2019年 秋華賞

秋華賞はアパパネやジェンティルドンナ、アーモンドアイなど、クラシック2冠馬が出走していれば、それらがアッサリと勝って3冠馬となることもあります。しかし、一方で夏場の1勝クラス以上のレースを使われ、そこから連勝している馬が人気以上の走りを見せているケースも少なくありません。一昨年は夏場の1000万下・HTB賞と紫苑Sを連勝したディアドラが優勝したように、このタイプは過去10年で4頭が勝利し、3頭が2着と好走しています。

さらに今年は桜花賞馬もオークス馬も不在。それだけにより上がり馬にチャンスが巡ってくるでしょう。これまで桜花賞馬もオークス馬も不在だった秋華賞といえば、2002年の秋華賞1度のみですが、この年も1着馬は夏の北海道で500万下、1000万下を連勝し、ローズSも優勝したファインモーション。2着馬はクイーンCで3着、ローズSでファインモーションの2着だったサクラヴィクトリアでした。(3着も4走前は未勝利戦に出走していたシリアスバイオ)

今年そのタイプの馬は、内枠からブランノワール、パッシングスルー、サトノダムゼル、エルポワールの4頭のみ。この中で人気するのは、前走で2勝クラスを勝って3戦3勝のサトノダムゼルでしょう。この馬は鞍上も「すごくいい」と強気です。

しかし、サトノダムゼルが出走した近2走はかなりのスロー。特に2勝クラスの白井特別は、重馬場発表ではありましたが、実質は馬場が悪くない状況の中で前半4Fが50秒4の超絶スロー。その中で前の位置を取り、メンバー最速の上がりを2着馬に譲る形で勝ち上がっている点がネック。秋華賞は平均ペースよりも速くなる傾向だけに最後まで息が持つのかが心配です。

逆に前記4頭の中でもっともプッシュしたいのは、エスポワールです。この馬が出走した2勝クラスのシンガポール賞も重馬場。このレースも重馬場発表ほど馬場が悪くないにせよ、標準的には時計を要していました。確かに前半ペースそかなり緩かったものの、ドンアルゴスが向こう上面で動いて一気にペースアップ。後半6F目から1F11秒台に突入して流れが速くなった中で、先行策から直線序盤で一気に抜け出して独走、2着馬に4馬身差も差をつけたエスポワールは、消耗戦に強く、昨日のような不良馬場であれば高い評価ができました。

そうは言ってもオークス馬上位馬と、有力上がり馬では五分五分の力関係。エスポワールがシンガポール賞でマークした指数は、オークス上位2頭に該当します。また、昨日の京都芝コースは不良馬場で、騎手は内を開けて走っていました。馬場回復の本日は、どこまで高速化するのか? 昨日同様に外が伸びるのか? 一転して内かなど、時間が許すのであれば、馬場を確認してから予想を組み立てるといいでしょう。

2019年 エーデルワイス賞の予想

エーデルワイス賞は、今年デビューの2歳世代の最初のグレードレース。ホッカイドウ競馬ではリリーカップ、フローラルカップに続く2歳牝馬三冠競走の最終戦として行われています。このレースは2013年には3連単1,227,740円のウルトラ高配当が飛び出すなど、過去を遡っても高配当決着の連続。本命サイドの決着があたりまえとされる中央との交流重賞で、もっとも荒れるレースです。

まず、中央との交流重賞では、ダントツで中央馬の活躍が目立ちますが、このレースでは立場が逆転。過去10年で地方馬が5勝、2着が9回、3着も地方馬が7回も入線しています。これは地方のほうがデビュー時期が早く、番組が充実しているのが理由。キャリア数戦で挑まなければならない中央馬はとても不利です。それなのにJRAブランドを信頼する傾向が強く、そのことが高配当続出の歴史に拍車を掛けています。

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競馬王11月号『中野省吾奮闘記』掲載

10月8日発売の競馬王11月号『波乱万丈!中野省吾奮闘記~着地点を探して~』では、水野翔騎手がマカオで騎乗することになったキッカケや、馬乗りに関して伝えたことを掲載しています(^▽^)/

