2025年 青葉賞・天王山S

■芝2200m以上で連対実績のある馬が有利

 青葉賞は過去10年でかなりのスローペースが半数の5回。一方、ややハイペースになったことも3回あり、昨年のパワーホールのように逃げ馬が飛ばす場合も少なくない。このように東京芝2400mは日本を代表する舞台でチャンピオンを決するに相応しく、展開の振れ幅が広い。

 ただし、展開がどう転んでも有利なのは、芝2200m以上で連対実績がある馬だ。このタイプは折り合いに問題がないタイプが多く、展開に応じた走りができるのが強調材料。

 昨年の1着馬シュガークン(2番人気)も2着馬ショウナンラプンタ(7番人気)も3着馬デュアルウィルダー(4番人気)も前走で芝2200m以上を勝利していた。

 今年は京成杯で前2頭に競りかけ、前半3F35秒0と暴走ペースで逃げたガルダイヤが出走。毎日杯では同馬に恐れおののいて同型馬が控える形でマイペースで逃げて2着に粘ることができたが、ここはテンの脚の速い馬たちの出方ひとつで展開が変わりそう。

 そんなこんなで、ここは芝2200m以上で連対実績のある馬を中心視した。

東京11R 青葉賞 芝2400m
 ◎ (9)ファイアンクランツ
 ○ (11)レッドバンデ
 ▲ (10)エネルジコ
 注 (1)マテンロウバローズ
 △ (5)ホウオウアートマン
 △ (4)ゲルチュタール
 △ (12)スワローシチー
結論 馬連9-11,10,1,5,4,12 (15:15:10:4:3:3) 複勝9 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (9)ファイアンクランツ

 新馬戦では4角先頭からラスト1Fで加速する好内容で勝利し、札幌2歳Sで3着、東スポ杯2歳Sで4着とトップクラスと互角に戦ってきた馬。近2走は芝2200m以上を使われ善戦止まりだが、上がり3F最速タイムを記録できている。

 前走のすみれSでは3着。前走は3番枠からまずまずのスタートを切ったが、コントロールして控え、後方2番手からの追走。向正面でも後方2番手の内で折り合いに専念して進めた。

 3角で内から中目に、そして4各柄外に誘導して(5)ホウオウアートマンの後ろから中団外まで上がって直線へ。序盤でじわじわ伸びて3番手に上がり、ラスト1Fで前との差を詰めたが、2着ミラージュナイトにハナ差ほど届かなかった。

 前走は超高速馬場で前後半5F59秒5-59秒5の平均ペース。ジーティーアダマンには1馬身1/4差ほど離されているが、4着馬に5馬身差をつけており、上位3頭が強かった一戦だったといえる。

 2走前のゆりかもめ賞では前後半5F63秒5-59秒2の超絶スローペースで上がりの速い決着を、3~4角の中団中目で包まれ、最後の直線で進路確保に遅れを取る不利。それでもラスト2Fで中目を捌いて2着に食い込んだように、この距離なら崩れにくい。
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京都11R 天王山S ダ1200m
 ◎ (3)サンライズアムール
 ○ (14)スマートフォルス
 ▲ (5)ステラフィオーレ
 △ (6)インユアパレス
 △ (4)ムーンプローブ
 △ (9)メズメライザー
 △ (13)ドンアミティエ
結論 馬連3-14,5,6,4,9,13 (15:10:10:5:5:5) 複勝3 (50)

■逃げ馬多数も京都ダ1200mなら極端なハイペースにはならない

 もともとテンの脚が速い(5)テラフィオーレがブリンカー着用で出走。(9)メズメライザーも前走の千葉Sと同様に砂を被らない番手を主張し、外から(11)エコロガイアも絡んでくるとなると、速い流れが予想される。

 しかし、前半で3角の頂上を目指して坂を上るコースだけに、ペースが上がっても前半3F34秒台半ばから後半くらいだろう。これくらいのペースならば、先行馬でも十分やれるはず。よって、ここは2列目の内目で立ち回れる馬を中心視した。

■有力馬と評価ポイント

◎ (3)サンライズアムール

 ダ1200m~1400mのオープン、リステッドで3勝の実績馬。2023年の京都ダ1200mのOP・藤森Sでは3番枠から五分のスタートだったが、押して好位の内目を追走。3~4角では2列目の内から2番手のヴァガボンドの後ろを通して直線で外に誘導。序盤で追われてすっと伸びて2列目。ラスト1Fでは先頭のヴァガモンドと1馬身半ほどあったが、突き抜けて2馬身半差で完勝した。

 この藤森Sは前後半3F34秒6-36秒3のかなりのハイペースだったが、先行策から突き抜け、(14)スマートフォルスを2着に下し、ダートグレードでも通用する指数で勝利。その後も栗東Sを逃げ切り、3走前のながつきSでも斤量59Kgを背負って好位の外から抜け出し、2馬身差半差で完勝している。

 休養明けの前走、千葉Sではスタート後に内の馬と接触し、ポジションを取るまでにやや苦労。前半でやや脚を使ったぶん、ラスト1Fで伸びてこれなかったが、着差0秒4差なら悪くない。この中間は坂路でも良化を示す動きができているだけに、ここは斤量60Kgでも通用すると見る。