2025年 弥生賞・大阪城Sの予想

■狙いは“真ん中か、そのやや後ろ”

 過去10年の弥生賞でややハイペースになったのは、逃げ馬が大逃げを打ってマカヒキの後方一気が決まった2016年のみ。反対にかなりのスローペースが5回ある。

 昨年の勝ち馬コスモキュランダのように、向正面でマクって一発を狙う馬が出現して平均ペースまで上がる年もあるが、基本的にはトライアルらしくスローペースの傾向だ。

 脚質別成績では差し馬が6勝。それらの大半は末脚の違いを見せつけた馬たち。2、3着馬を見ると先行馬も台頭してくるが、ここも中団あたりの馬が良く、真ん中かそれよりやや後ろから末脚を発揮する馬が活躍している。このラインより上のエリアが無料で表示されます。

中山11R 弥生賞 芝1800m
 ◎ (6)ジュタ
 ○ (7)アロヒアリイ
 ▲ (12)クラウディアイ
 △ (2)ナグルファル
 △ (11)ミュージアムマイル
 △ (8)ファウストラーゼン
 △ (9)アスクシュタイン
結論 馬連6-7,12,2,11,8,9 (10:10:10:10:5:5) 複勝6 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (6)ジュタ

 デビュー2戦目のホープフルSで4着に善戦。ここでは16番枠からやや出遅れ、内の馬との接触もあったが、立て直してコントロールしながら好位の外まで挽回。道中は極端なスローで、向上面では好位の中目で包まれた状況でコントロールしていたが、外からファウストラーゼンがマクったことで中団に下がって3角を迎えた。

 3角では外から押し上げてクロワデュノールをマークしたが、4角では同馬に置かれてしまう。それでも好位列を維持し、直線序盤で追われてしぶとく伸びたがまだ3列目。ラスト1Fでもじわじわ伸びて4着を死守した。

 前後半5F61秒4-59秒1のかなりのスローペースを考えると、向上面のポジションダウンは痛手。そのぶん3角から仕掛けていけなければならなくなったが、最後までしぶとさを見せられていた。

 続く前走では若駒Sを勝利。ここでは9番枠から五分のスタートを切り、じわっと先行して好位の外を追走。向正面で外からミッキーゴールドがマクって一気にペースが上がったが、ワンテンポ待って同馬を追いかけ、4番手で3角を迎える。

 3~4角でペースダウンすると中目から進出。しかし、4角で被されたため内へ。すると直線序盤は前3頭が壁になり、仕掛けを待たされてしまう。それでも中目を捌いて一気に抜け出すとラスト1Fで外のミッキーゴールドとの叩き合いを半馬身差で振り切った。

 前走はラスト1Fで甘くなった。これは向正面半ばでマクリが発生したことで一気にペースアップし、ラスト2Fで先頭と早めに仕掛けた影響もあったとみている。

 本馬はデビューから上昇一途。G1好走後は、先週のチューリップ賞のビップデイジーのように、取りこぼすのが常道だが、前走でしっかり結果を出したことに好感が持てる。折り合い面に問題がなく、もう一列下げれば最後の甘さも解消されるだろう。今回の本命馬だ。

○ (7)アロヒアリイ

 キャリア2戦1勝、同舞台の1勝クラス戦2着からの臨戦となる。東京芝2000mの新馬戦では1番枠から出遅れを挽回し、好位の中目からラスト1Fで後続に2馬身半差をつける完勝。その新馬戦の内容が評価され、前走は断然の1番人気(単勝1.6倍)に支持されたが2着に敗れた。

 前走は11番枠から出遅れ、促して中団の外目まで挽回。道中は前2頭が競り合ってハイペースになったが、本馬は離れた中団でサトノラポールをマークする形で進めた。

 3~4角で前が苦しくなり、一気にペースダウン。ここで中団中目から押して2列目付近まで上がったが、前のサトノラポールもやや減速したことで前が壁に。4角で外に誘導しようにもゴーソーファーにフタをされて動けず、ブレーキをかけながら4角出口でようやく外に誘導した。

 直線序盤では3列目に上がり、ラスト1Fで前は捉えたが、4角で勢いに乗せて前に出られたゴーソーファーとの差を詰め切ることはできず。3/4馬身差で敗れた。

 ブレーキしてからトップスピードに乗せるには、時間が掛かるもの。スピードに乗せえている間にゴーソーファーに前に出られた形だった。ゴーソーファーと立場が逆なら、本馬が勝っていた可能性も十分あった。ここでの巻き返しに期待したい。

▲ (12)クラウディアイ

 デビュー2戦目、休養明けの京都2歳Sで3着と好走。ここでは5番枠から五分のスタートを切り、好位の中目を追走していたが、1角の入口で狭くなり、後方に下がった。道中は中団やや後方で折り合って進めた。

 3~4角ではエリキングをマークしていたが、4角で同馬が動かず、その外を狙おうとしたところで外からジョバンニにフタをされてしまう。そこでは仕掛けを我慢し、直線序盤で追われて馬群を割って伸びると2列目に上がった。

 ラスト1Fでも踏ん張っていたが、外のエリキングとジョバンニの2頭には突き抜けられ、2列後ろの3着までだった。

しかし、序盤の不利を挽回して3着に善戦したことは評価できる。また、2着馬ジョバンニは次走ホープフルSでも2着と健闘したように、ハイレベル戦でもあった。

 本馬も前走はホープフルSで5着。ここでは休養明け好走の反動で指数を下げた。それでも捲って3着の(8)ファウストラーゼンと2馬身半差、4着◎(6)ジュタとは1馬身半差と大崩れしなかったところに成長を感じる。ここで一発あっても不思議なく、侮れない一頭だ。

△ (2)ナグルファル

 2戦2勝馬。前走のエリカ賞では2番枠からトップスタートを決めたが、外のイガッチを行かせてその外2番手に。3角手前の上り坂でペースが緩んだが、しっかりと折り合って1馬身3/4差ほど離れた位置で我慢した。

 3~4角でも仕掛けを待ち、4角でペースが一気に上がったところで追われて先頭に並びかける。序盤ですっと伸びて抜け出し、1馬身ほど前に出ると、ラスト1Fでそのまま突き抜けて4馬身差で圧勝した。

 本馬は前走と同舞台の新馬戦でハナへ行きたがっていたが、前走ではかなりのスローペースをしっかり折り合って勝利。折り合いに進境を見せたことが圧勝につながった。

 前走は指数も大幅に上昇させ、(11)ミュージアムマイルの前走(朝日杯FS2着時)に次ぐ指数を記録。今回はそこから休養させて成長を促しての一戦になる。

 このメンバーでも実力上位だが、完成度の高い馬で大きな成長は期待しにくい。前走からいくらかでも成長していればチャンスがあるか、という評価になる。

△ (11)ミュージアムマイル

 昨年12月、京都芝1600mで行われた朝日杯FSで2着と好走。同レースでは4番枠から出遅れ、後方2番手からの追走となったが、内目のスペースを拾って一気に押し上げて3角は好位の最内につける。

 4角は2列目内のスペースを拾って直線で外に誘導。序盤で3番手から2番手に上がったが、アドマイヤズームには突き離され、ラスト1Fで食らいつくも2馬身半差で完敗した。

 前走は前後半4F48秒0-46秒1とマイル戦としてはペースが遅く、馬群が凝縮して横に広がっていったことで内のスペースが空いた。そこで位置取りを挽回できたことが好走につながった面もあるが、出遅れを一気に挽回しても最後までバテなかったのは地力があればこそ。後半ラスト2Fでアドマイヤズームに離されたのはトップスピードの差だろう。

 出遅れ癖がありキレないタイプなので、距離が長くなるのは間違いなくいいはず。今回は始動戦で目標はこの先だが、2走前の黄菊賞(京都芝2000m)のように中団くらいで運んで3~4角から仕掛けていければ、上位争いに加われる可能性は高い。

△ (8)ファウストラーゼン

 昨年暮れのホープフルSでは17番人気を覆しての3着。今回のメンバーでは最先着だ。

 前走は11番枠からやや出遅れ、押して追走したが内と外から挟まれて最後方の外へ。接触したこともあって馬自身がひどく掛かり、コントロールに苦労して1角を迎えた。

 向正面に入ると大外に誘導、一気にマクって先頭のジュンアサヒソラに並びかけて3角へ。3~4角もそのままの勢いでコーナーを回り、4角でジュンアサヒソラにプレッシャーをかけ、4角ではしっかり先頭を取り切った。

 直線序盤はしぶとく踏ん張っていたが、外のクロワデュノールに並ばれるとラスト1Fでは甘くなり、最後はジョバンニにもかわされて3着だった。

 前走は折り合いを欠いて無理なマクりのようにも見えたが、向正面で手が動いており、レース後のコメントからも最序盤の不利で最後方に下がってからの騎乗は意図的だったようだ。

 向正面でペースが落ちたところで上手くマクれたことと、ブリンカー着用でレースに集中できるようになったのが好走の要因だろう。デビューからの2戦はレースでフラつくところもあったが、前走ではそれが解消されていた。

 ただし、前走は消耗度の高いレースになっており、ここは余力面で不安が残る。そのぶん、割り引いた。

△ (9)アスクシュタイン

 デビュー2戦目のコスモス賞を圧勝した馬。そのコスモス賞では1番枠からトップスタートを決めてすんなりハナへ。1角で外に逃げようとして外に張ったが、2番手以下を離して逃げた。

 3~4角で後続が懸命に手を動かしながら迫ってきたが、本馬は4角でもまだ持ったまま。直線序盤で追われると、後続に3馬身半ほど差を広げ、ラスト1Fではもう独走。結果は7馬身差の圧勝だった。

 2歳OPクラスでこの着差の勝利は相当な指数を記録したと思ったが、計算すると指数は特に優秀なわけではなく、他馬が全く走らなかったことによる独走劇だったようだ。

 本馬は函館芝1800mの新馬戦でも逃げ切り勝ちしているように、逃げてこそ。トップスピードで見劣るタイプだけに、コスモス賞のように飛ばして逃げるのがベストだ。

 2走前の札幌2歳Sは、逃げたが相手が強くてリードを奪い切れず、後続にプレッシャーをかけられて苦しくなったもの。また前走のホープフルSは出遅れが全てと言っていい。休養中に成長し、ここでゲートを決めたならば逃げて上位食い込みがあっても不思議ない。
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阪神11R 大阪城S 芝1800m
 ◎ (4)ウエストナウ
 ○ (7)トーセンリョウ
 ▲ (5)グラティアス
 △ (9)オールナット
 △ (12)デビットバローズ
 △ (13)サンストックトン
 △ (3)ラインベック
 △ (1)バレエマスター
結論 馬連4-7,5,9,12,13,3,1 (15:10:8:8:5:3:1) 複勝4 (50)

■逃げ馬不在も2列目候補は多数

 昨年の大阪城Sで逃げて3着に粘った(10)ショウナンマグマはすっかり折り合い重視で前に行かなくなっており、逃げ馬不在。(3)ラインベックがハナを主張できる組み合わせだが、同馬は前走から2Fの距離延長になるので控える可能性もある。そうなると意欲の連闘策で前走で芝1800mを経験している(5)グラティアスが逃げることになりそうだ。

 ここは逃げ馬不在だが、2列目候補は多数の組み合わせ。極端なスローはないにせよ、平均よりのスローペースにはなるだろう。先行馬が有利と見て予想した。

■有力馬と評価ポイント

◎ (4)ウエストナウ

 デビュー2戦目の京都新聞杯で2着に健闘した素質馬。この京都新聞杯では5番枠からまずまずのスタートを切り、押してハナを主張し、取り切る。1角手前で自ら外に膨れるロスがあったが、そこからはコントロールして進め、向正面では顕著にペースを落とし、団子状態に。