中野騎手がマカオのシーズンオフを利用して日本に帰国した際に、フィリピンで騎乗するとTwitter呟きましたが、マカオ競馬の開始が早まり、結局、乗れなかったんですって(笑)。せっかくフィリピンへ行ったのに残念(´Д⊂グスン

2019年 凱旋門賞の予想

パリロンシャン競馬場は、1周約2700mの右回りコース。凱旋門賞が行われる芝2400mは、約1000mのバックストレッチと、約900mのカーブ(後半約250mがフォルスストレート)と、最後の直線約533mの3part構成されています。向こう正面の一番奥からスタートして、400m付近から高低差14mの坂を上がり、大回りのコーナーで10mほど下ります。その先がフォルスストレートです。

日本のスポーツ新聞では「フォルスストレートは我慢して♪」と綴られておりますが、それはあくまでも馬場が悪化した場合。近年はスローペースがほとんどで、フォルスストレートで動かないと置き去りにされます。2013年の凱旋門賞でフォルスストレートで我慢したオルフェーヴルは、フォルスストレートで動いたトレヴに置き去りにされました。その「我慢して♪」という型に嵌めた考えこそが、日本馬の勝機を逃している気がしてなしません。

しかし、本日は「TRES SOUPLE(Very Soft)」(重馬場)ですから、前記したようなレースにはならないでしょう。時にスタミナのない日本馬は、「フォルスで我慢」が上策。また、今年は凱旋門賞では初めてオープンストレッチが採用されます。オープンストレッチとは、ゴールまでの450m地点から内ラチがさらに内に6mほど広がったもの。

つまり、内枠の差し馬は、ここで前の馬を交わせるので、フォルスストレートで無理に動く必要はありません。また、オープンストレッチを使用するとレースがスローペース化することが多いのですが、重馬場で行われる今年はどうでしょうか?

まともにスタートすればテンの速いキセキが逃げる型になりますが、同馬は馬場が悪化したことで、不良馬場の菊花賞Vのように待機策をしてくる可能性があります。鞍上が逃げることの恐ろしさを嫌というほど知っているスミヨン騎手だけに、ラビットのようなレースをせず、2番手か、場合によてはもっと後方からのレースになると見ています。

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2019年 毎日王冠・京都大賞典

●毎日王冠

天皇賞(秋)の前哨戦の毎日王冠は、東京芝1800m戦で行われるもっとも格が高いレース。開幕週らしい超高速馬場で行われるこのレースは、サイレンススズカ(武豊)、マグナーテン(岡部)、エイシンヒカリ(武豊)、そして昨年のアエロリット(モレイラ)となどの数々の馬が逃げ切って来ました。また、2014年に11番人気のサンレイレーザー(田辺)が逃げて2着に粘り、大波乱の立役者となったことも……。

個人的に馬券で美味しい思いをさせてもらったのは、8番人気のトーヨーリファール(松永昌)が逃げて2着に粘り、アヌスミラビリスという怪しい名前のゴドルフィンの馬が優勝した1996年の毎日王冠ですが!! (笑)

これまでに数々の馬が逃げ切り、また逃げ馬が穴メーカーとなているように、東京開幕週で行われる毎日王冠は、平均からやや遅いくらいのペースで逃げれば、逃げ馬が優位になります。他馬からマークを受ける「逃げ」は本来、不利な戦法ですが、他レースでもっと厳しいレースを経験している逃げ馬にとって、毎日王冠を逃げ切るのは、そこまで難しくないと表現するのが正しいでしょうか。

毎日王冠を逃げ切るに相応しいペースは、超高速馬場ならばF47秒台。しかし、東京芝1800mが未経験の騎手や下手な騎手だとペース配分を間違いやすいのがポイント。走りやすい馬場状態で前半で坂を下るUターンコースだけに、大抵はペースを上げ過ぎてしまうのです。

それもシルポートなど、出走馬中逃げ馬1頭、単騎逃げ確定という年ほど、前半4F6秒台のオーバーペースで飛ばし過ぎる傾向。確かにサイレンススズカは前半4F46秒0で通過しても逃げ切れましたが、通常はアウトでしょう。つまり、今年も超高速馬場で行われる毎日王冠のポイントは、津村騎手は昨年のモレイラ騎手と同じことができるかってこと。また、昨年のアエロリットはPP指数の能力値が1位でしたが、今年は2位。昨年よりも相手が強いことがどうか?

