2025年 黒潮盃の予想

■人気薄馬の外差しに期待

 ここは逃げてこその(10)アレンパ、前走の大井1600m戦を逃げ切り勝ちした(7)ミクニサンビーム、さらに(4)セイエイ、(5)マウンテンローレル、(11)ヤマノアシオトなど先行馬が揃った一戦。

 さらに昨日から内2頭分が伸びない馬場で、逃げ馬が苦戦している傾向だ。こういう馬場での矢野貴之騎手の立ち回りは素晴らしく、昨日も絶好調だったが、ここはペースが上がっての外差しに期待した。

大井11R 黒潮盃 ダ1800m
 ◎ (9)フレンドローマ
 ○ (7)ミクニサンビーム
 ▲ (5)マウンテンローレル
 注 (9)ユウユウスキー
 △ (3)ドナギニー
 △ (4)セイエイ
 △ (11)ヤマノアシオト
 △ (1)プレミアムハンド
 △ (6)コスタデラルス
結論 馬連9-7,5,9,3,4,11 (16:12:6:4:4:4:2:2) 複勝9 (50)

■人気薄馬の外差しに期待

 ここは逃げてこその(10)アレンパ、前走の大井1600m戦を逃げ切り勝ちした(7)ミクニサンビーム、さらに(4)セイエイ、(5)マウンテンローレル、(11)ヤマノアシオトなど先行馬が揃った一戦。

 さらに昨日から内2頭分が伸びない馬場で、逃げ馬が苦戦している傾向だ。こういう馬場での矢野貴之騎手の立ち回りは素晴らしく、昨日も絶好調だったが、ここはペースが上がっての外差しに期待した。

■有力馬と評価ポイント

◎ (9)フレンドローマ

 2走前の東京ダービーの6着馬。2走前は5番枠からやや出遅れ、無理をさせずに中団やや後方内目からの追走。向正面でやや位置を上げ、最後の直線でしぶとく伸びたが、上位5頭にしっかり離された6着まで。しかし、ここは展開に恵まれなかった面もある。

 2走前は7番枠からトップスタートを決めたスマイルマンボの逃げ…と思わせ、8番枠で同馬を追い駆けて掛かったナチュラルライズが先頭に立ってしまう展開。しかし、ナチュラルライズが先頭を取り切ったことで、スマイルマンボは控える形となり、前後半5F62秒7-61秒1のスローとなった。

 向上面でスマイルマンボらがスローを見据え、ナチュラルライズに競って行ったために同馬が抵抗して早めのスパート。仕掛けが速く、極端に前有利の展開ではないが、好位の外3番手で進めていたシーソーゲーム(6番人気)が3着。好位の内目4番手で進めていたナイトオブファイア(4番人気)が4着だったのは、前半のペースが遅かった影響もある。

 それでも羽田盃4着馬のスズカマンボや東京湾Cの勝ち馬ケンシレインボーに先着。ケンシレインボーは東京ダービーで無印にしていたように東京湾Cで後方有利の展開に恵まれて勝利したところはあったが、充実度を感じさせる内容だった。

 本馬は1200mで2勝を上げているが、テンが速いほうではないので中距離がベスト。前走の優駿スプリントではそれを露呈するかのように8番枠から出遅れ、促しても進みが悪く、後方2番手からの追走。道中でじわっと挽回してもまだ後方3番手の内目。

 3~4角では中目に誘導しながら押し上げ、中団やや後方で直線へ。序盤で外に誘導してしぶとく伸びたが、まだ中団やや後方。ラスト1Fで苦しくなった馬を一気にかわして3着に上がった。

 前走は前後半3F33秒3-38秒5とかなりのハイペースで、ラスト1F13秒7と大きく減速。つまり、本馬は展開に恵まれた3着だった。前走は鞍上の矢野貴之騎手が、ここで(7)ミクニサンビームに乗ることが決まっていたようで、無理をさせてしまった点がやや不安だが、ここは相手がそこまで手強くない。

