2023年 函館2歳S+メインR以降の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2023.07.15
2023年 函館2歳S+メインR以降の予想

本日は下記の4レースの提供となりますm(__)m。

■将来のオープン馬と生涯1勝馬が競うレース

 中央競馬では2歳世代最初の重賞となる函館2歳S。このレースは早期デビューの将来のオープン馬と生涯1勝馬が競うレース。このため能力上位馬で決着することが大半だ。しかし、穴が開くこともある。

 では、どのようなタイプが穴を開けるのかというと、2013年の2着馬プラチナティアラ(9番人気)、2014年の2着馬タケデンタイガー(11番人気)、2019年の1着馬ビアンフェ(4番人気)のような前走・未勝利組。つまり、キャリアが一戦でも豊富な馬だ。プラチナティアラは前走の未勝利戦で5馬身差の圧勝の実績があったが、新馬戦で6着に敗れていたことで嫌われたようだ。

 また近年は2020年の2着馬ルーチェドーロ(4番人気)や昨年の3着馬オマツリオトコ(9番人気)だ。この2頭は後々オープン馬となったようにシンプルに能力が上だったという見方も出来るが、個人的には芝適性が高かったというのもあったと見ており、両馬ともその後に一度も芝を使われていないのが残念でならない。

本日1番 函館11R 函館2歳S 芝1200m
 ◎ (5)ナスティウェザー
 ○ (13)ベルパッション
 ▲ (6)バスターコール
 △ (1)スカイキャンバス
 △ (2)ロータスワンド
 △ (9)ナナオ
 △ (7)クールベイビー
 △ (10)アガシ
結論 馬連5-13,6,1,2,9,7,10 (20:10:6:6:4:2:2) 複勝5 (50)

■有力馬とそのコメント

◎ (5)ナスティウェザー

 前走はダ1000mの新馬戦、3番枠から好スタート&好ダッシュを決め、そのままマイペースで逃げた。持ったままで4角を回って直線に出されると、そこから上位3頭による強烈な加速比べ。本馬はラスト1Fを過ぎた辺りで、フットワークの回転がさらに上がる。結果は2着馬に4馬身差、4着馬以下には大差をつけての快勝だった。

 ラスト2Fは11秒6-10秒9。ラスト1Fは驚きの数字だ。いくら1000m戦と言ってもこの数字はすごい。上がり3Fタイムの34秒7は、同週の古馬と比較してもかなり優秀。ダートの新馬戦でこのような内容で走った馬と言えば、東京ダ1600mでラスト2F13秒2-11秒8と、最後に1.4秒も急加速して勝利した、エルコンドルパサーが思い出される。

 本馬はダ1000mだし、最後の加速も0.7秒だから、もちろんエルコンドルパサーには遠く及ばないが、並の馬が出せる数字ではない。ラスト2F11秒6-10秒9の数字は、芝の新馬戦なら最低でもAA評価となるだろう。だからと言って言って現段階で芝適性があるとは言い切れないが、相当な潜在能力、スピードの持ち主であることは間違いなく、今回の本命馬とした。

○ (13)ベルパッション

 前走は芝1200mの新馬戦、7番枠からスタート後、内にヨレて出遅れたが、すぐに前に取りつくスピードを見せ、先団馬群の中目から前を射程圏に入れた。3~4角で包まれ、直線入り口では進路がなくピンチかと思われる瞬間もあったが、外に出して進路を確保すると、ラスト1Fから強烈な伸び。ゴーサインが出されてエンジンが点火した瞬間のフットワークの回転の上がり方は凄まじく、早めに抜け出したドレッドを最後に捕らえてゴールした。

 前走は2着馬ドレッドに半馬身差だったが、3着馬には3馬身半差を付けており、上位2頭は強いと受け取ることが出来る。ラスト2Fは11秒7-11秒6と最後まで加速。かなり非凡な瞬発力があると評価できる。◎(5)ナスティウェザーが現れるまでは本命馬の予定だったが、素質が上の◎(5)ナスティウェザーが現れたので、本馬を対抗評価とした。

▲ (6)バスターコール

 前走は東京芝1400mの新馬戦、9番枠からやや出遅れたが外枠からポジションを上げ、序盤は2番手につけた。しかし、スピードがあり過ぎて早々に先頭に立ってしまった。緩みのないペースで逃げ、5F通過は57秒8。当然ながらラスト2Fは12秒0-12秒5と急失速。普通なら差し馬が最後に飛んでくる流れだが、逃げて最後まで粘り込んでの勝利はなかなか強かった。

 前走指数は平凡。おそらく並以上レベルの新馬戦だったなら最後に差し馬に敗れていたはず。それでも勝利したあたりは運の強さを感じる。今回はスタート、道中のラップ、ロスが大きい競馬となってしまい、能力通りの指数で走れた一戦だったようには感じない。

