2020年 兵庫ゴールドトロフィー

兵庫ゴールドトロフィーは、ダートグレードでは数少ないハンデ戦で行われるレース。中央馬と地方馬のハンデ差が大きく、中央のトップハンデ馬は、2011年のスーニや2016年のドリームバレンチノのように、ハンデ59.5㎏を背負わされることもある。対して地方勢のハンデは軽く、同年のダートグレードで連対実績がなければ、51~54kgの軽ハンデで出走することが大半だ。

このためこのレースは、地方勢が穴を開けることが多く、地方馬のこのレースでの成績は、過去10年で1着こそないが、2着4回、3着7回という良績だ。確かに過去1年以内にダートグレードで3着以内の実績があった2010年のラブミーチャン(3着)、2012年のオオエライジン(3着)、2015年のポアゾンブラック(3着)、2015年のポアゾンブラック(3着)、2017年のラブバレット(2着)の活躍は当然かもしれない。デビューから無敗のオオエライジンの一度目の挑戦も3着だったが、この辺りも。まあ順当。

しかし、2013年は6番人気のエプソムアーロンが2着と好走し、馬連1万1380円、3連単15万7590円の高配当になったこともあった。

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2020年 ターコイズS

オープン特別から重賞に格上げされ、今年で6年目となるターコイズS。重賞に格上げと同時に、この時期に行われていた愛知杯の施行時期が年明けに繰り下げられたこともあり、オープン時代と比べると好メンバーが集うようになりました。

このレースはマイル戦ですが、年によっては、前走で秋華賞やエリザベス女王杯、その前哨戦の府中牝馬Sに出走していた馬が多く参戦し、対戦図式は中距離路線組vsマイル路線組。この比較が予想を難しくさせますが、GⅠ、GⅡである前記レースの上位馬は苦戦している傾向があります。これはG1、GⅡを大目標にした後の一戦で余力がない上に、重いハンデが課せられることが多いからでしょう。

一方、良く巻き返しているのは、前記レースの大敗馬です。一昨年のミスパンテールは、エリザベス女王杯12着凡退からの巻き返しV、昨年はコントラチェックは秋華賞15着からの巻き返しVでした。遡れば2010年にもシングウィズジョイが秋華賞10着から巻き返しVを決めています。これらの共通項は、もともとマイルで実績のあった馬たち。基本的に中距離のGⅠ、GⅡで敗れた、マイル適性の高い馬を本命視するのがベストとなります。

また、円状コースで内枠有利の中山芝1600mが舞台ということもあり、外枠の差し、追い込み馬は不利。2017年の1番人気馬ラビットランや2018年の1番人気馬プリモシ―ンは、追走に苦労し、外々を回るロスの大きい競馬で敗れています。このレースは中距離路線組が集うことで、先行馬が手薄となり、前が容易にバテずに上がりの速い決着となりやすいのも、前記の差し、追い込みタイプが苦戦する理由でもあるでしょう

しかし、今年は例年よりも中距離路線馬の出走が少なく、逃げ、先行馬が揃いました。快速馬トロワゼトワルがトップハンデ57kgを背負って大外枠に入ったことを考えると、ハナに行けない可能性は十分。スマイルカナの単騎気味の逃げにモルフェオルフェがとう絡んで行くのか? クリスティ、アロハリリーなどの逃げ、先行馬も出走しているだけに平均くらいまではペースが上がりそう。その前提で予想を組み立てます。

2020年 全日本2歳優駿

2歳ダートの頂上決戦、全日本2歳優駿。このレースは2歳チャンピオン決定戦らしく、先日の阪神ジュベナイルF同様に成長力が重要ポイント。近走で凡退が続いて成長力にやや疑問府がつく馬は、苦戦している傾向がある。つまり、高い能力を持ち、近走成績も良い勢いのある馬を狙うのが基本だ。

実際に過去10年の優勝馬10頭中8頭がダートでは無敗の馬。それも前走では、中央の1勝クラスかダートグレードを勝利している。また、前記の条件を満たしていないのは、中央のレベル「?」で、川崎のヴァケーションが優勝したが昨年と、2010年のビックロマンスだが、同馬もダートに転じて未勝利、500万下を連勝し、前走の北海道2歳優駿(現JBC2歳優駿)で2着と好走していた馬だった。このことからも近走成績の良い勢いのある馬が、活躍していることがおわかり頂けるだろう。

