福島記念の有力馬コメントはもうしばらくお待ちくださいm(__)m。
本日2番 福島11R 福島記念 芝2000m
◎ (12)オニャンコポン
〇 (16)ヴァンケドミンゴ
▲ (7)サトノセシル
△ (2)ユニコーンライオン
△ (6)フォワードアゲン
△ (1)アラタ
△ (8)ベレヌス
■福島芝2000mはペースが上がりやすいコース
この時期は芝の中距離のハンデGⅢが少ないこともあり、福島記念は例年のように出走登録馬が多く、厳選されたメンバーが集います。福島芝コースは東京や京都(今年は阪神)と比べると時計が掛かることもあり、サマー2000シリーズ組を始め、洋芝の北海道や福島で活躍した馬たちが出走し、意外とレベルの高い一戦になります。近年の優勝馬を見てもミトラ、ヤマカツエース、ウインブライト、スティッフェリオ、パンサラッサなど、後のGⅡの優勝している馬やGⅠでも連対している馬が多数です。
また福島記念は夏の七夕賞と同じ福島芝2000mが舞台。このコースは最初の1角までの距離が約505mと長く、さらにテンから2度の坂を下るために、福島芝1800mよりも前半が速くなる傾向があります。最初の下り坂で競り合うと必要以上にペースが上がることになるので、その結果ハイペースとなり、差し、追い込み馬が台頭することもあります。
マルターズアポジーが逃げ切った2016年のように、他馬とのスピードの違いを見せるかのように、楽々とハナを奪い切ってしまえばスローペースになる場合もありますが、それは稀。大半はテンはそこまで速くないものの逃げ、先行して、決め手不足を補いたい馬が多いので、福島記念はかなりの確率で平均ペースよりも速い流れになります。この時期は外差し馬場の傾向があるのでなおさらです。
今年の福島芝もタフですが、今回はユニコーンライオン、ベレヌス、そして昨年のエリザベス女王杯で競り合ったシャムロックヒルにロザムールと逃げ馬か4頭も出走しています。先行馬もコスモカレンドゥラやアラタと手強いので、ここはさすがにハイペースになるでしょう。前に行く馬が持久力型の馬が多いので、多少ペースが速くても前からでも押し切れますが、差し馬有利と見て予想を組み立てたいです。
■有力馬の紹介
◎ (12)オニャンコポン
新馬戦、百日草特別を連勝し、デビュー4戦目に京成杯を優勝した素質馬。3走前の皐月賞ではアスクビクターモアと同タイムの6着に好走しました。3走前はペースが上がらず、ラスト2Fが極端に速くなる展開でしたが、本馬は11番枠からスタートで挟まれ、中団中目を追走。ペースが緩んだ向正面では手綱を抑えて、中団の外。3~4角の外から前との差を詰め、4角で押し上げてロスを作りながらも勝ち馬ジオグリフとの着差は0.4秒差でした。
次走の日本ダービーではデシエルトが大逃げしたことにより、差し馬有利の流れになりましたが、8着凡退。しかし、これは休養明けで皐月賞を好走した反動によるものでしょう。
一方、前走のセントライト記念は上がらないペースを意識したのか、好位の中目と積極的な競馬をしたために7着に失速。前走はスタミナが不足する休養明けで、それまで待機策の競馬が続いていた本馬にとってより一層苦しかったと推測されます。しかし、今回はひと叩きされたことで息持ちが大幅に良化するはず。差し競馬で復活を期待します。
○ (16)ヴァンケドミンゴ
福島芝1800m~芝2000mで4勝を挙げ、一昨年の七夕賞3着、福島記念2着と、福島での実績が豊富な馬。一昨年の福島記念は外差し馬場ではありましたが、本馬は終始中団の外々とあまりにロスが大きい競馬でした。それでもうまく最内を立ち回ったバイオスパークに、最後まで際どく食らいついたことは高い評価ができます。
本馬は一昨年と昨年とカシオペアSで後方からメンバー最速の上がり3Fタイムで3着、2着と好走しているように、京都や阪神でも走りますが、好走時は時計の遅い決着(忙しい競馬ではない)という共通項があります。だから福島芝は合っているのでしょう。
