2022年 ジャパンC&京阪杯予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2022.11.27
2022年 ジャパンC&京阪杯予想

本日は重賞2本立て✨ ジャパンCは例年よりも高速馬場の東京に、外国馬がどこまで対応できるかになるでしょう。

本日2番 東京12R ジャパンC 芝2400m
 ◎ (15)シャフリヤール
 〇 (1)シムカミル
 ▲ (14)ダノンベルーガ
 注 (2)オネスト
 △ (3)ヴェルトライゼンデ
 △ (8)デアリングタクト
 △ (11)カラテ
 △ (18)ボッケリーニ

 ■意外と内差しが決まる

 秋の東京開催最終日に行われるジャパンCは、「そろそろ外差しが決まるのではないか?」と思われながらも、意外と内~中目の差しが決まることが多いです。実際に過去5年で1枠の馬が3勝2着2回と好走しています。2週前からCコースに替わることで、内がそこまで悪くないというのもありますが、近年のジャパンCはスローペースの後半勝負。3~4角で外を回ってロスを作ると不利なことも影響しているようです。

 今年も逃げ馬の出走がユニコーンライオン1頭のみ(仏国のシムカミルの本質は折り合いたいタイプ)で、スローペースが濃厚の組み合わせ。今週末は晴れ予報でもあるだけに、外よりも内有利の想定で予想を組み立てたいもの。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (15)シャフリヤール
 
 昨年のダービー馬であり、秋のジャパンCでも3着と好走した素質馬。昨秋のジャパンCは4番枠から好発を切ると、外の馬を行かせて2列目の最内を追走。1角で進路が狭くなりバランスを崩して内ラチに激突、そこで3列目に下がり、向正面は3列目の中目を追走。3角手前でキセキが先頭に立って、一気に差を広げにかかりましたが、ここでは動かず、4角で動き2列目のオーソリティの直後に付けました。

 ここで外からコントレイルに蓋をされ、直線ではオーソリティとの間に挟まれ怯む場面もありましたが、コントレイル、オーソリティに次ぐ3着に善戦しました。昨秋のジャパンCはコントレイルが自己最高指数で優勝しましたが、そこで同馬と0.5秒差なら上々。スムーズな競馬が出来ていれば、もっと差を詰められていたでしょう。

 本馬は今春のドバイシーマクラシックを優勝。ゲート8番から好発を切ってそこからコントロールしながら、序盤はオーソリティとのハナ争いになりましたが、最終的に2列目の最内に収まりました。最後の直線でひとつ外に出されると、ラスト200mでしぶとく抵抗するオーソリティを競り落とし、ラスト100mで抜け出して完勝。自己最高指数を記録する強い内容でした。

 このレースはそれまで逃げる競馬を経験していなかったオーソリティが逃げて2着に善戦したように、ややスローペースではありました。しかし、時計の掛かる芝だったことを考えれば、前から押し切るのはけっして楽ではなかったはず。

 本馬はドバイシーマクラシックで2列目からの競馬で結果を出したことで、以前よりも勝ちにいく競馬をすることが多くなりました。前々走のプリンスオブウェールズSも2番手からの競馬、前走の天皇賞(秋)も8番枠からひとつ外のジャックドールが内に切れ込んできたため、3列目からの競馬となりましたが、2列目を狙おうとしていました。

 これにより最初の2角ではジャックドール直後の外を回ることになり、3~4角でも中団の外々からの競馬。4角ではジャックドールを見ながら離れた4列目となりました。最後の直線では伸びあぐねて5着に敗れましたが、序盤で先行争いに加わらずに中団の内目を上手く立ち回れていれば、また違う結果になったと見ています。

 もちろん、前走は休養明けの影響もあったはず。今回は内~中差し傾向の強いジャパンCで15番枠。この枠だとまた好位の外々からの競馬となる可能性もありますが、ひと叩きされて前進が見込めることや、前走時よりも相手が楽になったことを考えると有力でしょう。