 ロスがありながら逃げ切り勝ちを決めた馬は、デビュー2戦目で大きく前進する馬も多い。前走指数は明らかに平凡だが、本当の評価はここでしたい。

注 (1)スカイキャンバス

 前走は函館1000mの新馬戦、8番枠から好スタート&好ダッシュでハナを主張し、しっかり息を入れながらもキビキビとした走りを見せた。4角で後続が捲って来たが、それに抵抗してペースアップ。そこからじわじわ後続を離して2馬身半差の快勝。なかなか良い指数で強かった。

 ラスト2Fは11秒1-11秒6。見た目ほどは余裕がなかったのかもしれないが、ゴールを過ぎたあとの走りから、距離はもっと延びても問題ないように感じた。また上がり3Fタイムの34秒2はこの日の函館芝では古馬を含めて最速タイ。この点はかなり高く評価できる。

 なかなか楽しみな馬が出てきたなと血統欄を見てみると、母はアポロフィオリーナ。少々時間がかかったが、思い出すとあっと驚かされた。昨年の2歳ダート新馬戦で驚異の高指数勝ちを決めたヤマニンウルスは、しっかり疲れをとって今年の復帰初戦も圧勝、日本のダート路線で最大の台風の目と言える馬だ。その母はヤマニンパピオネ。2010年の新馬戦で3着以下に大差をつけ、同期のロードカナロアと同等の、かなりの高指数勝ちをした馬だった。

 指数上の話だが、ヤマニンパピオネが勝利した新馬戦は「伝説の新馬戦」と言ってもいいものだった。そこで差のない2着となったのがアポロフィオリーナだ。ヤマニンパピオネと同じで新馬戦を高指数で激走したダメージは大きく、その後順調に使うことができず、故障しがちで大成できなかった。

 新馬戦で見せたスピード能力が遺伝するようなら、かなりの大物が出るのではないかと以前から期待していた。ヤマニンウルスは母の高い潜在能力を証明しつつある。スカイキャンバスにも、母アポロフィオリーナの高い潜在能力を証明する走りを期待したい。

△ (2)ロータスワンド

 前走は函館芝1200mの新馬戦、大外11番からトップスタートを切ってスピードに乗り、内に切れ込みながら楽にハナを主張。ラチ沿いをマイペースで逃げて最後の直線へ。展開的には外差しが優勢だったが、二枚腰を発揮し、見事に逃げ切り勝ちを決めた。

 走破タイムは1分10秒2。同日1レースの3歳未勝利・芝1200m戦の走破タイムが1分9秒2なので、数字上は平凡。しかし、函館芝は後半にかけて時計が掛かっていくのが恒例だ。なので走破タイムは悪くない。よって指数も悪くないものとなった。

 しかし、きょうだいにビアンフェ、ブランボヌールと2頭も函館2歳S優勝馬がいる良血馬。新馬戦を逃げ切り勝ちした馬は、2戦目で大きく上昇するタイプも多いだけに、今後も要警戒だろう。

△ (9)ナナオ

 前走はベレニーチェを除き、(11)コルルディが勝利した新馬戦の再戦という形になったメンバー構成。その新馬戦で2着だった本馬が順当に1番人気に支持された。2番枠から好スタートを切って、そこから逃げた馬を深追いせず、2番手でリズム良く追走。3~4角では逃げ馬とは手応えが違いすぎて早々に先頭へ並びかけ、4角ではもう先頭。直線では後続馬が迫ってこようとしていたが脚色は衰えず、最後は突き放してゴールした。

 結果は2着に3馬身、3着に5馬身半差を付け、なかなか良い指数で勝利。ラスト2Fは12秒0-11秒8と、勝ちにいく競馬で加速したのは高く評価できる。新馬戦で対戦したメンバーたちにさらなる差を付け、余裕を感じさせる内容での勝利。地味なタイプだが、ここでも侮れない存在だ。

△ (7)クールベイビー

 前走は函館芝1200mの新馬戦、1番枠からトップスタートを切ったが、外からピクラリーダがハナを主張するとスッと控えた。道中はその後ろでスペースを作って3番手を追走。3~4角では最短距離を通してスペースを詰め、直線序盤で前2頭の外に出されると、ラスト1Fで抜け出したメイショウマサユメをクビ差捉えて勝利した。

レースセンスがあり、かなり優等生な競馬だった。ラスト2Fは11秒6-11秒8。ラスト1Fで減速はしているが、函館としてはまずまずの数字と言える。また、このレースは6頭立てと少頭数で厳しいレースにならなかった。疲労も少なく、今後も順当に上昇を期待できそう。特筆すべき点もないが欠点も見当たらない。順調に使われながら上を目指す馬となりそうだ。

△ (10)アガシ

 前走の未利戦は〇(13)ベルパッションが勝利した新馬戦で3着のアンバーニードル以外は、前走芝の新馬戦で大敗した馬ばかりが揃った。そのアンバーニードルは断然の1番人気に支持されたが、ここでは新馬戦から一転、好スタートを切って2番手と勝ちに行った分、伸び切れず4着に敗れた。

