2024年 プラチナCの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.05.22
2024年 プラチナCの予想

■実績馬はあくまでもさきたま杯の叩き台

 プラタナスCは今年から5月に移行し、さきたま杯のトライアルに生まれ変わった。しかし、1番人気の(12)ジャスティンは賞金を積んでおり、あくまでも叩き台の一戦。折り合いを欠いて逃げ馬に競り掛けて失速した浦和1400mのゴールドCの二の舞も考えられる。その他ほ実績馬もさきたま杯が目標の馬が多く、今回はここが大目標の馬を本命◎とした。

 またこのレースは逃げ馬候補は(8)ツーシャドー、(9)アランバローズ、(11)ポリゴンウェイヴの3頭だが、何が何でも逃げたい馬が不在。しかし、ジャスティンの出方ひとつでハイペースも考えられる。穴馬は差し馬だろう。

浦和11R プラタナスC ダ1400m
 ◎ (6)サヨノグローリー
 ○ (3)アマネラクーン
 ▲ (9)アランバローズ
 △ (10)ティーズダンク
 △ (12)ジャスティン
 △ (1)ブルベアイリーデ
 △ (4)ブンロード
馬複 6-3,9,10,12,1,4 (20:10:6:6:4:4) 複勝6 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (6)サヨノグローリー

 昨年のプラチナCの覇者。同レースでは5番枠から五分のスタートからかなり押して好位の外3番手を追走。3~4角で進出し、4角では2番手の外。残り100mで逃げるベストマッチョをかわし、外から差し迫るアマネラクーンもしのぎ切ってアタマ差で勝利した。

 サヨノグローリーはプラチナC後に夏負けして休養。始動戦のマイルGP時は一杯にすら追えない状態で馬体重13kg増での出走だったが、レースを使われて良化。3走前の梅見月杯では馬体重493kgと、ほぼ休養前の体重に絞れていた。

 当時は2列目の最内を追走していたが、3角手前で砂厚の深い内から捲られそうになり、自身も逃げ馬の内の砂の深い内から抵抗して動いたために、最後に甘くなって失速。外からメルトに差されて半馬身差の2着に敗れたが、これは明確に騎乗ミスであり、ある程度の調子は取り戻せている。

 サヨノグローリーは陣営がコメントしているように、今回が大目標。前走のプリムローズ賞は、スマートセラヴィーの後方一気が決まったように、前半から緩みなくペースが流れて3角でペースアップする展開。好位の内を追走から3~4角で前を追い駆けてしまったために、スマートセラヴィーと0.4秒差の4着に敗れたが、叩き台だったことを考えれば悪くない内容だった。

 今回は昨年のプラチナCよりも相手が強いが、実績馬はさきたま杯が大目標でここはあくまでも叩き台。ここはサヨノグローリーの一発に賭けたい。

○ (3)アマネラクーン

 昨年のプラチナCの2着馬。同レースでは2番枠から好スタートを切って、好位の内4番手を追走。向正面で前3頭がペース引き上げ、そこで差を広げられたが、3~4角で前との差をやや詰めて4角出口で前3頭の外へ。そとからしぶとく伸びて、残り100mで抜け出したサヨノグローリーに迫り、アタマ差2着と好走した。

 アマネラクーンは次走のゴールドCでも3着に善戦。ここではジョーパイロライトがスマイルウィのハナを叩いて先頭に立ったところで、折り合いを欠いた(12)ジャスティンが競り掛けて、前半3F35秒8-後半3F39秒4の超絶ハイペース。中団やや後方の最内で脚をため、3~4角で仕掛けて外に誘導した本馬は展開に恵まれる形となったが、2着ブラックパンサーよりは先に動いて、勝ち馬スマイルウィと0.3秒差に善戦している。

 前走の川崎マイラーズCは休養明け好走後の一戦で距離も長く6着に敗れたが、今回はそこから立て直されて、得意の浦和1400mが舞台。実績馬はさきたま杯が大目標だけに、ここは◎(6)サヨノグローリー同様に期待したい。

▲ (9)アランバローズ

 2020年の全日本2歳優駿の優勝馬であり、2021年の東京ダービー馬でもあるが、同年のオーバルスプリントでも3着の実績がある馬。そのオーバルスプリントでは、10番枠から好スタートを切り、押してハナを主張。淡々としたペースで逃げ、前半3Fは34秒9。3角手前で一気に上がって来たテイエムサウスダンに競られ、3角では前に出られたが、それでもしぶとく食らいついて直線序盤でも2番手。ラスト1Fでティーズダンクに外から差されて、同馬と2馬身差の3着だった。

 このオーバルスプリントが、全日本2歳優駿に次ぐ2番目の走り。アランバローズは1400m~1600mがベストの馬だ。本馬は調子の波が激しく、オーバルスプリント後に調子を落とし、昨年9月の千葉ダートマイルで圧勝し、サンタアニタT2着で復活。またその後に調子を落としたが、今年に入ってからは、マイル路線で安定したレースぶりを見せている。

