2021年 宝塚記念の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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予想

2021.06.27
2021年 宝塚記念の予想

宝塚記念が「本日1番」になります。当てたい…😊

阪神11R 宝塚記念 芝2200m
 ◎ (10)カレンブーケドール
 〇 (7)クロノジェネシス
 ▲ (1)ユニコーンライオン
 △ (2)レイパパレ
 △ (9)アリストテレス
 △ (12)ミスマンマミーア

見解 

 これまでGI勝ちがなかった馬が優勝するケースが多い宝塚記念は、悲願成就の舞台になることも多いもの。過去10年を見ても、2011年アーネストリー、2015年ラブリーデイ、2018年ミッキーロケットの3頭がGI初勝利を達成している。2017年の覇者サトノクラウンも、前年の香港ヴァーズでは優勝していたものの、国内GIは初制覇でした。

 宝塚記念でこのような現象が起こる理由は次のとおり。

 1.天皇賞・春と宝塚記念の連覇は難しい。
 超一戦級が集うGIを、連続好走するのは難しいもの。天皇賞・春を大目標に仕上げ、そこで好走すれば宝塚記念は余力で走ることになります。実際に過去10年で同年の天皇賞・春の優勝馬4頭がこのレースに出走し、連覇どころか、連対した馬さえもゼロ。2012年のビートブラックは9着、2013年のフェノーメノは4着、2016年のキタサンブラックは3着、2017年のキタサンブラックは9着に敗れています。

 2.消耗戦になりやすい
 阪神芝2200mは外回り4角奥からのスタートで、最序盤が下り坂。1角までの距離が約525mと長くもあり、前半3Fのペースが速くなりやすい。さらに梅雨期に行われるため、力の要る馬場で行われることが多い。要は速い上がり(瞬発力)が求められないため、高速馬場の東京や京都(今年は阪神)で勝ち切れないじりじりタイプの馬が活躍することが多い。

 3.休養明けの馬は通用しにくい
 競走馬が休養明けで不足するのはスタミナ。宝塚記念は消耗度が高いレースになることが多いため、休養明けの馬はほとんど通用していません。過去10年の休養明けで優勝した馬は、2017年のサトノクラウンと2019年のクロノジェネシスの2頭。ともに重・不良馬場では連対を外したことがない道悪巧者であり、豊富なスタミナを持った馬です。

 ただし、今年はアーネストリーが優勝した2012年以来の3回阪神2週目で行われる。開幕週の先週の芝は、土曜日は重馬場、日曜日は稍重ながら、合計12レース中、6レースも逃げ馬が優勝したように、今年はもともとの下地が高速馬場です。昨年はもともと馬場が悪化した状態のうえに雨に祟られましたが、今年はひと雨降っても、そこまで馬場が悪化しない可能性が高い。雨の影響を受けた、昨日の土曜日でも合計6レース中、逃げ馬が1勝、2着1回、3着1回と活躍しています。本日は昨日よりも、馬場が回復するでしょう。

 そこで◎には、2019年のジャパンCは、重馬場で行われ、やや速い流れになりましたが、好位の内で逃げたダイワキャグニーとのスペースを保ちながらレースを運び、2着と好走した(10)カレンブーケドールを推します。同馬は前記のジャパンCで自己最高指数「-25」を記録していますが、昨年の三冠馬3頭対決となった昨秋のジャパンCでも、デアリングタクトとクビの上げ下げでハナ差の4着と好走し、2019年のジャパンCと同様の指数を記録しています。

 昨年のジャパンCは、キセキの暴走逃げによって、前が厳しい流れ。アーモンドアイに先に行かれたことで差す競馬になったことが功を奏した面がありますが、それでも立派なものです。このようにカレンブーケドールは、芝2400m前後がベストの馬。

 前走の天皇賞・春は、距離が長かったはずですが、淀みない流れの2列目でレースを運び、3~4角から動いて直線序盤では逃げ馬ディアスティマに並びかけ、直線半ばでは先頭に立ったものの、最後の坂で失速。しかし、前が苦しい流れとなった中での3着は立派でした。今回は距離も好ましく、前走ほどペースが上がる要素も少ないだけに、前走以上の走りは見せられると見ました。また、レースを順調に使われていることも大きな強みです。

 ○は、昨年の宝塚記念で2着キセキに6馬身、3着モズベッロに11馬身差をつけて圧勝し、指数「-39」を記録した(7)クロノジェネシス。これは当時のアーモンドアイの最高指数「-32」(2018年・ジャパンC)を上回るものであり、一躍、現役最強に踊り出ました。昨年の再現ができれば、今年も圧勝でしょう。

 しかし、昨年の宝塚記念当日は直前のゲリラ豪雨の影響で、稍重発表でも重馬場くらい時計を要していました。つまり、それまで稍重~重馬場で3戦3勝の実績があるクロノジェネシスにとってもってこいの条件だったということ。さらに前半3F34秒6の宝塚記念らしい、かなり前半が速い流れとなったことで、中団の外でレースを運んだ同馬は展開に恵まれる形にもなりました。

