2023年 サウジアラビアRC+東京8R+京都11Rの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2023.10.07
2023年 サウジアラビアRC+東京8R+京都11Rの予想

今週は3日間連続開催になるので、下記の3レースで終了ですm(__)m。

■スローペースからの上がり勝負が濃厚。穴は前に行ける馬。

 伝統のオープン特別「いちょうS」をGⅢに格上げし、更に名称を変えて生まれたのがこのサウジアラビアRC。今年で第9回(計10回目)を迎える。このレースはいちょうSの頃から出世レースとして呼び名が高かったものの、名称変更してからも優勝馬のイスラボニータ、クラリティスカイ、ダノンプレミアム、グランアレグリア、サリオス、ドルチェモアがその後のG1を制している。また3年前に不良馬場でこのレースを制したのが、その後の皐月賞、日本ダービーで3着と好走し、不良馬場の神戸新聞杯を制したステラヴェローチェだ。

 しかし、このレースは2歳重賞レースの充実により、少頭数になることが大半。フルゲート18頭立てになったのは、2017年のみ。2歳マイル戦はスプリント路線馬と、1600m、1800m路線馬が激突する舞台となり、当然、スプリント路線馬や、将来のスプリンターが逃げ、先行する形になるが、それらは距離延長を意識して、ゆっくり逃げ、先行することが大半。またこのレースは東京開幕週の超高速馬場で行われることもあり、フルゲートだった2017年以外はスローペースで決着している。

 今年も超高速馬場の9頭立で行われる。今回は前走で逃げ切った馬が4頭出走しているが、シュトラウスは前走時、折り合う競馬をしようとしたが、外枠で失敗したもの。内枠の今回は折り合う可能性が高い。また前走芝1200m戦を逃げ切ったマリンバンカーは前走時、コントロールが利いていたし、この中間終い重点の追い切りをしているので、逃げない可能性が高い。

 またゴンバデカーブースもこの中間の追い切りでは抑えきれなかったが前走時はコントロールを利かせており、逃げたくはないタイプ。おそらくレーヴジーニアルの逃げで極端ではないスローペースが濃厚だ。一発があるとすれば、ボンドガールよりも前でレースを進める馬になるだろう。

本日1番 東京11R サウジアラビアRC 芝1600m
 ◎ (3)ボンドガール
 ○(7)レーヴジーニアル
 ▲ (1)シュトラウス
 注 (2)ゴンバデカーブース
 △ (4)エコロマーズ
 △ (8)マリンバンカー
結論 馬連3-7,1,2,4,8 (30:10:5:4:1) 複勝3 (50)

■有力馬とそのコメント

◎ (3)ボンドガール (新馬戦の評価AAA)

 6月の東京芝1600mの新馬戦の覇者。同レースでは4番枠から好スタートを切って、好位の最内3番手を追走。3~4角で包まれ、前を行く馬たちの脚色が良かったことで直線序盤は進路がなかった。しかし、ラスト2Fで外に誘導し、そこから前を目標に加速開始。最後に先頭のチェルヴィニアをキッチリと交わして、3/4馬身差でゴールした。

 この新馬戦では3着馬に3馬身3/4差を付け、上がり3Fタイムは33秒0秒を記録した。同日の安田記念で鬼脚を見せたシュネルマイスターの32秒8、2勝クラス・香港JCTに出走したドゥレッツァの32秒7(先に行われた日本ダービーでも上位入線に当たる指数を記録)には劣るが、同日の東京芝では堂々の3位となるもの。

 ラスト2Fは11秒0-11秒1とほぼ減速せず。2歳6月時点ではかなり優秀な数字である。昨年の東京開幕週の芝1600mの新馬戦を勝利したモリアーナも、ラスト2F11秒0-11秒1と優秀でかなり高い評価をしたが、本馬もかなり高い評価ができる。指数は当時のモリアーナ以上のものを記録し、現時点では同馬以上と言える。

 この新馬戦で惜しくも2着となったチェルヴィニアは、並の新馬戦なら楽勝の指数を記録しており、相手が悪かった。実際に次走の未勝利戦では2番手から6馬身差で勝利し、ダリア賞や函館2歳Sと同等の指数で勝利している。またダリア賞を優勝したコラソンビートは、この新馬戦の3着馬である。

 さらにこの新馬戦で6着だったキャットファイトも先月のアスター賞でラスト2Fの11秒6-11秒3と加速し、前記2頭や新潟2歳Sを上回る指数で勝利している。この新馬戦の2~6着までの馬がすでに未勝利戦、1勝クラスを勝利しているという相対評価からも、ボンドガールの素質の高さが窺い知れる。

