マ―チSには「1番人気は勝てない」というジンクスがあります。2009年に1番人気に支持されたエルポワールシチーこそ9年ぶりに優勝しましたが、それ以降は全く勝てていません。連対したのも2016年に1番人気に支持されたバスタータイプだけ。
昨年は、前々走のボルックスSで逃げて4馬身差の圧勝したテイオーエナジーが1番人気に支持されましたが、2列目のインから直線で明確に詰まって位置を下げ、10着に敗れました。一見、アンビリバボーな敗戦のようですが…前走の佐賀記念ではハイペースで逃げたことを考慮しても大敗の3着だったあたりから、調子落ちしていた感があります。馬の手応えがひと息だったから、逃げすに2列目のインを狙い、道中で外に出せるタイミングがあってもスルーしたのでしょう。
このようにマーチSはハンデ重賞ということもあって、ここが目標ではなく流動的に出走してくることがほとんどです。「それほど調子良くないけど、相手もそんなに強くないから使ってみるか…」、「ハンデが軽いから、とりあえず出走」、「実績馬でハンデ重いけど、負けてもハンデのせいにできるから、まっ、いいかぁ~」という具合です。
あのエルポワールシチーでさえも、同年の平安S・2着、フェブラリーS・4着の実績馬でありながら、そこまで速いラップを刻んだわけでもないのに、ラスト1Fで急失速。ダイショウジェット、サトノコクオー、トーセンアーチャーなどに0.2秒差まで追い詰められるギリギリセーフの勝ち方でした。これも前走のフェブラリーSが大目標だったことと、トップハンデ57.5㎏が影響したのでしょう。さて、今年の1番人気はどの馬か?
また、このレースが日曜日に行われていれば不良発表で高速ダートは確定的でしたが、火曜日となれば回復してくることでしょう。現時点では重発表ですが、マーチSの頃には稍重、場合によっては良まで回復するのではないのでしょうか。中山の場合、そもそも時計が掛かるので、稍重発表でも他場の良くらいまで時計を要します。少なくとも日曜日ほど前に行ける馬が楽ではないので、そこも考慮して予想を組み立てたほうがいいでしょう。