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2020年 カペラS・阪神ジュベナイルF

カペラステークス

カペラSはJRAでは唯一行われるダ1200mの重賞。ゆえにJBCスプリントの上位馬や同年のスプリント重賞で勝ち負けした馬、前走勝ちの上がり馬など、強豪が集結し、例年ほぼフルゲート16頭立てで行われます。当然、スピード自慢のスプリンターが集うわけですから、出走馬16頭中、逃げ、先行馬が大半を占めます。

カペラSが行われる中山ダ1200mは、高低差4.5mのダートコースの頂上に位置する2コーナー奥の芝のポケット地点からのスタートするコース。緩やかに坂を下って行くコースで、最初の3コーナーまでの距離は約502m。芝スタート+下り坂で行き脚がつくうえに最初のコーナーまでの直線が長く、隊列形成がすぐに決まらないとなれば、当然、前半のペースは速くなります。

しかも、中山は年間を通してもJRAのどのダートコースよりも時計を要すタフな馬場状態。前崩れの条件が揃ったも同然でしょう。実際に過去10年を見ても、ダ1200m戦ながら逃げ馬3頭、先行馬5頭しか連対できていません。※先行馬の基準は3コーナーまでの位置が2~5番手以内。

それもこのレースを逃げ切り勝ちした馬は、2014年のダノンレジェンド、2016年のノボバカラと、その後のG1でも連対している馬。また、2018年に逃げて2着のサイタスリーレッドも、当時はハナを切った場合には、G1級の能力を発揮する実力馬でした。つまり、逃げ馬はG1級の実力がないと通用しないし、先行馬も中団、差し、追い込み馬を上回れる実力が必要ということです。

今回も前走のJBCスプリントこそ、外隣りにモズスーパーフレアが出走していたために、ハナを主張できませんでしたが、中央のオープンやこの路線で逃げ続けて来たヒロシゲゴールドが出走。すぐ外には芝1000mでもハナに行けるジョーカナチャンがいます。中山ダ1200mは芝スタートなので、ジョーカナチャンが行って、ヒロシゲゴールドにプレッシャーをかける形が濃厚。逃げて6連勝のダンシンシングプリンスプリンスはそえらの出方を窺いながらになるのではないでしょうか? いずれにせよ、前半3F33秒台までペースが上がりそうです。

阪神ジュベナイルF

「白毛一族ソダシとメイケイエールはどちらが強い?」

また、制御不能なメイケイエールのプランBはあるのかなど、『sPAIA』ではPP指数を用いて、当レースの傾向と有力馬と穴馬を綴っております。穴馬はファンタジーSで後半、メイケイエールを目標に乗ったあの馬d(-_^)good!!

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2020年 中日新聞杯

3年前に1回中京開催からこの時期に移動した、ハンデGⅢの中日新聞杯。このレースが行われる中京芝2000mは、スタンド前の上り坂の途中からスタートし、前半で緩やかに坂を上り、後半で緩やかに坂を下って行くコース。このため前半スローの上がり勝負が発生しやすいコースです。

しかし、古馬の上位クラスが集うこのレースは、大半の馬が3コーナーの下り坂で勢いに乗せて動くため、シンプルな前残りになることは稀。逃げ、先行馬も3コーナーからもうひと脚使えなければ厳しいものがあり、結局のところ、ある程度持久力も問われていることになります。

つまり、3~4コーナーの下り坂で勢いに乗せられる差し馬が有利ですが、その外から動いて行く、追い込み馬は不利です。昨年こそサトノガーネットが大外一気の追い込みで優勝しましたが、2番手のタニノフランケルが3~4コーナーで動いて行ったために各馬が早い仕掛けになったことと、サトノガーネットの強烈な末脚(同馬は夏の新潟記念で後半3F31秒9の末脚)が噛み合ったもの。基本的には3コーナーから動いてもバテない、持久力に富んだ差し馬を中心に予想を組み立てたいものです。

名古屋グランプリ

名古屋グランプリは、芝よりも持久力が必要なダートレースで有馬記念と同距離2500mを走るステイヤー決定戦。ダートグレード最長距離のこのレースは、2016年、2017年は地元のカツゲキキトキトが2007年のチャンストウライ以来の3着入線を果たし、レースを盛り上げてくれたものの、ほぼ中央勢の独壇場。地方馬の連対は13年前のレッドストーンまで遡らなくてはならない。