 3角の下りでじわっと仕掛けてペースを引き上げ、4角で外から2列目勢が並びかけると、一気に仕掛けて先頭を維持して直線へ。序盤でしぶとく踏ん張ってクビ差のリードを維持していたが、ラスト1Fで最内から捌いて上がったジューンテイクに差されてクビ差で敗れた。

 このように本馬は前に行って揉まれない競馬をしてこそのタイプ。神戸新聞杯では前に行けず、4角出口で進路が狭くなってブレーキで立て直す場面もあって11着敗退。菊花賞では距離も長くて11着に大敗した。

 しかし、前走の飛鳥Sでは2走前に芝1600m戦を使った効果で行きっぷりが一変。4番枠から五分のスタートだったが、押して二の脚で2番手を追走。道中は極端なスローだったが、ブリンカー効果で我慢が利いており、逃げ馬と3/4差で3角を迎える。

 3~4角では逃げ馬にプレッシャーをかけながら押し上げて、先頭列で直線へ。序盤で抜け出してリードは1馬身半ほど。ラスト1Fでも本馬をマークして上がったミスターシーティーに食らいつかれたが、差を詰めさせずに1馬身半で勝利した。

 前走は2番手から勝ちに行く競馬で、メンバー最速の上がり3Fを記録。京都新聞杯で上位のジューンテイク(その後の神戸新聞杯・2着)、ヴェローチェエラ(その後、3連勝で日経新春杯・4着)、アドマイヤテラ(後の菊花賞3着)等にはすっかり遅れを取ってしまったが、ここで遅れを取り戻してくれることを期待する。

○ (7)トーセンリョウ

 2走前にハイレベルな中日新聞杯で4着に健闘した馬。2走前は5番枠から五分のスタートを切り、無理をさせずに中団やや後方の最内を追走。道中も中団最内で前のマテンロウレオとのスペースを置いて進めた。

 3角手前で横の馬に前に入られまいと追っつけると、3角下りでマテンロウレオとのスペースを詰めてしまってそこから進路がない状態。4角でマテンロウレオの最内をこじ開けながら中団で直線へ。

 結局進路を作り切れず、序盤でマテンロウレオの後ろへ戻して外へ誘導。ラスト1Fを過ぎても進路を作れずに中目でまごついていたが、最後に2着争いまで突っ込んだが、アタマ+アタマ差の4着までだった。

 2走前はデシエルトが逃げてハイペース。ここでは本馬の前で進めていたマテンロウレオが3着だったように、イン差し有利の展開。マテンロウレオの後ろをそのまま通し切っていれば、決め手の差でもっと上の着順が狙えた可能性のあった内容だった。

 本馬は東京2000mで前後半5F62秒8-57秒7の極端なスローペースとなった3走前の甲斐路Sで中団外からじわじわ伸びてマイネルエンペラー(その後の日経新春杯・3着)を撃破して勝利しているように、スローでもやれる馬。

 前走の白富士Sは2走前に自己最高指数を記録した後の楽をさせた一戦で体も太く、末脚が不発したが、ここでの巻き返しを期待する。

▲ (5)グラティアス

 2023年10月のポートアイランドSでは、エアファンディタ(昨年のチャレンジC・3着)を撃破し、ドーブネ(昨年の中山記念・2着)に3/4差まで迫った実績がある馬。

 そのポートアイランドSでは、5番枠からまずまずのスタートを切り、押して外のワールドリバイバルと先行争い。最終的にはワールドリバイバルを行かせ、内のサブライムアンセムがひとく折り合いを欠いていたので控えて好位の外を追走。道中も好位の外からドーブネをマークして進めた。

 3~4角で押し上げて2列目の外から直線へ。序盤でドーブネの外に誘導してしぶとく伸び、先頭の同馬と3/4差。ラスト1Fでもしぶとく食らいついたが、ドーブネの差は詰まらず3/4差で敗れた。

 本馬は本質的にマイルは忙しいが、このポートアイランドSは稍重で時計が掛かっていたことで結果を出した。

 近2走は中距離路線を使われ崩れているが、前走の中山記念は超高速馬場の時計勝負に泣く形。能力を出し切っての敗戦ではないので、時計の掛かる阪神芝1800m戦のこの舞台で期待してみたい。前走は外枠から楽に2番手に行けたこともここへ向けては好材料だ。

△ (9)オールナット

 2走前の嵯峨野Sでは、次走で斑鳩S(3勝クラス)勝ちのタガノエルピーダを撃破して勝利した馬。2走前は2番枠からまずまずのスタートを切り、内から押してハナを主張したシュタールヴィントを行かせて2列目の最内を追走。道中はかなりのスロー。シュタールヴィントとのスペースを作って進めた。

 3~4角で前のスペースを潰して4角出口で仕掛け、直線序盤で前2頭の外に誘導。2頭に食らいついて、ラスト1Fですっと抜け出し、半馬身差で勝利した。

 前走は京都芝1800mで前後半5F47秒9-45秒5の極端なスローペースで2列目から最内をロスなく立ち回れたことが好走要因。前走の東京新聞杯は芝1600mで追走がやや忙しく、9着に敗退したが、ここもややスローが濃厚の組み合わせ。先行策でレースの流れに乗れれば通用していいはずだ。

△ (12)デビットバローズ

 昨年の大阪城Sの2着馬。この大阪城Sでは9番枠から好スタートを切り、列目の外を追走。中目からハナを主張したショウナンマグマに内と外から抵抗する馬がいて序盤のペースが速くなり、ここで3列目に下げた。

 道中はペースが落ち着き、4番手で3角に入ると、3~4角で再び2列目付近まで位置を上げて直線へ。序盤でしぶとく伸びて先頭列に並びかけ、ラスト1Fで抜け出したステラヴェローチェにアタマ差まで迫った。ここでは3着馬に2馬身差を付けており、ハンデ重賞なら通用レベルの指数を記録した。

 本馬はその後の新潟大賞典では4着、巴賞でも2着に善戦。2走前の函館記念は巴賞好走後の中1週が応えたようで本来の走りではなかったが、立て直された長期休養明けの前走、洛陽Sではハナ差2着に善戦。前走は去勢効果で好位の中目で揉まれる競馬でも対応できていた。今回は長期休養明け2戦目となるだけに、反動が出る危険性もあるが、スムーズに前進すれば通用の余地がある。

2025年 中山記念・チューリップ賞の予想

■Aコース替わり2日目で後方の脚質は不利

 過去10年のラップを見ると、かなりのスローペースが2回で、相当なハイペースも2回ある。舞台となる中山芝1800mはスタート後すぐに急坂を上がるため、基本的にペースが上がりにくい。しかしパンサラッサのような何が何でも逃げたいタフな馬が出走していたり、昨年のように降雨の影響で馬場が悪化したりするとハイペースになることがある。

 1回中山開催の後半7日間ではCコースを使用していたが、2回中山開催ではAコースから始まる。この影響もあり、過去10年で逃げ、先行が6勝、逃げ~中団では9勝と圧倒的に前が有利となっている。逃げ馬の3着以内は10頭中5回と多く、一方で差し、追い込みの3着以内は少ない。後方の脚質は不利の傾向だ。

 ※昨日のオーシャンSはトリガミで申し訳ありませんでした。本日は的中すれば複勝でも回収率はプラスという買い目ですm(__)m。このラインより上のエリアが無料で表示されます。

中山11R 中山記念 芝2000m
 ◎ (3)ボーンディスウェイ
 ○ (8)ソウルラッシュ
 ▲ (1)シックスペンス
 注 (4)エコロヴァルツ
 △ (9)マテンロウスカイ
 △ (10)アルナシーム
 △ (11)グランディア
 △ (15)サイルーン
結論 馬連3-8,1,4,9,10,11,15 (10:10:10:10:6:2:2) 複勝3 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (3)ボーンディスウェイ

 3走前の東京芝2000m戦、オクトーバーS(L)の覇者。ここでは6番枠からまずまずのスタートを切り、押してハナ争いに加わったが、内外の2頭を行かせて、3番手で様子をうかがう。道中でもペースが緩まなかったので、そのまま3番手外を維持した。

 3~4角でペースが落ちると、外からじわっと仕掛けて4角で2番手に上がり、逃げ馬と1馬身1/4差で直線へ。直線序盤で先頭に立ち、ラスト2Fで追われるとしぶとく伸び、ラスト1Fでリードを広げて1馬身3/4差で完勝した。

 3走前は超高速馬場かつ逃げ、先行馬が手薄だったこともあって本命にしていたが、前後半5Fが58秒3-59秒1と想定よりもワンランク速いペースのなかでもがんばり抜いた。

 ブリンカー着用2戦目の3走前が本格化を感じさせる内容だったこともあり、2走前の中山金杯でも狙ったが、結果は3着。ホウオウビスケッツにプレッシャーをかけられて緩みないペースで逃げるクリスマスパレードらに2列目の外から食らいついていったため、最後に甘さを見せた。それでも先行勢では最先着しており、悪い内容ではない。

 前走のAJCCでは7着。前走は時計のかかる馬場にくわえ、コスモキュランダがマクったことで、例年のAJCCらしからぬタフな展開になった。本馬の主な敗因は大外18番枠から好位の外を追走し、向正面でマクったコスモキュランダを追いかけてしまったこと。終始外々を回るロスもあり、崩れても仕方のない内容だった。

 今回は近2走よりも逃げ、先行馬が手薄。コスモキュランダのようにマクる馬も不在だ。(7)メイショウチタンが逃げたとしても、同馬は距離不安があるので、よほどマテンロウスカイ辺りに競り掛けられない限り、ペースを引き上げないだろう。さらに開幕週で3番枠と内枠を引けた点も好ましく、好位の内目をロスなく立ち回っての食い込みに期待したい。

○ (8)ソウルラッシュ

 昨秋のマイルCSで悲願のGⅠ制覇を達成した馬。マイルCSでは、13番枠からやや出遅れ軽く押して行ったが、いつものように後方から。道中も後方馬群の中目で進めた。3~4角で中団馬群の中目のスペースを拾って進出し、4角でワンテンポ待って出口で馬場の良い外目に出た。

 直線序盤で好位列の外からさらに外の進路を取ってしぶとく伸び、先頭列付近へ。ラスト1Fで先頭のウインマーベルを捉えて抜け出し、2馬身半差での完勝だった。

 マイルCS当日は「外差し天国」。最後の直線で各馬が外に広がっていくなかで、上手く馬場の良い外に誘導しての勝利だった。前日の10Rまで雨が降り続いた影響もあり、やや時計がかかっていたが、マイルGⅠで2着馬に2馬身半も差をつけたことは高く評価できる。

 続く前走の香港マイルではヴォイッジバブルに押し切られたが、2着と崩れずに走れた辺りに、本馬の地力がうかがえる。しかも、前走は10番枠からやや出遅れて、後方からの競馬。ペースも速くなかったことから、せめて4角でもう一列前の位置にいれば、もっと際どい勝負になったと考えられる。

 京都芝1600mが舞台のマイルCSは、例年中距離馬が活躍する舞台。2、4着馬も芝1800m戦で活躍した馬たちだった。本馬はマイル戦ではテンに置かれる面があるが、一昨年のマイルCSはラスト1Fで加速し、昨年のマイルCSでもラスト1Fで突き抜けているように、距離の不安は感じない。ドバイに向けての始動戦になる点は減点材料だが、ここでは一枚上の存在。開幕週の差し馬であるが、対抗以下には落とせない。

▲ (1)シックスペンス

 これまで5戦4勝。前走の毎日王冠では古馬を撃破し、昨春のスプリングSに次ぐ、GⅡ・2勝目を挙げた。前走では11番枠からまずまずのスタートを切り、様子をうかがいながらじわっと先行策。ペースが遅いので、無理なく2列目の外付近を取る。道中もゆったりと流れていたが、しっかりとコントロールして前のエルトンバローズとのスペースを作り、4番手で3角へ。

