■今年は先行勢が手薄
マイルCSが行われる京都芝外回り1600mの舞台は、前半2F過ぎから3角の頂上を目指して坂を上って行くコース。このため前半のペースが上がりにくく、京都開催直近10年のマイルCSは平均前半4F46秒52、後半4F46秒33と前後半差がほとんどない。3角手前でペースが緩んで3角の下りでじわりと上がる傾向があり、極端なスローペース、ハイペースになったことは一度もない。
京都芝コースは今週よりCコース替わりで中目(3分所)が有利となっているが、内も伸びないこともなく、展開次第では外差しも決まっている。今回はバスラットレオン、セルバーグと前に行ってこそのタイプはいるが、例年と比較をすると先行勢が手薄。おそらく平均よりのスローになると見ている。ある程度、前の位置を取れれば、最後の直線で馬場の良い中目を選択できるという意味でも、好位でレースを進められる馬を中心に予想を組み立てるのがベストだろう。
本日1番 京都11R マイルCS 芝1600m
◎ (6)ダノンザキッド
○ (16)ナミュール
▲ (5)ジャスティンカフェ
注 (9)シュネルマイスター
△ (1)ソウルラッシュ
△ (4)エエヤン
△ (11)セリフォス
△ (15)イルーシヴパンサー
△ (8)ソーヴァリアント
△ (13)セルバーグ
結論 馬連6-16,5,9,1,4,11,15,8,13 (10:10:10:5:5:3:3:2:2) 複勝6 (50)
■有力馬とそのコメント
◎ (6)ダノンザキッド
今春の大阪杯の3着馬。同レースでは13番枠からやや出遅れたが、そこから促して好位の外を追走。ジャックドールの逃げで道中も緩みなく流れたが、2列目に近い4番手の外で3角へ。3~4角で2頭分外を回るロスを作りながら上がって直線序盤では2番手。そこからしぶとく伸び続け、ラスト1Fでも踏ん張って食らいついたが、最後はスターズオンアースに捉えられ、ハナ+クビ差の惜敗となった。
本馬は2021年のマイルCSでは3着、昨年は2着。どちらとも阪神芝1600mでのものだが、昨年は3番枠から五分のスタートを切ったあと、少し躓いたが、そこから促して好位の中目まで挽回。道中でペースがやや緩んで中団中目くらいに位置が下がったが、ソダシの後ろで3角。3~4角でソダシは外へ出したが、その内から直線へ。結果的に馬場の良い中目を通して2列目に上がり、ラスト1Fでしぶとく伸びて2着を確保した。
昨年は(9)シュネルマイスターや(5)ジャスティンカフェなど、最後の直線で馬場の良い中目を狙いたい中団馬、後方馬が3~4角から直線序盤に掛けて包まれ、能力を出し切れなかった中で、本馬は外のソダシとの接触があった程度でわりと上手く捌けていた。今年も実績馬が末脚型だけに、自在性があり、今回のメンバーならば好位の中目が取れる可能性が高い本馬に期待したい。
前走の宝塚記念では13着に大敗したが、同レースは前半が極端に速い流れ。3番枠から好スタートを切ってしまったこともあり、ここで好位の中目と前の位置を取り過ぎたのが主な敗因。1角まで首を上げて掛かっており、道中も折り合いを欠いてオーバーペースを追い駆けてしまったことが大失速に繋がった。前走で昨年のマイルCSよりも速い前半を経験しているので、今回は好位で楽にレースの流れに乗れそうだ。
○ (16)ナミュール
前走でこのレースの前哨戦、富士Sを優勝した馬。前走は6番枠からやや出遅れ、軽く促されてはいたが、先行争いが激化して隊列が縦長になっていったため、後方外目で我慢の競馬。3角手前で内に潜り込み、3~4角でも緩みなくレースが流れた中、最短距離から前のスペースを詰めて4角で外へ。序盤は(15)イルーシヴパンサーの後ろで我慢していたが、ラスト2Fで同馬の外に出されると、すっと伸びてラスト1F付近で先頭。外から猛追する(12)レッドモンレーヴを最後まで寄せ付けず、3着馬を4馬身近く突き放し、1馬身1/4差で完勝した。