 〇 (1)シムカミル

 前々走のパリ大賞典は前半3F63秒41-後半4F59秒02(日本の計測方法だと、前半が約1.0秒速い)の超スローペース。ゲート1番からまずまずのスタートを切って、コントロールしながら楽に主導権を握ると、道中も変わらず先頭。3角の下りでじわっとペースを引き上げ、フォルスストレートでは後続の仕掛けを待って直線。ラスト300mくらいで外から一気に(2)オネストに交わされましたが、ラスト200mで盛り返して0.1秒差の2着。

 前走のニエル賞は、ゲート3番からまずまずのスタートを切ったものの、ひとつ外枠の馬がトップスタートを切ってハナを主張していくので、それを行かせて2列目の内に収めました。ここはペースがパリ大賞典ほど遅くはありませんが、しっかり折り合って3角。
前が少し離して2列目の外の馬が動いたことで3列目になりましたが、そこでは我慢してフォルスストレートでじわっと前の馬との差を詰めていく形。直線序盤で早々と先頭に立つと最後までしぶとく伸び、外から迫るラッソーを3/4差で振り切って優勝しました。

 本馬は欧州馬としてテンのスピードがあるので、今回のメンバーならば2列目、悪くても3列目の内を狙えるはず。また本馬は直線で抜け出すとソラを使う面があり、スピードの違いで逃げ馬をやっているだけで気性は差し馬。それだけに今回ユニコーンラインを見ながら、内枠の利を生かしたレースが出来るのも好材料でしょう。

 ▲ (14)ダノンベルーガ

 デビュー2戦目で共同通信杯を優勝し、続く皐月賞、日本ダービーでも4着に善戦した素質馬。皐月賞では1番枠からまずまずのスタートを切って好位のやや後ろ、道中も前の馬との距離を保って追走。3角で前の馬との距離を詰め、4角で3列目から狭い最内を突き2列目まで押し上げて直線に入りました。

 直線序盤ではひとつ外に出し先頭のアスクビクターモアに内から並びかけ、同馬を競り落としたものの外から差されて4着。皐月賞当日は馬場の内が悪化していたことから(逃げたアスクビクターモアが5着を死守しているように、致命的ではなかった)、不利な競馬を強いられたと見られ、日本ダービーではまさかの1番人気に支持されましたが、ここでも4着に敗れました。

 日本ダービーはデシエルトが逃げて緩みない流れだったことを考えると、中団馬群の中目という位置は悪くありませんでした。しかし、本馬マークで乗ったドウデュースや出遅れて後方3番手からの競馬となったイクイノックスに差される形。展開は上位2頭に向きましたが、それらに2馬身離され、2列目でレースを進めたアスクビクターモアを交わせなかった点は、やや疑問の残る内容でした。

 しかし、やはり素質馬。休養明けとなった前走の天皇賞(秋)では成長を見せ3着に好走。ラスト1Fで逃げたパンサラッサとは勝ったイクイノックスは10馬身、本馬は8~9馬身差はありましたが、そこから一気に差を詰めてパンサラッサとクビ差の3着。こういう派手なレースをすると、差した2頭が強いと思われがちですが、前から大きく離れた中団中目で脚をタメたことでイクイノックスに次ぐ、上がり3Fタイムを引き出せたことが大きいのも事実。

 今回は逃げ馬がユニコーンライオンのみのメンバー構成。そうなるとペースが上がりにくいでしょう。勝つことを意識した場合はある程度は動いて位置を取りに行く必要があり、その場合は前走のような決め手を使えない危うさはあります。しかし、今回は◎シャフリヤールのひとつ内枠に入ったことで、同馬をマークして乗れる優位性があり、そういう競馬ならある程度は脚がタメられるはず。末脚を生かせれば崩れにくい馬なので、3番手評価としました。