〇 (7)レーヴジーニアル (未勝利戦の評価AA)

 2013年の阪神JFを優勝したレッドリヴェールの仔で、前々走の 函館芝1800mの新馬戦では1番人気に支持された。しかし、道中2番手から9着に大敗。ペース自体はスローだったが、捲る馬が出現し、見た目以上に厳しい流れになったもの。その厳しい競馬を経験していたことが次走での粘り強化に繋がった。

 前走は重馬場とタフな芝の札幌1500m戦。5番枠から好スタートを切ってハナを主張し、実質かなりのハイペースを逃げ切った。デビューからの2戦は時計の掛かる馬場だったが、今回は東京開幕週の超高速馬場。潜在的に瞬発力を秘めていれば、厳しい2戦の経験は今後に繋がる可能性がある。

▲ (1)シュトラウス (新馬戦の評価AA)

 6月の東京芝1600mの新馬戦の覇者。同レースでは8番枠からスタートを五分に出て2番手で折り合う競馬をしようとしたが、外枠で前に壁を作れず、結局途中から先頭に立ってしまった。3~4角先頭で直線へ。他馬が必死に手綱を動かして追う中で、まだ余裕たっぷり。ラスト2Fから少し気合を入れられると一気に後続を引き離し、ラスト1Fでは完全に独走状態。結果は2着馬に9馬身差を付け、1クラス上の指数を記録した。他馬よりも体が大きく存在感のあるフットワークで、目立つ馬だ。

 上がり3Fタイム34秒5は不良馬場だったことを考えると優秀。同日の芝レースでは古馬を含めて2位タイだったことも高く評価できる。しかし、ラスト2Fは11秒4-11秒6と減速。この点は評価が下がる。

 この内容は昨年のハーツコンチェルトが勝利した新馬戦に似ている。同馬は新馬戦を8馬身差で圧勝し、その後は常に上位人気に支持された。同馬は青葉賞2着、ダービー3着と好走し、今秋以降の活躍も期待できるが、新馬戦以降はやや伸び悩む時期があった。

 新馬戦のラスト1Fで減速しているのは見た目が余裕たっぷりでも、実はそこまで余裕がなかった場合も多い。同時に、トップスピードがやや不足している点も挙げられる。ハーツコンチェルトが一時的に伸び悩んだのはトップスピードがやや足りないため、スローペースが多くなる若駒のレースでは持ち味が生きなかったからだ。

 今回のシュトラウスは確かに指数も優秀で強かった。長く良い脚を使う馬で、順調なら今後の活躍は必至だ。前走の走破タイム自体は平凡なので、大きな疲れを残さず今後順当に体調面の上昇が見込めるだろう。しかし、トップスピードが少し足りない可能性があり、東京開幕週で超高速馬場が予想される今回は、そこがやや割引材料となる。

注 (2)ゴンバデカーブース (新馬戦の評価B)

 6月の東京芝1600mの新馬戦の覇者。同レースでは8番枠から好スタート&好ダッシュですんなりハナを主張すると、そのままマイペースの逃げ。直線でも脚色は衰えることなく、後続馬の追撃を振り切って1馬身3/4差で完勝した。この新馬戦では折り合いがスムーズで、高い操作性を感じさせた。

 芝1600mを逃げて勝利することは簡単ではなく、その点は評価できる。ただし、ラスト2Fは11秒4-11秒8と減速。また上がり3Fタイムの34秒7は、同日の3歳未勝利クラスと比較しても劣り、これも高い評価はできない。

 走破タイムは1分34秒8。同日の3歳1勝クラスと比べて道中のペースがかなり緩んでいる点を考慮すると、そこまで悪くない。指数自体もそれなりのレベルにある。今回の新馬戦は数字面では高い評価をしにくいが、レースセンスの高さは光るものを感じた。新馬戦を逃げて勝利した馬は、2戦目で大きな変わり身を見せる馬も多いだけに期待したい。

△ (4)エコロマーズ (新馬戦の評価B)

 福島芝1800mの新馬戦の覇者。同レースでは大外14番枠から好スタートを切ったが、スピードがあって鞍上も抑えるのに苦労し、折り合いを欠きながら1角へ。そこからはなんとか2番手の外で折り合うも、3~4角で逃げていた馬が失速して早くも先頭に立たされた。そのうえ外からライバルたちが早めに上がってきて、かなり厳しい展開となった。

