前売りの段階でプレサージュリフトが1番人気に支持されていたのには驚いた。本馬はゲートがかなり悪く、二の脚も遅く、かといってメンバー最速クラスの末脚で上がってこられる馬でもない。芝2000mの前走・秋華賞でも16番枠から出遅れて後方2列目からの競馬となっているだけに、オークスくらいまで距離があればともかく、マイル戦のここだとほぼ確実に置かれる公算が高い。
もしかすると後方強襲が決まるほどペースが速くなるという見立てなのかもしれないが、その要素はメンバーを考慮した場合に低い。本馬が前走から急成長しているならば話は違ってくるが、過去振り返り予想の山崎的視点では危険な要素しか感じない。
本日1番 中京11R 京都金杯 芝1600m
◎ (4)アルサトワ
〇 (1)ベレヌス
▲ (10)マテンロウオリオン
△ (3)ピースワンパラディ
△ (7)イルーシヴパンサー
△ (9)ダイワキャグニー
△ (6)タイムトゥヘヴン
△ (15)シャーレイポピー
結論 馬連4-1,10,3,7,9,6,15 (10:10:10:10:4:3:3) 複勝4 (50)
◎ (4)アルサトワ
4走前の阪神芝1800m戦、大阪城Sを重賞通用レベルの好指数で勝利した馬。4走前は11番枠から五分のスタートを切って、二の脚の速さで一旦先頭に立ったが、内からハナを主張するサトノフェイバーに行かせてその2番手を追走。3~4角で前との差を詰め、4角で前に並びかけると、直線序盤で抜け出し、外から迫るカレンシュトラウス(次々走でオープン勝ち)の追撃を1/2差振り切っての勝利だった。レースは前半4F47秒2-後半4F46秒1のややスローペースだったが、勝ちに行く競馬で勝利した内容は十分に褒められるものだ。
その次走の新潟大賞典は激走の疲れが祟ったようで、レース中に鼻出血を発症し、出走制限により休養。鼻出血を発症すると再発防止の観点から強い追い切りが出来なくなるため、その後しばらくスランプになる馬が多いが、本馬は復帰戦の前々走・ポートアイランドSでもマイペースで難なく逃げ切った。
前走の富士Sは休養明け好走後の一戦で、外差し馬場。前と内を通った馬には厳しい流れだった。実際に外から先行して7着に敗れたラウダシオンが次走の阪神Cで3着(11番人気)、出遅れを挽回して最内を先行し、12着に敗れたノルカソルカが次走のキャピタルCで3着(13番人気)と巻き返している。このことから逃げ馬アオイクレアトールに競り掛けに行った本馬の巻き返しがあってもいいはず。
今回は(1)番枠のべレノスの2番手が狙えるメンバー構成で、(16)ミッキーブリランテが京成杯AH時のように捲ってこなければペースが落ち着く公算が高い。本馬は現時点は7番人気だけに絶好の狙い目だ。
〇 (1)ベレヌス
3走前の中京記念(小倉芝1800m)で初重賞制覇を達成した馬。3走前は14番枠から五分のスタートを切って、押してハナを主張。内から突っ張るベステンダンクの前に出て内に切り込み、しっかりリードを奪うと、そこからペースをコントロール。向正面からじわじわペースを引き上げ、4角で2列目の各馬が上がって来たところでスパート開始。ラスト1Fで甘くなったが、外から迫るカテドラル、ファルコニアらの追撃を1/2差凌いでの優勝だった。
前々走の京成杯オータムHでは、1番枠からまずまずのスタートを切ってハナを主張したが、外枠の(16)ミッキーブリランテに一気に上がって来たので、同馬に先頭を譲って2番手からの競馬になったが、結果2着の同馬と0.5秒差(5着)と悪くない内容だった。前走の福島記念ではユニコーンライオンが逃げる展開で3番手を追走して3着に敗れたが、タフな馬場で距離延長、そして5F通過が59秒4とペースが速かったことが応えたもの。
