2024年 クイーン賞の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.02.07
2024年 クイーン賞の予想

■過去10年で3、4角先頭馬が【4・2・3・0】の舞台だが…

 このレースは3、4角先頭馬が【4・2・3・0】と活躍している。1着の該当馬は、2017年のプリンシアコメータ、2018年のアイアンテーラー、2019年クレイジーアクセル、2020年のサルサディオーネ、2022年のテリオスベル。2着の該当馬は、2013年のサクラサクラサクラ、2021年サルサディオーネ。3着の該当馬は、2014年のブルーチッパー、2015年のノットオーソリティ。

 2016年はノットオーソリティに終始プレッシャーをかけられ、4角まで先頭を維持できなかったトーコーヴィーナスが13着と大敗したことがあるように、4角も先頭=それなりに強いということであるが、とにかく前に行ける馬が活躍している。

 さらに昨日は雪の影響もあり、3、4角先頭馬の成績は【5・0・2・5】となかなか好調。そうなると逃げると強い(8)テリオスベルに期待したくなる。しかし、同馬は前走で2100mの名古屋GPを使っており、テンの3Fは38秒1。今回は前走の中山金杯で逃げている、初ダートの(7)ゴールデンハインドが出走しており、少なくとも前半で逃げられない可能性が高い。

 テリオスベルは3角までに先頭に立てる可能性は十分あるが、その場合は緩みない流れになるので、まずパフォーマンスを落とすだろう。よって差し馬を中心に予想を組み立てた。

船橋11R クイーン賞 芝1800m
 ◎ (2)アーテルアストレア
 ○ (3)メイドイットマム
 ▲ (10)キャリックアリード
 △ (8)テリオスペル
 △ (9)ライオットガール
結論 馬複2-3,10,8,9 (12:13:12:13) 複勝2 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (2)アーテルアストレア

 昨年の中京ダ1800mのリステッド競走、名鉄杯を勝利した馬。同レースでは9番枠から五分のスタートを切って、中団やや後ろから追走。前2頭が飛ばして隊列が縦長になったが、3~4角でペースダウンすると、外から手応え良く前との差を詰め、4角出口で外に誘導。直線序盤で追い出されると序盤はジリジリだったがスピードが乗ると一気に2番手に上がる。ラスト1Fでも伸び続けて、早めに抜け出したメイクアループをあと数メートルで捉えてクビ差で勝利した。

 このレースでは3着馬に4馬身差をつけており、このレースでは(8)テリオスペルのブリーダーズGCと並ぶ、トップタイの指数を記録している。前走のチャンピオンズCでは相手が強く9着に敗れているが、名鉄杯後のレディースプレシュードでは1着、JBCレディスクラシックでは3着と好走しているように、ここでは上位の存在。差し切りに期待する。

○ (3)メイドイットマム

 前々走のロジータ記念の覇者。前々走は3走前のサルビアCで逃げてテンの速いレースをしていたこともあり、7番枠から好スタートを切ると、楽に抜群のスタートを切ったリコシェの外2番手を追走。ここでもサルビアC同様にマテリアルガールにマークされ、2周目の2角から徐々にペースアップ。3角手前で同馬に並びかけられたが、それに抵抗して3角で先頭に立ち、1馬身差のリードで直線へ。そこからどんどん差を広げて、4馬身差で完勝した。

 前々走は3走前に逃げて目標にされる厳しい競馬をしたことが能力全開に繋がった面はある。しかし、春の関東オークス4着から成長を見せる好内容だった。前走の東京シンデレラマイルは桜花賞以来のマイル戦で追走にやや忙しかったのもあるが、前々走を大目標にしたことが大きく影響しての敗戦である。ここでも上位争いに加われる能力はあるので、ハンデ52kgを利して巻き返して来るだろう。

▲ (10)キャリックアリード

 前走の神奈川記念の2着馬。前走は3番枠からやや出遅れ、そこからあまり進んで行かずに、中団中目を追走。3~4角で前との差を詰めて4角出口で外に出されると、そこからしぶとく伸び続け、早め先頭に立った勝ち馬ヴィブラフォンに3/4差まで迫った。

 前走は逃げたポリゴンウェイヴの外2番手からヴィブラフォンがプレッシャーをかけ、緩みない流れ。ヴィブラフォンが3角で先頭に立つ強気の仕掛けをしたことで展開に恵まれた面がある。しかし、今回も(8)テリオスペルが早めに前を潰しに行くことで展開に恵まれるだろう。また、古馬の実績馬がハンデ56kg以上なのに対して、本馬はハンデ54kgと斤量にも恵まれただけに、3番手評価とした。

△ (8)テリオスベル

 昨夏のブリーダーズゴールドCで、グレードレース2勝を達成した馬。ブリーダーズゴールドCでは6番枠から五分のスタートを切って、かなり押して出鞭を入れてハナを主張。ハナを取り切ると後続との差を徐々に広げ、3角では2番手のパライバトルマリンとは4馬身差。4角ではそれを6馬身差まで広げて直線へ。ラスト1Fでパライバトルマリンに4馬身差まで詰め寄られたが、余裕を持っての完勝だった。

 本馬は一昨年のクイーン賞でも逃げ切り勝ちをしているように、逃げがベストの馬。昨夏のマーキュリーC2着時や秋のレディースプレリュード4着時のように、早め先頭から上がりの掛かる展開に持ち込む競馬でも悪くはないが、そのパターンはペースが速くなるためにどうしてもパフォーマンスが落ちる(実際に指数も下げている)。前記したように、今回も序盤からハナへ行くのは難しく、道中でハナを奪う形になるので評価を下げた。

△ (9)ライオットガール

 前走のクイーン賞の覇者。前走は1番枠から好スタートを切って積極的に出し、そこから外のパライバトルマリン、ビジンを行かせて3番手を追走。向正面でテリオスベルが2番手に上がって先頭のパライバトルマリンと競り合ってペースが上がり、前2頭に離されたが、3角手前で内からビジンをかわして3番手に上がる。3~4角で前との差を徐々に詰め、直線で前2頭の外に誘導すると、ラスト1Fでバテたパライバトルマリン、テリオスベルを差し切り、2馬身半差で完勝した。

 前走はパライバトルマリンとテリオスベルが競り合ったことで、展開に恵まれたことは確か。前走では昨夏のレパードSと同等の最高指数で優勝しているだけに、今回は指数ダウンが予想される。しかし、本馬は成長期の4歳馬であり、ここも展開に恵まれる可能性が高いだけに侮れない。

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