2024年 大井記念の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.05.15
2024年 大井記念の予想

■9頭立ても番狂わせもありそうな一戦

 1番人気の(1)サヨノネイチヤは勝島王冠では3~4角で捲ったロードレガリスを追い駆けて進出して勝利、ブリリアントCでは3~4角で捲った(4)ヒーローコールを追い駆けて進出して勝利。ともに展開利があっての重賞2連勝である。

 また2番人気が濃厚の(7)セイカメテオポリスは昨年の大井記念と東京記念で(6)ランリョウオーを撃破したが、今年1月の金盃ではランリョウオーにクビ差で敗れている。逃げるマテリアルガールをかわいがり、スローペースに誘うランリョウオーにしびれを切らせ、自ら競り掛けに行っての敗戦だった。今回もランリョウオーの逃げが濃厚だが、セイカメテオポリスはあどういう形で挑むのか…

 今回はナンセイホワイトが疝痛で取り消して9頭立。小頭数だが好メンバーで中身も詰まった一戦。番狂わせも十分にありそうだ。このラインより上のエリアが無料で表示されます。

大井11R 大井記念 ダ2000m
 ◎ (2)バーデンヴァイラー
 ○ (6)ランリョウオー
 ▲ (7)セイカメテオポリス
 △ (1)サヨノネイチヤ
 △ (4)ヒーローコール
 △ (5)キタノオクトパス
結論 馬連2-6,7,1,4 (14:14:10:10:2) 複勝2 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (2)バーデンヴァイラー

 2022年のマーキュリーC、昨年の佐賀記念を優勝した実績馬。マーキュリーCは6番枠から五分のスタートを切って、前4頭からやや離れた中団の内を追走。向上面序盤で外に誘導し、テリオスベルが3角手前で捲って先頭に立つと、それを追い駆けるように3~4角の外からじわっと進出し、3番手で直線へ。序盤でノーヴァレンダをかわして2番手に上がり、ラスト1Fでテリオスベルを捉え切ってクビ差で勝利した。このレースはテリオスベルが向正面で捲って前が崩れ、展開に恵まれたもの。

 昨年の佐賀記念は2番枠から出遅れたが、押すと行き脚が付いて外からハナを主張したディパッセの外に切り替えて2番手から追走。道中はディパッセのペースに付き合って、2周目の3角で同馬に並びかけ、4角では1馬身差のリードを奪う。直線序盤で後方確認して追い出され、外から迫る2頭に余裕を持って1馬身差で完勝した。このレースは前半こそペースが遅かったものの、3角で捲って4着ディパッセに6馬身差を付けており、強い内容だった。

 バーデンヴァイラーは2022年に中央OP・総武S(ダ1800m)でも逃げてJpnⅢでも通用する指数で勝利しているが、近走は当時ほどスピードがないので前半でゆったりと運べるダ2000m、特に時計の掛かる馬場がベスト。前走は名古屋GPに出走が叶わず、距離が短い神奈川記念に出走。前後半4F50秒4-52秒5の速い流れを8番枠から出遅れ、終始外々から追い上げる形となったために大差の6着に敗れた。今回はそこから立て直し、南関東へ移籍しての一戦。全盛期ほどの地力はないにせよ、それでもここなら能力上位。巻き返しへの期待が高まる。

○ (6)ランリョウオー

 2022年の大井記念、東京記念を休養を挟んで連勝し、昨年はブリリアントC、今年は金盃を勝利した馬。本馬はテンは遅いが、前に行って持久力を生かすのがベストで、昨年のブリリアントCで2番手から抜け出して勝利している。前の位置を楽にとってペースが上がらなければ1800mでも通用する馬だ。

 前走のブリリアントCは5番枠から五分のスタート。前々走で2600m戦を使った後の一戦で内のミヤギザオウで前に出られたが、押してハナを取り切る。3角手前でエアアルマスや(4)ヒーローコールに早々と上がって来られて苦しくなったが、前々走の金盃で▲(7)セイカメテオポリスとのマッチレースとなり、能力を出し切った後の一戦だったことも影響しているはず。今回は1800mの前走で行き切ったことで、今回は楽にハナへ行けるはず。同型馬が不在のここはチャンスが広がる。