 注 (2)オネスト

 国外遠征となった前々走の愛チャンピオンSでは2着と好走し、国際級の能力の持ち主であることを証明した3歳馬。前々走は重馬場で前半5F70秒47-後半5F61秒26とペースが上がらない中、4番枠から出遅れて最後方からの競馬。そこから一列上げて後方2列目の内目を追走。道中は前にスペースを作って追走していましたが、3~4角で3列目辺りまで上がって直線へ。

 序盤で先頭列に並びかけ、早めに抜け出したところで外から上がってきたルクセンブルグとのマッチレースになりました。最後にルクセンブルグに半馬身ほど前に出られての2着でしたが、仏ダービー馬ヴァデニに1馬身1/4差つけたことは十分に褒められる内容でした。

 前走の凱旋門賞では愛チャンピオンSで2着好走の疲れもあったようで10着と大敗。今回はそこからの臨戦となります。ジャパンCで好走する海外馬の共通項は、前走で力を出し切らず、余力を残して来日しているかどうか。これが最大のポイントで、凱旋門賞勝ち馬は何度も馬群に沈んできました。

 一方で好走しているのはファルブラヴ、ポリシーメイカーなどの凱旋門賞大敗組。日本馬でも前走凱旋門賞大敗のジャスタウェイ、ヴィクトワールピサが次走で巻き返し、好走しています。このようにもともと能力が高く、前走の凱旋門賞で力を出し切れなかった馬は巻き返しが期待できます。

 本馬の能力は申し分なく、ここに向けてのステップも好材料。ただ近走出遅れが続いているようにゲートが甘い点が不安。仏国や愛国でも出遅れテンに置かれるとなると、日本の高速馬場で今回のメンバーだと、スローペースでも後方からの競馬になってしまう可能性が高いです。それでも対欧州馬なら抜群の決め手を見せているだけに、日本の馬場に対応できれば一発ありそうです。

 △ (3)ヴェルトライゼンテ

 3歳時はコントレイルのライバルとして活躍し、古馬初対戦となった前々走のAJCCでは、2着と好走した馬。3走前は不良馬場でラスト1Fが13秒3と大きく減速したように、消耗度の高いレース。中団馬群の中目でレースを進めた本馬は展開に恵まれた面はありますが、アリストテレスに半馬身差まで迫った内容は上々でした。

 AJCCが消耗度の高いレースになってしまったために、優勝馬アリストテレスや3着馬のラストドラフトはその後が不振。本場自身もその後に屈腱炎を発症してしまいました。しかし、前々走の鳴尾記念では屈腱炎を克服しての優勝しました。

 前々走は3走前から一転して超高速馬場でかなりのスローペースになりましたが、好位直後の最内を立ち回り、4角出口で外に出されると、直線序盤で馬群を捌いて一気に先頭に立っての完勝でした。前々走は前半でいつもより前の位置でレースを進めたために最後に甘さを見せましたが、後のエリザベス女王杯の覇者ジェラルリーナの追撃を半馬身しのいだことを考えれば上々です。前走のオールカマーはどの反動で7着に敗れましたが、ここで巻き返しがあっても不思議ないでしょう。

 △ (8)デアリングタクト

 一昨年に牝馬三冠を史上初の無敗で達成し、伝説のジャパンCではアーモンドアイ、コントレイルに続いて3着と好走した馬。ジャパンCはキセキの大逃げで前半5F57秒9-後半5F61秒8の超絶ハイペース。本馬は中団馬群の中目を追走し、アーモンドアイを意識して動いたことで展開に恵まれ、自己最高指数を記録しました。

 ジャパンCでは最後の直線で内にモタれていたことから、能力を相当に出し切っており、その後は疲れが出て休養。復帰してからも本来の走りを見せられていませんでした。さらに昨年の宝塚記念出走前に繋靭帯炎を発症し、1年1ヵ月にも及ぶ長期休養を余儀なくされました。

