2023年 マイルグランプリの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

お問い合わせ

地方競馬

2023.11.15
2023年 マイルグランプリの予想

■出走馬の半数が逃げ馬

スマイルウィ、ランリョウオー、アイウォール、アランバローズと逃げ馬多数。ただし、この距離だと陣営もコメントしているように、ランリョウオーは逃げられない。またスマイルウィは被されなければどの位置でもオーケーなので、今回も今年の川崎マイラーズ同様にアイウォールが逃げて、それにアランバローズがプレッシャーをかけていく形になるだろう。

大井11R マイルグランプリ ダ1600m
 ◎ (6)アイウォール
 ○ (2)スマイルウィ
 ▲ (1)ソリストサンダー
 注 (8)デュードヴァン
 △ (5)ランリョウオー
 △ (7)アランバローズ
結論 馬連6-2,1,8,5,7 (20:16:8:4:2) 複勝6 (50)

■有力馬とそのコメント

◎ (6)アイウォール

 3走前のの川崎マイラーズを逃げ切り勝ちした馬。同レースでは3番枠から好スタートを切って、そこから押してハナを主張。外からアランバローズがハナを主張して来たので、そこからペースを引き上げ、向正面でも食らいつく同馬を振り落とし、約2馬身差のリードで最後の直線へ。いったんは約3馬身まで差を広げたが、ラスト1Fで14秒2と鈍化したところで、スワーヴアラミスらに2馬身半差まで迫られた。3走前は前半4F49秒8-後半4F52秒6の厳しい流れ。(7)アランバローズは休養明けの影響もあって心房細動を発症し、最下位に敗れている。

 前走の金沢スプリントCは1400mの2番枠で前に行けず、外から3頭が前へ。そこから進路を外に切り替え、3角から動いて行ったが、かなり外を回ることになり、結果9着と大敗した。しかし、今回は前走で短距離を使った効果で、ダッシュが付くはず。また今回は調教でブリンカーを試してみたら、その効果があったとのことでブリンカー着用での出走とのこと。ここでの前進が期待できる。

○ (2)スマイルウィ

 昨年の京成盃グランドマイラーズでカジノフォンテン、ギガキング、モジアナフレイバーを降して優勝すると、その後、1400mから1600mの南関重賞で7戦連続で連対の実績馬。今年はダートグレードのさきたま杯、オーバルスプリントでも2着と好走した。

 前走のオーバルスプリントは、3番枠から好スタートを切ったが、内からラプタスがハナを主張したので、競らずにその2番手を追走。3角で外からドライスタウトが並びかけてくると、それに抵抗して4角先頭。直線でしぶとく粘っていたが、最後に差されて3/4馬身で敗れた。

 ドライスタウトは先日のみやこSの覇者。それに3/4馬身差は褒められる。しかし、今回は前走を大目標にした後の逃げ馬多数の一戦。またこれまで揉まれない競馬で結果を出してきた馬だけに、折り合って揉まれた場合の怖さもある。もちろん、アッサリ勝ってしまう可能性もあるが、リスクもあるのに本日11時45分の段階で単勝オッズ1.0倍はさすがに酷いと思ったので、対抗馬とした。

▲ (1)ソリストサンダー

 ダートグレードでは2021年の武蔵野S勝ちを始め、2021と2022年のかしわ記念で2度の2着、2021年のマイルCS南部杯で3着の実績がある馬。本馬が自己最高指数を記録したのは昨年のかしわ記念2着時。このレースは2番枠からまずまずのスタートを切り、1番枠からハナを主張したショウナンナデシコの後ろ、2列目の最内を追走。道中でスペースを作り、3~4角でそのスペースを潰して4角出口で前2頭の外に出されると、直線序盤でしぶとく伸びてテイエムサウスダンを交わし、ラスト1Fでショウナンナデシコに食らいついて1馬身半差だった。

 しかし、タフな馬場で好走した代償は大きかったようで、ショウナンナデシコも本馬もその後、下降線に突入。レースを順調に使い込めなくなり、今年のかしわ記念では中団から上手く最短距離を通して勝ち馬と0.9秒差(5着)と恰好はつけられているが、過去2年と比べると、褒められるものではない。

 その後、川崎に移籍し、前々走の多摩オープンではギリギリ勝利したが、前走のマイルCS南部杯はレベルが高かったにせよ、10着大敗。それでも叩き良化型の同馬がレースを順調に使えるようになった点は好ましい。逃げ馬多数のここで展開に恵まれればチャンスがありそうだ。

注 (8)デュードヴァン

 昨夏のJRAオープン・阿蘇S(ダ1700m)を逃げ切り勝ちした実績馬。南関東移籍後の川崎1600mのオープンで連続2着に善戦し、前々走の川崎マイラーズでも3着と好走。前々走は1番枠からまずまずのスタートを切って、いったん逃げ馬の直後まで出し、そこから位置を下げて中団最内を追走。3角手前で外に出し、そこから仕掛けて3列目の外で直線へ。そこからしぶとく伸び続けて前の2頭を交わしたが、最後に外からスワーヴアラミスに差されてクビ差の3着に敗れた。

 前々走は速い流れを早めに仕掛けた◎(6)アイウォールを追い駆けるようにして進出。それで善戦したことは評価できるが、最後にアイウォールとの差を詰められなかった辺りにやや物足りなさはある。ただ、前走の武蔵野オープンでは序盤2番手から折り合いつかずに向正面で先頭に立ってしまったが、アイウォールが逃げる展開なら、前々走のように折り合いも付くだろう。後半の仕掛けのタイミング次第ではチャンスがある。

△ (5)ランリョウオー

 2020年の全日本2歳優駿で2着に善戦するなど、2歳時から活躍していた馬だが、古馬になって長距離路線を使われるようになって大成した馬。4走前のブリリアントでも優勝しているが、昨年はSⅠの大井記念、東京記念を連勝し、今年の東京記念でも逃げて2着に善戦している。本馬のベストは距離2000m以上で前で流れてに乗って、スタミナを活かしてこそのタイプ。

 陣営もそのことを重々承知の上で、マイルのここに出走してくるのは、次走で勝島王冠あたりの出走を予定(南関では11月、12月に距離2000m以上のS重賞がない)しているからなのだろう。1800mで楽にレースの流れに乗るには、それよりも短い距離を使うのがベストだ。今回で前に行った場合には忙しい競馬になるし、末脚を活かす競馬ではキレ負けする危険性がある。2歳時のマイル重賞出走時のように、善戦止まりで終わる可能性が高いと見て、評価を下げた。

△ (7)アランバローズ

 3年前の全日本2歳優駿で、逃げて2着(5)ランリョウオーに5馬身差を付けて優勝した実績馬であり、その後の東京ダービーも制した馬。古馬になってからはやや伸び悩み気味ではあるが、3走前のサンタアニタTでスマイルウィにクビ差2着まで迫るなど、実力はある。前々走の毎日王冠で逃げて最後の直線で大失速している経緯からもマイルか、それ以下の距離がベストな馬。

 5ヵ月の休養明けとなった前走の川崎マイラーズCは、逃げる◎ (6)アイウォールを突きバテして大差の10着に大敗。当時は心房細動だった。休養明けで13Kg減という時点で、まともな状態ではなかったと推測されるが、今回はどこまで立て直せているか…。前走でアクシデントがあると、陣営は中地半端な仕上がりでは出走させられないという気持ちになるものだが、休養明けではもともとスタミナ不足で崩れることが多いタイプだけに、過大評価は禁物だ。

記事一覧へ戻る