2023年 東京ダービーの予想

南関東クラシック一冠目の羽田盃はミックファイアが6馬身差で圧勝。当時はダートが軽かったが前半4F48秒6-後半5F49秒6の緩みない流れを考慮すると、離れた2番手から突き抜けて優勝した内容はとても強かったと言える。しかし、今回は休養明けで激走した疲れが懸念材料である。

また羽田盃まで現世代トップ級として走り続けていたヒーローコールは、羽田盃でミックファイアに6馬身も離されての2着。同馬は昨秋の鎌倉記念で、2着馬スペシャルエックス(次走、兵庫JGで2着)に2馬身、3着馬デステージョ(次走、兵庫JGで3着)に7馬身差を付けて圧勝しているが、その頃から大きな成長を見せていない点が不安。そこで印は下記のとおりとなった。

大井11R 東京ダービー ダ2000m
 ◎ (11)リベイクフルシティ
 〇 (8)オーマイグッネス
 ▲ (15)ナイトオブバンド
 △ (2)サベージ
 △ (3)ヒーローコール
 △ (4)ピノホホッア
 △ (12)ミックファイア
 △ (9)ボヌールバローズ
結論 11-8,15,2,3,4,12,9 (8:8:8:8:8:8:2) 複勝11 (50)

◎ (11)リベイクフルシティ

 4戦4勝でゴールドジュニアを優勝した馬。当時2着に下したポリゴンウェイウは次走のハイセイコー記念でマンダリンヒーローと差のない2着しているように、もともとトップクラスに準ずる実績を持っていた。

 ただゴールドジュニアは、前半3F34秒2-後半3F38秒6(ラスト2F12秒5-13秒3)の超絶ハイペース。4番枠からやや出遅れ、中団中目を追走し、最後の直線で大外から差し切った本馬は展開に恵まれた優勝であり、その後はやや苦戦するかもと見ていた。

 ところが前走の羽田盃は3番枠から好スタートを切って、好位を追走。3~4角で位置を押し上げ、4角で先頭に立った(12)ミックファイアを追いかけて直線へ。直線序盤ではスパートする同馬について行ったが、ラスト1Fで甘くなっての4着だった。

 それまではテンが速い流れだとテンに置かれる面があり、伸び悩んでいたが、ここへ来て勝ちに行く競馬ができるようになったのは大きな収穫。それまではテンが速い流れだとテンに置かれる面があり、伸び悩んでいたが、ここへ来て勝ちに行く競馬ができるようになったのは大きな収穫。また同時に距離が延びてこそだと強烈にアピールした。今回は前走からさらに1Fの距離延長。レースの流れに乗っての好走が狙える。

〇 (8)オーマイグッネス

 2歳時のサンライズCではマイペースで逃げて、最後の直線序盤でベルピット(次走、JBC2歳優駿2着、その後、2連勝で先月の北斗盃は7馬身差の圧勝)に交わされながらも、最後に差し返して優勝した馬。本馬はベルピットとともに門別の2歳中距離路線を盛り上げてきた馬で、トップ級の実績がある。

 JBC2歳優駿以降は、脚をタメる競馬で伸び切れていないが、本馬は前に行ってスタミナを生かしてこその馬。よって前走から1Fの距離延長も好ましく、逃げ馬も不在。今回は逃げ得意の鞍上に乗り替わっているだけに、前に行っての本領発揮に期待する。

▲ (15)ナイトオブバンド

 前々走のクラウンCで(10)ライズゾーンに先着の2着と好走した馬。前々走は10番枠から五分のスタートを切ったが、そこから無理をさせず、中団やや後方の中目を追走。向正面でじわっと進出し、3~4角の中目から位置を上げ、4角出口で2列目の外。そこから追い出されるとしぶとく伸びて、2着に浮上した。

 前走の東京湾Cは、好位の内目を追走から4角で先頭の競馬で6着。外差し馬場で前に行く馬には厳しい展開だったことを考えると、1.2秒差は良く粘っている。前々走は超絶ハイペースで勝ちに行かない競馬が功を奏した面はあったが、今回は前走で苦しい流れを経験したことが粘り強化に繋がるはず。巻き返しを期待したい。

△ (2)サベージ

 羽田盃の3着馬。同レースでは9番枠から出遅れて最後方ポツンの競馬。向正面でじわっと位置を挽回し、3~4角の外から位置を押し上げ、好位の外の(3)ヒーローコールの後ろまで上がって直線へ。直線ではヒーローコールに2馬身近く差を広げられたが、残り100mで1馬身半差まで差を詰めての3着だった。

 前走は(12)ミックファイアが前を潰してくれたことで展開が楽だったが、本馬はこれまで9戦して大崩れしたのは、タフな馬場の船橋で好位の中目を追走と勝ちに行く競馬をした平和賞のみ。後半型の競馬では崩れがないので、警戒が必要だ。

△ (3)ヒーローコール

 羽田盃の2着馬。同レースは8番枠からやや出遅れたが、二の脚で楽に前に行って好位外を追走。向正面でやや位置を上げて2列目の外で直線へ。ただ直線では手応えがなく、(12)ミックファイアに突き放され、6馬身差の2着だった。前走時は序文でも記したようにミックファイアが強かったのもあるが、成長力にやや疑問を感じさせる内容。

 小久保厩舎は東京ダービーを大目標とする点があり、おそらくここが目標であると推測されるが、前走で付けられた差はあまりに大きい。ただし、デビュー2戦目の1200m戦、紅花特別で2着に敗れていることからも距離が延びていいと見ているし、(12)ミックファイアが本来の能力を出し切れないようであれば、チャンスは広がる。

