京王杯スプリングCは、安田記念の前哨戦。また、春開催では高松宮記念以降、唯一の芝1400m以下で行われる古馬の重賞となるだけに、高松宮記念組が出走してくることが多く、スプリント路線馬とマイル路線馬、さらに上がり馬が激突します。
過去10年で1番人気が6回と、1番人気に支持されることが多いのは、前走の高松宮記念で上位の馬。しかし、それらがことごとく凡走することで、このレースは波乱の連続となっています。
2010年のエーシンフォワードは高松宮記念・3着→4着、2012年のサンカルロは高松宮記念・2着→9着、2013年のサンカルロは高松宮記念・2着→10着、2014年のコパノリチャードは高松宮記念・1着→7着、2015年のダイワマッジョーレは高松宮記念・6着→10着、2018年のダンスディレクターは高松宮記念・4着→15着。つまり、前走でG1を大目標にした馬は、その後に楽をさせることもあり、苦しいということなのでしょう。
前走で高松宮記念に出走していた馬が通用するパターンは、2014年のレッドスパーダー・1着(高松宮記念・17着)、2015年のサクラゴスペル・1着((高松宮記念・9着)、2017年のレッドファルクス・1着(高松宮記・3着)、2019年のロジクライ・3着(高松宮記念・8着)と、何かしらの理由で、高松宮記念で能力を出し切れなかった馬ばかりです。
一方、ダービー卿CT、東京新聞杯、マイラーズCなど、マイル路線組の活躍も目立ちます。また、それらは1番人気に応えて優勝した2013年のダイワマッジョーレや昨年のタワーオブロンドンなどのような、いわゆる近走着順(指数)の良い上がり馬ばかり。大敗から巻き返したケースは、2012年のサダムパティックのみです。
サダムパティックはもともと皐月賞・2着を始め、クラシックでも上位の馬でしたが、立て直されての巻き返しVでした。前走・東京新聞杯組は休養明けになるので大敗からでも巻き返せますが、前走・ダービー卿CTやマイラーズCなど、レースを順調に使われている馬は勢いが必要。このことを踏まえて馬券を組み立てると、的中に近づけるでしょう。