昨年のカシオペアSで2着好走後はスランプ状態でレースも順調に使えていませんが、本馬は前走のカシオペアSが叩き台でここが目標とのこと。前走のカシオペアSは前半3F48秒1-後半4F45秒7のかなりのスローペースで、逃げ馬が逃げ切る展開。本馬は終始中団の外から追い上げる競馬になり、本来の能力を出し切れていないので、ここで変わっても不思議ないでしょう。
結論 馬連12-16,7,2,6,1,8 (10:10:8:8:7:7) 複勝12 (50)
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本日1番 阪神11R エリザベス女王杯 芝2200m
◎ (4)デアリングタクト
〇 (2)ローザノワール
▲ (8)アンドヴァラナウト
△ (1)クリノプレミアム
△ (5)マジカルラグーン
△ (189ジェラルディーナ
■ 阪神芝2200mは前半のペースが上がりやすい
今年のエリザベス女王杯も一昨年、昨年同様、宝塚記念と同じ阪神芝2200mで行われます。同コースはスタート後が下り坂のため加速がつきやすく、最初の1角までの距離も約525mと長いため、平坦スタートで最初の1角までの距離が約397mの京都芝2200mよりも、前半のペースが上がりやすいのがポイントです。
ただし、向正面では隊列が決まり、ペースが落ち着いてゆったりとした流れになることもあります。実際、昨年の宝塚記念では逃げ、先行型が手薄だったこともあり、7番人気のユニコーンライオンが逃げて2着に粘っています。
今年の阪神芝は昨年と異なり、秋の阪神開催6週目でも芝が軽く、内と前が有利な傾向が続いています。しかし、本日はこれから雨が降るとのこと。雨の降り方によっては昨年のように外差しが決まることも視野に入れなければなりません。
ただ昨年はシャムロックヒルとロザムールが競り合い、向正面でもペースが落ちなかったことで、外差し決着に拍車をかけた面もあります。今年は昨年と比べると、逃げ、先行型が手薄。昨年ほど極端な外差し決着にはならないと見て、予想を組み立てます。
■有力馬の紹介
◎ (4)デアリングタクト
一昨年に牝馬三冠を史上初の無敗で達成し、伝説のジャパンCではアーモンドアイ、コントレイルに続いて3着と好走した馬。ジャパンCはキセキの大逃げで前半5F57秒9-後半5F61秒8の超絶ハイペース。本馬は中団馬群の中目を追走し、アーモンドアイを意識して動いたことで展開に恵まれ、自己最高指数を記録しました。本馬がジャパンCで記録した指数は、今回のメンバー中でNO.1です。
ジャパンCでは最後の直線で内にモタれていたことから、能力を相当に出し切っており、その後は疲れが出て休養。復帰してからも本来の走りを見せられていませんでした。さらに昨年の宝塚記念出走前に繋靭帯炎を発症、1年1ヵ月にも及ぶ長期休養を余儀なくされました。
復帰緒戦のヴィクトリアマイルでは6着に敗れましたが、ひと叩きされた前々走の宝塚記念では3着と復活。ただし、このレースはパンサラッサがタイトルホルダーのハナを叩いて前半5F57秒6-後半5F60秒0のかなりのハイペースで逃げました。その展開を中団の外から1番人気のエフフォーリアをマークし乗ったことで、展開に恵まれたのは確かです。
。休養明けの前走オールカマーでは6着に敗れましたが、同レースは内を立ち回った1~3番枠の馬が上位を独占し、逃げたバビットが4着に好走しているように、かなりのスローペースで内と前が圧倒的に有利な馬場&展開でした。そのことを考慮すれば、後方外々からの競馬で敗れたのは仕方ありません。前走で馬場&展開に恵まれなかったことで、ここへ向けての余力が残せただけに、ここは中心視しました。
○ (2)ローザノワール
