2024年 羽田盃の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.04.24
2024年 羽田盃の予想

■前哨戦よりもペースが落ち着く可能性が高い

 (8)ブルーサンは逃げてこその馬。京浜盃で飛ばして失速した(7)マッシャーブルムは「今回は前走とは違った乗り方を考えている」(=差し)とコメントしており、また(6)ティントレットも5着と崩れていることから、今回はブルーサンに競りかけていかないと見ている。

 そのうえ本日は終日雨模様。京浜盃や雲取賞時よりも馬場が軽い。先行馬多数の状況下で、何が何でも逃げたいブルーサンが逃げるとなるとなるとさすがにハイペースは免れないが、前記2レースほど速い流れにはならないと見ている。京浜盃や雲取賞よりも前が楽な展開になると見て予想した。

大井11R 羽田盃 芝1800m
 ◎ (6)ティントレット
 ○ (3)ハビレ
 ▲ (4)アマンテビアンコ
 △ (1)アンモシエラ
 △ (8)ブルーサン
 △ (7)マッシャーブルム
結論 馬連6-3,4,1,8,7 (14:14:10:10:2) 複勝6 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (6)ティントレット

 門別から南関東移籍初戦のセラフィナイト賞を逃げ切ると、次走のサルビア特別では逃げ馬とともに後続を引き離し、ラスト1Fで抜け出して勝利した馬。セラフィナイト賞で馬体重22Kg増の成長した姿を見せるとレースぶりが一変し、前記2レースとも5馬身差で圧勝した。

 前走の京浜盃は7番枠から出遅れたが、そこからじわっと先行し、2番手を追走。向上面半ばで先頭の(7)マッシャーブルムに並びかけ、4角ではもう先頭。直線序盤で後続を引き離しにかかったところで外からサントノーレに一気にかわされ、5着まで失速した。

 前走はB3のマイル戦で1分44秒5で決着するなど、前々走のサルビア特別と比べてもタフな馬場。そこでマッシャーブルムとともに前後半4F49秒9-52秒7の超絶ハイペースで飛ばしては、失速しても仕方ない。また勝ったサントノーレも強かった。

 しかし、今回は前走で飛ばして失速したことから、(8)ブルーサンには競り掛けていかない可能性が高いと見ている。よって、前走よりも馬場&展開は楽。さらに前走で厳しい流れを経験したことで、ここでのスタミナ強化が見込める。中央馬は手強いが、馬券圏内突入を期待したい。

○ (3)ハビレ

 デビューから上昇一途。3走前のヒヤシンスSでブルーバードCの3着馬バロンドールを撃破して3着に善戦すると、前々走では1勝クラスを高指数で完勝した。

 前走は5番枠から出たなりで2列目の外。向正面序盤で先頭列の外からポルポラジールがハナを取り切ってペースを引き上げていく。そこで3列目の外3番手に下がったが、3~4角の外から進出して2列目の外で直線へ。序盤はポルポラジールと3馬身ほど差があったが、それを一気に詰めて同馬に並びかける。ラスト1Fでポルポラジールもしぶとかったが、最後に競り落として1馬身差で勝利した。

 前々走は前後半49秒0-50秒9の緩みない流れ。ラスト2F12秒8-13秒2の消耗戦で差し馬有利の流れを先行策から押し切る強い内容だった。前走の京浜盃は4番枠から出遅れ、1角で外から被されて窮屈になって中団まで下がり、そこからじわじわ位置を挽回して行く苦しい競馬となり、勝ち馬サントノーレに大きく離された3着に敗れた。

 前走は前々走が消耗度の高いレースとなり、そこで好走したために疲れが出てしまったようだ。しかし、ハビレが前々走で記録した指数は、(8)ブルーサンの雲取賞と並ぶ1位タイのもの。ここでの巻き返しを期待したい。

▲ (4)アマンテビアンコ

 2歳OP・カトレアSの勝ち馬。カトレアSはサンライズジパングがJBC2歳優駿でフォーエバーヤングとの激闘の疲れで大敗したこともあり、1勝クラスレベルの指数の決着だった。しかし、ここでしっかり結果を出したことと、休養明けの前走、雲取賞でも2着と好走したことは評価できる。

