2023年 日本ダービー・目黒記念+9R以降の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2023.05.28
2023年 日本ダービー・目黒記念+9R以降の予想

本日は下記の5レースで終了ですm(__)m。

■Cコース初週で外よりも内が有利

日本ダービーはCコース替わりと気温の上昇も重なり、芝と路盤のコンディションは良好。良馬場なら超絶高速馬場で行われることが大半だ。ここ2年は競馬開催日に雨が降ることが多く、今年も先週時点までは外から差してきた馬が活躍していた。しかし、今年のオークスは3~4角で最短距離を立ち回って4角出口で外、そこから中目に進路を取ったリバティアイランドがぶっち切ったように、中目が伸びていた。Cコース替わりで先週中目だったところが内にかわり、今年はやや内有利が予想される。(実際に昨日は内はマズマズだったが、外は不利だった)

景気づけの本日1番 東京11R 日本ダービー 芝2400m
 ◎ (4)トップナイフ
 〇 (5)ソールオリエンス
 ▲ (1)ベラジオオペラ
 △ (2)スキルヴィング
 △ (8)メタルスピード
 △ (12)タスティエーラ
 △ (14)ファントムシーフ
 △ (16)パクスオトマニカ
 △ (17)ドゥラエレーデ
結論 馬連4-5,1,2,8,12,14,16,17 (15:5:5:5:5:5:5:5) 複勝4 (50)

■有力馬の紹介

◎ (4)トップナイフ

 昨年のホープフルS2着の実績馬。同レースは8番枠からまずまずのスタートを切ってじわっと内に切れ込みハナを主張。早い段階でコントロールして後続を引き付けながらの逃げ。向正面でもペースを引き上げなかったが、2列目の外に1番人気のミッキーカプチーノが控えていたので、後続はそれをマークして動かないまま3角へ。

 3~4角からじわっとペースを引き上げ、4角出口で外から並びかけてきた(17)ドゥラエレーデとともに2列目をやや離して先頭列で直線へ。序盤で追われてすっと後続を離したが、ラスト1Fで食らいつくドゥラエレーデとクビの上げ下げでハナ差2着に惜敗した。行った、行ったの流れに持ち込んでのほぼ完璧な騎乗だった。

 2歳時の本馬は先行策からしぶとく粘る競馬で安定した成績を残していた。3歳初戦の弥生賞は好スタートを切って一旦ハナに立ったが、外からハナを主張する馬を行かせて2列目の最内を追走する形。すでに皐月賞出走への賞金が足りていたこともあり、折り合いに専念する前哨戦仕様のレースぶりだった。

 しかし、本番の皐月賞では出遅れ。得意とする形の競馬は出来なかったが、上がり3Fタイムは2位タイと能力の片鱗は見せた。これは今回のことを考えるとプラスに見ることもできる。

 今年の皐月賞は道悪&激流で消耗度が高く、好走馬はダービーで力を出し切れない可能性が高い。また青葉賞も皐月賞ほどではないにせよ激戦で消耗度の高いレースだった。一方、本馬はその点の懸念が少ない。また例年のホープフルSはレースが緩みなく流れ、消耗度の高いレースになるためにその後の成長に影響を及ぼすことが多いが、昨年はスローペースだったため上位馬はその後レースを順調に使われ、善戦できている。

 鞍上の横山典弘騎手はメディアの取材に対し、前走は出遅れたことで本来の競馬ができず、力を出し切れなかった。と語っており、そのおかげで消耗をあまり気にせず、走ることができる可能性を示唆している。

 本馬はかつてのダービー馬ワンアンドオンリーを思い出させるような戦歴でもあり、4番枠の今回は同馬の如く、上手く内目を立ち回っての上位争いを期待したい。また前記のコメントから、今回は積極策が予想される点も好ましい。

〇 (5)ソールオリエンス

 今年の皐月賞馬。皐月賞は外差し馬場だったなかで1番枠。同レースは好スタートを切ったが、そこからコントロールして最後方付近まで位置を下げ、外へ誘導。道中も最後方に近い位置で外目を追走しながら3角手前で外から進出。そのまま追い出されたがそこまで上がって行けず。スピードが乗ったのが4角だったため、大きく外に振られるロスが生じた。しかし、直線ではしぶとく伸びて中団まで上がり、ラスト1Fでグンと伸びて並ぶ間もなく早めに抜け出した(12)タスティエーラを捉え、1馬身1/4差で完勝した。

