本日はメイン以降の4レースの提供となります。どれも悪くないです。
■差し有利の傾向
2018年は逃げ馬が多く、前半3Fが33秒8と速くなり、1分32秒3のレコード決着となった。しかし、このレースの多くは前半3Fが34秒後半~35秒前半と遅めながら、3~4角の下り坂でペースが一気に上がり、残り340mの上り坂で失速するパターンが多い。このため中京芝1600mの直近8年で逃げ馬の3着内はなし、先行馬も2勝2着2回3着0回と前に行く馬は苦戦傾向。基本的に差し、追込馬有利の傾向となっている。
しかし、トップ画像でも使われている2019年のこのレースで、同年ヴィクトリアM2着の追込馬プリモシーンが前半の遅い流れを意識し、3角手前から早めに動いてラスト1Fで失速して3着に敗れたように、差し、追込馬が早めに動いて自滅することもしばしばある。
また馬場はややタフではあるが、例年よりも内と前が残れている。そのうえで今回は差し馬がその実力以上に人気に上位人気に支持されている。それをどう読むか?
本日2番 中京11R 中京記念 芝1600m
◎ (6)セルバーグ
○ (16)ルージュスティリア
▲ (10)ウイングレイテスト
△ (8)サブライムアンセム
△ (12)ダノンスコーピオン
△ (1)ヴァリアメンテ
△ (3)アドマイヤビルゴ
△ (2)シュリ
△ (13)ベジャール
結論 馬連6-16,10,8,12,1,3,2,13 (20:10:5:5:3:3:2:2) 複勝6 (50)
■有力馬とそのコメント
◎ (6)セルバーグ
4勝中3戦を3角2番手以内で勝利しているように、前に行ってしぶとさを生かしてこその馬。ややタフな馬場で行われた3走前の武庫川S(3勝クラス)は6番枠から五分のスタートを切り、そこからじわっと進出して3角手前でハナを主張。3~4角で徐々に後続を引き離して、1馬身半差のリードで直線へ。最後まで後続にほぼ差を詰めさせず、4角3番手のサマートゥリスト(昨日の豊明S勝ち)に1馬身半差で完勝し、オープン級の指数を記録した。ちなみに同レ―スの5着馬は(13)ベジャールである。
前走の米子Sはスタミナが不足する休養明けで12番枠。五分のスタートは切って、そこから積極的に出して行ったが、序盤から先行争いが激しく、前半3F33秒7とテンが速かったため好位を取り切れず、終始中団の外々を回らされた。ペースが速く追走に苦労し、4角で手応えが怪しくなったところを外から一気に来られ、直線序盤で挟まれて後退。挟まれる不利がなくても上位争いは厳しかったにせよ、不利があったため12着まで着順を下げたのも確かだ。
前走は不完全燃焼に終わったが、休養明け2戦目の今回は息持ちが良くなってくるはず。そして何と言っても中京芝。現在の中京芝は本馬が得意としているややタフな芝である。今回は(7)アナゴサン、(8)ホウオウアマゾン、好スタートを決めた場合の(2)シュリなどの出方にもよるが、3角2番手以内が可能なメンバー構成。差し馬が過剰人気ということもあり、ここは本馬の変わり身に期待したい。
○ (16)ルージュスティリア
昨秋から芝マイルを使われ、3連勝で3勝クラスの長篠Sをオープン級の指数で勝利した馬。同レースは6番枠からトップスタートを切って一旦ハナに立ったが、そこからコントロールし、内のシルヴェリオに行かせて2番手を追走。やや折り合いに苦労していたが、同馬を壁にして追走し、3~4角で最短距離を通って4角出口で逃げ馬の外に誘導。直線序盤で追い出されるとすっと先頭に立ち、ラスト1Fでリードを広げて2馬身差で完勝した。
休み明け緒戦となった阪神牝馬Sでは1番人気に支持されながらも6着敗退。しかし、同レースは川田騎手らしからぬラフプレーが目立った。7番枠から五分のスタートを切って、二の脚で2列目を取りに行ったが、サウンドビバーチェに前を取られて好位の中目を追走。レースがかなりのスローペースだったこともあり、道中はやや折り合いに苦労していたが何とか我慢させ、3角ではスペースを作って中団に近い位置。4角中目から前のスペースを詰めて3列目で直線へ。
しかし、最後の直線では前のサウンドビバーチェに突っ込みそうになってバランスを崩し、急に外に進路を切り替えて外のイズジョーノキセキと接触。しばらく左右にフラ付く不利があった。前走のヴィクトリアマイルでも10着に敗れているが、同レースは15番枠から五分のスタートを切ったが、その後内の馬に接触。そこから位置を取りに行ったが、外からソダシに切れ込まれて、そこでも内の馬に接触する不利があった。
