断然1番人気のチュウワウィザードの勢いがない以上、あの馬から馬券を買うしか仕方ありません。カジノフォンテンがどこまで復調しているかにもよりますが、個人的には配当が付くので、勝負に出ようかと考え中。
川崎11R 川崎記念 ダ2100m
◎12サルサディオーネ
〇 3チュウワウィザード
▲ 9カジノフォンテン
△ 7タービランス
△ 1エルデュクラージュ
△ 2ブラックアーメット
△ 5ケイティブレイブ
△ 6ヴェルテックス
△10ヒロイックテイル
見解
川崎記念の位置付けは、フェブラリーSの前哨戦であり、ドバイワールドCの前哨戦。しかし、フェブラリーSを目指す馬は、長距離のこのレースよりも、1800mの東海Sに出走することが大半。また、前年のチャンピオンズCの上位馬は、2020年より創設された世界最高賞金額のサウジCに出走する場合もあるため、川崎記念はトップクラスとそうではない馬の力量差が大きくなることが多いもの。
力量差が大きくなるために、川崎記念の過去10年で1番人気馬が【6・4・0・0】と全て連対しており、その内訳は、前走の東京大賞典3着以内馬だった馬が9頭。前走のチャンピオンズカップで4着以内だった馬が1頭。もちろん、東京大賞典で3着以内だった馬には、チャンピオンズCで4着以内だった馬も含まれ、前年のチャンピオンズCの4着以内馬は過去10年で【5・2・0・0】と活躍しています。つまり、例年どおりなら昨年のチャンピオンズCで2着である(3)チュウワウィザードが有力ということ。
しかし、同馬はチャンピオンズCを制した一昨年と比べると、近走の勢いがひと息え、昨年のチャンピオンズCは2着とはいえ、勝ち馬にテーオーケインズに6馬身も突き放されています。ペースが上がらない中で中団外からの競馬になってしまったのも敗因のひとつですが、最後に差を詰めることもできておらず、完敗の内容でした。それでもここでは実力上位ですが、近走成績からは断然の存在とは言えないだけに、ここは対抗◎としました。
そこで◎には、昨年の日本テレビ盃の覇者(11)サルサディオーネを推します。日本テレビ盃はJBCクラシックの前哨戦。優勝馬はそこでの激走疲れが祟って本番に繋がらないこともありますが、案外とレベルが高いことが多く、日本テレビ盃の勝ち馬の川崎記念での成績は過去10年で【1・3・0・0】。サルサディオーネも自ら前半4F48秒7-後半4F52秒5(ラスト4F12秒5-12秒6-13秒0-14秒4)の消耗戦に持ち込んでの見事な好指数での逃げ切り勝ちでした。
同馬は前走のクイーン賞で、日本テレビ盃と同じ船橋1800mでありながら、ゴール手前でダイアナブライトに差されての2着。これはダイアナブライトが案外と走ったというのもありますが、クイーン賞当日が馬場が軽く、日本テレビ盃のような消耗戦に持ち込めなかったのが敗因でしょう。幸いにも今回は良馬場。消耗戦に持ち込めると見て、同馬の逃げ粘り期待しました。
▲は、昨年の川崎記念の覇者(9)カジノフォンテン。昨年の川崎記念は単騎マイペースの逃げ切りだったことから、フロック的なことも言われましたが、3角手前から動いて押し切った内容は本物。その次々走のかしわ記念では4番手から向正面では◎サルサディオーネに並びかけ、4角先頭から押し切る堂々たる優勝でした。しかし、同馬はその後に調子を崩し、前哨戦には間に合わずにぶっつけ本番でJBCクラシックに挑む形。JBCクラシックは8着大敗、その次走のチャンピオンズCでも10着大敗という結果でしたが、今回は近2走よりは状態がいいようなので、3番手評価としました。
以下特注馬として、昨年の川崎記念は前が有利な流れだったこともあって4着に敗れましたが、前々走の浦和記念では、次走名古屋グランプリ勝ちのヴェルテックスを3着に下して、2着と好走した(7)タービランス。同馬はかつて川崎記念を逃げ切り勝ちした実績のあるオールブラッシュが大逃げを打った一昨年の報知オールスターCでハナ差2着と好走しているように、2000m~2100mのハイペースがベストの馬。