 復帰緒戦のヴィクトリアマイルでは6着に敗れましたが、ひと叩きされた前々走の宝塚記念では3着と復活。ただし、このレースはパンサラッサがタイトルホルダーのハナを叩いて前半5F57秒6-後半5F60秒0のかなりのハイペースで逃げたことで、中団の外で1番人気のエフフォーリアをマークして乗っていた本馬は展開に恵まれました。

 休養明けの前々走オールカマーでは6着に敗れましたが、同レースは内を立ち回った1~3番枠の馬が上位を独占し、逃げたバビットが4着に好走しているように、内と前が圧倒的に有利な馬場&展開。後方外々からの競馬になったのが主な敗因でしょう。

 一方、前走のエリザベス女王杯は、2着同着のウインマリリンこそ好位の外目を追走したものの、馬番11番より外枠の馬が掲示板を独占したように、外差し有利の馬場&展開でした。本馬は序盤は好位直後の中目を追走したものの、4角ではスタニングローズと接触して位置を下げ、そこから立て直しての6着と、ここでも不利なレースをしているだけに、今回での巻き返しがあっても不思議なさそうです。

 △ (11)カラテ

 折り合い難で芝の中距離路線で低迷していた時期が長かったものの、芝マイル戦を使われるようになると折り合いもつくようになり本格化した馬。昨年1月の3勝クラス若潮Sでオープン級の指数を記録し、その次走で東京新聞杯も優勝して重賞ウイナーとなりました。

 今年に入ってから再び距離を延ばし、中山記念を使われるとそこではパンサラッサの2着。前々走の新潟記念はトップハンデ57.5Kgながら好位直後辺りの中目で流れに乗り、ラスト300m付近ですっと抜け出して先頭に立つと、そのまま押し切って優勝しました。本馬は中距離でも折り合いがつくようになったことが、上昇に繋がったと言えます。

 前走の天皇賞(秋)も2番枠からコントロールしながら好位を狙ったものの、外の馬が内に切れ込んできたことや、前のマリアエレーナが不利を受けて下がったことで、中団の最内を追走する形になりました。最後の直線ではジリジリ伸びて6着と悪い内容ではなく、本馬は一連の成績からもマイルよりも中距離のほうがいいでしょう。

 今年の1月からレースを順調に使われ続けているだけに、ここで大きな上昇は期待しにくいですが、前走でキレ負けしていた辺りから、これくらいの距離での先行策というのはベスト条件でしょう。

 △ (18)ボッケリーニ

 3走前の日経賞では、タイトルボルダーにクビ差2着まで迫った馬。3走前はタイトルボルダーがゆったりと逃げたために、前半5F63秒6-後半5F59秒0の超絶スローペース。6番枠から楽に2列目の最内に収め、タイトルホルダーを目標に動いたことが噛み合っての好走でした。

 前走の目黒記念も2番枠から好発を切って、外からハナを主張するバジオウに行かせて3列目の最内を追走。3~4角で前との差をつめて4角では2列目の最内。ここでも前半3F62秒5-後半58秒3の超絶スローペースになったことで、3走前同様に本馬が得意とするパターンでの優勝でした。

 また休養明けの前走・京都大賞典も前半5F60秒7-後半58秒2とそこまでペースが上がらず、2番枠から好発を切って3列目の最内を追走し、最後の直線で外に出してラスト1Fで先頭。そのまま押し切りを図ろうとしたところを、外からヴェラアズールに一気に差されたものの、まずまず噛み合った展開でした。

 今回は大外18番枠に入りましたが、2列目、3列目の外は狙えるでしょう。今回もペースが上がらない可能性が高いので、前で流れに乗っての一発を警戒しました。

結論 馬連15-1,14,2,3,8,11,18 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝15 (50)

本日1番 阪神12R 京阪杯 芝1200m
 ◎ (10)サンライズオネスト
 〇 (16)ビアンフェ
 ▲ (12)ヴァトレニ
 △ (11)タイセイビジョン
 △ (13)ジュビリーヘッド
 △ (5)テイエムスパーダ
 △ (7)ファストフォース

