2024年 マイルグランプリの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.10.16
2024年 マイルグランプリの予想

■やや外差し有利の馬場で展開も後押し

 テンの速い(16)スマイルウィが出走しているが、同馬は被されなければどの位置でもOKのタイプ。今回は逃げてこその(12)アランバローズが逃げて、2番手がスマイルウィという隊列が濃厚だ。

 しかし、スマイルウィがアランバローズに競り掛けてなかった今年8月のスパーキングサマーC(川崎1600m)でもアランバローズが逃げて前後半4F49秒8-52秒0のハイペースとなり、差し馬の(13)フォーヴィスムが勝利。4着も8番人気の差し馬(4)ボンディマンシュだったことから、ここも差し馬優勢と見ている。

 確かにスマイルウィもアランバローズもダートグレードを勝ち負けするほど手強い馬だが、前々走で厳しい流れを経験したことが前走に繋がった面がある。本日は最後の直線で外を通す方が伸びており、配当妙味も含めて差し馬を本命◎にする結論に至った。


大井11R マイルグランプリ ダ1600m
 ◎ (3)デュードヴァン
 ○ (2)スピーディキック
 ▲ (16)スマイルウィ
 △ (1)ムエックス
 △ (5)マンダリンヒーロー
 △ (11)イグザルト
 △ (13)フォーヴィスム
 △ (15)ボンディマンシュ
結論 馬複3-2,16,1,5,11,13,15 (8:8:8:8:8:8:2) 複勝3 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (3)デュードヴァン

 2022年夏のOP・阿蘇S(東京ダ1700m)の勝ち馬。この阿蘇Sは逃げ馬不在。8番枠から五分のスタートを切り、内からハナを主張したスナ―クスターを制してハナへ。先頭に立ってかなりペースを落とすと、向上面半ばでアッシェンプッテルが並びかけてくる。それに抵抗してペースを引き上げ、同馬とのマッチレースに。ラスト1Fで何とかアッシェンプッテルを競り落として1馬身差で勝利した。

 その次走の武蔵野Sで10着に大敗すると大井に移籍し、昨年は川崎マイラーズC3着、マイルGP3着の実績。今年は1月の川崎マイラーズCで重賞初制覇を達成すると、7月のサンタアニタTも勝利した。

 昨年の川崎マイラーズCは捲り、マイルGPは先行策で最後の直線で甘さを見せていたが、今年は末脚一門で川崎マイラーズCとサンタアニタTを勝利。ともにかなりのハイペースに恵まれての結果だったが、今回も川崎マイラーズCで逃げた(12)アランバローズが出走している。その外にはテンの速い(16)スマイルウィもいる。

 スパーキングサマーC時は、スマイルウィの調子がひと息で逃げるアランバローズを追い駆けなかったが、それでも前述したようにハイペースとなっており、ここもそれなりに速い流れになると見ている。

○ (2)スピーディキック

 昨年のスパーキングレディーCで2着に健闘しているように、ダ1600mがベストの馬。同レースでは大外9番枠から五分のスタートを切ると、そのまま控えて後方2番手で1角へ。内のグランブリッジをマークで乗られていたが、向上面で手応えの悪い同馬をかわし、3~4角で馬群の間に突っ込んでいった。直線序盤で外に誘導し、そこから前を追ったが、レディバグと首の上げ下げで2着に敗れた。

 昨年のスパーキングレディーCはマークする馬を間違えて仕掛けが遅れたもの。普通に乗っていれば勝っていた可能性が高い内容だった。

 今年はフェブラリーS、芝の阪神牝馬Sで大敗。そこから立て直された得意の川崎1600mのスパーキングレディーCでも4着、スパーキングサマーCでも5着と振るわない。状態が上がってこないようで、当初予定していた先週のレディスプレリュードをスキップし(ゆえに、今回は主戦の御神本騎手ではない)、地方馬が相手のここに出走することになった。今年の東京シンデレラマイルで引退が確定している。

 しかし、前々走は4番枠で中団の内から向上面で中目に出していったが、3角から包まれて、最後の直線でも外から蓋をされて進路を内に切り替えるロスがあっての4着。スパーキングサマーCは勝ち馬(13)フォーヴィスムには離されたが、速い流れを終始外々を回るロスを作り、最後の直線でも伸びない外を通っての結果。全盛期の勢いはないにせよ、能力を出し切ったような内容ではなかった。ここで変わる可能性を期待したい。

▲ (16)スマイルウィ

 2022年の京成盃グランドマイラーズで、当時の南関東トップクラスのカジノフォンテン、ギガキング、モジアナフレイバーを下して優勝すると、その後、1400mから1600mの南関重賞やダートグレード競走で11戦連続で連対。昨年はさきたま杯、オーバルスプリントでも2着と健闘した。

 5走前のオーバルスプリントは、3番枠から好スタートを決めたが、内からラプタスがハナを主張したので、競らずにその2番手を追走。外からドライスタウトがプレッシャーをかけてくると、スマイルウィはラプタスにプレッシャーをかけて行く形。3角で外からドライスタウトが並びかけてくると、それに抵抗して4角先頭。直線でしぶとく粘っていたが、最後に差されて3/4馬身で敗れた。

 しかし、逃げたラプタス6着に敗れたように、前後半3F35秒2-38秒1の超絶ハイペース。2番手から2着に粘った内容は十分に強かったと言える。

 前々走スパーキングサマーCは、オーバーペースで逃げる(12)アランバローズの2番手で進めて12着と大失速。しかし、5ヵ月の休養明けでは、息切れしても仕方ない。この厳しい競馬を経験したことがスタミナ強化に繋がり、前走のオーバルスプリントでは悲願のダートグレード制覇を達成することができた。

 前走は昨年ほど相手が強くなかったにせよ、ここでは間違いなくNO.1の実力を持っていると言える。しかし、前走を大目標にして好走した後の一戦となると余力面で不安があり、ここはどうしても評価が下がる。

△ (1)ムエックス

 中央所属時代は阪神ダ1800mで3連勝した後、準オープンで大敗続きだったが、船橋の張田厩舎に移籍するとB2B3の2200mを勝利。そこから徐々に距離を短くし、7走前のB1B2の大井1600m戦を勝利すると、そこから7連勝で前走のマイルグランプリTRを制した。

 前走は8番枠から五分のスタートを切り、前3頭から離れた中団中目を追走。3~4角の外から一気に押し上げて、2列目の外で直線へ。序盤で早々と先頭に立つと、ラスト1Fで一気に差を広げて4馬身差で完勝した。

 前走は前々走のサマーナイト賞で半馬身差だったゴールドレガシーとの差を4馬身まで広げており、完勝だった。前走はJBCの前哨戦ウィークで、ここ最近では馬場は軽かったにせよ、1分40秒0というサンタアニタTよりも0.7秒速いタイムでの勝利。当然、ここでも通用する実力はある。
 
 しかし、トライアルで好走した馬というのは、本番には繋がりにくいもの。過大評価は禁物だ。

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