最長距離のレースだけに、長距離適性がとても重要。過去1年以内、近5走でダ2000m以上のグレードレースを2度以上、連対している馬が最有力…

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2020年 チャンピオンズC

国内無敗でJBCクラシックも優勝と、一見全く死角がないように見えるクリソベリルですが、実は…。

「クリソベリルは歴代の猛者たちが苦戦した臨戦過程 ここを勝って伝説になれるか?」

『SPAIA』ではPP指数を用いて、当レースの有力馬と穴馬を綴っております。

交流重賞の指数も算出してありますので、ぜひ、JRAのレースとの対比をしてみて下さい(^▽^)/。

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2020年 ステイヤーズS・チャレンジC

●チャレンジC

この時期の阪神ではかつて鳴尾記念(別定戦)が行われていましたが、8年前にハンデ戦芝1800mのチャレンジCに変更。さらに3年前から年から別定の芝2000mへ変更。目まぐるしく施行条件が変わるこのレースは、一体、何にチャレンジするのだろうか? 有馬記念の前哨戦としても、例年、メンバーが手薄です。

ただし、阪神芝1800mから阪神芝2000mに変ったことで、前からでも押し切りやすくなったのは確か。阪神芝1800mは最初の3コーナーまでの距離が約665mとストレートが長く、隊列形成が長引くため、何が何でもハナへ行きたい馬は、3コーナー(4F目あたり)まで息を入れられません。目下5連勝で挑んだあのエイシンヒカリに初めて土が付いたのも阪神芝1800m時のチャレンジCです。

しかし、阪神芝2000mは、スタート直後に坂を上って約365mで最初の1コーナーを迎えます。芝1800mよりも最初のコーナーまでの距離が約半分。つまり、早い時点で隊列が形成され、ペースが落ちつきやすいということ。

実際に過去3年ともスローペースで、2017年はサトノクロニカル、2018年はエアウインザーが先行策から押し切り、昨年はトリオンフが逃げて2着に粘っています。今年は過去3年とは違い、連続開催の阪神1日目で行われますが、逃げ、先行馬が手薄なだけにこれまでの傾向を踏襲しそうです。

●ステイヤーズS

ステイヤーズSは、ご存知のように日本の最長距離戦。天皇賞(春)などのG1では、やや能力が足りない長距離馬にとって、最終目標となるのがGⅡのこのレースです。重要なのは、芝3000m級の距離実績。過去10年の優勝馬10頭中8頭が、芝3000m以上で3着以内の実績がありました。該当馬は2011年のマイネルキッツ、2012年のトウカイトリック、2013年-2014年のデスペラード、2016-2017年のアルバート、2018年のリッジマン。2着馬6頭、3着馬は4頭が前記項目に該当しています。

しかし、距離3000mを超えるレースは、国内ならばステイヤーズS以外に、万葉S、ダイヤモンドS、阪神大賞典、天皇賞(春)、菊花賞と、そう多くはありません。これまで長距離を使われていなかっただけで、実はステイヤーという馬が潜んでいることでしょう。当然、芝3000m以上を何度も経験して馬券圏内に加われない馬よりも、未経験馬のほうがチャンスがあります。

よくある穴パターンは、2010年の優勝馬コスモヘレノス(5番人気)、2011年の2着馬イグアス(6番人気)のように、デビューから距離を延ばしてパフォーマンスを上昇させたタイプ。2009年に13番人気で2着に入線し、波乱の立役者となったゴールデンメインも、近走、中距離戦を使われて凡退続きで人気の盲点になっただけ。もともとは距離を延ばして指数を上昇させた馬でした。

ただし、前記の馬ほどわかりやすいタイプもそう多くないのも確か。長距離戦はトップスピードの速さよりも、早めのスパートから押し切れる持久力が求められるだけに、そういうタイプを積極的に狙いたいです。中山芝3600mなら2週目の向こう正面(ラスト5F目あたり)から動いても、最後までバテない馬が理想的です。

2020年 クイーン賞

牝馬限定のダートグレードでは唯一、ハンデ戦で行われるクイーン賞。このレースは前走JBCレディスクラシックの上位馬に優先出走権があるが、ハンデを背負わされることを嫌って出走して来ないことも少なくない。また、JBCレディスクラシックの優勝馬は、一昨年のアンジュデジールのように、牡馬相手のチャンピオンズカップに出走することも多く、この隙にこれまで牝馬限定の交流重賞の出走枠に入れなかった馬が、新規参戦してくることも多い。

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