12頭立てながらノーブルシルエット、カジノフォンテン、キャッスルトップと前に行きたい馬が揃った一戦。ただキャッスルトップは1800mで今回のメンバーだとハナを切るのは難しく、テンの速いノーブルシルエットが逃げて、カジノフォンテンがその2番手で隊列自体は落ち着く可能性が高い。しかし、あまりにペースを落とせばキャッスルトップが捲ってくる可能性もあり、それなりにペースが上がると見ている。
船橋11R フリオーソレジェンドC ダ1800m
◎ (2)ロードゴラッソ
〇 (11)ギガキング
▲ (10)カジノフォンテン
△ (5)ノーブルシルエット
△ (9)リッカルド
△ (6)スワーヴアラミス
結論 馬連2-11,10,5,9,6 (16:16:8:6:4) 複勝2 (50)
■有力馬とそのコメント
◎ (2)ロードゴラッソ
一昨年の名古屋大賞典勝ちや2019年のシリウスS勝ちの実績馬。昨年より南関東に移籍してからも、昨年のブリリアントC勝ちの実績がある。前々走の報知グランプリCでも3着。同レースでは大外11番枠から五分のスタートを切って、中団の外を追走。3~4角の外から進出して5番手で直線を向かえると、そこからじわじわ伸びて勝ち馬(11)ギガキングと0.7秒差。
前々走は前2頭にギガキングがプレッシャーを掛けたことでレースが緩みなく流れ、展開に恵まれた面はあるが、8ヵ月の休養明けを考えると上々の内容だった。前々走後は疲れが強く出たようで、しばらくレースを使えなかったが、そこから復帰した前走のブリリアントCでは6着。前有利の馬場&展開を意識して好位の外からロスを作りながら勝ちに行ったために最後の直線で失速してしまったが、悪い内容ではなかった。
今回はそこから立て直して、ここが目標の一戦。陣営もコメントしているように外厩でしっかり乗り込まれており、イン有利の船橋で2番枠と内枠を引いた今回は巻き返しに期待したい。
○ (11)ギガキング
今年2月の報知グランプリCで重賞5勝目を上げた馬。本馬は報知グランプリC二連覇しているように、船橋1800mを得意としている。今年の報知グランプリCでは、10番枠から五分のスタートを切って、好位の外から追走。アナザートゥルースが逃げ、ゴールドホイヤー2番手という展開だったが、それらの外からプレッシャーを掛けて行く形。ラスト1Fで苦しくなった前記2頭を交わしての堂々の優勝だった。
しかし、その後、休養明けから復帰してのレースぶりがひと息で、特に近2走は出脚の悪さが目についた。今開催の船橋はインが有利となっているだけに、前走のように中団のやや後方から終始外を回り、4角でかなり外という競馬では苦しくなる可能性が高い。今回ペースが上がって展開に恵まれる可能性もあるが、陣営が「暑さ負けをしている」とコメントしていることもあり、対抗評価とした。
▲ (10)カジノフォンテン
一昨年はJpnⅠ・川崎記念を逃げ切り、かしわ記念でも内の逃げ馬に行かせて、その外3番手を追走し、向正面でじわじわ位置を上げ、4角先頭から押し切って優勝した馬。本馬はその後にスランプになったが、昨年は強豪相手の川崎記念で5着、昨秋の勝島王冠でも3着、そして前走の大井記念では2着に好走するなど、ある程度は復調している。
前走は5番枠から五分のスタートだったが、二の脚の速さで2番手へ。内からハナに立ったライトウォーリアが控えたので、そのままの勢いでハナを主張すると、1~2角でかなりペースを落とし、向正面からペースアップ。4角で後続と2馬身、直線序盤で3馬身引まで差を広げたが、中団から最短距離を通したセイカメテオポリスに差されて2馬身差を付けられた。
イン有利の船橋で前走のような競馬ができれば上位争いが濃厚だが、今回はスタミナが不足する休養明け。同型馬(5)ノーブルシルエットと競り合えば危険も伴う。しかし、同馬に行かせて2番手からの競馬で、そこまでペースが上がらなければ、ここも通用する可能性が高い。
注 (5)ノーブルシルエット
前々走の中央のオープン・総武Sの4着馬。前々走は大外16番枠から五分のスタートを切って、そこから押してハナを取りに行ったが、内のタイセイサムソンが抵抗したので、無理せずその外2番手を追走。3角で同馬に並びかけて直線。しかし、直線ではタイセイサムソンが食い下がりを見せ、差が詰まらず、最後に外から2頭に差された。しかし、着差は勝ち馬ホウオウルバンと0.4秒差で好内容だった。
前走のスパーキングレディーCは平均ペースで逃げて残り100mで4頭に差されての5着。前走はスタミナが不足する休養明けではあったが、同型馬不在で楽に逃げられたことも確か。今回は同型馬▲(10)カジノフォンテンが出走しており、前走ほど楽なペースでは逃げられないと見て評価を下げた。
△ (9)リッカルド
2016年のエルムSの覇者であり、2018年に南関東に移籍すると、重賞を4連勝し、帝王賞でも4着と好走した実績馬。その後は重賞勝ちもなく、重賞では2着、3着と善戦で終わっているが、昨年のフリオーソレジェンドC(準重賞)では見事な勝利を飾っている。
昨年の同レースでは8番枠からまずまずのスタートを切って2番手を追走。3角で逃げ馬に並びかけ、3~4角で先頭に立つと、そこから後続を7馬身引き離しての圧勝だった。今年は3走前の柏の葉オープンを勝利しており、12歳馬となった今年もまだやれる手応えはある。今回は休養明け3戦目。上手く好位の内で立ち回れれば、2~3着はありそうだ。
△ (6)スワーヴアラミス
2020年のマーチS、一昨年のエルムS、そして昨年の東海Sとこれまでにダートグレードで3勝を挙げているように、ここではトップクラスの実績馬。ただその頃ほど前に行けなくなって成績が不振となり、南関東へ移籍した。
3走前のブリリアントCは、ペースが遅かったこともあり、8番枠から五分のスタートを切って中団よりやや前には持って行けたが、3角からムチが入るほど追走が忙しい競馬。しかし、最後の直線で外に出されると長くいい脚を使って伸び、ラスト1Fで一気に差を詰めて勝ち馬ランリョウオーに0.1秒差まで迫った。
前々走のマイラーズCはアイウォールに競り掛けたアランバローズが最下位10着に敗れる前崩れの流れとなったために2着に浮上しているが、本質的にマイルは忙しく、距離は2000mくらいまであったほうがいいタイプ。また本馬は砂を被る競馬が苦手で外を狙いたいタイプでもあり、近2走のように外からの競馬になると分が悪いので評価を下げた。