2024年 東京ダービーの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.06.05
2024年 東京ダービーの予想

■羽田盃と逆の流れになることが多い

 一昨年の羽田盃では前後半4F47秒4-52秒9の激流で追い込み馬のミヤギザオウ、ライアンが台頭する展開。一転して東京ダービーは、前後半5F63秒4-63秒7とペースが上がらず、2番手から抜け出したカイルが優勝した。

 このように羽田盃と東京ダービーは逆の流れになることが多い。特に羽田盃と東京ダービーと、同じ馬が逃げるとそうなりやすい。

 今回も羽田盃同様に、(7)アンモシエラの逃げが濃厚。同馬よりも外枠にテンの速い馬も不在。今年の羽田盃は(5)ディントレットにプレッシャーをかけられ、前後半4F48秒9-後半52秒6のかなりのハイペースとなったが、ディントレットはアンモシエラに絡んだばかりに7着に失速しているので、今回はそこまで絡んでいかないだろう。

 ここはペースが落ち着く可能性が高いと見て予想を組み立てた。ただし、本命◎は(7)アンモシエラではない。前走の羽田盃で好走した疲れなのか、調教がセーブされているからだ。

大井11R 東京ダービー ダ2000m
 ◎ (4)ハビレ
 ○ (10)サトノエピック
 ▲ (14)ラムジェット
 注 (7)アンモシエラ
 △ (3)シシュフォス
結論 馬連4-10,14,7,3 (36:36:20:8) 複勝4 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (4)ハビレ

 デビューから上昇一途。3走前のヒヤシンスSでブルーバードCの3着馬バロンドールを撃破して3着に善戦すると、前々走では1勝クラスを好指数で完勝した。

 前々走は5番枠から五分のスタートを切って、2列目の外3番手を追走。向正面序盤で先頭列の外からポルポラジールがハナを取り切ってペースを引き上げ、そこで3列目の外3番手に下がったが、3~4角の外から進出して2列目の外で直線へ。序盤はポルポラジールと3馬身ほど差があったが、それを一気に詰めて同馬に並びかける。ラスト1Fでポルポラジールもしぶとかったが、最後に競り落として1馬身差で勝利した。

 前々走は前後半49秒0-50秒9の緩みない流れ。ラスト2F12秒8-13秒2の消耗戦で差し馬有利の流れを先行策から押し切る強い内容だった。

 前走の京浜盃は4番枠から出遅れ、1~2角で外から被されて窮屈になって中団まで下がり、そこからじわじわ位置を挽回して行く苦しい競馬。結果、勝ち馬サントノーレに大きく離された3着に敗れた。また前走の羽田盃は3番枠から五分のスタートを切って好位の内を追走していたが、ここでも1~2角で外からアマンテビアンコに進路を閉められ、落馬寸前の酷い不利。3~4角でも外から被されて怖がる場面があった。

 ここまで不利が続くと精神面での不安点はあるが、能力を出せていないのでエネルギーは相当に溜まっているはず。ここで能力全開を期待する。

○ (10)サトノエピック

 デビュー当初は芝を使われていたが、ダート路線に転向して上昇し、前走のユニコーンSでは2着と好走した馬。前走は9番枠から躓き加減でやや出遅れたが、そこから様子を見ながら中団の外目を追走。道中は好位の中目まで上がり、1番人気のミッキーファイトをマークしながら進めた。3~4角では中目で包まれ、そこで外から(14)ラムジェットに並ばれ、直線序盤では(14)ラムジェットを追い駆けて同馬とクビ差の2番手。ラスト1Fで甘くなって2馬身半差をつけられた。

 前走は前後半4F49秒0-50秒7のかなりのハイペースで前に行った馬には厳しい展開。(14)ラムジェットのほうが展開に恵まれていただけに、ここは逆転の可能性も視野に入れたい。ダートのキャリアも3戦と浅いだけに、まだ伸びしろもありそうだ。

▲ (14)ラムジェット

 デビュー当初はダ1400m戦を使われ、そこではゲートが悪かったこともあり追走に苦労している面があったが、距離を延ばすとヒヤシンスS、ユニコーンSを連勝。たちまちエースの立ち位置となった。

 前走のユニコーンSでは5番枠からやや出遅れ。促されてもあまり進んで行かなかったが、しつこく押して1角までに外に誘導し、中団の外まで挽回した。道中はじわっと好位の外まで挽回。3~4角で手はおっつけて、4角では外々から鞭も入れて押し上げ、2列目の外から直線へ。内の(10)サトノエピックが食らいついてきたが、しぶとく伸びてクビ差ほど出る。ラスト1Fで同馬を突き放して2馬身半差で完勝した。

 前走は終始おっつけながらの勝利で、スタミナを感じさせる内容だった。砂厚の深い時計の掛かる大井のほうが合いそうだが、前走はなかなか消耗度の高いレースで展開に恵まれて勝利しているだけに、その疲れが懸念されるところではある。これで1番人気ならやや評価を下げてみたい。

注 (7)アンモシエラ

 前走の羽田盃の2着馬。前走は1番枠から好スタートを切ってハナを主張。外から(5)ディントレットにプレッシャーをかけられ、、超ハイペースに持ち込み、最後の直線で同馬を振り切ってリードを広げたが、ラスト1Fで甘くなり、残り100mでアマンテビアンコに差されて1馬身半差。

 前後半4F48秒9-後半52秒6のレースメイクで3着の(12)フロインフォッサルには8馬身差をつけており、かなり強い内容だったが、今回はその疲れが懸念される。羽田盃以降、坂路主体の調教でタイムをセーブしているあたりに、その疲れは軽いものでもないと見ている。しかし、今回は前走より楽に逃げられそうなので、特注馬とした。

△ (3)シシュフォス

 前々走のクラウンCで南関東重賞を初制覇した馬。前々走は2番枠から好スタートを切り、外から前を主張する馬を行かせて、2列目の最内に収めた。道中でスペースを作って、3~4角でそのスペースを潰して4角で前2頭の外に誘導。直線序盤で追われるとしぶとく伸びて先頭。ラスト1Fで抜け出して1馬身半差で完勝した。

 前々走は前後半4F51秒2-後半53秒2の消耗戦。コーナ―のきつい川崎の前崩れの展開で最内追走のロスのない立ち回りながら、森騎手らしい上手い進路取りでもあった。

 前々走はハマった面が多く、前走の東京湾Cでは軽視したが、前走は好位の外から3~4角から仕掛けて行く勝ちに行く競馬で2着を死守した。前走でも崩れなかった辺りに、シシュフォスの地力強化を窺わせる。

 また、東京ダービーの穴馬は羽田盃に不出走で、疲れていない馬。2020年のエメリミットや2021年のギャルダルが前走の東京湾C2着から、この舞台でも1着、2着と好走し、高配当決着の立役者となっている。今回は中央馬が相手だが、警戒しておきたい。

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