 3~4角でもエルトンバローズをマークし、4角出口でスペースを詰め切って同馬の直後から直線。序盤で追い出されても反応はひと息で外からヨーホーレイクに並ばれる。しかし、ラスト2Fで鞭が入ると、同馬に抵抗してしぶとく伸び、ラスト1Fで先頭のホウオウビスケッツを捉えてクビ差で勝利した。

 ここは逃げたホウオウビスケッツが外から絡んでくるエルトンバローズに行かせようとして、手綱を引く場面もあり、前後半4F47秒5-45秒7のかなりのスローペース。前有利の展開に恵まれての勝利だった。

 相手強化のここは前走からさらなる成長が欲しいところではあるが、ここも実績のある芝1800m戦。さらに開幕週の1番枠で先行力もあるだけに、当然、チャンスはある。

注 (4)エコロヴァルツ

 昨年の皐月賞は3番枠から押していったがやや狭くなって、後方2番手まで下げて持ち味が行かせずに7着敗退。日本ダービーは不利な大外18番枠で、1角のロスと引き換えに逃げる選択をしたこと自体は悪くないが、極端なスローに持ち込んだことで、後続に早めに上がって来られ、逆に苦しくなって8着失速。

 菊花賞では15番枠から出遅れを挽回して逃げたが、スタンド前で中団最内まで下げ、3~4角では前が下がって後退する不利があっての9着敗退。このようにクラシック三冠では満足に走らせてもらえなかったが、T.マーカンド騎手に乗り替わった前走のディセンバーS(L)ではしっかり結果を出した。

 前走は2番枠からまずまずのスタートを切り、促して様子を見ながら2列目に最内を追走。道中では前2頭がやや差を広げる中で、離れた3列目の最内で進めた。

 3角手まで後続が仕掛けて上がってきたので、本馬もじわっと仕掛けて上手く最内から前と差を詰めて、4角で前2頭の外に誘導。直線序盤で並ぶ間もなく前をかわして3/4差ほど前に出る。ラスト1Fでそのまましぶとく踏ん張り、ジューンオレンジの追撃を1馬身1/4差で振り切った。

 ここでは内枠に恵まれたにせよ、ややスローペースを好位の最内をロスなく運んで4角で前2頭の外と、これまでの鬱憤を晴らすかのように上手く乗られていた。しかし、本馬は朝日杯FSでやや出遅れを挽回して位置を取りにいって、掛かりながら最後方付近まで下げるというチグハグな内容での2着に善戦するなどの2歳時の活躍から、能力の天井はもう少し上にあると見ている。

 つまり、前走で自己最高指数を記録しているが、前走の走りでダメージが出る可能性は低く、さらなる成長を見せる可能性もあるということ。今回も4番枠と内枠だけに、前走のように内枠の利と先行力を行かした走りを期待したい。

△ (9)マテンロウスカイ

 一昨年の5月のメイS(OP)で、サクラトゥジュール(その後、東京新聞杯を制し、京都金杯でも1着)の2着となり、重賞でも勝ち負けになる指数を記録した馬。同レースでは8番枠からまずまずのスタートを切り、二の脚でドーブネなど内外の各馬を楽に制してハナを主張。そこからも淡々と緩みないペースで逃げて、3角では2番手以下に4馬身差。

 3~4角でやや息を入れ、後続の仕掛けを待って2馬身差のリードで直線へ向いた。序盤で後続を離しにかかったが、内から捌いてきたサクラトゥジュールに食らいつかれ、ゴール寸前でクビ差捉えられた。しかし、後の重賞で活躍する3着エピファニー、4着ドーブネに3馬身差も差をつけた。

 そして昨年の中山記念では7番人気の低評価を覆して初重賞制覇を達成。同レースでは8番枠からまずまずのスタートを切り、先行争いに加わっていったが、最終的にはドーブネ、エエヤンに行かせて2列目の最内を確保という完璧な入り。道中もかなりのハイペースで展開した中、コントロールしながら前のスペースを維持して3角へ向かう。

 3~4角では先頭のドーブネとの差をじわっと詰めて4角で外に誘導、同馬と3/4差で直線へ。序盤で早々に並びかけると、ラスト1Fで抜け出して2馬身差で完勝した。ここでは全てが完璧。今年は当時よりも馬場が軽いので、同じことを期待するのは難しいが、本馬は1600mではやや距離が忙しく、1800mがベストという馬。今年も内の先行馬を制して2番手に行ければ面白い。

△ (10)アルナシーム

 前走の中山金杯で重賞2勝目を挙げた馬。前走では2番枠から好発を決め、押して主張し、先行争いに加わった。外のクリスマスパレードらが内に切れ込んでくるのを見ると、それらを行かせて中団の最内を追走。道中も中団の最内で我慢して3角へ。

 3~4角では中目のスペースを拾って押し上げ、4角で好位の外へ。直線序盤ですっと伸びて2列目に上がり、ラスト1Fでそのまましぶとく抜け出して1馬身1/4差で完勝した。

 本馬はあふれる前進気勢が影響して出世が遅れ、その気性からマイル路線で使われた。しかし、タフな馬場で行われた昨夏の中京記念(小倉芝1800m)で初重賞制覇を達成したように、上がりの速い芝マイルよりも上がりのかかる芝1800m~2000mがベストだ。

 ただ、前走はレースが緩みなく流れたことで昨夏の中京記念同様に前が崩れる展開だった。差し有利の展開に恵まれて、中京記念に並ぶ自己最高指数を記録。今回は余力の面で不安がある。

 くわえて、中山開幕週の今回は前がなかなか止まらず、前走ほど上がりのかかる決着にはならないと見ている。6走前の都大路S以降は1800m以上でも折り合いがスムーズで気性面の危うさを見せていないが、総合的には評価を下げたい。

△ (11)グランディア

 2走前の函館記念で2着。2走前は4番枠からまずまずのスタートを切ったが、ややフラついた。そこから立て直してコントロールし、狭い好位の内で我慢して追走。道中でじわっと下げて中団の最内で進めてオニャンコポンの後ろから3角へ。

 3~4角でも同馬をマークしていたが、4角で中目に誘導され、5番手から直線へ。直線序盤で追われて3番手に上がり、ラスト1Fでしぶとく伸びて前のアウスヴァールを捉えて、2着を確保した。

 本馬は折り合いに課題があり、2走前もややかかる面を見せていたが、上手く最内を立ち回り、4角で上手く中目に進路を切り替えたことで詰まることなく、スムーズに追走できた。

 4走前のスピカS(3勝クラス、中山芝1800m)では、ラスト1Fで加速して末脚一閃。後の中山金杯2着馬のマイネルモーントに完勝したように、ここに来て地力をつけているのは確か。

 休養明けの前走オクトーバーS(L)では、2走前に自己最高指数を記録したこともあり4着に敗れたが、そこから立て直されての出走となるここは、巻き返す可能性がある。

△ (15)サイルーン

 昨年3月に芝1600mの2勝クラスと、2勝クラスの春風Sを勝利した馬。春風Sでは12番枠からやや出遅れ、軽く促す程度だったが中団の外目まで上がった。道中でも中団の外で様子をうかがいながら、好位馬群から離れた位置で進めて3角へ。

 3~4角では中団中目からじわっと押し上げ、4角で外に誘導して勢いに乗せ3列目で直線。序盤でそのまま伸びて先頭とは半馬身差。ラスト1Fでしぶとく抜け出して1馬身差で勝利した。

 ここは3~4角の外から仕掛けて勢いに乗せ、ラスト1Fで加速して勝利となかなかみどころのある内容だった。前走のエプソムCでは中団中目からじわじわとしか伸びてこれずの4着だったが、スタミナが不足する休養明けで距離延長だったことを考えれば悪くない。

 また本馬は特に前走時は爪の状態が良くなかったようだが、しっかり休ませたことで回復している模様。堀調教師曰く、「これほど順調に仕上がったのはこれまでにない」とのこと。また、今回は大幅馬体増のようだが、爪が良くなって背中の傷みがなくなったので、体が増やせたとのこと。今回でこれまで以上の走りができるのであれば、通用の余地を残す。
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阪神11R チューリップ賞 芝1600m
 ◎ (5)フェアリーライク
 ○ (11)ウォーターガベラ
 ▲ (12)ルージュソリテール
 △ (2)クリノメイ
 △ (9)ビップデイジー
 △ (14)マイエレメント
 △ (1)ザラタン
 △ (3)ノクナレア
結論 馬連5-11,12,2,9,14,1,3 (10:10:10:10:4:3:3) 複勝5 (50)

■逃げ馬不在で先行馬も手薄な組み合わせ

 昨年のチューリップ賞はセキトバイーストが先行争いを制してハナを主張してハイペースとなり、1着、3着に追い込み馬が台頭する結果となった。しかし、これは稀なことで基本的にはトライアルらしく、スローの傾向だ。

 ただし、極端なスローペースになったことは過去10年で2回のみというのも事実で、過去の傾向からスローで決め打ちするのは危険だ。

 しかし、今年からは1週早まり、阪神の開幕週で行われる。また現在の阪神芝がかなり高速馬場で昨日は内と前ばかりが活躍していたことや、ここが逃げ馬不在で先行馬も手薄な組み合わせであることを考えると極端なスローペースも視野に入る。

 もしくは意外な馬が色気を持って逃げたり、先行したりして可笑しな展開になる危険性もあるが、ここは極端なスローペースで先行馬有利と決め打った。

■有力馬と評価ポイント

◎ (5)フェアリーライク

 前走の京都芝1800mの未勝利戦で、1クラス上の指数を記録した馬。前走は2番枠から五分のスタートを切り、様子をうかがっていたが、外の各馬を行かせてコントロールし、好位の最内を追走。道中は前が飛ばしていく展開を、やや離れた好位の最内をコントロールしながら進めた。

 3~4角では最内からじわっと押し上げ、レッドフェルメールの後ろを通し切って直線へ。序盤で同馬の外に誘導すると、3列目から一気に抜け出して3/4差ほど前に出る。ラスト1Fでしぶとく差を広げて4馬身差で圧勝した。ここは3~4角の立ち回りが完璧だったが、ラスト1Fでもび続けた内容は高評価できる。

 また本馬は中京芝2000mの新馬戦では出遅れて最後方からの追走となり、3~4角で中団中目で包まれて直線序盤で進路がない状態。ラスト2Fで外に誘導して進路を作ると、じわじわ伸び始めて、ラスト1Fでは強烈な末脚で2着に突っ込んでおり、素質が高い。

 新馬戦ではエンジンの掛かりが悪かったが、これは完成度の低さによるもの。前走ではある程度、改善されていたのでここは期待したい。

○ (11)ウォーターガーベラ

 シンザン記念で14番人気を覆して3着と健闘した馬。シンザン記念では15番枠から出遅れて、押していったが進まずに後方に下がる。道中も後方の最内で我慢して進め、マイネルチケットの後ろから3角へ。

 3~4角でもマイネルチケットの後ろで我慢し、直線序盤で中目に誘導したが、進路を作り切れずにさらに外へ誘導する形。ラスト1Fでしぶとく伸びて3着争いに加わり、マイネルチケットの内から同馬をハナ差で捉えて3着に浮上した。

 シンザン記念はタフな馬場でややハイペース。展開に恵まれた面もあっての波乱の演出だったが、本馬はデビュー2戦目の未勝利戦(中京芝1600m)でも速い流れの好位の外を追走してなかなかの好指数で完勝しており、それくらいやれても不思議ない能力の持ち主ではあった。