前走は致命的な不利ではなかったが、近2走ともスムーズなレースが出来ておらず、能力値上位にランクインできなかった。今回は現時点でまさかの1番人気に支持されているが、もともとは能力上位で今回はハンデ53Kgと斤量にも恵まれた。今回は大外16番枠と乗り難しい枠ではあるが、変わり身に期待したい。
▲ (10)ウイングレイテスト
3勝クラスで何度も善戦しながら勝利するのに17戦も要したが、オープンに昇級してからはわずか2戦で4走前のニューイヤーSを制した馬。4走前は1番枠から好スタートを切り、そこから促されて先行したが、最終的にハナを取り切った。松岡騎手らしく、外の逃げ馬ノルカソルカがハナへ行くなら2番手でもいいというスタイルで逃げていたが、同馬は前々走のディセンバーSで大逃げを打って最下位に敗れたことから、ハナには行かずに折り合いに専念していた。
それにより前半4F47秒4-後半4F45秒8のかなりのスローペースだったが、中盤はノルカソルカに突かれたこともあり、ある程度ペースは流れていた。本馬は3~4角から進出を開始し、ラスト1Fでやや甘くなり、外からサクラトゥジュールにクビ差まで詰め寄られたが、これまでの競馬ぶりから一転、自ら目標になりながらも重賞通用レベルの指数で勝利したことは評価できる。
前走の米子Sでは4着敗退。本馬は7番枠から好スタートを切ってハナを主張したが、内のノルカソルカ、(7)アナゴサンが競ってきたので、好位の中目に控える形。しかし、ここではノルカソルカが行き切って激流を作ったため、前には厳しい流れとなった。その流れを3~4角で同馬との差を詰め、直線早め先頭の競馬。最後は内外から差されて4着も、2着のラインベックからクビ+ハナ差と粘った。
前走はスタミナが不足する休養明けだったことを考えるとよく粘っている。ただ陣営は重賞のここが目標だったはずだが、前走で馬体重16Kg減と、大きく減らしたことは誤算だったはず。今回は体重を戻しながらの調整になり、万全の状態ではない可能性が高い。近走は詰めの甘さが解消され、地力強化は確かだが、そこが不安材料である。
△ (8)サブライムアンセム
本馬はフィリーズレビュー1着の実績があり、今春の阪神牝馬Sでも10番人気の低評価を覆して2着と好走した。しかし、本馬の重賞好走は毎回展開に恵まれたもの。フィリーズレビューは前半3F33秒5で決着タイム1分20秒の壁を破るかなり速い流れ。この流れを4番枠から出遅れ、中団やや後方から3角で最短距離を通り、4角では狭いところを上手く通って外目に出された。直線序盤でも上手く捌いて2列目まで上がり、ラスト1Fでナムラクレアとの叩き合いをアタマ差で制した。
また前々走の阪神牝馬Sは一転して前半4F48秒0-後半4F45秒9のかなりのスローペース。この流れを1番枠から五分のスタートを切り、2列目の内で流れに乗り、逃げるウインシャーロットの後ろをスペースを作って追走。3~4角で最短距離を通って直線へ。直線では進路がない状態で何度も進路を替えていたが、ラスト1Fでサウンドビバーチェが抜け出した後ろから1馬身1/4差で2着を確保。先に抜け出した同馬との着差を詰められなかった辺りから、内枠の利を生かした一戦だったと言える。
本馬は出遅れ癖があるが、ゲートを決めて展開が嵌ればここでも通用する。しかし、展開が噛み合わないと難しいものがある。また前走は出遅れて後方馬群の中目で包まれ大敗したように、多頭数のマイル重賞となると、ペースが極端に落ちることがほとんどないので、出遅れた時に挽回することが難しい。特に出遅れたときの三浦騎手は後方のままで終わることが多いが、そのリスクを踏まえても現時点で11番人気なら狙いたい。
△ (12)ダノンスコーピオン
昨春のNHKマイルCの覇者であり、そこからの始動戦となった昨秋の富士Sではセリフォスにクビ+クビ差の3着と好走した馬。同レースは14番枠から好スタートを切ったが、内の馬が速く好位を取れず、好位直後の外を追走。3~4角では前のラウダシオンを壁にして仕掛けを待ち、4角出口で外に出されると、そこからしぶとく伸びてラスト2Fで先頭。ラスト1Fで外からソウルラッシュに並ばれ、しぶとく食らいついたが、最後にクビ差前に出られ、クビ+クビで敗れた。