川崎記念後はペースが上がらずに善戦止まり。唯一、オールブラッシュの逃げでペースが上がった4走前の大井記念は、休養明けの京成杯グランドマイラーズでカジノフォンテンとの一騎打ちを演じた反動で上位2頭に離された3着。手応えが悪くて折り合いに専念したために3~4角の内々で包まれる不利もあったもの。今回は当時と比べれば能力を出せる臨戦過程。さらに◎サルサディオーネが逃げるとなると、最有力の穴馬は、この馬ということになるでしょう。
△に一昨年の東京ダ2100mのブリリアントS、スレイプニルSでマスターフェンサー(後に交流重賞4勝)を2着に下して2連勝し、昨年はダイオライト記念で2着と好走した(1)エルデュクラージュ。特にダイオライト記念は逃げたアナザートゥルースに並びかけて行く競馬で、最後の直線序盤で先頭に立っての2着と強い内容でした。同馬はその後はが不振で昨年12月に南関東に移籍。前走の報知オールスターCでは、正攻法の競馬で2着と復調気配を見せました。ここは警戒が必要でしょう。
あとは前々走の3勝クラス・堺Sでは中団よりやや後方でレースを進め、3~4角で前との差を詰め、4角大外を回って差し切り勝ちを決めた(2)ブラックアーメット。前々走は前がペースを引き上げたことで展開に恵まれての勝利でしたが、今回も展開に恵まれる公算が高く、ここは警戒しました。今回は前々走から斤量3kg増。近走よりも相手が強化されますが、近走の勢いからチャンスはありそうです。
他では、2017年の帝王賞、2018年の川崎記念、JBCクラシック勝ちの実績を持つ(5)ケイティブレイブ。同馬は一昨年はフェブラリーS、かしわ記念と連続で2着。ただ、脚部不安による長期休養明け後の4走前・エルムS以降がひと息。それでも前々走のJBCクラシックでは、しっかり勝ちに行く競馬ができており、復活の兆しを感じさせました。また、前々走の最後の直線序盤では外からオメガパフュームに前の進路に入られて狭くなり、ここでも位置が下がる不利がありました。
明確にかつてのようなスピードはありませんが、だからこそ1700m、1900mよりもゆったりとレースを運べる2100mはいいし、後方からゆったりとレースを進めれば、チャンスはあるでしょう。前走のチャンピオンズCのように、追い込む競馬なら展開に恵まれての浮上がありそうです。
さらに前走で名古屋グランプリを制した(6)ヴェルテックス。川崎記念は2020年の3着馬デルマルーヴルのように、名古屋グランプリの3着以内馬がしばしば活躍していますが、ヴェルテックスは1800mのオープンやリステッド競走では崩れているように、極端な長距離馬。また、前走が初重賞制覇で、自己最高指数を記録した後の一戦となると、2011年のニホンピロアワーズ的な崩れ方(川崎記念5着)をしても不思議ないので狙い下げました。
最後に昨年のブリリアントSでは、逃げ馬に積極的に競りかけにいって、4角先頭から2着馬に3馬身差をつけての完勝した(10)ヒロイックテイル。休養明けの前々走・ブラジルCでは東京2100mで初めて崩れましたが、スタミナが不足する休養明けで最内枠から押して逃げ、ペオースに絡まれて上手く息を入れられなかったのが敗因でしょう。前走のカノープスSでは正攻法の競馬で3着と復調気配を見せているので、ここは警戒しました。
同馬は勝ちに行く馬ではありますが、前半5F60秒5-後半5F62秒9のかなりハイペースで流れた、7走前のの昇仙峡特別(東京ダ2100m)では、4走前のブリリアントSと似たようなレース内容で勝利しているので、サルサディオーネが逃げるハイペースでも、ある程度は対応できるでしょう。
結論 12-3,9,7,1,2,5,6,10 (26:10:4:2:2:2:2:2) 複勝12 (50)