 前走芝組の隙を突いて、1、2着は前走ダートに使われていた本馬とセントキルダだった。本馬は1番枠からやや内に逃げるようにして出遅れ、後方を追走。しかし、道中で位置を押し上げ3角では4番手の外。3~4角の外からスッと先頭に並びかけると、逃げ粘るセントキルダをゴール前で半馬身捉えて勝利した。

 初芝でロスのある競馬ながら勝利したことは価値がある。今後の上昇力は期待できそうだ。ただ、このレースは新馬戦で不振だった馬が多く、決着指数も高いものとはならなかった。今後の活躍には大きな上昇が要求される。
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本日4番 中京11R 関ケ原S 芝2000m
 ◎ (4)オールザワールド
 ○ (5)レッドラディエンス
 ▲ (7)ダノングロワール
 △ (11)ファユエン
 △ (3)シンシアウィッシュ
 △ (9)リフレーミング
 △ (6)サウンドウォリアー
 △ (8)レヴェッツァ
結論 馬連4-5,7,11,3,9,6,8 (16:10:10:5:5:2:2) 複勝4 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にシンシアウィッシュ(-15.3pt)、ファユエン(-14.3pt)、レッドラディエンス(-14.0pt)、リフレーミング(-12.7pt)、ダノングロワール、レヴェッツァ(ともに-12.0pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (4)オールザワールド

 芝中距離が得意で2勝クラスでは大崩れすることなく何度も連対した馬。3勝クラスに上がっても4走前のムーンライトHで2着しているように、能力は十分に通用する。4走前は7番枠から五分のスタートを切って、中団の外を追走。3~4角の外から1番人気のスタッドリーを被せに行って、ラスト2Fでは先頭列まで進出。最後にレインカルナティオとの叩き合いでクビ差敗れたが、外から勝ちに行く競馬で、次走3勝クラス勝ちのスタッドリーを下したことは高く評価できる。

 前々走のオリオンSではそのスタッドリーを相手に9着と惨敗しているが、外差し馬場を利したスタッドリーに対して、本馬は終始馬場が悪化した最内を通している。また、当時は本調子ではなかったと推測される。前走は休養明けで初ダート。叩き台の意味合いが強いレースで大敗となったが、叩かれて今回は能力発揮が期待できる。

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本日3番 福島11R バーデンバーデンC 芝1200m
 ◎ (10)オタルエバー
 ○ (2)ウィリン
 ▲ (6)アドヴァイス
 △ (4)ビアイ
 △ (5)グレイトゲイナー
 △ (7)ヒロノトウリョウ
 △ (8)ショウナンハクラク
 △ (11)ビーオンザマーチ
結論 馬連10-2,6,4,5,7,8,11 (15:10:5:5:5:5:5) 複勝10 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にショウナンハクラク(-15.0pt)、ウィリン(-14.7pt)、アドヴァイス、タイセイブリリオ(-14.3pt)、グレイトゲイナー(-13.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (10)オタルエバー

 昨春のファルコンSで3着し、前々走の2勝クラス・函館日刊スポーツ杯は3勝クラスレベルの指数で勝利した実力馬。前々走は5番枠からまずまずのスタートを切って、2列目の最内を追走。直線で逃げ馬の外に出されると、ラスト1F2番手から一気に突き抜けて1馬身半差で勝利した。

 約1年の長期休養明けの前走水無月賞は、外を回りながら勝ちに行く苦しい形。馬体重も20Kgの大幅増で叩き台と言えるレースだった。ここは能力を出し切るためには前で戦いたい馬が多い一戦。外枠の本馬はそれらを見ながらの自在性が生きると見た。
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本日2番 函館12R 3歳上1勝クラス ダ1000m
 ◎ (12)ノースディーバ
 〇 (5)サンスレッド
 ▲ (9)シンリンゲンカイ
 △ (3)サンランシング
 △ (4)カマラードマリー
 △ (6)エコログロリアス
 △ (11)カップッチョ
結論 馬連12-5,9,3,4,6,11 (20:18:3:3:3:3) 複勝12 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にサンスレッド、アイファーベア、ノースディーバ(ともに-6.0pt)、カップッチョ(-5.0pt)、サンランシング、シンリンゲンカイ(ともに-4.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (12)ノースディーバ

 デビュー3戦目となった昨年12月の2歳1勝クラスでは、3着馬に3馬差をつけての2着。この時点で1勝クラスを勝てる指数を記録している実力馬だ。同レースでは7番枠から五分のスタートを切って行きっぷり良く、2列目の外を追走。4角で2番手まで上がり、ラスト1F標では先頭。そこから押し切りを図るところを外から差されたが、好内容だった。

 前走は出遅れたが、前2頭を追い駆けるようにして3番手まで位置を取りに行き、3~4角で外を回って直線序盤で先頭というロスの大きい競馬。7着敗退もレースぶりを考えれば、悪くないものだった。大外枠の今回はもうワンテンポ仕掛けを待つ競馬で、前進を期待する。

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