2020年 共同通信杯・京都記念 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2020.02.16
2020年 共同通信杯・京都記念

●共同通信杯

クイーンCの傾向で、クイーンCは桜花賞への前哨戦の意味合いも持つレースであることをお伝えしました。共同通信杯も同じで、弥生賞やスプリングSと肩を並べる皐月賞の前哨戦の意味合いを持ちます。弥生賞やスプリングSと異なるのは、皐月賞への優先出走権があるかないかです。

実際に過去10年の優勝馬、ゴールドシップ(2012年)、イスラボニータ(2014年)、リアルスティール(2015年)、ディーマジェスティ(2016年)、スワーヴリチャード(2017年)、ダノンキングリー(2019年)があとの皐月賞やダービーで連対しています。また、このレースの2着馬ディープブリランテ(2012年)は、その後ダービー馬となり、ドゥラメンテ(2015年)は、皐月賞、ダービーを制して2冠馬となりました。

近年は弥生賞やスプリングSを使わずに、皐月賞へ直行する馬も多くなっているだけに、弥生賞やスプリングS以上にクラシックに繋がるレースと言っても良いかもしれません。つまり、レベルが高く、前走G1以外で3着以下に敗れたような馬ではまず、通用しません。そうなると本来は前走で新馬戦や未勝利戦を使われていた馬は通用しないはすですが、このレースに限っては前走新馬組でも通用しているのがポイント。

なぜかと言うと、大手牧場のノーザンFは、このレースに期待馬を出走させてくる傾向があり、前記したリアルスティールのように、新馬戦をやたらと高い指数で制した馬や素質馬を出走してくる場合もあるからです。ただし、ノーザンF以外の前走新馬戦出走馬は通用していないし、前走未勝利組も通用していないのでご注意を!!

また、展開の傾向としても、このレースは前週のきさらぎ賞やエルフィンS、前日のクイーンCとの勢力分散の影響もあり、例年、小頭数になることや、前哨戦らしく出走馬に無理をさせない傾向があるので、スローペースの傾向。それも昨年のように4F通過49秒5などという「ど」のつくスローペースになることもけっこうあります。逆にハイペースになったことは過去10年でゼロです。

今年は雨の影響で稍重~重が想定されますが、何が何でもの逃げ馬不在でシコウがハナを主張するかというメンバー構成だけに、昨日よりも馬場が悪化したとしてもスローペースが濃厚。過去10年で一番ペースが速くなったのは、稍重で行われた2015年ですが、その時のような逃げ馬(リスペクトアース)がいないので、追い込み一辺倒では、厳しいと見ています。その前提で予想を組み立てたいです。

●京都記念

京都記念は、3年前よりG1に昇格した大阪杯の前哨戦であり、ドバイワールドCの前哨戦でもあります。また、昨秋のG1で上位争いをした一線級の馬たちにとっては、休養明けの始動戦になります。前走でジャパンCや有馬記念、日経新春杯、AJCC、年によってはエリザベス女王杯や菊花賞組など、距離2200m以上を使われている馬が多く出走してくるのがこのレースのポイント。

前走で今回距離と同じか、長距離を使われている馬が多く参戦することや、例年のように少頭数で行われることもあり、芝2200m戦としては各馬の仕掛けどころが遅くなることがほとんど。休養明け初戦から無理をさせたくないという思惑もあるでしょう。

実際に過去10年でまあまあ速い流れとなったのは、雨の影響で時計が掛かる中、ヤマカツライデンが大逃げを打った2017年のみ。(勝ち馬:サトノクライン) とてもスローペースが発生しやすく、先行馬が残りやすいのがこのレースの特徴です。

レース全体の傾向としては、逃げ、先行馬が圧倒的に有利であり、2016年に1番人気に支持されたレーヴミストラルが1番人気で2桁着順に敗れたように、追い込み馬は受難。また、2015年に断然の1番人気に支持された追い込み馬のハープスターのように、スローペースを意識して、普段よりも早めに仕掛けて最後失速と、人気を裏切るケースも少なくありません。

つまり、追い込みタイプは狙い下げる必要があるということ。過去10年でこのレースを差して勝ったのも、次走の天皇賞(春)でも2着と好走した抜群の末脚を持つ2013年のトーセンラーのみです。ただし、今年は大雨の影響で重~不良馬場が濃厚とのこと。今の京都芝コースはただでさえ例年よりも馬場が悪いのに、大雨が降ったらズブズブの馬場になるのではないでしょうか。今年に関しては脚質云々よりも、道悪適性の高さを重視して予想を組み立てたいです。

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