 今年はレイパパレの出方ひとつでペースも上がらない可能性もあるだけに、そこがクロノジェネシスの弱点となります。実際に前走のドバイシーマクラシックでは、有馬記念以来の一戦で、トップコンディションではなかったにせよ、極端なスローペースを3~4角の外から早めに動いて、同馬を徹底マークしていたミシュリフの末脚に屈する形で2着に敗れています。早仕掛けも敗因のひとつだったということ。また、直線序盤で内から割ってきたラヴズオンリーユーとの接触もありました。前走同様に早めに動いた場合には、善戦止まりで終わる危険性もないわけではありません。そこを考慮して対抗評価に止めました。

 ▲は、長期休養明けから上昇一途で、前走の鳴尾記念ではまんまと逃げ切り、重賞初制覇を達成した(1)ユニコーンライオン。前走のペースは前半5F62秒9-後半5F57秒8の超絶スローペースですが、同レースではメンバー最速の上がり3Fタイムを記録した3着馬ブラストワンピースと0.1秒差の34秒1を記録。つまり、直線で後続が差を詰め切れなかった以上、この一戦に関しては完勝という評価になります。

 しかし、今回はさらなる強敵が相手の一戦。同馬よりもテンの速いレイパパレが凱旋門賞を見据えて、折り合う競馬に専念してくる可能性もあり、そうなった場合は、再び展開に恵まれる可能性は十分にあります。ただ、それでも前走からさらなる伸び代がないと厳しいですが、ここへ来ての勢いを考えると、その要素も否定できないでしょう。

 あとは△デビューから6戦6勝の(2)レイパパレ。前走の大阪杯当日は、5レースの3歳上1勝クラスの1600m戦が1分33秒5で決着したように、前半は高速馬場でしたが、6レースには大雨が降り出し、馬場が良から重まで一気に悪化。大阪杯は土塊が飛ぶほどで、不良馬場でもいいほどのかなりタフな馬場になりました。

 そのような状況の中で、レイパパレは骨を切らせて肉を断つ、ハイペースの逃げを打ち、逃げ切りました。最後の直線で馬場の良い外に出したのもあるにせよ、潰しに動いたサリオス、グランアレグリア、コントレイル等を打ち負かしての2着モッズベッロとの馬身差の圧勝は文句のつけようがありません。指数も前々走のチャレンジCから10ptアップの「-31」を記録しました。

 しかし、道悪で激走すると、疲れが強く出るもの。大阪杯で3着のコントレイルも、その後の疲れが抜けきれずに、出走回避しています。底知れぬ魅力を感じる一方、アリストテレスの阪神大賞典のような危うさも潜むため、狙い下げました。

 他では、昨秋の菊花賞ではコントレイルとのマッチレースを演じた(9)アリストテレス。菊花賞ではコントレイルが最も取りたい位置である同馬主のディープボンドの後ろを取って、内のコントレイルを外に出さないようにふさぐ形で追走。しかし、4角でディープボンドが内に進路を取り、アリストテレスが遠心力でやや外に膨らんだ間をコントレイルが突いて抜け出して、マッチレースへ。コントレイルをもっとも脅かした4歳馬と言えます。

 アリストテレスは前々走の阪神大賞典では、断然の1番人気を裏切り、見せ場のない7着に敗れましたが、これは不良馬場のAJCCで好走した疲れによるもの。AJCCで同馬に半馬身差まで詰め寄ったヴェルトライゼンデがその後、骨折してしまったように、道悪での好走という行為は、本当に怖いものががあります。だから、海外では出走回避が認められているのです。

 それでもアリストテレスは前走の天皇賞・春では、カレンブーケドールにアタマ差まで詰めより、復調気配を見せました。確かに淀みないペースの単独6番手でレースを運んだ同馬よりも、2列目から早仕掛けしたカレンブーケドールのほうが強い内容でしたが、前々走から前進したことは好ましいでしょう。ここでの復活は十分にありそうです。

 最後にゆったりとしたペースで流れた4走前の日経新春杯で、4角中目から上手くスペースを拾いながら出口で外に出し、メンバー最速の上がり3Fタイムを駆使して、勝ち馬ショウリュウイクゾに0.1秒差(2着)まで迫った(12)ミスマンマミーア。同馬は超絶スローペースとなった前々走・大阪ハンブルクCでも、メンバー最速の上がり3Fタイムを駆使して勝利。前走の目黒記念では、ウルトラスローペースの前残り競馬で、成す術もなく12着大敗を喫しましたが、今回でペースが上がった場合には怖い存在。今年のドバイシーマクラシックでクロノジェネシスを撃破したミシュリフのようなタイプの馬だけに、大仕事しても不思議ないでしょう。

結論 馬連10-7,1,2,9,12 (30:5:5:5:5) 複勝10 (50)

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