 ただし、今回のメンバーでも通用するかというと、展開に恵まれないと微妙な面がある。しかし、今回は前走のきさらぎ賞でオーバーペースで逃げるジェットマグナムを追い駆けての10着失速で、ここへ向けての臨戦過程は◎。前に行って持久力を活かしたいタイプだけに、シンザン記念と同距離に変わるのも好材料だ。先行策で再度の波乱の演出を期待する。

2025年 オーシャンS・仁川Sの予想

■ペースが上がりやすい舞台だが…

 中山芝1200mは向上面の直線入り口からスタートしてゴール前の坂下まで下っていくコース。最初のコーナー(3角)までの距離は約275mと短いが、カーブが緩いのでそれほど息が入らず、ハイペースが発生しやすい。

 実際に過去10年では7回もかなりのハイペースが発生しているが、昨年まで2回中山3日目Aコース使用3日目で行われていたこともあり、逃げ馬1勝、先行馬5勝している。2着も逃げ馬が2回、先行馬が4回だから、逃げ、先行有利の舞台と言えるだろう。

 そのうえ今年からは1週早まり、2回中山開幕週Aコース使用初日で行われる。内にテンの速い(2)ウイングレイテストが出走しているが、本馬は2番手に控えることも可能。何が何でもハナへ行きたい(7)テイエムスパーダに行かせる形になるだろう。

 テイエムスパーダが逃げるならば、極端なハイペースになることはなく、先行馬が有利と見て予想した。

中山11R オーシャンS 芝1200m
 ◎ (11)ママコチャ
 ○ (1)レッドモンレーヴ
 ▲ (7)テイエムスパーダ
 △ (3)ステークホルダー
 △ (5)スリーアイランド
 △(13)ヴェントヴォーチェ
結論 馬連11-1,7,3,5,13 (10:10:10:10:10) 複勝11 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (11)ママコチャ

 2023年5月の安土城S(L)では、スプリントGⅠ通用レベルの指数で勝利した馬。同レースでは12番枠からまずまずのスタートだったが、二の脚で楽に先行。内のプルパレイを行かせると、さらに内からコムストックロード、グルーヴィットが前を主張してきたので、控えて2列目の外を追走した。

 3~4角でもペースが上がらず、ブレーキ気味に外々を回り、4角でさらに外へ誘導。直線序盤で先頭との差は1馬身あったが、グンと伸びて一気に先頭に立つと、ラスト1Fでは楽々と後続を突き放して3馬身差で完勝した。

 本馬は前で立ち回れて、最後の直線でもうひと脚使えることが魅力。一昨年のスプリンターズSでも6番枠からまずまずのスタートだったが、そこから押して好位中目を追走。

 3角手前で外に誘導し、4角で2頭分外から2番手のテイエムスパーダをかわして、先頭のジャスパークローネに半馬身差の2番手で直線へ。序盤でじわじわ伸びてラスト1Fでジャスパークローネを捉え、内から捌いて上がったマッドクールとの叩き合いをハナ差で制した。

 このスプリンターズSは内と前が有利な展開。これを3角手前で思い切って外に誘導し、ロスを作りながら勝利した内容は濃い。このスプリンターズSでは本馬を本命◎としたが、理由は安土城SでGⅠ級の走りを見せたことと、休養明けの北九州記念を叩いてスプリンターズSを大目標にしていたことである。

 昨春の高松宮記念は、休養中に体調を崩したようで前哨戦を使えない誤算が生じ、一昨年のスプリンターズSで2着に下したマッドクールとは1.0秒差の8着に敗退。まあまあ崩れてはいるが、圧倒的に内が有利の馬場状態で、好位の外から勝ちに行くロスが生じたことも大きかった。

 本馬はその後に立て直されて、昨秋のセントライト記念では半馬身差の2着。スプリンターズSでも小差の4着に善戦しており、復調を見せている。前走の阪神Cは15番枠で前に壁を作れず、かなり掛かりながらの先行策で5着敗退。距離1400mに問題はないが、距離延長でこれまで以上に掛かりながら外々を回ったことで消耗したもの。

 今回はそこから立て直されての一戦。開催日が1週繰り上がり、開幕週の馬場と、逃げ、先行馬の手薄を利しての上位争いを期待する。

○ (1)レッドモンレーヴ

 初めての芝1400m戦となった2023年の京王杯スプリングCを勝利し、昨年の同レースでも2着と健闘した馬。昨年の京王杯スプリングCでは17番枠から出遅れ、押していったが、いつものように下がって後方からの追走。道中で結局最後方に下げ切って3角へ。

 3~4角では最後方の内目で我慢させ、4角出口で大外に誘導。序盤で後方列からじわじわ伸び始めて、ラスト2Fでグンと伸びて一気に2列目。ラスト1Fでそのまま先頭に立ちかけたところで内のウインマーベルに抵抗され、クビの上げ下げでハナ差で敗れた。


 本馬が昨年の京王杯スプリングCで記録した上がり3Fは、2位のダノンスコーピオンを0秒9も上回る32秒2。最後の直線で脚色の違いを見せられる馬というのは、追い込み馬でも仕掛けのタイミングさえ間違えなければ、着実に上位争いに加わってこられる。

 またこのタイプはスピードがあるので距離が短いほど良い。本馬はゲートが悪いので芝1200mまで短ほうがいいのかはわからないが、近走はチークピーシーズ効果でスタートがマシになっており、前走の阪神Cはそれが理由で脚を溜め切れず、中団4頭分外を回るロスを作って16着と崩れている。

 ここでスタートを決めて内目をロスなく立ち回り、最後の直線でしっかり進路を取り切れれば、上位争いに加われる可能性は十分にある。

▲ (7)テイエムスパーダ

 コンクリート馬場で行われた2022年のCBC賞を逃げ切り勝ちした馬。同レースでは5番枠から五分のスタートを切ると押してハナを主張。そのままペースを落とさずに3~4角でリードを広げ、3馬身半差の圧勝だった。

 同レースのラスト2Fは11秒1-12秒0。ラスト1Fで甘くなり、そこで後続馬にやや詰め寄られたが、それもそのはず。このレースは前半3F31秒8という、直線競馬唯一の重賞アイビスSDでもお目に掛かれない超ハイペースでの逃亡劇だった。

 このCBC賞は斤量48Kgに恵まれた面が大きいが、同レースで本馬が記録した指数はここでは破格。その後は斤量を課せられテンに鈍さを見せて、時間をかけて何とかハナを主張したり、逃げられなかったりして惨敗と大敗の連続。しかし、わりと楽にハナを切れた2023年のセントライト記念では約1年2ヵ月ぶりに勝利しており、本馬は逃げてこそをアピールしている。

 今回もスタートから時間をかけてにはなるが、久々にハナを主張できる組み合わせ。ひょっとしての逃げ切りを期待する。
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阪神11R 仁川S ダ2000m
 ◎ (12)ジューンアヲニヨシ
 ○ (16)カズペトシーン
 ▲ (1)ルクスフロンティア
 注 (7)ウェルカムニュース
 △ (3)フォーチュンテラー
 △ (4)タイセイドレフォン
 △ (8)リアレスト
 △ (14)クールミラボー
結論 馬連12-16,1,7,3,4,8,14 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝12 (50)

■ある程度、前の位置でレースを進められる馬が有利

 ここは(5)ダイシンピスケスと(6)シゲルショウグンのハナ争いが予想される組み合わせ。しかし、先行馬が手薄で、先行馬は(7)ウェルカムニュースと(12)ジューンアヲニヨシくらい。

 阪神ダ2000mはスタートから最初のコーナー(1角)までの距離はおおよそ500m。逃げ争いが激化すればペースが上がることもあるが、ここは内からダイシンピスケスがハナを主張したところを、テンの速いシゲルショウグンがハナを取り切って、そこからペースが落ち着く可能性が高いと見ている。

 つまり、ある程度、前の位置でレースを進められる馬が有利ということだ。

■有力馬と評価ポイント

◎ (12)ジューンアヲニヨシ

 初めてのダート戦となった2走前の京都ダ1900m戦、ペテルギウスS(L)で2着に健闘。ここでは14番枠から五分のスタートだったが、押して好位の外を追走。道中は緩みなく流れて隊列が縦長になり、3角では前2頭にやや離された3番手。

 3~4角で先頭列の直後まで上がって2列目の外から直線へ。序盤で内のタイセイドレフォンとともに伸びて3番手に上がり、ラスト1Fで同馬を捉えて半馬身差。ただ直線序盤で先頭に立ったサンデーファンデー2馬身半ほど前にいた。

 しかし、サンデーファンデーは次走のプロキオンSも逃げ切り勝ちしたほどの馬。ミトノオーに同馬がプレッシャーをかけていく前後半4F48秒0-50秒0のかなりのハイペースの好位を追走し、2着を博ほしたことは評価できる。

 前走のアルデバランSは2走前が消耗度の高いレースになった影響で、スローペースの2番手でレースを進めながらも上昇しきれずの3着だったが、本馬のように初ダートでも対応できる馬というのは、ダート適性が高く、ダートに慣れて徐々に前進していく傾向が多々。ここは前走以上の走りが見せられると見て本命に推す。

2025年 クイーン賞の予想

■オーサムリザルトは対抗評価

 BCディスタフで謎の出走取消となった、7戦全勝の大器(7)オーサムリザルトが出走。しかし、今回は始動戦だけに、先週の東京新聞杯のブレイディヴェーグのように、能力全開とならない可能性がある。

 前走のブリーダーズGCから指数ダウンしながらも連対を確保してしまう可能性も否定はしないが、ここが目標のあの馬に本命◎で攻める。

船橋11R クイーン賞 ダ1600m
 ◎ (8)キャリックアリード
 ○ (7)オーサムリザルト
 ▲ (6)アンモシエラ
 △ (4)テンカジョウ
結論 馬複8-7,6,4 (30:10:10) ワイド8-7,6,4 (30:10:10)

■有力馬と評価ポイント

◎ (8)キャリックアリード

 3走前のスパーキングレディーCでは、6番人気の低評価を覆してアーテルアストレアとクビ差2着に健闘した馬。アーテルアストレアは中央の名鉄杯(L) を好指数勝ちした後に、このスパーキングレディーC他、2023年のレディスプレリュード、2023年のクイーン賞を優勝し、昨秋はチャンピオンズCに出走した実績馬だ。

 3走前は8番枠から出遅れたが、じわっと中団最内まで挽回。道中は前にスペースがある状態で進め、3~4角では最短距離からスペースを潰して2列目まで押し上げ、4角出口で中目に誘導。直線では外から先に仕掛けたアーテルアストレアに食らいついてクビ差まで迫った。

 ここはややタフな馬場で前後半4F49秒5-52秒0のハイペース。アーテルアストレアよりも前で進めて同馬とクビ差の内容は高評価できる。

 また2走前の秋桜賞では、快進撃を続けていたハクサンアマゾネスに好位の中目から突き抜けて7馬身で圧勝したように、ここへ来て地力をつけている。

 前走のJBCレディスクラシックでは、(6)アンモシエラの単騎逃げでかなりのスローペース。中団からの追走となり、最後の直線で砂厚の深い内から追い上げたために6着敗退。いつもより出脚が悪かった辺りに、2走前の疲れを感じさせた。立て直されての今回で能力を出し切ればチャンスはある。

○ (7)オーサムリザルト

 デビューから7戦全勝の大器。2走前のエンプレス杯では前年のJBCレディスクラシックの上位2頭グランブリッジ、アイコンテーラーを撃破し、前走のブリーダーズGCでは5馬身差で圧勝した。

 前走は11番枠から好スタートを切り、軽く促して好位の外を追走。道中は緩みない流れの3番手で4番手以下を離して進め、3角で2番手に上がり、4角でもう先頭。直線では後続を突き放す一方で5馬身差の完勝だった。