 またここは逃げてこその(10)アレンパが出走しており、先行馬も多数。ここは思い切って本馬を狙うことにした。

○ (7)ミクニサンビーム

 昨年12月の大井1200mの新馬戦を逃げて4馬身差で圧勝した馬。新馬戦が消耗度の高いレースとなったために、その後の2戦は勝ち切れなかったが、そのあとに立て直され、藤田輝信厩舎に移籍して上昇。移籍緒戦の2走前は6馬身差、前走は8馬身差で圧勝した。

 2走前の大井1400m戦は、5番枠から出遅れたが、二の脚の速さで好位の最内を追走。道中でもじわっと挽回し、2列目の最内で3角。3~4角で先頭のツルマルヴィオの直後まで上がり、直線序盤で同馬の外に誘導。ラスト2Fですっと抜け出して1馬身半ほどリードを奪うと、ラスト1Fで突き抜けて6馬身差で圧勝した。

 2走前は前後半3F36秒6-37秒0の平均ペース。1400mとしてはペースが遅く、逃げた2着馬ツルマルヴィオに向く展開だったが、末脚の違いを見せつけて完勝。ツルマルヴィオはその次走で2馬身半差で完勝しているように、決して弱い馬ではない。

 また前走の大井1600m戦は、5番枠から五分のスタートだったが、二の脚の速さでハナを主張し取り切る。1~2角で息を入れ、向上面半ばからスパート。後続も食らいついてきたが、楽な手応えで3~4角を回り、4角出口で2番手馬を振り切って1馬身半差。直線では後続を離す一方。終わってみれば8馬身差の楽勝だった。

 前走は前後半4F38秒6-37秒5のややスローペース。向上面からペースを引き上げたことで、極端な前有利の展開にはなっていない。ラスト4Fが最速ではあるが、最後まで減速しなかったことは評価できる。同時に前走から1F距離が長くなっても対応できそうな内容だった。今回はさらに相手が強化されるが、さらなる前進があれば通用するはず。

▲ (5)マウンテンローレル

 昨秋の大井1200m新馬戦こそ3着だったが、その後の6戦で全て連対。唯一、2着に敗れた5走前は、休養明けの一戦でで(4)セイエイニに敗れたもの。中距離路線に転向してからは指数を上昇させている。

 2走前の東京ダービーチャレンジ(3歳OP・大井ダ2000m)では5番枠から五分のスタートを切り、コントロールしながら先行策。外から前を主張したスルガダイナゴンを行かせてその外に誘導。道中は2列目の外でスルガダイナゴンをマークしながら進めた。

 3角で前2頭の外に誘導し、4角で(3)ドナギニーが上がってくると抵抗して仕掛け、直線序盤で追われて先頭列に並びかける。ラスト1Fで内から食らいつくスルガダイナゴンを競り落とし、外から迫る(3)ドナギニーを半馬身差で振り切った。

 このときは前後半4F64秒3-63秒7の平均ペース。本馬は2走前同様に平均ペースで流れた前走の若竹賞(3歳OP・ダ1800m)時もそうだったが、好位の外から4角で前2頭に並びかけ、直線序盤で先頭に立って、ラスト1Fで踏ん張るのが勝ちパターンだ。

 こういうレースぶりの馬は成績が安定するのが魅力。ただ今回は相手が強化され、ペースが上がった場合に、最後まで踏ん張り通せるかが課題だとなる。

注 (9)ユウユウスキー

 前走の東京スポーツ賞(B2・大井ダ1800m)を圧勝した馬。前走は五分のスタートを切ったが、内の馬が外によれて接触。これでダッシュが付かずに後方2列目の外からの追走となった。向上面では前にかなり離されていたが、3角手前から徐々に動き出した。

 3~4角でも外から進出して好位の外まで上がって直線へ。序盤でそのままの勢いで先頭に立つと、ラスト1Fで突き抜けて4馬身差で完勝した。

 このときは前後半4F49秒7-51秒2。レース最速が向上面のラスト5F目の12秒5の緩みない流れ。前が苦しく鳴り始めたところから動き出しての勝利だった。それでも長くいい脚を使えていたことは確か。

