2023年 札幌2歳S+メインRの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2023.09.02
2023年 札幌2歳S+メインRの予想

本日は下記の3レースの提供となりますm(__)m。

■外差し有利だが、能力があればある程度前からでも通用

 札幌は9月1日(金)16時30分の段階では、芝・ダートともに良馬場だったが、そこから下り坂で雨が降り、今朝の時点では稍重。日中は晴れるようだが、先週日曜日は6Rからの大雨で一気に時計が掛かり、先週のキーンランドCでは内から3頭くらい開けて走っていたことを考えると、先週から回復してもかなり時計が掛かるだろう。ここも外差し有利になる可能性が高いと見ている。ただし、能力があればある程度前からでも押し切れる可能性は十分ある。

本日1番 札幌11R 札幌2歳S 芝1800m
 ◎ (8)パワーホール
 ○ (9)ガイアメンテ
 ▲ (2)カイコウ
 注 (7)ギャンブルルーム
 △ (3)マーゴットソラーレ
 △ (4)セットアップ
 △ (10)ロジルーラー
 △ (1)グランルーチェ
結論 馬連8-9,2,7,3,4,10,1 (15:10:10:5:5:3:2) 複勝8 (50)

■有力馬とそのコメント

◎ (8)パワーホール (新馬戦の評価AAA)

 本馬の馬名由来は「入場曲名」。それに相応しく、プロレス記念日の7月30日の札幌芝1800mの新馬戦でデビューした。この新馬戦で1番人気に支持されていたのはソニックラインで、今年のヴィクトリアマイル、安田記念を連勝した名牝ソングラインの半弟。2番人気はキャプテンシーで、こちらは2017年ヴィクトリアマイルを優勝したアドマイヤリードの仔だ。ノーザンファーム生産の精鋭2頭が上位人気、他にもなかなかの粒揃いだった。

 そのような状況で、10番枠から好スタートを切って逃げたのが本馬だ。行きたがる場面もあったが上手くなだめてペースを落とし、折り合うことに成功。そのまま淡々としたペースを刻み、3角過ぎからは後続馬のプレッシャーも激しくなった。4角では外からキャプテンシー、カリンテラスが並びかけてきたが、手応え十分。4角を回ってゴーサインが出されるともうひと伸び。直線序盤でカリンテラスが置かれて、2番手に上がったキャプテンシーを突き放し、4馬身差で圧勝した。

 ラスト2Fは11秒2-11秒1。いくら今年の札幌が例年の2週目よりもやや時計が速い馬場とは言っても、例年の東京や京都のような超高速馬場というわけではない。芝の中距離新馬戦で最後まで加速しながらラスト1F11秒1は素晴らしい。当時は6番人気。血統的には高い評価をされていないのだろうが、実力は本物だ。クラシック候補と見て、本命馬とした。

〇 (9)ガイアメンテ (新馬戦の評価AA)

 本馬は7頭立ての札幌芝1800mの新馬戦で、単勝オッズ1.4倍の断然の支持を受けた。4番枠から五分のスタートだったが、そのあとの数完歩の走りが美しく、この時点でおそらく勝つのはこの馬だろうと感じさせるほどだった。

 1~2角では中団の外でレースを進めたが、今回のメンバーでは潜在スピードが上だったようで、向正面でかなり行きたがっていた。2番手の外まで進出したが、そこで何とか折り合い、そのままの隊列で直線へ。好位の外から2角でハナを主張して逃げた2番人気コルレオニスもなかなか強く、並の新馬戦なら勝利できる指数を記録したが、本馬はまだ推進力が上に上がる幼さを残す走りで、最後に抜け出して勝利した。

 ラスト2Fは12秒0-12秒3。最後は減速しており、実際はそこまで余裕があったわけではないだろう。しかし、低速ギアのない大物感ある走りで、完成してからの飛躍が大きく期待できるだけに、対抗馬とした。

▲ (2)カイコウ

 初めての芝のレースとなった、前走のクローバー賞で2着と好走した馬。同レースでは7番枠からまずまずのスタートを切って好位の外を追走。3~4角で外から早めに上がったコスモディナーと内から併せて直線へ。そこからしぶとく食らいついて、同馬と1馬身半差の2着を死守した。

 このコスモディナーは7月福島芝の新馬戦をかなりの好指数勝ち。次走のコスモス賞で2着も、連闘策を見据えた軽めの調整で3~4角の外から動いてエコロヴァルツ(同馬はこのレースで、2歳芝部門の最高指数を記録)を負かしに行く競馬で悪い内容ではなかった。

 前走はコスモディナー同様に最後の直線では馬場の良い中目を通せており、この時期の2歳戦はキャリアが豊富な馬のほうが有利であるのも確か。門別で4戦していたことが有利に出た形ではあるが、初芝でスピード負けせず、即対抗できた辺りに魅力を感じる。キャリアを積んでいる強みで、2003年のこのレースを10番人気で優勝したモエレエスポワールのような一発を期待する。