△ (4)ピノホホッア

 復帰戦となった前々走の東京湾Cで4着だった馬。前々走は3番枠から五分のスタートを切ったが、進みが悪く、後方2番手を追走。3角手前で進出開始し、4角では外に出して先頭列に並びかけたが、直線で脚色が鈍っての4着。同レースは外差し馬場で前に行く馬には厳しい展開だっただけに、もっと走れても良かったはずだが、休養明けの影響もあったのだろう。

 前走までは5戦2勝2着1回3着1回の馬。本馬がそれまでに敗れたゴールドジュニア、ハイセイコー記念、ニューイヤーCで先着を許した相手は◎(11)リベイクフルシティ、ポリゴンウェイヴ、マンダリンヒーローの3頭で、その後の重賞でも上位の馬ばかり。それを考えると軽視は禁物だ。

△ (12)ミックファイア

 羽田盃の覇者。同レースは6番からスタートは五分だったが、二の脚で楽に先頭列に並びかけたが、外からポリゴンウェイヴがハナを主張してきたので、それを行かせて3馬身くらい離れた2番手と追走。3角で外から同馬に並びかけ、4角で楽な手応えで先頭。直線序盤で追い出されると、ヒーローコールとの差を広げて6馬身差の完勝だった。

 本馬は前走を勝って4戦4勝。本馬はテンが速いのでこれまで砂を被る競馬を経験したことはないが、前走で折り合えた点は、長期的にはプラス。ただ今回は序文でも記したように、休養明けで激走した疲れが懸念されるため、評価を下げた。

△ (9)ボヌールバローズ

 東京プリンセス賞の2着馬。同レースでは7番枠からトップスタートを切ったが、外からハナを主張するポーチュラカを行かせて同馬の外2番手を追走。最後の直線序盤で早々と交わして先頭に立ったが、残り100mでサーフズアップに差され1馬身1/4差離された。

 本馬は前々走のクラシックTRでも砂埃が舞うタフな馬場で、逃げて残り100mまで先頭に立ち、勝ち馬(16)ブルマリンシェールと0.5秒差の5着。4着△(2)サベージと半馬身差のレースが出来ているだけに、展開ひとつで馬券圏内突入のチャンスがありそうだ。

2023年 安田記念+東京9R以降の予想

■内を開けて走ることから馬場の中~外が有利

 過去2年の春の東京開催は雨が多く、安田記念は最後の直線で各馬が内を開けて走り、中~外が有利の馬場状態だった。今年は芝と路盤のコンディションが良く、ダービーのあった先週は内からでも粘れていた。しかし、昨日は週中の雨の影響を受けて、内を開けて走る傾向だった。このことから過去2年同様、馬場の中~外が有利になると見て予想を組み立てたい。

 ただし、昨日土曜は不良から重馬場に回復。日曜は現時点では稍重で、晴れ予報。良まで回復してやや高速馬場が予想されます。メイケイエールが掛かって逃げるのかどうかにもよりますが、1分32秒前後くらいのタイムは出そうです。

本日2番 東京11R 安田記念 芝1600m
 ◎ (11)イルーシヴパンサー
 ○ (4)セリフォス
 ▲ (12)ナミュール
 注 (10)ソウルラッシュ
 △ (14)シュネルマイスター
 △ (15)マテンロウオリオン
 △ (3)ジャックドール
 △ (5)ソダシ
 △ (2)メイケイエール
 △ (6)ダノンスコーピオン
結論 馬連11-4,12,10,14,15,3,5,2,6 (10:10:10:5:5:3:3:2:2) 複勝11 (50)

■有力馬の紹介

◎ (11)イルーシヴパンサー

 4連勝で昨年の東京新聞杯を優勝した馬。同レースは11番枠から出遅れて後方2番手を追走。3~4角でも前がペースを緩めない中で後方の内目を通り、4角で外目に誘導され、出口で外に出された。直線序盤でジリジリと伸び、ラスト2Fで一気に先頭に立つと、ラスト1Fで後続を1馬身3/4突き放し完勝した。

 同レースは最後の直線で外を通った差し、追込馬が上位を独占したように、緩みないペースで流れて、先行馬が総壊滅の流れ。後方から3~4角でロスなく立ち回って上手く脚を温存した本馬は展開に恵まれた。昨年の安田記念はその走りと、それまでの勢いで1番人気に支持されたが、その人気に応えられず8着に敗れている。当時の実績からすれば、明確に過剰人気だったが、その内容は出遅れ後方から3角まで包まれ、4角では最後方に後退。最後の直線ではエアロロノアに蓋をされて外に出せず、馬群を捌きながら着順を上げたものだった。

 本馬は昨年の安田記念後は不振に陥ったが、今年初戦の京都金杯では五分のスタートを切って中団馬群の中目と、いつもより前の位置でレースを進めて優勝。復調をアピールした。前走の中山記念でもまずまずのスタートを切って好位の中目でレースを進めたが、最後の直線でシュネルマイスターと最内を争い、激しい接触があって8着に敗れた。

 しかし、近走は出遅れ癖が解消され、昨年の安田記念のように展開待ちのレースをしなくても良くなったのは大きな収穫だ。マイル戦だと中団くらいからのレースになるが、11番枠なら最後の直線で上手く外に出すこともできるだろう。昨年の東京新聞杯や安田記念で最速の上がり3Fタイムを記録しているように、末脚は確かな馬。昨年からかなり人気が落ちた今回は本命視したい。

〇 (4)セリフォス

 昨秋のマイルCS覇者。同レースは10番枠からやや出遅れたが、押して中団中目まで挽回し追走。道中はやや遅い流れで団子状態だったため、位置を下げて後方を追走していた。3~4角でも後方の外目で包まれ、4角出口で下げながら外に誘導。直線序盤の伸びは地味だったが、ラスト1Fで一気に前を捉えて1馬身1/4差で完勝した。