 また前走の2着馬ムットクルフェは昨年の黒潮盃の3着馬で、昨日のB2・サマーナイト賞を3馬身差で圧勝しているように、古馬のB2としてはレベルが高かった。ここも前走の走りができればチャンスがあるが、前走で能力を出し切っているだけに、余力面での不安がある。

△ (3)ドナギニー

 前走の東京ダービーチャレンジ(3歳OP・大井ダ2000m)では2着。前走は7番枠からやや出遅れ、無理なく後方2列目の外を追走。3角手前で早めに動いて一列位置を上げ、3角で最内に入れる。

 3~4角で押し上げながら外に誘導し、4角出口で大外に誘導。直線序盤でしぶとく伸びて6番手に上がり、ラスト1Fで先に抜け出した▲(5)マウンテンローレルに半馬身差まで迫った。

 このときは前後半4F64秒3-63秒7の平均ペース。位置取りに大きな有利不利はなく、(5)マウンテンローレルに完敗の内容だった。しかし、本馬は2走前の東京プリンセス賞を大目標にした後の一戦で能力全開とまでは行かなかった面もあったはず。その後に休ませて成長を促した効果に期待したい。

△ (4)セイエイ

 前走の明星賞(3歳B2・大井ダ1800m)の勝ち馬。ここでは3番枠から五分のスタートだったが、かなり押してひとつ内枠からハナを主張した(10)アレンパに並びかける。道中も同馬にプレッシャーをかけながら進めた。

 3~4角で再び同馬に並びかけ、先頭列で直線へ。直線では(10)アレンパと長い追い比べとなったが、最終的に半馬身ほど前に出て勝利した。

 このときは前後半4F50秒9-50秒8の平均ペースだったが、向上面からペースが上がっており、ラスト1Fでは13秒3まで減速する展開。前にやや不利な流れであり、(10)アレンパよりも斤量が2Kg軽かった。

 前走が意外と消耗度の高い一戦で、今回で前走よりもペースが上がった場合の不安はある。ただ2走前の大井1600m戦で▲(5)マウンテンローレルを2着に下して勝利しているように、勢いがある。

△ (11)ヤマノアシオト

 2走前の山桃特別(3歳OP・高知1800m)では、後の高知優駿の2着馬ユラリユラメイテを2着に下して勝利。ここでは4番枠からまずまずのスタートを切り、好位の内目を追走。道中は3番手の内目で進め、2週目の3角手前から徐々に動き出す。

 3~4角でも内から進出して単独2番手に上がり、4角出口で先頭のユラリユラメイテの外に誘導して直線へ。直線ではユラリユラメイテ遠い比べとなったが、半馬身差で差し切った。

 本馬は休養明けの黒潮皐月賞で5着に敗れ、そこから中1週で山桃特別出走と押せ押せで使ったためにジュゲムーンに離された3着に敗れたが、ここは巻き返しに一考したい。

2025年 8/2・豊明S&柳都Sの予想

■芝1400mとしては逃げ、先行馬が手薄

 ここは芝1400mとしては逃げ、先行馬が手薄な一戦。内から前を主張する(1)ブリックワークや(2)ショウナンラスボスに、外から(11)レディマリオン辺りが競っていく形になるだろうか? それを見ながら(4)アクートゥス(9)や外のテーオーダヴィンチ辺りが先行策。

 いずれにしても(1)ブリックワーク、(2)ショウナンラスボス、(11)レディマリオンはテンが速くなく、(1)ブリックワーク、(2)ショウナンラスボスはスロー逃げて結果を出している馬だけに、ここも極端ではないにせよ、前有利の展開になる可能性が高い。

中京7R 豊明S 芝1400m
 ◎ (9)テーオーダヴィンチ
 ○ (13)マイネルチケット
 ▲ (11)レディマリオン
 注 (12)トワイライトシティ
 △ (1)ブリックワーク
 △ (3)スーサンアッシャー
 △ (4)アクートゥス
 △ (8)キャプテンシー
結論 馬連10-9,13,11,1,3,8,12 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝10 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (9)テーオーダヴィンチ

