■地方勢がやや手薄に
NRA年度代表馬がJBCスプリント勝ちのイグナイターでほぼ確定していることもあり、地方の最強クラスは先週のマイラーズCに出走。セイカメテオポリスは距離を求めてのここに出走となるが、6回もコーナーを回る浦和2000mでは距離が短い。
またヒーローコールは前走の戸塚記念を逃げて圧勝しているように、地力をつけてはいるが、前に行ってこその馬。今回のメンバーだと前半から前の位置が取れない。東京ダービーでは向正面で外に誘導して早めに動いて行く競馬で、強豪ミックファイアを相手に2着を死守してはいるが、相手強化でそういう競馬ができるかが課題。今年はJRA勢が優勢と見る。
浦和11R 浦和記念 ダ2000m
◎ (4)メイショウフンジン
○ (7)テンカハル
▲ (2)ミトノオー
△ (10)ディクテオン
△ (11)テイエムサウスダン
結論 馬連4-7,2,10 (20:20:8:2) 複勝4 (50)
■有力馬とそのコメント
◎ (4)メイショウフンジン
今年に入ってアルデバランS、仁川Sを1~2番手でレースを進めて連勝し、その次走のダイオライト記念では、スピードの違いで先頭から1周目の4角で砂の深い内からハナを主張したテリオスベルにハナを譲ってその2番手を追走し、同馬と1馬身差の3着と善戦した馬。
4走前の平安Sでは5着と崩れたが、同レースは同型馬が多く、かなり押して速い流れに乗り、3角で内からグロリアムンディに入られ、3~4角で3頭分外を回って苦しくなったもの。スムーズに1~2番手で流れに乗れるとしぶとく、前走の白山大賞典でも逃げて2着に善戦している。
このレースは白山大賞典組が活躍の舞台。今回も内の逃げ馬(2)ミトノオーを見ながら2番手で流れに乗れる組み合わせだけに、本命馬とした。
○ (7)テンカハル
デビューからしばらく芝の中距離路線を使われていた馬だが、今年2月に復帰し、初ダートの金蹄Sに出走すると、2着に好走。同レースでは後方馬群の先頭を追走。3~4角から進出し、4角でかなり外を回って大外から直線へ。内のダノンラスターとの追い比べになったが、クビ差で敗れた。しかし、3着馬に7馬身差をつけており、ダートグレードでも通用する指数を記録。
前有利の馬場&展開だった3走前のスレイプニルSでは勝ち馬にダノンラスターに離された6着に敗れているが、平均ペースで流れた前走のブリリアントSでは再び同馬を2着に下しているように、ダートではほぼ崩れていない。
本馬はテンが速くないので、浦和2000mではそこが弱点となるが、距離不足だった前々走に日本テレビ盃では中団のやや後方から早めに動いて2着に善戦しているように、ベストではないがある程度は対応できるはず。前々走は(2)ミトノ―が逃げてペースを速くしたものだが、今回も逃げるのは同馬。展開に恵まれればチャンスはあるだろう。
▲ (2)ミトノオー
デビュー2戦目、ダ1400mのオキザリス賞ではテンに置かれて前に行けず、キックバックを嫌がる素振りを見せて11着に大敗したが、その次走の兵庫CSでは、短距離戦を使われたことでスッと加速して内に切り込みながらハナを主張し、そこからはコントロールしながらマイペースの逃げ。3~4角でペースアップし、4角でGoサインが出されると、2着馬キリンジ(次走・ジャパンダートダービー2着)に6馬身差を付けて圧勝した。
前々走のジャパンダートダービーは、同型馬のテーオーリカードに絡まれてオーバーペースで逃げて3着。前走の日本テレビ盃もスワーヴアラミスに絡まれてオーバーペースの逃げとなり、6着に失速した。前走はそれまでのレースぶりを考えると、もっとやれても良かったが、クラシック出走後の休養で楽をさせた影響もあったのだろう。ひと叩きされての前進に期待する。
注 (10)ディクテオン
3走前のブラジルCでは○(10)テンカハルのライバルでもあるダノンラスターを2着に下して勝利した馬。同レースでは後方2番手から追走。3角手前で内から最後方のダノンラスターが入って来たので、3角で抵抗、3~4角で同馬を入れて外から蓋をし、同馬を外に出させないまま直線へ。ダノンラスターは序盤で進路取りにやや苦労したが、本馬はスムーズに先に動いて、同馬の追撃をアタマ差で凌いだ。
休養明けのブリリアントSは3~4角で上手く内目を立ち回った(7)テンカハルに対して、3~4角で外を回るロスを作ったが、同馬以上にテンに置かれる点は弱点。休養明けをひと叩きされての前進は見込めるが、後方からの競馬になる点を割り引いた。
△ (11)テイエムサウスダン
一昨年の黒船賞を2番手から4角先頭に立ち、8馬身差で圧勝して以降、ひと皮剥けて昨年は根岸Sを優勝、フェブラリーSでも2着に善戦した馬。昨年のフェブラリーSは15番枠からトップスタートを切って、そこから押し進めたが、内からサンライズホープがハナを主張したので、序盤は好位の外を追走。同馬が少しペースを落としたその隙を狙って、外から一気にハナを奪うと、岩田康騎手得意のペースダウンで3~4角では馬群が凝縮。これにより詰まる馬が多発する中、粘り込んでの2着だった。
それ以降はスランプ状態だが、1400mではやや追走に苦労している面が出てきているだけに、距離を伸ばしてみるのも悪くない。マイルならともかく、さすがに一気の2000mとなると、行きっぷりよく行って大失速のエリザベス女王杯のアートハウスになりそうだが、上手く好位を追走すれば一発あっても不思議ない。人気大暴落のここは少し買ってみたい。