 前走の京成盃グランドマイラーズでは3着。前走は8番枠から好スタートを切って、内の馬の出方を窺いながら3番手を追走。向上面で徐々に進出して3角手前から逃げ馬フォーヴィスムに競り掛けて直線序盤で先頭。そこから押し切りを狙ったが、残り100mでギガキングにかわされ、ゴール直前でナニハサテオキにも差されて同馬とクビ差。近走では一番の走りをしただけに、ここでの疲れが懸念されるところではあるが、実績のある浦和1400mなら要警戒だ。

△ (10)ティーズダンク

 2021年、2022年のオーバルスプリントでともに2着、さきたま杯2着の実績馬。特に2021年のオーバルスプリントでは6番枠から好スタートを切り、外からハナを主張する▲(10)アランバローズ、テイエムサウスダンを行かせて、好位の最内4番手を追走。向上面でやや前に離されたが、3角手前で前2頭が競り合ってペースが上がると、それを追い駆けて3番手に上がり、3~4角で差を詰める。4角出口で前2頭の外に誘導してしぶとく伸び、ラスト1Fでアランバローズをかわして、テイエムサウスダンに2馬身差まで迫った。

 ティーズダンクは浦和1400mがベストの馬。2021年のゴールドC、そして2022年のプラチナCを勝利している。前走のプリムローズ賞では8着に敗れたが、スタミナが不足する休養明けながら先行策でオーバーペースを追い駆けたことが主な敗因。ここで変わる可能性は十分ある。

△ (12)ジャスティン

 2020年の東京スプリントの覇者。同レースでは1番枠から五分のスタートだったが、押してハナを主張しての逃げ。序盤からコパノキッキングにプレッシャーをかけられたが、4角でそれを振り切って2馬身差のリードで直線へ。そこからもうひと伸びして差を広げたが、ラスト1Fでサブノジュニアに1馬身1/4差まで詰め寄られる。しかし、最後は同じ脚色で余裕を持って完勝した。

 サブノジュニアは後のJBCスプリントの覇者。ここでは前年のJBCスプリントの覇者でもあるブルドックボスを4着に降しているように、ペースもかなり速く、強い逃げ切りだった。またかつてのジャスティンは砂被りが苦手で逃げや逃げ馬の外2、3番手を追走する形でしか好走できなかったが、マーカンド騎手が騎乗した2022年のカペラSでは好位の内を追走して3着と揉まれる競馬にも対応できている。

 前走の東京スプリントでは9番枠から五分のスタートを切って好位馬群の中目からを追走。3角手前で外に誘導し、3~4角の外から4角で2列目の外。直線序盤で先頭に立つと、ラスト1Fでじわじわ後続との差を広げて2馬身差で完勝。近走は全盛期ほどのスピードはないが、1200mなら折り合えるようになったことで、また中央のトップクラスが相手でも勝負になっている。

 しかし、前走は前々走のゴールドCで掛かって前に競り掛けていく厳しい競馬をしたことが、前走に繋がった面はある。また前走が休養明けでの好走だっただけに、ここでの疲れが懸念され、400mの大外12番枠となると前々走のような競馬になる危険性もある。ダートグレードでも勝負になるジャスティンにとってここは叩き台だろう。

△ (1)ブルベアイリーデ

 2021年のリステッド競走、BSN賞の勝ち馬。同レースでは前走から2Fの距離延長だったこともあり、3番枠から好スタートを切って楽に逃げ馬の直後を取った。逃げ馬とのスペースを作って好位の最内を追走し、2列目の最内を追走。3~4角で逃げ馬との差を詰めて2列目の最内で直線へ。先に抜け出した逃げ馬ベルダーイメルを追い駆けて2番手に上がり、ラスト1Fで捉え切って3馬身差で完勝した。

 ブルベアイリーデはその後のリステッド競走でも2着2回。2021年のシリウスSで2着。翌年の東海S、マーチSでも3着の実績がある。また南関東移籍後の2戦は不振だったが、前走の幸OPでは向上面半ばからオメガレインボーにプレッシャーを掛けられながらも2馬身差ので完勝しており、大きな衰えは感じさせない。ここも警戒が必要だ。

△ (4)ブンロード

 2022年の習志野きらっとスプリントで3着、2023年の船橋記念でも3着と好走した馬。昨年の習志野きらっとスプリントは最後方からの追走で展開に恵まれた面が大きいが、昨年の船橋記念ではコパノフィーリングに競り掛けて行く競馬で3着。同レースは最後に甘くなったところをティアラフォーカスやキモンルビーに差されたものだが、重賞で勝ちに行って善戦したことは収穫だった。

 ブンロードはベストはあくまでも1000m戦だが、4走前の千葉日報賞スプリントでも2馬身差で完勝している。4走前は4番枠から好スタートを切ってダッシュ良くハナに立ち、ぶっ飛ばして行く形。3~4角で後続に迫られ、4角のリードは1馬身半差だったが、ラスト1Fで2馬身差まで差を広げて完勝した。このレースは前後半3F35秒5-38秒2。今回は相手は強くなるが、この距離でも案外とやれそうだ。4ヵ月半の休養明けでも期待したい。

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