 本馬は皐月賞を勝って3戦3勝。東京芝1800mの新馬戦は5番枠からやや出遅れて内の馬と接触したが、そこから二の脚で挽回し、2角では好位の外を追走。本馬は内にいた2番人気レーベンスティールを終始内に閉じ込めるような動きを見せ、最後の直線では同馬は外に出せなくなり、前が壁となった。

 本馬の作戦勝ちかに見えたが、レーベンスティールは中目馬群の狭い間を割って抜け出すガッツを見せ、そこから2頭のマッチレース。激しい叩き合いの中で後続は大きく離された。最後はわずかに外の本馬がクビ差ほど前に出てゴール。結果は上位2頭で3着馬に5馬身以上の差をつけた。

 驚いたのはラスト2Fのラップタイムの11秒0-11秒0。東京芝の中距離新馬戦でついに出てしまったかという数字である。いくら前半5Fが65秒0の超絶スローペースだったとしても、ラスト1Fで減速せずに11秒0は超優秀な数字であることは間違いない。2着のレーベンスティールも先々週の1勝クラスを今年の皐月賞なら3着レベルの指数で勝利している。

 本馬の前走は9R時にまとまって降った雨の影響でかなり馬場が悪化したことや、「ハナ宣言」をしていたグラニットがオーバーペースの逃げを打ったことで展開に恵まれたことは間違いない。しかし、新馬戦で記録したラストの数字から歴史的な名馬になっても不思議はない。無敗の三冠馬コントレイルのように、無敗でダービーを制するのはかなり難しい。また、皐月賞を道悪で展開に恵まれた優勝となると、強いダメージが残る可能性もある。コントレイルのダービー時と比較した場合は臨戦過程では劣勢だ。しかし、新馬戦を見て「ダービー馬が誕生した」と感じたのは間違いない。

▲ (1)ベラジオオペラ

 新馬戦、セントポーリア賞、そして前々走のスプリングSを3連勝した馬。前々走は4番枠からバランスを崩してはいたが、まずまずのスタートを切って、そこから軽く促して中団中目を追走。グラニットが緩みないペースで逃げる流れを、コントロールして離れた中団で脚を温存。3~4角でも同馬が飛ばしていたが、それを追いかけて中団外から進出。4角でかなり外を回って4列目で直線へ。そこからしぶとく伸びて3番手まで上がり、ラスト1Fで粘るグラニット、(3)ホウオウビスケッツを外から捻じ伏せて1馬身1/4差で完勝した

 ただし、前走はタフな馬場で前半4F47秒3-後半4F49秒5のかなりのハイペース。4角でロスを作ったにせよ、展開に恵まれたことで能力が引き出される形となっただけに、前走の皐月賞ではダメージが出ると見て、危険な人気馬に推した。結果は案の定の10着大敗。ただし、15番枠から五分のスタートを切って、そこから押して先行策と外から思い切った入り方をしたことが仇となる。序盤は2番手外、向正面ではタッチウッドが上がって来たので、控えて3番手の外を追走していたが、自ら激流に加わってしまったために、3~4角で中団に呑み込まれ、最後の直線ではジリジリ後退した。

 前々走のように中団外からの競馬ならばもっと上の着順が狙えていた可能性もあるが、前走で凡退したことはダービーに向けては好材料である。皐月賞で力を出し切った馬には疲労が残っている懸念があるが、本馬にはそれがない。もともとの実績を考えれば、ここで大きく変わっても不思議ない。

△ (2)スキルヴィング

 青葉賞の勝ち馬。前走は11番枠からやや出遅れた後、少し内にモタれていたが、そこから立て直しながら中団の外を追走。向正面で隊列がやや横に広がったため、意識的に一列下げて中団のやや後方を追走した。3~4角で前がペースを引き上げ、外々からそれについて行く形。直線序盤ではヒシタイカンの後ろにいたが、同馬の手応えが怪しくなり、ラスト2Fで外に誘導。4列目付近から一気に伸びて先頭列に並び、そこから内の(11)ハーツコンチェルトと叩き合いになったが、それを1/2差で制した。