▲ (7)セイカメテオポリス

 一昨年のランリョウオー同様、昨年の大井記念、東京記念をを休養を挟んで連勝した馬。昨年の大井記念では1番枠だったこともあり、五分のスタートからやや積極的に出して3列目の最内を追走。道中はライトウォーリアをマークして進め、3~4角で最短距離から同馬との差を詰めた。4角では前の列の馬が外を選択したので、最内から直線へ。そこからしぶとく伸びて2番手に上がり、ラスト1Fで逃げ粘るカジノフォンテンを捉えて2馬身差で完勝した。

 セイカメテオポリスは次走の東京記念でも、前後半5F64秒4-62秒6のかなりのスローペースに持ち込み、逃げ粘るランリョウオー差し切って3/4差で勝利。前々走の金盃では2番手のランリョウオーが逃げるマテリアルガールをかわいがったことで前半はゆったりと流れていたが、2周目の向正面中盤で外から進出してランリョウオーに競り掛け、3角で先頭に立った。ここでランリョウオーが抵抗し、4角でハナを取り返され、直線序盤では1馬身半差までリードを広げられたが、ラスト1Fで再びクビ差まで迫って2着となった。ランリョウオーとセイカメテオポリスはほぼ五分の力関係だが、展開利は前者にありそうだ。

△ (1)サヨノネイチヤ

 目下5連勝で前々走の勝島王冠を勝利した馬。前々走は2番枠から出遅れ。そこから押して中団やや後方を追走。3角手前で外に誘導して進出しようとしていたところで、外からロードレガリスが上がって先に仕掛けたので、それを追い駆けて進出した。直線序盤では好位の外。そこからしぶとく伸びて3番手まで上がり、早めに抜け出してラスト1Fで苦しくなったロードレガリス、ライトウォーリアを差し切ってハナ差で勝利した。

 ロードレガリスの早仕掛けにライトウォーリアが抵抗したことで、展開利や馬場の良い外目を走れた面はあったが、それでも後の川崎記念の覇者となる同馬を降したことは評価できる。前走のブリリアントCでも3角から捲っていく(4)ヒーローコールを追い駆けて進出していく形で展開に恵まれてはいるが、1馬身1/4差で勝利。これで6連勝となった。ただし、前走が休養明けでの好走だっただけに、今回はその疲れが懸念される。それで今回も1番人気なら評価を下げたい。

△ (4)ヒーローコール

 今年1月の報知GCは古馬の強豪相手に2着。同レースでは1番枠から五分のスタートを切ってかなり押して行ったが、外のエルデュクラージュのほうが速くて逃げられず。そこから同馬の外を狙ったが、外からマッドルーレットが2番手に上がったので、エルデュクラージュの後ろをスペースを作って追走する形。3~4角では最短距離から前との差を詰めて、直線序盤で逃げ粘るエルデュクラージュの外に誘導。ラスト1Fで同馬が甘くなり、そこで徐々に差を詰めたが、2馬身差までだった。

 前走のブリリアントCでも2着。前走は6番枠から出遅れ。行きっぷりもひと息で出鞭も入れたが、中団の外まで。向上面で徐々に前との差を詰めて、3角手前で一気に先頭に並びかける。4角で先頭に立ってそのまま押し切りを狙ったが、同馬を追い駆けて直線で内に入れた△(1)サヨノネイチヤに早々とかわされ、1馬身1/4差ほど前に出られる。ラスト1Fでもしぶとく同馬に食らいつき、1馬身1/4差のままゴールした。

 前走は位置取りが悪くなったので早仕掛けをせざるを得なかったが、それでも崩れなかったことは評価できる。地味ながら4歳になっての成長力もある。今回は前走から1Fの距離延長で、前走よりは前の位置が取れるし、追走も楽になるはず。ただ、印上位馬に本領を発揮されると、やや厳しいのではないか。

△ (5)キタノオクトパス

 2020年の中山ダ1800m戦の館山特別(2勝クラス)では、3~4角で捲り馬を追い駆けて進出し5馬身差で圧勝、OPでも上位争いに加われる指数を記録した馬。一昨年の大井記念では2列目の最内でレースを進めて、○(6)ランリョウオーと2馬身1/4差の実績がある。

 6走前の生田OPでもなかなかのメンバーを相手に勝利しており、長期休養明け2戦目の前走の日吉OPでは7着に大敗いているものの、出遅れを一気に挽回し、楽に先頭列に並びかけるスピードは見せていた。展開に恵まれての復活を少し警戒しておきたい。

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