 同レースはけっしてスムーズなレースではなかった。しかし、このレースは(14)シュネルマイスターなど、中団やや後方から最後の直線で馬場の良い中目を狙った馬が3~4角で包まれ、能力を出し切れなかった馬が多かった。そういったことから外を選択した本馬は結果オーライだった。

 前走のドバイターフは中団中目でやや折り合いに苦労していたにせよ、ラスト1Fで甘くなってダノンベルーガにも楽に差されて5着敗退。しかし、スタミナが不足する休養明けで初の芝1800mだったことを考えると、そこまで悪い内容ではなかった。

 本馬は芝1600mがベストの馬。昨年の安田記念4着時のように、超絶高速&外差し馬場の外枠なら、成長を見せた今回で本命も視野に入れた。しかし、今回は4番枠。この枠から最後の直線で外に出そうとすると、かなり位置を下げなければならない。そうなると届かない可能性もある。おそらく中団の内目を立ち回って、最後の直線で馬群の中目を捌く展開になる可能性が高いが、そう上手く捌き切れるかどうか…。もちろん上手く捌ければ勝ち負けまであると見ている。

▲ (12)ナミュール

 桜花賞以来の芝1600m戦となった前々走の東京新聞杯では2着。15番枠からまずまずのスタートを切って、好位の外とポジションを取りに行く競馬。3角では中目を通して前のスペースを詰め、上手くロスを最小限にしながら、3列目付近で直線へ。直線で追い出されると序盤の伸びは地味だったが、ラスト2Fでは一気に3番手まで上がり、ラスト1Fで前のファルコニアを捉え、逃げ粘るウインカーネリアンにアタマ差まで迫った。

 本馬は新馬戦でラスト2F10秒8-10秒7と加速したように、決め手に秀でた馬。前々走では中距離以上よりもマイルの方が向いていると再認識させられた。本馬が前々走で記録した指数は、自己最高指数である。

 前走のヴィクトリアMは、11番枠から五分のスタートを切って好位の一角でレースを進めていたが、外から内に切れ込んだ(5)ソダシの影響で好位列がかなり凝縮してそこで押し下げられる不利。中団外まで下がって、3~4角でも中団の外目。4角で外から押し上げてきたディヴィーナに蓋をされて動けず、前の進路もない状態。直線序盤で仕掛けを待たされて位置を下げ、そこから追い出されてラスト2Fで外に誘導。ここでも置かれてジリジリだったが、ラスト1Fはさすがの伸びを見せて、勝ち馬(18)ソングラインに0.7秒差まで迫った。

 前走は最序盤で不利があって位置を下げてしまったが、決定的な不利ではなかったのも確か。それよりも3~4角でペースがダウンしたところで動かず、ディヴィーナに先に外から動かれ、蓋をされたのが致命的だった。前走は実力負けではないので、12番枠と枠にも恵まれた今回は巻き返してくる可能性が高い。

注 (10)ソウルラッシュ

 一昨年の暮れにマイル路線に転向して、4連勝で昨年のマイラーズCを優勝した馬。同レースは13番枠から出遅れ、そこから促して流れに乗ろうとしたが、外から被されてやや窮屈になって位置が下がり、後方中目を追走。4角出口で外に誘導すると、直線序盤は内に刺さる場面がありながらも、立て直してさらに外に出すと一気に4番手まで上がり、そこからバテた馬を交わして優勝した。

 昨年のマイラーズCは時計の掛かる馬場をベステンダンクが後続を離して逃げたことで、緩みない流れ。本馬はラスト1Fで前が大きくバテたのを差す、展開に恵まれての優勝だった。前走となる今年のマイラーズCは超絶高速馬場の大外15番枠。好スタートを切って好位の外目を追走していたが内には切り込めず、3~4角でも内から3頭分外と終始外々を回る競馬でクビ+クビ差の3着。レース内容を考えると悪い内容ではなかった。

 本馬は昨年の安田記念こそ最後の直線で詰まり、位置が下がる不利があって13着に大敗した。しかし、芝1600mではタフな馬場だった昨年の春興S、超絶高速馬場の前走もこなし、安定した成績を収めている。近走は高速馬場で結果を出している点は評価できる。今回は休養明けで前走を目標にした後の一戦で上昇し切れない可能性もあるが、差し有利の展開になりそうなので、特注馬とした。

△ (14)シュネルマイスター

 海外遠征が苦手でドバイや香港のレースでは崩れているが、国内の芝1500m以上のレースでは掲示板を外したことがない馬。また前述の条件で4着以下だったのは、昨秋のマイルCS5着と、前々走の中山記念4着だけ。マイルCSは3~4角の中団で包まれて直線序盤で進路が作れず、仕掛けが遅れたもの。前々走の中山記念も中団内目から最後の直線で最内に突っ込み、◎(11)イルーシヴパンサーと進路を取り合ってラチに接触する不利があった。

 超絶高速馬場の前走マイラーズCは、近走の鬱憤を晴らす完勝。同レースは10番枠から五分のスタートを切ったが、そこから押されても進みが悪く、後方2列目の外を追走。道中も淡々と前が飛ばしたが、中団の外目で我慢。3~4角も後方の外目で我慢し、4角出口で外に誘導。直線序盤で追い出されるとすっと伸び、ラスト1Fでは4列目。やや厳しいと思われた位置からグンと伸び、一気に前を捉えてクビ差で勝利した。

 本馬は超絶高速馬場で行われた2021毎日王冠でも、前半で脚をタメて最後の直線で外に出されるとすっと伸び、ラスト1Fで3馬身はあったダノンキングリーとの差を一気に詰め、アタマ差で優勝した。当時や前走のように本馬はエンジンが掛かってからが強いタイプ。超絶高速馬場からタフな馬場という条件替わりなら評価を下げるつもりだったが、今回も高速馬場となるとここも崩れすに走ってくる可能性が高い。

