ウシュバテソーロは前走のドバイワールドCで展開に恵まれ、激走した後の始動戦。ここは展開に恵まれるであろう、あの馬に期待してみたい。
船橋11R 日本テレビ盃 ダ2000m
◎ (8)ミトノオー
○ (4)ウシュバテソーロ
▲ (1)テンカハル
注 (11)セキフウ
△ (2)シルトプレ
△ (7)スワーヴアラミス
結論 馬連8-4,1,11,2,7 (26:10:10:2:2) 複勝8 (50)
◎ (8)ミトノオー
デビュー2戦目、ダ1400mのオキザリス賞ではテンに置かれて前に行けず、キックバックを嫌がる素振りを見せて11着に大敗したが、ダ1800mでは4戦4勝。前々走の兵庫CSでは、2着馬キリンジ(次走・ジャパンダートダービー2着)に6馬身差で圧勝した。
前々走は6番枠から五分のスタートを切って、二の脚の速さで内に切り込みながらハナを取り切ると、そこからはコントロールしながらマイペースの逃げ。それでもスタンド前からじわっとリードを広げて行く。2週目の向正面では馬なりから軽く促し、3馬身差のリードで3角へ。そこからペースアップし、4角でGOサインが出されると、スッと後続を離して6馬身差。鞍上が大型ビジョンを見ながらそのまま流して押し切った。
前走のジャパンダートダービーは、同型馬のテーオーリカードに絡まれてオーバーペースの逃げ。絡んだテーオーリカードが3~4角で手応えを失い、最下位に敗れているように、前半5F60秒2-後半5F64秒4の超絶ハイペースで、最後に外からミックファイアに一気に来られて、キリンジにも差された。
しかし、今回は実績馬が差し馬で、出遅れなければ楽にハナを狙えるメンバー構成。前走から距離が1F短くなるのも好ましい。また、前走で厳しい流れを経験したことも、スタミナの強化に繋がる可能性が高い。好走条件が整ったここは、積極的に狙ってみたい。
○ (4)ウシュバテソーロ
ダートに路線転向して7戦6勝、3走前の東京大賞典で初重賞制覇を達成すると、その次走の川崎記念も強豪テーオーケインズの追撃を退けて完勝。遂にはダート開催では日本馬初のドバイワールドC優勝も成し遂げた。
本馬は初ダートの横浜S(3勝クラス)時に、超絶高速ダートだったにせよ、上がり3Fタイム「34秒0」の芝並みのタイムを記録していることから、世界で通用するヤバさを持っていると感じたが、それがアッサリと通用するとは思っていなかったというのが本音である。
前走のドバイワールドCは確かに弾けている。しかし、前走はリモースが5F59秒25(日本の計測方法だとおおよそ58秒25)という、芝並みのオーバーペースで逃げたことで、前が崩れたもの。14番枠から五分のスタートを切りながらもテンに置かれ、後方外々から押し上げた本馬は展開に恵まれての大外一気。2馬身3/4差での完勝だった。
本馬は強いがエンジンの掛かりは遅く、本質的にはステイヤー。序盤でモタ付く面があるので、前半でミトノオーにリードを作られ過ぎてしまうと、届かない可能性もあると見ている。船橋はスパイラルカーブで差しが届きやすい舞台だが、だからこそこのレースは2019年のこのレースで4番人気のロンドンタウンが逃げて2着に粘るなど、逃げ馬が穴メーカーになっている。また本馬は今回、この先が目標の始動戦でもあるだけに、対抗評価とした。
▲ (1)テンカハル
昨年○(4)ウシュバテソーロが勝利した横浜Sを、前々走で勝利した馬。前々走は15番枠から五分のスタートを切って、中団のやや後方外からの追走。ラスト5Fから進出開始して、4角入口で5頭分外を回り、出口では内の馬が外に膨らんだ影響でかなり外に張られたが、それでも最後までしぶとく伸びて1馬身差で勝利した。
前々走は序盤で前2頭がポジション争いを繰り広げ、前半5F61秒2-後半5F63秒0のかなりのハイペースで、差し、追込馬が台頭する展開にはなってはいるが、かなりの距離ロスがありながらも勝利したことは褒められる。
本馬は(4)ウシュバテソーロ以上にテンに置かれる面があり、前走のスレイプニルSは、前有利の展開と馬場に泣くとなったが、展開に恵まれれば食い込みのチャンスはあるはず。早めに動く○(4)ウシュバテソーロをマークして行ければ面白い。
注 (11)セキフウ
前走のエルムSでは、兵庫ジュニアGP以来のダートグレード制覇を達成した馬。本馬は中央場所の1400mでは追走に忙しく、展開に恵まれないと結果を出せずにいたが、3走前の大沼Sよりダ1700mを使われるようになってレースぶりに幅が出て、安定感も増した。
前走は6番枠から五分のスタートを切ったが、狭くなって控えて後方からの追走。向正面でペースが落ちて馬群が凝縮していく中で、離れた後方2番手を追走し、3~4角の外からスピードに乗せて中団まで上がる。早めに動いたロッシュローブの後ろから4角出口で外に出されると、しぶとく伸び続け、ラスト1Fで早め先頭に立ったワールドタキオンを捉えて半馬身差で優勝した。
前走は不良で超高速ダート。一転して今回はタフな馬場で距離も100m延びる。本馬は中距離でジワジワ伸びるというよりもズドンと差し切るタイプだけに、船橋のダ1800mは減点材料を見て評価を下げた。
△ (2)シルトプレ
3走前の門別1800m戦、コスモバルク記念では7番枠から好スタートを切って、内の馬に行かせて3番手を追走。3~4角で先頭列まで押し上げて直線序盤で先頭に立つと、そこから6馬身差で完勝した。
このレースは前半3F36秒6に速い流れ。この流れで本馬は前半3F37秒1で通過していることから、行く気になれば◎(8)ミトノオーに絡んでいくのは難しくとも、2、3番手は狙えるはず。前走のエルムSでは控えて着狙い騎乗をしたことで、行きっぷりが悪くなる懸念はあるが、一考したい。
△ (7)スワーヴアラミス
2020年のマーチS、一昨年のエルムS、そして昨年の東海Sとこれまでにダートグレードで3勝を挙げているように、もともとは今回のメンバーが相手でも通用する能力があった馬。ただその頃ほど前に行けなくなって成績が不振となり、南関東へ移籍した。
本馬は南関東移籍初戦に川崎ダ2100mのOPを大外13番枠から早め先頭の競馬で勝利して以来、勝ち星こそないが、南関東の重賞では後方外から長くいい脚を使って、常に善戦している。(4)ウシュバテソーロを目標に進出して行ければ、3着くらいはありそうだ。