今回は前々走同様に本馬が1番枠でミッキーブリランテが外枠ではあるが、確率諭で言えば、本馬が逃げる公算が高い。確かに中山芝1600mは内が有利なコースで、京成杯オータムH当日も内が有利な馬場状態だったが、中京芝1600mも1~2角の引き込み線からのスタートで内有利なコース。そのうえAコース替わりの今開催は一昨年、昨年と内有利の傾向を見せているだけに、◎アルサトワとセットで狙いたい。
▲ (10)マテンロウオリオン
昨春のNHKマイルCの2着馬。同レースでは1番枠から出遅れ、後方2番手を追走。3~4角で中目を通して、4角出口で外へ誘導すると、良い脚を持続させて、先に動いて先頭に立ったダノンスコーピオンにクビ差まで迫った。NHKマイルC当日は、出遅れて差しに転じた18番人気馬カワキタレブリーの3着が記憶に残るように、外差し馬場。またレースが緩みなく流れており、本馬の2着は展開に恵まれた面は否めない。
ただ近2走で能力を出し切っているかというと、決してそうではない。秋緒戦の前々走・スワンSは、6番枠から出遅れ、位置を下げ切って最後方から。緩みない流れの芝1400mでは、さすがに届かない横山典騎手の失敗パターンの位置取りだったが、外から一気に伸びて勝ち馬ダイアトニックに0.5秒差(7着)まで迫った。
また前走のマイルCSは外差し馬場の1番枠。トップスタートを切って先頭に立った2番枠のウインカーネリアンの後ろにいたが、同馬が外から前を主張する各馬に行かせ、位置を下げたためにブレーキをかける形。このため中団の内々で包まれ、3~4角でさらにペースが落ち着いたために包まれたまま。最後の直線で外に出せず、馬場の悪化した最内からスパートするしか術がなかった。
結果、外差し各馬に屈する形で10着に敗れたが、大外から差し切って優勝したセリフォスと0.7秒差とここでも大きく負けていない。NHKマイルCで先着したセリフォスに差を広げられてしまったのは、同馬自身が成長したのもあるが、本馬が不利な競馬を強いられたことも影響している。今回、NHKマイルC時のようにペースが上がって欲しいところではあるが、メンバー最速クラスの末脚で上がってこられる馬なので、極端なスローペースでなければ上位争いに加われると見ている。
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中山金杯は先週のホープフルSと同じ中山芝2000mが舞台。ホープフルSはこちらでは予想を変えてしまてしっかり仕留められなかったが(すいません💦)いい線までいったレース。
ホープフルSは大本命馬ミッキーカプチーノが2列目外にいたことで、後続が捲れなくなったことが、前2頭を残らせてしまった理由。つまり、ミッキーカプチーノより前に出て、同馬にマークされることを恐れたということだ。
今回も捲って好走した実績がある馬が不在なだけに、前を残らせてしまう公算が高いと見ている。先週Aコースから今週Cコースに替わればなおさらだろう。今回コスモカレンドゥラが初めてのブリンカー着用で挑むが、同馬もエヴァーガーデンもフェーングロッテンもハイペースで飛ばして良いタイプではないだけに、前目と内目が有利な決着になると見る。
本日2番 中山11R 中山金杯 芝2000m
◎ (12)ウインキートス
〇 (8)カレンルシェルブル
▲ (3)ラーグルフ
注 (1)マテンロウレオ
△ (2)クリノプレミアム
△ (5)フェーングロッテン
△ (15)レッドランメルト
△ (16)ゴールドスミス
△ (17)エヴァーガーデン
結論 馬連12-8,3,1,2,5,15,16,17 (10:10:10:7:7:2:2:2) 複勝12 (50)
◎ (12)ウインキートス
一昨年の目黒記念では、今回の出走馬中NO.1の指数を記録して、初重賞制覇を達成した馬。同レースでは5番枠からまずまずのスタートを切って、外からハナを主張してきたトップウイナーに行かせて、2番手を追走。前2頭が後続をどんどん引き離して行くが、後続は追い駆けようとしなかった。2番人気馬ヒートオンビートが3角から動こうとしていたが、3~4角でダンスディライトに蓋をされて動くに動けず、最後の直線でも進路確保にスムーズさを欠いてしまったのが、前を残らせた要因だろう。