 前走は3~4角でペースが上がり、4角~直線序盤のラスト3F目が最速地点となったなか、2着馬のひとつ外、全体としてはかなり外々から優勝した内容は評価できる。本馬は新馬戦こそ2着に敗れたが、これは完成度の低さによるものが大きい。本馬のもっさりとした出遅れは毎度のことだが、新馬戦は意識的にかなり押されても進みが悪く、後方2列目外から向正面で中団まで押し上げ、終始外々を回るロスのある競馬でヒシタイカンにクビ差敗れた。

 しかし、その次走の未勝利戦をラスト2F11秒7-11秒2の強烈な末脚で勝利すると、その後、ゆりかもめ賞、青葉賞を連勝しているように東京芝2400mは問題ない。ただ、本馬はこれまでの4戦全て出遅れており、今回2番枠となると後手後手に回る危険性はある。

 ヴィクトリアマイルのスターズオンアース(2番枠で本馬と同じルメール騎手騎乗)みたいに、これまでにないほどの好スタートを決め、内々を立ち回り、最後の直線で馬群を上手く捌ければいいが、その保証はない。またスターズオンアースは内のロータスランドが逃げてくれたことでレースの流れに乗りやすかった面がある。さらに本馬は休養明けの前走で、ハーツコンチェルトとの叩き合いからこれまでにない指数を記録した後の一戦となる。今回は疲れも気になるところだ。

△ (8)メタルスピード

 前々走のスプリングS・3着、前走の皐月賞4着と、3走前から右にモタれる癖が解消されて、一気に上昇した馬。スプリングSは2番枠からやや出遅れて、中団の最内を追走。3~4角まで最内を立ち回り、4角出口で外とロスなく立ち回って、直線で馬場の良いところを走らせたことが好走要因なのは確か。また差し、追い込み馬有利の展開にも恵まれている。

 前走の皐月賞は17番枠から五分のスタートを切って、そこから促されたがあまり進んで行かず、前のタッチウッドが掛かって位置を押し上げて行く中で、中団の外目で我慢。向正面で中団やや前まで上がって、3~4角でも中団の外で脚を温存し、4角で馬場の良い外を回しながら3列目に押し上げて直線へ。序盤で追い出されても伸びはひと息で3番手争いまで。ラスト1Fでも粘っていたが、内の (14)ファントムシーフにアタマ差で競り落とされて4着と惜しい競馬だった。

 前走でも前半で無理をさせず、最後の直線で馬場の良いところを走らせたのが好走に繋がった面はあるが、スプリングSの上位2頭は本番・皐月賞で大敗に対し、本馬は皐月賞で4着とそれなりの走りを見せられたことは、本馬の地力強化を示すものである。タフな馬場を得意としている可能性はもあるが、3走前に超高速馬場だった弥生賞当日の1勝クラスを勝利していることから、馬場が高速化してもある程度はやれると見ている。

△ (12)タスティエーラ

 皐月賞の2着馬。皐月賞は14番枠から五分のスタートを切り、そこからコントロールされていたが、やや掛かり気味に好位直後の外を追走し、ダノンタッチダウンの後ろでレースを進めた。皐月賞は9R時にまとまって降った雨の影響で、8R前よりも馬場が悪化。不良馬場に近い状態で前後半5F58秒5- 62秒1の超絶ハイペースだった。

 3角では前にいたダノンタッチダウンが仕掛けようとするも、超絶ハイペースの影響で動けなくなっていたので、その外から仕掛けてすっと好位外まで上がった。4角でそのまま馬場の良い外々を走りながら2列目で直線へ。序盤ですっと伸びて先頭に立ちラスト1Fでも粘っていたが、外から一気に○(5)ソールオリエンスに差し切られ、1馬身1/4差で2着に敗れた。

 皐月賞で逃げ、先行した6頭全てが10着以下に敗れていることや、本馬より一列前にいた18着ダノンタッチダウンが次走のNHKマイルCで4着に巻き返していることから、明確に前が厳しい流れだった。そんな中で2着に粘ったことは評価できる。皐月賞と同じ中山芝2000mの弥生賞でも勝ちにいく競馬で後続を捻じ伏せる好内容だったことからも、スタミナがあるのは間違いない。