今春のヴィクトリアマイルでは18番人気ながら2着と接戦の4着と、かなり見せ場があった馬。同レースは10番枠からやや出遅れ、そこからかなり押してスピードに乗せながら主導権を取り、粘って4着。スピードの違いでハナに立ったレシステンシアが、ハイペースで逃げ失速した高松宮記念の二の舞を恐れたのか、本馬がハナに立つのを待ってくれました。主導権を握らせてもらったことは確かで、前有利な展開でもありましたが、極端に前が有利な展開だったわけではありません。
しかし、ヴィクトリアマイルが人気薄での好走だったせいか、次走のクイーンSでは2番枠から好発を決め、何が何でもハナという姿勢の本馬に対し、他馬は競って行かず。このためかなり楽に超スローペースに持ち込み、ハナ+クビ差の3着に粘りました。
前走の府中牝馬Sではスタートで躓きハナに行けませんでしたが、そこから挽回し向正面で気合いを入れて先頭に立つ競馬。結果的に前半で無理に脚を使わせたことで、最後の直線では余力がなくシンガリ負けを喫しました。
しかし、2009年のエリザベス女王杯では前走京都大賞典で9着、14着に敗れていたクィーンスプマンテとテイエムプリキュアのあっと驚く行った、行ったが決まりました。このように、前走大敗から巻き返すのが逃げ馬である。この年は先行型が手薄だったことも後押しとなった。そして今年も意外と先行型が手薄。
本馬はマイペースで逃げてこその馬なので、楽にハナを主張できるという意味では距離延長も悪い条件ではないでしょう。鞍上、もしくは同馬が軽視されているかはともかく、前々走で楽に逃がしてもらえたことから、ここは一考します。
▲ (8)アンドヴァラナウト
3走前の阪神牝馬Sの2着馬。3走前は桜花賞前日で、内有利のトラックバイアスが生じていた状況下。久々のマイル戦ながら2番枠からトップスタートを切って、外の馬に行かせて好位の内目でスムーズに流れに乗り、結果を出した辺りに本馬のマイル適性の高さが窺えました。
前々走のヴィクトリアマイルでは15番枠と外枠だったこともあり、前が有利な展開で中団のやや後ろからの競馬になってしまいましたが、それでも最後の直線で全く伸びなかったのは、休養明け好走の反動によるものでしょう。
しかし、立て直された前走の府中牝馬Sでは3着巻き返し。1番枠からまずまずのスタートを切って、外から内に切って来たソダシの直後を取る形。そこからソダシが位置を下げたことにより、中団に近い位置からの競馬となりました。3~4角でも中団の内からソダシをマークで直線。ソダシの内から一気に2列目に立ち、早め先頭の競馬。ソダシもそれに応戦し、ともに叩き合いに持ち込んだものの、ラスト1Fでソダシに競り落とされ、さらに(7)イズジョーノキセキの奇襲を受けの3着でした。
前走は最後の直線で進路確保のために早めに動いてソダシの目標になるを得なかったのですが、ソダシの直後から抜け出していれば、また違う結果になったのではないか(?)、と思わせた内容でした。前走がスムーズな競馬ではなく、余力を残せた感があることと芝2000mのローズSを優勝した実績から、距離延長も問題ないと見て、3番手評価としました。末脚勝負を好む、ムーア騎手への手替わりも好ましいでしょう。
△ (1)クリノプレミアム
昨夏の福島芝1800m・松島特別(2勝クラス)ではオープンと同等の好指数を記録して圧勝。その時点で高速馬場ではない中距離ではかなり強いことはわかっていましたが、今年3月の中山牝馬Sは15番人気で優勝。前走の福島牝馬Sでも(2)ローザノワールが逃げられないほどのハイペースを先行して2着を死守し、牝馬限定重賞では十分に通用する力の持ち主であることをアピールしました。