レースは前半5F64秒0-後半5F58秒0の超絶スローペース。しかし、本馬は2番手から直線序盤で先頭に立ちながらも、上がり3F最速タイムのヒートオンビートと0.1秒差しか差がなかったのだから、後続馬に対して完勝の内容だったと言える。
本馬はその次々走のオルカマーで2着と好走した後、相手が強かったこともあって不振だったが、今年の目黒記念では逃げて2着と善戦。休養明けの前々走オールカマーでもBコース→Cコース替わりの中山芝2200m戦で、内が圧倒的に有利な馬場を3番枠を利して3番手の最内から3着に善戦した。
前走のエリザベス女王杯は15着に大敗したが、同レースはAコース使用最終日で朝から雨が降り続き、一気に外差し馬場へと変貌。11番枠より外の枠の馬が掲示板を独占する外枠の差し馬が断然有利の状況下で好位の最内を追走したのでは15着大敗も仕方ない。本馬の外を追走して16着に大敗したウインマイティーが次走の有馬記念で6着に巻き返していることからも、本馬の巻き返しがあって不思議なく、先行馬が有利な展開になれば、馬券圏内突入まであると見ている。
○ (8)カレンルシェルブル
3勝クラスでは善戦はするものの、なかなか勝ち上がれなかったが、前走の魚沼Sを勝ち上がってようやくオープン入りを達成した馬。4走前の緑風Sではまずまずのスタートを切って序盤は好位だったが、外から前を主張する馬に行かせて中団の中目を追走。最後の直線では、後のジャパンCの覇者ヴェラアズールの進路をカットして最内を突いて抜け出したアルビージャを交わせなかったが、その直後から伸びてきたヴェラアズールをアタマ差交わして2着と好走した。
このことからも重賞のここでも通用する能力の持ち主であることがわかるはず。本馬は昨秋の関ケ原Sで2着、魚沼Sでは勝利しており、近走の勢いもあるが、昨秋以降の現4歳馬の活躍と現5歳馬の不振が影響しているのか(?)、5歳馬の本馬は現時点で6番人気と人気がない。しかし、今回で人気の4歳馬たちと互角の力は持っており、これまで幅広い展開に対応していることから対抗評価とした。
▲ (3)ラーグルフ
前走で3勝クラス・甲斐路Sを勝利した、勢いのある4歳馬。前走
は3番枠からまずまずのスタートを切ったが、そこからコントロー
ルして中団最内を追走。3~4角では包まれないように外に出し、最
後の直線ではジリジリ伸びて勝利した。前走はブリンカー着用の逃
げ馬が大逃げを打って、前半5F57秒9-後半5F60秒1のかなりのハイ
ペースになったこともあり、展開に恵まれ、2着馬に2馬身差をつけ
ての完勝だった。
本馬は前走で自己最高指数を記録した後の一戦になるが、その後に休ませて成長を促されている点が、12月からの続戦でトップハンデ57.5Kgを背負う(1)マテンロウレオ以上に好感が持てる。同馬も末脚型だった春から一転、先行力を身に付けてアンドロメダS1着、中日新聞杯2着と勢いがあるが、ラーグルフを4歳馬の筆頭とした。今回も前走と同じ3番枠で、マテンロウレオよりも前の内を取れる優位性がある。
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本日3番 中山12R 4歳上2勝クラス 芝2000m
◎ (12)ノーダブルディップ
〇 (1)ローシャムパーク
▲ (3)ポッドヴァイン
△ (10)アドマイヤハレー
△ (13)ボーンディスウェイ
△ (14)マイネルクリソーラ
△ (5)タイセイドリーマー
△ (7)ヴェールランス
△ (11)ウインチェレステ
結論 馬連12-1,3,10,13,14,5,7,11 (20:6:6:6:6:2:2:2) 複勝12 (50)
PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にローシャムパーク(-16.7pt)、マイネルクリソーラ(-13.7pt)、アドマイヤハレー(-13.0pt)、ヤマニンプレシオサ、ウインチェレステ(ともに-10.0pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。
◎ (12)ノーダブルディップ
3走前の調布特別で2着と好走した馬。3走前は1番枠から五分のスタートを切って、二の脚で先頭に立ったが、外からハナを主張するアールバロンに行かせて、2列目の最内を追走。終始最内を立ち回り、最後の直線でアールバロンの外から伸びて、同馬に3/4差まで迫った。
休養明けの前走はオーバーペースの大逃げを打ったテーオーシリウスの2番手。差し馬の競馬になったために8着に大敗したが、今回は逃げ、先行馬が手薄のメンバー構成。先週Aコースから今週Cコースに替わる中山芝も好ましく、ここは本馬の巻き返しに期待した。内に切り込んで前の位置を取りに行く、(11)ウインチェレステのひとつ外枠というのも競馬がしやすいだろう。___________________________________
本日4番 中京12R 4歳上2勝クラス 芝1600m
◎ (7)サトノヘリオス
〇 (4)カワキタレブリー
▲ (1)サトノペルセウス
△ (8)ショウナンアデイブ
△ (3)ヒルノショパン
△ (5)エアミアーニ
△ (6)タイゲン
結論 馬連7-4,1,8,3,5,6 (15:10:10:5:5:5) 複勝7 (50)
PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にカワキタレブリー(-14.3pt)、サトノペルセウス(-11.3pt)、タイゲン(-10.3pt)、ショーヒデキラ(-9.7pt)、エアミアーニ、テーオーアマゾン(ともに-9.3pt)。能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。
◎ (7)サトノヘリオス
3走前のラジオNIKKEI賞で3着と好走した馬。3走前は1番枠からスタート直後に外の馬と接触し、後手を踏んだが、そこから無理をさせずに中団の最内で折り合う競馬。終始最内を立ち回り、最後の直線入り口で中目の狭い間をこじ開けると、しぶとく粘って内から粘る前2頭に迫った。レースがややハイペースで流れて、差し馬向きの流れになったことを考慮しても、フェーングロッテン(本日の中山金杯で2番人気)と0.2秒差なら上々だろう。
休養明けの前走・甲府特別では、大外12番枠から出遅れて3走前のように前に壁が作れず、折り合いを欠いて好位の外まで上がって行く競馬。結果、最後が甘くなって5着に敗れた。今回も前走時に逃げたテーオーアマゾンやヒルノショパンが前に行く組み合わせでペースが速くなりそうもないが、今回の枠なら前に壁が作れる優位性もあるし、マイル戦ならある程度行かせてしまっても問題ないと見ている。前々走から3Fの距離短縮となった前走でテンに置かれなかったあたりから、この距離も悪くない。
○ (4)カワキタレブリー
昨春のNHKマイルCでは、本日の京都金杯で1番人気に支持されているマテンロウオリオンとクビ差3着と好走した馬。同レースは外差し馬場&緩みない流れ。10番枠から出遅れて、差しに転じたことが好走要因だが、それでも勝ち馬ノンスコーピオンにクビ+クビ差は評価できる。
本馬はその後に休養し、復帰してからの2戦がやや振るわなかったが、前走では2着と復調の兆し。前々走から1Fの距離短縮だったために、8番枠から好発を切りながらも二の脚でやや置かれて控える競馬。後方の最内を追走し、4角で中目に中目に出されたが、最後の直線では進路がなく、再び内に進路を切り替えてしぶとく脚を伸ばした。
芝1400mの前走でも意外と悪くはなかったが、やや忙しい競馬になっていただけに、マイル戦でさらに前進すると見る。また、前走で芝1400mを使ったことで今回は追走が楽になるだろう。ある程度前の位置を取ってくる公算が高い。