 ■ハイペース必至の条件設定

 京阪杯は2014年から内回りの京都芝1200mで行われていましたが、2020年以降は内回りの阪神芝1200m戦で行われています。内回りの京都芝1200mは、スタートしてすぐに3角の坂を上がって行くコースで前半ペースが上がりにくく、逃げ、先行馬の活躍が目立ちました。しかし、内回りの阪神芝1200mとなると、しばらく平坦から、3角の坂をゆっくりと下って行くコースなので、京都と比べると逃げ、先行馬は楽ではありません。

 今週からのBコース使用で馬場が高速化し、内からでも粘れるようになってはいるものの、今回はテイエムスパーダ、ファストフォース、さらに外から追い上げるビアンフェと前に行きたい馬が揃った一戦。ヴァレニやキルロードも前に行きたいタイプだけに、ハイペースは必至でしょう。

 ■有力馬の紹介

 ◎ (10)サンライズオネスト

 前々走のセントウルスSでは休養明けながら3着したように、力をつけている馬。ブリンカー着用で挑んだ前走のオパールSは、9番枠からやや出遅れたものの、そこから挽回して好位の外。3~4角でそのまま2列目の外まで位置を押し上げ、4角では単独2番手。逃げ馬エレナアヴァンティとの差は容易に詰められませんでしたが、ラスト1Fでようやく競り落として2着。外から(14)トウシンマカオにあっさりと交わされましたが、前半から脚を使って逃げ馬を捕らえに行っての2着は強い内容でした。

 今回はブリンカーを外しての出走。今回は前走時よりも前半からペースが上がることが予想されるだけに、ここは自然と差す形になるはず。前走で負荷をかけたことは二の脚強化や持久力強化に繋がることが多く、さらにここで展開にも恵まれるとなれば有力でしょう。

 ○ (16)ビアンフェ

 昨年のオーシャンSは去勢明けで前半3F33秒7のハイペースで逃げて3着、次走の函館スプリントSは14番枠からやや出遅れたものの前半3F32秒8-後半3F34秒8で逃げ切って初重賞制覇を達成しました。前記の函館スプリントSは超高速馬場を加味しても、かなりのハイペースで見事な逃げ切りでした。

 その後はテンの速い馬がいて、それらと競り合う形で苦戦していましたが、14番枠だった前々走のオーシャンSでは、内枠の馬の出方を窺いながらハナを主張しての3着。本馬は逃げにこだわるタイプと言うよりも揉まれない競馬をすることが好走条件の馬。二の脚が速いタイプではないことから今回の大外16番枠は、中途半端な内枠よりも好ましいでしょう。前走の函館スプリントSは外から早めに上がってこられて気性の脆さを見せましたが、立て直されての今回は変わり身に期待します。

 ▲ (12)ヴァトレニ

 初めての芝1200m戦となった3走前のオープン・青函Sで勝利した馬。3走前は14番枠からまずまずのスタートを切って、二の脚の速さでスッと先頭に立ち、内からハナを主張するマイネルアルケミーを行かせて、同馬の外からプレッシャーをかけていく形。3~4角でもマイネルアルケミーを煽りながら、4角出口で並びかけるとラスト1Fではもう先頭。そこから後続をグングン引き離しての完勝でした。

 本馬は近2走では逃げていますが、3走前のように控える競馬もできることが強みの馬。前走のスワンSは前々走から距離延長に加え、外差し馬場を2番枠からハナを主張したことで、次々とプレッシャーをかけにこられて苦しい競馬になりましたが、芝1200mならば多少厳しい流れになっても控えられる強みを生かして巻き返せるでしょう。

 △ (11)タイセイビジョン

 3走前のCBC賞2着、前々走の北九州記念2着の実績馬。本馬は二の脚が遅く、後方からの競馬となるのが常の馬ですが、近2走とも(5)テイエムスパーダが逃げてレースをかなりペースを引き上げたことで展開に恵まれました。

