2024年 ユングフラウ賞の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.02.21
2024年 ユングフラウ賞の予想

■東京2歳優駿の上位馬不在で混戦模様

 今年は東京2歳優駿の上位馬不在。さらに1番人気に支持されているスティールマジックは前走の寒椿スプリントで2着馬に3馬身、3着馬に8馬身差で完勝。前々走のエーデルワイス賞2着時からさらなる成長を感じさせる内容だったが、今回は休養明で好走した疲れが懸念される。

 またスティールマジックは前走では3角でキックバックを嫌がって外に逃げようとする場面があったように、気性の脆さを抱えたタイプ前々走のエーデルワイス賞時のように外々からスムーズな競馬ができればいいが、ペースが上がらずに揉まれた場合の危うさも感じさせる。ここは同馬の評価を下げて、高めの配当を狙う作戦に出たい。

浦和11R ユングフラウ賞 ダ1400m
 ◎ (8)モノノフブラック
 ○ (5)プリンセスアリー
 ▲ (4)スピニングガール
 注 (6)スティールマジック
 △ (3)イマヲトキメク
 △ (7)ノースビクトリー
 △ (11)ミモレフレイバー
結論 馬複8-5,4,6,3,7,11 (12:12:10:8:4:4) 複勝8 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (8)モノノフブラック

 前々走のエーデルワイス賞の3着馬。前々走は10番枠からまずまずのスタートを切って、序盤は好位にいたが、そこからじわっと位置を下げて、中団の外目を追走。3~4角の外から動いた(6)スティールマジックを追い駆けて進出し、4角では4列目5番手。直線ではバテた馬をかわし、前のスティールマジックとの差をしっかり詰めてクビ差まで迫ったが、外からモズミギカタアガリに一気に来られて同馬と3/4差の3着に敗れた。

 前々走はライトヴェールが好スタートを切って、二の脚の速さで楽にハナを主張したが、その後にJRA勢に追撃され、前後半3F34秒5-3F38秒6のかなりのハイペース。結果的に10番人気の追込馬モズミギカタアガリが優勝する形となった。前々走の内容はモノノフブラックよりも先に動いて先着したスティールマジックの方が上だが、今回は休養明けの前走・寒椿スプリントで好走した反動が懸念される。またスティールマジックは砂を被ると脆い面があり、前走の寒椿スプリントでも3角でキックバックを嫌がって外に逃げようとする場面もあった。

 そのスティールマジックが1番人気に支持されるメンバー構成なら、前々走で同馬と同タイムのモノノフブラックとの逆転に賭けたい。モノノフブラックは前走の東京2歳優駿牝馬では13着に敗れたが、前々走を大目標にした疲れもあったはず。そのうえ1000mでデビューした本馬が前々走から2Fの大幅距離延長。さらに4角で内から位置を押し上げた前のアメリアハート3頭分ほど外に膨れて、それを避けるために押さえてかなり外を回る痛恨のロスも生じた。今回は前走から1F距離が短くなる点も好ましい。

○ (5)プリンセスアリー

 前走のURAWAなでしこOPは、5番枠から好スタートを切って、外から前に行く馬を前に行かせて好位の内4番手を追走。4角で徐々に前との差を詰めて、4角出口で前3頭の外に誘導。直線でバテ馬を差し切って1馬身差で完勝した。前走は前後半3F37秒8-40秒0のかなりのハイペース。実質、展開に恵まれ差す競馬での勝利だった。

 しかし、プリンセスアリーはこれまで4戦3勝2着1回。唯一の2着敗戦は、前々走の浦和ジュニアチャンピオンで敗れた相手は、ライゾマティクスである。そのライゾマティクスは鎌倉記念とハイセイコー記念の2着馬であり、今年1月のニューイヤーCでも3着に善戦している。このレースはライゾマティクスは叩き台での出走だったが、逃げて同馬に目標にされる形での1馬身半差は立派なもの。今回がキャリア5戦目でまだ伸びしろが見込めるだけに、対抗評価とした。

