2020年 阪神C・ホープフルS – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2020.12.26
2020年 阪神C・ホープフルS

阪神カップ

阪神Cは年の瀬を盛り上げようと、「短距離路線の有馬記念」という触れ込みで始まったレース。GⅡでは札幌記念に次ぐ賞金が用意され、1着賞金は6700万円。創設当初は札幌記念と同額の賞金が用意されていました。

しかし、スプリント路線やマイル路線の上位馬は、その2倍以上の賞金が用意されている香港マイルや香港スプリントへ向かうことが多く、同年のスプリンターズSやマイルCSの上位馬が、ここへ出走してくることは稀。ですが今年はコロナ禍の影響で、昨年の春秋のマイルGⅠを連覇したインディチャンプや、一昨年のマイルCSを制したステルヴィオなどの強豪が出走して来ました。

ただし、前走でGⅠ上位馬がここに出走してきたとしても、「お疲れさまでした」状態となり、凡退することがほどんど。2016年のマイルCSの覇者ミッキーアイルも、次走のこのレースで6着に敗れました。遡れば2013年のマイルCSの2着馬ダイワマッジョーレや2010年のマイルCSの3着馬ゴッドスキーも、このレースでは馬券の対象にもなれず、馬群に沈んでいます。

有馬記念でしばしばジャパンC上位馬がしばしば凡退するように、GⅠを大目標にした後の馬は、その次走では本当に苦戦することがとても多いのです。

また、阪神芝1400mは、スタートして前半は平坦、後半は下り坂となるうえに、最初の3コーナーまで約443mと長いため、平均ペースよりも速くなることがほどんど。さらにテンが速い逃げ馬が揃った場合にはかなりのハイペースになります。今年はスプリントの逃げ馬がテンがそこまで速くない、イベリスとクラヴィスオレアの2頭が出走。

これらを見ながらレースを運ぶ先行馬こそ多数出走してはいるものの、それらは前走でペースが厳しくなって失速した馬が大半。ペースを上げすに、逃げ馬のレースメイクに乗って行きたい馬ばかりです。それだけに今年はそこまでペースが上がらない可能性が高いでしょう。今年は阪神最終週ながら高速馬場を維持できていることもあり、先行馬の押し切りに期待してみたいです。

ホープフルステークス

ホープフルSは6年前にラジオNIKKEI杯2歳Sを引き継ぐ形で「GⅡ」に昇格し、さらに4年前に「GⅠ」にステップアップしたレース。朝日杯フューチュリティSが短距離~マイル路線の2歳チャンピオン決定戦とするならば、こちらはマイル~中距離路線の2歳チャンピオン決定戦。朝日杯フューチュリティS同様に、成長力が重要ポイントとなります。

実際にホープフルSが「GⅡ」昇級後の過去6年は、3着以内15頭の内、14頭が「前走1着」、1頭が「前走2着」。前走で崩れて成長力にやや疑問符がつく成績の馬は苦戦しています。つまり、高い能力を持ち、近走成績も良い勢いのある馬を狙うのが基本です。前走で大敗しているような馬は、致命的な敗因がない限り、巻き返すのは厳しいでしょう。

一方、レベルが高い2歳のレースほど、デビュー2戦目で相手が強い重賞を使い、そこで好走した馬は苦戦している傾向があるのも事実。2017年はデビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳Sで2着馬ルーカスがこのレースで6着に敗れ、2018年もデビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳Sで3着と好走したヴァンギャルドが6着に敗れています。早期の時点から、強い相手とぶつけてしまうと、その後の上昇力を欠く傾向があるので、そこも踏まて予想を組み立てたいです。

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