2020年 京都牝馬S・ダイヤモンドS – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2020.02.22
2020年 京都牝馬S・ダイヤモンドS

●京都牝馬ステークス

1回京都開催最終週の芝1600mから、2回京都開催最終週の芝1400m戦に生まれ変わって今年で4年目。エリザベス女王杯や秋華賞組は1月の愛知杯へ、高松宮記念やヴィクトリアマイルを目指す、スプリント~マイル路線馬は京都牝馬Sへという形で定着しました。

このレースが行われる京都外回りの芝1400mの舞台は、スタートしてから約200m地点で京都コース最大の名所、小高い丘を登り、後半が下り坂になるため、前半ペースがそこまで上がらないのがポイント。京都芝1200mほどではないにせよ、高速馬場であればスローペースが発生しやすいです。

しかし、京都牝馬Sは連速京都開催の最終週ということや、雨に祟られることも多く、案外と差しが決まっています。牝馬は瞬発力を生かす競馬で下級条件を勝ち上がってきた馬が多く、上級条件ほど持久力のある逃げ、先行馬の比率が少なというのもあるでしょう

今回も何が何でも逃げたい馬が不在。ビーチサンバは中距離の逃げ馬なので、芝1400mのここでは、逃げられないでしょう。無理に出して行く必要性もないので、同馬は出たなりで、テンの速いメイショウショウブが逃げる形が濃厚。ディアンドルやアマルフィコーストなども先行するものの、逃げたくはないタイプだけに、メイショウショウブが平均~ややスローペースで逃げる可能性が高いと見ています。

しかし、前記した前に行く馬たちは、強くもないし、タフな馬場の京都を考えると、前から押し切るのは難しいと見ています。今年もやっぱり差し競馬になるのではないでしょうか。その前提で予想を組み立てたいです。

●ダイヤモンドステークス

長距離の重賞路線は、ステイヤーズS→(万葉S)→ダイヤモンドS→阪神大賞典→天皇賞(春)という流れ。しかし、昨年の天皇賞(春)や阪神大賞典の出走馬は、リッジマンのみ。一昨年のステイヤーズSの覇者ではありますが、その後が不振。同馬は一昨年のステイヤーズSのパフォーマンスで走れれば、ここも上位争いに加われますが、実質、新興勢力同士の戦いとなりました。

このことが今年のこのレースを難しくさせていますが、基本的に距離が長くなるほど、フロックが利かないのも事実。長距離の場合、一速から二速、二速から三速と徐々にギアをあげていく必要があり、一速から急に五速、六速まであげるような馬は、通用しないからです。前半で低速で走り過ぎると、3コーナーでは絶望的な位置になります。

一昨年にトップハンデ58.5kgのフェイムゲームが優勝したように、過去のこのレースでトップハンデ馬が活躍しているのも、歴代の優勝馬が名だたるステイヤーばかりなのも、そのせいでしょう。今回が軽ハンデだったとしても、ギアチェンジが求められないレースである以上、そこまで大きな優位性がないのです。(斤量はスピードのアップダウンに影響する)

つまり、ダイヤモンドSは、実力どおりに決着することが多いということ。昨年の優勝馬ユーキャンスマイルには菊花賞で3着の実績があったように、当然、芝3000m以上でのグレード実績、実績、もしくはそれに準ずる指数があれば通用します。

しかし、このレースで穴を開けているのは、2012年の優勝馬ケイアイドウソジン(12番人気)のように、「芝3000以上が未経験だっただけで、実はステイヤーだった」という馬ばかりです。このような隠れステイヤーがいるかいないかを吟味するのが、このレースの醍醐味、重要ポイントでもあるでしょう。それらを踏まえて、予想を組み立てたいです。

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