△ (15)マテンロウオリオン

 前走のマイラーズCの5着馬。前走は5着だが勝ち馬△(14)シュネルマイスターと0.2秒差。8番枠から出遅れ、そこから促されて好位の中目に入れていく積極策。道中も好位の中目を追走し、3~4角でペースが上がったところでワンテンポ仕掛けを待って、直線で最内を狙う形。序盤は2列目。ラスト1Fでも伸びてはいるが前のシャイニーロックを捉えきれず、外差し馬に屈しての5着だった。

 本馬は昨春のNHKマイルCで、外差し馬場を利して後方2番手から、3~4角で中目を通して、4角出口で外に出されるとジリジリ伸び、先に動いて先頭に立った(6)ダノンスコーピオンにクビ差2着まで迫ったように、差し競馬がベストの馬。前走は職人の横山典騎手らしく、前哨戦に徹した節が感じられる。15番枠の今回はおそらく差す競馬をするだろう。それならば侮れない一頭となる。

△ (3)ジャックドール

 今年の大阪杯勝ち馬。前走は9番枠からまずまずのスタートを切り、二の脚で内のノースブリッジやマテンロウレオを制してハナを主張。前半はそこまで速くなかったが、向正面でペースを引き上げ5F通過58秒9の淡々とした流れに持ち込み、最後の直線での粘り込みを図った。ラスト1Fで外からスターズオンアースに強襲されたが、何とかハナ差粘り切った。

 前走は本馬にとって初GⅠ制覇となったが、指数上は昨年の金鯱賞や札幌記念を下回るもの。よって、能力を出し切ったとは言えない。本馬が自己最高指数を記録したのは昨年の金鯱賞で、当時はそこまで高速馬場ではなかったが、緩みないペースで逃げ、レコードタイムで押し切った。

 次点で指数が高かったのは時計の掛かる馬場で行われた札幌記念。同レースは序盤ユニコーンライオンとパンサラッサが競り合い、前後半5F59秒5- 61秒7のかなりのハイペースとなったが、3列目の外から3~4角で2番手まで上がり、最後の直線ではパンサラッサとのマッチレースを制した。

 馬場が悪化すれば中距離で培われたスタミナが生かされると見て本命も視野に入れていたが、今回は高速馬場が予想される。本馬は芝2000mの逃げ馬だが、テンが速いと楽にハナに行けないレースぶりから、決着タイムの速い芝1600mではスピード不足で忙しい。好位で折り合う競馬もできるので、超高速馬場でも道中で息を入れられる流れなら通用するが、1分32秒前後の決着だと微妙なところもあるので評価を下げた。

△ (5)ソダシ

 今年のヴィクトリアマイル2着馬。前走は大外16番枠からまずまずのスタートを切って、内の各馬の出方を窺いながらじわっと進出。内のロータスランドがハナを主張したので、それを行かせて2番手の外を追走。3~4角で同馬がペースを緩めたが、交わさずに我慢。直線序盤で追い出されるとジリジリ伸び、ラスト2Fで先頭に並びかけ、ラスト1Fで抜け出したところを内から伸びてきたソングラインに目標にされ、アタマ差で2着に惜敗した。

 本馬はキレる脚がないので、二の脚の速さを生かして前に行き、持久力勝負に持ち込んでこその馬。3~4角でロータスランドが意識的にペースを落としたところで我慢させず、そのまま行かせていればソングラインの決め手に泣くこともなかったと見ている。しかし、悪くない騎乗だった。

 本馬が自己最高指数を記録したのは、昨年のヴィクトリアマイル。同レースはレシステンシアとハナ争いを展開し、さらに外からハナを主張するローザノワールを行かせて好位の内目を立ち回ったもの。好位の内目を立ち回ったことで3~4角で包まれたが、それほど窮屈にならず抜け出してこられたことが好走要因だが、今年のヴィクトリアマイルもそれなりには走っている。本馬は前走が目標だっただけに、今回で大きな上昇は望みにくいが、芝1600mで4勝2着1回3着1回の実績を考えると、ここも大崩れするとは考えにくい。

△ (2)メイケイエール

 気性難と戦いながらも、重賞を6勝している馬。特にコンクリート馬場でレコード決着となった昨秋のセントウルSは、2着ファストフォース(後の高松宮記念勝ち馬)に2馬身半差をつけて圧勝と強い内容だった。同レースは5番枠からやや出遅れたが、そこから促されると速い二の脚で好位の中目で流れに乗り、折り合いもついていた。ペースが速かったことで折り合いがついた面もあるが、そのおかげで消耗度が少なく、3~4角の外から最後の直線で早めに抜け出し、そこから突き抜けての圧勝だった。

 本馬は気性的な問題があってスプリント路線を使われているが、適性面からは距離が1600mくらいあってもいいはず。3年前の阪神JFでは大外18番枠から出遅れて最後方付近からの競馬となったが、そこから徐々に位置を押し上げる形。3~4角のペースが緩んだところでも、激しい気性を何とかコントロールして位置をキープして4角では中団。直線序盤で4列目付近からするする伸び、一気に突き抜けるかという手応えで2列目まで上がったが、そこから甘くなって4着に敗れている。

 しかし、阪神JFは大外からロスを作りながらの競馬になったことと、3~4角で我慢しきれずに首を上げ、しっかり折り合えなかったことが敗因のひとつ。今回は2番枠と短距離戦を使われていた強みで楽にハナに行ける可能性もある。理想は内有利の馬場であるが、ハナに行って折り合いの付くペースで逃げられれば、一発あっても不思議ない。

