2024年 佐賀記念の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.02.12
2024年 佐賀記念の予想

■テンの速い馬不在で先行馬有利が濃厚

 昨日の佐賀は重馬場発表でダートが軽く、逃げ馬(3角先頭馬)の成績は【4・2・2・4】。本日は稍重スタート。馬場回復で徐々に外からの差しが効きだしているが、ここはテンの速い逃げ馬は不在。それほどペースが上がらないと見ている。

 また佐賀のような内の砂厚が深く、内を開けて走るコースでは先行争いが激化しにくいという特徴がある。外から競っていくとかなりコーナーロスが生じることになるし、揉まれ弱くて逃げている馬は内を開けて走っての最内ならば揉まれないし、最悪、砂厚の深い内に入れて安心させることもできるため、無理に逃げる必要性がない。

 昨年12月の名古屋GPでは内の砂厚が深いコースでありながら、前3頭が競り合う形で先行争いが激化したが、テンの速いマテリアルガールが引く想定で、(3)メイショウフンジンが外枠から積極的に出していったものと推測される。

 また名古屋GPのメイショウフンジンには、昨年7月のマーキュリーCで道中でテリオスベルにハナを譲ったことで敗れ、酒井学騎手から幸騎手に乗り替わりとなった経緯があった。再び酒井学騎手への手替わりとなった同レースでもテリオスベルが出走しており、「負けてもテリオスベルより前の位置で」という覚悟の騎乗でもあったと見ている。名古屋GPが稀なケースで、今回で同じパターンになるとは想像しにくい。よって、先行馬有利と見て予想を組み立てたい。

佐賀10R 佐賀記念 芝2000m
 ◎ (3)メイショウフンジン
 ○ (2)グランブリッジ
 ▲ (11)ノットゥルノ
 △ (12)ケイアイパープル
結論 馬複3-2,11,12 (30:14:6) 複勝3 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (3)メイショウフンジン

 3走前の白山大賞典で惜しい2着。3走前は8番枠から好スタート切り、押してハナを主張。(12)ケイアイパープルがピッタリ2番手とプレッシャーをかけてきたため、ペースを落とし切れないままの逃げ。2周目3角手前で外から同馬に並びかけられたが、交わされずに振り切って直線へ。ラスト1Fで外からウィルソンテソーロに差されたが、食らいついて1/2馬身に奮闘した。

 前々走の浦和記念は、4番枠からまずまずのスタートを切って、押してハナを取りに行ったが、外のジョエルがやや速く、ハナをちらつかせたので、すぐに控えて内からハナを主張したミトノオーの後ろに入れて2列目最内。2周目のペースアップで徐々に置かれて5着に敗れた。メイショウフンジンは揉まれ弱く、ハナか好位の外が好走条件の馬なので、この敗戦は仕方ない。

 そして酒井学騎手に乗り替わった前走の名古屋GPでは、13番枠からまずまずのスタートだったが、押して内のマテリアルガール、ミトノオーに競り掛けていく形。2周目の向正面でマテリアルガールが脱落すると、3各手前でテリオスベルが上がってくるかなり厳しい展開。結果的にマテリアルが大差の最下位に敗れ、後方待機策のディクテオンが優勝した。メイショウフンジンはもう一列下げていれば、また違う展開で上位争いに加われていたと見ているが、ここでは攻撃的な騎乗だった。

 しかし、前走でタフな流れを経験したことで持久力が強化されるはず。また、前走時、積極的に出して行っているので、楽にレースの流れに乗れるはず。今回は内枠だが、内側の砂厚の深い佐賀なら、揉まれそうになってもそこに回避することができる。近2走の敗戦で人気薄となったここでの体勢逆転を期待したい。

○ (2)グランブリッジ

 ダートグレードで4勝、2着5回の実績馬。ダートグレードで唯一、連対を外して4着に敗れたのは、4走前の1600m戦のスパーキングレディC。一方、2100mでは一昨年の関東オークスと昨年のエンプレス杯を優勝。昨年のエンプレス杯では2番枠から出遅れ、中団やや後方を追走。向正面で外に誘導し、3角手前から進出開始。3~4角で3頭分外から位置を押し上げ、4角では先頭のサルサディオーネとは1馬身差。直線序盤で同馬を交わして先頭に立つと、じわじわ差を広げて2馬身半差で完勝した。

 前走の2100m戦、名古屋GPでも2着。前走は6番枠から好スタートを切って軽く促して、前3頭の競り合いを見ながらの追走。2周目の3角手前でテリオスベルが手応え良く仕掛けていくと、その後ろを通して4角で同馬の外へ誘導。そこでディクテオンに早々と抜け出されたが、同馬にくらいついてテリオスベルを交わし、最後にディクテオンにジリッと差を広げられ、2馬身まで。前走は無難な騎乗。しかし、攻めと守りのバランスの良さが、川田騎手の長所だと思っている。2000mで無難に乗れば、馬券圏内には来るだろう。

▲ (11)ノットゥルノ

 一昨年のジャパンダートダービーの覇者であり、同年の東京大賞典の2着、昨年のJCBクラシック2着と大井2000mの舞台が大得意な馬。3走前のJBCクラシックは、2番枠から好スタート。外のテーオーケインズのほうがテンが速かったが、じわっとハナを取り切る。道中も淡々としたペースを刻み、3~4角で息を入れて直線へ。外からキングズソードに一気に差されたが、テーオーケインズに差されても差し返してアタマ差先着したことは評価できる。

 3走前は前走はタフな馬場で前半5F61秒5-後半5F63秒6のかなりのハイペースだったことから、ノットゥルノは前へ行って、持久力を生かしてこそのタイプだと言える。しかし、3走前は休養明けでマイルCS南部杯を叩いてマイルの速い流れを経験したこと、27kgのダイエットに成功したことが功を奏したもの。

 今回は2000mの距離自体は悪くないが、小回りコースを苦手としていること。また前走でテンが速くないレースをしているので、今回は楽に前に行けない可能性が高いことから評価を下げた。またノットゥルノは大型馬で休養明けは走らないタイプ。今回は休養明けではないが、前走からレース間隔が開いた点はプラスとは言えないだろう。

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