●京都大賞典

毎日王冠は逃げ馬が活躍する舞台ですが、京都大賞典は開幕週ながら逃げ切りが決まりにくい舞台。過去10年で一度も馬券に絡んでいません。15年遡ってもいません。確かに、キタサンブラックが2番手につけて、それをマークする形でレースが進んだ一昨年など、本来は逃げ馬が好走できても不思議ないペースだった年も過去に何度かあります。

しかし、それでも逃げ馬が活躍できないのは、ステイヤー路線の衰退により、長距離で強い逃げ馬が存在していないことや、このレースは実績馬が休養明けで挑んてくることが多いのが理由でしょう。スタミナが不足する休養明けで、芝2400mを克服するのはなかなか厳しいものがあります。

ただし、実は逃げ馬有利のペースであることを証明するかのように、特に近年は追い込みが決まらず、先行~中団が活躍しています。確かに京都芝2400mは、ストレートが長いため、騎手の意識ひとつでペースを上げることもできますが、ネコパンチやテイエムプリキュアくらいの持久力を持っていないと、ハイペースにすることすらも厳しいものがあります。

今回で逃げたいのは、逃げなければ持ち味が生きないパリンジェネシスでしょう。逃げの松山騎手に乗り替わっている時点で、陣営からそうオーダーが出ている感があります。ただし、前走・目黒記念でもハナに行けなかったように、そこまで行きっぷりがいいタイプではないので、内枠のトレッドノータスが抵抗してハナをいうことも考えられます。

京都の芝コースも東京芝コースと同じくらいの超高速馬場。そこで格下の馬がレースメイクするとなると、ペースは速くなるはず。先行力があるか、瞬発力があるタイプを中心に馬券を組み立てたいです。

2019年 サウジアラビアRC

伝統あったオープン特別「いちょうS」をG3に格上げし、更に名称して生まれたこのレース。今年で第5回目(6年目)を迎えます。このレースはいちょうSの頃から出世レースとして呼び名が高かったものの、G3になってからも優勝馬クラリティスカイ、ダノンプレミアム、グランアレグリアがその後のG1を制しています。そういう意味でも、注目度の高い一戦でしょう。

また、新潟2歳Sしかり、この時期の2歳マイル戦は、スプリント路線馬と、芝1600m、芝1800m路線馬がぶつかり合う舞台。将来のスプリンターとマイラー、中距離馬が激突する舞台です。当然、スプリント路線馬や、将来のスプリンターが逃げ、先行する形になるので、良馬場+少頭数なら平均~スローペースで決着していることがほとんど。

明確にハイペースになったのは、フルゲート18頭立てで稍重にも拘わらず、1分33秒0のレコード決着となった3年前しかありません(優勝馬ダノンプレミアム)。つまり、先行馬ペースでありながら、逃げ、先行馬が残れていないということ。

今回断然1番人気のサリオスは、新馬戦の指数はNo.1。新馬戦の指数が高い≒素質が高いだけに、もっとも将来性がある馬だとは思います。しかし、大型馬でまだ体を使いこなせておらず、機動力に乏しい点がネック。前半4F49秒1-後半45秒9の超スローペースとなった新潟2歳Sでも機動力が乏しいモーベットが2番人気でぶっ飛んだのを見せつけられると、不安がよぎります。

前がしっかりとレースを引っ張って、平均ペースよりも速ければ普通に勝ち負けになると見ていますが、かなりの高速馬場が想定される中、「積極的に」とコメントしているシコウやカップッチョの2頭がペースを作ることを想定すると……テンに置かれ気味の競馬で3着くらいという気がします。ここは他馬から攻めてみたいですね♪

2019年 レディスプレリュードの予想

『Road to JBC』の最終戦は、古馬牝馬限定戦のレディスプレリュード。このレースは、プレリュード(前奏曲)の名のとおり、JBCレディスクラシックの前哨戦。2011年にJBCレディスクラシック新設とともに、TCKディスタフを格上げし、名称変更して行われるようになりました。

