2023年 兵庫ジュニアGPの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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地方競馬

2023.11.22
2023年 兵庫ジュニアGPの予想

■JRA勢が優勢

 2歳最初のJpn・エーデルワイス賞は、2023年終了時点の過去10年で地方馬が7勝2着6回3着8回と断然優勢。JBC2歳優駿も地方馬が3勝2着8回3着6回と悪くない。しかし、3度目の兵庫JGPとなると、昨年までの過去10年で地方馬が1着2回2着1回3着1回と一気に劣勢となる。

 門別は牝馬の番組が充実しており、それらが手強い傾向があるのも確かだが、中央競馬では秋になるとダートの1勝クラスが行われるようになり、中央勢もある程度のキャリアを積むことができるからだ。

 キャリアを豊富に積んで大きな上積みが見込めない地方馬と、キャリアの浅い時点で2勝した中央馬の対戦図式になれば、後者に軍配が挙がることが大半。競走馬はデビュー5戦目くらいまで、レースに慣れることで一戦ごとに大きな上昇を見せるからだ。今年もJRA2勝馬が参戦しており、それが優勢と見る。

園田11R 兵庫ジュニアグランプリ ダ1400m
 ◎ (7)イーグルノワール
 ○ (2)サトノフェニックス
 ▲ (4)ゼルトザーム
 注 (9)カプセル
 △ (1)タリスマン
 △ (6)ストリーム
結論 馬連7-2,4,9,1,6 (20:16:6:4:4) 複勝7 (50)

■有力馬とそのコメント

◎ (7)イーグルノワール

 芝のデビュー戦では3着に敗れたが、初ダートの前々走・未勝利戦ではラスト2F13秒4-13秒0と加速しながら勝利。そして前走のプラタナス賞では13番枠から好スタートを切って、好位の外で流れに乗り、ラスト2Fで追い出されると一完歩ごとにライジンマルとの差を詰め、クビ差で勝利した。

 ライジンマルは8月の新潟ダ1800mの新馬戦を逃げてラスト2F12秒6-12秒6で、8馬身差の圧勝を収めた馬。同馬が記録した指数は2歳新馬戦としては最上級クラスだった。ただし、同馬は最後の直線でも機械のような等速のフットワークだったように、瞬発力不足な面があり、プラタナス賞では鞍上がその弱点を補おうと、緩みないペースで逃げる競馬を選択をしたもの。

 最後の直線ではいったん逃げ切り態勢に持ち込んだように、その選択は間違ってはいなかったが、ライジンマルは距離が短く、イーグルノワールはダ1600mが良い方に出た面はあった。しかし、同馬を下して3着馬に4馬身差を付けて勝利したことは評価できる。ここではダートの能力NO.1となるだけに期待した。

○ (2)サトノフェニックス

 新馬戦では6番枠からスタート後に内にヨレ、そこからかなり押して好位の内を追走。スピードに乗ってからは抑えて追走するほど余裕があった。3~4角ではそのまま内を立ち回り、4角出口で中目に出されると、しっかり伸びてラスト1F標識過ぎで先頭。そこから独走で2着に4馬身、3着に7馬身差をつけて圧勝した。ラスト2Fは12秒4-12秒5とほぼ減速せず、ダート新馬戦としては指数も高く、かなり高い評価ができた。

 また前走のヤマボウシ賞は、7月函館のダ1000mの新馬戦でラスト2F11秒6-10秒9と芝のようなタイムを記録したナスティウェザー、7月中京のダ1400mで出遅れから鬼の末脚を発揮して勝利したラムジェットなど、ダートの新馬戦で優秀な走りを見せた馬が集結していたからだ。

 結果は上記3頭が上位独占。しかし、期待していたほど高い指数での決着とはならなかった。ただし、休養明けの影響もあったはず。ここは前走からの前進に期待したい。

▲ (4)ゼルトザーム

 ダ1000mの新馬戦では1番枠から出遅れ。この時点で厳しい戦いになることが推測された。ところが他の馬が内に切れ込んで来ず、最内からポジションを上げることに成功。結果的には最短距離を通るとても良いレース運びとなった。4角出口でスムーズに外に出されて直線で追われると、しっかり伸びて差し切った。

 スタート直後は絶望的だったが、勝つ時は全てが上手くいくものだ。ラスト2Fは12秒1-12秒3。ダート新馬戦としてはなかなか良く、運だけではなく、実力もあることを示す数字だ。

 その次走では函館2歳Sを使われ、馬場の良い外から差して優勝。超絶高速馬場の京王杯2歳Sで中団の最内でレースを進めながらも、ラスト2Fで後退したあたりから、函館2歳Sは馬場がタフになったことで、そこまで芝適性が求められなかったことが功を奏したのだろう。ダート替わりの今回は、一発の可能性が十分ある。

注 (9)カプセル

 前走の平和賞の覇者。前走では1番枠から好スタートを切って二の脚の速さでハナを主張し、マイペースの逃げ。3~4角で手応えが悪くなり、3~4角で外からコルベットに並ばれ、直線序盤で先頭に立たれたが、これを差し返してラスト1Fで抜け出し、外から迫るキタノヒーローを振り切って3/4差で完勝した。

 前走は3角で物見して手応えが悪くなったようだが、ラスト2F13秒6-13秒2と加速しているように、最後まで手応えに余力があった。ただし、前々走のサンライズCで逃げて終始パッションクライにプレッシャーをかけられて失速しているように、1800mよりもマイルのほうが良さそう。今年はサンライズCの上位2頭が、次走のJBC2歳優駿でJRA勢に完敗だったように、門別勢は例年ほど強くないが、警戒はしておきたい。

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