 前走は不良馬場だったにせよ、砂厚12cm前後(船橋と同じ)の門別では破格の時計。明確にハイペースだったが、先行策から押し切って圧勝した内容は評価できる。

 その後、出走予定だったBCディスタフでは、歩様検査で引っ掛かって出走取消となったが、今回はそこから5ヵ月半の休養明けの一戦。さすがに能力全開とはいかないだろうが、ここでは能力が二枚は上の存在だけに、上位争いには加わってくると見る。

▲ (6)アンモシエラ

 昨年のJBCレディスクラシックの覇者。同レースは同型馬不在。大外11番枠からまずまずのスタートを切って、押してハナを主張。ハナを取り切ると、外から人気のアイコンテーラーが上がって2番手。これにより後方勢はアイコンテーラーをマークする形でペースが落ち着いた。

 向上面でアイコンテーラーとのリードを広げて3角へ。3~4角ではさらに後続を離して直線では5馬身ほどの差。最後にグランブリッジや(4)テンカジョウにやや差を詰められたが、余裕を持って4馬身差で完勝した。

 このレースはその1走前のマリーンCでアンデスビエントに競りかけられてオーバーペースの厳しい流れの経験が前走の持久力強化に繋がった面がある。それでも最後の直線で砂厚の深い最内を通して、グランブリッジに4馬身差をつけたことは評価できる。

 今回も(7)オーサムリザルトにマークされる形になるだろう。早めに潰される可能性も当然あるが、少頭数の前走時、アイコンテーラーの大名マークでペースが落ち着いたように、今回もオーサムリザルトの大名マークで前半のペースが上がらないことも考えられる。4歳馬の成長力も加味して3番手評価とした。

△ (4)テンカジョウ

 2走前のマリーンCを5馬身差で圧勝した馬。2走前は大外6番枠から出遅れたが、押して5番手まで挽回。ここでは前2頭が後続を離していったが、向上面で徐々に差を詰めて、先頭列とは3馬身ほどの差で3角へ。

 3~4角では最短距離から差を詰めて、4角で先頭に立ったザオの後ろから2列目で直線。序盤で前2頭の外に誘導しながら追われて伸び始め、ラスト1Fで抜け出して5馬身差で完勝した。

 2走前は(6)アンモシエラとアンデスビエントがゴリゴリやり合ったことで、前後半4F48.1-52秒3の激流になったもの。ここは前崩れの展開に恵まれた面があったが、かなりのスローペースだったが好位直後の外から2着ランブリッジとアタマ差の3着だったことは評価できる。

 本馬はペースが上がれば理想的だが、スローペースでも早めに仕掛けて崩れない馬。ここも警戒しておきたい。

2025年 アルデバランS&エルフィンSの予想

■隊列がすぐに決まりそうな組み合わせ

 逃げ馬は(8)ヴィブラフォンと(11)アンデスビエントの2頭。テンの脚はヴィブラフォンのほうが速いが、同馬は揉まれなければ2番手でも可能なタイプ。アンデスビエントが逃げて、ヴィブラフォンが2番手、もしくは(1)ダノンブレットとヴィブラフォンが2列目というような形ですぐに隊列が決まりそうだ。

 ここはややスロー~平均ペースで流れ、先行馬が有利と見て予想した。

京都11R アルデバランS ダ1900m
 ◎ (9)リアレスト
 ○ (16)ジューンアオニヨシ
 ▲ (7)ヒップホップソウル
 △ (1)ダノンブレット
 △ (3)ソニックスター
 △ (6)ブライアンセンス
 △ (8)ヴィブラフォン
 △ (12)ゼットリアン
結論 馬連9-16,7,1,3,6,8,12 (20:5:5:5:5:5:5) 複勝9 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (9)リアレスト

 2走前にダート路線に転向して2連勝。2走前の東京ダ2100mの2勝クラスでは、大外16番枠から五分のスタート。大外を利して1角までにじわっと位置を上げて2列目の外を追走。道中のペースがかなり遅く、向上面で外から被されて好位馬群の中に押し込まれて3角へ。

 3~4角では好位の中目に包まれて直線序盤で仕掛けを待たされたが、ラスト2Fで捌いて抜け出し1馬身半差。ラスト1Fでさらに差を広げて3馬身差で完勝した。ここでは砂を被る競馬でも怯まず、ダート適性の高さを感じさせる内容だった。

 前走の晩秋Sは11番枠からアオり気味のスタートで中団外からの追走になったが、ラスト2Fですっと伸びて2番手に上がり、先頭のプラウドヘリテージを捉えて3/4差で勝利している。

 本馬は芝では速い上がりの対応に苦しんでいたが、ダートではまだ伸びしろがあると見る。

○ (16)ジューンアオニヨシ

 初めてのダート戦となった前走の京都ダ1900m戦、ペテルギウスS(L)では2着。ここでは14番枠から五分のスタートだったが、押して好位の外を追走。道中は緩みなく流れて隊列が縦長になったが、3~4角で先頭列の直後まで上がって2列目の外から直線へ。

 直線序盤で内の(13)タイセイドレフォンとともに伸びて3番手に上がり、ラスト1Fで同馬を捉えて半馬身差。ただ直線序盤で先頭にたったサンデーファンデー2馬身半ほど前にいた。

 しかし、サンデーファンデーは次走のプロキオンSも逃げ切り勝ちしたほどの馬。ミトノオーに同馬がプレッシャーをかけていく前後半4F48秒0-50秒0のかなりのハイペースを好位から押し切れたことは高評価できる。

 本馬のように初ダートでも対応できる馬というのは、ダート適性が高く、ダートに慣れてさらに前進するパターンもある。しかし、前走が消耗度の高いレースになっているので、ここでスムーズに上昇するかは微妙な面があり、対抗評価までとした。

▲ (7)ヒップホップソウル

 初めてのダート戦となった前走の中山ダ1800m戦、ラジオ日本賞(OP)では8着。前走では8番枠から出遅れたが、出たなりで中団後方を追走。道中でやや掛かって外に誘導し、3~4角の外から中団まで上がって直線へ。直線序盤で追われるとそれなりに伸びていたが、ラスト1Fで甘くなっての敗退だった。

 前走ではダートをこなせていたが、折り合いを欠いて外々を回るロスを作ったぶん、最後に甘さを見せたもの。五分のスタートを切ってスムーズならもっと着順を挙げられると見て、3番手評価とした。
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京都10R エルフィンS 芝1600m
 ◎ (2)カムニャック
 ○ (10)ダノンフェアレディ
 ▲ (6)グローリーリンク
 △ (3)ピリカサンライズ
 △ (4)サタデーサンライズ
 △ (5)サウンドサンライズ
結論 馬連2-10,6,3,4,5 (20:15:5:5:5) 複勝2 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (2)カムニャック

 中京芝2000mの新馬戦では、1番枠からトップスタートを決めたが、そこから控えて後方2番手まで下げ、1角までに外に誘導した。道中は後方2番手で5F通過64秒1のスローペース。これで届くのかと思われたが、3角過ぎから外を回りながら位置を押し上げ、4角で好位の外と前を射程圏内に。

 4角出口でワンテンポ待ってさらに外に誘導されると、フットワークが大きくなり楽に抜け出してラスト1F標で先頭。そこから突き抜けて3馬身半差で勝利した。

 上がり3Fタイム33秒6はこの週の中京芝中距離では最速。ラスト2F10秒9-10秒9も高評価ができる数字だ。ただ牝馬クラシック戦線では短い距離に対応する必要があり、芝1600mでレースの流れに乗れるのかという不安があった。

 前走のアルテミスSでは6着敗退。ここでは10番枠から好スタートを決めて内枠各馬の出方を窺いながらコントロールし、2列目の外を追走。道中もペースが上がってこない中で、前に壁が作れず、やや掛かる場面を見せながらも2列目の外を維持。

 3~4角でも好位の外を維持して直線へ。序盤で内のシホリーンに蓋をし、じわっと仕掛けて2列目に上がったが、ラスト1Fで甘くなって最後は蓋をしたシホリーンにも差された。

 前走は終始外々を回るロスを作ったぶん、ラスト1Fで甘くなったが、勝ち馬との着差は0.2秒と小さく、コンクリート馬場の1600m戦でも流れに乗れていたことは評価できる。ここも素質場が揃った一戦だが、川田将雅騎手が本馬を選んだことに賭けたい。

○ (10)ダノンフェアレディ

 6月の東京芝1600mの新馬戦の勝ち馬。ここではスタート直後は外のショウナンザナドゥの方が速かったが、1番枠ということもあってハナを主張。スローではあるが、新馬戦特有の超スローというほどではないペースで逃げて、3角では2番手外のショウナンザナドゥと3/4差ほど。4角で同馬に並びかけられたが、直線序盤で追われると2馬身半まで差を広げた。それを目標に仕掛けたショウナンザナドゥにラスト1Fで半馬身差まで詰め寄られたが、3着以下には7馬身以上の差をつけての勝利だった。

 当日4Rの同距離で行われた3歳未勝利戦が走破タイム1分32秒6に対し、この新馬戦が1分33秒8だからそこまで速いように感じないが、実は4Rは1勝クラス級の指数を記録したハイレベルな一戦だった。道中のペースは新馬戦の方が明らかに遅く、上がり3Fタイムは断然上。よって、この新馬戦は高指数評価となった。

 2着ショウナンザナドゥはこの週に行われた他の新馬戦に出走していればどこでも勝てた計算で運がなかった。地齋にそのショウナンザナドゥは次走の未勝利戦を5馬身差で勝利し、アルテミスSでも3着と健闘している。

 ただ、ダノンフェアレディは新馬戦でがんばりすぎた面があったようで、その後に種子骨靭帯炎を発症。靭帯炎は屈腱炎と並ぶ競走馬にとって致命的な病気で運動強度を上げると再発リスクもある病気。そこから復活を果たした馬もいるが、始動戦は能力全開とはならないケースもあるので評価を下げた。

▲ (6)グローリーリンク

 タフな馬場で行われた1月の中京芝1600mの未勝利戦の勝ち馬。ここでは1番枠から五分のスタートを切って押していったが、進みが悪く2角で中目に誘導して中団中目からの追走。道中は淡々と流れて、隊列が縦長に。先頭からやや離されたが、3角で内に入れて最短距離を通し、4角出口で中目に誘導。直線序盤で馬群を捌いて一気に抜け出し、ラスト1Fでは後続を引き離す一方。結果5馬身差の圧勝だった。

 前記の未勝利戦はデビュー戦だったが、既走馬を相手に圧勝したことは評価できる。当然、指数も高指数で強いことは間違いないが、デビュー戦としてはタフな馬場で、流れもややタフ。

 前走から中1週で出走してくるからには状態が悪くないのだろうが、疲れが出る可能性もあり、3番手評価とした。

2025年 報知オールスターCの予想

■逃げ先行馬と内枠が有利な舞台

 過去10年では3角先頭馬が5勝。3角2~5番手以内だった馬が、3勝、2着6回、3着6回。馬番1~4番が3勝、2着9回、3着3回。地方競馬の中でももっともコーナーの角度がきつい小回りコースで、6回もコーナーを回るコースだけのことはあり、逃げ、先行して最短距離を通せる馬が活躍している。

 この傾向は少々ペースが上がっても、外のほうが多少伸びる馬場でも大きく変わらない。

 今年は前に行く(2)ランリョウオー、(7)ヒーローコールの小久保厩舎の2頭なので共存策を図ると見ている。その場合は外の(11)ライトウォーリアがハナへ行く可能性が高いが、同馬は折り合える馬。ライトウォーリアが逃げたとしても極端にペースは上がらないと見る。