前々走のヴィクトリアMは、11番枠から五分のスタートを切って好位の一角でレースを進めていたが、外から内に切れ込んだソダシの影響で好位列がかなり凝縮し、そこで押し下げられる不利。中団外まで下がって、3~4角でも中団の外目。4角で外から押し上げてきたディヴィーナに蓋をされて動けず、前の進路もない状態。直線序盤で仕掛けを待たされて位置を下げる不利があっての7着敗退。
前走の安田記念は、12番枠から出遅れて後方から押して挽回を試みたが、後方馬群の中目でスペースがない状態。後方で包まれたまま3~4角を回り、4角でも後方2列目のままスペースも進路もない状態。直線では進路を求めて外へ外へと出されたが、ラスト2F目で前の馬の間を突こうとしたところで、内と外から挟まれて終戦となった。
2~3走前は不利があって能力を出し切れなかったが、前走はラスト2F11秒7-11秒6と加速して優勝。本馬は新馬戦でラスト2F10秒8-10秒7と非凡な瞬発力を見せていた素質馬だが、ここへ来て本格化したようだ。本馬が前走で記録した指数は、昨年のマイルCSの覇者(11)セリフォスと同じ。今回で休養明け好走の反動が出る危険性もないわけではないが、確かな実力を付けているだけに要注意だ。
▲ (5)ジャスティンカフェ
昨年の東京芝1600mの3勝クラス・湘南Sでは、出走メンバー中上がり3Fタイム断トツの末脚で後方2番手から差し切り、重賞級の指数を記録した馬。その瞬発力は本物で、その後の22年毎日王冠2着、今年に入ってからはダービー卿CT2着、そして6月のエプソムCでは完勝を収めた。
前記のエプソムCでは15番枠からやや出遅れて二の脚もひと息。ここでも後方外からの追走になった。しかし、道中は前が飛ばしていたので、コントロールして無理せず3角へ。3~4角の外から中団のカワキタレブリーの直後まで上がり、4角出口で同馬の外。直線序盤ですっと伸びてカワキタレブリーを交わし、ラスト2Fで中団列から一気に伸びて、ここで先頭列付近まで上がると、ラスト1Fで突き抜けて1馬身1/4差で完勝した。
前走の毎日王冠では前有利の展開を、出遅れて進みも悪く、後方ポツンの競馬で能力を出し切れなかった。結果的に始動戦で目一杯に走らなかったので、余力残しでここに向かうことができる。昨年のマイルCSは最後の直線で中団中目から前のスペースを詰めて前が完全に壁となり、そこでブレーキをかけて右往左往する不利があっての勝ち馬と0.4秒差(6着)。前走内容から今回でもテンに置かれてしまう可能性もあるが、スムーズにレースが運べればチャンスはある。
注 (9)シュネルマイスター
一昨年の毎日王冠の覇者。同レースは1番枠からやや出遅れ、前に入られて後方からの追走。直線で外に出されるとすっと伸び、ラスト1Fで3馬身はあったダノンキングリーとの差をー気に詰めアタマ差で優勝した。
本馬はエンジンが掛かってからが強いタイプ。前走となる今年の毎日王冠でも、1番枠から後方内目を追走し、道中から直線序盤まで後方の内目で包まれたが、ラスト2Fで位置を最後方に下げ切ってから、外に誘導してラスト1Fで鬼脚を見せている。結果的にハナ+ハナ差の3着に敗れたが、本当に最後の破壊力がすごかった。
芝マイル戦では3歳時にNHKマイルCを優勝し、その後は21年マイルCS2着、22年安田記念2着、などのGⅠ実績があり、今年に入ってもマイラーズCを優勝し、安田記念3着と衰えを見せていない。ただ今春の安田記念は14番枠から出遅れ、軽く促されても後方からのレース。さらに(12)レッドモンレーヴに前に入られて、勝ち馬ソングラインより2列後ろからの追走になった。
マイル戦だとテンに置かれて位置取りが悪くなり過ぎるため、3走前のマイラーズCのように、前がしっかりレースを引っ張って、差し、追込馬向きの展開になってくれないと勝ち切れない。京都芝は時計を要しており、阪神で行われた昨年のこのレースのように馬場の中目が伸びており、今回は例年と比べると先行勢が手薄。そこが気掛かりだが、昨年のこのレースのように3~4角の中団中目で包まれて、直線序盤で進路を失うようなことがなければ、5着だった昨年よりも着順を上げる可能性が高い。