 しかし、タフな馬場で好走すると強いダメージが残ることもあり、皐月賞では重馬場で行われたスプリングS1、2着馬が大敗。そういったこともしばしばある。また本馬は3走前の共同通信杯では好スタートを切りながらも、4列目の外でレースを進め末脚勝負に持ち込んだが、追われてもジリジリとしか伸びなかった。そういったレース内容からも先行してこそのタイプ。オークス時のコナコースト(鞍上はレーン騎手)のように、後ろからになったのでは目もあてられない。

△ (14)ファントムシーフ

 デビュー2戦目の野路菊Sを圧勝し、2歳の時点では牡馬最強の指数を記録した実力馬。同レースは1番枠からまずまずのスタートだったが、そこから促して序盤は2列目の最内を追走。向正面ではトップナイフの外4番手でレースを進めて3角へ。3~4角の下り坂で勢いに乗せ、直線序盤は勢いを生かしてジリジリ伸びて先頭のアリスヴェリテに並びかけた。そこからラスト1Fで突き抜けて2着に2馬身差、3着には8馬身差をつけて完勝した。

 その次走のホープフルSは好位の3~4角で最短距離から前の馬とのスペースを詰め切ったため、4角で外に出せず。しかも仕掛けを待たされ、直線序盤で前が壁でブレーキ。そこから外に出して再度スピードに乗せて行く不利があり、本来の力を出し切れなかった。

 しかし、好メンバーが揃った今季緒戦の共同通信杯を優勝し、能力の高さを見せた。前走の皐月賞は五分のスタートを切り、一旦は好位を取りにいったが、徐々に位置を下げて中団外を追走。結果3着だったが、野路菊S時ほどの指数では走れておらず、力を出し切ったとは言えない一戦だった。今年の皐月賞は道悪でタフな競馬だっただけに、力を出し切った馬には疲労が残っている懸念がある。その点、前走で凡退したことはダービーに向けて好材料だ。

△ (16)パクスオトマニカ

 プリンシパルスSの覇者。前走のプリンシパルSは3番枠からまずまずのスタートだったが、そこから押してハナを取り切り、向正面で12秒台後半とペースをかなり落とし、息を入れて3角へ。3~4角でもペースを上げず、2列目が本馬に並びかけて来たが、4角出口で軽く仕掛けて先頭列を維持。直線序盤で追い出されるとすっと抜け出して半馬身、ラスト2Fで外から伸びてきたアヴニールドブリエに対してじわっと離して1馬身半差。ラスト1Fでやや差を詰められたが、粘りとおして1馬身差で完勝した。

 前走は前半5F62秒4-後半5F58秒8とかなりスローペースで逃げられたことが好走要因である。しかし、本馬は3走前の若竹賞で押してハナを主張→一旦、落ち着かせる→外からマイネルカーライルが絡み、ペースを引き上げる→またペースを落とすという、リズムが狂う乗り方をさせながらも、最後の直線で後続を離し、重賞レベルに準ずる指数をマークして勝利している。

 本馬はかなりのレース巧者で、このタイプは距離が伸びるほど、より他馬に対して優位性が作れるはず。菊花賞くらい距離があってもいいと見ているが、芝2000mよりも芝2400mだろう。不利な外枠に入ってしまったが、前半でリードを奪って、後続馬との優位性を作れれば、ここでもチャンスがありそうだ。

△ (17)ドゥラエレーデ

 デビュー2戦目の札幌芝1800mの新馬戦ではドゥーラには1馬身3/4差敗れたものの、時計の掛かる馬場で逃げて3着馬に5馬身差を付けた内容は、十分に褒められるものだった。本馬はその次走でダートの未勝利戦を勝ち、その次走の東京スポーツ杯2歳Sではシルトホルンと競り合ってペースを引き上げ、差し、追込馬台頭の流れを演出。同レースは先行馬にはとても厳しい流れだったが、小差の4着に粘った内容は濃く、能力の高さを感じさせた。

 すると次走のホープフルSでは、11番枠からまずまずのスタートを切って、内の◎(4)トップナイフの外2番手を追走。トップナイフをマークして乗り、4角出口で同馬に並びかけて直線へ。序盤ではトップナイフに3/4ほど出られたが、ラスト1Fでしぶとく粘り込む同馬をハナ差捉えて優勝した。トップナイフのコメントにも綴ったように、ホープフルSは前有利の展開に恵まれた面があったが、今回も皐月賞や青葉賞組に不発によって恵まれる可能性はある。