 2023年以降の芝1400mでは6戦して全て着差0.3秒差以内と崩れていない馬。特に4走前の戎橋Sは昨秋の信越S(L・新潟芝1400m)の覇者レイベリングと同タイムの2着。ここでは1番枠から五分のスタートを切り、じわっと中団中目を追走。道中は行きたがるの我慢させ、前にスペースを作って3角へ。

 3~4角で前のスペースを潰しながら外に誘導して直線へ。序盤で追われて3列目付近まで上がり、ラスト1Fで早めに抜け出したレイベリングにしぶとく迫ったが、アタマ差届かずの2着だった。

 ここは標準馬場で前半3F34秒6-34秒6の平均ペース。位置取りによる大きな有利不利はなかったが、本馬は二の脚が遅いので、芝1200mよりも芝1400mがベストだ。

 本馬は今回は繋靭帯炎による休養明け2戦目。繋靭帯炎は屈腱炎と並ぶ不治の病で、ある程度順調に追い切れるようになるまで1年近くも掛かることから引退させるケースが多い。

 しかし、本馬は現役続行を選択。それは所有者が個人オーナーというのもあるが、3勝クラスでも十分通用する実力があるからだろう。また1年2ヵ月も休養させていることから、ほぼ完治していることが推測される。

 前走のテレQ杯は実績のない芝1200mで速い流れを積極的に出していく形。結果12着に崩れたが、着差は0秒6差だから悪くない。今回はひと叩きされてベストの芝1400m。前走で芝1200mを使っているのでここは好位でレースを進められると見て本命馬とした。
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■ウィンドフォールが展開のカギを握る

 内から(3)ウィンドフォールがハナを主張するが、テンが速くないので昇級のここでハナを取り切れるかどうか? 今回は骨折による休養明けでもあり、外の(14)ジェットランドとのハナ争いになりそうだ。

 この外から(15)サトノアイオライトも先行策。中目のユアフラッシュや(13)ダイシンイメルも先行する可能性が高いが、(12)デコラシオンは今回は「じっくりと構える形から敢えて仕掛けを遅らせる」とコメントしている。

 何れにしろ、しっかりレースを引っ張れる逃げ馬は不在なだけに、ここもそこまでペースが上がらない可能性が高い。

新潟7R 柳都S ダ1800m
 ◎ (15)サトノアイオライト
 ○ (12)デコラシオン
 ▲ (3)ウィンドフォール
 △ (8)フルオール
 △ (2)メテオールライト
 △ (7)ユアフラッシュ
結論 馬連15-12,3,8,2,7 (15:15:8:6:6) 複勝15 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (15)サトノアイオライト

 デビューから一貫して牝馬限定戦を使われており、牡馬と戦うのは今回が初となる。しかし、休養明けの2走前・舞鶴Sでは強豪ダブルハートボンドと0秒6差の3着に健闘。

 2走前は2番枠からまずまずのスタートを切り、二の脚でハナへ。外から前を主張したバスタードサフラン、ダブルハートボンドらを行かせて、2列目の最内を追走。向上面で中目に誘導してダブルハートボンドをマークして3角へ。

 3~4角でもダブルハートボンドを徹底マークしていたが、直線序盤で同馬に離されてしまう。ラスト1Fで甘くなったバスタードサフランをかわして2番手に上がったが、最後にネバーモアに差されて同馬とクビ差の3着となった。

 ダブルハートボンドには3馬身半も突き放されたが、同馬は次走でOPの三宮Sを勝利し、デビューから5戦5勝。この先の交流重賞でオーサムリザルトのライバルになりうる素質馬だ。

 また2着のネバーモアは次走で3勝クラスを勝利。7着のヘニータイフーンも次走で牡馬相手の3勝クラスを勝利したようにハイレベルだった。

 前走のアリエスSは休養明け好走の反動で5着に敗退。ハイペースを先行して早め先頭に立っての1秒1差だけにそこまで悪い内容ではない。そこから立て直されての今回は巻き返しが期待できる。