△ (1)ソウルラッシュ
一昨年の暮れにマイル路線に転向し、4連勝で昨年のマイラーズCを優勝した馬。同レースは13番枠から出遅れ、そこから促して流れに乗ろうとしたが、外から被されてやや窮屈になって位置が下がり、後方中目を追走。4角出口で外に誘導されると、直線序盤は内に刺さる場面がありながらも、立て直されてさらに外に出されると、一気に4番手まで上がり、そこからバテた馬を交わして半馬身差で勝利した。
その後は昨年と今年の安田記念こそ崩れているが、その他のレースでは0.3秒差以内と安定した走りを見せている。また昨年の安田記念は、出遅れて後方からの追走で、最後の直線で前が壁で位置が下がる不利もあっての勝ち馬と0.6秒差(13着)。今年も出遅れて後方からの追走で、最後の直線で馬場が悪化した内を通した影響もあって勝ち馬と0.8秒差(9着)に敗れている。
このように本馬は出遅れ癖や二の脚が速くない点が災いし、重賞では昨年のマイラーズC時のように、逃げ馬がペースを引き上げてくれないと勝ち切れない面があった。また注(9)シュネルマイスターのような末脚の破壊力もなく、重賞で勝ち負けするにはもっと前の位置が取れないと厳しいと見ていた。
しかし、本馬は前走の京成杯AHで戦記の課題をクリア。トップハンデ59Kgを背負いながらも2番枠から好スタートを切って、先行策で結果を出した。この競馬が今回でもできれば、ここは通用していい。今回は吉凶含みの1番枠だが、鞍上はスタートセンスが抜群のモレイラ騎手だけに、警戒が必要だ。
△ (4)エエヤン
3走前のニュージーランドTで初重賞制覇を達成した馬。同レースは5番枠から五分のスタートを切ったが軽く促されると二の脚の速さで楽に先行し、好位の最内を追走。そこからブレーキを掛けながら折り合いに苦労していたが、向正面で外へ誘導。3角で外から一気に仕掛けて先頭列に並びかけていく形。4角で2頭分外を回ったことで前2頭に離されたが、直線序盤で追い出されると、スッと伸びて先頭に並びかけ、ラスト1Fで抜け出して外のウンブライルの追撃を1馬身1/4差で振り切った。
前々走のNHKマイルCは、3走前で馬体重10kg減と一気に体を絞ったところから、やや緩めた状態で万全ではなかった。なので鞍上は本来の先行策ではなく待機策を選択。このためいつも以上に折り合いを欠き、最後の直線では馬場の悪化した内を通り、さらに進路もなく能力を出し切れなかった。
また前走の毎日王冠は超絶高速馬場でペースも遅かった中で、折り合い重視の競馬。結果的に上位馬の決め手に屈することになった。本馬は稍重の3走前のニュージーランドTを制しているように、時計の掛かる馬場がベスト。前走で能力を出し切れていないので、今回での上昇が見込めるだけに、警戒しておきたい。3歳馬だけに今春からの成長があれば、先行できる強みを活かす形で通用していい。
△ (11)セリフォス
昨秋のマイルCSの覇者。同レースは10番枠からやや出遅れたが、そこから促されて中団中目まで挽回。しかし、道中はやや遅い流れで団子状態だったため、位置を下げて後方馬群の中目を追走した。3~4角でも後方の外目で包まれたままで、4角出口で下げながら外に誘導して直線へ。序盤の伸びは地味だったが、ラスト1Fで一気に前を捉えて1馬身1/4差で完勝した。
このレースでは▲(5)ジャスティンカフェや注(9)シュネルマイスターなど、最後の直線で馬場の良い中目を狙いたい中団馬、後方馬が3~4角から直線序盤に掛けて包まれ、能力を出し切れなかった。けっしてスムーズなレースではなかったが、結果的に外を選択したことは正解だったことになる。
前走の安田記念は2着。ここでは4番枠から五分のスタートを切ると、やや促して好位の最内を追走。ポジションを取ってからはコントロールし、3~4角は2列目の内のスペースに。直線はジャックドールの後ろから伸び、ラスト1Fで捉えたが、外からソングラインに抜け出されて1馬身1/4差の2着に敗れた。