注 (7)ギャンブルルーム (新馬戦の評価AAA)

 宝塚記念当日の芝1800mの新馬戦の覇者。6番枠から好スタートを切ったが、二の脚で置かれて好位を取れなかったため、後方まで位置をスッと下げて内を狙う競馬を選択。最後列ではあったが前から離されずに追走した。最後の直線では各馬が外に出してぽっかり開いた内を突くと、一気に抜け出して先頭。2着に5馬身差をつけて圧勝した。かなりの好指数だった。

 ラスト2Fは11秒0-11秒6と減速。さすがにあれだけ突き放したとなれば、余裕残しでの勝利とはならなかった。しかし、上がり3Fタイムの33秒7はこの日の阪神で行われた芝レースでは、古馬を含めて断トツの1位。これはかなり高く評価できる数字で、この新馬戦の敗退馬3頭が次走で未勝利戦を勝ち上がっている。

 舞台はだいぶ違うが、昨年のリバティアイランドの新馬戦と似たようなレースぶりの新馬戦だったと言える。ただし、このタイプはリバティアイランド同様にデビュー2戦目で取りこぼすことも多い。レースセンスが良く、潜在能力がかなり高いことは確か。今後のクラシック戦線の主役候補になりうる馬ではあるが、ここはやや評価を下げた。

△ (3)マーゴットソラーレ (新馬戦の評価AA)

 函館芝1800mの新馬戦の覇者。同レースでは3番枠から好スタートを切って、そこから先行争い。最終的には本馬が枠の利でハナを取り切って主導権を握った。3角手前で外からスパーリシャールが仕掛けて上がり、4角で本馬も仕掛けて抵抗しながら3/4差で直線へ。直線では同馬との叩き合いになったが、ラスト1Fでしぶとく振り切って3/4差の勝利した。

 ラスト2Fは12秒2-12秒1。自らレースを作って最後までしっかりと伸びた優秀な内容だった。最後まで加速できたことから、まだ余裕があったのだろう。上を目指すなら最後にあとひと伸びほしかったところではあるが、今後が楽しみな馬ではある。ただし、今回もある程度、ポジションを取って行く(2番手くらい?)可能性が高く評価を下げた。

△ (4)セットアップ (未勝利の評価AA)

 レガレイラが勝利した新馬戦の2着馬。前走はセットアップが1番人気、スパークリシャール〈△(3)マーゴットソラーレが勝利した新馬戦で2着〉が2番人気。好指数決着となった函館新馬戦で、小差の2着だった両馬が上位人気に支持された。指数比較なら明らかに一騎打ちムードだが、デビュー2戦目は順当に良化する馬ばかりではないだけに、注目していた。

 レースは11番枠から好スタートを切り、ダッシュよく逃げる競馬となった。そこから離れた単独2番手を追走するスパークリシャール。3~4角でもセットアップは軽快に逃げ、離れた2番手を追走するスパークリシャールだが、その後ろの馬たちが苦しくなってバテ始める。4角では前の2頭と後ろは大きく離れた。

 最後の直線ではスパークリシャールが差を詰めたが、セットアップの1馬身半差の逃げ切り勝ち。3着馬には9馬身半つけてのゴールだった。

 セットアップが記録した指数は1クラス上のもの。走破タイムの1分48秒5はこの日の札幌としてはかなり優秀。昨年の札幌未勝利戦で、デビュー3戦目のトップナイフが逃げて高指数で圧勝したが、今回はそれと同等の指数だった。

 このタイプは成績にムラが出ることが多い。トップナイフもその後、毎度のように人気薄となったが、セットアップも似たようなタイプとなるだろう。能力は確か、スタミナも相当あるが、トップナイフが次走の野路菊賞で取りこぼしたように、本馬も取りこぼす可能性が高いと言える。それは逃げ馬の宿命とも言える。

△ (10)ロジルーラー (新馬戦の評価A)

 新馬戦は10番枠から軽くアオって後手を踏み、中団の外を回るロスの大きい競馬で、最後の直線は伸び切れずの5着だった。前走は11番枠から五分のスタートを切って好位の外を追走。しかし、2角のペースダウンで本馬の内から上がってきたエコロライジンに接触して外に張り、ややスムーズさを欠いた。

 終始外を回りながら勝ちを意識した競馬で脚を使わされ、4角では再びエコロライジンに張られて大外。かなり距離ロスのある競馬となったが、最後までしっかり伸びて勝利した。

 ラスト2Fは12秒3-12秒7。指数もまずまずのレベル。数字面はそこまで高く評価できないが、かなり長く良い脚を使っており、スタミナを感じさせる。今回はハナ差の辛勝だったが、距離が延びれば花を開きそうだ。そういう馬だけに札幌のかなりタフな馬場や外差し有利な馬場の外枠は合うだろう。

△ (1)グランルーチェ (ダートの新馬戦評価B)