川崎11R 報知オールスターC ダ2100m
 ◎ (11)ライトウォーリア
 ○ (3)ヘラルドバローズ
 ▲ (2)ランリョウオー
 △ (6)テンカハル
 △ (10)シシュフォス
 △ (13)ジョエル
結論 馬連11-3,2,6,10,13 (16:10:10:10:4) 複勝11 (50)このラインより上のエリアが無料で表示されます。

■有力馬と評価ポイント

◎ (11)ライトウォーリア

 上半期の大一番、川崎記念を優勝し、年度代表馬に選出された馬。同レースでは大外11番枠からまずまずのスタートを切り、押して内のアイコンテーラー、ノットゥルノを制してハナを主張。1周目の3角でハナを取り切ると、ペースを落とし、2周目の向正面でペースアップ。

 3~4角で外からアイコンテーラーに並びかけられたが、半馬身差で直線へ。最後までしぶとく食らいつく同馬を振り切り、外から迫るクランブリッジも何とか凌いでアタマ差で勝利した。

 川崎記念当日は前と内が圧倒的に有利な馬場で、本馬は展開に恵まれた面がある。また川崎記念は1着賞金1億と上半期に行われる最高超金額のレースだが、ドバイワールドCと時期が重なり、トップクラスが不在だった。このためJpn1としては低レベルで、指数も昨年の帝王賞や浦和記念と比較しても明確に低い。

 しかし、逃げ、先行馬が多数だった前走の浦和記念でも2着に善戦。前走では10番枠から好スタートを決めて、ブリンカー着用&内枠を利してメイショウフンジンが好スタートを切ってハナを主張し、その外のダイシンピスケス、アウトレンジがかなり出していく展開をやや抑えて内に切れ込み、2列目の最内を確保。

 道中はメイショウフンジンの1馬身ほど後ろを維持して追走していたが、2周目の3角手前のペースアップで置かれ、それを4角最内から盛り返して、4角出口で前2頭の外に誘導。直線ではアウトレンジは遥か前で、結果6馬身離差だったが、2番手のメイショウフンジンはかわして2馬身差でゴールした。

 地方馬が相手のここでは前走くらいの走りでもここは上位争いに加われる可能性が高いが、ここも休養明けの一戦。前走後は賞金がここよりも高盃に出走予定だったが、スキップした辺りに疲れが出ていたことが想定される。

 しかし、昨年のこのレースでも逃げ切り勝ちしているように、逃げ、先行馬が有利の川崎ダ2100mはベスト条件。1番人気ではあるが、本命に推す。

〇 (3)ヘラルドバローズ

 2023年の中央のOP・スレイプニルS(東京ダ2100m)の2着馬。ここれは15番枠から五分のスタートを切り、押して好位の外を追走。道中はゆったりとした流れの内から2頭分外の3番手を追走した。

 3角でもまだ仕掛けを待って、4角で前2頭が仕掛けるとそれを追い駆けて2頭分外から進出。直線ではしぶとく伸びてラスト2Fで先頭に立ったが、ラスト1Fで甘くなったところをダノンラスターに差されて半馬身差だった。

 ダノンラスターは東京ダ2100m路線のオープンやリステッドで(6)テンカハルとライバル関係だった馬。つまり、中央ではテンカハルと同じくらいの実力はあったが、スムーズに先行できないと脆さを見せていた。

 その後は東京ダ1400mのOP・霜月Sで差し、追い込み有利の展開に恵まれて上位3頭大接戦の3着に善戦したことがきっかけで短距離路線を使われていたが、本質的に1400mでは追走に忙しく、ダ2100mがベストの馬。

 大井に移籍してからは1600m~1800mを使われて4戦2勝。危険な人気馬に推した3走前のフリオーソレジェンドCの12着大敗は、休養明けで圧勝後の後の疲れ残りの一戦で仕方ないが、前走のカサブランカ特別の5着敗戦は、鞍上の判断ミスに尽きる。

 前走はスローペースで前有利の展開を1番枠からトップスタートを決めながらも控えて被され、向上面では最後方まで下がってしまったことが主な敗因。この距離なら前走のように絶望的な位置にはならないだろう。好位の内目を立ち回っての巻き返しに期待が高まる。

▲ (2)ランリョウオー

 南関東の重賞5勝馬。2000m以上では2022年の大井記念、東京記念、昨年の金盃を優勝している。昨年の金盃(大井2600m)は、大外15番枠から五分のスタートを切り、かなり押して2番手を確保。ゆったりとしたペースで逃げるマテリアルガールに付き合っていたが、2周目の3角手前でセイカメテオポリスが外から上がってきたので抵抗してハナへ。

 4角ではセイカメテオポリスに並ばれたが、直線で振り切り、じわじわ伸びて2馬身ほどリードを広げる。ラスト1Fで再びセイカメテオポリスに迫られたが、踏ん張ってアタマ差で勝利した。

 本馬はゲートもテンの脚も速くはないが、前にいって持久力を活かすとしぶとい馬。マイルだと楽に前に行けないが、中距離ならスムーズに先行できるし、長距離なら過去2年の東京記念時のように逃げることも可能だ。ただし、重賞勝利時がすべて先行策であるように、逃げがベストではない。

 昨年の金盃以降は不振だが、距離が短かったり、逃げることが多くなったことも敗因のひとつ。今回は立て直されて2戦目。2列目の最内でレースの流れに乗っての復活を期待する。

△ (6)テンカハル

 2023年の東京ダ2100m戦、ブラジルCの勝ち馬。同レースでは10番枠からやや出遅れ、そこから押して後方中目。道中は淡々と流れて縦長の隊列が形成されていったが、中団馬群の単独後方を追走した。

 3~4角では中団の内のスペースを拾ってじわじわ進出し、直線序盤でするすると外に誘導しながら伸び、ラスト2Fでは一気に2番手上がった。そのままラスト1Fで先頭のロードヴァレンチを捉え、ダンンラスターの追撃も振り切って1馬身1/4差で完勝した。

 本馬はここでダートグレードでも通用する自己最高指数を記録。その後の日本テレビ盃でもウシュバテソーロと2馬身半差の2着に健闘している。

 それを考えると船橋移籍後の近2走は振るわないが、ゲートも二の脚も速くない本馬は展開に泣いた。2走前のカサブランカ特別は異様なスローペースだったし、前走の報知グランプリCも逃げ馬不在でスローだった。

 今回は逃げ馬が出走しているので前走ほどのスローになることは考えにくく、300mの距離延長なら絶望的な位置にはならないだろう。ここでの変わり身を期待する。

△ (10)シシュフォス

 昨年のクラウンCを勝利し、東京湾C、黒潮盃ともに2着とクラシック戦線で活躍した馬。4走前の黒潮盃では、3番枠からまずまずのスタートを切り、2列目の最内を追走。前半は遅いペースだったが、向正面半ばで外から無敗のダテノショウグンが3番手に上がって一気にペースアップ。

 ここで位置が下がったが、3~4角の最短距離からダテノショウグンに離されすぎないようについていき、直線序盤で前3頭の外へ。そこから追い出して右ムチに反応しすぎて外に膨れてしまったが、最後までしぶとく伸び続けてダテノショウグンに3馬身半差まで迫った。

 本馬は次走の戸塚記念でも4着に善戦。ここでは3列目の最内を追走して、2周目の向正面のペースアップでやや外に誘導してマコトロクサノホコを追い駆けての4着。ここは休養明けの黒潮盃で好走した後の一戦で危険な人気馬にしていたが、想定よりも走っており、2100mでも対応できそうだ。

 休養明けをひと叩きして前進が期待された前走、スパーキングオールスターチャレンジでは1番人気を裏切り3着敗退。ここは異様なスローペースの2列目の最内を追走していたが、3~4角で包まれて進路がなく、直線での仕掛けて先頭に立ったが、外から2頭の決め手に屈する形となったもの。力負けではないだけに、ここで通用する可能性はある。

△ (13)ジョエル

 一昨年の埼玉新聞栄冠賞の覇者。ここでは10番枠から好スタートを切り、かなり押して好位の外を確保。道中も好位の外で進めて、3~4角の外から押し上げて2番手で直線へ。直線ではしぶとく伸びて、逃げ粘る(2)ランリョウオーをクビ差で捉え、外から一気に迫ったユアヒストリーもクビ+アタマ差で凌いで勝利した。

 当日は外が伸びる馬場ではあったが、本馬は揉まれずに行ければしぶとい馬。3走前の中原Sも単独4番手を追走し、3~4角の外から押し上げて先週の金盃の4着馬ヴェルテックスに1馬身差で勝利している。

 昨夏以来の長期休養明けの一戦となった前走の報知グランプリCは12着と大敗したが、ひと叩きされて外枠の今回は揉まれずに行けると見て一考する。

推定2番人気 (2)ヒーローコール

 川崎ダ2100m戦、昨年の戸塚記念を圧勝した馬。戸塚記念では3番枠からまずまずのスタートを切り、かなり押して2番手を追走。2周目の1角で逃げ馬に並びかけ、向正面で先頭に立って3馬身のリードで3角へ。4角でリードを4馬身に広げ、直線ではさらに差を広げて6馬身差で完勝した。

 本馬は1800mで昨年の報知グランプリCやブリリアントCでも2着の実績があるが、スムーズにハナへ行けることがベスト条件の馬。そういう意味で川崎ダ2100m戦は合っている。

 本命◎を打った休養明けの3走前の埼玉栄冠賞でスムーズに逃げながらも4着に失速したのは、馬体重14Kg増と太目が影響したと見ている。体が絞れてスムーズに逃げた前走の金盃では3着だったが、ここはやや距離が長かったのも確か。

 それでもけっこう走っており、サンタアニタトロフィー10着から連闘策で戸塚記念Vだった時とは違う。これで2番人気ならば思い切って消し、他の脈ある馬を狙いたい。

2025年 2/1 舞浜Sの予想

■テンの速い馬が手薄

 ここはテンの速い馬が手薄。(6)ダブルハートボンドが中京ダ1800mの1勝クラスを逃げて大差勝ちしているが、逃げ馬不在と内枠を利して逃げたもの。そこまでテンの速い馬ではないので、ここだと2、3番手には行けるが、無理しないと逃げられない可能性が高いと見ている。

 逃げるのは内枠の利で(2)サトノアイオライトか、(7)バスタードサフランとどちらか。(8)バロネッサ辺りも先行争いに加わってくると見ているが、何れにしても何が何でも逃げたい馬は不在で先行型が手薄。ここは平均ペースで流れてやや前有利の決着を期待する。

京都11R 舞浜S ダ1800m
 ◎ (7)バスタードサフラン
 ○ (4)フラッパールック
 ▲ (6)ダブルハートボンド
 △ (2)サトノアイオライト
 △ (9)ヘニータイクーン
 △ (10)メイショウポペット
結論 馬連7-4,6,2,9,10 (15:15:10:7:3) 複勝7 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (7)バスタードサフラン

 2走前の京都ダ1800mの2勝クラスでは、3勝クラスでも勝ち負けになる指数を記録した馬。2走前は4番枠からトップスタートを決めて二の脚で楽にハナを主張。主導権を握るとペースを落とし、淡々と平均ペースで進めた。

 3~4角でも最短距離を通して4角でスパート。直線では本馬をマークして2番手から食らいついたテーオールビーとの一騎打ち。後続を突き放して追い比べが最後まで続いたが、これをクビ差で制した。ここではテーオールビーとはクビ差だったが、3着馬に6馬身差をつけているように、相手が悪かっただけだ。

 続く昇級戦の花園Sでも2着。ここでは12番枠から出遅れたが、促して二の脚でわりと楽に挽回して2番手を追走。道中は逃げ馬と半馬身差の2番手で進めて3角へ。

 3~4角で手応え良く逃げ馬に並びかけ、4角で仕掛けるとすっと先頭。直線序盤でアオイイーグルが食らいついてきたが、追って踏ん張り、同馬を振り切る。しかし、ラスト1Fでフォーチュンテラーに迫られ、ゴール寸前で差し切られてクビ差で敗れた。