▲ (4)スピニングガール

 昨年9月のゴールドジュニアの3着馬。同レースでは5番枠から好スタートを切って、積極的に出して好位を狙ったが、徐々に下がって中団のやや後ろを追走。3角中目から4角では内目。直線序盤でクルマトラサンの後ろを通して、その外から同馬に2馬身差まで迫った。そのクルマトラサンは、次走のハイセイコー記念で3着、今年1月のニューイヤーCでは2着に好走している。

 前々走のローレル賞では3着。前々走は3番枠から好スタートを切って先行争いに加わって行ったが、外からザオにぶつけられて一列下がり、好位直後の最内を追走。3~4角ではアメリアハートを追い駆けて進出し、単独2列目で直線へ。最後の直線では前2頭に離されてしまったが、スタート後の不利や2Fの距離延長だったことを考えればよく粘っている。

 しかし、前走の東京2歳優駿牝馬では7着大敗。前走は前後半4F52秒1-52秒2で前有利の展開。中団の中目でレースを進めていたが、3角手前で外から捲られて窮屈になり、位置が下がるロスを考慮しても負け過ぎの内容だったが、その後、休ませて立て直された効果に期待する。また、デビュー1~2戦目を1200mで連勝したことやゴールドジュニアでも3着の実績から、前走から距離が1F短くなるのもいいだろう。

注 (6)スティールマジック

 前走の寒椿スプリントは、五分のスタートからかなり押して先行策。しかし、外からも行かれて4番手を追走。序盤は前3頭の直後にいたが、キックバックを嫌って下げ、外から徐々に位置を上げたが、3角でまたキックバックを嫌がって外に逃げようとする場面。このため3~4角で3頭分外から押し上げるロスが生じたが、4角で楽々と先頭列に並びかけて、直線序盤ですぐに先頭。そこから後続との差を広げて3馬身差で完勝した。

 前走は3着馬には8馬身差をつけており、前々走のエーデルワイル賞3着から、さらなる地力強化を感じさせる内容だった。しかし、今回は休養明けで好走した疲れが懸念される。また気性の脆さもあるだけに、前々走のエーデルワイス賞時のように外々からスムーズな競馬ができればいいが、ペースが上がらずに揉まれた場合の危うさも感じさせる。

△ (3)イマヲトキメク

 前走の桃花賞の2着馬。3番枠から五分のスタートだったが、そこから積極的に位置を取りに行く形。しかし、外枠各馬のほうがテンが速く、内に切れ込んできたために、2列目の最内を追走。3~4角で失速した逃げ馬をかわし、直線ではじわじわ伸びて、外から抜け出したシトラルテミニに3馬身半差まで迫った。

 前走は内が伸びない馬場。東京2歳優駿牝馬の4着馬シトラルテミニには完敗だったが、序盤で最内に閉じ込められ、直線でも外に出せずに伸びない内を通したことを考えれば悪くない内容だった。イマヲトキメクはキャリア3戦とメンバー注でもっとも浅い馬だけに、さらなる伸びしろを警戒したい。

△ (11)ミモレフレイバー

 前走のジェムストーン賞の2着馬。前走は6番枠から五分のスタートを切って、そこから無理をさせず中団やや後方を追走。3~4角で前との差を詰めて行ったが、4角で外に張られてやや置かれたが、直線ではしっかり脚を延ばして残り100mで抜け出したフクノフードゥルに1馬身3/4差まで迫った。

 ミモレフレイバーは今回初めての左回りということもあり、矢野騎手が鞍上ながら人気があまりない。しかし、前走ばかりではなく、これまでのコーナーで手前が替えられず、外に張られてしまうレースぶりから初の右回りで前進する可能性が高い。今回は相手強化になるが、前進すれば当然、通用の余地がある。

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