2024年 報知オールスターCの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.02.01
2024年 報知オールスターCの予想

■内外のバイアスはなく、前有利が濃厚

 川崎マイラーズが行われた前開催の川崎は外差し有利だったが、今開催は内外のバイアスが生じておらず、コーナーの角度がきついコース形態上、やや内が有利という傾向だ。そのうえ今回の出走馬の大半が中長距離路線馬。テンの速い馬が不在の小頭数の2100m戦ということもあり、スローペースが濃厚だ。逃げ、先行、捲り馬が有利と見る。

川崎11R 報知オールスターC ダ2100m             
 ◎ (9)ライトウォーリア
 ○ (2)キーピリオッド
 ▲ (1)ナニハサテオキ
 △ (3)ヒーローコール
 △ (5)エルデュクラージュ
 △ (7)ユアヒストリー
結論 馬連9-2,1,3,5.7 (10:10:10:10:10) 複勝9 (50)

■有力馬とその評価

◎ (9)ライトウォーリア

 2021年の中央OP・太秦S(京都ダ1800m)では11番枠から押っつけて2番手を追走し、ゴール寸前で逃げ粘るサンライズソア(JBCクラシック&チャンピオンズカップの3着馬)をアタマ差で差し切り、後に帝王賞を2連覇するメイショウハリオの追撃をアタマ+アタマ差退けて勝利した馬。本馬は8走前の埼玉栄冠賞では逃げて3馬身差の圧勝、7走前の勝島王冠は大外16番枠から好位の外を追走して、2馬身差で完勝しているように、揉まれない競馬ならば好走する馬だ。

 本馬は前走の勝島王冠でもハナ差の2着。4番枠から発馬後に躓いたが、すぐに立て直してカジノフォンテンの外2番手を追走。同日は内側の砂厚が深かったが、カジノフォンテンに終始蓋をしながら自身は砂厚がやや深い程度のその外からプレッシャーをかけていく形。結果、ややハイペースになってしまったため、外からサヨノネイチヤに差されてしまったが、強い内容だった。

 前々走のダ2100m戦、白山大賞典では好位の外を追走と理想的な形でありながら5着に敗れているが、2着メイショウフンジンと4馬身差、4着ケイアイパープルとは2馬身差で、絶望的な敗戦でもない。ベストは1800mだが、今回は内枠各馬の出方を窺いながら自由に動いて行ける小頭数の大外9番枠で期待したい。

〇 (2)キーピリオッド

 目下3連勝で挑んだ前々走のフリオーソレジェンドCで4着だった馬。前々走は7番枠から出遅れて最後方からの追走。向上面でじわっと位置を押し上げ、4角で大外をぶん回して直線へ。そこからしぶとく伸び続けて早めに抜け出した勝ち馬ギガキングに2馬身3/4差まで粘った。ちなみにこのレースの2着馬は、次走の勝島王冠3着のロードレガリスと次走の日本テレビ盃で3着のスワーヴアラミスである。

 つまり、今年7歳だが6歳シーズンは力をつけていたということ。スタミナが不足する休養明けで距離延長となった前走の報知オールスターカップTRでは、1周目のスタンド前で馬なりで先頭に立つ競馬で4着。山崎誠騎手らしい叩き台だった。ひと叩きされて3走前の幸オープンを制したこの舞台で泣き返しを期待する。

▲ (1)ナニハサテオキ

 中央から浦和に移籍し、初ダートのB2・福寿草特別を勝利すると快進撃が続き、ダートでの通算成績は8戦6勝2着2回。3走前の多摩オープンでは、2番枠から出遅れて最後方を追走。向上面でじわっと後方2列目まで上がり、3~4角の外から位置を押し上げて直線へ。そこからしぶとく粘り続けてクビ差の2着だった。このレースの勝ち馬はかしわ記念で2度の連対実績があり、今年1月の川崎マイラーズで4着のソリストサンダーだから、仕方のない敗戦だったとも言える。

 また本馬はこれまでから大幅距離延長となった前走の報知オールスターカップTRでも9番枠から出遅れながらも、1周目のスタンド前で馬なりで先頭に立った〇(2)キーピリオッドを追い駆けて進出。最後の直線で早め先頭に立って3馬身差で勝利しており、この距離にも問題ない。トライアルの優勝馬は本番でドボンしかちだが、出遅れ癖があっても早めに動ける強みと勢いに期待してみたい。

△ (3)ヒーローコール

 羽田盃、東京ダービーではミックファイアの2着に敗れたが、その後、黒潮盃、戸塚記念を連勝した馬。戸塚記念は3番枠からまずまずのスタートを切り、かなり押して2番手を追走。2周目の1角で逃げ馬に並びかけ、向正面で先頭。3~4角で後続との差を広げ、直線ではさらに差を広げて6馬身差で完勝した。

 前走の報知グランドCは1番枠から五分のスタートを切って押して行ったが逃げられず、好位の最内を追走。3~4角では最短距離から前との差を詰めて、直線で逃げ粘る(5)エルデュクラージュの外に出されると、2馬身差に迫った。

 前走も相手と前有利の展開を考えれば十分に強い内容だったが、近走で前に行けなくなっている点が不安材料である。本馬は揉まれない競馬をしてこそだが、今回も外から被される不安があるだけに評価を下げた。

△ (5)エルデュクラージュ

 2020年の東京ダ2100m戦、ブリリアントS、スレイプニルSでマスターフェンサーを2着に下して2連勝し、一昨年のダイオライト記念では2着、一昨年の川崎記念でも2着の実績馬。

 一昨年の川崎記念は1番枠から軽く躓いてやや出遅れたが、そこから押して逃げ馬の直後まで挽回し、3番手を追走。2週目の向正面で前2頭の外に出されると、内からハナに立ったカジノフォンテンについて行く。3~4角から直線序盤まで併走状態だったが、何とか同馬を交わしたところで、外からチュウワウィザードに一気に突き抜けられたが、そこからしぶとく踏ん張って、外から迫るヴェルテックスをクビ差で退けた。

 本馬はその後行きっぷりが悪くなり、それに伴って成績も不振だったが、前年の秋の埼玉栄冠賞では行きっぷりに復調が見られると、昨年1月のこのレースでは2番手から早め先頭に立って1着と復活を成し遂げた。本馬は持久力を行かして前に行ってこその馬。タフな馬場で同型馬不在ならば前走の報知グランプリCのように1800mでも通用するが、本質的には2100mがベスト。ただ、逃げ馬の二連続好走は難しいことであり、前走時ほど楽には逃げられないと見て評価を下げた。

△ (7)ユアヒストリー

 前々走の埼玉新聞栄冠賞の3着馬。前々走は6番枠から五分のスタートを切って、行く馬を行かせて好位馬群の直後を追走。3角で馬群の中目から押し上げて、4角出口で馬場の良い外へ誘導。そこから良く伸びてきてきたが、クビ+ハナ差まで。

 前々走は馬場に恵まれた面があったが、そこから距離を延ばした前走の富士見オープンでは、10番枠からまずまずのスタートを切って、逃げ馬の外2番手を追走し、2周目の向正面から先頭に立って、3馬身差で完勝しており、この距離でも通用の目途を立てた。今回はスタミナが不足する休養明けで相手強化の一戦ではあるが、休養前の勢いは侮れないものがある。

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