 前走は出遅れを挽回しての2着と強い内容ではあったが、2走前のようなマイペースの逃げがベスト。前記したように(2)サトノアイオライトがハナを主張する可能性もあるが、同馬の鞍上は2番手至上主義の川田将雅騎手。本馬がハナを切る可能性が高いと見ている

 またサトノアイオライトが逃げて、本馬は2番手の外でも外から被せてこれる馬がいないので悪くない。1,2番手で前半で無理なく進められれば上位争いに加われると見る。

○ (4)フラッパールック

4走前の中山ダ1800mの1勝クラスで3勝クラスでも通用する指数を記録した馬。4走前は大外9番枠から五分のスタートだったが、促すとスッと行き脚がついて楽にハナを主張した。向上面の下り坂でペースを引き上げて3角へ。

 3~4角でもペースを落とさず、2馬身ほどのリードで向かえ、あとは後続を突き放す一方。結果9馬身差で圧勝だった。ここでは早仕掛けで後続をぶっちぎる好内容で、前に行ってこそのタイプを証明。

 2走前のアレキサンドライトS(3勝クラス)は、休養明けの鹿島特別で1着と好走後の疲れ残りの一戦。3番枠からまずまずのスタートを切ったが、外の馬のほうが速く、先団馬群の後ろで進める形。しかし、不良馬場で前が止まらない展開となり、ポジションに泣く形となった。

 前走のアリエスSは2列目の最内と絶好位で進めていたが、最後の直線で伸びて来れずの13着大敗。当時は休養明けながら体重が減っており、本調子ではなかったと予想され、立て直された今回は変わり身が期待できる。

 今回のメンバーで4番枠なら3走前の鹿島特別時のように好位の最内をロスなく立ち回れる組み合わせ。1番人気の呪縛から解放されたここは面白そうだ。

▲ (6)ダブルハートボンド

 これまで3戦3勝。デビュー2戦目の2走前、中京ダ1800mの1勝クラスでは大楽勝した。ここでは逃げ馬不在を利して、2番枠からトップスタートを決めて、すっと行き脚がついてハナへ。道中も絡まれずにマイペースで進めて3角へ。3~4角でも仕掛けを我慢し、4角で仕掛けると後続を引き離して2馬身差で直線へ。序盤で追われるとラスト2Fで7馬身ほど差を広げ、ラスト1Fでも後続を引き離す一方。終わってみれば大差勝ちだった。

 2走前は相手が強くなかった一面もあるが、今回のメンバーではNO.1の指数を記録。それを考えると前走の恵那特別で2着のミヤジレガリアに3馬身差というのはやや物足りないが、休養明けの影響もあったのだろう。今回は叩かれての前進が期待できるが、ベストはあくまでも逃げだけに、ここは評価を下げた。

2025年 2/18 カーバンクルSの予想

■外差し有利の馬場傾向だが、ややスローが濃厚の組み合わせ

 ここは逃げ馬が(4)カンティーユと(8)マスクオールウィンのみ。しかし、マスクオールウィンは芝1400mがベストの馬。前走のラピスラズリSでも立ち遅れて内の馬と接触し、後方からレースを進めているだけに、芝1200mのここではカンティーユに競って行くのも簡単ではないはず。

 中山芝は外差し有利の馬場傾向だが、ペースが上がらなければ前と内からでも押し切れると見ている。

中山11R カーバンクルS 芝1200m
 ◎ (4)カンティーユ
 ○ (15)サウザンサニー
 ▲ (16)キミワクイーン
 注 (3)モリノドリーム
 △ (2)メイクアスナッチ
 △ (7)エエヤン
 △ (10)ミルトクレイモー
 △ (13)エイシンフェンサー
結論 馬連4-15,16,3,2,7,10,13 (10;10:10:5:5:5:5) 複勝4 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (4)カンティーユ

 これまで22戦してハナを譲ったことが3回のみ。逃げるとしぶとく、7走前の新潟芝1200m戦、新津特別(2勝クラス)では大楽勝した馬。ここでは外のカフジテトラゴンの方がスタートが速く先頭に立ったが、3番枠から押して同馬のハナを叩いた。そこからはカフジテトラゴンに並ばせることなく、2馬身差のリードで3角へ。

 3~4角でさらにリードを広げて3馬身差。最後の直線では悪化した馬場を避けて、内から3頭分外から追い上げ、ラスト1Fでは後続を引き離す一方。結果5馬身差で完勝した。

 当時の5馬身差の2着馬カフジテトラゴンは、昨秋の新潟芝1000mのルミエールADで2着に好走したほどの馬。ここでは重賞通用レベルの指数を記録している。

 カンティーユその次走で南総Sも逃げ切り勝ちし、長期休養明けでOP初挑戦となった3走前のしらかばSでも逃げてハナ差の2着に善戦。4走前のラピスラズリSは2番枠からスタート後に躓いてハナを主張できず、2列目の最内を追走。3~4角で包まれ、直線序盤で詰まってしまったが、進路が開くと狭い間をしっかりと捌いて2着に浮上した。

 そこから長期休養明けとなった3走前の青函S、2走前のUHB賞でも逃げて2着に善戦。前走ルミエールADは距離が短く、10番枠から外に切れ込みながら押して行ったがハナを主張できず、接触もあって2列目の中目からの追走。後半では外によれたマウンテンムスメと接触してバランスを崩す不利もあった。

 しかし、今回は芝1200m戦で、実質、同型馬は不在。ここは楽にハナを主張して、速くても平均ペース前後で逃げられると見て本命に推す。

2025年 シンザン記念の予想

■現在の中京芝はタフ

 昨日の3勝クラスの中京芝1600m(新春S)では、前後半4F46秒3-48秒1のハイペースで1分34秒4で決着。芝1200mのOP・淀短距離Sでも1分08秒7で決着しているように、かなり時計を要していた。馬場がタフなので瞬発力よりも持久力に富んだ馬を狙いたい。

中京11R シンザン記念 芝1600m
 ◎ (12)ラージギャラリー
 ○ (2)タイセイカレント
 ▲ (8)アルテヴェローチェ
 △ (1)マイネルチケット
 △ (4)リラエンブレム
 △ (5)ジーティーマン
 △ (6)カラヴァジェスティ
 △ (10)ゴールデンカイト
 △ (13)レーヴブリリアント
結論 馬連12-2,8,1,4,5,6,10,13 (10:10:5:5:5:5:5:5) 複勝12 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (12)ラージギャラリー

 12月の中京芝1600mの未勝利戦を逃げ切り勝ちした馬。ここでは4番枠から好スタートを決めてじわっとハナを主張し、主導権を握った。道中はコントロールしながらマイペースで進め、1馬身半で3角へ。

 3~4角でも後続がプレッシャーをかけてこないので仕掛けを我慢し、1馬身半差を維持して直線へ。序盤で仕掛けるとしぶとく抜け出して3馬身差。ラスト1Fでも食らいつくシドニーホバートらを尻目に3馬身差で完勝した。

 本馬は3走前の中京芝2000mの新馬戦でも2番手から最後の直線序盤で先頭に立って3着と善戦しているように、前に行ってこその馬だ。

 今回、テンの速い(14)アーリントンロウが出走しているが、同馬は休養明けのうえに距離不安があり、逃げない可能性もある。ここは各馬が牽制しあって楽に逃げ、先行できると見て一発逆転を狙う。

○ (2)タイセイカレント

 2走前のサウジアラビアRCの2着馬。ここでは5番枠から出遅れた後、ややつまずいて内の馬と接触。最後方に置かれてしまう。しかし、前の馬たちがペースを引き上げていったので、すぐに下げ切って道中は最後方で脚を温存した。

 3~4角で前が息を入れると、最内から前との差を詰めて4角出口で中目に誘導。直線序盤では肩鞭を合図にラスト2Fで後方2番手から中目のスペースを拾って中団まで上がる。ラスト1Fで中目をさばいてしぶとく伸び、3着馬に半馬身差をつけて2着に入った。

 本馬は中京芝1600mの新馬戦を逃げ切っているが、その時も4番枠からやや出遅れながら押してハナを取り切り、レースをスローで支配していた。出遅れ癖があり、前半からポジションを取れるタイプではないが、長くいい脚を使える強みがある。

 前走の朝日杯FSはGIとしては珍しいほどかなり遅いペースで、3~4角でもペースが上がらず、直線だけの競馬。本馬は大外16番枠からまずまずのスタートを切ったが、無理なく中団の外目で進めて、3~4角では大外から追い上げるロス。4角で前がじわっと加速するとそこでやや置かれて後方に下がり、本馬の強みが活かせる展開ではなかった。レースが普通に流れてくれれば巻き返しがあっていい。

▲ (8)アルテヴェローチェ

 2走前のサウジアラビアRCの優勝馬。ここでは1番枠からまずまずのスタートを切り、行きたがってやや折り合いを欠いた。それでもコントロールしてなんとか下げて2列目、最終的には3列目の最内まで下げて進めた。

 3角手前で前にスペースを作り、4角で外に誘導しながら前のアルレッキーノをマークしながら後方で直線へ。直線序盤の伸びは地味だったが、ラスト2Fから伸び始めて3番手争いに加わり、ラスト1Fで前を捉えて1馬身差で勝利した。

 2走前は秋の東京開幕日の稍重馬場で、前後半4F45秒7-47秒3のハイペース。序盤でやや掛かってはいたが、そこから折り合い重視で脚をタメたことである程度は噛み合っての好走だったと見ている。

 前走の朝日杯FSでは5着に敗退。ここでは8番枠から五分のスタートを切って軽く促して先行したが、ペースが上がらずにコントロールに苦労して好位の中目から下げて中団となった。道中も中団の中目で我慢が精一杯で折り合いに苦労したまま3角へ。

 3~4角でもペースが上がらずに後方まで下げて折り合いに苦労。最後の直線でも進路取りに苦労していたが、前走はGⅠとしては珍しい最後の直線ヨーイ、ドンの競馬。後方まで下げ切った時点で勝ち負けするのは厳しかった。

 本馬は折り合い難の馬だが、レースがある程度、流れてくれればもっと折り合いもマシになるはず。潜在能力は高いので、巻き返しに要警戒だ。

△ (1)マイネルチケット

 2走前のサウジアラビアRCの3着馬。ここでは4番枠からまずまずのスタートだったが、行きっぷり良くハナへ。外からしつこくシンフォーエバーが絡んでくるので、折り合いに苦労。最終的に3角手前で一列下げて、3~4角では2列目の最内を通す。

 4角出口でひとつ外に誘導し、ラスト2Fで追われるとじわっと逃げるシンフォーエバーに並びかける。ラスト1Fで抜け出して先頭に立ったが、最後に(8)アルテヴェローチェ、(2)タイセイカレントに差されて、1馬身+半馬身差の3着となった。

 ここでは3角手前で本馬が一列下げたことでペースが緩んだが、全体的に見ればハイペースで先行馬には厳しい展開。それを考えればよく粘っている。

 本馬は前走の京王杯2歳Sでも2列目の外からラスト2Fで先頭に立ってクビ差の2着と健闘しているように、上昇一途。今回は2走前よりもタフな馬場だけに、なるべく好位の最内で脚をタメたいところ。しかし、1番枠で(12)ラージギャラリーらの外枠勢の出方によっては押し出されて先頭に立ってしまう危険性もあり、そこが不安だ。

△ (4)リラエンブレム

 10月の京都芝1600mの新馬戦の勝ち馬。ここでは8番枠から五分のスタートを切り、無理をさせずに中団中目からの追走。道中は折り合いもついて至ってスムーズ。3~4角半ばで外目に誘導し、4角で外からじわっと2列目の外まで進出して直線へ。直線序盤で追い出されるとしぶとく伸びて半馬身差で先頭。ラスト1Fでそのまま抜け出して1馬身半差で完勝した。