富士S当日は外差し馬場で、レースも緩みのない流れ。最後の直線で早め先頭に立ったところを外からセリフォスとソウルラッシュに差されたが、この一戦に関しては前記2頭に見劣らない内容だった。その後は本来の走りを見せられず苦戦が続いたが、休養明け3戦目のここは変わる余地がある。実際、この中間の追い切りでは負荷を掛けられても力強い走りが出来ていた。今回は変わり身が期待できるが、ハンデ59Kgは今回の相手でもさすがに不安だ。
△ (1)ヴァリアメンテ
小倉芝1800mで行われた昨夏の中京記念の5着馬。同レースでは12番枠から出遅れ、後方からの追走。道中も後方の外目から位置を押し上げ切れずに後方2番手で3角。3~4角で後方中目から外に誘導し、直線でも序盤はジリジリ。ラスト1Fで突っ込んで、4着ミスニューヨークにクビ差まで迫った。
昨年の中京記念の敗戦は、鞍上・岩田望来騎手のミスが大きい。まず、出遅れたこと。前半4F48秒1とゆったりと流れているのに、位置をほとんど押し上げていないこと。結果、ペースが上がった3~4角から加速し、4角で大外をぶん回したことなど。向正面で動いていれば、もっと上の着順が狙えたレースだけに、今回は長期休養明けだが一考したい。阪神だが3勝クラスを芝1600mで勝利しており、出遅れさえしなければこの距離も問題ない。
△ (3)アドマイヤビルゴ
デビュー5戦目のアンドロメダSで、重賞通用レベルの指数で勝利した馬。同レースでは11番枠から五分のスタートを切って、中団の外を追走。3~4角では中目を通して4角出口で外に出されると、そこからしぶとく伸び続け、ラスト1Fで中目を捌いて伸びたクラージュゲリエとの一騎打ちをクビ差で制した。
本馬は「アドマイヤの忘れ形見の6億円ホース」として注目されてきたが、その次走の日経新春杯で1番人気を裏切って10着に大敗して以降、それは影を潜めた。しかし、長期休養明けの3走前・ポートアイランドS(中京芝1600m)を先行策で3着すると、その次走のカシオペアSでは、アンドロメダS以来の約2年ぶりの勝利。
カシオペアSは前半4F48秒1-後半4F45秒7のかなりスローペースでの逃げ切りだったが、このレースでは末脚強烈なプログノーシス(その後のQエリザベス2世C)を撃破している。スタミナが不足する長期休養明けの前走・谷川岳Sは、斤量60Kgとかなり馬場がタフだったことが祟って14着に大敗したものの、斤量57.5Kgで当時よりも馬場が軽いここは警戒しておきたい。
△ (2)シュリ
昨夏の関屋記念では12番人気ながら2着に好走した馬。同レースでは5番枠から五分のスタートを切って、1番人気に支持されていた外の逃げ馬ウインカーネリアンの前に出て主導権を握る。同馬が2番手の外に抑えてくれたこともあって、超絶スローペースに持ち込んで3角へ。3~4角でもそこまでペースを引き上げなかったが、直線でも先頭を維持。ラスト2Fでウインカーネリアンに並ばれてさすがに苦しくなったが、それでも抵抗して3/4差に粘った。
当時はマイペースで逃げられたのは確かだが、最後は外から襲い掛かるダノンザキッドにクビ差先着した点は優秀。また関屋記念が取り立てて凡戦だったわけでもないので、ここもスタートとペース次第では再びアドバルーンを打ち上げる可能性もある。
△ (13)ベジャール
休養明けの前々走の湘南S(3勝クラス)の3着馬。同レースでは10番枠から出遅れて後方から3列目の外を追走。3~4角の外を回って、直線で大外に出されると、そこからしぶとく伸び続けて勝ち馬カワキタレブリーと3/4差に好走した。前々走はレースが平均ペースで流れており、決して差しが有利な流れだったわけではない。
今回は前走でダート戦を使い、そこで出遅れを挽回して行き切らせてのここ出走。前走は田中博厩舎が得意とする叩き台だったはずだが、そこで走ってしまっていることが弱点ではあるが、昨日の豊明Sで11番人気のダート馬が2着に食い込んだように、中京の芝は馬場がタフになってきており、前走ダートで負荷が掛かっている馬が好走する傾向。本馬も人気がないので一考したい。
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本日4番 札幌11R しらかばS 芝1200m