 先々週の札幌ダ1700mの新馬戦の覇者。同レースでは7番枠から五分のスタートを切って、好位の外目を追走。向正面でじわっと2列目まで上がり、3~4角で内のサンダーユニバーズとともに動いて、4角で先頭に並びかけて直線へ。序盤では前を行く3頭で競り合っていたが、ラスト1Fで本馬が抜け出して6馬身差で完勝した。

 ラスト2Fは12秒4-12秒8とラスト1Fで減速。指数はなかなか高かったが、今年はダート路線がハイレベルなので、対ダート馬となるとそこまで高く評価できない。しかし、連闘策で出走してくるからには状態はいいのだろう。芝をこなされば、ここで前進する可能性もあるので押さえた。
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本日2番 小倉11R テレQ杯 芝1200m
 ◎ (7)ショウナンハクラク
 ○ (6)アネゴハダ
 ▲ (10)メイショウソラフネ
 注 (13)タツリュウオー
 △ (2)ブレスレスリー
 △ (3)メイショウツツジ
 △ (11)バンデルオーラ
 △ (12)トーホウディアス
結論 馬連7-6,10,13,2,3,11,12 (14:14:10:3:3:3:3) 複勝7 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にメイショウソラフネ(-16.7pt)、ブレスレスリー、アネゴハダ(ともに-15.0pt)、セリシア、トーホウディアス(ともに-14.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (7)ショウナンハクラク

 3走前の1勝クラスを3着馬に3馬身3/4差を付けて1クラス上の指数で勝利すると、続く2勝クラス・福島中央テレビ杯も勝利した馬。前々走の福島中央テレビ杯は8番枠から五分のスタートを切って出脚も良かったが、控えて中団馬群の中目を追走。3~4角で包まれたが直線序盤ではスムーズに進路が開く。そこから弾けるようにして伸び、最後に抜け出して勝利した。

 前走のバーデンバーデンCは、スタミナが不足する休養明けでかなりタフな馬場。1番人気に支持されていたこともあり、中団中目から向正面では好位と早めに動いて、最後の直線でやや馬場が悪い中目を通したために最後に苦しくなったが、レース内容は悪くない。前走でタフな馬場&厳しいペースを経験したことで持久力が強化され、今回は最後にもうひと伸びを期待する。

○ (6)アネゴハダ

 昨夏は2勝クラスの由比ヶ浜特別を勝利し、格上挑戦した小倉芝1200mのCBC賞では3着と好走した馬。同レースは2回小倉開幕週のコンクリート馬場で、前半3F31秒8-後半3F34秒0の超絶ハイペース。2番枠からまずまずのスタートを切ると、ハンデ49kgを利して先行争いに加わって行ったものの、最終的にテイエムスパーダの後ろを追走。3~4角でも同馬の後ろから動いて、4角でやや離されたものの、直線序盤では単独の2番手。ラスト1Fで甘くなって内からタイセイビジョンにも交わされたが、上々の内容だった。

 その次走の北九州記念でもハンデ49kgで4着に善戦したあと、稍重の前々走・船橋Sでは崩れたが、高速馬場ではゲートや二の脚の速さを見せ、0.2秒差以内の競馬が出来ている。理想はコンクリオート馬場の小倉だが、今の小倉もそこまで馬場が悪くないので対抗馬とした。


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本日3番 新潟11R 古町S ダ1800m
 ◎ (5)ホウオウルーレット
 ○ (1)オンザライン
 ▲ (9)フームスムート
 注 (11)ワセダハーツ
 △ (4)ラブリーエンジェル
 △ (14)フルオール
 △ (2)ゲンパチハマジ
 △ (3)プレフェリータ
 △ (7)スズカマクフィ
 △ (8)トップスティール
 △ (12)ラブリークイーン
結論 馬連5ー1,9,11,4,14,2,3,7,8,12 (10:10:10:5:5:2:2:2:2:2) 複勝5 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にホウオウバリスタ(-22.7pt)、バハルダール(-21.3pt)、オンザライン(-21.0pt)、フームスムート(-19.7pt)、ラブリーエンジェル(-18.7pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (5)ホウオウルーレット

 中山ダ1800mの新馬戦では逃げて古馬2勝クラスレベルを超える指数で独走し、デビュー4戦目の青竜Sでは強敵が揃った中で2着と善戦した馬。そして昨夏のいわき特別(2勝クラス)では2番枠から五分のスタートを切って、中団馬群の内目から3角で外に出し、外々からロスを作りながらしぶとく食らい付いて、最後の直線では突き抜けて5馬身差で圧勝した。本馬が当時に記録した指数は、ここではNO.1である。

 本馬は今年に入ってからも3走前の靖国馬事会杯(3勝クラス)で2着しているように、それなりに走れているが、新馬戦で激走した疲れが慢性疲労状態となっており、一進一退を繰り返している面がある。前々走の下総Sは走前に走った疲れ、前走の立夏Sは距離が短くなり、流れに乗れずに2桁着順に敗れているが、立て直された今回は変わり身に期待してみたい。

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