 この新馬戦は時計の掛かる馬場で、新馬戦としてはペースが遅くなかったが、4角の外から動いてラスト2Fで11秒7-11秒5と、ラスト1Fで加速したことは評価できる。上がり3F34秒4は2着馬と同じで、この日としてはそこまで速くないが、今回はそこから成長を促されての一戦。休養中に成長していればチャンスがある。

△ (5)ジーティーマン

 前走の東京スポーツ杯2歳Sでは6着。ここでは2番枠から五分のスタートを切り、軽く促して3列目の最内を追走。道中では相当掛かっていたが、その位置で我慢させ続ける。3~4角でもペースが上がってこなかったが、そこでも我慢させて3列目の最内で直線へ。直線序盤で追われても反応がイマイチ。ラスト2Fで伸び負けして離され、ラスト1Fでも伸びてこれなかった。

 前走は前後半4F48秒5-45秒9のかなりのスローで直線勝負となった一戦。酷く掛かって消耗してしまったのもあるが、直線で伸び負けしたことも、上位馬に離された理由だ。

 本馬は瞬発力よりも持久力型。タフな馬場で淡々とレースが流れて、上がりの掛かる競馬のほうが向くと見ている。また折り合いを欠く面があるので芝1800mよりも芝1600mのほうがいいだろう。条件替わりで一考したい。

△ (6)カラヴァジェスティ

 11月の東京芝1400mの新馬戦の勝ち馬。ここでは大外16番枠から出遅れ、押して中団外まで挽回して追走。道中はブリックスラテをマークして進めた。3~4角で同馬が一番外から進出すると、それを追い駆けて進出し、好位の直後から直線へ。直線序盤でブリックスラテの外に誘導し、ラスト2Fで追い出されるとしぶとく伸びて好位の外まで上がり、ラスト1Fで前を捉え切って3/4差で勝利した。

 前走は前後半3F37秒1-33秒9のかなりのスローペース。3~4角で好位勢が包まれて、最後の直線で進路取りに苦労した馬も少なくはなかったが、3~4角で4~5頭分外から進出して、差し切ったことは評価できる。長くいい脚を使っていたので、1Fの距離延長でも問題なさそう。あとは前走からの成長力次第だ。

△ (10)ゴールデンカイト

 11月の東京ダ1600mの未勝利戦を勝利した馬。ここでは2番枠から出遅れたが、発走地点の芝で行き脚がついて3頭のハナ争いに加わっていく。そこから一列下げて最内から、前2頭の外に進路を切り替えて道中は3番手を追走した。3~4角でも前2頭の外から置かれずについていき、ラスト2Fでは先頭に並びかけると、ラスト1Fで抜け出して1馬身3/4差で完勝した。

 前記の未料理戦では、前後半4F47秒7-51秒1のかなりのハイペースを、出遅れを挽回して先行し完勝。発走地点の芝で勢いがついた辺りにも芝適性の高さを感じさせる。タフな芝ではダートを使われていることが優位に働くことが多いだけに一考したい。

△ (13)レーヴブリリアント

 前走のベゴニア賞で4着。前走は5番枠からやや出遅れ、無理をさせずに中団やや後方からの追走。道中も中目で脚を温存し、3~4角でも中団やや後方最内で、前にスペースがある状態で進めた。直線序盤で追われると最内からじわじわ伸びる。ラスト2Fでもまだ地味だったが、ラスト1Fで鞭が入ると最後は前との差を詰めた。3着ガルダイアの方が伸びが良かったが、同馬と1馬身1/4差ならば悪くない。

 本馬は前々走の中山芝1600mの新馬戦でも出遅れて、後方からの追走になったように、ポジションを取れない点が弱点。それでもこの新馬戦では3~4角で中団の外からじわっと進出して4角で好位の外に取り付き、ラスト1Fでしぶとく伸びて抜け出して勝利したように、後半で早めに動いてもバテない強みがある。タフな馬場にも対応できそうだ。

2025年 フェアリーSの予想

■Cコース替わりで内と外がフラットな馬場に

 6回中山開催の9日間はAコース使用。今開催2日間はBコース使用で悪化した内側がカバーしきれていなかったが、今週からCコースに替わり、悪化した内側がしっかりカバーされ、内と外がフラットな馬場になった。

 それならば中山外回りの芝1600mのコースの特性を活かした予想をしたい。中山外回りの芝1600mは円状コースで初角(2角)までの距離が約240mと短く、外枠に入った馬は終始外々を回されがちになるので、内有利と見て予想した。

■有力馬と評価ポイント

◎ (1)マイスターヴェルク

 前走の新潟芝1600mの未勝利戦では、8番枠から好スタートを決め、そこから押して2番手を追走。道中でペースが落ちても折り合いながら2番手の外を維持。3~4角でもペースが上がらなかったがコントロールして逃げ馬と半馬身差で直線へ。序盤で追われて逃げ馬に並びかけ、ラスト2Fでしぶとく抜け出して2馬身半差。ラスト1Fでもそのまま粘って2馬身差で勝利した。

 9月の中山開幕週の芝1600mの新馬戦では、コンクリート馬場のかなりのスローペースで、ラスト2F11秒5-10秒8と加速する展開。勝ち馬のファンダム(先週のジュニアC勝ち)や2着シホリーン(次走の未勝利を好指数で勝利し、アルテミスSでは鞍上の致命的なミスで詰まって終戦)が強かったのもあるが、前に行けない弱みと決め手に泣く形になった。

 しかし、前走ではわりと楽に2番手を取れたことは大きな収穫。新馬戦時のような高速馬場ではないことも好ましく、1番枠を利しての好走を期待する。

○ (7)ホウオウガイア

 前走の百日草特別の2着馬。ここでは6番枠から出遅れ、そこから挽回していったが、2角で前のパートオブワールドが外に張られて急に外に飛び出す場面。本馬はその影響を受けて躓いてバランスを崩したが、そこから立て直して道中は中団中目を追走した。

 3角でもペースが上がらなかったが、そこでは我慢し、4角で中目からじわっと前のスペースを詰めて好位の直後で直線へ。最後の直線では外のショウナンマクベスと併せて伸び、ラスト2Fで一旦先頭に立ったが、ラスト1Fでやや甘くなり、そこを同馬に差し切られ、1馬身1/4差で敗れた。

 前走はスムーズさを欠く内容。本馬はタフな芝の福島1800mの新馬戦で、中団から4角で外を回って直線序盤で早々と先頭に立ち、ラスト1Fで2着馬に3馬身差をつけて好指数で勝利した馬。この新馬戦は新馬戦としては緩みが少なく消耗度が高いレースになっていただけに、前走はその疲れが残っていたと推測される。

 それでも2着に健闘したのは地力があればこそであるが、ゲートや二の脚が遅く、芝1600mよりも芝2000mを感じさせるので対抗評価にした。2023年に追込馬のキタウイングが優勝しているが、当時は前2頭が競り合ったことで展開に恵まれたもの。前走時の前半3Fがもっとも遅いだけに、ペースがある程度、上がらなかった場合の不安がある。

▲ (9)モルティフレーバー

 2走前に9月の中京芝2000mの新馬戦を勝利した馬。ここでは2番枠からトップスタートを決めて、すっと先頭へ。道中はマイペースで進めて1馬身差のリードで3角へ。3~4角の半ばで仕掛けると、2列目勢が食らいついてきたが、ラスト2Fでもしぶとく粘り通して先頭を維持。ラスト1Fで2列目勢の失速で差が広がって1馬身3/4差で勝利した。

 前走の芙蓉Sでは6着敗退。ここでは大外9番枠から五分のスタートだったが、じわっと促して1角手前で先頭へ。外からジェットマグナムに終始プレッシャーをかけられて2走前のようにペースを落とし切れず、最後の直線で苦しくなって失速した。

 前走は馬体重14kg減。2走前の好走が負担になったようで大きく体を減らしていた。今回はそこから休ませて馬体回復を図っての一戦。また前走時、最後の直線で甘くなった辺りに、距離が短くなるのは好材料と感じさせる。ここも逃げ、先行策でペースがそこまで上がらなければ一発がありそうだ。

△ (3)ジャルディニエ

 2走前のアスター賞の勝ち馬。2走前は1番枠からやや出遅れ、内枠だったこともあり、無理せずに中団最内を追走した。道中ではある程度速く流れたが、中団馬群の後方内目で我慢。

 3~4角で中目に誘導し、4角で外に誘導して仕掛けながらじわっと押し上げて3列目の外へ。直線序盤でしぶとく伸びて2列目外まで上がり、ラスト1Fで早めに抜け出したキタノクニカラを差し切って1馬身半差で完勝した。

 前走の阪神JFは10着完敗。ここでは4番枠からやや出遅れ、じわっと中団最内まで挽回したが、最終的には後方の最内に下がってしまう。

 3~4角で前のビップデイジーが動いてくれたので上手く中団最内まで押し上げ、最後の直線で中目からじわじわ伸びて挽回したが、ラスト1Fで中団中目を捌きながら追い上げる形となった影響も多少あり、勝ち馬に1.1秒も離される結果となった。

 前走はタフな馬場でハイペースになったことを考えると、明確に物足りない内容だったが、スタミナが不足する休養明けの影響もあったはず。叩かれの前進を警戒する。

△ (8)レイユール

 前走の赤松賞の2着馬。前走は3番枠から出遅れ、前にスペースがなく、いったん下げて最後方からの追走。道中も最後方の最内で進めた。3角で最後方列から中目に誘導し、4角出口で中目のスペースを維持して直線へ。

 直線序盤で追われて中目のスペースをじわっと詰め、ラスト2Fで外に誘導して4番手に上がる。ラスト1Fで先頭と2馬身半ほどあった差をしっかり詰めたが、3/4差及ばなかった。

 本馬は9月の中山芝1600mの新馬戦でも3番枠から出遅れ、中団最内を追走。3~4角で内ぺのスペースを押し上げながら進出し、4角で前のニシノヒナアラレが外を狙ったので、上手く最内のスペースを拾って2列目の最内から直線へ。

 直線序盤で先頭列の内からすっと先頭に立ち、ラスト1Fでそのまま突き抜けて3馬身半差で圧勝した。この新馬戦は中山のコンクリート馬場でややスローペースだったが、ラスト2F11秒8-10秒8と加速して勝利。このように本馬は末脚抜群。今回のメンバーならばNO.1の末脚を持っていると言える。

 しかし、ゲートが甘く、芝1600mだとやや追走に苦労している点が難点。新馬戦のように内枠で上手く内のスペースが開いてくれればいいが、フルゲートの重賞だと、簡単に内は開かないだろう。後手後手に回って3~4角でロスを強いられる危険性もあるので評価を下げた。

△ (10)ルージュミレネール

 前開催の中山芝1600mの未勝利戦では馬体重12kgと成長した姿を見せ、逃げ切り勝ちした馬。ここでは15番枠から五分のスタートだったが、かなり押して勢いをつけて1角手前で先頭。道中はマイペースで進めていたが、3角手前で2列目勢が迫ってくると、そこでペースを上げて1馬身差。

 3~4角で息を入れるとまた2列目勢に迫られ、4角で仕掛けて1馬身差のリードで直線へ。直線序盤で2馬身半まで差を広げ、ラスト1Fで後続を突き放しにかかったが、外から一気にマイネルアウルムに迫られたが、凌ぎ切って半馬身差で勝利した。

 前走は最後まで他馬に並ばせることなくゴールイン。ある程度、時計の掛かる馬場で前有利の展開だったわけではないが、危なげない逃げ切りだった。前走からさらなる前進があれば、ここで通用してもいいはず。