 前走のスプリンターズSも2~3走前同様にテイエムスパーダがペースを引き上げ、本馬向きの展開になったものの末脚不発で13着に凡退。敗因を探すならば、超絶高速馬場だった2~3走前と比べると、格段と重たい馬場だったからでしょう。もちろん、疲れもあったと見ています。今回は前走時と比べると高速馬場。1分07秒台後半くらいの決着になる可能性が高いだけに、警戒しました。

 △ (13)ジュビリーヘッド

 昨年暮れの3勝クラス・ファイナルSで2着すると、そこから前走のキーンランドSまで3着以内と崩れることなく、安定した走りを見せていた馬。6月の函館スプリントS2着、青函Sでも2着だったように充実していましたが、その強豪軍が祟って前走のキーンランドCでは7着に敗れました。

 今回はそこから立て直されての一戦。本馬も△タイセイビジョンほど後半型の馬ではないにせよ、先行馬から差し馬に転じて展開に嵌めることで上昇した馬。ここも展開を味方に上位争いに加われる可能性があります。

 △ (5)テイエムスパーダ

 3走前のCBC賞では、5番枠から五分のスタートを切ってハナを主張し、3馬身半差の逃亡劇。当日はコンクリート馬場だったこともあり、1分5秒8のレコードタイムで初重賞制覇を達成しました。当時の斤量は48Kg。斤量減はダッシュ力、瞬発力などの加速力に最も大きなプラス影響を与えるだけに、超絶高速馬場のスプリント戦では48kgは圧倒的に有利だったことは確かです。しかし、CBC賞で本馬が記録した指数は、破格のものでした。

 前々走北九州記念はCBC賞で爆走した直後の一戦で、今村騎手が乗っていなかったことからも、体調面がベストではなかったはず。また当日は7~9レースは稍重。メインの北九州記念は回復しての良馬場発表だったものの、前半3F33秒8のハイペースで逃げており、そこを考えれば7着と言っても良い内容でした。

 前走は1番枠から出遅れ。そこから外からハナに立った(7)ファストフォースに並びかけ、競って行く形。これにより前半3F32秒7-後半3F35秒1の超ハイペースになりました。前走のように出遅れることなく、楽にハナを主張し、ファストフォースと共存を図れればここもチャンスがあるでしょう、

 △ (7)ファストフォース

 レコード連発のコンクリート馬場で行われた昨夏のCBC賞で初重賞制覇を達成した馬。当時はピクシーナイトがトップスタートを切り、逃げる勢いでしたが、3番枠からやや出遅れたものの押して押してハナを主張し先手を奪った本馬。そこからペースを緩めず最短距離を通り、直線序盤でリードを広げての完勝でした。

 本馬はテンがそれほど速くないものの、前に行ってこその馬。昨夏のCBC賞では初まてのブリンカー着用で、それまで以上に行きっぷりが良かったもの。そこからコーナーをロスなく立ち回り、3~4角で外枠の差し馬が外を回らされたのが勝因の一つ。それが自己最高指数の記録に繋がりました。

 本馬は昨年のこのレースでも時計の掛かる馬場を1番枠から逃げて3着。その後、しばらくスランプでしたが、前走のセントウルSでは前半3F32秒2のハイペースで逃げるシャンデリアムーンに競りかけ、同馬を競り落として2着を死守。前走のスプリンターズSはその疲れや△テイエムスパーダに競り掛けられたこともあって、10着に失速しました。しかし、高い能力の持ち主であることは確かで、テイエムスパーダに過剰に競り掛けることがなければチャンスがあるでしょう。

 1番人気馬 (14)トウシンマカオ

 前走のオーパールSは外差し有利の展開に恵まれ、自己最高指数を記録しての勝利。今回も展開に恵まれる可能性は高いものの、疲れが心配で狙い下げました。

結論 馬連10-16,12,11,13,5,7 (10:10:10:10:5:5) 複勝10 (50)

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