 本馬は前走でUAEダービーに出走し、そこで2着に善戦。芝の方が成績が良い馬だが、負けて強しの内容で好調ぶりをアピールしている。また前走の厳しいダート競馬の経験は、今回の粘りに繋がるはず。不利な外枠に入ってしまったが、前で上手くレースの流れに乗れれば通用しても不思議ない。
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本日2番 東京12R 目黒記念 芝2400m
 ◎ (10)ヒートオンビート
 〇 (13)セファーラジエル
 ▲ (7)ディアスティマ
 △ (14)バラジ
 △ (16)サリエラ
 △ (6)プラダリア
 △ (11)アーティット
 △ (15)アリストテレス
結論 馬連10-13,7,14,16,6,11,15 (10:10:10:10:4:4:2) 複勝10 (50)

■目黒記念は長距離適性が重要

 ダービーDayの最終レースとして定着した目黒記念。このレースは、芝2400mのダービーよりも距離が100m長いだけ。スタンド前の坂下からスタートし、すぐに坂を上るコースになるので、スローペースになりやすいが、直線の坂を2度も上ることになるため、ダービーなどの一連の東京芝2400mの重賞よりもスタミナが要求される。

 ダービーが中距離指向の強いレースとするならば、目黒記念は長距離指向の強いレース。実際に過去10年の3着以内馬を見ても30頭中23頭が前走で2400m戦以上を使われていた馬だった。また前走で2200m戦以下を使われていた7頭中、4頭に芝2400m以上の重賞で連対実績があった。長距離適性があって、実力もある馬を狙うのがこのレースのポイントだ。

■有力馬の紹介

◎ (10)ヒートオンビート

 昨年の日経賞では、タイトルホルダーとクビ+クビ差の3着と好走した馬。昨年の日経賞はタイトルホルダーが天皇賞(春)の前哨戦に徹し、前半3F63秒6-後半3F59秒0の超絶スローペースで逃げたものであり、本来の能力を出し切っていないが、2列目の外で流れに乗っての3着は、GⅡのここなら褒められる実績だ。

 同馬はその後の七夕賞でも2着、アルゼンチン共和国杯でも3着に善戦している。昨秋のアルゼンチン共和国杯は、16番枠から五分のスタートを切って、好位の中目を狙って進出。道中は(2)カントルの後ろの好位の直後でレースを進め、3~4角でしっかりと同馬を追い駆けたが、直線序盤でキングオブドラゴンが内ラチに接触した不利を少し受け、外に立て直すロス。しかし、そこからジリジリ伸び、カントルを捉えて3着を確保した。

 前走の日経賞は、スタミナが不足する休養明けで極悪馬場。12番枠からまずまずのスタートを切って、意識的に促されて好位を狙ったが、コーナーワークで無理せずに中団に控える形。しかし、向正面で中団の外から上がって3角手前で好位のカントルの外に出して行く、勝ちに行く競馬をしたために、最後の直線でジリジリになって6着に敗れた。

 タイトルボルダーが逃げて、前半5F62秒8-後半5F62秒0の緩みないペースを早めに動いて3~4角の外を回ってはさすがに苦しかったはず。しかし、前走の厳しい競馬の経験は、今回の粘り強化するはず。実際に日経賞時、好位でレースを進めて10着に大敗したカントルは、次走のメトロポリタンSで2着に巻き返している。そのメトロポリタンSでは当方、カントルに◎だったが、今回も二匹目のドジョウを狙う。

〇 (13)セファーラジエル

 前々走の大阪ハンブルクCで2着、前走のメトロポリタンSでも4頭接戦の4着と好走した馬。前々走、前走ともかなりのスローで2番手、3番手と展開に恵まれた面があるが、今回もスローペースの好位で流れに乗せそうなメンバー構成。本馬は3走前の美濃Sの逃げ切り勝ちを始め、距離を延ばして楽に前に行けるようになってからは高水準で成績が安定しているので、ここも有力だ。

▲ (7)ディアスティマ

 2020年の中山芝2500m戦、2勝クラスのグッドラックハンデでは大外16番枠からトップスタートを切って逃げ、7馬身で圧勝した馬。この時点でオープン級の指数を記録し、その後は芝3200mの松籟Sや芝2600mの札幌日経賞OPを勝利するなど長距離戦で活躍した。