△ (6)ダノンスコーピオン

 昨秋の富士Sでは○(4)セリフォスにクビ+クビ差の3着と好走した馬。同レースでは14番枠から好スタートを切ったが、内の馬が速いので好位は取れず、好位直後の外を追走。3~4角ではペースが緩んだが、前のラウダシオンを壁にして仕掛けを待つ形。4角出口で外に出されると序盤の反応は地味だったが、そこからしぶとく伸びてラスト2Fで先頭。ラスト1Fで外から注(10)ソウルラッシュに並ばれ、しぶとく食らいついてはいたが、最後にクビ差前に出られ、クビ+クビに敗れた。

 富士S当日は外差し馬場で、緩みない流れ。最後の直線で早め先頭に立ったところを外からセリフォスとソウルラッシュに差されたが、この一戦に関しては前記2頭に見劣らない内容だった。本番のマイルCSでは、休養明けの富士Sで好走した反動で11着大敗を喫した。

 その次走の香港マイルでも6着に敗れているが、これは前有利の流れを6番枠から出遅れて包まれ、最後方付近からのレースになったのが致命的だったと見ている。また復帰戦の前走、京王杯SCでも11着に敗れているが、このレースも前半3F34秒9-後半3F33秒7のかなりのスローペースで、前の位置を取れない本馬には厳しかった。しかし、今回はNHKマイルC勝ちの実績もある、最適条件の芝1600m戦。今回は6番枠とやや内目の枠だが、立ち回り次第ではチャンスがあるだろう。
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本日3番 東京9R 香港JCT 芝2000m
 ◎ (9)ドゥレッツァ
 〇 (7)サトノゼノビア
 ▲ (5)セラフィナイト
 注 (2)リリーブライト
 △ (8)シュブリーム
結論 馬連9-7,5,2,8 (15:15:15:5) 複勝9 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にリリーブライト(-14.3pt)、セラフィナイト(-12.7pt)、ヘネラルカレーラ(-12.7pt)、ドゥレッツァ(-9.0pt)、サトノゼノビア(-7.0pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (9)ドゥレッツァ

 デビュー2戦目の未勝利戦では、後の京都新聞杯の勝ち馬サトノグランツを倒した素質馬。前走の山吹賞は5番枠からスタート直後に躓く、落馬寸前に不利があったが、そこから立て直されて中団の外を追走。3~4角で外からアームブランシュが並びかけて来たので、本馬もそれに抵抗するようにして、同馬とともに一気に進出。直線序盤では3頭横一線だったが、ラスト2F11秒5-11秒5と最後まで減速することなく楽勝した。

 前走内容からもわかるように、本馬はかなり潜在能力が高い馬。キャリア3戦にして能力値4位にランクインしている馬でもあり、古馬2勝クラスならば当然、通用するだろう。毎回スタートが悪い点が不安材料で、今回も後方からになる可能性が高い。しかし、それでもれでもここなら何とか届くと見ている。
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本日4番 阪神10R 岸和田S 芝2000m
 ◎ (7)タイソウ
 〇 (11)アップデート
 ▲ (6)サジェス
 注 (2)テーオーソラネル
 △ (3)アサケレディ
 △ (9)プライムフェイズ
 △ (10)レヴェッツァ
結論 馬連7-11,6,2,3,9,10 (10:10:10:10:5:5) 複勝7 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にテーオーソラネル(-19.0pt)、ディナースタ(-14.7pt)、アウスヴァール(-14.3pt)、サジェス(-13.7pt)、アサケレディ(-13.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (7)タイソウ

 阪神芝2000mの新馬戦をラスト2F11秒6-11秒4と加速し、好内容で勝利した素質馬。その後のプリンシパルS3着、ラジオNIKKEI賞4着の実績があり、繋靭帯炎による長期休養からの復帰戦となった前々走では2勝クラスを勝利している。

 前々走の白鷹特別は、8番枠から五分のスタートだったが、押して2番手を追走。このレースは阪神芝2400mで前半5F65秒0という、これ以上ないレベルのスローペースで、3~4角では3角では最後方にいたサマービートが捲って先頭。本馬はそこから同馬を追い駆け、一気にペースが上がったが、直線半ばで差し返し、ラスト1Fで抜け出して勝利した。

 前走の三方ヶ原Sは大外14番枠から折り合いを欠き気味に先行。前が飛ばす流れ、差し馬台頭のレコード決着を勝ちに行くことになってしまい、さすがに苦しくなって8着に敗れた。今回も長期休養明けとなるが、本馬は鉄砲掛けするタイプ。ここでは素質も上だけに本命視した。
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本日1番 阪神11R 松風月S ダ1200m
 ◎ (15)サンライズアムール
 〇 (12)チェイスザドリーム
 ▲ (5)クインズメリッサ
 △ (1)デュアリスト
 △ (6)ボイラーハウス
 △ (9)アティード
 △ (10)スナークダヴィンチ
 △ (11)メイショウチタン
 △ (14)ミスズグランドオー
結論 馬連15-12,5,1,6,9,10,11,14 (13:13:4:4:4:4:4:4) 複勝15 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にサンライズアムール(-26.7pt)、クインズメリッサ、ジェネティクス(ともに-25.3pt)、アーバンイェーガー、スナークダヴィンチ(ともに-26.7pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (15)サンライズアムール

 デビュー3戦目よりダートを使われるようになり、一気に上昇した馬。前々走の3勝クラス・陽春Sは、12番枠から五分のスタートを切って中団の外目を追走。3~4角の大外から進出しながらも、ラスト2Fで先頭列に並びかけ、ラスト1Fで突き抜けて勝利した。前走は前半3F34秒4-後半3F37秒1とペースが速かったが、それでも最速の上がり3Fタイムで、オープン通用レベルの指数で突き抜けたことは評価できる。

