2023年 白山大賞典の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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地方競馬

2023.09.26
2023年 白山大賞典の予想

ウィルソンテソーロが「ウシュバテソーロ」と勘違いされているようなレベルの人気ですが…

金沢10R 白山大賞典 ダ2100m
 ◎ (12)ライトウォーリア
 〇 (9)ケイアイパープル
 ▲ (8)メイショウフンジン
 △ (3)ウィルソンテソーロ
 △ (5)ペイシャエス
結論 馬連12-9,8,3,5 (14:12:12:12) 複勝12 (50)

■有力馬とそのコメント

◎ (12)ライトウォーリア

 6走前の埼玉栄冠賞は逃げて3馬身差の圧勝、5走前の勝島王冠は大外16番枠から好位の外を追走して、2馬身差で完勝した馬。本馬はかつてよりはマシになってはいるが、中央所属時代から逃げか、好位の外と揉まれない競馬ならば好走する馬だ。

 4走前の東京大賞典は3番枠から好スタートを切って積極的に出して行ったが、外から被され、揉まれる競馬で5着。3走前の川崎記念では10番枠からじわっと出してハナを主張したものの、外からテリオスベルに捲られて苦しくなり、ここでも5着。前走の帝王賞でも9番枠から内から逃げるプロミストウォリアに競り掛けて、オーバーペースの競馬で6着。

 このように相手が強いJpnⅠでは、自分の型に持ち込めず、掲示板が精一杯だが、相手弱化のここなら南関東の強豪を撃破した5走前の能力を出せれば、上位争いに加われるはず。休養明けの前々走・大井記念で(4)セイカメテオポリスと2馬身差の3着に好走しているように、一時のスランプから完全に立ち直っているだけに、5走前同様に大外枠のここは期待したい。金沢を知り尽くした吉原騎手が騎乗する点も好ましい。

○ (9)ケイアイパープル

 本馬はキックバックが苦手でありながらテンのスピードが速くないという弱点がある。しかし、昨年の平安Sでは3番枠からかなり押して出鞭も入れて2列目の外を追走し、3~4角で前2頭に並びかけ、ラスト1Fで先頭。外からテーオーケインズに突き抜けられたものの、2馬身半差の2着を死守したように、豊富なスタミナの持ち主で、早め先頭から押し切れることが強みの馬だ。

 また本馬は、佐賀、名古屋、金沢は最内の砂厚が深く、場合によってはそこに進路が取れる、言わば裏路線を主体に使われている。昨年の白山大賞典でも、4番枠から五分のスタートを切って、前2頭から離れた4番手を追走し、2週目の4角では前2頭の外に出して3番手を追走。2週目の向こ正面で先頭に立つと、そのまま押し切る強い内容だった。前々走の名古屋大賞典時のように、インを利用できると金沢ならば有力だ。

▲ (8)メイショウフンジン

 今年に入ってアルデバランS、仁川Sを1~2番手でレースを進めて連勝と、地力強化を感じさせる馬。仁川Sは2番枠から五分のスタートを切って、かなり押されてハナへ。ヒロイックテイルが先頭に立つ勢いだったが、本馬が何が何でも行く構えを見せたので、同馬が引いて2番手から、本馬にプレッシャーをかけて行く競馬。結果、緩みない流れとなり、ラスト1Fで甘くなったところで、ヘラルドバローズに迫られたが、最後まで粘り通してクビ差で勝利した。

 この消耗度の高いレースと2Fの距離延長が祟って次走のダイオライト記念では、勝ち馬グロリアムンディに10馬身も差を付けられてしまった。しかし、その次走の平安Sでは、強豪グロリアムンディに内から捲られながらもしぶとく抵抗し、同馬と6馬身差の5着に善戦している。

 休養明けの前々走、三宮Sでは5着に崩れたが、トップハンデ57.5kgを背負っての14番枠で前に行くのに苦労し、4角で外からニホンピロスクーロらが早めに上がって来たので、被されないように早めに仕掛けたことが祟って5着に敗れたもの。

 ひと叩きされた前走のマーキュリーCでは、大外13番枠からハナを主張したが、2角出口でテリオスベルが捲って先頭。そこからペースアップし、その流れに乗って行った本馬は最後の直線でテリオスベルに差を広げられ、(3)ウィルソンテソーロとは4馬身4/3差の3着だった。

 前走時は逃げてテリオスベルに抵抗した昨年のマーキュリーCとは異なり、テリオスベルに捲られることありきでレースを進めているので、もっとがんばって欲しいところではあった。しかし、悪い内容でもなく、展開に恵まれて自己最高指数を叩きだしたウィルソンテソーロよりも本馬に期待したい。

△ (3)ウィルソンテソーロ

 7走前の初ダートの未勝利戦では、3番手から最後の直線早めに抜け出して、3勝クラス通用域の指数で勝利した素質馬。その後2勝クラス、3勝クラスを連勝。3走前の名古屋城Sは、8番枠からまずまずのスタートを切ったが、内の馬が外によれて、タックルされる不利。そこから狭いところを通って位置を上げ、好位外まで挽回して追走。最後の直線序盤でしぶとく伸びてはいたが、ラスト1Fで甘くなっての9着に敗れた。

 前々走時はダ1800mで1分50秒2の好タイム決着となったように、超絶高速馬場。スタート直後の不利を挽回するのに脚を使ったことや終始3頭分外を回るロスを考えれば、崩れても仕方のない内容だった。しかし、能力を出し切れずに敗れれば巻き返すのが競走馬の宿命。前走のかきつばた記念では初重賞制覇を達成した。

 前々走は8番枠から五分のスタートを切って、好位外を追走。2周目の向正面では外からルーチェドーロが捲って来たが、それをやり過ごして4角で外に出して先頭列で直線へ。直線では本馬が上がってくるのを待っていたドライスタウトと追い比べになったが、それをハナ差で制した。

 そして休養明けの前走のマーキュリーCでは、初めての距離2000mにも対応して、重賞2勝目を達成。前走は9番枠から五分のスタートを切って、無理せず5番手を追走。3~4角からじわっと進出して、4角で前を射程圏に捉えると、直線で一気に伸びて4馬身差で圧勝した。

 ただし、前走は緩みない流れとなったことで展開に恵まれ、超絶高速馬場でスピードが問われたことで、距離適性がそこまで求められなかった面もある。本馬はまだダートで底を見せ切っていないが、自己最高指数を記録した前走が全能力だったとするならば、ここは取りこぼす危険性もある。

△ (5)ペイシャエス

 昨年のJBCクラシックの3着馬。昨年のJBCクラシックは8番枠から好スタートを切って好位の外3番手を追走。3角で2番手に上がって、そのままの位置で直線へ。外からすぐにテーオーケインズに交わされたが、しぶとく粘って3着に好走した。同レースは盛岡の2000mでそれなりに速い流れだったことを考えると、好位から押し切った内容は評価できる。

 また次走の距離2100mの名古屋GPでも、9番枠から好スタートを切って内枠の馬の出方を窺いながら好位の外を追走。2周目の向正面でラーゴムがハナを主張し、ヴァンヤールが捲りに動いて、本馬はそれについて行く形。最後の直線では早め先頭に立ったヴァンヤールとの一騎打ちをハナ差で制した。

 本馬は不振で川崎記念、ダイオライト記念ともに大敗したが、そこから立て直された前走のエルムSでは斤量59kgを背負って中団の最内から最後の直線で外に出されると、それなりに伸びて8着と復調の兆しを感じさせただけに、ひと叩きされての変わり身を警戒したい。

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