2023年 クイーン賞の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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地方競馬

2023.11.29
2023年 クイーン賞の予想

■軽ハンデの地方馬がしばしば穴を開ける舞台

ハンデ戦のこのレースは地方馬が3勝2着2回3着5回で、2020年の3着馬サルサレイア(7番人気)や2019年の優勝馬クレイジーアクセル(4番人気)、2018年のオルキスリアン(6番人気)など、ハンデ51~52Kgの地方馬がしばしば穴を輩出している。

また、テンは遅いが、逃げ、早め先頭から上がりの掛かる展開に持ち込んでこそのテリオスベルが出走する中距離戦はまず緩みなくレースが流れる。JBCレディスクラシックの覇者アイコンテーラー級の強さがないと、テリオスベルに潰されてしまうということだ。よって、ここはあの地方馬の一発に期待した。

船橋11R クイーン賞 ダ1800m
 ◎ (5)ゴールデンヒーラー
 ○ (1)ライオットガール
 ▲ (3)パライバトリマリン
 注 (11)テリオスベル
 △ (4)サブルドール
 △ (9)ノーブルシルエット
結論 馬連5-1,3,11,4,9 (18:14:14:2:2) 複勝5 (50)

■有力馬とそのコメント

◎ (5)ゴールデンヒーラー

 前々走の青藍賞では3番枠から好スタートを切って、ハナを主張。向正面半ばでリュウノゾロにプレッシャーをかけられたが、そこからペースを上げて後続を引き離して行く。4角では後続と2馬身差。直線ではさらに差を広げて7馬身差で完勝した。

 前走の南部杯では7着。同レースではレモンポップが大差勝ちだったが、JRA馬2頭には先着している。単純に前走指数を比較するならば(11)テリオスベルと同等、(1)ライオットガールよりは良い。本馬は昨年の南部杯でも5着しているように、能力通用の余地を感じる。また昨年、今年ともに同レースの前哨戦、青藍賞圧勝後の臨戦で南部杯では能力を出し切っていないと推測される。

 ダ1800mは前々走で圧勝の舞台。また、ハンデ戦のこのレースは地方馬が3勝2着2回3着5回で、2020年の3着馬サルサレイア(7番人気)や2019年の優勝馬クレイジーアクセル(4番人気)など、ハンデ51~52Kgの地方馬が活躍しているように、地方馬が活躍の舞台。本馬もハンデ52Kgと中央の実績馬と比べると、ハンデに恵まれている点も好ましく、配当面も考慮して本命馬とした。

○ (1)ライオットガール

 レパードSの優勝馬。同レースは5番枠からまずまずのスタートを切って、そこから促し、外からハナを主張するルクスフロンティアの外を狙う形。2番手の外を確保し、道中は2馬身ほど後ろでレースを進めた。しかし、向正面でルクスフロンティアが早めに仕掛けて6馬身くらい差を広げたが、3角手前で3馬身差まで詰め、3~4角では同馬の外からじわっと仕掛け、半馬身差で直線へ。序盤で追い出されるとルクスフロンティアにしぶとく食らいついて、ラスト1Fで外から上がったオメガギネスとの3頭の叩き合い。接戦をクビ差で制した。

 前走のJBCレディスクラシックは、出遅れを押して挽回し、好位の中目を追走と勝ちに行く競馬。これまで経験したことのないタフな馬場でレースが前半から緩みなく流れたことを考えると、明確に不利なレースだった。逃げたヴァレーデラルナ、3番手のノーブルシルエットが2桁着順に大敗、道中で2番手まで押し上げたテリオスベルが5着に敗れていることからも、前走の6着は悪くない。ベストは軽いダートだが、前走で厳しい流れを経験しているので、今回はある程度、対応してくるだろう。

▲ (3)パライバトリマリン

 今年の関東オークス馬。同レースでは10番枠からやや出遅れたが、そこから押して2番手からの追走。2周目の向正面で3馬身くらいあった先頭のフェブランシェとの差を詰め切って、3角先頭。最後の直線では内からクレメダンジュがしぶとく食らいついてきたが、それ退けて1馬身差で完勝した。

 本馬は古馬初対戦となった前走のブリーダーズゴールドCでも、(11)テリオスベルが逃げる緩みない流れを2番手から押し切って2着と上々の内容。その後の休養中に成長していれば通用するだろう。3歳馬で古馬の実績馬に対してハンデが軽い点も魅力ではあるが、スタミナが不足する休養明けでタフな馬場をこなすのは簡単ではないこともあり、3番手評価とした。

注 (11)テリオスベル

 今夏のブリーダーズゴールドCで、昨秋のクイーン賞以来のグレードレース2勝を達成した馬。ブリーダーズゴールドCでは6番枠から五分のスタートを切って、かなり押して出鞭を入れてハナを主張。ハナを取り切ると後続との差を徐々に広げ、3角では2番手の(3)パライバトルマリンとは4馬身差。4角ではそれを6馬身差まで広げて直線へ。ラスト1Fでパライバトルマリンに4馬身差まで詰め寄られたが、余裕を持っての完勝だった。

 本馬は逃げ、もしくは早め先頭から上がりの掛かる展開に持ち込んでこその馬。前々走のレディースプレリュードは、内の(9)ノーブルシルエットがしつこく抵抗したため、先手を取るのに苦労して4着敗退。前走のJBCレディスクラシックは前半から速い流れで、ハナを取り切れずに5着に敗れている。

 前々走のように、前日の東京盃でレコードタイムが出るような超絶高速馬場の1800m戦や、前走のように前に行きたい馬が多数の1800m戦は好ましくないが、タフな馬場の船橋の1800mなら忙しい競馬にはならないだそう。今回のメンバーならば、ブリーダーズゴールドC同様に前半の時点でハナを主張できる可能性が高い。昨年のクイーン賞同様に自由に動ける外枠もいいが、前走のJBCクラシックが昨年と比べると物足りない内容だったこととハンデが56.5Kgとなる点を嫌って評価を下げた。

△ (4)サブルドール

 船橋で2連勝の上がり馬で、末脚型。ハンデ51Kgと軽く、注(11)テリオスベルが出走する中距離戦はまずハイペースになるので、展開に恵まれての一発を警戒したい。

△ (9)ノーブルシルエット

 6走前の中央のオープン・総武Sの4着馬。同レースは大外16番枠から五分のスタートを切って、そこから押してハナを取りに行ったが、内のタイセイサムソンが抵抗したので、無理せずその外2番手を追走。3角で同馬に並びかけて直線。しかし、直線ではタイセイサムソンが食い下がりを見せ、差が詰まらず、最後に外から2頭に差された。しかし、着差は接戦の上位3頭と半馬身差の好内容だった。

 前々走のレディースプレリュードは逃げて注(11)テリオスベルに抵抗していく競馬で9着敗退。前走のJBCレディスクラシックは出遅れを挽回し、好位の外を追走と勝ちに行く競馬。3角では挟まれて後退する不利もあって最下位に敗れた。タフな馬場でレースが前半から緩みなく流れたことを考えると、明確に不利なレースだった。近2走はテリオスぺスよりも前でレースを進めているが、同馬を目標に動いて行くレースなら一発あっても不思議ない。

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