 前走の京都競馬場グランドオープン記念は強風の中、強い逃げ馬ドンフランキーを意識し、前々走よりも前の位置を取って、3~4角の最内から早めに動く、勝ちに行く競馬。3着に負けたが強い内容だった。能力値1位のここは決めたい一戦だ。

〇 (12)チェイスザドリーム

 3走前に3勝クラスを制し、前々走ではOP・大和Sで4着と好走した上がり馬。前々走は13番枠から好スタートを切ってハナを主張したが、内から逃げてこそのスティクスが抵抗してきたため、同馬を行かせてその外2番手を追走。4角外から後続が上がって来たところで動いて、直線序盤で先頭。外から上がったジェネティクスと追い比べの形となり、ラスト1Fで甘くなったところを、外から2頭に差されたが、展開を考えれば上々の内容だった。

 前走のマリーンCは上位馬に離された5着だったが、これは2Fの距離延長でタフな馬場の船橋で逃げたもの。この日はいつもよりも前から押し切れる日ではあったが、スプリンターの本馬にはさすがに苦しかった。厳しい流れの経験を糧に、前に行っての押し切りを期待する。

▲ (5)クインズメリッサ

 前々走のりんくうSの3着馬。前々走は10番枠からスタートは五分だったが、そこから押して好位の外目を追走。3角手前で逃げ馬(1)デュアリストの外2番手まで上がり、最後の直線でしぶとく粘ったが、外からケイアイドリー(先日の北海道スプリントC勝ち)に楽々と交わされての2着。ラスト1Fで(10)スナークダヴィンチにも差されたが、デュアリストをクビ差交わしてのゴール。前々走は緩みない流れで前が厳しい流れだっただけに、勝ち行っての0.3秒差は強い内容だった。

 前走のジャニアリーSは、出遅れを挽回して勝ちに行く競馬をしたこともあり、前々走からやや指数をダウンさせる形での5着だったが、ここ3戦はオープンでも崩れなく走れているのは強み。ここも上位争いを期待したい。
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本日5番 阪神12R 3歳上1勝クラス 芝1200m
 ◎ (8)ピースフルナイト
 ○ (2)クインズエルサ
 ▲ (1)リトルミム
 注 (13)クリノエンジェル
 △ (5)イラーレ
 △ (11)テンジュイン
 △ (14)メイショウヒゾッコ
 △ (6)ドリームアゲイン
 △ (7)プロティオスミノル
結論 馬連8-2,1,13,5,11,14,6,7 (13:10:10:5:5:5:1:1) 複勝8 (50)

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (8)ピースフルナイト

 ここまでキャリア6戦の3歳馬。前走の未勝利では、トップスタートを切って、内からハナへ行きたい馬を行かせて2番手と、好位で流れに乗るスピードを見せた。今回は開幕週で前有利の阪神芝。芝1200m戦にしては、前走で差す競馬をしている馬が多く、そこまで速い流れにはならないであろう組み合わせ。今回は古馬が相手となるが順調かつ、好位でレースの流れに乗れる優位性は高く評価できる。
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本日6番 東京12R 小金井特別 ダ1400m
 ◎ (7)タリエシン
 〇 (12)マニバトラ
 ▲ (9)フィールザワールド
 △ (1)エリカコレクト
 △ (4)コモレビキラリ
 △ (8)レイテントロアー
 △ (11)モナルヒ
 △ (14)リッキーマジック
 △ (2)スカリーワグ
結論 馬連7-12,9,1,4,8,11,14,2 (14:10:5:5:5:5:5:1) 複勝7 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にフィールザワールド、マニバドラ(ともに-15.0pt)、レイテントロアー(-14.0pt)、エリカコレクト、タリエシン(ともに-12.0pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (7)タリエシン

 ダートに路線転向してから一戦ごとに上昇し、前々走では3歳1勝クラスを勝利した馬。前々走は6番枠から五分のスタートを切ったが、そこから無理せずに中団中目を追走。4角で外に出されると、直線で徐々に伸びて、ラスト1Fで一気に前を捉えて差し切った。

 前々走は展開に恵まれた面はあったが、今回も(12)マニバトラに逃げで、ペースが速くなりそうな組み合わせ。また前々走では古馬2勝クラスに入っても十分に足りる指数は記録できている。前走は芝で崩れたが、得意のダートに戻れば反撃が濃厚だ。

2023年 鳴尾記念の予想+東京9R以降の予想

※本日は最終12レースの予想はございませんm(__)m。

■今年は阪神芝2000mで行われる

 近2年の鳴尾記念は中京で行われていたが、今年は2016年~2020年の5年間で2度もレコードが更新された、3回阪神開幕日で行われる。しかし、今年は大型台風の影響で昨日金曜の正午の段階では不良馬場の発表。本日は重まで悪化する可能性も視野に入れていたが、稍重で止まった。本日は晴れ予報なので、ここから馬場が乾いて高速化する可能性が高いが、さすがに「超」が付くほどの高速馬場ではないだろう。

 鳴尾記念が行われる阪神芝2000mはスタンド前の直線からスタートし、前半でゴール前の急坂を上るコース。このため前へ行く馬がよほどペースを引き上げる意識を持って乗らないと、スローペースになりやすい。その上で今回は逃げ馬はフェェーングロッテン1頭のみと、逃げ、先行馬が手薄となっている。

 マリアエレーナが昨夏の小倉記念時のように、勝ちに行く競馬でフェーングロッテンに競り掛けて行くとペースが上がる可能性もあるが、金鯱賞で外からフェーングロッテンがハナを主張するとあっさり控えて3列目でレースを進めて前半5F60秒9-後半5F58秒9のかなりのスローペースになったことから、今回もそこまでではないにせよ、それなりのスローペースになる可能性が高いと見る。

