2024年 ダイオライト記念の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.03.06
2024年 ダイオライト記念の予想

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■川崎記念と開催入れ替わりの影響は?

 ダイオライト記念は、名古屋グランプリが2022年に名古屋競馬場へ移設、距離2500mも2100mに変更されたことにより、ダートグレードとしては最長距離戦となった。また、今年から1月下旬から2月上旬に実施されていたJpn1・川崎記念が4月上旬へ移動したことにより、川崎記念のトライアルレースに変更となっている。

 ダイオライト記念は、2022年の川崎記念で2着、3着のエルデュクラージュ、ヴェルテックスが揃って馬群に沈むなど、主に川崎記念を大目標として好走した馬がここで馬券圏外に敗れることにより、波乱の歴史を生み出してきた。

 2014年のムスカテール、2015年のサミットストーン、2019年のミツバなど、数々の川崎記念の3着以内馬がここで1~2番人気に支持されては馬券圏外に敗れて、ダイオライト記念はとにかく波乱という傾向だったが、川崎記念と順番が逆になったことで今後は平穏の傾向になりそうだ。

船橋11R ダイオライト記念 ダ2400m
 ◎ (1)セラフィックコール
 ○ (10)ハギノアレグリアス
 ▲ (9)ディクテオン
 注 (6)テリオスベル
 △ (11)アナザートゥルース
結論 馬連1-10,6,11 (24:16:8:2) 複勝1 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (1)セラフィックコール

 デビューから5戦5勝と想定を上回るスピード出世で、初めてのダートグレード挑戦となった前走のみやこSを優勝。前走は15番枠からやや出遅れ。躓いて最後方に下がったが、そこから押し上げて中団の直後まで挽回。道中もじわっと押し上げ、3角の下りでも外々から押し上げたが、4角で押し上げきれずに大外に張られてしまう。直線序盤で内にモタれたが、立て直して好位列まで上がると、ラスト1Fで一頭違う脚で突き抜け、3馬身差で完勝した。

 前走のチャンピオンズCでも12番枠からいつものように出遅れて最後方からの追走。後方の外から進めて行くが、向正面で前がペースを落とさなかったために、捲らずに後方外のまま3角へ。後方外々をぶん回してコーナーワークで置かれ、最後方列で直線へ。序盤で追われたが伸びが地味でラスト1Fでもそのまま。結果、10着に完敗した。

 セラフィックコールはゲートが苦手で、これまで一度もまともにスタートを切ったことがない。エンジンの掛かりも遅いが、エンジンが掛かってからが強い。前走は休養明けの前々走のみやこSで自己最高指数を記録した反動で10着に凡退したが、今回はそこから立て直されての一戦。また、前走はレースが淡々と流れたために、捲らなかったところがあったが、距離2400mのここは道中でペースが緩むはず。本馬にとって距離延長は歓迎と見ており、ここは本命馬とした。

○ (10)ハギノアレグリアス

 一昨秋の阪神ダ1800mのOP・太秦Sを勝利すると、その後、ダートグレードで4戦連続連対と安定した走りを見せた馬。昨年の帝王賞では4着に敗れたが、緩みない流れを中団外から3角で一気に仕掛けて先頭列に並びかけて行く早仕掛けで、ラスト1Fで甘くなったもの。そこから立て直された前々走のシリウスSでは巻き返して優勝している。

 前々走は14番枠からやや出遅れたが、そこからはコントロールして中団外目を追走。向正面でペースが上がったが、そこで外からじわっと上がって3角へ。3~4角では中団外目で仕掛けをワンテンポ待って、4角で中目を通して直線で外。3列目から追い出されると2番手に上がり、ラスト1Fで先頭のアイコンテーラーとは約1馬身半差だったが、それを捉え切って1馬身1/4差で完勝した。

 その次走のチャンピオンズCは6着敗退。前有利の展開で中団外々を回ったというのも敗因のひとつだが、休養明けのシリウスSで自己最高指数を記録した反動によるものが大きい。立て直されての今回は巻き返せると見る。

▲ (9)ディクテオン

 前々走の浦和記念と前走の名古屋GPを連勝した馬。前々走の浦和記念は10番枠から出遅れて、最後方からの追走。2周目の2角からじわっと動いて向上面に入ると外から一気に位置を上げて、3角では好位の外。4角で先頭列に並びかけ、直線序盤でミトノオーを捉えると、そこからどんどん差を広げて、2馬身半差で完勝した。

 前々走ではミトノオーのマイペースの逃げが決まる可能性が高いと見て、後方からの追走になるであろうディクテオンは評価を下げたが、残り1000m付近から動いて、最後までしぶとかったことに驚かされた。前走の名古屋GPでも前々走ほど鮮やかな捲りではなかったが、大外12番枠から出遅れて後方から進めて、2角からじわっと進出して優勝している。

 名古屋GPからの直行馬は2015年のシビルウォー、2021年のマスターフェンサーはともに5着に敗れているように、好ましくない臨戦過程ではあるが、交流重賞を使われるようになってから追走スムーズで好成績を残しているだけに、ここも警戒が必要だ。

注 (6)テリオスベル

 昨夏のブリーダーズゴールドCで、グレードレース2勝を達成した馬。ブリーダーズゴールドCでは6番枠から五分のスタートを切って、かなり押して出鞭を入れてハナを主張。ハナを取り切ると後続との差を徐々に広げ、3角では2番手のパライバトルマリンとは4馬身差。4角ではそれを6馬身差まで広げて直線へ。ラスト1Fでパライバトルマリンに4馬身差まで詰め寄られたが、余裕を持っての完勝だった。

 本馬は一昨年のクイーン賞でも逃げて優勝し、前走のクイーン賞でも逃げて2着に善戦しているように、中距離戦で逃げがベストの馬。昨夏のマーキュリーC2着時や秋のレディースプレリュード4着時のように、早め先頭から上がりの掛かる展開に持ち込む競馬でも悪くはないが、そのパターンはペースが速くなるためにどうしてもパフォーマンスが落ちる(実際に指数も下げている)。

 しかし、今回は中央勢が差し馬ばかりの組み合わせ。今年1月の報知グランプリCを逃げ切り勝ちした(3)エルデュクラージュが出走しているが、鞍上がハイペースの逃げを嫌う矢野騎手なので、中央勢と戦う時のスマイルウィのように控える可能性が高い。つまり、今回はテリオスベルが展開に恵まれる可能性が高いが、本馬の評価を下げたのは、昨年のこのレースでは自分の型に持ち込みながらもグロリアムンディに9馬身差を付けられたように、距離が長いと見ているからだ。

△ (11)アナザートゥルース

 キックバックが苦手で揉まれないように厳しいペースで逃げ、先行しているうちに体力がついて強くなり、2020年のダイオライト記念では逃げて優勝し、2021年は逃げて3着した実績がある。また、2021年のチャンピオンCでは好位の外3番手からしぶとく粘って3着に善戦しているように、揉まれなければどの位置からでも問題ない馬だ。

 本馬は今年で10歳。年齢とともにスピード面に衰えを見せ、以前ほど楽に前に行けなくなった。それに伴って成績もひと息となっているが、距離2400mで今回のメンバーなら楽に好位の外を追走できるだろう。アナザートゥルースにとって外枠も好ましい。2020年のダイオライト記念で10歳馬のサウンドトゥルーが3着に食い込んだことがあったが、そんなストーリーを一考しておきたい。

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