 前走の雲取賞は9番枠から躓いて出遅れ。そこからじわっと挽回して好位馬群の外目を追走。3角手前でイーグルノワールとサントノーレが動いて、3~4角の中間では前3頭に離される形になったが、3~4角で中目に誘導して直線へ。序盤で内に誘導して追われるとラスト1Fでイーグルノワール、サントノーレをかわし、(8)ブルーサンに迫って1馬身差でゴールイン。

 前走は前後半50秒1-52秒4のかなりのハイペースで、レースのラスト1Fは14秒0。つまり、ブルーサンに潰されたイーグルノワールとサントノーレをかわし、余力がなくなったブルーサンに迫った内容であり、ブルーサンには完敗と言える内容だった。しかし、スタミナが不足しがちな休養明けで、速い流れを出遅れながらも好位まで挽回し、最後までじわじわ伸びてきたことは褒められる。今回は休養明けで好走した疲れが出る危険性もあるが、ブルーサンよりも余力が残っている可能性が高い。よって、3番手評価とした。

△ (1)アンモシエラ

 前々走のブルーバードCの覇者。前々走は1番枠から好スタートを切ったが、前走で1200m戦を使われていた外のエコロガイアの行きっぷりが良か良く、控えて好位馬群の中目を追走。3~4角でペースアップしていく展開で、3角手前で先に動いて最内に入れ、先頭列の直後から直線へ。序盤で前の2頭の外に出されると、しぶとく伸び続けて大接戦を制した。

 アンモシエラは3走前に芝のレースを叩いて前々走が大目標ということもあって同レースでは本命馬としたが、結果的に次走のヒヤシンスSで6着のバロンドールとクビ+アタマ差だったように、前々走は交流重賞としては凡戦だった。しかし、前走の京浜盃は好位の外でサントノーレをマークする形で上手く乗られたとはいえ、2着を死守した辺りにここへ来ての地力強化を感じさせる。

△ (8)ブルーサン

 デビュー当初は芝を使われていたがそこで結果を出せず、ダ1800mで逃げることで上昇した馬。3走前の1勝クラスではダ1000mでも実績があったワイワイレジェンドにハナを取られ、逃げられなかったこともあって5着に敗れたが、前々走の1勝クラスと前走の雲取賞では逃げて連勝した。

 前走は5番枠から好スタートを切って押してハナを主張。ハナを取り切ると淡々としたペースを刻んだが、3角手前でイーグルノワールとサントノーレが進出し、3~4角の中間で並びかけられ、それに抵抗していく。直線序盤で追い出されるとじわじわ差を広げ、ラスト1Fでは3馬身差。ラスト1Fで内から(4)アマンテビアンコに迫られたが、何とか振り切って1馬身差で勝利した。

 前後半4F50秒1-52秒4のかなりのハイペースに持ち込み、最後の直線でイーグルノワール、サントノーレを失速させての逃げ切り勝ち。そのサントノーレは次走の雲取賞を圧勝しているように、とても強い内容だったといえる。しかし、ラスト1Fは大失速の14秒0。ここまで消耗度の高いレースになってしまうと、今回での余力面に疑問が残る。

 ブルーサンはテンはそこまで速くないが、今回の相手で8頭立てなら大外枠でも逃げられる可能性が高い。馬場もペースも前走よりも楽だと思うが、ハビレの前走のように疲れが残ってしまう危険性も十分ある。逃げ馬だけにもっと疲れが出る危険性も考えられるため、評価を下げた。

△ (7)マッシャーブルム

 JRAの新馬戦を勝利した馬。同レースでは9番枠から五分のスタートを切って、二の脚の速さで好位外3番手まで上がって追走。向正面で前2頭にプレッシャーをかけて、3角ではもう先頭。直線では再加速で後続を引き離し、食らいつく後続馬にも差を詰めさせずに2馬身差で完勝した。

 この新馬戦ではラスト2F12秒6-12秒6と早め先頭に立つ競馬で、最後まで脚色が衰えなかった点は褒められる。その後、南関東に移籍し、休養明けの前走のOP・スターバーストCを辛勝ではあったが、道中で捲っていく競馬で勝利。

 前走の京浜盃では6着に敗れたが、逃げて(6)ティントレットにプレッシャーをかけられる苦しい展開では仕方ない。今回、陣営はそれを踏まえて「差し」を示唆するコメントを出しており、末脚を生かす競馬でもやれるようであればチャンスはある。

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