 本馬はその後、靭帯炎で長期休養を余儀なくされたが、前々走の日経賞で復活。前々走は極悪馬場ながら緩みないペースで逃げるタイトルホルダーの2番手外と同馬を追い駆ける競馬。4角までは何とかついて行くことができたが、最後の直線ではさすがに離されての3着だった。しかし、これがスタミナが不足する休養明けでの走りだったと考えると上々。

 前走の天皇賞(春)は、休養明け好走の反動で進みが悪く、前に行けずに9着に敗れたが、今回は巻き返しが期待できる。ただ超絶高速馬場だと、スピード不足で逃げてリードを奪い切れず、後続馬の決め手に屈する可能性もあるので3番手評価とした。
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本日3番 東京9R 薫風S ダ1600m
 ◎ (15)ミッキーヌチバナ
 〇 (6)カラフルキューブ
 ▲ (16)ベストフィーリング
 注 (4)ジョディーズマロン
 △ (13)プラチナトレジャー
 △ (14)ロコポルティ
 △ (2)リキサントライ
結論 馬連15-6,16,4,13,14,2 (14:14:10:5:5:2) 複勝15 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にミッキーヌチバナ(-25.0pt)、カラフルキューブ、サトノアポロン(ともに-20.7pt)、メンアットワーク(-19.7pt)、グランツアーテム(-19.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (15)ミッキーヌチバナ

 前々走の上総Sでは好位の中目で流れに乗り、最後の直線で後続を引き離したベストリーガード(その後のOPで連続小差の2着)に唯一迫って2着と好走した馬。同レースでは3着馬を3馬身引き離し、OP通用級の指数を記録した。前走の梅田Sは休養明けの前走で好走した反動で指数ダウンの3着だったが、大きく崩れていない。今回のメンバーでは能力値1位。ここは巻き返しを期待する。
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本日4番 東京10R むささき賞 芝1800m
 ◎ (5)ローシャムパーク
 〇 (11)シンボ
 ▲ (7)デビットバローズ
 注 (17)ルージュリナージュ
 △ (2)ストロングウィル
 △ (8)モーソンピーク
 △ (10)スパイラルノヴァ
 △ (12)パーソナルハイ
結論 馬連5-11,7,17,2,8,10,12 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝5 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にローシャムパーク(-17.7pt)、デビットバローズ、ボーンディスウェイ(ともに-16.3pt)、シンボ(-15.7pt)、グランディア(-15.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (5)ローシャムパーク

 デビュー4戦目、時計が掛かる馬場で行われた山藤賞を古馬3勝クラス級の指数で圧勝した素質馬。前々走の2勝クラスはテンに置かれて中団からの競馬になったが、向正面の外から進出し、3角では好位の外。4角で先頭列の外の(9)ボーンディスウェイに並びかけると、最後は後続を引き離して勝利した。このレースでは2着ボーンディスウェイとは1馬身1/4差だったが、3着馬にはさらに3馬身半差を付けており、オープン級の指数での勝利。とにかくまともに走れば強い馬だ。

 前走はスタミナが不足する休養明けで、スプリングSと同日のタフな馬場で、外々から勝ちに行って能力を出し切れなかったが、良馬場の東京ならば巻き返して当然だ。
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本日5番 京都10R 安土城S 芝1400m
 ◎ (12)ママコチャ
 〇 (8)プルパレイ
 ▲ (13)テンハッピーローズ
 △ (5)サンライズオネスト
 △ (10)ルプリュフォール
 △ (3)コムストックロード
 △ (16)ミッキーブリランテ
 △ (17)ザイツィンガー
結論 馬連12-8,13,5,10,3,16,17 (10:10:10:10:6:2:2) 複勝12 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にサンライズオネスト(-18.7pt)、ミッキーブリランテ(-18.0pt)、サトノラムセス、ママコチャ、ザイツィンガー(ともに-17.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (12)ママコチャ

 4走前の豊栄特別では2勝クラスの一戦で、オープン級の指数を記録した実力馬。前走の阪神牝馬Sはやや出遅れ、そこから終始折り合いを欠く競馬。向正面で外に出して一気に上昇というロスの多い競馬になっているだけに、9着失速も仕方ない。しかし、スピード面が落ちていないことは感じさせる内容だったので、休養明け2戦目の今回は息持ちの良化が見込める。順当な上昇に期待する。

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