◎ (11)カイザーメランジェ
〇 (6)カンティーユ
▲ (4)シュバルツカイザー
△ (12)スノーテーラー
△ (5)フレッチア
△ (16)ルピナスリード
△ (3)ミニオンペール
△ (7)ショックアクション
△ (8)マウンテンムスメ
△ (13)ヴィズサクセス
結論 馬連11-6,4,12,5,16,3,7,8,13 (10:10:10:6:6:2:2:2:2) 複勝11 (50)
PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にカンティーユ(-21.3pt)、スノーテーラー(-17.7pt)、ショックアクション、カルネアサーダ(ともに-16.7pt)、ミニオンペール、シュバルツカイザー、ヴィズサクセス(ともに-16.3pt)。
能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。
◎ (11)カイザーメランジェ
2019年の函館スプリントSの覇者。当時は5番枠10番から好スタートを切って、二の脚でハナを主張し、前半3F34秒4-後半3F34秒0のスローペースでの逃げ切りだった。同レースは薬物騒動で7頭立てになったことで凡戦と評価している方もいるが、3着に下した相手は同年秋のスプリンターズSの覇者タワーオブロンドンだ。
本馬は函館スプリントで5番人気で激走した反動で、スランプに突入。骨片剥離と骨折で3度にもわたる長期休養も強いられた。ここに至るまでも札幌芝1200mのOP・UHB賞3着やキーンランドC4着の実績もあるが、近走はレースを順調に使えるようになり、成績も安定してきた。
特に前々走の函館スプリントSは函館開幕週ながら雨の影響で時計が掛かっていたが、4番枠から出遅れ、後方から追走に苦労しながらも、最後の直線で馬群の中目を捌いて、そこから内に突っ込んでとスムーズな競馬ではなかったわりに、外から一気に伸びた上がり3Fタイム最速の勝ち馬キミワクイーンと0.4秒差の上がり3Fタイムを記録。前半3F33秒0-後半3F35秒2と超ハイペースだったが、末脚は同馬に見劣りしなかった。
前走の青函Sは斤量59Kgを背負って13番枠から外を回りながら勝ちに行くロスの大きい競馬で11着に失速したが、今回は(8)マウンテンムスメ、(6))カンティーユ、(10)マイネルジェロディ、(14)カルネアサーダなど、勝ちに行く快速馬が多いメンバー構成。前半3F通過33秒台半ばが予想される。今回はハンデ戦で斤量55Kg。末脚を生かす競馬で、巻き返しを期待する。
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本日1番 福島11R 安達太良S ダ1150m
◎ (3)マルモリスペシャル
○ (11)チェイスザドリーム
▲ (5)クインズメリッサ
△ (1)ハコダテブショウ
△ (4)デュアリスト
△ (6)アーバンイェーガー
△ (2)ジャスパーゴールド
結論 馬連3-11,5,1,4,6,2 (18:10:10:5:5:2) 複勝3 (50)
PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にハコダテブショウ(-26.7pt)、アーバンイェーガー(-25.3pt)、エリモグリッター(-24.0pt)、マルモリスペシャル(-22.7pt)、クインズメリッサ(-22.0pt)。
能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。
◎ (3)マルモリスペシャル
2走前、3走前と連勝しているようにここに来て地力をつけている馬。前々走の東大寺Sは重馬場発表でありながら、時計が掛かっている特殊な状況下で前半3F34秒6-後半3F37秒5の超ハイペース。これを12番枠から五分のスタートを切って、積極的に位置を取りに行く形。好位直後の外から最後の直線でしぶとく伸びて、接戦を制した。
前走の松風月Sは2番枠から五分のスタートを切って、ここでも積極的に出して好位の中目を追走したが、3~4角で包まれて直線序盤では前が壁。ラスト1F手前で一瞬開いた3着馬ミズスグランドオーと4着馬サンライズアム―ルの間を突こうとしたが、その間が閉まってブレーキ。それがラスト1F標地点で、立て直したときはもうゴール目前だった。