本日1番 阪神11R 鳴尾記念 芝2000m
 ◎ (14)ソーヴァリアント
 〇 (9)アドマイヤハダル
 ▲ (7)マリアエレーナ
 注 (1)グラティアス
 △ (5)モズベッロ
 △ (11)ヒンドゥタイムズ
 △ (15)スカーフェイス
結論 馬連14-9,7,1,5,11,15 (16:16:9:3:3:3) 複勝14 (50)

■有力馬の紹介

◎ (14)ソーヴァリアント

 一昨年と昨年のチャレンジC(阪神芝2000m)を連覇した馬。一昨年のチャレンジCは、前半5F62秒9-後半5F58秒1と極端なスローペース。本馬は11番枠からまずまずのスタートだったが、二の脚で楽にハナに立ってしまいそうな勢いで進出。しかし、内からマイネルフラップがハナを主張したので、同馬を行かせてその外2番手で折り合い重視の競馬。楽にマイネルフラップについて行って4角を回って直線序盤で先頭に立つと、そこから突き抜けて3馬身半差で快勝した。逃げ馬に並びかけて行く競馬で、最速の上がり3Fタイムを記録しているように、その内容は強いの一言だった。

 前々走となる昨年のチャレンジCは、大逃げ馬レッドベルオーブが出走していたことで、一転して前半5F57秒7-後半5F59秒8のかなりのハイペース。10番枠からまずまずのスタートを切ると、コントロールしながら楽に先行して3列目の中目くらいを追走。前2頭が飛ばして道中は離れた4番手で、3番手ビーアストニッシドから2馬身ほど後ろを追走。3~4角でビーアストニッシドの外からじわっと差を詰め、4角では同馬に並びかけ、4角では3列目の外。直線序盤で並ぶ間もなく一気に抜け出した。ラスト1Fでは内から捌いたルビーカサブランカに食らいつかれたが、それでも1馬身3/4差で完勝した。

 本馬はこのように阪神芝2000mが得意。特に4走前のチャレンジCで記録した指数はGⅠでも通用レベルだった。未勝利時には不良馬場で勝利した経験もあり、馬場悪化が残っていたとしてもやれるはず。前走の中山記念では9着と崩れているが、立て直されての巻き返しに期待する。
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本日3番 東京9R 3歳上2勝クラス ダ1600m
 ◎ (10)ハンベルジャイト
 〇 (11)ラニカイ
 ▲ (14)ブロードリーチ
 注 (12)マウントベル
 △ (2)ラブベティー
 △ (4)ドローム
 △ (6)グラヴィル
 △ (8)リンクスルーファス
結論 馬連10,11,14,12,2,4,6,8 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝10 (50)

◎ (10)ハンベルジャイト

 前々走で3歳1勝クラスを勝利した馬。前々走は7番枠からまずまずのスタートを切って、二の脚で2列目の外を追走。ラスト2Fで2列目の内のディクレアブルームとともに抜け出したが、ラスト1Fで同馬を競り落とし、内から強襲するプラチナジュビリーにも差を詰めさせず、1馬身半差で完勝した。

 前走の昇竜Sは2番手の最内から3~4角で早々と先頭に立つ競馬。追込馬台頭の流れとなったために9着に失速したが内容は悪くない。潜在スピードはかなりのものがある馬だけに、今回はワンテンポ脚をタメてスピードをキレに転化したいところ。今回は古馬が相手だが、ここに入っても能力値-12.3ptでそこまで劣らない。この時期の3歳馬の成長力、斤量53Kgを考えれば十分に通用すると見て、本命馬とした。
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本日4番 阪神10R 小豆島特別 芝1200m
 ◎ (12)アルーリングビュー
 〇 (13)ナバロン
 ▲ (1)ミルトクレイモー
 注 (6)グランテスト
 △ (3)ドナウエレン
 △ (5)ウルトラソニック
 △ (7)タイセイブリリオ
 △ (10)ダンツイノーバ
 △ (14)シルフィードレーヴ
結論 馬連12-13,1,6,3,5,7,10,14 (10:10:10:4:4:4:4:4) 複勝12 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にブッシュガーデン(-13.7pt)、ダンツイノーバ(-13.0pt)、ナバロン(-12.3pt)、ドナウエレン、シゲルセンム(ともに-12.0pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (12)アルーリングビュー

 ここまでキャリア4戦で前走では3歳1勝クラスを勝利した馬。前走は2番枠から五分のスタートを切って、前3頭から離れた好位集団の先頭列の内を追走。3~4角で前との差を詰めて4角では2列目の直後。4角出口で前3頭が外目に持ち出したことで、内ががっぽりと開き、そこを突いてグイっと伸びて、外のルガルとともに抜け出し、最後に同馬との接戦をハナ差で制した。

 前走はルガルとはハナ差だったが、3着馬には4馬身差を付けての快勝。最短距離を立ち回ったことで噛み合ったのは確かだが、そこを差し引いてもルガルがその後、橘Sを圧勝し、先週の葵Sでも2着と好走しているように、好内容&好指数だった。その比較やキャリアの浅い馬の上昇力から、古馬に混じっても通用する能力はあると見る。
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本日2番 東京11R アハルテケS ダ1600m
 ◎ (8)テイエムアトム
 〇 (2)タイセイサムソン
 ▲ (9)ディパッセ
 注 (12)サンダーブリッツ
 △ (4)ガンダルフ
 △ (15)アラジンバローズ
 △ (7)ナンヨーアイボリー
 △ (13)エイシンギアアップ
 △ (5)ホウオウトゥルース
 △ (10)ソリタリオ
結論 馬連8-2,9,12,4,15,7,13,5,10 (14:8:8:5:5:4:4:1:1) 複勝8 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にアラジンバローズ(-28.0pt)、タイセイサムソン(-26.7pt)、エイシンギアアップ(-24.0pt)、サンダーブリッツ(-23.3pt)、テイエムアトム(-22.0pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (8)テイエムアトム