前走は外差し有利の馬場。馬場の悪化した内側を通ったことが敗因のひとつではある。ただし、今年は前哨戦の富士Sを使った昨年とは違い、ぶっつけ本番。今年も富士Sから始動を予定していたが、夏負けの影響で調整が間に合わずに回避している。本馬はこれまで一度も掲示板を外したことがなく、安定して走れる。ここも善戦してくる可能性が高いが、安田記念からの直行は決して好ましい臨戦過程ではない。
△ (15)イルーシヴパンサー
一昨年の東京新聞杯を優勝、今年も京都金杯を優勝しているように芝のマイル戦は得意。一昨年の東京新聞杯は11番枠から出遅れて後方2番手を追走。3~4角でも前がペースを緩めない中で後方の内目を通り、4角で外目に誘導され、出口で外に出された。直線序盤でジリジリと伸び、ラスト2Fで一気に先頭に立つと、ラスト1Fで後続を1馬身3/4突き放して完勝した。
同レースは最後の直線で外を通った差し、追込馬が上位を独占したように、緩みないペースで流れて、先行馬が総壊滅の流れ。後方から3~4角でロスなく立ち回って上手く脚を温存した本馬は展開に恵まれたものではあった。しかし、今年初戦の京都金杯では五分のスタートを切って中団馬群の中目と、いつもより前の位置でレースを進めて優勝。それまでの本馬のイメージを一新させた。
前走の富士Sでも7番枠から好スタートを切って先行し、4着に善戦してはいるが、本馬はやはり一昨年の東京新聞杯時のように、末脚を活かしてこそだろう。前々走の安田記念は11番枠から五分のスタートを切って積極的に出しては行ったが、位置が下がって中団中目で包まれてしまう競馬。直線でも進路確保に手間取り10着に敗れたが、今回で中団からスムーズなレースができた場合には上位争いに加わってくる可能性がある。
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本日3番 東京9R 赤松賞 芝1600m
◎ (8)テリオスサラ
○ (6)ステレンボッシュ
▲ (1)ティンク
注 (4)セキトバイースト
△ (2)シュシュトディエス
△ (3)ミエノブラボー
△ (5)ララヴィエルジュ
結論 馬連8-6,1,4,2,3,5 (15:12:8:5:5:5) 複勝8 (50)
PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にセキトバイースト(-7.0pt)、ティンク、ステレンボッシュ(ともに-6.3pt)、ララヴィエルジュ(-4.7pt)、ミエノブラボー(-3.7pt)。
能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。
◎ (8)テリオスサラ (前走評価A)
新馬戦は後に芙蓉Sで2着するキャントウェイトの3着に敗れたが、前走の未勝利戦では大きく前進。前走では当時、2歳未勝利クラス最強と言えたスパークリシャール(新馬戦でマーゴットソラーレの2着、次走の未勝利戦では後の札幌2歳Sの優勝馬セットアップの2着となり、1クラス上でも通用する指数を記録していた)を2番手から徹底マークで乗り、ラスト1Fで差し切りV。4着馬には5馬身半差をつけてなかなかの好指数勝ちだった。本馬は自在に立ち回れて、最後まで良い脚が使えることが魅力。ここもチャンス十分と見る。
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本日2番 福島11R 福島民友C ダ1700m
◎ (1)ブラックアーメット
〇 (6)ユティタム
▲ (11)ワールドタキオン
△ (2)ダノンファスト
△ (3)メイショウテンスイ
△ (7)リキサントライ
△ (8)ニューモニュメント
△ (9)ロードウ゛ァレンチ
△ (10)リリーミニスター
結論 馬連1-6,11,2,3,7,8,9,10 (16:10:4:4:4:4:4:4) 複勝1 (50)
