヤカチャンのような、前からの一発も決まっています。

キャリアの浅い馬2歳馬は、まだ脚質が定まっていない場合もあり、急な脚質チェンジもありますが、それでも騎手自ら無理に行かせてバテさせるようなレースは基本的にはさせません。将来性を紡ぐことになりかねないからです。だからなおさら、前残りが発生したり、2015年のデンコウアンジュのような末脚特化型の馬が台頭するのでしょう。

個人的にこのレースは、将来性のある馬よりも、この条件なら恵まれる、人気以上に走れるという馬を本命にすることをお薦めします。そのほうが高配当にぶり当たります。

●スワンステークス

スワンSは過去10年で逃げ馬の成績が1着2回、2着2回、3着3回ととにかく逃げ馬の活躍が目立つレースです。短距離戦にして前半ペースが上がらず、前有利の展開になることが多いのがポイント。京都芝コースは年間を通しても高速馬場の上に、芝1400mは前半で坂を上がって、後半で下るコースだからです。

しかし、雨の影響が残った近2年では、レースがややハイペースとなり、差し、追い込み馬のサングレイザーやロードクエストが優勝したように、時計が掛かると一転して差し、追い込み馬が台頭します。本日も極端ではないにせよ、時計の掛かる馬場状態。先週同様に外差しが決まっているだけに、その前提で予想を組み立てたいです。

まして今年は内枠のマルターズアポジーに外枠のイエローマリンバやセイウンコウセイなど、前に行ってこそのスピードタイプが多数出走しているだけに、なおさら逃げ、先行馬にとって厳しい展開になる可能性が高まりました。