 今年に入って上昇中、前々走ではOPのポラリスSでは3着に好走した馬。前々走は13番枠からまずまずのスタートだったが、二の脚で内に切り込みながら好位の外を追走。3角でやや外に張られたが、3~4角で3番手まで上がり、最後の直線ではしぶとく伸びてラスト1Fで一旦先頭に立ったところを、外から2頭に差されて惜敗した。

 前走の栗東Sは、9番枠からやや出遅れたところを外から被されて揉まれる競馬。キックバックを食らってずるずる後退し、13着に大敗した。しかし、マイル戦でそこまでテンの速い馬が不在のここなら、前走で1400mと使われている強みで、好位の外目でレースの流れに乗れると見て、巻き返しに期待した。
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2023年 北海道スプリントCの予想

今回は1番人気のダンシングプリンスは対抗○にしました。昨年のJBCスプリントを優勝したことで、今回は斤量59Kgでの出走となるので、昨年ほど楽に前に行けない可能性が高いことと函館入厩していないことを嫌いました。

もっとも他に狙いたいと感じる馬がいるからでもあるのですが…😉

門別11R 北海道スプリントC ダ1200m
 ◎ (2)ジャスティン
 〇 (4)ダンシングプリンス
 ▲ (1)ケイアイドリー
 注 (7)アイオライト
 △ (6)スティールペガサス
 △ (3)スペシャルエックス
結論 馬複2-4,1,7,6,3 (18:14:10:6:2) 複勝2 (50)

◎ (2)ジャスティン

 2020年の東京スプリントを逃げ切るなど、かつてはキックバックが苦手で逃げがベストだったが、最近は内枠を引いてキックバックを受ける形でも問題なく戦えている馬。3走前のカペラSでは3番枠から五分のスタートを切って好位で流れに乗り、3~4角で外に誘導しながら2列目の外まで押し上げて直線へ。ラスト1Fで一瞬先頭の競馬で3着に善戦している。同レースは前半3F32秒2-後半3F36秒7の超絶ハイペースだったことを考えれば好内容であり、前半でもう少し後ろの位置なら、2着リュウノユキナとの大勢逆転はあったと見ている。

 今回は逃げ馬ダンシングプリンスよりも内枠。この枠だと同馬に被されてしまう可能性が高いが、今の本馬なら戦えると見る。また前走のドバイゴールデンシャヒーンは12着大敗を喫したが、休養明けの前々走リヤドダートSPで出遅れを挽回して4着と好走した反動もあったはず。ここは巻き返しを期待したい。

○ (4)ダンシングプリンス

 昨年のJBCスプリントの覇者。同レースは6番枠からまずまずのスタートを切って、二の脚でハナを取り切り、高速ダートで前半3F34秒4-後半3F34秒7の平均ペースでの逃げ。最後の直線でリュウノユキナに3/4差まで迫られたが、2番手のヘリオスには3馬身3/4差引き離しての完勝だった。強いの一言。

 JBCスプリントを大目標にした後の休養明けの一戦となった前走リヤドダートSPは5着と崩れたが、立て直されての今回は巻き返しに期待する。今回は斤量59Kgとなるだけに、楽にハナへ行けない可能性はあるが、本馬は2番手でもオーケーの馬。昨年のこのレースで本馬を勝利へと導いた落合玄騎手への乗り替わりも好ましい。昨年のこのレースでトップスタートを切ったアザワクが本馬を楽に行かせたように、何かしらのアシストが得られる場合もある。

▲ (1)ケイアイドリー

 前走の東京スプリントの2着馬。前走は6番枠からまずまずのスタートを切って、前に行きたい馬を行かせて2列目の外目を追走。4角出口で外に出されると、前2頭の外に出して追い出し、ラスト1Fで先頭。2列目の最内から外に進路を切り替えたリュウノユキナに差されたが、前半3F33秒8-後半3F36秒5のかなりのハイペースを考えれば上々の内容。

 前々走の黒船賞は逃げて目標にされる競馬をしたことで、苦しくなって8着に敗れているが、今回の相手ならば前々走のように押し出されてハナへ行く心配もなく、前走同様に好位でレースが出来るはず。ただし、前走は前々走で厳しい流れを経験したことが粘り強化に繋がった部分もあるので、評価を下げた。

注 (7)アイオライト

 前走の栗東Sを圧勝した馬。前走は10番枠からトップスタートを切ったが、内から前を主張する2頭に行かせて、好位の外を追走。3~4角で徐々に差を詰めて、直線序盤で先頭に立つと、そこから後続を一気に突き放して7馬身差で完勝した。前走は文句なしの勝ちっぷりだったが、前走で激走したとなるとその疲れが心配で評価を下げた。◎(2)ジャスティンや○(4)ダンシングプリンスよりも2~3Kg軽い斤量は好ましいが手放しで喜べない。

△ (6)スティールペガサス

 昨年の北海道スプリントCでは5着と地方勢では再先着を果たすと、その後、4連勝目で道営スプリントを制した馬。門別のスプリント路線では最上位の馬で、前走のエトワール賞でも好位の内から4角出口で外に出して、2馬身半差で完勝。中央勢に何かしらの破綻があればチャンスがありそうだ。

△ (3)スペシャルエックス

 昨秋の兵庫GPではややハイペースで逃げて2着に粘った馬。復帰戦となった前走のエトワール賞は1番枠だったので被されるのを嫌ってハナを主張。前半3F34秒9のややハイペースで逃げながらも、最後までしぶとく粘って2着と好走した。今回のメンバーが相手だとさすがに見劣りしてしまうが、成長期の3歳馬だけに、ここで大きく変わっても不思議ない。成長力+斤量53Kgなら、ノーチャンスとは言えない。