本馬は昨夏に松島特別と長岡Sを連勝していますが、芝1600mの長岡Sで指数をダウンさせていることから、距離が短くなるのはあまり良い材料ではないと見ていましたが、ヴィクトリアマイルでは何と16着大敗。行きたがるのを我慢させたことでやや折り合いを欠いてはいたものの、好位の中目と悪くないレース運びながら、最後の直線で外に出されるとジリジリ後退。1分32秒2の高速決着でスピード負けしたようなレース内容でした。
やはりマイルでは距離が短いし、ヴィクトリアマイルや前走の府中牝馬Sのような上がりの速い決着ではキレ負けしてしまうというのが、本馬の特徴です。それを考えると道悪がどうかはともかく、雨が降って時計の掛かる馬場になるのは歓迎でしょう。そこまで時計が掛からなかったとしても、タイムロスなく行ける内枠はいいはずです。休養明けで距離が短い前々走の京成杯オータムHでも3着に善戦している辺りから調子は悪くないはずなので、ここは要注意でしょう。
△ (5)マジカルラグーン
今年の愛オークス馬。前々走の愛オークスでは7頭立ての8番枠からまずまずのスタートを切って、コントロールしながら2番手を追走。前半は逃げ馬のぴったり直後から、道中でひとつ外に出されて、4角では逃げ馬の直後。最後の直線でひとつ外に出されると、楽な手応えですっと先頭に立ち、外から食らいつくToyとの一騎打ちをクビ差で制しました。
前走のヨークシャーオークスでは5着に敗れましたが、このレースは“超ウルトラスペシャル”スローペースで、上がりがえげつなく速い流れ。本馬は1番枠から好発を切って、ここでもコントロールしながらの競馬。何も行かず、本馬も行こうせず、何度も何度もブレーキをかけ、3角では外のLa Petite Cocoと並走する形で先頭列。3~4角でのLa Petite Cocoが先頭に立って最後の直線を迎えると、アルピニスタ(次走、凱旋門賞)が外から一気に伸びて優勝。
早め先頭にたったLa Petite Cocoは3着まで粘りましたが、マジカルラグーンは後続馬の決め手に屈するような形で、ジリジリ下がって5着完敗。前走の敗因は愛オークスを大目標にした後の一戦だったのもありますが、前半で相当にブレーキをかけた結果、後半でキレ負けしたことが一番の理由。もっと攻めの姿勢で乗られていれば、もう少し上の着順が狙えていたでしょう。
ただ本馬は欧州馬としてはゲートが上手く、二の脚も速いというのが長所。日本馬が相手のここでも2列目くらいまで持って行けそうな感はあります。阪神が先週までの超高速馬場ならば消しでしたが、雨が降って時計が掛かるとなると欧州馬の本馬は警戒が必要でしょう。
△ (18)ジェラルディーナ
3歳夏以降、急激に力をつけて昨年10月の3勝クラス西宮Sではオープン級の指数を記録して快勝。当時完封した相手は今秋の府中牝馬Sを優勝したイズジョーノキセキだっただけに、この時点でその後の活躍は順当なものでした。しかし、鞍上が福永騎手だったため出世が遅れた面もあります。超絶スローペースでも後方で構え、3~4角のペースが上がったところで外から進出してロスを作るレースぶりが目立ち、善戦はするものの、勝ち切れませんでした。
しかし、横山武史騎手に乗り替わった前走のオールカマーは自己最高指数を記録して優勝。ただ前走はCコース替わりの中山芝2200m戦で、馬場が内から乾いていったこともあり、内が圧倒的に有利な馬場状態。実際に道中最内を通った1~3番枠の馬と、13番枠から逃げたバビットが4着以内を独占しました。
つまり、2番枠からのレースはかなり恵まれた面があり、(3)ウインキートスの直後、好位の内を狙った横山武史騎手のファインプレーだったとも言えます。状態面は前走並みをキープできていると見ています。今回は大外18番枠。この枠だと差し脚を生かす競馬になるでしょうか。先週までの阪神芝は内と前が有利な傾向で、それだと乗り難しい面がありましたが、雨の影響で先週までの傾向が薄らげばチャンスがあるでしょう。
結論 馬連4-2,8,1,5,18 (10:10:10:10:10) 複勝4 (50)