また、このレースは、7月のスパーキングレディーカップから始まる、牝馬限定の世代別ポイント制シリーズ『グランダムジャパン』の最終戦。グランダムジャパンを制すれば、JBCクラシック3着賞金以上のボーナス賞金1000万円を手にすることができます。つまり、地方トップクラスの牝馬は、中央のトップクラスが相手のJBCクラシックよりもここを大目標に出走してくることが多いということ。

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2019年 東京盃の予想

東京盃は11月の大一番、JBCスプリントの前哨戦。このレースは下半期に行われるスプリント戦では、唯一の「G2」だけあって、ダートグレードの上位馬やプロキオンSの上位馬、前哨戦アフター5スター賞の上位馬、さらには芝の短距離からの路線変更馬など、様々な路線から、強豪が集結します。特に近年は、ここからJBCスプリントの連対馬が誕生することがとても多いので、注目の一戦です。

また、東京盃は2011年に8番人気のラブミーチャンが2着に粘って馬複1万2760円、3連単19万2730円の高配当が飛び出すなど、荒れるイメージが強いかと思います。しかし、高配当の立役者は全て地方馬であって、地方馬が不当に人気がないことがもたらしたもの。前記のラブミーチャンにしても前走のクラスターC・3着を始め、ダートグレードで上位常連の馬でした。中央のオープンとダートグレードを連勝していた1番人気のセイクリムズンが、休養明け緒戦で取りこぼしただけのことです。

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2019年 白山大賞典の予想

本州日本海側および北陸地方唯一の競馬場、金沢で行われる白山大賞典。この時期は『Road to JBC』と称して、日本テレビ盃、南部杯、東京盃、レディスプレリュードなどのJBC指定競走が行われますが、唯一、それに所属しないのがこのレースです。つまり、日本テレビ盃、南部杯と比べると、メンバーが落ちるということ。

それでもこのレースは、2011年から2013年の3年間の賞金が高額だったため、金沢でJBCが開催された2013年には、同年の川崎記念の優勝馬ハタノヴァンクールが出走してきたこともありました。しかし、基本的にJBCに繋がるというよりは、この先の浦和記念、名古屋グランプリへと繋がるレース。長距離志向が強く、過去1年以内にダ2000m以上のダートグレード勝ちのある馬が活躍しています。

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優勝馬の名前はな~んだ❓

2019年 スプリンターズステークス

スプリンターズSが行われる中山芝1200mは、外回りの坂の頂上付近からスタートして、約4.5mもの坂を下って行くコース。スタートから約275mで最初の3コーナーを向かえますが、皆さんもご存知のように中山の外回りはおむすび型。3~4コーナーのカーブが緩いために、下り坂で加速がついたまま4コーナーに突入します。

短距離戦で最後の直線は約310mと短いこともあり、変に折り合いすぎることなく、ゲート出たなりで下り坂でスピードに乗せて、そのまま行かせてしまう馬が多いのがポイント。つまり、内枠と外枠の差はありますが、テンの速さで隊列が形成され、スピードのある馬が出走している年ほど、ハイペースになりやすいということ。

ただし、近年は良馬場ならば超高速馬場~高速馬場で行われることが多く、前半3F33秒台で通過したとしても、後半3Fも33秒台でまとめてこれます。つまり、意外とそこまでハイペースの決着にはなっていません。2012年~2013年のダッシャーゴーゴーやハクサンムーンのように、前半3F32秒台で逃げれば、ハイペースではないでしょう。

今年は前半3Fがメンバー中で断トツで速いモズスーパーフレアの逃げが確定的。同馬は今回と同距離コースの今年のオーシャンSで前半3F32秒3。オーシャンS時よりも時計を要したカーバンクルSでも前半3F32秒8ですから、まず、32秒台でのレースメイクで1分07秒前後の決着タイムになるはず。

ここまで時計の速い決着だと、コーナーロスが致命的になります。穴馬は2012年のドリームバレンチノ(9番人気・3着)や2013年のマヤノリュウジン(15番人気・3着)のように、内枠から最短距離を立ち回れる馬でしょう。外枠の馬はロードカナロアやカレンチャンのようにG1級の馬でないと通用しません。今回はそのことを踏まて、馬券を組み立てたいです。