 直線では外の馬のほうが態勢有利だったが、そこから二枚腰を発揮し、振り切って1馬身半差で勝利した。走破タイムの1分52秒0は時計の掛かる馬場を考慮すれば悪くないが、ラスト2Fは11秒9-12秒5と失速しており、折り合いを欠いて先頭に立たされてしまう厳しい競馬だったことを考慮しても、この点があまり高い評価ができない。

 ただし、前走のアスター賞では稍重スタートからどんどん馬場が回復して、超高速馬場で前有利の展開となった中、スタート後に内の馬に激しくぶつけられ、後方待機策の競馬。3~4角の外から押し上げるも進みが悪く、直線もジリジリだったのも確かだが、本来の能力を出し切ったとは言えない内容だった。前走から前進はあるはずなので、警戒しておきたい。

△ (8)マリンバンカー

 中山芝1200mの新馬戦の覇者。同レースは5番枠から好スタートを切って二の脚の速さで楽にハナを主張。前半3F35秒8の遅さでも後続にそれほどプレッシャーを掛けられることなく、マイペースに持ち込めたのが勝因。上がり3Fタイムも34秒7と速くなく、レベル自体は低調だった。

 ただし、楽にコントロールして3~4角で仕掛けを待ち、直線で軽く仕掛けられるとすっと加速し、ラスト2F11秒4-11秒4と加速した辺りから、本質はスプリンターではないことが窺い知れる。

 最後まで消耗しない内容から、距離延長は吉と出る可能性が高く、また短い距離で楽な競馬をしたことで、今回で余力をたっぷり残せたと言える。それを証明するかのように、隠し兵器を取り扱うかのような月曜追いで、動きを一変させた。不気味なので一応、押さえたい。
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本日2番 東京8R 3歳上1勝クラス 芝2000m
 ◎ (12)デッドリー
 ○ (7)イングランドアイズ
 ▲ (4)リックスター
 △ (1)マイバラード
 △ (2)ダニーデン
 △ (3)ウィステリアリヴァ
 △ (10)セイウンパシュート
結論 馬連12-7,4,1,2,3,10 (20:10:5:5:5:5) 複勝12 (50)

PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にウィステリアリヴァ(-9.7pt)、デッドリー(-8.3pt)、ニシノコウフク(-7.7pt)、サクセスパルス(-7.3pt)、マイバラード(-6.7pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (12)デッドリー

 キャリア4戦ながら、ここでは能力値2位にランクイン。前々走では未勝利クラスを2着、前走では勝利。前走は2番枠から好スタートを切って2列目の最内で折り合いに専念。最短距離を立ち回って4角でダガノフチューゲルを外に弾いて進路を確保すると、直線序盤で4角で先頭に立ったコパノサントスを交わして先頭。ラスト1Fで同馬に2馬身差を付けて快勝した。このレースではこのクラスでも通用する指数を記録しており、順調の強みと成長力に期待する。______________________________

本日3番 京都11R 藤森S ダ1200m
 ◎ (15)チェイスザドリーム
 〇 (3)サンライズアムール
 ▲ (7)サトノテンペスト
 △ (2)ボイラーハウス
 △ (5)スナークダヴィンチ
 △ (6)ヴァガボンド
 △ (8)エリモグリッター
 △ (12)アーバンイェーガー
結論 馬連15-3,7,2,5,6,8,12 (20:10:4:4:4:4:4) 複勝15 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にタガノクリステル(-27.3pt)、チェイスザドリーム(-26.0pt)、サンライズアムール、スマートフォルス(ともに-25.7pt)、サトノテンペスト(-25.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (15)チェイスザドリーム

 前々走のOP・安達太良Sは2列目外から早めに2列目に上がって勝利し、前走のNST賞でも逃げるシンシティに内から抵抗して同馬を競り落とし、2着と好走した馬。本馬はダ1600m戦を使った後の一戦で12番枠と外枠だった3走前の松風月Sこそ、出脚がいつもより遅く、外からジェネティクスに競られてオーバーペースとなり大敗したが、それ以外は崩れていない。

 今回は内枠にテンの速い馬がいるので、それらを見ながらの競馬になりそうだが、外枠なので気分良く走れそう。同型馬が多いことや外枠が嫌われたようで人気がないが、京都は3角手前の上り坂で阪神ダ1200mほどペースが上がりにくいので本命馬とした。
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