指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能PP力値』は、高い順にワールドタキオン(-26.0pt)、スレイマン(-25.3pt)、ニューモニュメント(-24.7pt)、ブラックアーメット、メイショウテンスイ(ともに-23.7pt)。
能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。
◎ (1)ブラックアーメット
昨年の福島ダ1700mのOP・吾妻小富士Sで3着、今年は同レースを勝利しているようにこの舞台が得意な馬。4走前となる今年の吾妻小富士Sは10番枠から五分のスタートを切って、そこから斜めに内に切れ込み、好位直後の内目を追走。3角手前で最内のデンコウリジエールが失速したので、そこで最内に潜り込み、3~4角で最内を通して、直線で2列目の狭い間をこじ開けるようにして抜け出し、ゴール寸前で逃げ馬ベストリガードを捉えてクビ差の勝利だった。
4走前は前半4F48秒3-後半4秒50.2とかなりのハイペースで消耗戦。道中はやや折り合いを欠いてはいたが、3~4角で最短距離を立ち回ったことが好走に繋がった面はある。本馬は最後までしぶとい脚を使えるのが魅力。
休養明けの前々走・阿蘇Sも上がり3Fタイム最速で4着しているように調子は良さそう。前走ぼグリーンチャンネルCは距離が短く、不良馬場の外枠で全く流れに乗れず、直線でも外に出すロスがあり、参考外の一戦と言える。
今回は得意の舞台。前走で距離が短いレースを使われているのでレースの流れにも乗りやすくなるだろう。また、今回も消耗戦になりそうなだけに期待した。
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本日4番 東京11R 霜月S ダ1400m
◎ (4)クインズメリッサ
○ (10)デシエルト
▲ (7)パラレルヴィジョン
注 (6)アルファマム
△ (2)ジャスパーゴールド
△ (5)テイエムアトム
△ (9)フルム
△ (13)サンライズジーク
△ (14)メイショウダジン
結論 馬連4-10,7,6,2,5,9,13,14 (15:10:10:3:3:3:3:3) 複勝4 (50)
PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にデシエルト(-28.3pt)、アルファマム(-24.7pt)、パラレルヴィジョン、フルム(ともに-22.0pt)、クインズメリッサ(-21.7pt)。
能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。
◎ (4)クインズメリッサ
5走前、4走前とオープンで3着し、ここでは能力値5位となる馬。4走前のりんくうSは10番枠から切り、かなり押して位置を取りに行く競馬。3角では2番手。終始促されての追走だったが、最後まで粘り強く、残り約100mでケイアイドリーに交わされてからもしぶとく伸び続け、あと50mくらいのところでスナークダヴィンチに差されて同馬と半馬身差、ケイアイドリーに2馬身差を付けられた。
しかし、ケイアイドリーは後の東京スプリントの2着馬であり、北海道スプリントCの勝ち馬。相手が悪かったし、前半3F34秒7-後半3F35秒9のかなりのハイペースを先行したことを考えると上々だった。このように本馬は先行して好成績を残してきた馬だが、近走はやや行きっぷりが悪くなって届かないレースが続いている。
今回は立て直してリフレッシュ。ダ1200mだと追走に忙しいので、ダ1400mへの距離延長はプラス。実際にデビュー2戦目のダ1400mで逃げ切り勝ちしているように、前走で今回よりも短い距離を使われているというのもテンの加速が付くという意味では好材料だ。
(10)デシエルトが能力を出し切ると手も足も出ないが、今回は長期休養明けで、この距離だと出遅れる危険性がある。また、(2)ジャスパーゴールドは、テンはそれなりに速いが逃げたことがないし、松岡騎手なので他に行かせる可能性が高い。そこで本馬の前に行っての流れ込みに期待した。