前走は勝ち馬と0.7秒差の7着と善戦してはいるが、能力を出し切ったと言えるレースではなく、ここでさらなる前進を期待する。
○ (11)チェイスザドリーム
昨年暮れのフェアウェルSを勝利し、オープンの大和Sでも4着と好走した馬。大和Sは3番枠から好スタートを切ってハナを主張したが、内からスティクスが抵抗してきたため、同馬を行かせてその外2番手を追走。4角外から後続が上がって来たところで進出して、直線序盤で先頭。外から上がったジェネティクスと追い比べとなり、ラスト1Fで同馬に競り負け、甘くなったところを外から2頭に差されてしまったが、勝ちに行く競馬でケイアイドリー(後の東京スプリント2着、北海道スプリントC勝ち)と0.5秒差は、高い評価ができる。
前々走のマリーンCは上位馬に離された5着だったが、これは2Fの距離延長でタフな馬場の船橋で逃げたもの。この日はいつもよりも前から押し切れる日ではあったが、スプリンターの本馬にはさすがに苦しかった。また前走の松風月Sも(4)デュアリストらにプレッシャーをかけられて厳しいペースで逃げており、12着大敗も仕方のない内容だった。
本馬は5走前の外房Sではゲートで暴れて外枠発走なり、その後、ゲート再審査したほどの気性難の持ち主。折り合いに難があるから逃げているのであって、フェアウェルSや大和Sの内容を見れば一目瞭然のように、本来は2番手からの競馬がベストの馬。今回は最内枠にテンの速い(1)ハコダテブショウが入り、同馬を目標にしながらやや離れた2番手で戦えるのは大きな強み。条件が整っている今回は、対抗評価とした。
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本日3番 福島12R 3歳上1勝クラス 芝1200m
◎ (11)レイカットスルー
〇 (10)サウザンサニー
▲ (3)ゴルトリッチ
△ (4)スムースベルベット
△ (6)ウインアステロイド
△ (8)ビッグボーンリタ
△ (12)スティルディマーレ
△ (13)デフィデリ
△ (14)コスモアディラート
結論 馬連11-10,3,4,6,8,12,13,14 (10:10:5:5:5:5:5:5) 複勝11 (50)
PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にサウザンサニー(-9.0pt)、コスモアディラート(-8.3pt)、デフィデリ(-6.3pt)、スムースベルベット(-6.0pt)、ウインアステロイド(-5.7pt)。
能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。
◎ (11)レイカットスルー
新馬戦では後のシンザン記念2着馬ペースセッティング、ファンタジーS勝ち馬リバーラを抑えて勝利し、次走のOP・カンナSでは2着している実績馬。カンナSでは9番枠からやや出遅れて後方から追走。3~4角の外から中団まで押し上げ、最後の直線ではしぶとく伸びて、先に抜け出したウメムスビと1馬身1/4差。レース当日は午前中まで不良馬場で、そこから回復の重馬場で時計が掛かった中、レースが前半3F33秒8-後半35秒6の超ハイペースとなったことで展開に恵まれたのは確か。
カンナSの能力全開が祟って、その後は順調さを欠いたが、前走はひと息入れてダートに起用。前走はあくまで叩き台だったのだろう。そのせいかこの中間は豊富な調教量だ。今回は得意の芝1200m戦で勝負度合いが高そう。ここでの復活を期待する。
〇 (10)サウザンサニー
初めての芝となった前々走のファルコンSで3着と好走した実績馬。前々走は初芝の一戦らしくやや出遅れたが、中団馬群の内目で進めて、4角で中目に誘導。直線序盤は追われてもジリジリだったが、最後までしぶとく伸びて、ラスト1Fでバテた馬を交わして上位2頭に3馬身差まで迫った。
前々走はかなりタフな馬場のハイペースで前が消耗したものではあるが、芝適性の高さは証明できている。前々走からの距離短縮でスタートに課題は残すが、キャリアの浅さや、3歳馬の休養中の成長力からまだ伸びしろがあると見て期待した。